JP4830883B2 - 噴射量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関への燃料の噴射を制御する、燃料噴射制御装置に関する。
従来、この種のインジェクタは、入力される指令噴射信号の通電駆動パルス幅(TQ)に応じて開閉弁時間が制御され、該当開閉弁により内燃機関に燃料を噴射する(特許文献1参照)。そして、1回の開閉弁によりインジェクタから噴射される燃料の噴射量(Q)とパルス幅(TQ)との関係を示すインジェクタ特性マップが予め記憶されており、このインジェクタ特性マップに基づき前記指令噴射信号を出力することにより、インジェクタからの燃料噴射量を制御している(特許文献2参照)。
また、特許文献2記載の燃料噴射制御装置では、インジェクタ特性マップは、実際に噴射された実噴射量に対するパルス幅(以下、つりあいTQ値と呼ぶ)を学習することにより補正される。
ここで、近年の燃料噴射では、パイロット噴射等の微小噴射を行う場合があるため、インジェクタ特性マップのうちパルス幅の値が小さい微小領域においても正確な補正が要求される。
しかし、例えば、1mm3/stの噴射量に対応するパルス幅を微小領域として学習するにあたり、インジェクタ特性マップにて1mm3/stに対応するパルス幅を算出し、そのパルス幅にて1回噴射したときの実噴射量と1mm3/stとの偏差分を補正しようとすると、実噴射量が極めて少ないため補正ばらつきが大きい。
この問題に対し特許文献2記載の制御装置では、以下に説明する分割式微小Q学習を行うことで補正精度向上を図っている。
分割式微小Q学習は、エンジンが安定しているアイドル時に行われ、アイドルに必要な噴射量を分割噴射し、分割した1回の噴射量が微小噴射量に設定できるため、その噴射量を学習するものである。すなわち、アイドル時に5mm3/stの噴射量が必要な場合、噴射を5回に分割し1回の噴射が1mm3/stとなる。このときのインジェクタ特性マップとのパルス幅(TQ)との偏差分を算出し、その偏差分に基づき微小Q領域の補正を行って、補正精度を確保している発明である。
特開平10−18934号公報 特開2003−254139号公報
ところで、正常なインジェクタの噴射特性では、図8(A)中の実線に示すように、パルス幅の増大にともない実噴射量が単調に増大する特性(以下、この特性を正常特性と呼ぶ)となる。この場合には、図8(A)中の点線に示すインジェクタ特性マップは、図8(A)中の符号Aに示すつりあいTQ値を学習することにより、実線に示す特性に補正される。
しかしながら、インジェクタによっては、図8(B)中の実線に示すように、パルス幅の増大にともない実噴射量が減少する減少領域を有する特性(以下、この特性を異常特性と呼ぶ)の場合がある。すると、一つの実噴射量の値に対するつりあいTQ値が、図8(B)中の符号B、Cに示すように複数存在することとなる。
そして、図8(B)中の点線に示すインジェクタ特性マップを補正するにあたり、つりあいTQ値Bを学習すると、パルス幅のマイナス側にオフセットさせて図8(C)中の実線に示す特性に補正されることとなる。一方、つりあいTQ値Cを学習すると、パルス幅のプラス側にオフセットさせて図8(D)中の実線に示す特性に補正されることとなる。
従って、実際のインジェクタの特性がこのような異常特性である場合には、いずれのついあい点B、Cで学習するかによってオフセットされる向きが正反対となるため、上述した分割式微小Q学習の有無に拘わらず正確な補正を行うことができない。特に、この異常特性は微小噴射領域にて生じる可能性が高いため、上述したパイロット噴射等の微小噴射を行う場合に要求される補正精度を十分に確保できない。
そこで、本発明の目的は、インジェクタ特性マップを補正するにあたり、微小噴射領域における補正精度向上を実現した燃料噴射制御装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、燃料噴射制御装置は内燃機関が使用され、かつ内燃機関がアイドル回転数で安定している状態での実際に噴射された実噴射量に対するパルス幅の値をつりあいTQ値とし、つりあいTQ値を学習してインジェクタ特性マップを補正する補正手段と、パルス幅を強制的に変動させたときの実噴射量の変化に基づき、実際のインジェクタ特性が減少領域を有する異常特性および正常特性のいずれであるかを判定する判定手段とを備える
この判定手段のパルス幅の上記強制的な変動は、所定のつりあいTQ値よりもパルス幅が小さい領域で、パルス幅を、つりあいTQ値に向けて、徐々に上昇させるように強制的に変動させる増大変動と、所定の前記つりあいTQ値よりもパルス幅が大きい領域で、パルス幅を、徐々に減少させるように強制的に変動させる減少変動という、2つの変動である。
さらに、この増大変動あるいは減少変動の実行によって、所定の気筒の前記インジェクタに対し強制的に変動させたパルス幅で燃料噴射させて気筒間の回転速度変動を生じさせ、その回転速度変動を平滑化させるよう所定の気筒に対する噴射量補正を実行することで噴射間補正量を算出する。
そして、判断手段は、増大変動の実行時、前回のパルス幅で得られた噴射量補正量と、この前回のパルス幅よりも所定量上昇させた今回のパルス幅で得られた噴射量補正量とを算出し、今回のパルス幅で得られた噴射量補正量から前回のパルス幅で得られた噴射量補正量を差し引いた値が0以下でないと判定されたときには、つりあいTQ値よりもパルス幅が小さい領域で、減少領域が存在すると判定し、一方、減少変動の実行時には、上記差し引いた値が0以上でないと判定されたときには、つりあいTQ値よりもパルス幅が大きい領域で、減少領域が存在すると判定することで、実際のインジェクタ特性が異常特性であると判定する。
そのため、補正手段によりインジェクタ特性マップを補正するにあたり、実際のインジェクタ特性が減少領域を有する異常特性である場合には、正常特性の場合とは異なる補正内容にすることができるので、補正精度を向上できる。
請求項記載の発明では、判定手段は、増大変動にともない実噴射量が減少する領域の中でのパルス幅の最大値と、減少変動にともない実噴射量が増大する領域の中でのパルス幅の最大値とを比較し、両最大値のうち大きい方の値を減少領域の最大値として、減少領域の範囲を特定する。
これによれば、実際のインジェクタ特性が減少領域を有するか否かを容易に検出できるとともに、増大変動および減少変動のいずれか一方のみにて強制変動させる場合に比べて減少領域の範囲を正確に検出できる。
請求項記載の発明では、判定手段は、実噴射量の値に対するつりあいTQ値が複数存在する旨が検出された場合に、減少領域を有する異常特性であると判定する。
これによれば、実際のインジェクタ特性が減少領域を有するか否かを容易に検出でき、異常特性であるか否かを容易に判定できる。
請求項記載の発明では、複数のつりあいTQ値のうち大きい方の値を減少領域の最大値として、減少領域の範囲を特定する
これによれば、実際のインジェクタ特性が減少領域を有するか否かを容易に検出できるとともに、増大変動および減少変動のいずれか一方のみにて強制変動させる場合に比べて減少領域の範囲を正確に検出できる。
請求項記載の発明では、インジェクタからの燃料噴射量を制御するにあたり、減少領域および当該減少領域よりもパルス幅が小さい領域におけるパルス幅が含まれないように、指令噴射信号を出力する。
減少領域および当該減少領域よりもパルス幅が小さい領域におけるパルス幅は、単調増加領域に比べて補正精度が悪く、このような領域のパルス幅が含まれないように指令噴射信号を出力するので、実噴射量が所望の噴射量からばらついてしまう恐れを、より一層低減できる。
以下、本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
はじめに、本実施形態に係る燃料噴射制御装置を用いた燃料噴射システム10を、図1を用いて説明する。なお、当該燃料噴射システム10は、車両に搭載された4気筒のディーゼルエンジンを対象としている。
燃料噴射システム10では、燃料噴射ポンプ12から吐出されコモンレール14で蓄圧された燃料をインジェクタ20から噴射する。電子制御装置(Electronic Control Unit;ECU)50は、コモンレール14の圧力を検出する圧力センサ16の検出信号、エンジン回転数検出センサ74により検出されたエンジン回転数検出信号、およびその他の各種センサの検出信号等を入力し、これら検出信号により推定されるエンジン運転状態に基づいてインジェクタ20からの燃料噴射を制御する。電子駆動装置(Electronic Driving Unit;EDU)60は、ECU50から出力されるインジェクタ20の開閉信号(指令噴射信号)に基づいて、インジェクタ20に駆動電流を供給する。
インジェクタ20の構成を図2に基づいて簡単に説明する。弁ボディ22に形成された弁座23の燃料下流側に噴孔24が形成されている。ノズルニードル30が弁座23に着座すると噴孔24からの燃料噴射が遮断され、ノズルニードル30が弁座23から離座すると噴孔24から燃料が噴射される。スプリング32は弁座23に着座する方向にノズルニードル30に荷重を加えている。噴孔24から噴射する燃料は、コモンレール14から、燃料流入通路200を通りノズルニードル30周囲の燃料溜まり202に供給される。
制御ピストン34は、ノズルニードル30に対して噴孔24と反対側に設置され、ノズルニードル30とともに往復移動する。制御ピストン34に対してノズルニードル30と反対側に制御室204が形成されている。制御室204には、燃料流入通路200から入口絞り206を通りコモンレール14で蓄圧された燃料が供給される。
電磁弁40は、制御室204に連通している出口絞り210と燃料排出通路212との連通を断続する。電磁弁40の弁部材42は、スプリング44から出口絞り210と燃料排出通路212との連通を遮断する方向に荷重を受けている。
前述した指令噴射信号は、連続した複数の噴射パルスにて構成されており、ECU50から指令噴射信号が出力されると、EDU60は噴射パルスに応じた駆動電流をインジェクタ20に供給する。EDU60から電磁弁40のコイル46に駆動電流が供給されると、スプリング44の荷重に抗して働く磁気吸引力により、弁部材42は出口絞り210と燃料排出通路212とが連通する方向に移動する。これにより、制御室204と燃料排出通路212とが出口絞り210を介して連通する。出口絞り210の絞り径は入口絞り206の絞り径よりも大きいので、制御室204と燃料排出通路212とが連通すると、制御室204の圧力は低下する。
制御室204の圧力が低下すると、弁座23に着座する方向に制御室204から受ける力が小さくなるので、ノズルニードル30が弁座23から離座し、噴孔24から燃料が噴射される。
噴射パルスがオフになり、EDU60からインジェクタ20への駆動電流の供給が停止されると、スプリング44の荷重により弁部材42は出口絞り210と燃料排出通路212との連通を遮断する方向に移動する。出口絞り210と燃料排出通路212との連通が遮断されると、制御室204の圧力が上昇し制御室204の圧力から弁座23に着座する方向にノズルニードル30が受ける力が上昇するので、ノズルニードル30は弁座23に着座し噴孔24からの燃料噴射は遮断される。
従って、インジェクタ20の燃料噴射量はECU50が生成する噴射パルスのパルス幅により決定されることとなり、インジェクタ20の燃料噴射時期はECU50が生成する噴射パルスの立ち上がり時期により決定される。
図1に示すように、燃料噴射制御装置としてのECU50は、CPU52、RAM54、フラッシュメモリ56等から構成されている。RAM54は、CPU52で処理されるデータやプログラムを一時的に格納する。フラッシュメモリ56は、CPU52で実行される制御プログラム、およびセンサの検出信号に基づき参照する各種マップを格納している書き換え可能な不揮発性メモリである。
ECU50は、センサからの検出信号によりエンジン運転状態を推定し、エンジン運転状態に基づいて最適な目標噴射量および目標噴射時期になるように噴射パルスを生成するパルス幅およびパルスの立ち上がり時期とエンジン運転状態との対応を、コモンレール14の圧力に応じてマップとしてフラッシュメモリ56に記憶している。インジェクタ20から噴射される燃料の噴射量および噴射時期は、これらのマップに基づいて生成される噴射パルスにより制御される。
これらのマップの一つに、1回の開閉弁によりインジェクタ20から噴射される燃料の噴射量Q(mm3/st)と、上述した噴射パルスのパルス幅TQ(ミリ秒;msec)との関係を示すインジェクタ特性マップがある。すなわち、フラッシュメモリ56は、特許請求の範囲に記載した「記憶手段」として機能する。
そして、ECU50は、当該インジェクタ特性マップに基づき、上述の目標噴射量に対する最適なパルス幅およびパルス数を算出する。また、ECU50は、実際に噴射された実噴射量に対するパルス幅の値をつりあいTQ値とし、当該つりあいTQ値を学習してインジェクタ特性マップを補正する。すなわち、ECU50は、特許請求の範囲に記載した「補正手段」として機能する。
ここで、実際のインジェクタ20に係る噴射量Qとパルス幅TQとの関係を示す特性には、パルス幅TQの増大にともない実噴射量が単調に増大するといった正常特性と、パルス幅TQの増大にともない実噴射量が減少する減少領域を有するといった異常特性とが存在する。この点を鑑みECU50は、パルス幅TQを強制的に変動させ、当該強制変動させたときの実噴射量の変化を検出する。そして、このときの実噴射量の変化に基づき、実際のインジェクタ特性が正常特性および異常特性のいずれであるかを判定している。すなわち、ECU50は、特許請求の範囲に記載した「判定手段」として機能する。
そして、インジェクタ特性マップを補正するにあたり、異常特性である場合には、正常特性の場合とは異なった以下に説明する補正内容にする。
次に、ECU50によるインジェクタ特性マップの補正手順を、図3〜図7を用いて説明する。
なお、本実施形態に係る燃料噴射制御装置は、上記「背景技術」の欄にて記載した分割式微小Q学習と、アイドル回転数補正(所謂ISC補正)と、気筒間不均量補正(所謂FCCB補正)と、を実行している。また、エンジントルクと成り得る主噴射(メイン噴射)に先立って複数回の微小の先立ち噴射(パイロット噴射)を実施している。
因みに、アイドル回転数補正とは、エンジンのアイドル回転数を最適に制御するための補正であり、例えば、空調装置のコンプレッサ使用時のアイドルアップや、燃料経済性向上を図るための補正である。
また、FCCB補正とは、エンジンの各気筒毎の回転速度変動を検出し、全気筒の回転速度変動の平均値と比較し、その比較結果に応じて気筒間の回転速度変動が平滑化するように、エンジンの各気筒毎への噴射量補正量を学習するための補正である。
図3は、インジェクタ特性マップを補正するためのメイン処理を示すフローチャートである。
はじめに、ステップS10において、分割式微小Q学習を実行していることを確認し、ステップS20に進む。なお、分割式微小Q学習は、十分な学習精度を確保すべく、エンジンが安定した状態で実行されるように設定されており、エンジンが安定した状態とは、例えば、エンジンが無負荷の状態にてISC制御を実行しているときの状態である。具体的には、噴射量制御に必要な各温度(水温、燃料温度、吸気温度など)、燃料噴射圧力の変動量、およびエンジン回転速度の変動量など全てが所定値以下の状態である。
また、エンジン安定状態を確認できなかった場合には、特性マップの補正処理を中止して、図3の制御ルーチンを抜ける。
次に、ステップS20において、気筒毎のTQ特性制御を開始する。すなわち、エンジン回転数が最適アイドル回転数となるように、ISC制御により気筒毎の燃料噴射量を制御する。その後、ステップS30において、エンジン回転数が安定した状態での各気筒毎のつりあいTQ値をRAM54に記憶する。例えば、実際のインジェクタ特性が図6(A)に示す場合において、図6(A)中の符号aに示すつりあいTQ値(0.5msec)をステップS30では記憶する。なお、図6は実際のインジェクタ特性が正常特性である場合の具体例であり、図7は異常特性である場合の具体例を示す。
次に、ステップS40およびステップS50に示すサブルーチン処理(図4および図5参照)において、パルス幅の増大にともない実噴射量が減少する減少領域が実際のインジェクタ特性に含まれているか否かを調査する。なお、ステップS40、S50では一気筒目についての調査を行い、ステップS70にてステップS40、S50と同様の調査を残りの気筒について行う。
ステップS40の調査では、ステップS30にて記憶されたつりあいTQ値(特許請求の範囲に記載の「所定のつりあいTQ値」に相当)であるa点よりもパルス幅が小さい領域で減少領域の有無を調査する。具体的には、つりあいTQ値a点よりもパルス幅が小さい領域でパルス幅を徐々に上昇させるように強制的に増大変動させ、当該増大変動にともない実噴射量が減少した場合には、その減少した領域が減少領域であることが検出できる。
なお、噴射量Qとパルス幅TQとの関係を示すインジェクタ特性は、上述の減少領域を有している場合には、図8(B)中の符号Bに示す如く上方に凸となるコブを有する曲線、つまり、傾きの正負が変化する変曲点を有する曲線となる。以下の説明において、「減少領域を有する特性」のことを「コブのある特性」と呼ぶこととする。
ステップS50の調査では、つりあいTQ値a点よりもパルス幅が大きい領域で、減少領域の有無を調査して、コブのある特性であるか否かを調査する。具体的には、つりあいTQ値a点よりもパルス幅が大きい領域でパルス幅を徐々に減少させるように強制的に減少変動させ、当該減少変動にともない実噴射量が増加した場合には、その増加した領域が減少領域であることが検出できる。
次に、図3に示すステップS40の調査内容を、図4および図6を用いてより詳細に説明する。なお、図6(A)(B)は、調査対象となるインジェクタ20の実際の特性が正常時特性の場合であり、図6(C)(D)は異常時特性の場合である。
先ず、ステップS401において、噴射パルスのパルス幅を、つりあいTQ値a点よりも所定のパルス幅t1(図6(A)参照)だけ小さい値b(図6(A)参照)に強制的に変動させて、燃料を噴射させる。従って、例えば所定のパルス幅t1が0.1msecであり、つりあいTQ値a点が0.5msecである場合には、パルス幅bを0.4msecに強制変動させることとなる。
次に、ステップS402において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。すなわち、パルス幅の値をa点(0.5msec)からb点(0.4msec)まで小さくしたことにより噴射量は、他の気筒の噴射量に比べて減少するため、他の気筒の噴射量に近づけるようにすべく気筒間補正量はプラスの値となる。図6(B)に示す例では、パルス幅の値がa点のときの気筒間補正量a1が0msecであるのに対し、パルス幅の値をb点に減少させたときの気筒間補正量b1は0.1msecとなる。
また、ステップS402では、算出した気筒間補正量b1をデータU1(0.1msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS403において、パルス幅の値を、b点からΔtだけ微増させたc点に強制的に変動させる。従って、例えば微増量Δtが0.02msecである場合には、0.4msecであったパルス幅bを0.42msecのパルス幅cに強制変動させることとなる。
次に、ステップS404において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。図6(B)に示す例では、パルス幅の値がb点のときの気筒間補正量b1が0.1msecであるのに対し、パルス幅の値をc点に微増させたときの気筒間補正量c1は0.08msecとなる。
また、ステップS404では、算出した気筒間補正量c1をデータU2(0.08msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS405において、データU2の値がデータU1の値以下であるか否か、つまりU2−U1≦0であるか否かを判定する。U2−U1≦0でないと判定された場合(S405:NO)には、b点からc点にパルス幅を増大させたにもかかわらず実噴射量が減少したことを意味し、少なくともb点からc点までは減少領域であると判定する。そして、この場合にはステップS406に進み、XINJK=1として異常判定フラグをオンにするとともに、データU2のパルス幅(TQ)値を限界UTQとして記憶する。
一方、U2−U1≦0であると判定された場合(S405:YES)には、b点からc点にパルス幅を増大させると実噴射量も増大することを意味し、b点からc点までは単調増加領域であると判定する。そして、この場合にはステップS406に進み、XINJK=0として異常判定フラグをオフにするとともに、記憶されていた限界UTQの値を0にクリアする。
例えば、図6(A)(B)に示す正常特性の場合には、U2−U1=0.08−0.1=−0.02≦0(S405:YES)となり、図6(C)(D)に示す異常特性の場合にも同様にして、U2−U1=0.08−0.1=−0.02≦0(S405:YES)となる。
ステップS406またはステップS407の処理の後、ステップS408に進み、パルス幅の値を、c点からΔtだけ微増させたd点(0.44msec)に強制的に変動させる。
次に、ステップS409において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。図6(B)に示す例では、パルス幅の値がc点のときの気筒間補正量c1が0.08msecであるのに対し、パルス幅の値をd点に微増させたときの気筒間補正量d1は0.06msecとなる。
また、ステップS409では、算出した気筒間補正量d1をデータU3(0.06msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS410において、データU3の値がデータU2の値以下であるか否か、つまりU3−U2≦0であるか否かを判定する。U3−U2≦0でないと判定された場合(S410:NO)には、c点からd点にパルス幅を増大させたにもかかわらず実噴射量が減少したことを意味し、少なくともc点からd点までは減少領域であると判定する。そして、この場合にはステップS411に進み、XINJK=1として異常判定フラグをオンにするとともに、データU3のパルス幅(TQ)値を限界UTQとして記憶する。
一方、U3−U2≦0であると判定された場合(S410:YES)には、c点からd点にパルス幅を増大させると実噴射量も増大することを意味し、c点からd点までは単調増加領域であると判定する。そして、この場合にはステップS412に進み、XINJK=0として異常判定フラグをオフにするとともに、記憶されていた限界UTQの値を0にクリアする。
例えば、図6(A)(B)に示す正常特性の場合には、U3−U2=0.06−0.08=−0.02≦0(S410:YES)となり、図6(C)(D)に示す異常特性の場合には、U3−U2=0.09−0.08=0.01>0(S410:NO)となるため、ステップS40の調査により異常特性を判定できることが分かる。
続くステップS413以降では、パルス幅の値がd点からΔtづつ徐々に微増するようにパルス幅を変動させ、S408〜S412と同様の処理を行う。そして、微増させたパルス幅の値が、ステップS30にて記憶されたつりあいTQ値a点と等しくなるまでこれらの処理S408〜S412を繰り返し(S414)、ステップS40に係る調査処理を終了する。
次に、図4に示すステップS50の調査内容を、図5および図7を用いてより詳細に説明する。なお、図7(A)(B)は、調査対象となるインジェクタ20の実際の特性が正常時特性の場合であり、図7(C)(D)は異常時特性の場合である。
先ず、ステップS501において、噴射パルスのパルス幅を、つりあいTQ値a点よりも所定のパルス幅t1(図7(A)参照)だけ大きい値b(図7(A)参照)に強制的に変動させて、燃料を噴射させる。従って、例えば所定のパルス幅t1が0.1msecであり、つりあいTQ値a点が0.5msecである場合には、パルス幅bを0.6msecに強制変動させることとなる。
次に、ステップS502において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。すなわち、パルス幅の値をa点(0.5msec)からb点(0.6msec)まで大きくしたことにより噴射量は、他の気筒の噴射量に比べて増大するため、他の気筒の噴射量に近づけるようにすべく気筒間補正量はマイナスの値となる。図7(B)に示す例では、パルス幅の値がa点のときの気筒間補正量a1が0msecであるのに対し、パルス幅の値をb点に増大させたときの気筒間補正量b1は−0.1msecとなる。
また、ステップS502では、算出した気筒間補正量b1をデータD1(−0.1msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS503において、パルス幅の値を、b点からΔtだけ微減させたc点に強制的に変動させる。従って、例えば微減量Δtが0.02msecである場合には、0.6msecであったパルス幅bを0.58msecのパルス幅cに強制変動させることとなる。
次に、ステップS504において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。図7(B)に示す例では、パルス幅の値がb点のときの気筒間補正量b1が−0.1msecであるのに対し、パルス幅の値をc点に微減させたときの気筒間補正量c1は−0.08msecとなる。
また、ステップS504では、算出した気筒間補正量c1をデータD2(−0.08msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS505において、データD2の値がデータD1の値以上であるか否か、つまりD2−D1≧0であるか否かを判定する。D2−D1≧0でないと判定された場合(S505:NO)には、b点からc点にパルス幅を減少させたにもかかわらず実噴射量が増大したことを意味し、少なくともb点からc点までは減少領域であり、コブのある特性であると判定する。そして、この場合にはステップS506に進み、XINJK=1として異常判定フラグをオンにするとともに、データD1の値を限界DTQとして記憶する。
一方、D2−D1≧0であると判定された場合(S505:YES)には、b点からc点にパルス幅を減少させると実噴射量も減少することを意味し、b点からc点までは単調増加領域であると判定する。そして、この場合にはステップS506に進み、XINJK=0として異常判定フラグをオフにするとともに、記憶されていた限界DTQの値を0にクリアする。
例えば、図7(A)(B)に示す正常特性の場合には、D2−D1=−0.08+0.1=0.02≧0(S505:YES)となり、図7(C)(D)に示す異常特性の場合には、D2−D1=−0.11+0.1=−0.01<0(S505:NO)となるため、ステップS50の調査により異常特性を判定できることが分かる。
ステップS506またはステップS507の処理の後、ステップS508に進み、パルス幅の値を、c点からΔtだけ微減させたd点(0.56msec)に強制的に変動させる。
次に、ステップS509において、FCCB補正による気筒間補正量を算出する。図7(B)に示す例では、パルス幅の値がc点のときの気筒間補正量c1が−0.08msecであるのに対し、パルス幅の値をd点に微減させたときの気筒間補正量d1は−0.06msecとなる。
また、ステップS509では、算出した気筒間補正量d1をデータD3(−0.06msec)としてRAM54に記憶する。
次に、ステップS510において、データD3の値がデータD2の値以上であるか否か、つまりD3−D2≧0であるか否かを判定する。D3−D2≧0でないと判定された場合(S510:NO)には、c点からd点にパルス幅を減少させたにもかかわらず実噴射量が増大したことを意味し、少なくともc点からd点までは減少領域であり、コブのある特性であると判定する。そして、この場合にはステップS511に進み、XINJK=1として異常判定フラグをオンにするとともに、データD2の値を限界DTQとして記憶する。
一方、D3−D2≧0であると判定された場合(S510:YES)には、c点からd点にパルス幅を減少させると実噴射量も減少することを意味し、c点からd点までは単調増加領域であると判定する。そして、この場合にはステップS512に進み、XINJK=0として異常判定フラグをオフにするとともに、記憶されていた限界DTQの値を0にクリアする。
続くステップS513以降では、パルス幅の値がd点からΔtづつ徐々に微減するようにパルス幅を変動させ、S508〜S512と同様の処理を行う。そして、微減させたパルス幅の値が、ステップS30にて記憶されたつりあいTQ値a点と等しくなるまでこれらの処理S508〜S512を繰り返し(S514)、ステップS50に係る調査処理を終了する。
以上に説明したステップS40およびステップS50による調査が終了すると、図3に示すステップS60に進む。
ステップS60では、異常判定フラグがオン(XINJK=1)であるか否かを確認し、異常判定フラグがオンである場合には、限界UTQの値と限界DTQの値とを比較し、いずれか大きいほうの限界値を、異常特性が検出されたその気筒の使用限界TQ値に設定する。つまり、使用限界TQ値を減少領域の最大値とみなして減少領域の範囲を特定する。
従って、例えば図6(C)に示す場合には、限界UTQ値であるd点が使用限界TQ値に設定され、パルス幅TQのうちd点よりも小さい領域にて減少領域が存在し、コブのある特性であると判定する。また、例えば図7(C)に示す場合には、限界DTQ値であるb点が使用限界TQ値に設定され、パルス幅TQのうちb点よりも小さい領域にて減少領域が存在し、コブのある特性であると判定する。
そして、インジェクタ20に出力する指令噴射信号をECU50にて生成するにあたり、使用限界TQ値よりも小さい領域のパルス幅TQが含まれないように指令噴射信号を生成する。つまり、使用限界TQ値よりも小さい領域で噴射量を制御しないようにガードされる。
また、分割式微小Q学習によりインジェクタ特性マップを補正するにあたり、使用限界TQ値よりも小さい領域でのつりあい点を学習の対象から除外して補正する。
続くステップS70では、ステップS40、S50、S60と同様の処理を、他の気筒のインジェクタ20の各々について実施する。そして、ステップS80にて、全ての気筒のインジェクタ20について減少領域の有無の調査が終了したことが確認された後、図3に示すメイン処理を終了する。
以上により、本実施形態では、つりあいTQ値a点よりもパルス幅が小さい領域でパルス幅を徐々に上昇させるように強制的に増大変動させ、当該増大変動にともない実噴射量が減少した場合には、その減少した領域が減少領域であり、コブのある特性であることを検出する。また、つりあいTQ値a点よりもパルス幅が大きい領域でパルス幅を徐々に減少させるように強制的に減少変動させ、当該減少変動にともない実噴射量が増加した場合には、その増加した領域が減少領域であり、コブのある特性であることを検出する。
そのため、実際のインジェクタ特性が減少領域を有する異常特性(コブのある特性)であるか否かを容易に判定することができ、しかも、減少領域の範囲をも容易に特定できる。
そして、インジェクタからの燃料噴射量を制御するにあたり、使用限界TQ値よりも小さい領域で噴射量を制御しないようにガードする。そのため、実噴射量が目標噴射量からばらついてしまう恐れを、より一層低減できる。
また、異常特性であると判定された場合には、分割式微小Q学習によりインジェクタ特性マップを補正するにあたり、使用限界TQ値よりも小さい領域でのつりあい点を学習の対象から除外して補正する。そのため、分割式微小Q学習による補正精度を向上できる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、分割式微小Q学習を行う際に減少領域の有無を調査して、コブのある特性であるか否かを調査しているが、当該調査は分割式微小Q学習時の実行に限られるものではない。但し、調査精度を十分に確保するためにはエンジン状態が安定しているときに調査を実行することが望ましい。
また、上記実施形態では、複数気筒のエンジンに燃料噴射制御装置を適用させているが、単気筒エンジンに適用させてもよい。
上記実施形態では、ステップS40およびステップS50を備え、つりあいTQ値以下の領域とつりあいTQ値以上の領域との両方で減少領域の有無を調査して、コブのある特性であるか否かを調査しているが、本発明の実施にあたり、ステップS40およびステップS50のいずれか一方を廃止して、つりあいTQ値以下の領域およびつりあいTQ値以上の領域のいずれか一方のみの領域で減少領域の有無を調査するようにしてもよい。
上記実施形態では、強制的に増大変動および減少変動させることにより減少領域の有無を調査して、コブのある特性であるか否かを調査しているが、他の実施形態として、一つの実噴射量の値に対するつりあいTQ値が図8(B)に示すように複数存在するか否かを調査し、複数存在した場合に減少領域を有していると判定するようにしてもよい。
また、この場合には、複数のつりあいTQ値のうち大きい方の値(図8中の符号Cに示す値)を減少領域の最大値として減少領域の範囲を特定するようにして好適である。
因みに、上記他の実施形態に反し、強制変動させることにより減少領域の有無を調査して、コブのある特性であるか否かを調査する図3〜図7の実施形態によれば、例えば、TQ値a点が減少領域以外の領域に位置し、図6(A)および図7(A)に示す所定のパルス幅t1を小さく設定した場合等には、一つの実噴射量の値に対するつりあいTQ値が複数存在するか否かを検出することができないことがあるが、このような場合であっても上記実施形態によれば減少領域の有無を検出してコブのある特性であるか否かを検出できる。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能であり、例えば、上記各実施形態の特徴的構造をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射システムを示す構成図。 図1のインジェクタを模式的に示す断面図。 図1のECUによるインジェクタ特性マップの補正に係るメイン処理を示すフローチャート。 図3のサブルーチン処理を示すフローチャート。 図3のサブルーチン処理を示すフローチャート。 図4のサブルーチン処理を説明するための図であり、(A)(B)は正常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップおよび気筒間補正量をそれぞれ示すグラフ、(C)(D)は異常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップおよび気筒間補正量をそれぞれ示すグラフ。 図5のサブルーチン処理を説明するための図であり、(A)(B)は正常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップおよび気筒間補正量をそれぞれ示し、(C)(D)は異常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップおよび気筒間補正量をそれぞれ示す。 従来の課題を説明するための図であり、(A)は正常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップ、(B)(C)(D)は異常時特性の場合におけるインジェクタ特性マップ。
符号の説明
20:インジェクタ、50:ECU(補正手段、判定手段)、56:フラッシュメモリ(記憶手段)

Claims (5)

  1. 入力される指令噴射信号のパルス幅(TQ)に応じて開閉弁時間が制御され、当該開閉弁により内燃機関に燃料を噴射するインジェクタと、
    1回の開閉弁により前記インジェクタから噴射される燃料の噴射量(Q)と前記パルス幅(TQ)との関係を示すインジェクタ特性マップが記憶された記憶手段と、を備え、
    前記インジェクタ特性マップに基づき前記指令噴射信号を出力することにより、前記インジェクタからの燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関が使用され、かつ前記内燃機関の回転数がアイドル回転数に安定している状態での実際に噴射された実噴射量に対する前記パルス幅の値をつりあいTQ値とし、当該つりあいTQ値を学習して前記インジェクタ特性マップを補正する補正手段と、
    前記パルス幅の増大にともない前記実噴射量が単調に増大するといったインジェクタ特性を正常特性とし、前記パルス幅の増大にともない前記実噴射量が減少する減少領域を有するといったインジェクタ特性を異常特性とし、前記パルス幅を強制的に変動させたときの前記実噴射量の変化に基づき、実際のインジェクタ特性が前記正常特性および前記異常特性のいずれであるかを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記判定手段の前記パルス幅の前記強制的な変動は、
    所定の前記つりあいTQ値よりもパルス幅が小さい領域で、前記パルス幅を、前記つりあいTQ値に向けて、徐々に上昇させるように強制的に変動させる増大変動と、
    所定の前記つりあいTQ値よりもパルス幅が大きい領域で、前記パルス幅を、徐々に減少させるように強制的に変動させる減少変動と、
    の2つの変動であり、
    この増大変動あるいは減少変動の実行によって、所定の気筒の前記インジェクタに対し強制的に変動させたパルス幅で燃料噴射させて気筒間の回転速度変動を生じさせ、その回転速度変動を平滑化させるよう前記所定の気筒に対する噴射量補正を実行することで噴射補正量を算出し、
    前記判断手段は、
    前記増大変動の実行時、前回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量と、前記前回のパルス幅よりも所定量上昇させた今回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量とを算出し、前記今回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量から前記前回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量を差し引いた値が0以下でないと判定されたときには、前記つりあいTQ値よりもパルス幅が小さい領域で、前記減少領域が存在すると判定する一方、
    前記減少変動の実行時、前回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量と、前記前回のパルス幅よりも所定量減少させた今回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量とを算出し、前記今回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量から前記前回のパルス幅で得られた前記噴射量補正量を差し引いた値が0以上でないと判定されたときには、前記つりあいTQ値よりもパルス幅が大きい領域で、前記減少領域が存在すると判定することで、
    実際のインジェクタ特性が異常特性であると判定することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記判定手段は、
    前記増大変動にともない前記実噴射量が減少する領域の中での前記パルス幅の最大値と、前記減少変動にともない前記実噴射量が増大する領域の中での前記パルス幅の最大値とを比較し、
    前記両最大値のうち大きい方の値を前記減少領域の最大値として、前記減少領域の範囲を特定する請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記判定手段は、前記実噴射量の値に対する前記つりあいTQ値が複数存在する旨が検出された場合に、前記減少領域を有する前記異常特性であると判定する請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記複数のつりあいTQ値のうち大きい方の値を前記減少領域の最大値として、前記減少領域の範囲を特定する請求項3記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記インジェクタからの燃料噴射量を制御するにあたり、前記減少領域および当該減少領域よりもパルス幅が小さい領域における前記パルス幅が含まれないように、前記指令噴射信号を出力する請求項1から4のいずれか一項記載の燃料噴射制御装置。
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