JP4831354B2 - 空調機能付きブロー成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、空調機能付きブロー成形機、特に、外気の取り込み量を少なくしながら自身が置かれた環境の温度を一定に保持することが可能な空調機能付きブロー成形機に関する。
従来より、食品加工工場や食品容器製造工場等においては、工場建屋内が外部からの菌に汚染されることを防止するために、工場建屋内の気圧を外部のそれよりも高く設定し陽圧化している。したがって、外気(工場建屋外の空気〉を工場建屋内へ導入する場合は、フィルタを通すなどして空気を濾過し出来る限り菌等を取り除いた上で導入している(例えば、特許文献1を参照。)。
ところで、飲料等が充填されるPETボトルは、軽量で取扱いが簡便であることなどを理由に、食品容器として近年大量に生産されている。
このPETボトルは、先ずプリフォームと呼ばれる一次成形品を射出成形等の手段によって製造し、次いでこのプリフォームを配向延伸可能な温度まで加熱しブロー成形をすることにより得られる。また、ブロー成形する際に使用されるPETボトルの成形機は、大きく分けると、プリフォームを加熱する加熱ゾーンと、加熱されたプリフォームをブロー成形するブロー成形ゾーンとから構成されている。このとき、加熱ゾーンは、ゾーン内部を所定の温度まで昇温し、このゾーン内部にプリフォームを導入して配向延伸可能な温度まで加熱している。ここで、ブロー成形機が置かれた工場建屋内の温度が変動し、その結果、ブロー成形機内の雰囲気温度が変動する場合、プリフォームの温度やブロー成形用の金型の温度が設定温度であるにもかかわらず、最終形状であるボトルの計量値が変化する場合が起こり得る。従って、濾過しながら外気を工場建屋内へ導入する場合、外気温は季節によって大きく変動するため、工場建屋内に空調設備を設置して工場建屋内の温度を一定に保つなどの工夫を行っている。その際、工場建屋内の大量の空気を外部へ排出し、それに代えて大量の外気を工場建屋内に導入しようとすると、工場建屋内を所定の温度に素早く調温するための濾過面積の大きなフィルタや処理能力の大きな空調装置を多数配置しなければならず、却って余分なコストが発生し経済的合理性に欠けてしまう。他方、工場建屋内の空気を外部へ少量ずつ排出し、それに代えて外気を少量ずつ工場建屋内に導入する案も容易に考えられる。しかしながら、この場合であっても濾過装置や空調装置が必要となるところは、前案と何ら変わりがない。
他方、加熱ゾーンでは、ゾーン内部を所定の温度に保つため、ゾーン内部の加熱された空気をゾーン外である工場建屋内に排出している。しかしながら、加熱空気を工場建屋内に排出すると、工場建屋内温度が上昇してしまい、作業環境が悪くなってしまう。そこで、外気を導入して温度の一定化を図ることなどが考えられるが、外気を導入する場合は、上記と同様にそれに伴って濾過装置(フィルタ)や空調装置を多数配置しなければならなくなる。
特開2006−52873号公報
上述した通り、外気を導入して工場建屋内の温度を一定に保つ場合は、濾過面積の大きなフィルタや空調装置が必要となり、それに係るコストが発生する問題点がある。
そこで、本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は外気の取り込み量を少なくしながら自身が置かれた環境の温度を一定に保持することが可能な空調機能付きブロー成形機を提供することにある。
前記目的を達成するために請求項1に記載の空調機能付きブロー成形機では、プリフォームを加熱する加熱ゾーンと、該プリフォームを二軸に延伸ブローするブローゾーンと、少なくとも前記加熱ゾーンには内部の加熱された空気を外部に排出する吸引手段とを備えて成るブロー成形機であって、該吸引手段によって前記加熱ゾーンの空気を吸引・濾過し清浄な空気とし、該空気を更に一定の温度/温度範囲となるように温度調節した上で、該空気を前記ブロー成形機が設置されている工場建屋内に排出して前記加熱ゾーン及び前記ブローゾーンへ還流させることにより、前記工場建屋内および前記各ゾーンの各々の雰囲気温度を一定に保つことを特徴とする。
上記空調機能付きブロー成形機では、工場建屋内に排出される濾過・冷却された清浄な空気は、工場建屋内に行き渡った後で加熱ゾーン及びブローゾーンへ還流するように構成されているため、この清浄な空気の循環(還流)が繰り返し行われることにより、工場建屋内の温度だけでなく加熱ゾーン及びブローゾーンの各雰囲気温度も一定に保持することが出来るようになる。また、プリフォームを二軸延伸ブロー成形する際に使用される高圧空気は大量の酸素を含んでおり、その空気は吸引手段によって工場建屋内の空気および加熱ゾーンの加熱空気と共に好適に吸引(捕捉)され、濾過・冷却された上で工場建屋内に排出され、更にこの清浄な空気の循環が繰り返し行われることにより、外気の取り込み量を最小限に抑えた上で、工場建屋内の温度を一定に保持することが可能となる。また、この清浄な空気の循環は、工場建屋内の陽圧保持にも好適に寄与することとなる。
請求項2に記載の空調機能付きブロー成形機では、前記加熱ゾーン及び/又は前記ブローゾーンへ前記空気を導入する空気導入部が形成されていることとした。
上記空調機能付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、濾過・冷却された清浄な空気が工場建屋内に行き渡った後に再び加熱ゾーン及びブローゾーンへ好適に還流することが出来るようになる。これにより、加熱ゾーン及びブローゾーンの各雰囲気温度の安定化に寄与することとなる。
請求項3に記載の空調機能付きブロー成形機では、前記吸引手段はファンであり、該ファンは内部に空間を備えたチャンバにより囲まれて構成されていることとした。
上記空調機能付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、加熱ゾーンの加熱空気は効率良く捕捉され、外部に漏れ出すことがなくなる。これにより、工場建屋内の温度が上昇し作業環境が悪化することを防止することが出来る。また、ファンは、本ブロー成形機内部の空気の流れをブローゾーンから加熱ゾーンへと整流するため、ファンによってプリフォームを二軸延伸ブロー成形する際に使用される空気を好適に捕捉することが可能となる。
請求項4に記載の空調機能付きブロー成形機では、前記工場建屋内に排出される空気の一部を抽気し、前記加熱ゾーン及び/又はブローゾーンへ還流する戻り配管が設けられていることとした。
上記空調機能付きブロー成形機では、上記構成とすることにより、清浄な空気が直接に加熱ゾーン及び/又はブローゾーンへ還流することになり、加熱ゾーン及びブローゾーンの各雰囲気温度が一定に保持されるようになる。
本発明の空調機能付きブロー成形機によれば、濾過・冷却された清浄な空気が工場建屋内を行き渡った後に加熱ゾーン及びブローゾーンに還流するように構成されているため、この清浄な空気の循環が繰り返し行われることにより、工場建屋内の温度だけでなく、加熱ゾーン及びブローゾーンの各雰囲気温度も一定に保持されるようになる。また、プリフォームを二軸延伸ブロー成形する際に使用される高圧空気は大量の酸素を含んでいるため、それをファン等の吸引手段によって好適に吸引して、加熱ゾーンの加熱空気および還流した清浄な空気と共に濾過・冷却した上で工場建屋内に再び排出することにより、外気の取り込み量を少なくして工場建屋内の温度、加熱ゾーン及びブローゾーンの各雰囲気温度を一定に保持することが出来るようになる。また、加熱ゾーンの加熱空気はファン等の吸引手段によって好適に捕捉するように構成されているため、工場建屋内の温度が上昇し作業環境が悪化することを好適に防止する。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の空調機能付きブロー成形機100を示す構成説明図である。
この空調機能付きブロー成形機100は、プリフォームPをヒータHによって予熱を行う加熱ゾーン1と、予熱したプリフォームPを金型Mへセットし延伸ロッドR及び高圧空気によって二軸延伸ブロー成形を施すブローゾーン2と、これらのゾーンを覆うハウジング3と、加熱ゾーン1の加熱空気を吸引する吸引チャンバ4と、吸引チャンバ4によって吸引された加熱空気が流れる高温ダクト5と、その加熱空気を濾過する粗目の1次フィルタ6と、同細目の2次フィルタ7と、加熱空気から熱を奪う冷却水が流れる、第1冷却手段としての1次冷却コイル8と、その冷却水の流量を調節する1次電磁弁81と、冷却水が加熱空気から奪った熱量を回収するための冷水が流れる、第2冷却手段としての2次冷却コイル9と、その冷水の流量を調節する2次電磁弁91と、低温空気を下流へ送り出す送風手段としての送風機10と、送風機を駆動する電動機11と、低温空気が流れる低温ダクト12と、工場建屋内へ放出される低温空気の流量を調節する流調弁13と、高温ダクト5を流れる加熱空気の温度を計測する入口温度センサ14と、低温ダクト12を流れる低温空気の温度を計測する出口温度センサ15と、1次冷却コイル8によって冷却直後の空気の温度を計測する中間温度センサ16と、入口温度センサ14からの計測信号を取り込んで計測温度と設定温度との偏差に基づいて電動機11の回転数を操作して高温ダクト5内の温度が設定温度になるように制御する入口温度コントローラ17と、出口温度センサ15からの計測信号を取り込んで計測温度と設定温度との偏差に基づいて2次電磁弁91を操作して低温ダクト12内の温度が設定温度になるように制御する出口温度コントローラ18と、中間温度センサ16からの計測信号を取り込んで計測温度と設定温度との偏差に基づいて1次電磁弁81を操作して1次冷却コイル通過後の空気の温度が設定温度になるように制御する中間温度コントローラ19とを具備して構成されている。なお、図示の都合上、2次冷却コイル9は1次冷却コイル8と並列に加熱空気と対向するように描かれているが、実際は加熱空気と対向せずに1次冷却コイル8と熱交換を行う形態で配設されている。
図2は、図1のA−A断面を示す説明図である。
この吸引チャンバ4は、加熱ゾーン1の加熱空気を吸引するファン4aと、ファンを固定する取り付けプレート4bと、全体を覆うチャンバ壁4cとから成る。なお、図示されてはいないが、ファン4aの下流部はバッファゾーン(空間)が形成されて高温ダクト5と接続するようになっている。また、本実施形態では、ファンは4連モジュールの形態としたが、ファンの個数はこれに限らず、加熱ゾーン1又はブローゾーン2の大きさ等によって変わってくる。
加熱ゾーン1とブローゾーン2は、気体の流入出が可能な簡易仕切Sによって仕切られ且つ吸引チャンバ4によって空気の流れはブローゾーン2から加熱ゾーン1へ向かうように構成されている。また、後述するように、低温ダクト12の吹出口12aから流出する空気は、その温度および流量が一定に保持された清浄な空気であり、その空気を連続して循環させることにより、工場建屋内の温度を一定に保持することが出来るようになる。また、ハウジング3の側壁には空気が流入出可能な、空気導入部としての通風孔3aが多数設けられ、工場建屋内に放出された清浄な空気が還流してその通風孔3aを通り各ゾーンへ流入するように構成されている。そのため、工場建屋内の温度が一定に保持される場合は、加熱ゾーン1及びブローゾーン2の各雰囲気温度も一定に保持されるようになる。従って、従来のブロー成形機が置かれた建屋に見られた、大量の外気を濾過しながら取り込み、そして処理能力の高い空調設備によって工場建屋内の温度を一定に制御するといった必要はなく、吹出口12aから吹き出す清浄な空気が工場建屋内に放出された後に、加熱ゾーン1及びブローゾーン2へ通風孔3aを通って還流し、そして濾過・冷却され再び放出されるという循環を繰り返し行うことにより、工場建屋内の温度を一定に保持すると共に加熱ゾーン1及びブローゾーン2の温度を一定に保持することが出来るようになる。
なお、清浄な空気を工場建屋内に循環させ続けると、工場建屋内の空気の酸素濃度が次第に低下してくるとも考えられるが、本空調機能付きブロー成形機100では、プリフォームを二軸延伸ブロー成形する際に延伸ロッドRの側面に沿って高圧空気が噴出し、その空気は吸引チャンバ4によって好適に捕捉され濾過・冷却された上で再び工場建屋内に放出されるため、酸素濃度が低下しにくくなる。従って、ブローゾーン2が稼働していない場合は、酸素濃度が徐々に低下してくるため、その場合は外気を濾過しながら取り込む必要があるが、ブローゾーン2が稼働している場合は、延伸ロッドRの側面に沿って高圧空気が噴出しているため、外気を大量に取り込みながらの温度調節は不要となる。
このように、工場建屋内の温度、引いては加熱ゾーン1及びブローゾーン2の各雰囲気温度は外気温度の変動を受けることがないため、最終形状のボトルの計量値が変化すると言った問題も起きにくくなる。
また、濾過され、温度調節および流量調節された清浄な空気は低温ダクト12を介して工場建屋内に放出することにより、工場建屋内の陽圧保持に寄与することが出来るようになる。
低温ダクト12の吹出口12aから工場建屋内に放出される空気は、吹出口12aの直前においては、例えば20℃に保持されているが、工場建屋内に行き渡り加熱ゾーン1へ還流する過程で、或いはブローゾーン2へ還流し加熱ゾーン1へ吸引される過程で、ヒータH等の熱を享受し、結果的に、吸引チャンバ4の近傍では例えば50〜55℃にまで昇温している。その昇温した加熱空気は高温ダクト5を通り、1次フィルタ6および2次フィルタ7を通過し、所定の清浄度レベルまで浄化され、後述するように冷却されて再び工場建屋内に放出される。
プリフォームPの二軸延伸ブロー成形時に使用された空気は、工場建屋内の還流空気および加熱ゾーン1の加熱空気と共に吸引チャンバ4によって吸引され高温ダクト5を通り、1次フィルタ6及び2次フィルタ7によって所定の清浄度レベルまで浄化され、続く1次冷却コイル8と接触しながら自身の熱を1次冷却コイル8の冷却水に与えるのと同時に1次冷却コイル8からは冷熱を受け、更に送風機10によって圧送されて約20℃まで低下した低温空気となって、低温ダクト12を流れる。そして、低温ダクト12を流れる低温空気は、吹出口12aから工場建屋内に放出される。なお、吹出口12aから放出される空気の温度は、出口温度センサ15によって検知され、その計測信号は出口温度コントローラ18へ送信される。計測信号を受信した出口温度コントローラ18は、計測温度と設定温度との偏差をチェックし偏差が生じる場合は、2次電磁弁91を駆動して2次冷却コイル9を流れる冷水の流量を操作して吹出口12aでの空気の温度が設定した温度近傍となるように制御する。同様に、1次冷却コイル8によって冷却された空気の温度は、中間温度センサ16によって検知され、その計測信号は中間温度コントローラ19へ送信される。計測信号を受信した中間温度コントローラ19は、計測温度と設定温度との偏差をチェックし偏差が生じる場合は、1次電磁弁81を駆動して1次冷却コイル8を流れる冷却水の流量を操作して1次冷却コイル8を通過後の空気の温度が設定した温度近傍となるように制御する。また、高温ダクト5を流れる空気の温度は、入口温度センサ14によって検知され、その計測信号は入口温度コントローラ17へ送信される。計測信号を受信した入口温度コントローラ17は、計測温度と設定温度との偏差をチェックし偏差が生じる場合は、電動機11のインバータINVを駆動して送風機10の吸引風量を操作して高温ダクト5を流れる空気の温度が設定した温度近傍となるように制御する。
また、工場建屋内に放出される低温空気の流量調節は、流調弁13の開度の調節によって成される。その開度の調節は、手動によって成されても良く、自動的に行われるように構成しても良い。
また、加熱ゾーン1の雰囲気温度は、入口温度センサ14によって計測され、その計測信号は入口温度コントローラ17へ送信される。計測信号を受信した入口温度コントローラ17は、その計測温度と設定温度との偏差をチェックし偏差が生じる場合は、ヒータHに流す電流を増減して、加熱ゾーン1の雰囲気温度を調整する。
なお、本実施形態では2次冷却コイル9は、加熱空気と対向せずに1次冷却コイル8との間で熱交換を行っているが、それに限らずに加熱空気と対向して加熱空気との間で熱交換を行うように構成しても良い。この場合、加熱空気の熱は、1次冷却コイル8および2次冷却コイル9の双方によって好適に回収されることになる。
以上、上記空調機能付きブロー成形機100によれば、二軸延伸ブロー成形時に使用される大量の空気は、加熱ゾーン1に設けられた吸引チャンバ4によって、工場建屋内の還流空気および加熱ゾーン1の加熱空気と共に吸引され1次フィルタ6および2次フィルタ7で濾過され、続く1次冷却コイル8との間で熱交換を行い一定の温度に調温され、続く送風機10によって圧送され低温ダクト12を通り吹出口12aから工場建屋内に放出される。このように、この清浄な空気の循環が繰り返し行われることにより、一定の温度および清浄度の空気が定常的に工場建屋内に放出されることになり、その結果、外気の取り込み量を最小限に抑えた上で、工場建屋内の温度を一定に保持することが可能となる。また、この清浄な空気は、工場建屋内に行き渡った後にハウジング3の側面に設けられた通風孔3aから加熱ゾーン1及びブローゾーン2へ還流し、吸引チャンバ4によって吸引されて再び濾過され1次冷却コイル8と熱交換を行いながら工場建屋内に放出される。従って、この清浄な空気の循環が加熱ゾーン1及びブローゾーン2においても繰り返し行われることにより、工場建屋内の温度だけでなく加熱ゾーン1及びブローゾーン2の各雰囲気温度も一定に保持することが可能となる。その結果、工場建屋内の温度管理、加熱ゾーン1及びブローゾーン2の温度管理等にかかるトータルのランニングコストが低減するようになる。更には、低温ダクト12の吹出口12aから放出される空気は濾過された清浄な空気であり、その清浄な空気が工場建屋内に行き渡り還流して加熱ゾーン1及びブローゾーン2へ連続して供給されるため、工場建屋内、加熱ゾーン1およびブローゾーン2の清浄クリーン化が好適に達成される。
また、加熱ゾーン1の加熱空気は吸引チャンバ4によって好適に捕捉され、濾過・冷却された上で再び工場建屋内に放出されるため、工場建屋内の温度が上昇し作業環境が悪化することを防止することが出来るようになる。
また、空気の温度調節は、1次冷却コイル8の冷却水の流量調節および2次冷却コイル9の冷水の流量調節、または送風機10の風量の調節あるいはこれらを適宜組み合わせた形態で成されるため、精度良く行われることになる。
その他の実施形態として、図3に示すように、加熱ゾーン1及びブローゾーン2を簡易仕切Sによって連通した形態ではなく、ガスタイトな隔壁によって加熱ゾーン1及びブローゾーン2の空気の連通を遮断し、ブローゾーン2に対しても吸引チャンバ4を別個設け、そしてブローゾーン2から吸引した空気を中温ダクト5aにより高温ダクト5に合流させる形態としても良い。
また、ハウジング3の側面に設けられた通風孔3aの代えて、開き戸(図示せず)を設け、工場建屋内に放出された清浄な空気がその開き戸から加熱ゾーン1及びブローゾーン2へ還流する形態を採用しても良い。
また、図4に示すように、低温ダクト12を流れる低温空気を抽気ダクト12bにより抽気してブローゾーン2へ直接に還流する形態を採用しても良い。
本発明の空調機能付きブロー成形機100は、プラスチックボトル等の二軸延伸ブロー成形を初めとするハウジング(保護カバー)内で行われる工程であって、ハウジング内の正確な温度コントロールが求められる工程に対して好適に適用することが出来る。
本発明の空調機能付きブロー成形機を示す構成説明図である。 図1のA−A断面図を示す説明図である。 本発明の空調機能付きブロー成形機の他の例を示す構成説明図である。 本発明の空調機能付きブロー成形機の他の例を示す構成説明図である。
符号の説明
1 加熱ゾーン
2 ブローゾーン
3 ハウジング
4 吸込チャンバ
5 高温ダクト
6 1次フィルタ
7 2次フィルタ
8 1次冷却コイル
9 2次冷却コイル
10 送風機
11 電動機
12 低温ダクト
13 流調弁
14 入口温度センサ
15 出口温度センサ
16 中間温度センサ
17 入口温度コントローラ
18 出口温度コントローラ
19 中間温度コントローラ
100 空調機能付きブロー成形機

Claims (4)

  1. プリフォームを加熱する加熱ゾーンと、該プリフォームを二軸に延伸ブローするブローゾーンと、少なくとも前記加熱ゾーンには内部の加熱された空気を外部に排出する吸引手段とを備えて成るブロー成形機であって、該吸引手段によって前記加熱ゾーンの空気を吸引・濾過し清浄な空気とし、該空気を更に一定の温度/温度範囲となるように温度調節した上で、該空気を前記ブロー成形機が設置されている工場建屋内に排出して前記加熱ゾーン及び前記ブローゾーンへ還流させることにより、前記工場建屋内および前記各ゾーンの各々の雰囲気温度を一定に保つことを特徴とする空調機能付きブロー成形機。
  2. 前記加熱ゾーン及び/又は前記ブローゾーンへ前記空気を導入する空気導入部が形成されている請求項1に記載の空調機能付きブロー成形機。
  3. 前記吸引手段はファンであり、該ファンは内部に空間を備えたチャンバにより囲まれて構成されている請求項1又は2に記載の空調機能付きブロー成形機。
  4. 前記工場建屋内に排出される空気の一部を抽気し、前記加熱ゾーン及び/又はブローゾーンへ還流する戻り配管が設けられている請求項1から3の何れかに記載の空調機能付きブロー成形機。
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