JP4827028B2 - 圧力検出装置の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、吸気サージタンク、内燃機関の吸気系統を構成する管部材に取り付けられ、該管部材の内部と連通する圧力導入管を介して吸気系統内の圧力を導入し検出するようにした圧力検出装置取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なこの種の圧力検出装置の取付構造を図23に示す。自動車等の内燃機関において、主に燃料噴射制御のためには、図23(a)の外観図に示す様に、内燃機関ENの吸気サージタンク(管部材)100の内部圧力を検出する必要がある。
【0003】
そのため、圧力検出装置J1を吸気サージタンク100に空気漏れがないように隙間無く設置してある。なお、図中、101はスロットルボデー、102は吸気ダクト、103はエアクリーナであり、これら部材100〜103により吸気系統が構成されている。
【0004】
図23(b)は、圧力検出装置J1およびそれが設置してある吸気サージタンク100の概略断面図である。圧力検出装置J1には、その内壁面上に圧力検出用の検出素子10が配置されている圧力室11があり、圧力室11と吸気サージタンク100の内部空間100aとは、圧力導入管12内の通路12aにて連通しており、Oリング等のシール部材13によって、圧力検出装置J1と吸気サージタンク100の接合部に漏れがないようにしてある。
【0005】
そして、図にはないが、圧力検出装置J1と吸気サージタンク100とはネジもしくは接着剤などを利用して動かないように固定されている。かくして、吸気サージタンク100内の圧力は、圧力導入管12内の通路12aから、圧力室11に導入され、検出素子10により検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、内燃機関の吸気サージタンクにはブローバイガス導入管が接続されている。混合気が燃焼室内で爆発した際、シリンダライナーとピストンリングの隙間からクランク室内へ吹き抜けたガスを大気中に放出しないように、再び吸気系に戻して燃やすためである。
【0007】
ここで、図24(a)は吸気サージタンク100の内部を示す一部切欠き図である。具体的には、図24(a)に示す様に、吸気サージタンク100内部に向けてブローバイガス導入管104が連結されており、ブローバイガス中には、水分、油分といった汚れ物質を含んだガス105が多量に含まれている。
【0008】
そのため、吸気サージタンク100内には、そのような汚れ物質がガスの状態で充満しているほか、水分、油分が吸気サージタンク100内壁面上で液状の汚れ物質106になっている。吸気サージタンク100内部は、これら汚れ物質で充満していると言っても過言ではない。
【0009】
ここで、104をブローバイガス導入管と述べたが、EGR導入管としても同じ事である。EGRは、吸気サージタンク100に排ガスを少量だけ戻すシステムであるが、排ガスを入れることで燃焼室内の燃焼温度が下がり、結果としてNOxすなわち窒素酸化物を少なくする効果があるため、良く用いられる手である。
【0010】
ここで、内燃機関を運転する際、吸気弁の開閉が行われ、流入空気が流れたり止められたりするため、吸気サージタンク(吸気管)100内には気柱振動が発生して、短い周期の圧力の変動、すなわち圧力脈動が発生する。図24(b)は、市販されている自動車が時速90km/hで走行したとき、搭載されている内燃機関ENの吸気サージタンク100内部の圧力を測定したものであるが、1周期が15msで、振幅即ち圧力の高低が6.7kPaの圧力脈動が発生しているのがわかる。
【0011】
さて、先に述べたように、図23に示す様に、圧力検出装置J1は吸気サージタンク100に漏れなく設置されている。そして、図24(b)に示す様に、吸気サージタンク100内の圧力脈動が発生した際、瞬間的に圧力が低い状態110から圧力が高い状態111になるとき、図24(c)に示すが如く、吸気サージタンク100の内部空間100aから圧力導入管12の通路12aを通り圧力室11に至る向きの気流K1が発生する。
【0012】
これは、瞬間的に圧力が低い状態110から圧力が高い状態111になるとき、吸気サージタンク100の内部空間100a全体の圧力が高い状態に移行しても、圧力室11は狭い通路12aの先にあるため、圧力室11内部の圧力が高い状態に移行するまで遅れが発生し、圧力の低い状態が極短い時間だけ存在する。そのため、圧力の高い吸気サージタンク100の内部空間100aから圧力の低い圧力室11の方に向けて気流K1が発生するのである。
【0013】
そして、図24(b)に示す様に、今度は逆に、圧力室11の圧力が高い状態になった後、吸気サージタンク100の内部空間100aの圧力が低い状態112に移行すると、上記の逆になり、図24(c)に示す様に、今度は圧力室11から該内部空間100aに向かう気流K2が発生する。よって、この行ったり来たりする気流K1、K2により、該内部空間100aと圧力室11とはガス交換が行われることとなる。
【0014】
そのガス交換により、上述の吸気サージタンク100の内部空間100aに存在する汚れ物質を含んだガス105や液状の汚れ物質106が圧力導入管12の通路12aを通り、該通路12aの壁面や圧力室11の壁面に付着した場合、残存していく。そして、場合によって、検出素子10の表面にオイル等の粘性の高い液体が付着すると検出素子10の応答性が緩慢になり、正確な圧力を検出できなくなる可能性が出てくる。
【0015】
オイル、ガソリンなどの汚れ物質の侵入を抑制する手段として、特開昭63−229341号公報、特開平2−124440号公報、特開平3−277935号公報、特開平6−129935号公報、特開平6−137984号公報に示されているように、吸入空気をスロットル弁通路以外の通路から流す迂回通路を設けて、そこに圧力検出装置を連通させたり、それ自体がアイドル燃焼用の空気を流す迂回通路そのものに圧力検出装置を連通させて圧力検出する手段がある。
【0016】
しかしながら、これらの場合、複雑な流路を設定しなければならないほか、スロットル弁以外の通路から空気を漏らしているため、吸気サージタンクの内部圧力によって変化する前記迂回通路内の空気流量を考えて、燃料との混合比を制御しなくてはならない。
【0017】
そして、前記迂回通路内に汚れが蓄積して流量が減少した場合などを考慮した混合比の制御は、さらに複雑になり、場合によっては、前記迂回通路内を流れる空気流量を別体の検出装置で計測しなければならないといった問題も出てくる。
【0018】
また、特開昭63−295940号公報に示されているように、圧力通路内に侵入した液状物質(この場合、水)を電気加熱により蒸発除去しようとする方法もあるが、吸気管圧力検出装置にそれらを制御する装置、回路等を付属させねばならないので、構成が複雑となりコスト面でも高くなる可能性もある。
【0019】
さらには、実開昭57−138037号公報、実開昭62−35244号公報に示されているように、侵入した汚れ物質を別の室に蓄積させて圧力検出装置に侵入させない方法もあるが、圧力検出装置以外の室に蓄積できる汚れ物質の量には上限があり、いつかは充満してしまい、圧力検出装置側に侵入してくる。
【0021】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、簡易な構成にて吸気系統中のガス内に含まれる汚れ物質が装置内へ侵入するのを抑制可能な力検出装置の取付構造を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜請求項記載の発明は、内燃機関(EN)の吸気系統を構成する管部材(100、200、210)に取り付けられ、該管部材の内部と連通する圧力導入管(12)を介して前記吸気系統内の圧力を導入するようにした圧力検出装置(1)の取付構造について、それぞれ、成されたものである。
【0023】
まず、請求項1の発明においては、管部材(100、200、210)の内部に、内燃機関(EN)の作動時に発生する気体の流れの向きに沿って配置され、該気体の流速を増大させるための絞り部(22)を有する絞り通路(20)を形成し、圧力取り入れ口(14)を該絞り部の近傍に設置し、さらに、該内燃機関の吸気系統において該管部材の上流側に、該気体の該管部材への流入を制御するスロットル弁(101a)を設け、該スロットル弁の可動領域よりも下流側において該圧力取り入れ口の近傍に、スロットル弁から流れてくる気体の流速を速めてやる絞り部を設けたことを特徴としている。
【0024】
本発明によれば、上記構造とすることにより、圧力を検出すべき管部材内で淀んでいてガス交換により圧力検出装置の内部に侵入しようとする汚れ物質に対し、圧力取り入れ口の直前では、管部材内を流れる気流が速くなるため、該汚れ物質の淀みを防止でき、結果的に、ガス交換による圧力検出装置への汚れ物質の侵入、付着を抑制できる。
【0025】
このように、本発明によれば、複雑な流路や別体の検出装置を設けることなく、通路を絞っただけの絞り通路を設けるという簡易な構成にて、吸気系統中のガス内に含まれる汚れ物質が装置内へ侵入するのを抑制可能な圧力検出装置の取付構造を提供することが出来る。
【0026】
また、圧力取り入れ口の直前にて管部材内を流れる気流を速くする(気流増進)ためには、請求項2の発明のように、圧力取り入れ口(14)を絞り部(22)よりも上記気体の流れの下流側に設置することが好ましい。より具体的には、気流増進による汚れ物質の侵入抑制、及び取付構造の小型化の面から、圧力取り入れ口(14)を該下流側の3mm〜50mmに設置することが好ましい。
【0027】
また、請求項4の発明のように、絞り通路(20)において、絞り部(22)、通路出口(23)、通路入口(21)の順に、通路断面積を大きくすることにより、より効果的に上記の気流増進が行われる。
【0028】
ここで、具体的に、気流増進による汚れ物質の侵入抑制及び取付構造の小型化の面から、通路断面積は上記の順に、その面積比率が1:5:10〜1:50:70の範囲に入るように設定されていることが好ましく、さらには、絞り通路(20)における通路入口(21)と通路出口(23)との長さを10mm〜100mm、絞り部(22)における通路の内径を1mm〜10mmとすることが好ましい。
【0029】
また、請求項7の発明のように、圧力導入管(12)を絞り通路(20)の内壁面から突出させ、圧力取り入れ口(14)を該絞り通路の内部に設置するようにすれば、汚れ物質が、絞り通路の内壁面を伝わって圧力取り入れ口から侵入しにくくでき、より効果的である。
【0030】
ここで、具体的に、気流増進による汚れ物質の侵入抑制、及び取付構造の小型化の面から、圧力導入管(12)の突出長さ(L2)を3mm〜15mm、この突出方向における圧力取り入れ口(14)と絞り部(22)との隙間(L3)を1mm〜5mmとすることが好ましい。
【0031】
また、圧力導入管(12)を上記のように突出させた場合、請求項9の発明のように、圧力取り入れ口(14)を上記気体の流れの下流側に向けて開口させた構成とすれば、より効果的に、圧力検出装置への汚れ物質の侵入を低減できる。
【0049】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態において、上記図23と同一部分には、同一符号を付してある。また、以下の各実施形態における各図において、互いに同一である部分は同一符号を付してある。
【0051】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のAA矢視図である。本実施形態の圧力検出装置1は、上記図23に示した圧力検出装置J1と同様に、内燃機関ENの吸気系統を構成する管部材としての吸気サージタンク100に取り付けられ、吸気サージタンク100の内部と連通する圧力導入管12を介して吸気サージタンク100内の圧力を導入するようにしたものである。
【0052】
図1(a)に示す様に、吸気サージタンク100には、スロットル弁101aを有するスロットルボデー101がネジ等を用いて隙間無く連結されている。そして、内燃機関ENを運転する際、スロットル弁101aを開くことより、矢印Y1に示す方向に燃焼に必要な新しい空気(以下、新気という)が流れ込んでいく。
【0053】
吸気サージタンク100の内部には、上記矢印Y1方向に流れる新気の向き(内燃機関の作動時に発生する気体の流れの向き)、即ち、スロットル弁101a側から吸気サージタンク100の向きに沿って配置された絞り通路20が形成されている。この絞り通路20においては、通路入口21から一部の新気が矢印Y2のように流入した後、通路出口23から再び矢印Y3の向きに排出されるようになっている。
【0054】
ここで、絞り通路20を構成する通路壁24は、金属(例えばアルミ等)よりなる吸気サージタンク100の内壁面と一体に形成されており、この通路壁24において最も内径の絞られた部位(つまり、絞り通路20の通路断面積の最も狭い部位)が、絞り部22として構成されている。そして、上記矢印Y2、Y3のように絞り通路20を流れる新気の流速は、この絞り部22において、流体工学におけるベルヌーイの定理に基づき、増大させられる。
【0055】
圧力検出装置1は、圧力室11内に設置された圧力検出用の検出素子(検出部)10と、検出素子10へ吸気サージタンク100内の圧力を導入する圧力導入管12とを備える。
【0056】
圧力導入管12は外部から吸気サージタンク100の壁面を貫通して設けられ、圧力導入管12の一端側は吸気サージタンク100の内部に開口した圧力取り入れ口14として構成され、他端側は圧力室11に開口している。そして、圧力導入管12内の通路12aにより、吸気サージタンク100内と圧力室11とが連通している。なお、これら圧力室11及び圧力導入管12は樹脂成形等にて作られる。
【0057】
ここで、圧力導入管12をOリング等のシール部材(図1中、図示せず)を介して吸気サージタンク100の壁面に挿入することにより、圧力検出装置1は絞り通路20と近接した形で吸気サージタンク100に取り付けられ、圧力検出装置1と吸気サージタンク100とは接着剤やネジ等により、隙間無く接合されている。
【0058】
そして、圧力取り入れ口14の直前で気流が速くなるように、圧力取り入れ口14は絞り通路20の内部にて絞り部22近傍に開口している。また、絞り通路20は、図1(b)に示す様に、その入口21側からみると、圧力検出装置1の真下に設置されている。
【0059】
かかる構成を有する圧力検出装置1の取付構造においては、吸気サージタンク100内の圧力を、圧力取り入れ口14から圧力導入管12内の通路12aを介して圧力室11に導入し、検出素子10により検出するようになっている。かくして、圧力検出装置1により、吸気サージタンク100内部の圧力は検出されることとなる。
【0060】
ここで、先に述べたように、吸気サージタンク100内部に向けてブローバイガス導入管104が連結されており、その導入管104等からはカーボン、水分、油分といった汚れ物質を含んだ汚れガス105が流入し、ガスの状態で充満しているほか、水分、油分が吸気サージタンク100の内壁面上で液状の汚れ物質106になって存在している。また、104をEGR導入管としても同じである。
【0061】
そこで、本実施形態の構成にすることにより、一部の新気が矢印Y2のように絞り通路20に流入した後、再び矢印Y3の向きに絞り通路20から排出される際、その新気は絞り部22を通過するとき速い流れとなり、吸気サージタンク100内に淀んでいる汚れガス105や汚れ物質106を、圧力導入管12の圧力取り入れ口14から圧力検出装置1内へガス交換により侵入する前に、吹き飛ばすことが出来る。よって、圧力検出装置1内への汚れ物質の侵入を抑制できることとなり、結果として、圧力検出装置1の信頼性を高めることが出来る。
【0062】
このように、本実施形態によれば、スロットル弁101aより下流側において圧力検出装置1の圧力取り入れ口14の近傍に、スロットル弁101aから流れてくる新気(吸入空気)の流速を速めてやる絞り部22を設けることにより、汚れ物質が圧力取り入れ口14の前を高速で通り過ぎるような構造としている。
【0063】
そのため、複雑な流路や別体の検出装置を設けることなく、簡易な構成にて吸気サージタンク100中のガス内に含まれる汚れ物質が装置内へ侵入するのを抑制可能な圧力検出装置1の取付構造を提供することが出来る。
【0064】
ここで、絞り部22による気流速度の増大は、圧力検出装置1の圧力取り入れ口14の設置位置が、絞り部22の近傍であれば絞り部22の上流及び下流を問わないが、絞り通路20内に開口する圧力取り入れ口14を、絞り部22よりも新気の流れの下流側(つまり、通路出口23側)に設置することが好ましい。
【0065】
具体的には、圧力導入管12の中心軸を絞り部22よりもやや下流側の位置に設定すると良く、例えば、圧力導入管12の中心軸と絞り部22との間の長さL1を3〜50mmとするのが理想的である。
【0066】
さらに、本実施形態において、絞り部22、通路出口21、通路入口23の順に、絞り通路20の通路断面積(または内径)を大きくすることにより、より効果的に上記の気流速度の増大が行われる。
【0067】
ここで、通路断面積の面積比率は、上記の順に、1:5:10〜1:50:70の範囲に入るように設定することが好ましい。また、絞り通路20における通路入口21と通路出口23との長さを10mm〜100mm、絞り部22における絞り通路20の内径(直径)を1mm〜10mmとすることが好ましい。
【0068】
なお、本実施形態において上記した寸法値は、通常の各種の内燃機関ENにおいて、気流速度の増大による汚れ物質の侵入抑制の効果が充分発揮可能な範囲であるとともに、取付構造の小型化(圧力検出装置や吸気サージタンクの体格や取付スペース等)を考慮した上限値を設定している。
【0069】
ここで、本実施形態における絞り通路20の他の例を図2に示す。図2は、図1(b)と同じ方向からみた絞り通路20の形状の他の例を示すものである。図2に示す形状は、汚れ物質を吹き飛ばすための新気の量を増やすように、絞り通路20の通路断面形状を、図1(b)に示す様な真円状から、楕円状にして通路断面積を大きくしたものである。この構成にするためには、図2に示す様に、通路壁24を大きくすることで可能となる。
【0070】
以上、本第1実施形態では、内燃機関ENの吸気系統の管部材(吸気管)としての吸気サージタンク100の圧力検出に着眼して述べてきたが、このように気体の流速を速めてやることで、汚れ物質の侵入を抑制する構造は、内燃機関ENの排気系統を構成する管部材(排気管)内の圧力を検出する場合にも適用できる。従って、本実施形態を排気管の圧力検出を行う圧力検出装置に用いても良い。
【0071】
(第2実施形態)
図3に本発明の第2実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の全体断面を示す。本実施形態は上記第1実施形態を変形したものであり、絞り通路20において、図3に示す様に、通路壁24を通路入口21から絞り部22までの構成とし、絞り部22が通路出口としても構成されているものである。
【0072】
本実施形態によっても、絞り部22の近傍(図示例では新気流れの下流側)に設置された圧力取り入れ口14直前では気流速度が増大するため、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態の構造ならば、製造が極めて簡単となる利点がある。
【0073】
(第3実施形態)
図4に本発明の第3実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の全体断面を示す。本実施形態は上記第1実施形態を変形したものであり、圧力検出装置1の圧力導入管12を延長して絞り通路20の内壁面(吸気サージタンク100の内壁面)から突出させ、圧力取り入れ口14を絞り通路20の内部に設置したものである。
【0074】
この場合、具体的に、気流速度増大による汚れ物質の侵入抑制及び取付構造の小型化の面から、圧力導入管12の突出長さL2を3mm〜15mm、この突出方向における圧力取り入れ口14と絞り部22との隙間L3を1mm〜5mmとすることが好ましい。
【0075】
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用に加え、絞り通路20の内壁面を伝わってくる汚れ物質を圧力取り入れ口14から侵入しにくくでき、より効果的である。通常は、スロットル弁101aより上流側からは汚れは侵入することは少ないが、仮に、汚れ105aが絞り通路20の内壁面を伝って侵入してきても、このような構造とすれば、効果的である。
【0076】
なお、図4において、絞り通路20を省略し、圧力導入管12を吸気サージタンク100内部に突き出すだけの構造としても、ある程度の汚れ物質の侵入抑制の効果があることを確認しており、吸気サージタンク100内に絞り通路を形成しにくい形をしている場合に有効である。
【0077】
(第4実施形態)
図5ないし図7に本発明の第4実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示す。本実施形態は、前述の実施形態とは異なり、絞り通路を特に形成せずに、絞り部22を設けていない通常の吸気サージタンクの形状である。
【0078】
本実施形態においては、圧力導入管12を吸気サージタンク100内部に突き出す形状とし、且つ、圧力取り入れ口14を新気の流れの下流側に向けて開口したものである。そして、本実施形態の特徴としては、汚れ105aが圧力取り入れ口14から圧力導入管12内に侵入しないように、圧力導入管12の形状や、圧力取り入れ口14を工夫した点である。
【0079】
まず、第1の例について述べる。図5において、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のB矢視図である。本例では、圧力導入管12のうち吸気サージタンク100の内壁面から突出する突出部において、新気流れの上流側に面する部位(上流側突出部)15を、圧力導入管12の突出方向(図中の上下方向、本例では天地方向)に対して所定(好ましくは10°〜70°)の角度θ1をもって傾斜したテーパ形状としたものである。また、圧力取り入れ口14は、図5に示す様に、新気流れの下流側に開口している。
【0080】
そのため、先に述べたようなスロットル弁101a側からの汚れ105aが近づいてきても、その汚れ105aは図5(a)中の矢印Y4に示す様に、圧力導入管12の上流側突出部15の周りをはじかれて、圧力取り入れ口14からは侵入しない。このように、本例によれば、突出した圧力導入管12において気流をスムーズにはじくことができ、効果的である。
【0081】
図6に示す第2の例は、上記第1の例を変形したものであり、上記第1の例において、更に、圧力導入管12の上流側突出部15の形状改良を行ったものである。図6において(a)は圧力検出装置1の圧力導入管12近傍の部分拡大断面図、(b)は(a)中のD矢視図である。
【0082】
第2の例では、圧力導入管12の上流側突出部15に、新気流れの上流側に向かって凸であり、且つ、圧力導入管12の突出方向と直交する断面(本例では水平面)をみたとき10°〜70°の角度θ2を持った鋭角部16を形成したものである。それによって、図6(b)に示す様に、新気は矢印Y5のように、圧力導入管12の突出方向と直交する面方向(本例では水平方向)にもはじかれて、上記第1の例よりもさらに侵入抑制効果がある。
【0083】
第3の例を図7に示すが、図7において,(a)は圧力検出装置1の圧力導入管12近傍の部分拡大断面図、(b)は(a)中のF矢視図である。本例は、圧力導入管12を単純な筒形状としたものであるが、図7(b)に示す様に、圧力取り入れ口14の開口形状を円形でなく、圧力導入管12の突出方向に沿った縦長の長方形状としたものである。このような形状とすることで、圧力導入管12周りに迂回してきた気流が圧力導入管12内部に侵入するのをさらに防止できる。
【0084】
さらに、以上の構成をスロットル弁の下流側に設置することはもとより、ブローバイガス導入管やEGR管の下流側(スロットル弁から見て)に設置すると、さらに汚れ物質の侵入抑制に効果がある。
【0085】
このものを図8に示す。図8に示す様に、吸気系統を構成する管部材としての吸気サージタンク100には、内燃機関ENの作動により生じたブローバイガスを導入するブローバイガス導入管104が接続されており、圧力導入管12は、このガス導入管104よりも気体の流れの下流側に位置している。なお、ブローバイガス導入管104はEGR導入管でも良い。
【0086】
ここで、本実施形態の圧力検出装置1について、実機試験にて効果を確認した結果を示しておく。この試験は、上記第3実施形態(図4参照)のように、絞り通路20の内壁面から突出する圧力導入管12の突出部の突出端面に圧力取り入れ口14を形成したもので且つ絞り通路を設けないものと、本実施形態の第1の例のように、圧力取り入れ口14を新気流れの下流側に向けて開口させ、且つ所定(例えば45°)の角度θ1をもつテーパ形状を形成したものについて行った。
【0087】
そして、実機試験は、2200cc、直噴4気筒のエンジンにおける吸気サージタンク100に、圧力検出装置1を取り付け、スロットル弁101aを開閉することで、吸気サージタンク100内にパウダーを注入させ、このパウダーの圧力検出装置1内への侵入量を調べた。
【0088】
このとき、2000rpmにエンジン回転数を保持した状態で、スロットル弁101aを全開にしてパウダーを注入し、スロットル弁101aを全閉にしてパウダーの注入を停止する。このスロットル弁の全開と全閉を10秒間ずつ交互に3回繰り返すことを1サイクルとし、20サイクル行った後のパウダーの侵入量を調べた。その結果、本実施形態の圧力検出装置1は、上記第3実施形態を変形したものに比べて、パウダー侵入量が1/10程度に抑制されることが確認できた。
【0089】
次に、本実施形態の第1の例や第2の例のように、突出した圧力導入管12において、効率よく新気をはじいて気流をスムーズにするという観点から、本発明者等が行ったシミュレーションの結果について、説明を加えておく。本シミュレーションは、図9〜図11に示す様なモデルにて行った。
【0090】
図9〜図11は、上記第1の例に示した圧力検出装置1を基にして、その外枠部をシミュレーション用に単純化したモデルである。各図9〜11において、(a)は上記図5に対応した断面モデルであり、(b)は(a)中のS1矢視図、(c)は(a)のS2矢視図である。
【0091】
図9は、上記第1の例に対応したモデル(以下、ベースモデルという)であり、圧力導入管12のうち吸気サージタンク100の内壁面から突出する突出部が、圧力導入管12の突出方向と直交する断面でみたとき真円である。図10は、図9のベースモデルに対して、上記突出部を、圧力導入管12の突出方向と直交する断面でみたとき、新気流れ方向に長軸を持つ楕円形状としたもの(以下、楕円モデルという)である。図11は、図10のモデルに対して、突出部の楕円形状を、新気流れの下流側に向かうほど断面積が小さくなっている流線形状(翼形状)としたもの(以下、流線形モデルという)である。
【0092】
これら各モデルにおいては、図9(a)に示す様に、吸気サージタンク100の内壁面(破線図示)から突出する圧力導入管12の突出長さ(突出部の長さ)L2は、10mmとした。また、空気流れは、2200ccエンジンにおいて、エンジン回転:2000rpm、吸気管内圧:48kPa、スロットル弁:5°開の状態に相当する流れとして、60m/sの流れとした。
【0093】
このような条件にて、シミュレーションを行った結果を図12に示す。図12は、各モデルについて、突出部に当たった空気が下流側の圧力取り入れ口14へ向かう様子を示すものである。なお、図12中、(a)及び(b)に示す様に、所定の角度θ1をもつテーパ形状を形成したものと、形成していないものとを比較した場合、テーパ形状の効果は明瞭である。
【0094】
そこで、このテーパ形状を形成した上で上記した各モデルを比較することとなる。図12に示す様に、圧力取り入れ口14へ向かう空気の渦が最も少ないのは、流線形モデル(図12(e))であり、次いで、楕円モデル(図12(d))、ベースモデル(図12(c))の順であった。
【0095】
従って、楕円モデルを採用すれば、ベースモデルにおいて発揮されるテーパ形状による効果に加えて、さらに気流をスムーズにでき、ベースモデルよりも汚れ物質の侵入抑制効果をより高めることができる。そして、流線形モデルを採用すれば、楕円モデルよりも当該侵入抑制効果をさらに高めることができる。
【0096】
なお、上記シミュレーションにおいて、圧力導入管12に対し所定の角度θ1をもつテーパ形状を形成していないものについても、圧力導入管12の突出部における突出方向と直交する断面について、ベースモデル、楕円モデル、流線形モデルを当てはめて検証したところ、同様の結果となった。
【0097】
このことから、上記第3の例及び第4の例のように、所定の角度θ1をもつテーパ形状を形成していない圧力導入管12を有する圧力検出装置1においても、楕円モデルを採用すれば、圧力導入管12の突出部において気流をスムーズにはじくことができ、効果的である。また、流線形モデルを採用すれば、より効果的である。
【0098】
なお、本第4実施形態においても、上記第1実施形態のように、絞り部22を設け、気流速度を増大させる絞り通路20を設けるようにしても良い。
【0099】
(第5実施形態)
図13に本発明の第5実施形態を示す。本実施形態では、上記第4実施形態の圧力検出装置1により内燃機関の排気系統を構成する管部材としての排気管(例えばステンレス等の金属製)内の圧力を検出できるようにしたものである。図13は圧力検出装置1の取付構造を示すもので、(a)は外観図、(b)は(a)中のG矢視若しくはH矢視断面図である。
【0100】
図13(a)に示す様に、圧力検出装置1は、内燃機関ENの排気管200上面に漏れがないように設置するか、もしくは、この排気管200の下流側すなわち、内燃機関から遠い位置の排気管210の上面に設置する。その位置での断面図を示したものが図13(b)である。
【0101】
排気管(管部材)200、210の内部には、内燃機関ENの作動時に矢印Y6の方向に流れる排ガス201が発生する。圧力検出装置1の圧力導入管12を排気管200、210の内壁面から突出させた場合において、圧力取り入れ口14を排ガス201の流れの下流側に向けて開口(圧力取り入れ口14を排ガス201が流れてくる方向に背を向けて開口)させるように設置する。
【0102】
排ガス201中には、水のほか、カーボンなど多くの汚れ物質が存在するが、本実施形態を用いれば、汚れ侵入に対し抑制する効果があり、排気管200、210内の圧力検出にも十分使用できる。なお、下流側の排気管210内を流れる排ガスは上流側の排気管200内を流れる排ガスよりも、その温度が低いので、圧力検出装置1の加熱を回避するためには、下流側の排気管210に圧力検出装置1を設置する方が好ましい。
【0103】
(第6実施形態)
図14及び図15に本発明の第6実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示す。図14は本取付構造の外観図、図15は図14中のI矢視断面図である。なお、図15中、絞り通路20及びそれよりも下方の部位は省略してある。本実施形態は、排気管内の圧力を検出する上記第5実施形態を変形したもので、圧力導入管12の途中部位に、通気性を有するガスフィルタ(フィルタ部材)30を介在設定させたものである。
【0104】
図14に示す様に、取り付け棒等のステー2を用いて内燃機関ENに圧力検出装置1が取り付けられており、排気管200と連通する圧力検出装置1の圧力導入管12の途中部に、ガスフィルタ30及びホース40を介在させている。図15に示す様に、ガスフィルタ30は、通気性を有するフィルタ部31〜34とフィルタ部31〜34を収納するハウジング35とを備える。
【0105】
フィルタ部31〜34は、金属製フィルタ31や布製フィルタ32を積層して、ガスが通り抜けられる穴が空いている留め金33、34により固定したものである。ここで、本実施形態では、互いに接続された、圧力取り入れ口14側の圧力導入管12b、ハウジング35、ホース40、及び、圧力室11側の圧力導入管12cにより、圧力検出装置1の圧力導入管12が構成されている。
【0106】
本実施形態においても、上記第5実施形態と同様の効果があることに加えて、ガスフィルタ30によって、矢印Y6の方向から排ガス201とともに飛散してくるカーボンなどの侵入抑制が可能であり、汚れ物質の侵入の抑制をより高めることができる。また、ガスフィルタ30を介すことにより、圧力検出装置1の加熱による問題が回避できるという利点もある。
【0107】
なお、図15において、ガスフィルタ30のハウジング35内が、フィルタ部31〜34が存在せずに空間となっているものでも良い。その場合でも、テーパ状の圧力導入管の圧力取り入れ口14が、流れの方向を示す矢印Y6に対し、背を向ける構成になっているため、汚れ物質の侵入を抑制する効果は期待できる。
【0108】
(第7実施形態)
図16及び図17に本発明の第7実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示す。図16において、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のJ−J断面図であり、図17において、(a)は図16(b)中のK−K断面図、(b)は図16(b)中のL−L断面図である。
【0109】
本実施形態は、上記第1実施形態を変形したものであり、圧力導入管12の一端側(圧力室11とは反対側)を、入口51および出口52が圧力を検出すべき吸気サージタンク100内部に連通している流通路(折り返し通路管)50における通路部53の途中部位(取り出し位置55)に、開口させるように、一体に接続させたものである。
【0110】
それによって、吸気サージタンク100内の圧力は、入口51から通路部53、圧力導入管12を介して圧力検出装置1の圧力室11へ伝わり、検出素子10にて検出可能となっている。なお、流通路50と圧力導入管12とは樹脂の一体成形等により作ることが可能である。
【0111】
この流通路50において、入口51は圧力取り入れ口14と兼用されており、出口52は入口51とは別部位において吸気サージタンク100の内部に開口しており、通路部53は、図17(a)に示す様に、U字状に折り返された折り返し通路を形成している。そして、入口51及び出口52が絞り通路20内に露出するように、流通路50は吸気サージタンク100の内壁に隙間無く設置されている。
【0112】
ここで、少なくとも入口51(圧力取り入れ口14)が絞り部22に対して上記第1実施形態と同様の位置にくるように、入口51と出口52は、スロットル弁101aの方向から流れてくる気流(新気)の向きと平行、または、天地の向き(図16中の上下方向)に並ぶようにしてある。それにより、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、絞り通路20による汚れ物質の侵入抑制効果が発揮されるようになっている。
【0113】
また、流通路50は、入口51と出口52との圧力差によって、入口51から取り入れた新気を通路部53に流通させ出口52から再び吸気サージタンク100の内部に吐き出すようになっており、絞り通路20による効果に加えて、もし、入口51(圧力取り入れ口14)から汚れ物質が侵入したとしても、侵入した汚れ物質が出口52から吐き出されるため、更に検出素子10へ侵入しにくいという効果も加わる。次に、この流通路50による効果について、より詳細に述べていく。
【0114】
図17(a)に示す様に、吸気サージタンク100内部では、吸気サージタンク100方向に向かう空気(新気)の流れY7があり、その流れY7が急激に止まったり、流れたりする。
【0115】
そのとき、その流れY7の上流地点P1と下流地点P2には圧力の高低差ができ、その瞬間、流通路50内部には矢印Y8の向きに気流が発生する。例えば、オイルなどの汚れ物質106がスロットル弁101a側の気流105aとともに入口51から侵入したとしても、汚れ物質106はその気流に乗り、再び出口52から排出される。
【0116】
圧力検出装置1の圧力室11内部と流通路50とは、取り出し位置(流通路の途中部位)55の場所において、圧力導入管12により連通しており、吸気サージタンク100の圧力を検出できる。しかし、上述のように、汚れ物質106は流通路50内を流れていってしまうため、圧力検出装置1の圧力室11内部には侵入しにくくなり、圧力検出装置1内部への汚れ物質106の付着が抑制でき、圧力検出装置1の作動に支障をきたすことを防止できるのである。
【0117】
ここで、流通路50においては、入口51を内燃機関ENの作動時に吸気サージタンク100内部に発生する気流の上流側に配置し、出口52を該気流の下流側に配置したものとすれば、入口部分と出口部分に発生する圧力差が最も大きくなり、汚れ物質の侵入の抑制に対し、より大きな効果を得ることができる。
【0118】
なお、本実施形態において、上記の入口51と出口52とを、天地の向き(図16の上下方向)に縦に並べても良い。しかし、その場合、圧力導入管12の取り出し位置を、流通路50における通路部53のうち天側に位置する方に設置することが望ましい。
【0119】
なぜならば、重力の影響で、汚れ物質106が出口52側の通路付近に留まる可能性があり、圧力導入管12の取り出し位置がその留まった汚れ物質付近にあると、圧力室11へ侵入する可能性もあるためである。
【0120】
次に、本実施形態の構造の大きさ、寸法について述べる。本実施形態は、以下のような寸法にすることにより、流通路50による汚れ物質侵入抑制の効果を最大限に引き出すことが出きる。まず、流通路50の通路断面積の取りうる範囲は、5〜320mm2が望ましい。このとき、入口51と出口52における通路断面積は同じでも良いし、異なっても良いが、必ず入口51の方が出口52よりも小さい必要がある。
【0121】
それは、図17(a)に示す様に、入口51から侵入した汚れ物質106が矢印Y8の方向に流れ、最終的に出口52から吐き出されるとき、出口52の方が通路断面積が小さいと出口52付近において反射波が発生してしまい、汚れ物質106が出口52から吐き出されず、再び通路部53内へ戻ってくる可能性があるからである。そして、流通路50(通路部53)の長さの取りうる範囲を5〜100mmとすると良い。
【0122】
さらに、圧力室11(つまり検出素子10)と流通路50とを連通させる圧力導入管12の通路断面積の取りうる範囲は5〜320mm2、その管の長さL4(図16(b)参照)の取りうる範囲を1〜100mmにするのが望ましい。また、流通路50の通路断面積は、常に圧力導入管12の通路断面積よりも大きくすると良い。それは、圧力導入管12の通路12aを狭めることにより、検出素子10を有する圧力室11内への汚れ物質106の侵入を低減できるからである。
【0123】
また、吸気サージタンク100の内壁面をつたって侵入する汚れ物質を抑制するのを目的とし、流通路50における入口51及び出口52を、吸気サージタンク100内部に突き出すのが良く、その突き出し長さL5(図16(b)参照)は1〜15mmとするのがよい。
【0124】
(第8実施形態)
ところで、上記第7実施形態の変形として、絞り通路20を設けないものとしても、上記した流通路50による効果によって、圧力検出装置1内への汚れ物質の侵入抑制は十分になされることを本発明者等は確認している。
【0125】
従って、本実施形態は、上記図16及び図17に示す流通路50と圧力導入管(本発明でいう連絡路)12とにより、検出素子(検出部)10へ吸気サージタンク100内の圧力を導入する圧力導入部が構成された圧力検出装置1を提供するものである。
【0126】
そして、本実施形態の圧力検出装置1は、図18のように吸気サージタンク100に取り付けられる。この図18は、上記図16(a)において絞り通路20を省略した図に相当する。また、本実施形態の圧力検出装置1の各断面構成は、上記図16(b)、図17にて表す通りである。
【0127】
本実施形態の圧力検出装置1によれば、複雑な装置や回路を別体に設けることなく、更には、上記の絞り通路20を設けることなく、簡易な構成にて吸気サージタンク100中のガス内に含まれる汚れ物質が装置内へ侵入するのを抑制することができる。
【0128】
また、本実施形態の圧力検出装置1においても、上記第7実施形態で述べたように、流通路50において、入口51を気流の上流側、出口52を気流の下流側に配置し、入口部分と出口部分に発生する圧力差を最大とすることが好ましいことは勿論である。さらには、上記第7実施形態で述べられた構造の大きさや寸法による効果が、本実施形態にも同様に当てはまることは勿論である。
【0129】
(第9実施形態)
図19及び図20に本発明の第9実施形態を示す。本実施形態は上記第8実施形態を変形したものであり、流通路50を圧力導入管12と樹脂で一体成形するものではなく、流通路50を柔軟なゴムホース管などにて構成したものである。図19において、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のM−M断面図であり、図20において、(a)は図19(b)中のN−N断面図、(b)は図19(b)中のO−O断面図である。
【0130】
本実施形態は、吸気サージタンク100に対して流通路50の取付が困難な場合や、流通路50が付随していない既存の圧力検出装置に、上記第8実施形態と同様な効果を求めるときに有効である。なお、樹脂よりなる圧力導入管12と流通路50との接続は、例えば図示しないジョイント部材を用いて行うことが可能である。
【0131】
(第10実施形態)
図21及び図22に本発明の第10実施形態を示す。図21において、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のP−P断面図であり、図22において、(a)は図21(b)中のQ−Q断面図、(b)は図21(b)中のR−R断面図である。
【0132】
本実施形態は上記第8実施形態を変形したものであり、流通路50として筒部材を用い、この筒部材の内部にて通路部53を構成するように仕切を設けた構成としている。それによって、上記第8実施形態と同様の効果を得られるとともに、より簡易な構成にて流通路50を構成することができる。
【0133】
なお、上記第9及び第10実施形態において、絞り通路20を吸気サージタンク100内に設けた構成としてもよく、この場合には、上記第7実施形態の取付構造を変形したものとなる。
【0134】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態において、排気管用の圧力検出装置と特に明記していないものであっても、上記第5実施形態と同様に、排気管200、210内の圧力を検出する圧力検出装置またはその取付構造として適用可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のAA矢視図である。
【図2】上記第1実施形態における絞り通路の他の例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の全体断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の全体断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の第1の例を示す図である。
【図6】上記第4実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の第2の例を示す図である。
【図7】上記第4実施形態に係る圧力検出装置の取付構造の第3の例を示す図である。
【図8】上記第4実施形態において圧力導入管をブローバイガス導入管よりも気体の流れの下流側に位置させた例を示す図である。
【図9】上記第4実施形態において圧力導入管形状のシミュレーションに用いたベースモデルを示す図である。
【図10】上記第4実施形態において圧力導入管形状のシミュレーションに用いた楕円モデルを示す図である。
【図11】上記第4実施形態において圧力導入管形状のシミュレーションに用いた流線形モデルを示す図である。
【図12】上記第4実施形態におけるシミュレーション結果を示す図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は外観図、(b)は(a)中のG矢視若しくはH矢視断面図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示す外観図である。
【図15】図14中のI矢視断面図である。
【図16】本発明の第7実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のJ−J断面図である。
【図17】(a)は図16(b)中のK−K断面図、(b)は図16(b)中のL−L断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示す全体断面図である。
【図19】本発明の第9実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のM−M断面図である。
【図20】(a)は図19(b)中のN−N断面図、(b)は図19(b)中のO−O断面図である。
【図21】本発明の第10実施形態に係る圧力検出装置の取付構造を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は(a)中のP−P断面図である。
【図22】(a)は図21(b)中のQ−Q断面図、(b)は図21(b)中のR−R断面図である。
【図23】(a)一般的な圧力検出装置の取付構造を示す外観図、(b)は(a)における圧力検出装置設置部分の概略断面図である。
【図24】(a)は図23における吸気サージタンクの内部を示す一部切欠き図、(b)は吸気サージタンク内部の圧力脈動を示す図、(c)は圧力検出装置におけるガス交換の様子を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…圧力検出装置、10…検出素子、12…圧力導入管、
14…圧力取り入れ口、15…圧力導入管における上流側突出部、
16…鋭角部、20…絞り通路、21…通路入口、22…絞り部、
23…通路出口、30…ガスフィルタ、50…流通路、51…流通路の入口、
52…流通路の出口、55…取り出し位置、100…吸気サージタンク、
200、210…排気管、L2…圧力導入管の突出長さ、
L3…圧力導入管の突出方向における圧力取り入れ口と絞り部との隙間、
EN…、内燃機関、θ1…上流側突出部の突出方向に対する傾斜角度、
θ2…上流側突出部の突出方向と直交する断面内にて広がる角度。

Claims (9)

  1. 内燃機関(EN)の吸気系統を構成する管部材(100)に取り付けられ、前記管部材の内部と連通する圧力導入管(12)を介して前記吸気系統内の圧力を導入するようにした圧力検出装置(1)の取付構造であって、
    前記圧力導入管の一端側には、前記管部材の内部に開口し前記吸気系統内の圧力を取り入れるための圧力取り入れ口(14)が設けられており、
    前記管部材の内部には、前記内燃機関の作動時に発生する気体の流れの向きに沿って配置され、前記気体の流速を増大させるための絞り部(22)を有する絞り通路(20)が形成されており、
    前記圧力取り入れ口は、前記絞り部の近傍に設置されており、
    さらに、前記内燃機関の吸気系統において前記管部材の上流側には、前記気体の前記管部材への流入を制御するスロットル弁(101a)が設けられており、
    前記スロットル弁の可動領域よりも下流側において前記圧力取り入れ口の近傍に、前記スロットル弁から流れてくる気体の流速を速めてやる前記絞り部が設けられていることを特徴とする圧力検出装置の取付構造。
  2. 前記圧力取り入れ口(14)は、前記絞り部(22)よりも前記気体の流れの下流側に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置の取付構造。
  3. 前記圧力取り入れ口(14)は、前記絞り部(22)よりも前記気体の流れの下流側3mm〜50mmに設置されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力検出装置の取付構造。
  4. 前記絞り通路(20)において、前記絞り部(22)、通路出口(23)、通路入口(21)の順に、通路断面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧力検出装置の取付構造。
  5. 前記絞り部(22)、前記通路出口(23)、前記通路入口(21)の順に、前記通路断面積の面積比率が1:5:10〜1:50:70の範囲に入るように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の圧力検出装置の取付構造。
  6. 前記絞り通路(20)における前記通路入口(21)から前記通路出口(23)までの長さは10mm〜100mmであり、前記絞り部(22)における通路内径は1mm〜10mmであることを特徴とする請求項4または5に記載の圧力検出装置の取付構造。
  7. 前記圧力導入管(12)は前記絞り通路(20)の内壁面から突出しており、前記圧力取り入れ口(14)は前記絞り通路の内部に設置されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の圧力検出装置の取付構造。
  8. 前記圧力導入管(12)の突出長さ(L2)は3mm〜15mmであり、前記圧力導入管の突出方向における前記圧力取り入れ口(14)と前記絞り部(22)との隙間(L3)は1mm〜5mmであることを特徴とする請求項7に記載の圧力検出装置の取付構造。
  9. 前記圧力取り入れ口(14)は、前記気体の流れの下流側に向けて開口していることを特徴とする請求項7または8に記載の圧力検出装置の取付構造。
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