ところが、上記従来の構成では、例えば、ユーザが毎週決まった時間に、優先順位の高いキーワード「a」を含む番組名「abc」を視聴している場合において、ユーザが現在視聴している番組の次に番組名「abc」を視聴しようとしても、キーワード「a」が他の番組名に含まれている場合には、他の番組が選択され、ユーザが本来、視聴を望んでいる番組「abc」が選択されない可能性がある。
このように、従来の構成では、ユーザがこれまで視聴した番組の番組情報から抽出した番組のジャンルや出演者などのキーワードに基づいて番組を選択・推薦するようになっているので、ユーザが現在視聴している番組の次に視聴する可能性の高い番組を正確に推定することは困難である。
そのため、従来の番組推薦機能を搭載したテレビあるいは番組推薦機能を搭載していないテレビでは、ユーザは、視聴を望む番組のチャンネルに意識的に変更しなければならず、その番組を見逃してしまうという問題点がある。ユーザが番組を見逃してしまうケースとして以下の例が挙げられる。
例えば、ユーザAが毎週水曜日に、以下の順に番組を視聴していたとする。
(1)PM7:00 4チャンネルの番組A
(2)PM7:30 6チャンネルの番組B
(3)PM8:00 4チャンネルの番組C
ところが、ある水曜日に、ユーザAが、PM7:00から4チャンネルの番組A、続いてPM7:30から6チャンネルの番組Bを視聴した後、チャンネルを4チャンネルに戻すのを忘れたり、または別チャンネルの番組Dを推薦されたりすることによって、番組Cを見逃してしまうことがある。そして、ユーザは、番組Cが裏番組で放送途中に、または番組Cが終わってから、番組Cを見逃したことに気付き残念に思うことになる。
ところで、同じテレビを複数のユーザが利用している場合には、さらに以下の問題点が生じる。例えば、ユーザAと同じテレビを利用するユーザBが、ユーザAが視聴していない水曜日に、以下の順に番組を視聴していたとする。
(1)PM7:00 8チャンネルの番組D
(2)PM8:00 10チャンネルの番組E
この場合、ユーザAとユーザBの視聴履歴から、ユーザAとユーザBの嗜好が混在した嗜好情報を抽出し、この嗜好情報に基づいて推薦番組を決定しユーザに提示してしまうことになる。つまり、毎週水曜日にユーザAがユーザBよりもよくテレビを視聴しているとすると、現在視聴しているユーザがユーザAでもユーザBでもPM8:00からの推薦番組として4チャンネルの番組Cを提示してしまう。
このように、複数のユーザによって視聴する場合には、それぞれのユーザに対応した番組を推薦することが困難となり、この場合には、操作を行う際にユーザを特定する機能などが必要となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザ識別機能等を付加することなく、複数のユーザが普段視聴しているそれぞれの番組の見逃しを防止することができる番組処理装置を提供することにある。
本発明の番組処理装置は、上記の課題を解決するために、番組のスケジュールおよび番組の内容を含む番組情報を取得する番組情報取得手段と、番組コンテンツを取得する番組コンテンツ取得手段とを有する番組処理装置において、ユーザによる番組に対する操作を受け付ける操作受付手段と、上記操作受付手段が受け付けた操作内容から視聴履歴リストを作成し、該視聴履歴リストに基づいてユーザの番組視聴パターンを生成する視聴パターン生成手段と、(A)上記視聴パターン生成手段が特定のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、上記生成された番組視聴パターンおよびそれ以前に上記視聴パターン生成手段により生成された過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する一方、(B)上記視聴パターン生成手段が複数のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、現在視聴しているユーザの上記生成された番組視聴パターン、およびそれ以前に上記視聴パターン生成手段により生成されたそれぞれのユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する番組推定手段と、上記推定された番組に関する、上記番組情報または上記番組コンテンツを、上記番組情報取得手段または上記番組コンテンツ取得手段から取得し、ユーザに提示する提示制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の番組処理方法は、上記の課題を解決するために、番組のスケジュールおよび番組の内容を含む番組情報を取得する番組情報取得工程と、番組コンテンツを取得する番組コンテンツ取得工程とを有する番組処理方法において、ユーザによる番組に対する操作を受け付ける操作受付工程と、上記操作受付手段が受け付けた操作内容から視聴履歴リストを作成し、該視聴履歴リストに基づいてユーザの番組視聴パターンを生成する視聴パターン生成工程と、(A)上記視聴パターン生成工程が特定のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、上記生成された番組視聴パターンおよびそれ以前に上記視聴パターン生成工程により生成された過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する一方、(B)上記視聴パターン生成工程が複数のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、現在視聴しているユーザの上記生成された番組視聴パターン、およびそれ以前に上記視聴パターン生成工程により生成されたそれぞれのユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する番組推定工程と、上記推定された番組に関する、上記番組情報または上記番組コンテンツを、上記番組情報取得工程または上記番組コンテンツ取得工程から取得し、ユーザに提示する提示制御工程とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、ユーザによる番組に対する操作の内容を視聴履歴リストとして作成し、この視聴履歴リストからユーザが番組を視聴するパターンが生成される。そして、視聴パターン生成手段が特定のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、生成された番組視聴パターンとそれ以前に生成された過去の番組視聴パターンとから、ユーザが視聴する可能性の高い番組が推定される。また、視聴パターン生成手段が複数のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、現在視聴しているユーザの番組視聴パターン、およびそれ以前に視聴パターン生成手段により生成されたそれぞれのユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組が推定される。そして、推定された番組に関する、番組情報または番組コンテンツがユーザに提示される。
このように、ユーザによる番組に対する操作履歴に基づいて番組視聴パターンが生成される。すなわち、ユーザが普段どのような順序でチャンネルを切り替えながら番組を視聴しているのかをパターン化することができる。そして、このパターン化された、過去の番組視聴パターンとユーザが現在視聴している番組視聴パターンとに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定することができる。したがって、推定された番組をユーザに提示することによって、ユーザが普段視聴している番組の見逃しを防止することができる。
また、複数のユーザが同一の番組処理装置を利用する場合、従来の構成では、ユーザ毎に確実に番組を推定することが困難であり、この場合にはユーザを識別するための機能を追加する必要がある。
これに対して、本発明の構成では、それぞれユーザの番組視聴パターンに基づいて番組を推定している。つまり、視聴パターン生成手段により生成された複数のユーザの番組視聴パターンと、現在視聴しているユーザの番組視聴パターンとに基づいて番組を推定している。これにより、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を、確実に推定することができる。したがって、ユーザ識別機能等を付加することなく、複数のユーザが普段視聴しているそれぞれの番組の見逃しを防止することができる。
なお、ユーザによる番組に対する操作としては、例えば、番組を視聴する際のチャンネルの選択操作、視聴する番組を変更する際のチャンネルの切り替え操作等が挙げられる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記視聴パターン生成手段は、上記視聴履歴リストにおいて、ユーザが連続して視聴した番組の時系列データに基づいて番組視聴パターンを生成することが好ましい。
上記の構成によれば、番組視聴パターンは、上記視聴履歴リストにおいて、ユーザが連続して視聴した番組の時系列データに基づいて生成される。これにより、ユーザが連続して番組を視聴する際に、どのようにチャンネルを切り替えながら番組を視聴しているのかをパターン化することができる。そして、パターン化された過去の番組視聴パターンとユーザが現在視聴している番組視聴パターンとに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組が推定されユーザに提示されるため、ユーザが普段視聴している番組の見逃しを防止することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記視聴パターン生成手段は、上記視聴履歴リストからユーザが視聴を意図する番組を抽出し、該抽出された番組に基づいて番組視聴パターンを生成することが好ましい。
ここで、ユーザが視聴する番組には、ユーザが視聴を意図する番組と視聴を意図しない番組とがある。例えば、ユーザが普段視聴しているドラマ等の番組は、ユーザが視聴を意図する番組であり、コマーシャルや放送時間の短いニュース番組等はユーザが視聴を意図いない番組である。
上記の構成によれば、番組視聴パターンは、上記視聴履歴リストから抽出された、ユーザが視聴を意図する番組に基づいて生成される。これにより、ユーザが視聴を意図しない番組は番組視聴パターンには含まれず、ユーザが視聴を意図する番組のみによって番組視聴パターンを生成することができる。したがって、ユーザの番組視聴パターンのバラツキを抑えることができるため、ユーザが視聴する可能性の高い番組をより正確に推定することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記視聴を意図する番組は、該番組における全体の放送時間の内、ユーザによって所定の割合以上の時間分視聴されたものであることが好ましい。
上記の構成によれば、番組における全体の放送時間の内、ユーザによって所定の割合以上の時間分視聴されたものを、ユーザが視聴を意図する番組としている。これにより、ユーザが番組を途中から視聴した場合でも、ある程度の時間分視聴することによって、該番組を番組視聴パターンに含ませることができるため、該番組の見逃しを防止することができる。したがって、より精度の高い番組処理装置を実現することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記視聴を意図する番組は、該番組の放送時間が閾値よりも長いことが好ましい。
これにより、ユーザが意識してチャンネルを切り替えることが少ない、例えば放送時間の短いニュース番組等を番組視聴パターンから除外することができるため、ユーザの番組視聴パターンのバラツキをさらに抑えることができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組推定手段は、上記生成された番組視聴パターンにおける番組の放送曜日が同一である過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定することが好ましい。
これにより、ユーザが現在視聴している曜日と同一の曜日である過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定することができるため、番組推定手段の推定精度を向上させることができる。また、ユーザが現在視聴している曜日と異なる曜日の過去の番組視聴パターンを番組推定手段における推定処理の対象から除外することができるため、番組推定手段の処理速度を向上させることができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記過去の番組視聴パターンは、該過去の番組視聴パターンにおけるユーザによる番組の視聴時間帯に、上記生成された番組視聴パターンにおけるユーザによる番組の視聴時間帯を含んでいることが好ましい。
これにより、番組推定手段は、過去の番組視聴パターンの内、生成された番組視聴パターンにおけるユーザによる番組の視聴時間帯を含んでいる過去の番組視聴パターンのみを推定処理の対象とすることができるため、番組推定手段の処理速度を向上させることができる。また、生成された番組視聴パターンにおける上記視聴時間帯が、過去の番組視聴パターンにおける上記視聴時間帯に含まれていればよく、両時間帯が完全に一致している必要はないため、推定番組の対象から不要に除外されることなく番組推定手段の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組推定手段は、上記過去の番組視聴パターンから、上記生成された番組視聴パターンと類似した番組視聴パターンを抽出し、抽出した過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定することが好ましい。
これにより、番組推定手段は、過去の番組視聴パターンの内、生成された番組視聴パターンと類似した過去の番組視聴パターンのみを推定処理の対象とすることができるため、番組推定手段の処理速度を向上させることができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組推定手段は、上記生成された番組視聴パターンと上記過去の番組視聴パターンとの比較により、両番組視聴パターンの類似度を算出し、類似度の大きい過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定することが好ましい。
上記の構成によれば、番組推定手段は、上記生成された番組視聴パターンと上記過去の番組視聴パターンとの類似度を算出して、類似度の大きい過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定している。
これにより、過去の番組視聴パターンの内、現在の番組視聴パターンと最も類似している過去の番組視聴パターンに基づいて、番組を推定することができる。このように、類似度の算出結果に基づいて推定処理を行うため、ユーザが普段視聴している番組をより正確に推定することができる。
なお、類似度の算出方法としては、例えば、ユーザが「B1→C1」の順に番組を視聴している場合、過去の番組視聴パターンにおいて、「B1またはC1」を含んでいる番組視聴パターン1は類似度の値として5ポイントを付与し、「B1→C1」を含んでいる番組視聴パターン2には類似度の値として10ポイントを付与する方法が挙げられる。この方法によれば、類似度の値が大きい番組視聴パターン2の番組、例えば「C1」の次の番組をユーザが次に視聴する可能性の高い番組として推定することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記提示制御手段は、上記番組推定手段により推定された番組の放送開始時間が過ぎた時点において、上記操作受付手段が上記推定された番組に対するユーザからの操作を受け付けていない場合には、ユーザに上記推定された番組の存在を提示することが好ましい。
これにより、ユーザは、番組推定手段により推定された普段視聴している番組を見逃すことなく視聴することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組コンテンツ取得手段が取得した番組コンテンツを表示する表示部をさらに備え、上記提示制御手段は、上記表示部におけるメイン画面上に、上記推定された番組の番組コンテンツを表示するように上記表示部を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、推定された番組の番組コンテンツが、表示部におけるメイン画面上に表示される。これにより、ユーザは、番組推定手段により推定された普段視聴している番組を見逃すことなく視聴することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組コンテンツ取得手段が取得した番組コンテンツを表示する表示部をさらに備え、上記提示制御手段は、上記表示部におけるサブ画面上に、上記推定された番組の番組コンテンツを表示するように上記表示部を制御するが好ましい。
上記の構成によれば、推定された番組の番組コンテンツが、表示部におけるサブ画面上に表示される。これにより、ユーザは、番組推定手段により推定された普段視聴している番組を見逃すことなく視聴することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記番組コンテンツ取得手段が取得した番組コンテンツを表示する表示部をさらに備え、上記提示制御手段は、上記推定された番組に関する番組情報を上記表示部に表示するように該表示部を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、推定された番組の番組情報が表示部に表示される。これにより、ユーザは、番組推定手段により推定された普段視聴している番組を見逃すことなく視聴することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記推定された番組に関する番組情報は、該番組のチャンネル情報およびタイトル情報を含んでいることが好ましい。
これにより、ユーザは推定された番組を確実に認識することができるため、該番組の見逃しを確実に防止することができる。
また、本発明の番組処理装置は、上記記載の番組処理装置において、上記提示制御手段は、上記推定された番組に関する番組情報をテロップ形式で表示するように上記表示部を制御することが好ましい。
これにより、ユーザは推定された番組の番組情報を確実に認識することができるため、該番組の見逃しを確実に防止することができる。
なお、上記番組処理装置は、コンピュータによって実現しても良く、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記番組処理装置をコンピュータにて実現させる番組処理装置の制御プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
本発明の番組処理装置は、以上のように、上記視聴パターン生成手段が特定のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、上記生成された番組視聴パターンおよびそれ以前に上記視聴パターン生成手段により生成された過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する一方、上記視聴パターン生成手段が複数のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、現在視聴しているユーザの上記生成された番組視聴パターン、およびそれ以前に上記視聴パターン生成手段により生成されたそれぞれのユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する番組推定手段を備える構成である。
また、本発明の番組処理方法は、以上のように、上記視聴パターン生成工程が特定のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、上記生成された番組視聴パターンおよびそれ以前に上記視聴パターン生成工程により生成された過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する一方、上記視聴パターン生成工程が複数のユーザの番組視聴パターンを有する場合には、現在視聴しているユーザの上記生成された番組視聴パターン、およびそれ以前に上記視聴パターン生成工程により生成されたそれぞれのユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を推定する番組推定工程を備える構成である。
これにより、現在視聴しているユーザが視聴する可能性の高い番組を、確実に推定することができる。
したがって、ユーザ識別機能等を付加することなく、複数のユーザが普段視聴しているそれぞれの番組の見逃しを防止することができる番組処理装置を提供することできるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1〜図14に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施形態に係る番組処理装置を備えた放送番組受信システムは、ユーザの現在の番組視聴パターンと過去の番組視聴パターンとの類似性に基づいて推定された番組をユーザに提示することによって、ユーザが普段視聴している番組の見逃しを防止することが可能なシステムであって、例えば、テレビジョン放送やラジオ放送などの番組を放送するシステムなどに特に好適に使用することができる。本実施形態では、その一例として、テレビジョン放送の番組を受信し表示するシステムについて説明する。
図2は、本実施形態に係る番組処理装置3を備えた放送番組受信システム1の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、放送番組受信システム1は、テレビジョン放送の番組を放送する少なくとも1つの番組放送局2…と、番組放送局2…が送信する番組を受信して、当該受信中の番組を表示することによって、ユーザに視聴させることができる番組処理装置3と、ユーザからの操作を受け付けて該操作内容に応じた命令を番組処理装置3に付与するリモートコントローラ4とを備えている。
また、放送番組受信システム1には、番組放送局2…が放送する各番組について、その番組の内容を示す情報(コンテンツ情報)と、放送のスケジュールを示す情報(スケジュール情報)とを含む番組情報を送信する番組情報群送信装置5が設けられている。そして、番組処理装置3は、番組情報群送信装置5から送信される番組情報を取得し、番組処理装置3の表示部19に番組ガイドとして表示することができる。
本実施形態では、番組情報群送信装置5として、例えば、電子番組ガイド情報(EPG(Electric Program Guide)データ)を送信可能な装置が採用されている。そして、番組情報群送信装置5は、図3に示すように、上記コンテンツ情報として、番組のジャンル、番組のタイトル、番組の出演者および番組の内容を示す説明文を含む情報を送信する。また、図3の例では、上記スケジュール情報として、番組の放送開始時間および放送終了時間の情報が含まれている。さらに、本実施形態では、一例として、1つまたは複数の番組放送局2…が、互いに異なる番組をそれぞれ異なるチャンネルで放送している場合について説明しており、上記番組情報には、放送局を特定するための情報が含まれている。
次に、番組処理装置3について図1を用いて以下に詳細に説明する。図1は、番組処理装置3の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、番組処理装置3は、操作受付部(操作受付手段)11、番組情報取得部(番組情報取得手段)12、番組情報管理部13、視聴パターン生成部(視聴パターン生成手段)14、視聴パターン管理部15、番組推定部(番組推定手段)16、番組取得部(番組コンテンツ取得手段)17、提示制御部(提示制御手段)18および表示部(表示手段)19を備えている。
操作受付部11は、ユーザによる番組に対する視聴操作を受け付けるものであり、例えば、番組処理装置3に設けられたキーによる操作や、リモートコントローラ4に入力された操作を受け付けるものである。また、ユーザによる番組に対する操作としては、例えば、ある期間における、あるチャンネルの番組の視聴を指示する操作、チャンネルを変更する操作等が挙げられる。
番組情報取得部12は、番組情報群送信装置5から、例えば、放送波やインターネットなどの通信経路を介して、定期的または任意のタイミングにて電子番組ガイド情報等の番組情報を取得するものである。ここで、番組情報とは、上述のように、例えば、インターネットにより配信される、またはテレビ映像を搬送する電波に含まれる、EPGデータである。なお、番組情報は、放送される番組に関する情報を含むものであれば、EPGデータ以外の他の情報であっても構わない。また、本実施の形態における番組情報には、上述のように、番組のタイトル、番組のジャンル、出演者および番組の内容が含まれている。
番組情報管理部13は、番組情報取得部12によって取得された番組情報を管理するものである。番組情報管理部13には、所定期間(例えば、番組情報を取得した日から8日間)の番組に関する番組情報が保存、管理されている。
視聴パターン生成部14は、操作受付部11が受け付けた操作の履歴情報および番組情報管理部13が管理する番組情報に基づいて、ユーザの番組視聴パターンを生成するものである。なお、視聴パターン生成部14における、番組視聴パターンの具体的な生成方法については後述する。
視聴パターン管理部15は、視聴パターン生成部14によって生成された、現在およびそれ以前の番組視聴パターンを管理するものである。
番組推定部16は、視聴パターン管理部15が管理する番組視聴パターンに基づいて、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組を推定するものである。なお、番組推定部16における、番組の具体的な推定方法については後述する。
番組取得部17は、ユーザにより選択されたチャンネルに対応する番組の番組コンテンツを番組放送局2…から取得するものである。本実施形態では、テレビジョン放送の番組処理装置を例にとって説明しているため、番組取得部17はテレビジョン放送を受信可能なチューナである。なお、番組処理装置3はテレビジョン放送以外でも適用可能であり、この場合には、例えば上記番組コンテンツは、インターネット等により配信される番組、あるいは他の方法により提供される番組であっても構わない。
提示制御部18は、操作受付部11が受け付けた操作命令および番組推定部16からの推定情報に基づいて、番組取得部17から受信した番組を処理して、表示部19に表示させるものである。また、提示制御部18は、ある時点において操作受付部11が視聴指示操作を受け付けると、指示されたチャンネルの番組を表示して、ユーザに当該チャンネルの番組を視聴させることができる。また、番組情報を番組ガイドとして表示部19に表示させ、ユーザに所望の番組を選択させることによって、番組を切り替えてユーザに視聴させたることができる。なお、番組推定部16により推定された番組の、表示部19への具体的な提示方法については後述する。
ユーザが操作受付部11に対して操作命令を付与するためのリモートコントローラ4には、例えば、図4に示すように、チャンネル番号の入力、カーソルの移動指示、「現在の選択肢による決定」の指示、チャンネルおよび音量の変更指示、電源のon/off指示など、種々の命令を付与するためのボタンが設けられている。
次に、番組処理装置3における各ブロック間でやり取りされる情報について、図1を用いて以下に説明する。なお、以下では、ユーザが普段番組を視聴するパターンとして、番組A、Bを順次視聴した後、番組Cを視聴する場合について説明する。
まず、番組Aの視聴後、ユーザによるリモートコントローラ4の操作により、次の番組Bに対応するチャンネル情報が操作受付部11に送信され、操作受付部11は、操作を受け付けると番組処理装置3内の図示しない時計機能により操作日時情報を取得し、受信したチャンネル情報および操作日時情報を視聴パターン生成部14に送信する。このとき、提示制御部18は、操作受付部11から番組Bのチャンネル情報を受信した後、番組取得部17から番組Bの番組コンテンツを取得し、表示部19に表示させる。
操作受付部11から番組Bに対応するチャンネル情報および操作日時情報を受信した視聴パターン生成部14は、当該両情報に基づいて番組情報管理部13から番組Bに関する番組情報を取得し、後述する図7に示すような、番組Aに関する番組情報を含んだ視聴履歴リストを作成する。なお、視聴パターン生成部14は、操作受付部11から受信する上記両情報を時系列に記憶する。次に、視聴パターン生成部14は、上記作成された視聴履歴リストから、後述する図9に示すような番組視聴パターンを生成する。視聴パターン生成部14により生成された番組視聴パターンは、視聴パターン管理部15に送信され保存される。
次に、番組推定部16は、視聴パターン管理部15が管理する、ユーザの現在の番組視聴パターン(ここでは、番組A→番組B)とそれ以前の過去の番組視聴パターンとの類似性に基づいて、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組を推定する。ここでは、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組として番組Cが推定される。推定された結果は、番組推定部16から提示制御部18に送信される。
そして、番組推定部16から推定結果を受信した提示制御部18は、番組取得部17から番組Cに対応する番組コンテンツを取得し、または番組情報管理部13に管理されている番組Cに関する番組情報を取得し、該番組コンテンツまたは該番組情報を表示部19に表示させる。
これにより、ユーザは表示部19に表示される、番組Cの番組コンテンツまたは番組Cに関する番組情報を取得することができるため、普段視聴している番組Cの見逃しを防止することができる。
このように、番組処理装置3は、ユーザの現在の番組視聴パターンと過去の番組視聴パターンとの類似性に基づいて推定された番組をユーザに提示することができるため、ユーザは普段視聴している番組の見逃さずに視聴することができる。
なお、上記各ブロックは、CPUまたはMPUなどの演算手段(コンピュータ)が記憶装置に格納されたプログラムを実行し、図示しない入出力回路などの周辺回路を制御することによって実現される機能ブロックである。
(番組視聴パターンの生成処理)
ここで、ユーザが番組を視聴する際に行った操作履歴から、ユーザの番組視聴パターンを生成する処理について図5を用いて以下に説明する。図5は、視聴パターン生成部14の動作を示すフローチャートである。
まず、視聴パターン生成部14は、例えば図6に示すような、操作内容、操作日時、チャンネル情報を含む操作情報を操作受付部11から取得する(ステップ21、以下単にステップをSと記載する)。次に、視聴パターン生成部14は、操作受付部11から取得した操作情報のチャンネル情報および操作日時に基づいて、各番組の番組情報を番組情報管理部13から取得し、図7に示すような視聴履歴リストを作成する(S22)。
次に、上記視聴履歴リストに、ユーザが視聴した番組(以下、視聴番組とする)が存在しているか否かの判定が行われる(S23)。視聴履歴リストに上記視聴番組が存在している場合(S23にてYES)には、その視聴番組の放送時間や視聴時間等に基づいて、上記視聴番組が有効な視聴番組か否かの判定が行われる(S24)。なお、有効な視聴番組とは、ユーザが視聴を意図している番組を指すものであり、例えばユーザが定期的に視聴するドラマ等が挙げられる。これに対して、放送時間の短いニュース番組等はユーザが視聴を意図していない番組である。
そして、上記視聴番組が有効な視聴番組である場合(S24にてYES)は、該視聴番組は図8に示すような有効視聴リストに追加登録される(S25)。このとき、視聴履歴リストから有効視聴リストに登録された視聴番組は、視聴履歴リストから削除される。上記視聴番組が有効視聴リストに追加登録された後、上記S23の処理に進み、再び視聴履歴リストに視聴番組が存在するか否かの判定が行われる。一方、上記視聴番組が有効な視聴番組でない場合(S24にてNO)には、該視聴番組は視聴履歴リストから削除され、S23の処理に進む。
このようにして、視聴履歴リストから視聴番組が無くなるまで上記処理が繰り返される。
ここで、有効な視聴番組であるか否かの判定方法について以下に例を示す。
まず、ユーザが所定の割合以上の時間を視聴したか否かに基づいて判定する方法が挙げられる。具体的には、例えば、番組の放送時間の内、全体の30%以上の時間分視聴したものを有効な視聴番組とする方法である。これにより、番組を途中から視聴した場合でも、ある程度の時間を視聴することにより、有効な視聴番組と判定される。
また、番組の放送時間が閾値よりも長い番組を有効な視聴番組と判定する方法でもよい。具体的には、ユーザが視聴した番組の放送時間が所定の時間、例えば10分以上の番組であるものを有効な視聴番組とする方法である。これにより、ユーザが意識してチャンネルを切り替えることが少ない、例えば短いニュース番組などは番組視聴パターンから除外することができる。
次に、S23において、視聴履歴リストに視聴番組が存在しない場合(S23にてNO)には、有効視聴リストから図9(a)に示すようなネットワーク形式の番組視聴パターンが生成される(S26)。また、例えば、19:00から21:00において、ユーザがプロ野球中継とバラエティ番組とを切り替えながら視聴したような場合には、同じ時間帯に有効な視聴番組が複数存在すると判定されることになる。このような場合には、図9(b)に示すような番組視聴パターンが生成される。そして、上記処理により生成された番組視聴パターンが視聴パターン管理部15に保存される。
以上のように、本実施形態では、番組視聴パターンは、上記視聴履歴リストにおいて、ユーザが連続して視聴した番組の時系列データに基づいて生成される。これにより、ユーザが連続して番組を視聴する際に、どのようにチャンネルを切り替えながら番組を視聴しているのかをパターン化することができる。
なお、本実施形態における視聴パターン生成部14は、日付毎に番組視聴パターンを生成する構成である。そして、現在の番組視聴パターンとはユーザが番組を視聴している日に作成される視聴パターンであり、過去の番組視聴パターンとは該視聴している日より前に作成された視聴パターンである。
(番組の推定処理)
次に、現在の番組視聴パターンと過去の番組視聴パターンとの照合を行い、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組を推定する処理について図10を用いて以下に説明する。図10は、番組推定部16の動作を示すフローチャートである。
まず、番組推定部16は、視聴パターン管理部15から現在の番組視聴パターンを取得する(S31)。次に、番組推定部16は、同じく視聴パターン管理部15に保存されている過去の番組視聴パターンを読み出す(S32)。
次に、視聴パターン管理部15に上記現在の番組視聴パターンと未照合の過去の番組視聴パターンが存在するか否かの判定が行われる(S33)。視聴パターン管理部15に上記未照合の過去の番組視聴パターンが存在している場合(S33にてYES)には、現在の番組視聴パターンにおける番組の曜日と上記過去の番組視聴パターンにおける番組の曜日とが一致しているか否かの判定が行われる(S34)。
そして、現在の番組視聴パターンにおける番組の曜日と上記過去の番組視聴パターンにおける番組の曜日とが一致している場合(S34にてYES)、現在の番組視聴パターンの視聴時間帯が上記過去の番組視聴パターンの視聴時間帯に含まれているか否かの判定が行われる(S35)。
一方、現在の番組視聴パターンの曜日と上記過去の番組視聴パターンの曜日とが一致していない場合(S34にてNO)は、上記S33の処理に進む。
次に、現在の番組視聴パターンの視聴時間帯が上記過去の番組視聴パターンの視聴時間帯に含まれている場合(S35にてYES)は、上記過去の番組視聴パターンについて、以下に示す式により類似度が計算される。なお、現在の番組視聴パターンの視聴時間帯が上記過去の番組視聴パターンの視聴時間帯に含まれていない場合(S35にてNO)は、上記S33の処理に進む。
mは現在の番組視聴パターンの有効視聴番組数であり、nは現在の番組視聴パターンに対応する時間帯に含まれる過去の番組視聴パターンの有効視聴番組数である。また、Ss(i,j)は放送局の一致、St(i,j)は番組のタイトルの一致をそれぞれスコア化するものである。そして、α、βは各スコアの重み付けのための係数である。なお、放送局とタイトルを比較すると、その重要度からα<βであることが望ましい。
上記類似度の計算が終了した後、上記S33の処理に進み、再び視聴パターン管理部15に、現在の番組視聴パターンと未照合の過去の番組視聴パターンが存在するか否かの判定が行われる。
以上の処理を繰り返して、視聴パターン管理部15に保存されている全ての過去の番組視聴パターンが、現在の番組視聴パターンと照合される。
そして、上記S33において、視聴パターン管理部15から未照合の過去の番組視聴パターンが存在しなくなった場合(S33にてNO)、上記類似度の計算結果に基づいて、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組が推定される(S37)。
ここで、上記S37の処理における、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組が推定される方法について、図11を用いて以下に具体的に説明する。
図11は、上記類似度の計算結果の一例を示すものであり、同図に示すA1〜F1は、それぞれ有効な視聴番組である。また、同図に示す類似度(1)の欄は、現在の番組視聴パターンが「番組B1→番組C1」である場合の過去の番組視聴パターンとの照合結果であり、類似度(2)の欄は、現在の番組視聴パターンが「番組B2→番組C2」である場合の過去の番組視聴パターンとの照合結果を示している。
例えば、ユーザAが番組を視聴していて、現在の番組視聴パターンが「番組B1→番組C1」である場合、過去の番組視聴パターンの内、類似度の大きい番組視聴パターン(ここでは、10ポイントを付与されている番組視聴パターン)が抽出される。そして、抽出された番組視聴パターンに基づいて、ユーザAが次に視聴する可能性の高い番組として、番組D1が推定される。なお、類似度が同一で、かつ視聴パターンの異なる番組視聴パターンが複数抽出された場合には、ユーザAが次に視聴する可能性のある複数の番組を比較して、最も多く出現している番組を次に視聴する可能性の高い番組として推定することができる。
また、ユーザBが視聴していて、現在の番組視聴パターンが「番組B2→番組C2」である場合には、類似度の大きい番組視聴パターンが抽出され、抽出された番組視聴パターンに基づいてユーザBが次に視聴する可能性がある番組として番組D2が推定される。
このように、現在の番組視聴パターンと過去のそれぞれのユーザの番組視聴パターンとから、現在番組を視聴しているユーザに適した番組を推定することができる。したがって、複数のユーザが普段視聴しているそれぞれの番組の見逃しを防止することができる。
なお、本実施の形態では、ユーザが次に視聴する可能性のある番組を推定するに際し、類似度を、現在の番組視聴パターンおよび過去の番組視聴パターンにおける、番組のタイトルや放送局の一致から求める構成としているが、これに限定されるものではなく、例えば、番組のジャンルや番組情報内の単語等の一致から類似度を求める構成としてもよい。また、本実施の形態における番組を推定する方法は、番組毎の類似度の合計から推定する構成としているが、これに限定されるものではなく、例えば、各種マッチング手法や統計的手法を用いて番組を推定する構成としてもよい。
また、本実施形態における番組推定部16の処理では、S34の処理の後、S35の処理を行う構成としているが、別の構成として、S34すなわち現在の番組視聴パターンにおける番組の曜日と過去の番組視聴パターンにおける番組の曜日とが一致していることをもって、または、S35すなわち現在の番組視聴パターンの視聴時間帯が過去の番組視聴パターンの視聴時間帯に含まれていることをもって、S36の類似度の計算処理に移る構成としてもよい。
(推定番組の提示処理)
次に、上記処理にて推定した、ユーザが次に視聴する可能性の高い番組をユーザに提示する処理について以下に説明する。図12は、提示制御部18の動作を示すフローチャートである。
まず、ユーザが次に視聴する可能性が高いと番組推定部16に推定された番組が存在するか否かの判定が行われる(S41)。次に、上記推定された番組が存在する場合(S41にてYES)は、現時点において、上記推定された番組の放送開始時間を過ぎているか否かの判定が行われる(S42)。上記推定された番組の放送開始時間を過ぎている場合(S42にてYES)は、上記推定された番組とユーザが現在視聴している番組とが同一か否かの判定が行われる(S43)。なお、上記推定された番組とユーザが現在視聴している番組とが同一か否かの判定方法としては、例えば、上記推定された番組の放送開始時間が過ぎた時点において、操作受付部11が上記推定された番組に対するユーザからの操作を受け付けたか否かによって判定する方法が挙げられる。
そして、上記推定された番組とユーザが現在視聴している番組とが同一でない場合(S43にてNO)は、表示部19の画面上に上記推定された番組の番組コンテンツまたは番組情報を表示させることにより、ユーザに上記推定された番組、すなわちユーザが普段視聴している番組、が裏番組に存在することを通知する。
一方、上記S41の処理において、ユーザが次に視聴する可能性が高いと番組推定部16に推定された番組が存在しない場合(S41にてNO)、および上記S42の処理において、現時点において上記推定された番組の放送開始時間を過ぎていない場合(S42にてNO)、ならびに上記S43の処理において、上記推定された番組とユーザが現在視聴している番組とが同一である場合(S43にてYES)は、処理は行われず終了する。
ここで、ユーザへの提示方法としては、例えば、表示部19におけるメイン画面やサブ画面に直接、推定番組の番組コンテンツや番組情報を表示する方法が挙げられる。図13は、サブ画面に推定番組の番組コンテンツを表示した例であり、また、図14は、推定番組のタイトル情報やチャンネル情報を含む番組情報をテロップ形式等で表示した例である。なお、ユーザへの提示方法は上記方法に限定されるものではなく、ユーザが普段視聴している番組を認識することができる提示方法であればよい。具体的には、例えば、音声による通知等が挙げられる。
なお、本実施の形態では、S42において、現時点において上記推定された番組の放送開始時間を過ぎていない場合(S42にてNO)には処理が行われない構成としているが、別の形態として、例えば、上記放送開始時間が過ぎていない場合でも、上記推定された番組を次に視聴すべき番組として、ユーザに予告するために提示する構成としてもよい。
以上説明したように、ユーザの過去の番組視聴パターンに基づいて、ユーザが次に視聴する可能性が高い番組を推定して提示することによって、ユーザが普段視聴している番組の見逃しを防止することができる。
ここで、本実施形態においては、ユーザが現在視聴している番組の次に、視聴する可能性の高い番組を推定し提示する構成について説明したが、推定および提示する番組数は、次の番組1つに限定されるものではなく、例えば、ユーザが現在視聴している番組の後に視聴する複数の番組を推定し提示する構成としてもよい。これにより、より満足度の高い番組処理装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、番組が放送される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、通信によって特定の相手のみに番組を配信するシステムにも適用することができる。また、番組はスケジュールに沿って伝送されるものであればよく、映像、音声あるいはそれらを組み合わせたものに限定されるものではない。具体的には、例えば、データ配信など、任意の情報を伝送するシステムにも広く適用することができる。
また、本実施の形態における番組処理装置3に録画/録音機能を付加することによって、ユーザが普段視聴している、番組推定部16により推定された番組を忘れずに録画/録音することができる。さらに、タイマー機能を活用することによって、上記推定された番組を自動的に録画/録音する構成とすることもできる。
ここで、本実施形態における番組処理装置は、番組のスケジュールと番組の内容とを含む番組情報を取得する番組情報取得手段と、番組コンテンツを取得する番組コンテンツ取得手段を有する番組処理装置において、ユーザによる番組に対する操作を検出する操作検出手段と、上記検出された操作履歴から番組視聴パターンを生成する番組視聴パターン生成手段と、上記生成された番組視聴パターンと過去の番組視聴パターンから次に視聴する番組を推定する番組推定手段とを備えている構成であってもよい。
また、上記番組視聴パターン生成手段は、操作履歴から連続して視聴した番組の時系列データを番組視聴パターンとする構成であってもよい。
また、上記番組視聴パターン生成手段は、操作履歴から有効な番組視聴を抽出し、上記抽出された有効な番組視聴から番組視聴パターンを作成する構成であってもよい。
また、上記番組視聴パターン生成手段は、上記有効な番組視聴として、番組の放送時間の内、所定の割合以上の時間を視聴した番組を用いる構成であってもよい。
また、上記番組視聴パターン生成手段は、上記有効な番組視聴として、番組の放送時間が閾値より長い番組を用いる構成であってもよい。
また、上記番組推定手段は、上記過去の番組視聴パターンとして、上記生成された番組視聴パターンと同じ曜日の過去の番組視聴パターンを用いる構成であってもよい。
また、上記番組推定手段は、上記過去の番組視聴パターンとして、上記生成された番組視聴パターンと同じ時間帯の過去の番組視聴パターンを用いる構成であってもよい。
また、上記番組推定手段は、上記生成された番組視聴パターンと上記過去の番組視聴パターンとの照合を行い、生成された番組視聴パターンに類似した過去の番組視聴パターンを抽出し、類似した過去の番組視聴パターンから次に視聴する番組を推定する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、上記推定された番組の開始時間になっても、ユーザが上記推定された番組コンテンツを視聴していない場合、ユーザに上記推定された番組の存在を通知する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、メイン画面に上記推定された番組コンテンツを表示する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、サブ画面に上記推定された番組コンテンツを表示する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、ユーザに上記推定された番組の番組情報を提示する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、ユーザに提示する番組情報として、チャンネルと番組タイトルを表示する構成であってもよい。
また、上記番組提示手段は、ユーザに提示する番組情報をテロップ形式で表示する構成であってもよい。
また、本実施形態における番組処理方法は、番組のスケジュールと番組の内容とを含む番組情報を取得する番組情報取得工程と、番組コンテンツを取得する番組コンテンツ取得工程を有する番組処理方法において、ユーザによる番組に対する操作を検出する操作検出工程と、上記検出された操作履歴から番組視聴パターンを生成する番組視聴パターン生成工程と、上記生成された番組視聴パターンと過去の番組視聴パターンから次に視聴する番組を推定する番組推定工程とを含んでいる構成であってもよい。
最後に、番組処理装置3の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、番組処理装置3は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit )、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである番組処理装置3の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、番組処理装置3に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
また、番組処理装置3を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
また、本実施の形態では、番組処理装置3を構成する各ブロックが、「CPUなどの演算手段がROMやRAMなどの記録媒体に格納されたプログラムコードを実行することで実現される機能ブロックである」場合を例にして説明したが、同様の処理を行うハードウェアで実現してもよい。また、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。さらに、上記各ブロックのうち、ハードウェアとして説明したブロックであっても、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。なお、上記演算手段は、単体であってもよいし、装置内部のバスや種々の通信路を介して接続された複数の演算手段が共同してプログラムコードを実行してもよい。
上記演算手段によって直接実行可能なプログラムコード自体、または、後述する解凍などの処理によってプログラムコードを生成可能なデータとしてのプログラムは、当該プログラム(プログラムコードまたは上記データ)を記録媒体に格納し、当該記録媒体を配付したり、あるいは、上記プログラムを、有線または無線の通信路を介して伝送するための通信手段で送信したりして、番組処理装置3または放送番組受信システム1に配付され、上記演算手段が記録媒体に格納されたプログラムまたは受信したプログラムを実行することによって、上記番組処理装置3が実現される。
通信路を介して伝送する場合、通信路を構成する各伝送媒体が、プログラムを示す信号列を伝搬し合うことによって、当該通信路を介して、上記プログラムが伝送される。この場合、プログラムは、上記伝送媒体または通信経路を構成する装置において、流動的に坦持される。また、信号列を伝送する際、送信装置が、プログラムを示す信号列により搬送波を変調することによって、上記信号列を搬送波に重畳してもよい。この場合、受信装置が搬送波を復調することによって信号列が復元される。一方、上記信号列を伝送する際、送信装置が、デジタルデータ列としての信号列をパケット分割して伝送してもよい。この場合、受信装置は、受信したパケット群を連結して、上記信号列を復元する。また、送信装置が、信号列を送信する際、時分割/周波数分割/符号分割などの方法で、信号列を他の信号列と多重化して伝送してもよい。この場合、受信装置は、多重化された信号列から、個々の信号列を抽出して復元する。いずれの場合であっても、通信路を介してプログラムを伝送できれば、同様の効果が得られる。
なお、コンピュータが、モデムを備えてインターネットを含む通信ネットワークと接続できる場合、上記通信ネットワークからダウンロードするためのダウンロードプログラムは、予め本体装置に格納されていてもよいし、あるいは、別の記録媒体からインストールされてもよい。
ここで、プログラムを配付する際の記録媒体は、取外し可能である方が好ましいが、プログラムを配付した後の記録媒体は、取外し可能か否かを問わない。また、上記記録媒体は、プログラムが記憶されていれば、書換え(書き込み)可能か否か、揮発性か否か、記録方法および形状を問わない。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM/CD−R/光磁気ディスク(MO)/ミニディスク(MD)/デジタルビデオディスク(デジタル多用途ディスク)等の光ディスクを含むディスク系、IC(集積回路)カード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいは、マスクROM/EPROM(紫外線消去型ROM)/EEPROM(電気的消去型ROM)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。また、CPUなどの演算手段内に形成されたメモリであってもよい。さらに、上記記録媒体には、上記プログラムだけではなく、当該プログラムによってアクセスされるデータや他の任意のデータを記憶していてもよい。
なお、上記プログラムコードは、上記各処理の全手順を上記演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各処理の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。
また、上記記録媒体にプログラムを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であってもよいし、実メモリに配置する前で、演算手段が常時アクセス可能なローカルな記録媒体(例えば、実メモリやハードディスクなど)にインストールした後の格納形式、あるいは、ネットワークや搬送可能な記録媒体などから上記ローカルな記録媒体にインストールする前の格納形式などであってもよい。また、プログラムは、コンパイル後のオブジェクトコードに限るものではなく、ソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成される中間コードとして格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮された情報の解凍、符号化された情報の復号、インタプリト、コンパイル、リンク、または、実メモリへの配置などの処理、あるいは、各処理の組み合わせによって、上記演算手段が実行可能な形式に変換可能であれば、プログラムを記録媒体に格納する際の形式に拘わらず、同様の効果を得ることができる。
一例として、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどの演算手段が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって、上述した実施の形態の各機能を実現してもよい。
このように本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても良い。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる内容についても本発明の技術的範囲に含まれる。