JP4829066B2 - タイヤの3次元形状測定方法 - Google Patents
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Description
しかし、従来では、ビデオカメラ等の撮影装置の設置位置、設置角度、及び焦点距離を、予め3次元座標が計測された4点以上のマーカーの撮影画像に基づいて同定させる必要があり、作業が煩雑で時間がかかるという問題があった。
このようにして求めた各マーカーの高さ方向位置に基づき、各マーカーについて、一方の撮影装置で計測された高さ方向位置と他方の前記撮影装置で計測された高さ方向位置との差の2乗を各計測毎に求めて加算する(すなわち時間軸方向の加算値を求める)ことによりマーカー高さ差2乗和を算出する。更に、各マーカー毎に算出したこのマーカー高さ差2乗和を全て加算することにより全マーカー高さ差2乗和を算出する。
そして、全マーカー高さ差2乗和と全マーカー分散和との合計値を最小化させるように、2台の撮影装置の設置角度及び焦点距離を調整する。
これにより、計測値から算出した数値に基づいて上記の組み合わせを決めるので、人為的なミスの発生を抑えることができる。
これにより、撮影装置が1組である場合に比べ、撮影間隔を実質的に短くすることができる。
まず、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るタイヤの三次元形状測定システム11は、空気入りタイヤ10及びホイール9にそれぞれ取付けられた複数のマーカー12を撮影する2台のビデオカメラ16、18と、ビデオカメラ16、18で撮影された画像データを演算処理する演算処理装置20と、演算処理装置20で算出された演算値に基づいて空気入りタイヤ10の形状を画面に表示するディスプレイ22と、が設けられている。
そして、この実測によって得られた設置間隔実測値と、設置目標角度と、焦点距離公称値とを初期値とする。
そして、各マーカー12の高さ方向位置zに基づいて、各マーカー12について、一方のビデオカメラ16で計測された高さ方向位置zと他方のビデオカメラ18で計測された高さ方向位置zとの差の2乗を各計測毎に求めて加算する(すなわち時間軸方向の加算値を求める)ことによりマーカー高さ差2乗和(誤差2乗和)を算出する。更に、各マーカー毎に算出したこのマーカー高さ差2乗和を全て加算することにより全マーカー高さ差2乗和を算出する。
そして、求めたマーカー間隔に基づいてマーカー間隔分散を算出し、更に、各マーカー間隔毎に算出したマーカー間隔分散を全て加算することにより全マーカー間隔分散和を算出する。
本実験例では、マーカー12として、図2、図3に示すように、ホイール9のリム上にポイント♯19〜23の5箇所のマーカーを付けて実験を行った。マーカー位置については、各マーカーの中心位置をそのマーカーの位置とした。
本実験例では、まず比較例として、spanが所定間隔でθroll、θyaw、及び、θpitchの初期値が上記の設置目標角度となるようにし、しかも焦点距離(forcal length)の初期値が上記の焦点距離公称値となるようにしてビデオカメラ16、18を設置し、全マーカー高さ差2乗和と全マーカー分散和との合計値(誤差)を算出した。
次に、実施例として、ビデオカメラ16のヨー角θyawが−15°、ビデオカメラ18のヨー角θyawが25°となるようにビデオカメラ16、18を設置した。これ以外の値(θroll、spanなど)は比較例と同じとした。また、この状態において全マーカー高さ差2乗和と全マーカー分散和との合計値(誤差)を算出した。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態で説明したビデオカメラ16、18の中心を基準点とすることにより、第1実施形態に比べて変数を減らすことができることを説明する。
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、図7、図8に示すように、タイヤリム組立体13を構成する空気入りタイヤ10に複数のマーカー12を配置しておく。そして、第1実施形態と同様、このタイヤリム組立体13を回転装置にまで運搬し、ホイール9を回転装置の回転軸に取付ける。
このようにして最小値となる組み合わせを選定することにより2台のビデオカメラ16、18による撮影画像のマッチングを行うことができる。
本実験例では、図7、図8に示すように、マーカー12として、ホイール9のリム上にポイント♯1〜17の17箇所のマーカー12を付けた。そして、2台のビデオカメラ16、18のそれぞれにおいて、17個のマーカー12の高さ方向位置zを109コマにわたって計測した(すなわち時系列をなすように109回の画像撮影を行って109コマの画像データをそれぞれ得た)。
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、図12に示すように、同期させた2台のビデオカメラを1組として2組のビデオカメラを用い、組み毎に異なるタイミングでマーカー12を撮影する。すなわち、本実施形態では、ビデオカメラ16、18を1組目のカメラ群30とし、ビデオカメラ26、28を2組目のカメラ群32として用いている。
本実験例では、1組目のカメラ群30、2組目のカメラ群32ともT1=1/2000秒毎に撮影するように設定した。また、1組目のカメラ群30と2組目のカメラ群32では、撮影タイミングがT2=1/4000秒ずれるように設定した。
10 空気入りタイヤ(タイヤ)
11 タイヤの三次元形状測定システム
12 マーカー
16 ビデオカメラ(撮影装置)
18 ビデオカメラ(撮影装置)
20 演算処理装置(演算処理手段)
22 ディスプレイ(表示手段)
30 1組目のカメラ群(組み)
32 2組目のカメラ群(組み)
span 設置間隔
θroll 概略目標角度、設置目標角度
θyaw 概略目標角度、設置目標角度、幅方向角度
θpitch 概略目標角度、設置目標角度、高さ方向角度
x 幅方向位置
y 奥行き方向位置
z 高さ方向位置
Claims (3)
- 転動するタイヤの表面及び前記タイヤを装着しているホイールの表面の各々に複数のマーカーを配置し、
2台の撮影装置を、略水平面上に概略目標角度で設置して、2台の前記撮影装置の設置間隔を実測し、
前記マーカーを少なくとも2台の前記撮影装置で撮影し、
前記実測によって得られた設置間隔実測値と、設置目標角度と、焦点距離公称値とを初期値として、
2台の前記撮影装置で前記ホイールの表面に配置された各マーカーの高さ方向角度と幅方向角度とを複数回にわたって計測し、それらの計測角度と前記設置間隔実測値と前記設置目標角度とから、前記ホイールの表面に配置された各マーカーの幅方向位置と奥行き方向位置と高さ方向位置とを求め、
前記ホイールの表面に配置された各マーカーについて、一方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置と他方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置との差の2乗を各計測毎に求めて加算することによりマーカー高さ差の2乗和を算出し、更に、前記ホイールの表面に配置された各マーカー毎に算出した前記マーカー高さ差の2乗和を全て加算することにより全マーカー高さ差2乗和を算出し、
前記ホイールの表面に配置された各マーカーの前記幅方向位置と前記奥行き方向位置と前記高さ方向位置とから前記ホイールの表面に配置された各マーカー同士の間隔を各計測毎に求めてマーカー間隔分散を算出し、更に、前記ホイールの表面に配置された各マーカー間隔毎に算出した前記マーカー間隔分散を全て加算することにより全マーカー間隔分散和を算出し、
前記全マーカー高さ差2乗和と前記全マーカー間隔分散和との合計値を最小化させるように、2台の前記撮影装置の設置角度及び焦点距離を調整し、
少なくとも2台の前記撮影装置で撮影された画像データを演算処理することにより、前記タイヤの表面に配置された前記マーカーの3次元座標を算出し、
算出された前記3次元座標に基づいて、前記タイヤの少なくとも一部の形状を表示する、
ことを特徴とするタイヤの3次元形状測定方法。 - 2台の前記撮影装置で各マーカーの高さ方向位置を少なくとも一回計測し、
各計測結果につき、各マーカー毎に一方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置と他方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置との差の2乗を求めて加算することにより各計測マーカー高さ差2乗和を算出し、
更に、前記各計測マーカー高さ差2乗和を全て加算した総合計の平均値を算出し、
一方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置と他方の前記撮影装置で計測された前記高さ方向位置との組み合わせをパラメータとして変更することにより、前記平均値の最小値を求め、該最小値となる組み合わせを選定することにより2台の前記撮影装置による撮影画像のマッチングを行うことを特徴とする請求項1記載のタイヤの3次元形状測定方法。 - 同期させた2台の撮影装置を1組として2組以上の撮影装置を用い、組み毎に異なるタイミングで前記マーカーを撮影することを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤの3次元形状測定方法。
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