JP4828438B2 - ソマトスタチン受容体アンタゴニスト - Google Patents

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Description

発明の背景
ソマトスタチン(SS)は、Brazeauらにより発見されたテトラデカペプチドであり、組織内、例えば下垂体、膵臓及び胃腸管(gastrointestinal tract)内の様々な分泌のプロセスに有力な阻害作用を有することが示された。SSは、中枢神経系において神経変調剤としても作用する。天然においては全て阻害性であるSSのこれらの生物学上の作用は、一連のG蛋白質共役受容体を通して顕在化され、そのうち5つのサブタイプが同定された(SSTR1−SSTR5)(Reubi JC,et al.,Cancer
Res 47:551−558,Reisine T,et al.,Endocrine Review 16:427−442,Lamberts SW,et al.,Endocr Rev 12:450−482,4 Patel YC,1999 Front Neuroendocrinology 20:157−198)。これらの5つのサブタイプは、内生のSSリガンドに対しては類似の親和性を有するが、様々な組織において異なる分散性を有する。ソマトスタチンは5つの異なる受容体(SSTR)サブタイプに結合し、各々のサブタイプに関して相対的に高くて等しい親和性を有する。
SSTR1、2、4及び5のサブタイプにより細胞の増殖を阻止することにより(Buscail L,et al.,1995 Proc Natl Acad Sci USA 92:1580−1584;Buscail L,et al.,1994 Proc Natl Acad Sci USA 91:2315−2319;Florio
T,et al.,1999 Mol Endocrinol 13:24−37;Sharma K,et al.1999 Mol Endocrinol 13:82−90))、又はSSTR3サブタイプによりアポトーシスを誘導することにより(Sharma K,et al.,1996 Mol Endocrinol 10:1688−1696)、SSが細胞の増殖を阻害するという証拠が存在する。SS及び様々なアナログは、インビトロ及びインビボにおいて(Lamberts SW,et al.,Endocr Rev 12:450−482)特定のSS受容体(SSTR’s)により(Patel YC,1999 Front Neuroendocrinology 20:157−198)及びあるいは異なるポスト受容体作用により(Weckbecker G,et al.,Pharmacol Ther 60:245−264;Bell GI,Reisine T 1993 Trends Neurosci 16:34−38;Patel YC,et al.,Biochem Biophys Res Commun 198:605−612;Law SF,et al.,Cell Signal 7:1−8)、正常細胞及び腫瘍(neoplastic)細胞の増殖を阻害することが示された。さらに、別々のSSTRサブタイプが正常及び腫瘍細胞組織内で発現されるとの証拠が存在し(Virgolini I,et al.,Eur J Clin Invest 27:645−647)、様々なSSアナログに関する異なる組織親和性及びそれらの治療上の効果に対する変更可能な臨床上の応答を授与する。
異なるタイプのソマトスタチンの受容体のサブタイプへの結合が、様々な症状及び/又は疾患の処置に付随した。例えば、成長ホルモンの阻害はソマトスタチンタイプ−2受容体(「SSTR2」)に帰し(Raynor,et al.,Molecular Pharmacol.43:838(1993);Lloyd,et al.J.Physiol.268:G102(1995))、インスリンの阻害はソマトスタチンタイプ−5受容体(「SSTR5」)に帰する(Coy,et al.197:366−371(1993))。タイプ2及び5の活性化は、成長ホルモン抑圧及び特定すればGH分泌アデノーマ(先端巨大症)及びTSH分泌アデノーマに付随した。プロラクチン分泌アデノー
マを処置することには、タイプ2の活性化が付随したが、タイプ5の活性化は付随しなかった。ソマトスタチン受容体サブタイプの活性化に付随した他の適応症は、真性糖尿病、脈管障害、増殖性網膜症、ダウン現象及びネフロパシーを処置するためのインスリン及び/又はグルカゴンの阻害;胃酸分泌、より特定すればペプチン性の潰瘍、腸の皮膚及び膵臓の皮膚の瘻(fistula)、過敏性結腸症候群、ダンピング症候群、水性下痢症候群、A
IDS関連の下痢、化学治療誘導性の下痢、急性又は慢性の膵臓炎及び胃腸ホルモン分泌性腫瘍の阻害;癌、例えば肝臓癌の治療;血管新生の阻害;炎症性障害、例えば関節炎の治療;網膜症;慢性同種移植片拒絶;血管形成;移植血管及び胃腸の出血の阻害を含む。所望の生物学上の応答に必須の一つ又は複数の特定のソマトスタチン受容体サブタイプに関して選択性のアナログを有し、即ち、不所望の副作用を導き得る他の受容体サブタイプとの相互作用を減じることが好ましい。
ソマトスタチン(SS)とその受容体(SSTR1からSSTR5)は正常なヒトのパラフォリキュラーC細胞及び髄様甲状腺癌(MTC)細胞において発現される。MTCは、カルシトニン(CT)、ソマトスタチン、並びに幾つかの他のペプチドを生成する甲状腺パラフォリキュラーC細胞を起源とする腫瘍である(Moreau JP,et al.,Metabolism 45(8補遺1):24−26)。最近、Matoらは、SSとSSTR’sがヒトMTCにおいて発現されることを示した(Mato E,et al.,J Clin Endocrinol Metab 83:2417−2420)。SSとそのアナログが血漿CTレベルの低下とMTC患者における兆候の改善を誘導することを記録した。しかしながら、今まで、SSアナログの腫瘍細胞に対する抗増殖活性は明確に証明されていなかった(Mahler C,et al.,Clin Endocrinol 33:261−9;Lupoli G,et al.,Cancer 78:1114−8;Smid WM,et al.,Neth J Med 40:240−243)。即ち、MTC細胞の成長に対して選択性のSSTRサブタイプアナログの開発及び評価は、臨床上の応用のための有用な手段を提供する。今まで、MTC細胞成長の制御への特定のSSTRサブタイプの関与に関するデータは報告されていない。
本発明は、MTC細胞の特性を示し(Zabel M,et al.,1992 Histochemistry 102:323−327,2 Gagel RF,et al.,1986 Endocrinology 118:1643−1651,Lju JL,et al.,1995 Endocrinology 136:2389−2396)且つ全てのSSTRサブタイプを安定に発現する、ヒトMTC細胞系TTが、[3
H]thyの取り込み及び細胞数に関して2つの異なるパターンをもってサブタイプ選択的アゴニストによりSSTR2及びSSTR5に応答するという発見に関する。SSTR2選択的アゴニストは[3H]thy取り込みを顕著に抑圧し、即ち、DNA合成を阻害
し、そして細胞数を低下させる。SSTR5選択的アゴニストはTT細胞において[3
]thy取り込みを顕著に増加させ、即ち、DNA合成を増加させるが、単独では細胞増殖には影響し得ない。さらに、SSTR2アンタゴニストはTT細胞に対するSSTR2選択的アゴニストの作用を打ち消す。またさらに、SSTR5選択的アゴニストの濃度の増加は、用量依存的に、SSTR2選択的アゴニストにより生じたTT細胞の[3H]t
hy取り込みと増殖の抑圧を妨害して、逆に、そのようなアゴニスト間にアンタゴニズムを示す。
アヘン剤(opiate)(Jordan BA,et al.,1999 Nature 399:697−700)及びSS(Rocheville M,et al.,2000 J.Biol.Chem.275:7862−7869)受容体ファミリーのサブタイプ間のヘテロ−及びホモダイマーの相互作用が、最近証明された。培養された下垂体アデノーマ細胞の研究は、SSTRサブタイプ2と5が成長ホルモン及びプロラクチン分泌の抑圧において相乗的に作用することを証明した(Shimon I,et al.,1
997 J.Clinical Invest.100:2386−2392,Jaquet P,et al.,2000 J Clin Endocrinol Metab.85:781−792)。SSTR5の活性化がSSTR2により媒介される抗増殖活性を低下させるという発見は、他の組織における結果とは異なる(Patel YC,1999 Front Neuroendocrinology 20:157−198,Buscali L,et al.,1995 Proc Natl Acad Sci
USA 92:1580−1584,Buscali L,et al.,1994 Proc Natl Acad Sci USA 91:2315−2319,Sharma K,et al.,1996 Mol Endocrinol 10:1688−1696)。これは、SSTRサブタイプ2及び5が細胞成長を制御することにおいて相乗的に作用し得るという最初の証明である。
即ち、SSTR2及びSSTR5選択的アゴニストは、それらのSSTR選択性に従い、インビトロにおいてヒト髄様甲状腺TT細胞系の増殖に対して異なる作用を及ぼす。TT細胞系の増殖は、SSTR2選択的アゴニストにより減少するがSSTR5アゴニストによっては減少できず、SSTR5はSSTR2媒介性抗増殖作用を阻害することができる。MTC細胞増殖に対するSSTR2の鍵となる阻害性の役割は、SSTR5に対しての増強されたSSTR2親和性及び選択性がMTC処理において抗増殖剤として有用なはずであることを証明する。
発明の概要
本発明は、SSTR−2に関して選択的なソマトスタチンアゴニストが髄様甲状腺癌細胞の増殖速度を低下させるのに有効であること、及びSSTR5に関して選択性のソマトスタチンアゴニストがこのSSTR−2アゴニスト誘導性の増殖速度の低下を減衰させるのに有効であるという発見に基づく。
一つの側面において、本発明は、MTC細胞を一つ又は複数のSSTR2アゴニスト及び一つ又は複数のSSTR5アゴニストに接触させることを含む、MTC細胞の増殖速度の変調方法に向けられるが、但し、SSTR2アゴニストはMTC細胞濃度の増殖速度を低下させるように機能して、SSTR5アゴニストはSSTR−2アゴニスト誘導性の増殖速度の低下を減衰させるように機能する。
一つの態様において、本発明は、SSTR−5アゴニストがD−Phe−Phe−Trp−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−NH2又はその薬学上受容可能な塩
である、直前に記載の方法に向けられる。
別の態様において、本発明は、髄様甲状腺癌細胞を一つ又は複数のSSTR2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩に接触させることを含む、髄様甲状腺癌の増殖速度を低下させる方法に向けられる。
直前に記載の態様の好ましい例において、SSTR−2アゴニストはSSTR−2選択的アゴニストである。より好ましい例において、SSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩は、それがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも2倍高いSSTR−5に関するKi値を有し、より好ましくはそれがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも5倍高く、そしてさらにより好ましくはそれがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも10倍高い。
直前の態様の別の好ましい例において、SSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩は5nM未満、より好ましくは1nM未満のKi値を有する。
直前の態様の別の好ましい例において、SSTR−2選択的アゴニストは、D−Nal
−シクロ[Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys]−Thr−NH2
シクロ[Tic−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Phe],4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニルアセチル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2,及び4−(2−ヒドロキシエチル)
−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2からなるリストから選択される化
合物;又はそれらの薬学上受容可能な塩であるが、式中、「4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニルアセチル」は、構造:
Figure 0004828438
を示し、そして「4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル」は、構造:
Figure 0004828438
を示す。
第3の態様において、本発明は、有効量のSSTR−2アゴニストを必要のある患者に投与することを含む、髄様甲状腺癌の治療方法に向けられる。
第3の態様の好ましい例において、SSTR−2アゴニストはSSTR−2選択的アゴニストである。より好ましい態様において、SSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩は、それがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも2倍高いSSTR−5に関するKi値を有し、より好ましくはそれがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも5倍高く、そしてさらにより好ましくはそれがSSTR−2に関して有するよりも少なくとも10倍高い。
第3の態様の別の好ましい例において、SSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩は5nM未満、より好ましくは1nM未満のKi値を有する。
第3の態様のまた別の好ましい例において、SSTR−2選択的アゴニストは、D−Nal−シクロ[Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys]−Thr−NH2,シクロ[Tic−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Phe],4−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペラジニルアセチル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2,及び4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2からなるリストから選択され
る化合物;又はそれらの薬学上受容可能な塩であり、式中の、「4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニルアセチル」及び「4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル」は前に定義されたとおりである。
重要なことは、当業者にはよく知られるとおり、標準の放射性ヨウ素治療、例えば放射性ヨード塩の患者への投与は髄様甲状腺癌の治療に利用できないが、パラフォリキュラーC細胞がヨウ素を取り込まないからである。即ち、別の側面において、本発明は、有効量のSSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩を、必要とする患者に投与することを含む、髄様甲状腺癌患者の治療方法を提供し、但し、SSTR−2アゴニスト又はその薬学上受容可能な塩はTyr(I)残基を含み、当該Tyr(I)残基のヨウ素原子は放射性ヨウ素同位体を含む。好ましくは、ヨウ素同位体は125I,127I又は131Iである
上記の一つの態様において、髄様甲状腺癌細胞は甲状腺外において転移を形成する。さらなる態様において、上記転移はリンパ、肺、肝臓、脳又は骨の中に存在する。
発明の詳細な説明
当業者は、本明細書の記載に基づいて、そのもっとも十分な範囲に本発明を利用することができると信じる。以下の特定の実施例は、よって、単に例示として解釈され、いずれにしても何ら開示の残りの限定として解釈されるべきではない。
他に定義しない限り、本明細書にて使用される全ての技術用語及び科学用語は、発明の属する技術の当業者の一人により共通に理解されるのと同じ意味を有する。また、本明細書にて言及された全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の文献はその全体を引用により本明細書に編入する。
様々なソマトスタチン受容体(SSTR’s)、例えば、SSTR−1,SSTR−2,SSTR−3,SSTR−4及びSSTR−5が単離されてきた。即ち、ソマトスタチンアゴニストは、一つ又は複数の、SSTR−1アゴニスト,SSTR−2アゴニスト,SSTR−3アゴニスト,SSTR−4アゴニスト又はSSTR−5アゴニストであってよい。ソマトスタチンタイプ−2受容体アゴニスト(即ち、SSTR−2アゴニスト)が意味することは、(1)SSTR−2に関して高い結合親和性(例えば、100nM未満、又は好ましくは10nM未満又は1nM未満)を有し(例えば、以下に記載される受容体結合アッセイにより定義されるとおり)そして(2)髄様甲状腺癌細胞の増殖速度を低下させる(例えば、以下に記載される生物学上のアッセイにより定義されるとおり)化合物である。ソマトスタチンタイプ−2受容体選択的アゴニストが意味することは、SSTR−5に関してよりもSSTR−2に関して高い結合親和性(即ち、低いKi)を有するソマトスタチンタイプ−2受容体アゴニストである。ソマトスタチンタイプ−5受容体アゴニストが意味することは、(1)SSTR−5に関して高い結合親和性(例えば、100nM未満、又は好ましくは10nM未満又は1nM未満)を有し(例えば、以下に記載される受容体結合アッセイにより定義されるとおり)そして(2)髄様甲状腺癌細胞の増殖速度のSSTR−2アゴニスト誘導性の低下を減衰させる(例えば、以下に記載される生物学上のアッセイにより定義されるとおり)化合物である。ソマトスタチンタイプ−5受容体選択的アゴニストが意味することは、SSTR−2に関してよりもSSTR−5に関して高い結合親和性(即ち、低いKi)を有するソマトスタチンタイプ−5受容体アゴニストである。
一つの態様において、SSTR−2アゴニストはSSTR−2選択的アゴニストでもある。別の態様において、SSTR選択的アゴニストは、SSTR−2受容体に関してそれが有するよりも(例えば、以下に記載される受容体結合アゴニストにより定義されるとおり)少なくとも2倍(例えば少なくとも5倍又は少なくとも10倍)高いSSTR−5に関するKi値を有する。
本発明を実施するために使用してよいSSTR−2アゴニストの例は、限定ではないが、
D−Nal−シクロ[Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys]−Thr−NH2,(化合物1),
シクロ[Tic−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Phe],(化合物2),
4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニルアセチル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2,(化合物3)
,そして
4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2
,(化合物4)
を含む。
本発明を実施するために使用してよいSSTR−5アゴニストの例は、限定ではないが、
D−Phe−Phe−Trp−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−NH2
,(化合物5)
を含む。
ソマトスタチンアゴニストの別の例は、以下に記載する刊行物に列挙された式によりカバーされるもの又は特別に列挙されたものであり、刊行物の全ては引用により本明細書に編入される。
EP出願番号P5 164 EU(発明者:G.Keri);
Van Binst,G.ら Peptide Research 5:8(1992);
Horvath,A.ら Abstract,”Conformations of
Somatostatin Analogs Having Antitumor Activity”,22nd European peptide Symposium,1992年9月13−19日、Interlaken,Switzerland;
PCT出願番号WO 91/09056(1991);
EP出願番号0 363 589 A2(1990);
米国特許第4,904,642号(1990);
米国特許第4,871,717号(1989);
米国特許第4,853,371号(1989);
米国特許第4,725,577号(1988);
米国特許第4,684,620号(1987);
米国特許第4,650,787号(1987);
米国特許第4,603,120号(1986);
米国特許第4,585,755号(1986);
EP出願番号0 203 031 A2(1986);
米国特許第4,522,813号(1985);
米国特許第4,486,415号(1984);
米国特許第4,485,101号(1984);
米国特許第4,435,385号(1984);
米国特許第4,395,403号(1983);
米国特許第4,369,179号(1983);
米国特許第4,360,516号(1982);
米国特許第4,358,439号(1982);
米国特許第4,328,214号(1982);
米国特許第4,316,890号(1982);
米国特許第4,310,518号(1982);
米国特許第4,291,022号(1981);
米国特許第4,238,481号(1980);
米国特許第4,235,886号(1980);
米国特許第4,224,199号(1980);
米国特許第4,211,693号(1980);
米国特許第4,190,648号(1980);
米国特許第4,146,612号(1979);
米国特許第4,133,782号(1979);
米国特許第5,506,339号(1996);
米国特許第4,261,885号(1981);
米国特許第4,728,638号(1988);
米国特許第4,282,143号(1981);
米国特許第4,215,039号(1980);
米国特許第4,209,426号(1980);
米国特許第4,190,575号(1980);
EP特許番号0 389 180(1990);
EP出願番号0 505 680(1982);
EP出願番号0 083 305(1982);
EP出願番号0 030 920(1980);
PCT出願番号WO 88/05052(1988);
PCT出願番号WO 90/12811(1990);
PCT出願番号WO 97/01579(1997);
PCT出願番号WO 91/18016(1991);
英国出願番号GB2,095,261(1981);及び
フランス出願番号FR2,522,655(1983)。
本明細書に記載された全てのソマトスタチンアゴニストに関して、各アミノ酸残基は−NH−C(R)H−CO−の構造を表し、式中、Rは側鎖である(例えば、Alaに関してはCH3)ことに注意されたい。アミノ酸の間の線は、アミノ酸を連結するペプチド結
合を表す。また、アミノ酸残基が光学活性であれば、それはD−型を標記しない限り、L−型の配置を意図する。明確にするため、Cys残基の2つの遊離チオールの間に存在するジスルフィド結合(例えば、ジスルフィドブリッジ)は示さない。一般的なアミノ酸の略語はIUPAC−IUBの推奨に従う。
ソマトスタチンアゴニストの合成
ソマトスタチンアゴニストを合成する方法は論文に十分に記載されており、当業者の能力の範囲内である。
短いアミノ酸配列の合成はペプチドの分野において十分に確立されている。例えば、上で記載されたH−D−Phe−Phe−Phe−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−NH2の合成は、欧州特許出願番号0 395 417 A1の実施例1に記載
されたプロトコルに従い達成することができる。置換されたN−末端を有するソマトスタチンアゴニストの合成は、例えば、WO 88/02756,欧州特許出願番号0 329 295、及びPCT公表番号WO 94/04752に記載されたプロトコルに従い達成することができる。
本発明の化合物の幾つかは、少なくとも一つの非対称中心を有することができる。追加の非対称中心が分子上の様々な置換基の性質に依存して分子上に存在してよい。そのような非対称中心の各々は2つの光学異性体を生じることになり、そのような光学異性体は別々に精製されるか又は部分精製された光学異性体、それらのラセミ混合物又は偏左右異性体混合物は本発明の範囲に含まれることを意図する。
本発明の化合物はそれらの薬学上受容可能な酸付加塩、例えば無機及び有機酸に由来する塩の形態にて単離することができる。そのような酸の例は、塩化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、琥珀酸、D−酒石酸、L−酒石酸、マロン酸、メタンスルフォン酸等である。さらに、例えばカルボキシのような酸官能基を含む特定の化合物はそれらの無機塩の形態で単離することができ、カウンターイオンをナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等、並びに有機塩基から選択することができる。
薬学上受容可能な塩は、SSTR−2アゴニスト、例えば化合物1の約1当量を取り、そしてそれを約1当量又はそれ以上の所望の塩の適切な相当する酸と接触させることにより、形成させることができる。その結果の塩の精密検査(work-up)と単離は当業者によ
く知られている。
この発明の化合物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹膜内、静脈内又は皮下注射又は移植)、鼻内、膣内、直腸内、舌下又は局所経路の投与により投与することができ、そして各投与経路に適した投薬量形態を提供するために薬学上受容可能な賦形剤と共に製剤化することができる。従って、本発明は、活性成分として、少なくとも一つのSSTR2アゴニストを薬学上受容可能な賦形剤と共に含む薬学組成物をその範囲内で含む。
経口投与のための固形投薬量形態は、カプセル、タブレット、ピル、粉末及び顆粒を含む。そのような固形投薬量形態において、活性化合物は、少なくとも一つの不活性な薬学上受容可能な賦形剤、例えば、蔗糖、乳糖又は澱粉と混合される。そのような投薬量形態は、通常の実施におけるように、追加の物質、例えば不活性希釈剤、例えば潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウムを含むこともできる。カプセル、タブレット及びピルの場合、投薬量形態は緩衝剤を含んでもよい。タブレットとピルはさらに腸溶性コーティングと共に製造することができる。
経口投与のための液体投薬量形態は、薬学上受容可能なエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、当業界で普通に使用される不活性希釈剤、例えば水を含むエリキシルを含む。そのような不活性希釈剤のほかにも、組成物は、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤及び甘味料、香味料及び芳香剤を含むこともできる。
非経口投与のためのこの発明による調製物は、滅菌水性又は非水性溶液、懸濁液又はエマルジョンを含む。非水性溶剤又は媒体の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油又はコーン油、ゼラチン及び注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルである。そのような投薬量形態は、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤を含んでもよい。それらは、例えば、細菌固定フィルターを通す濾過によるか、滅菌剤を組成物に取り込むか、組成物を照射するか、又は組成物を加熱することにより、滅菌してよい。それらは、使用直前に滅菌水又は幾つかの他の滅菌注射可能媒体中に溶解し得る滅菌固形組成物の形態にて製造することもできる。
直腸内又は膣内投与のための組成物は座剤であることが好ましく、活性物質に加えて、賦形剤、例えばコカバター又は座剤ワックスを含んでよい。
鼻内又は舌下投与のための組成物も、当業界公知の標準の賦形剤と共に製造される。
通常、この発明の組成物中の活性成分の有効投薬量は変更してよい;しかしながら、有効成分の量は適切な投薬形態が得られるようにすることが必要である。選択された投薬量は、所望の治療効果、投与経路、及び治療期間に依存するが、それら全ては当業者の知識の領域内である。通常、約0.0001から100mg/kg体重の1日の投薬量レベル
を、ヒト又は他の動物、例えば哺乳類に投与される。
好ましい投薬量の範囲は、1日あたり0.01から10.0mg/kg体重であり、1回の投与として又は複数回の投与として投与することができる。
材料と方法
RT−PCR分析を使用することにより、5つ全てのSSTRサブタイプのmRNAがヒトMTC細胞系、TT内で発現されることを証明した。SSTR2と5に関して異なる親和性と特異性を有するSSアナログがTT細胞の増殖活性に影響する能力を、[3H]
thy取り込みを考慮することにより評価し、DNA合成活性の間接の測定及び生存細胞の数を考究してよい。
SSTR2選択的アゴニスト全てが、10-9Mから10-6Mの範囲の濃度においてTT細胞の数を顕著に抑圧することができた。化合物3及び化合物4は、細胞数に対するそれらの最大の阻害効果が明らかであった場合に、10-9Mにおいて顕著に(p<0.05)[3H]thy取り込みを低下させたが、10-8M及び10-7Mにおいては低下させなか
った。試験された各SSTR2化合物は、濃度の増加と共に効果が低下する傾向を示したが、しかしながら、ベル形態の応答曲線はSSに関して共通である。[3H]thy取り
込みとTT細胞数の10-7Mの化合物1及び化合物2による阻害は、トリパンブルー染色により証明されたところ、如何なる細胞障害性作用とも関連しなかった。さらに、この作用は、TT細胞の化合物6、選択的SSTR2アンタゴニスト、による処理により打ち消された。考え合わせると、これらの結果は、SSTR2に関して優先的な選択性を有するSSアナログが、SSTR2に特異的に相互作用することにより、TT細胞の増殖を阻害することを示す。
TT細胞系は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC,Manassas,VA,USA)から得た。TT細胞系は、RETプロトオンコジーン内のエクソン11のコドン634におけるTGCからTGGへの変異の存在により特徴付けされる、異数性の形質転換されたCT−生産性パラフォリキュラー細胞からなり(Cooley LD,et al.,1995 Cancer Genet Cytogenet 80:138−149)、我々が研究対象とした細胞系において我々が確認した特徴であった。さらに、TT細胞は、主要抑圧性遺伝子P53の低下した発現を示す(Velasco JA,et al.,1997 Int J Cancer 73:449−455)。免疫組織化学の研究は、TT細胞が、CT及びCT受容体(Frendo JL,et al.,1994 FEBS Lett.342:214−216)、癌胚抗原(CEA)、SS,ニューロテンシン、ガストリン−放出ペプチド(GRP)、Leu−及びMet−エンケファリン、パラチロイドホルモン放出ペプチド(PTHrp)、クロモグラニンA、SP−I,シナプトフィシン、ニューロン−特異的エノラーゼ(NSE)、1,25−ジヒドロキシビタミンD3受容体、チロシンヒドロキシラーゼ、α−チューブリン、及
びサイトケラチン(Zabel M,et al.,1995 Histochemical J.27:859−868)を発現することを証明した。TT細胞は、顕著な量のCTを分泌して、イオン化されたカルシウムレベルの変化に応答する(Zabel M,et al.,1992 Histochemistry 102:323−327)。即ち、TT細胞系は、パラフォリキュラー機能の研究に適しており、エンドクリン及び薬理刺激に応答する。
細胞は、10%ウシ胎児血清(FBS,Life Technologies,Milano,イタリア),100U/mLペニシリン、0.1mg/mLストレプトマイシン、及び100μg/mLアンフォテリシン(EuroClone Ltd,Torquay,英国)を添加した、グルタミンを含むHamの栄養混合物F12内で、37℃において、5%CO2及び95%空気の湿潤雰囲気中で維持した(EuroClone Ltd
,Torquay,英国)。
RNAの単離
全RNAを半芝生状なTT細胞からTRIZOL(Life Technologies,Milano,イタリア)を用いて、抽出した。TRIZOLのプロトコルは、グアニジニウム/フェノール抽出の変形である。簡単に言えば、培養した細胞培地を吸引して、細胞を1xPBSで洗浄する。TRIZOL試薬を添加して、細胞を室温において10分間で溶解する。クロロホルムをTRIZOL/細胞溶解物混合物に添加して、2−3分放置し、次に、12000xgにて15分間遠心分離する。水層を遠心分離混合物から取り出す。イソプロパノールを添加してRNAを沈殿させ、沈殿物を回収し、75%エタノールにより洗浄して空気乾燥する。全RNAをジエチルピロカーボネート−処理した(DEPC)水に懸濁して、UV分光光度計により260nMにて定量した。DNAの混入を避けるため、RNAをリボヌクレアーゼフリーのデオキシリボヌクレアーゼ(Promega,Milano,イタリア)で処理した。
RT−PCR
第1標準相補DNA(cDNA)合成キット(SuperScript Preamplification System for First Strand cDNA Synthesis,Life Technologies,Milano,イタリア)を用いて、1μgの全RNAを製造者のプロトコルに従って逆転写した。PCRチューブ中のRTミックスを50μlのライトホワイトミネラルオイル(Sigma−Aldrich Corp.Milano,イタリア)で覆った;Minicycler(MJ Research Inc.,Watertown,MA,USA)中で以下のパラメーターを伴うプログラムを用いてRTを実施した:70℃にて10分、4℃にて1分。SuperScript IIを追加後、42℃にて50分間、70℃にて15分間で反応を完了した。サンプルをRNAse H(Promega,Milano,イタリア)により37℃にて20分間消化して、最初のPCRまで−20℃に保存した。
cDNA(RT反応の1μlアリコート)を次にPCRにより1U Taq DNAポリメラーゼ(Life Technologies,Milano,イタリア)を用いて、供給者により推奨される条件にて、50μl反応混合物中で増幅した。95℃5分間の最初の変性後に、PCR反応を、予測される断片のサイズを記載する、表1に掲載したオリゴヌクレオチドプライマー及び条件を用いて実施した。PCR産物は2%アガロースゲル上で分析して、エチジウムブロミド(ETB)染色により可視化した。RT−PCR法の進行の間に汚染が起こらなかったことを確認するため、2種類の陰性対照を用意した。第1の陰性対照はRTにおいて全RNAを削除することにより作成した。第2は、PCR反応においてcDNAを水に置き換えることにより用意した。2%アガロースゲル上で陰性対照にバンドが観察されなかったら、PCRは有用と考えた。各PCR産物を制限酵素消化に供して、2%アガロースゲル上で分析することにより、増幅産物の正確な同定をさらに確認した。
SSTR選択的アゴニスト及びアンタゴニスト
この研究に用いたSSアナログ及び異なるSSTR’sに対するそれら各々の親和性を表2に掲載する。Biomeasure Incorporated(Milford,MA,USA)により提供された各化合物を、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む0.01N酢酸中に懸濁することにより、均一な溶解性を提供し、そして様々な調製物の表面への非特異的結合を予防した。アナログの特異性及び選択性は、SSTRサブタイプの各々により安定にトランスフェクトされたCHO−K1細胞上で放射性リガンド結合アッセイ(Radioligand Binding Assay)により決定したが、以下のとおりであった。
SSTR1、2、3及び4のゲノミック断片の完全なコーディング配列及びSSTR5のcDNAクローンを哺乳類発現ベクターpCMV(Life Technologies,Milano,イタリア)にサブクローン化した。リン酸カルシウム共沈殿法(Da
vis L,et al.,1994 In:Basic methods in Molecular Biology,第2版、Appleton & Lange,Norwalk,CT,USA:611−646)を用いたCHO−K1細胞(ATCC,Manassas,Va,USA)へのトランスフェクションにより、安定にSSTR’s1−5を発現するクローン細胞系を得た。プラスミドpRSV−neo(ATCC)を選択可能マーカーとして含んだ。クローン細胞系を、0.5mg/mlのG418を含むRPMI 1640培地(Life Technologies,Milano,イタリア)中で選択して、環状クローン化し(ring cloned)、そして培養液中で増殖させた。
インビトロ受容体結合アッセイのための膜は、SSTR’sサブタイプを発現するCHO−K1細胞を氷冷50mM Tris−HCl中でホモジェナイズして39000g(10分間)にて2回遠心分離することにより得て、中間物の懸濁液を新鮮なバッファーに入れた。最終沈殿物をアッセイのために10mM Tris−HClに懸濁した。SSTR1、3、4及び5のアッセイに関しては、膜調製物のアリコートを90分間25℃にて、10mg/mlのBSA,5mMのMgCl2,200KIU/mlのTrasylo
l,0.02mg/mlのバシトラシン、及び0.02mg/mlのフェニルメチルスルフォニルフロリドを含む50mM HEPES(pH7.4)中の0.05nMの[125
I−Tyr11]SS−14とインキュベートした。最終アッセイ容量は0.3mlであった。SSTR2アッセイに関しては、0.05nMの[125I]MK−678を放射性
リガンドとして用いて、インキュベーション時間は25℃において90分間であった。インキュベーションは、Brandel濾過マニフォルドを用いてGF/Cフィルター(0.3%ポリエチレンニミンに予め浸潤した)を通して素早く濾過することにより停止した。各チューブ及びフィルターを次に3回氷冷バッファーの5mlアリコートにより洗浄した。特異的結合は、全結合放射性リガンド引く、SSTR1、3、4、及び5に関して100nMのSS−14又はSSTR2に関しては100nMのMK−678の存在下で結合した放射性リガンドとして定義した。
生物学上の活性の評価
SSTR選択的アゴニスト及びアンタゴニストの生物学上の活性を、ヒトSSTR2又はSSTR5を発現するCHO−K1細胞内でのカルシウム流動アッセイにより評価した。細胞を、0.3%のEDTA/リン酸緩衝塩溶液中でインキュベートし(25℃)、そして遠心分離により2回洗浄した。洗浄した細胞を、蛍光Ca2+インディケーターFura−2AMの負荷のために、Hank’s緩衝塩溶液(HBSS)に懸濁した。細胞懸濁液(約106細胞/ml)を2mM Fura−2AMと共に30分間25℃においてイ
ンキュベートした。負荷していないFura−2AMをHBBS中で2回遠心分離することにより取り出し、そして最終懸濁液を、磁気撹拌機構及び温度制御キュベットホルダーを備えた分光光度計(Hitachi F−2000)に移した。37℃にて平衡化した後に、SSアナログを細胞内Ca2+流動の測定のために添加した。励起及び放射の波長は、それぞれ340nm及び510nmであった。SSTR2発現細胞において(図1)、化合物2と化合物1は細胞内Ca2+の流動を顕著に刺激したが(刺激された値と規定値の間の比として示す)、化合物6は試験された濃度において刺激しなかった。さらに、化合物4と化合物3もCa2+流動を刺激することについて高い能力であった。SSTR5発現細胞においては(図2)、化合物5と化合物1が細胞内Ca2+流動を顕著に刺激したが、化合物6は300から1000nMの範囲においてわずかなアゴニスト活性しか示さなかった。SSTR2発現細胞においては(図3)、活性6が用量依存性様式にてSSTR2発現細胞においてSS−誘導性細胞内Ca2+流動を阻害し、SS作用の完全な抑圧は約10-7Mにおいてであった。よって、細胞内Ca2+流動の評価は、様々なアナログの各々の生物学上の活性がその受容体結合プロフィールと共に持続したことを証明した。
DNA合成
TT細胞のDNA合成に対するSSTR選択的アゴニスト及びアンタゴニストの効果を、以前に記載したとおりに、[3H]チミジン([3H]thy)取り込みの速度を測定す
ることにより評価した(Davis L,et al.,1994 In:Basic methods in Molecular Biology,第2版、Appleton & Lange,Norwalk,CT,USA:611−646,degli Uberti EC,et al.,1991 J Clin Endocrinol Metab 72:1364−1371)。TT細胞を24−マルチプレートに入れ(105細胞/ウエル)、10%FBSを追加した培地中で、[3H]thy(1.5μCi/
mL;87Ci/mmol)存在下で、10-6から10-9Mの範囲の濃度の各SSアナログの共存又は不在にて、48時間インキュベートした。処理は、培地を除去することなしに、インキュベーションの最初の24時間後に新鮮なアナログをウエルに添加することにより、入れ替えた(renewed)。
インキュベーションの後に、細胞を3回氷冷PBSにて洗浄し、10%氷冷トリクロロ酢酸(TCA)により2回洗浄した。TCA沈殿させた物質を、500μLの0.2mol/L水酸化ナトリウム及び0.1%SDSに溶解した。細胞に付随する放射性を次にシンチレーション分光光度計により計数した。結果(カウンター/分/ウエル)は、4通りの実験中の少なくとも6つの実験の平均値を測定することにより得た。対照及び処理培養物中のTT細胞の生存性は、24時間及び48時間後の両方においてトリパンブルー染色により評価したところ、生存細胞の数はいつも85−95%であった。
細胞増殖
SSTR選択的アゴニスト及びアンタゴニストのTT細胞増殖に対する効果を、CELLTITER 96 Aqueous Non−Radioative Cell Proliferation Assay(Promega,Milano,イタリア)、増殖アッセイにおいて生存細胞数を測定するための比色法により評価した。当該アッセイは、テトラゾリウム化合物(Owen’s試薬、MTS)及び電子共役試薬(フェナジンメトスルフェート;PMS)の溶液を含む。MTSは、組織培養培地中で可溶性のフォルマザンへ細胞により生物還元される(bioreduced)。490nmにおけるフォルマザン(formazan)の吸光を直接96ウエルアッセイプレートから読むことができる(Zatelli MC,et al.,2000 J Clin Endocrinol Metab
85:847−852;Cory AH,et al.,1991 Cancer Commun 3:207−212)。MTSの水溶性フォルマザンへの変換は、代謝上活性な細胞に見いだされるデヒドロゲナーゼ酵素により達成される。フォルマザン生成物の量は、490nm吸光の量により測定され、培養中の生存細胞の数に正比例する。簡単に言えば、TT細胞を96−マルチウエルプレートに入れ(2x104細胞/ウエル)、そ
して各SSアナログを10-6から10-9Mの範囲の濃度の存在又は不在下で10%FBSを追加した培地中で48時間インキュベートした。インキュベーション期間の最後に、20μlの混合したMTS/PMS溶液を各ウエルに連発ピペット(repeating pipette)
により添加し、そしてプレートをさらに4時間37℃において湿潤5% CO2雰囲気下
でインキュベートした。490nmにおける吸光を次にELISAプレートリーダー(EASIA Reader,Medgenix,Camarillo,CA)を用いて記録した。lella(490nmにおける吸光)は、8つの複製の少なくとも6つの実験の平均値を測定することにより得た。
結果
ヒトMTC細胞系TT内のSSTR発現
パラフォリキュラーC細胞増殖を制御することにおけるSSTR2及びSSTR5サブタイプの個々の役割を理解するため、我々は、個々のSSTRサブタイプのための選択的化合物に対して有力な応答を媒介することができるSSTR’sをTT細胞が発現できるか否かを評価した。この疑問に取り組むため、我々は、培養されたTT細胞から全RNAを単離して、材料と方法に記載された条件においてRT−PCRを実施した。GAPDHシグナルの存在により、cDNAの完全性を確認した。cDNAサンプル中のゲノミック
DNAの汚染の不在を、逆転写されないサンプルを用いたPCR反応における何らかの増幅の欠如により評価した。SSTR1、2、3、4及び5の陽性の増幅が試験した細胞系において見いだされたことから(図4)、これらの受容体がヒト細胞系において発現されることを証明した。TT細胞系が安定にSSTRサブタイプを発現することの証明は、この細胞モデルシステムを、受容体選択的なSSアナログの作用を評価するのに適したものとした。
選択的SSアナログのTT細胞の[3H]thy取り込みに対する効果
10-9から10-6Mの濃度の、SSTR2選択的アゴニスト(化合物1、化合物2、化合物3及び化合物4)、SSTR5選択的アゴニスト(化合物5)及びSSTR2選択的アンタゴニスト(化合物6)により得られた[3H]thy取り込みを図5に示す。示さ
れるとおり、化合物2は、10-9から10-7Mの範囲の濃度において、58−23%、[3H]thyの取り込みを顕著に抑圧した。化合物1は、10-9から10-6Mの範囲の濃
度において、41−21%、[3H]thyの取り込みを顕著に抑圧した。[3H]thyの取り込みは、化合物4(−13%,p<0.05)及び化合物3(−17%,p<0.05)によっても10-9Mにて顕著に減少した。対するに、化合物5はTT細胞中の[3
H]thyの取り込みを、80−175%、顕著に増加させた。SSTR2選択的アンタゴニストである化合物6は未処理の対照細胞に比較してT細胞の[3H]thyの取り込
みを変化させなかった。
SSアナログのTT細胞の増殖に対する効果
TT細胞の成長に対するSSアナログの活性をもっと詳細に試験するため、生存細胞の数に対するそれらの効果も分析した。SSTR2選択的アゴニスト、SSTR5選択的アゴニスト及びSSTR2選択的アンタゴニストの10-9から10-6Mの範囲の濃度における生存TT細胞数に対する効果を図6に示す。示されるとおり、全てのSSTR2選択的化合物は、試験した各濃度において未処理の対照細胞に比較した場合に、細胞増殖を顕著に阻害した。選択的SSTR5アゴニストである化合物5はTT細胞の増殖のわずかな増加を生じたが(10-8Mにおいて11%まで)、しかしながら、これは未処理の対照細胞との統計上の差異を表さなかった。選択的SSTR2のアンタゴニストである化合物6は、試験した濃度においてTT細胞の成長に影響しなかったらしい。
選択的SSTR2アンタゴニストはSSTR2選択的アゴニストの効果を打ち消す
SSTR2がSSTR2選択的アゴニストの抗増殖活性を媒介することに特異的に関与するか否かをさらに明確にするため、[3H]thyの取り込み及び細胞の成長を、化合
物1及び化合物2に対して各々単独か(10-7Mにおいて)又は化合物6と共に、選択的SSTR2アンタゴニストを等モル濃度(10-7M)にて48時間暴露したTT細胞内で評価した。化合物1及び化合物2両方により誘導された[3H]thyの取り込みの阻害
が、化合物6によるTT細胞の処理により抑圧された(図7、上部パネル)。化合物1により誘導されたTT細胞の増殖阻害は、化合物6の同時処理により46%から10%へ顕著に低下した。さらに、化合物6は化合物2の抗増殖活性を完全に遮断したと思われる(図7、下部パネル)。即ち、SSTR2アゴニストのTT細胞増殖に対する阻害効果を媒介することにおけるSSTR2の特異的な関与が明確に証明された。
3H]thyの取り込み及び細胞増殖に対する選択的SSTR2アゴニストと選択的S
STR5アゴニストの組み合わせの効果
SSTR2とSSTR5アゴニストの組み合わせによる効果を分析するため、TT細胞の[3H]thyの取り込みと増殖を、各々10-7Mの化合物2と化合物5の組み合わせ
て、他方の化合物に対する用量を増加させて(10-9Mから10-6M)試験して調査した。結果を図8に要約する。SSTR5アゴニストの濃度の増加(10-9Mから10-6M)は、SSTR2アゴニスト(10-7M)により生じたTT細胞の[3H]thyの取り込
み(図8、上部パネル)と増殖(図8、下部パネル)の抑圧を用量依存性に妨害した。これらのデータは、SSTR5媒介性の増殖に対する効果とSSTR2媒介性の増殖に対する効果の間のアンタゴニズムを証明する。


発明を詳細な説明に関連して記載してきたが、上記の記載は特許請求の範囲により規定された発明の範囲を例示するためであって限定することを意図しないことが、理解されるべきである。他の側面、利点及び修飾は特許請求の範囲の範囲である。
Figure 0004828438
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インビトロSSTR2媒介性細胞内カルシウム流動 ヒトSSTR2を発現するCHO−K1細胞を材料と方法に記載されるとおりに回収して、次に、SSアナログ(10-7−10-6M)を細胞内Ca2+流動の測定のために添加して、SSアナログ添加後に測定された細胞内カルシウム濃度と基底レベルにおいて観察された値の間の比として表現した。励起の波長と放射の波長はそれぞれ340nmと510nmであった。データは平均±SEMで表す。 インビトロSSTR5媒介性細胞内カルシウム流動 ヒトSSTR5を発現するCHO−K1細胞を材料と方法に記載されるとおりに回収して、次に、SSアナログ(10-7−10-6M)を細胞内Ca2+流動の測定のために添加して、SSアナログ(化合物1、化合物5及び化合物6)添加後に測定された細胞内カルシウム濃度と基底レベルにおいて観察された値の間の比として表現した。励起の波長と放射の波長はそれぞれ340nmと510nmであった。データは平均±SEMで表す。図2に現れる化合物の構造は以下のとおり:化合物1:D−Nal−シクロ[Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Val−Cys]−Thr−NH2;化合物2:シクロ[Tic−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Phe];化合物3:4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニルアセチル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2;化合物4:4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−2−エタンスルフォニル−D−Phe−シクロ(Cys−Tyr−D−Trp−Lys−Abu−Cys)−Thr−NH2;化合物5:D−Phe−Phe−Trp−D−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−NH2;そして化合物6:Cpa−シクロ(D−Cys−4−Pal−D−Trp−Lys−Thr−Cys)−Nal−NH2である。 SSTR2アンタゴニストによるSS−刺激性細胞内カルシウム流動のインビトロ阻害 ヒトSSTR2を発現するCHO−K1細胞を材料と方法に記載されるとおりに回収して、次に、化合物6(10-9−10-6M)とSS(10nM)をSS(10-8M)−刺激性細胞内細胞内カルシウム流動に対する化合物6の作用の測定のために添加して、パーセンテージ対SS単独として表現した。励起の波長と放射の波長はそれぞれ340nmと510nmであった。データは平均±SEMで表す。 TT細胞中のソマトスタチン受容体mRNA発現 抽出されたRNA(1μg/反応)をデオキシリボヌクレアーゼにより処理して、オリゴ(dT)をプライマーとして用いて逆転写に供した。生成されたcDNA及び陰性対照からのアリコートを、表1に示すプライマーを用いるSSTR’sの続くPCR増幅に供した。PCR産物は2%アガロースゲルにより解析した。SSTR1−5の発現されたPCR産物をAに描写する(レーンM,PCRマーカー;G,GAPDH増幅のPCR産物)。 TT細胞中の[3H]thy取り込みに対するSSアナログの作用 様々な濃度の(10-9,10-8,10-7及び10-6M)SSアナログを付加した培養培地中で細胞を、48時間、24ウエルプレート中でインキュベートした。対照は媒体溶液で処理して、[3H]thy取り込みをTCA沈殿物質中の放射活性として測定した。4通りにて個別に評価した6つの個々の実験からのデータを、平均±SEMパーセント[3H]thy取り込み阻害対未処理対照細胞*P<0.04及び**P<0.01対対照として表す。 TT細胞増殖に対するSSアナログの作用 様々な濃度の(10-9,10-8,10-7及び10-6M)SSアナログを付加した培養培地中で細胞を、48時間、96ウエルプレート中でインキュベートした。対照は媒体溶液で処理した。TT細胞の増殖は各ウエルの490nMにおける吸光として測定した。6つの個々の実験からのデータを、平均±SEMパーセント細胞増殖阻害対未処理対照細胞*P<0.05及び**P<0.01対対照として表された、8通りにより個別に評価した。 SSTR2アゴニストによる処理の間のTT細胞[3H]取り込み及び細胞増殖に対するSSTR2選択的アンタゴニストの作用 上部パネル:100nMの化合物1又は化合物2を付加した培養培地中で、化合物6(10-7M)を伴うか又は伴わずに、細胞を24ウエルのプレート中で48時間インキュベートした。対照は媒体溶液で処理した。[3H]thy取り込みをTCA沈殿物質中の放射活性として測定した。6つの個々の実験からのデータを4通りにて個別に評価し、平均±SEMパーセント[3H]thy取り込み阻害対未処理対照細胞*P<0.05及び**P<0.01対対照として表す。下部パネル:10-7Mの化合物1又は化合物2を付加した培養培地中で、化合物6(10-7M)を伴うか又は伴わずに、細胞を96ウエルのプレート中で48時間インキュベートした。対照は媒体溶液で処理した。TT細胞の増殖は各ウエルの490nMにおける吸光として測定した。6つの個々の実験からのデータを、平均±SEMパーセント細胞増殖阻害対未処理対照細胞*P<0.05及び**P<0.01対対照として表された、8通りにより個別に評価した。 SSTR2アゴニストによる処理の間のTT細胞[3H]取り込み及び細胞増殖に対するSSTR5選択的アンタゴニストの作用 上部パネル:化合物2(10-7M)を付加して化合物5を濃度を増加させて(10-9,10-8,10-7及び10-6M)伴うか又は伴わない培養培地中、又は化合物5(10-7M)を付加して化合物2を濃度を増加させて(10-9,10-8,10-7及び10-6M)伴うか又は伴わない培養培地中で、細胞を24ウエルのプレート中で48時間インキュベートした。対照は媒体溶液で処理した。[3H]thy取り込みをTCA沈殿物質中の放射活性として測定した。6つの個々の実験からのデータを4通りにて個別に評価し、平均±SEMパーセント[3H]thy取り込み阻害対未処理対照細胞*P<0.05及び**P<0.01対対照として表す。下部パネル:化合物2(10-7M)を付加して化合物5を濃度を増加させて(10-9,10-8,10-7及び10-6M)伴うか又は伴わない培養培地中、又は化合物5(10-7M)を付加して化合物2を濃度を増加させて(10-9,10-8,10-7及び10-6M)伴うか又は伴わない培養培地中で、細胞を24ウエルのプレート中で48時間インキュベートした。対照は媒体溶液で処理し、そしてTT細胞の増殖は各ウエルの490nMにおける吸光として測定した。6つの個々の実験からのデータを、平均±SEMパーセント細胞増殖阻害対未処理対照細胞*P<0.05及び**P<0.01対対照として表された、8通りにより個別に評価した。

Claims (3)

  1. Cpa−シクロ(D−Cys−4−Pal−D−Trp−Lys−Thr−Cys)−Nal−NH2又はその薬学上受容可能な塩。
  2. 請求項1に記載の化合物のソマトスタチン受容体アンタゴニストとしての使用。
  3. 請求項1に記載の化合物を含むソマトスタチン受容体アンタゴニスト作用を有する医薬組成物。
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