JP4827885B2 - 光ファイバコネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバコネクタ、特に組立作業性に優れた光ファイバコネクタに関するものである。
光ファイバコネクタでは、コアを伝搬してきた光が光ファイバの端面から出射する際に、コアと屈折率の異なる空気によって反射されることを抑え、良好な反射損失特性を実現する必要がある。この光ファイバの端面における空気との反射を抑える方法として、接続する光ファイバの端面同士の間にコアと同じ屈折率を有する屈折率整合剤を介在させることで抑える方法と、光ファイバのコア同士を直接、密着(Physical Contact:PC)接続させることで抑える方法がある。
従来、コア同士をPC接続するには、フェルールに接着剤で固定した光ファイバの端面を研磨する必要があり、光ファイバの端面を研磨するためには、専用の研磨ツールと砥粒が埋め込まれた研磨シートとを用意する必要があった。
一方、光ファイバの先端をフェルールより突き出した状態で保持させておき、接続時に光ファイバがコネクタの内部で座屈する(撓む)ことにより発生する押圧力を利用して、光ファイバの端面を研磨することなくPC接続を実現する方法が提案されている(非特許文献1参照)。但し、端面研磨されていない光ファイバの端面、即ちファイバカッタなどにより切断された光ファイバの劈開面には円周部にリップルが生じており、前述した方法であっても、このリップルを取り除く加工については別途実施する必要があった。
電子情報通信学会2008年総合大会講演論文集、"ファイバ端面研磨が不要な現場組立PCコネクタの検討"、B−13−14
光ファイバの端面をPC接続する従来の光ファイバコネクタでは、光ファイバコネクタを組み立てる時に、光ファイバコネクタ部材のみならず、光ファイバの端面を加工するツールも必要であり、当該ツールを用いた作業も行う必要があった。
本発明は、光ファイバの端面を加工するツールも、当該ツールを用いた作業も必要とすることなく、組立可能な光ファイバコネクタを提供することで、光ファイバ接続作業の簡易化を実現することを目的とする。
本発明では、このような目的を達成するため、光ファイバの先端部を保持するフェルールと、光ファイバの被覆付部分を保持・固定する光ファイバ把持部と、フェルールと光ファイバ把持部との間に配置される端面処理用部材とを少なくとも備え、フェルール、端面処理用部材および光ファイバ把持部はそれぞれ、フェルールの先端から光ファイバ把持部の端部まで光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を備え、端面処理用部材はその光ファイバ挿通孔の内壁に砥粒を埋め込んでなる光ファイバ端面処理部を備えることを特徴とする光ファイバコネクタを提案する。
また、本発明では、このような目的を達成するため、光ファイバの先端部を保持するフェルールと、光ファイバの被覆付部分を保持・固定する光ファイバ把持部とを少なくとも備え、フェルールおよび光ファイバ把持部はそれぞれ、フェルールの先端から光ファイバ把持部の端部まで光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を備え、フェルールはその光ファイバ挿通孔の一部の内壁に砥粒を埋め込んでなる光ファイバ端面処理部を備えることを特徴とする光ファイバコネクタを提案する。
本発明によれば、光ファイバを光ファイバ把持部からフェルールまで挿入するだけで、光ファイバの先端の劈開面で発生したリップルを光ファイバ端面処理部の砥粒により除去することができるため、光ファイバの端面を加工するツールも、当該ツールを用いた作業も必要とすることなく、PC接続を実現する光ファイバの先端面を形成でき、光ファイバコネクタの組立作業の簡易化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の光ファイバコネクタの第1の実施の形態、ここでは専用の端面処理用部材内に光ファイバ端面処理部を形成した例を示すもので、図中、10はフェルール、20はフランジ、30は端面処理用部材、40は光ファイバ把持部である。また、図2(a)(b)(c)はそれぞれ図1のA−A’線、B−B’線、C−C’線の断面を示す。
フェルール10は光ファイバの先端部を保持するもので、被覆が除去された光ファイバの外径(通常、125μm)とほぼ等しい内径の光ファイバ挿通孔11をその中心部に備え、その後端はフランジ20に連結・固定されている。フランジ20は、フェルール10の光ファイバ挿通孔11と連通する、光ファイバが撓める撓み空間21をその内部に備え、フェルール10との連結端の反対側で端面処理用部材30に連結・固定されている。
端面処理用部材30は、フランジ20の撓み空間21と連通する、光ファイバの被覆付部分の外径(通常、250μm)よりやや大きめの内径(350〜450μm程度)の光ファイバ挿通孔31を備え、フランジ20との連結端の反対側で光ファイバ把持部40に連結・固定されている。また、光ファイバ挿通孔31の内壁には砥粒32が埋め込まれ、これによって光ファイバ端面処理部33が形成されている。
光ファイバ把持部40は光ファイバの被覆付部分を保持・固定するもので、端面処理用部材30の光ファイバ挿通孔31と連通する、光ファイバの被覆付部分の外径とほぼ等しい内径の光ファイバ挿通孔41を備えている。
なお、前記フェルール10、フランジ20、端面処理用部材30および光ファイバ把持部40間の連結・固定は、圧着挿入等の機械的な手段もしくは接着剤等により行われる。
前記構成の光ファイバコネクタに対し、先端から一定の長さだけ被覆を除去した光ファイバを光ファイバ把持部40側から挿入する。この際、フェルール10の光ファイバ挿通孔11へは被覆を除去した部分が挿入され、フランジ20の撓み空間21から光ファイバ把持部40までは光ファイバの被覆付部分が挿入された状態となる。光ファイバコネクタへ挿入される光ファイバは、光ファイバ把持部40の光ファイバ挿通孔41を通過して、光ファイバ端面処理部33へ挿入される。
前述したように光ファイバ端面処理部33は、端面処理用部材30の光ファイバ挿通孔31の内壁に砥粒32が埋め込まれて形成されている。砥粒32の種類としては、酸化アルミニウム、酸化セシウム、炭化ケイ素、ダイヤモンド等が挙げられる。光ファイバ挿通孔31の内壁に砥粒32を埋め込む手法としては、端面処理部材30の材質を、砥粒32を直接埋め込むことができる材質とする方法と、光ファイバ挿通孔31の内壁に接着剤等の連結材を砥粒32の粒径以上の厚さをもって塗布し、その連結材に砥粒32を付着させる方法とがある。
図3に連結材34を介して埋め込まれた砥粒32の状態を示す。砥粒32は球体ではなく、角がある形状であり、この角の部分が光ファイバと接触して光ファイバを削る。砥粒32の粒径を砥粒の最大直径値とした場合、本発明における砥粒32の粒径は30μm以下である。本実施の形態では、砥粒32の粒径以上の層の厚さを有する連結材34を光ファイバ挿通孔31の内壁へ塗布し、その連結材34に砥粒32を埋め込んだ場合を示している。
図1、図2に示されるように、砥粒32は光ファイバ挿通孔31の内壁において螺旋状に埋め込まれている。砥粒32を螺旋状に埋め込む具体的な方法としては、光ファイバ挿通孔31を切削加工する際、その内壁に螺旋状の凸条部を残しておき、表面全体に連結材34を仮留めさせた棒状の部材を光ファイバ挿通孔31内に挿入してその凸条部のみに砥粒32を直接埋め込む、もしくは表面全体に連結材34を塗布した棒状の部材を光ファイバ挿通孔31内に挿入してその凸条部のみに連結材34を塗布し、この光ファイバ挿通孔31内に砥粒32を散布して付着させる等が考えられる。
また、光ファイバ挿通孔31の内壁に砥粒32を螺旋状に埋め込む他の具体的な方法として、端面処理用部材30を2つの部材で構成する方法が考えられる。
即ち、図4に示すように、光ファイバの被覆付部分の外径よりやや大きめの内径の1/2の深さを有する断面半円形の溝をそれぞれ備えた2つの部材30a,30bを用意し、当該溝内に砥粒32を直接もしくは連結剤を介して埋め込み、その後、それぞれの溝の位置が一致するように2つの部材30a,30bを重ね合わせて接着剤等で固定し、この2つの部材30a,30bの溝により光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31を形成する方法である。
この方法では、むき出しとなった溝の内面に対して砥粒32を埋め込むことになるため、その作業が容易になるとともに埋め込む位置や形状の制御も容易となる利点がある。なお、砥粒32を埋め込む形状(埋め込みパターン)としては、2つの部材30a,30bを重ね合わせた時に一体となって螺旋状となるものを基本とするが、それ以外の任意のパターンとすることもできる。
また、図1に示されるように、光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31と光ファイバ把持部40における光ファイバ挿通孔41とは中心位置がオフセットされている。オフセットの量は10μm以上とする。
このオフセットにより、光ファイバ端面処理部33へ挿入された光ファイバの先端部は当該光ファイバ端面処理部33の内壁に連結材を介して埋め込まれた砥粒32と接触し、その一部が削られる。光ファイバをフェルール10側へ押し進めることで、当該光ファイバの先端部が螺旋状に埋め込まれた砥粒32と接触し、先端面の円周部を削ることができる。砥粒32と接触する光ファイバの先端部は光ファイバ端面処理部33の中を蛇行しながら進み、その先端面の円周部の全てを砥粒32と接触させることができ、劈開面のリップルを削ることができる。
図2、図4に示されるように、砥粒21が埋め込まれた連結材の層の厚さは、光ファイバ端面処理部33の入口から出口に向けて(光ファイバ把持部側からフェルール側に向けて)徐々に厚くなるように設定されている。光ファイバを進めるに従い、接触する砥粒32が埋め込まれた連結材の層の厚さが増えることで光ファイバの先端面の直径を小さくすることができる。
ここで、砥粒32が埋め込まれた光ファイバ挿通孔31の内径、砥粒が埋め込まれた連結材の層の厚さおよび螺旋のピッチは、光ファイバを蛇行させながら進める時に、光ファイバの破断応力に至らない数値とする。また、光ファイバ挿通孔31のフェルール側の内径は、光ファイバ把持部側の内径と比較して小さくする。光ファイバ端面処理部33を通過した光ファイバは、撓み空間21をさらに通過した後、フェルール10の光ファイバ挿通孔11に挿入される。この挿入を確実にするため、光ファイバ挿通孔31のフェルール側の内径は砥粒が埋め込まれた部分の内径と比較して小さくする。
図5は光ファイバの先端部の状態を示す断面図である。同図(a)は光ファイバの壁開時、つまり光ファイバ端面処理部33の通過前の状態を示すもので、光ファイバの劈開面の円周部にリップルが生じており、このリップルがコア同士のPC接続を阻害する。同図(b)は光ファイバ端面処理部33を通過した後の状態を示すもので、先端面の直径が減少し、リップルも除去されている。同図(b)に示す状態とすることで、光ファイバの端面同士をPC接続することが可能になる。
図6は本実施の形態の光ファイバコネクタの組み立て工程を示すものである。図6(a)は被覆を除去して先端部を劈開した光ファイバ50を光ファイバコネクタ内へ挿入し、光ファイバの先端部が光ファイバ把持部40に位置した時の状態を示す。この状態での光ファイバ50の先端部は図5(a)に示した状態である。
図6(b)は光ファイバ50の先端部が光ファイバ端面処理部33およびフランジ20を通過した後、フェルール10の光ファイバ挿通孔11に挿入される直前の状態である。この時、光ファイバ端面処理部33を通過しているため、光ファイバ50の先端部は図5(b)に示した状態となっている。
光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31と光ファイバ把持部40における光ファイバ挿通孔41とは中心位置がオフセットされているため、光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31のフェルール側の出口を通過した光ファイバ50は、光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31では緩やかな曲げが生じる。一方、フェルール10の光ファイバ挿通孔11と光ファイバ端面処理部33を構成する光ファイバ挿通孔31との中心位置は一致しているため、光ファイバ端面処理部33を通過した光ファイバ50は真直ぐにフェルール10の光ファイバ挿通孔11へ挿入される。
図6(c)はフェルール10の先端まで光ファイバ50を挿通した後、フェルール10の先端より所定量突き出した状態で光ファイバ把持部40にて光ファイバ50を保持・固定した状態を示す。被覆を除去した光ファイバ50の部位がフェルール10の光ファイバ挿通孔11に位置している。また、この時、フェルール10の先端より突き出す光ファイバ50の長さは100μm以下程度である。
図7に本実施の形態の光ファイバコネクタを他の同様な光ファイバコネクタと接続した時の状態を示す。フェルール10の先端より光ファイバ50を突き出しておくことで、フェルール同士が突き当たった時、光ファイバ50が撓み、光ファイバ端面同士を押し付ける力を発生する構造である。フェルール10の先端より突き出す光ファイバ50の長さを100μm以下とすることで、撓み空間21における光ファイバ50の曲げ損失を抑制することができる。
<第2の実施の形態>
図8は本発明の光ファイバコネクタの第2の実施の形態、ここではフェルール内に光ファイバ端面処理部を形成した例を示すもので、図中、20はフランジ、40は光ファイバ把持部、60はフェルールである。
フェルール60は光ファイバの先端部を保持するとともに光ファイバ端面処理部を構成するもので、先端側のみ被覆が除去された光ファイバの外径とほぼ等しい内径を有し、それ以外の部分は光ファイバの被覆付部分の外径よりやや大きめの内径を有する光ファイバ挿通孔61をその中心部に備え、その後端はフランジ20に連結・固定されている。また、光ファイバ挿通孔61の内壁には砥粒62が埋め込まれ、これによって光ファイバ端面処理部63が形成されている。
なお、フランジ20および光ファイバ把持部40の構成は第1の実施の形態の場合と同様であり、フランジ20はフェルール10との連結端の反対側で光ファイバ把持部40に、撓み空間21および光ファイバ挿通孔41を連通させた状態で連結・固定される。
また、前記フェルール60、フランジ20および光ファイバ把持部40間の連結・固定は、第1の実施の形態の場合と同様、圧着挿入等の機械的な手段もしくは接着剤等により行われる。
第1の実施の形態の場合と同様、図8に示されるように、砥粒62は光ファイバ挿通孔61の内壁において螺旋状に埋め込まれている。また、図8に示されるように、光ファイバ端面処理部63を構成する光ファイバ挿通孔61と光ファイバ把持部40における光ファイバ挿通孔41とは中心位置がオフセットされている。オフセットの量は10μm以上とする。
また、使用する砥粒62の種類、粒径、形状も第1の実施の形態の場合と同様であり、光ファイバ挿通孔61の内壁に砥粒62を埋め込む手法についても、フェルール60の材質を、砥粒62を直接埋め込むことができる材質とする方法(実際には、光ファイバ挿通孔61を形成する部位のみを、砥粒62を直接埋め込むことができる材質とし、その外側は従来通りの材質とする2重構造にする必要がある。)と、光ファイバ挿通孔61の内壁に接着剤等の連結材を砥粒62の粒径以上の厚さをもって塗布し、その連結材に砥粒62を付着させる方法とがあることも第1の実施の形態の場合と同様であり、さらに、砥粒62を螺旋状に埋め込む具体的な方法についても第1の実施の形態の場合と同様である。
また、光ファイバ挿通孔61の内壁に砥粒62を螺旋状に埋め込む他の具体的な方法として、フェルール60を2つの部材で構成する方法が考えられる。
即ち、図9に示すように、先端側のみ被覆が除去された光ファイバの外径とほぼ等しい内径を有する挿通孔を備え、当該挿通孔と連続する、光ファイバの被覆付部分の外径よりやや大きめの内径の1/2の深さを有する断面半円形の溝を備えた基盤部60aと、同じく光ファイバの被覆付部分の外径よりやや大きめの内径の1/2の深さを有する断面半円形の溝を備えた蓋部60bとを用意し、基盤部60aおよび蓋部60bの溝内に砥粒62を直接もしくは連結剤を介して埋め込み、その後、それぞれの溝の位置が一致するように基盤部60aおよび蓋部60bを接着剤等で固定し、この基盤部60aおよび蓋部60bの溝により光ファイバ端面処理部63を構成する光ファイバ挿通孔61を形成する方法である。
この方法では、むき出しとなった溝の内面に対して砥粒62を埋め込むことになるため、その作業が容易になるとともに埋め込む位置や形状の制御も容易となる利点がある。なお、砥粒62を埋め込む形状(埋め込みパターン)としては、基盤部60aおよび蓋部60bを重ね合わせた時に一体となって螺旋状となるものを基本とするが、それ以外の任意のパターンとすることもできる。
ここで、フェルール60全体を2分割した構成とせず、先端側は基盤部60aのみによる一体的な構造としたのは、他の光ファイバコネクタとの接続時の損失に影響を与える、光ファイバ挿通孔61の先端側の内径の精度を保つためである。
図10は本実施の形態の光ファイバコネクタの組み立て工程を示すものである。本実施の形態では、被覆が付いたままの状態で光ファイバ50を劈開し、被覆を除去せずに光ファイバコネクタへ挿入する。図10(a)は被覆が付いたままの状態で先端部を劈開した光ファイバ50を光ファイバコネクタ内へ挿入し、光ファイバ50の先端部が光ファイバ把持部40に位置した時の状態を示す。
図10(b)は光ファイバ50の先端部がフランジ20を通過した後、フェルール60の光ファイバ挿通孔61、即ち光ファイバ端面処理部63に挿入される直前の状態である。この際、光ファイバ端面処理部63を構成する光ファイバ挿通孔61と光ファイバ把持部40における光ファイバ挿通孔41とは中心位置がオフセットされているため、光ファイバ50の先端部はフェルール60の光ファイバ挿通孔61の中心には位置しないが、フェルール60の後端、即ち撓み空間21側に設けられたテーパ部を利用して、光ファイバ50の先端部はフェルール60内、つまり光ファイバ端面処理部63に挿入される。
図10(c)はフェルール60の先端まで光ファイバ50を挿通した後、フェルール60の先端より所定量突き出した状態で光ファイバ把持部40にて光ファイバ50を保持・固定した状態を示す。
光ファイバ端面処理部63を構成する光ファイバ挿通孔61と光ファイバ把持部40における光ファイバ挿通孔41とは中心位置がオフセットされているため、光ファイバ端面処理部63を構成する光ファイバ挿通孔61に挿入された光ファイバ50は、光ファイバ撓み空間21では緩やかな曲げが生じる。
光ファイバ50の先端部は光ファイバ端面処理部63の内壁に埋め込まれた砥粒62と接触し、その一部が削られる。光ファイバ50をフェルール60の先端側へ押し進めることで、当該光ファイバ50の先端部が螺旋状に埋め込まれた砥粒62と接触し、先端面の円周部を削ることができる。砥粒62と接触する光ファイバ50の先端部は光ファイバ端面処理部63の中を蛇行しながら進み、その先端面の円周部の全てを砥粒62と接触させることができ、劈開面のリップルを削ることができる。
この時、光ファイバ50のガラス部のみならず被覆も一緒に削られ、光ファイバ50の先端部がフェルール60の先端にまで到達した時には、当該光ファイバ50の先端部の状態は図5(b)に示した状態となる。光ファイバ端面処理部63により被覆が除去される光ファイバ50の先端部の長さは10μm以上である。
フェルール60の先端部では被覆が除去されたクラッドを通過させ、かつ接続損失を確保するため、フェルール60の光ファイバ挿通孔61の先端側の内径を125μm以上127μm以下とする。
この実施の形態によれば、光ファイバの被覆を除去する作業を必要とせず、被覆を除去して劈開した光ファイバを用いた時より、さらに接続作業性を向上する効果がある。
第1の実施の形態では、光ファイバの被覆を除去して劈開した光ファイバを光ファイバコネクタへ挿入したが、第2の実施の形態の場合と同様に、被覆が付いたままの状態の光ファイバを光ファイバコネクタへ挿入して被覆とガラスを一緒に削る構造とすることも可能である。この場合のフェルールは第2の実施の形態のフェルール内より砥粒を除去した構造となる。また、第2の実施の形態の場合と同様の効果として、被覆を除去して劈開した光ファイバを用いた時より接続作業性を向上することができる。
<第3の実施の形態>
図11は本発明の光ファイバコネクタの第3の実施の形態、ここでは第1の実施の形態において光ファイバ端面処理部を構成する光ファイバ挿通孔が断面蛇行形状を有する例を示すもので、図中、10はフェルール、20はフランジ、40は光ファイバ把持部、70は端面処理用部材である。また、図12(a)(b)はそれぞれ図11のA−A’線、B−B’線の断面を示す。
端面処理用部材70は、フランジ20の撓み空間21と連通する、光ファイバの被覆付部分の外径よりやや大きめの内径を有し且つ断面蛇行形状(例えば、ねじ穴状)を有する光ファイバ挿通孔71を備え、フランジ20との連結端の反対側で光ファイバ把持部40に連結・固定されている。また、光ファイバ挿通孔71の内壁には砥粒72が埋め込まれ、これによって光ファイバ端面処理部73が形成されている。
なお、フェルール10、フランジ20および光ファイバ把持部40の構成は第1の実施の形態の場合と同様であり、フランジ20はフェルール10との連結端の反対側で端面処理用部材70に、撓み空間21および光ファイバ挿通孔71を連通させた状態で連結・固定される。
また、前記フェルール10、フランジ20、端面処理用部材70および光ファイバ把持部40間の連結・固定は、第1の実施の形態の場合と同様、圧着挿入等の機械的な手段もしくは接着剤等により行われる。
第1および第2の実施の形態の場合と異なり、図11、図12に示されるように、砥粒72は光ファイバ挿通孔71の内壁の全面に埋め込まれている。
使用する砥粒72の種類、粒径、形状は第1の実施の形態の場合と同様であり、光ファイバ挿通孔71の内壁に砥粒72を埋め込む手法についても、端面処理用部材70の材質を、砥粒72を直接埋め込むことができる材質とする方法と、光ファイバ挿通孔71の内壁に接着剤等の連結材を砥粒72の粒径以上の厚さをもって塗布し、その連結材に砥粒72を付着させる方法とがあることも第1の実施の形態の場合と同様である。
光ファイバ挿通孔71の内壁に砥粒72を埋め込む具体的な方法としては、光ファイバ挿通孔71の内部と同様な形状の部材の表面全体に連結材34を仮留めさせておき、この部材を光ファイバ挿通孔71内に挿入してその内面に砥粒32を直接埋め込む、もしくは光ファイバ挿通孔71内に連結材を流し込んで塗布し、この光ファイバ挿通孔71内に砥粒72を散布して付着させる等が考えられる外、端面処理用部材70を2つの部材で構成する方法が考えられることも第1の実施の形態の場合と同様である。
砥粒72を光ファイバ端面処理部73を構成する光ファイバ挿通孔71の内壁に直接埋め込む場合、光ファイバ挿通孔71の内径は光ファイバ端面処理部73の入口から出口に向けて(光ファイバ把持部側からフェルール側に向けて)徐々に小さくする。この構造により、光ファイバを進めるに従い、光ファイバの先端面の直径を徐々に小さくすることができる。
また、砥粒72を連結材を介して光ファイバ端面処理部73を構成する光ファイバ挿通孔71の内壁に埋め込む場合、光ファイバ挿通孔71の内径は均一とし、砥粒が埋め込まれる連結材の層の厚さを光ファイバ端面処理部73の入口から出口に向けて徐々に厚くする。図12はこの場合の光ファイバ端面処理部73の断面を示している。光ファイバ挿通孔71の位置により連結材の層の厚さが変化しており、フェルール側へ進むほど層が厚くなっている。光ファイバを進めるに従い、接触する砥粒が埋め込まれた連結材の層の厚さが増えることで光ファイバの先端面の直径を小さくすることができる。
光ファイバ挿通孔71自身が蛇行しているため、光ファイバをフェルール側へ押し進めることで、光ファイバの先端部は砥粒72と接触し、その先端面の円周部の全てを砥粒72と接触させることができ、劈開面のリップルを削ることができる。
なお、光ファイバ端面処理部を構成する光ファイバ挿通孔を蛇行させる構造は、第2の実施の形態においても適用可能である。
本発明の光ファイバコネクタの第1の実施の形態を示す断面図 図1のA−A’線、B−B’線、C−C’線の断面図 連結材に埋め込まれた砥粒の状態を示す説明図 図1のA−A’線、B−B’線、C−C’線の他の例を示す断面図 光ファイバ端面処理部の通過前および通過後の光ファイバの先端部の状態を示す断面図 第1の実施の形態の光ファイバコネクタの組み立て工程を示す説明図 第1の実施の形態の光ファイバコネクタの接続時の状態を示す説明図 本発明の光ファイバコネクタの第2の実施の形態を示す断面図 第2の実施の形態のフェルールの他の例を示す説明図 第2の実施の形態の光ファイバコネクタの組み立て工程を示す説明図 本発明の光ファイバコネクタの第3の実施の形態を示す断面図 図11のA−A’線、B−B’線の断面図
符号の説明
10,60:フェルール、11,61:光ファイバ挿通孔、20:フランジ、21:撓み空間、30,70:端面処理用部材、31,71:光ファイバ挿通孔、32,62,72:砥粒、33,63,73:光ファイバ端面処理部、34:連結剤、40:光ファイバ把持部、41:光ファイバ挿通孔、50:光ファイバ。

Claims (8)

  1. 光ファイバの先端部を保持するフェルールと、光ファイバの被覆付部分を保持・固定する光ファイバ把持部と、フェルールと光ファイバ把持部との間に配置される端面処理用部材とを少なくとも備え、
    フェルール、端面処理用部材および光ファイバ把持部はそれぞれ、フェルールの先端から光ファイバ把持部の端部まで光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を備え、
    端面処理用部材はその光ファイバ挿通孔の内壁に砥粒を埋め込んでなる光ファイバ端面処理部を備える
    ことを特徴とする光ファイバコネクタ。
  2. 光ファイバの先端部を保持するフェルールと、光ファイバの被覆付部分を保持・固定する光ファイバ把持部とを少なくとも備え、
    フェルールおよび光ファイバ把持部はそれぞれ、フェルールの先端から光ファイバ把持部の端部まで光ファイバを挿通する光ファイバ挿通孔を備え、
    フェルールはその光ファイバ挿通孔の一部の内壁に砥粒を埋め込んでなる光ファイバ端面処理部を備える
    ことを特徴とする光ファイバコネクタ。
  3. 請求項1または2に記載の光ファイバコネクタにおいて、
    光ファイバ端面処理部を構成する光ファイバ挿通孔と光ファイバ把持部における光ファイバ挿通孔とは中心位置がオフセットされていることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  4. 請求項1または2に記載の光ファイバコネクタにおいて、
    光ファイバ端面処理部における砥粒は螺旋状に埋め込まれていることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  5. 請求項1または2に記載の光ファイバコネクタにおいて、
    光ファイバ端面処理部を構成する光ファイバ挿通孔は断面蛇行形状を有することを特徴とする光ファイバコネクタ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光ファイバコネクタにおいて、
    フェルールの先端まで挿入された光ファイバの先端面の直径が、コネクタへ挿入する前と比較して減少していることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  7. 請求項6に記載の光ファイバコネクタにおいて、
    光ファイバの先端面の直径が5μm以上減少していることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の光ファイバコネクタにおいて、
    フェルールと光ファイバ把持部との間に光ファイバが撓む撓み空間を備え、
    光ファイバはその先端部がフェルールの先端より所定量突き出した状態で光ファイバ把持部に固定される
    ことを特徴とする光ファイバコネクタ。
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