JP4826756B2 - 電気めっき方法 - Google Patents

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本発明は、ビアホールやスルーホールなどを有するプリント配線基板、ウェーハ等に対する電気めっきに関するものであり、特に、ビアホールやスルーホール周りのめっき不良の発生を可及的に低減できる電気めっき方法に関する。
ビアホールやスルーホールなどを有する基板に対して例えば銅めっきを施す場合、ビアホールやスルーホールの形状に合わせてめっき特性を調整するために、めっき液には種々の添加剤が添加される。これらの添加剤、特にブライトナーやレベラーの中には、めっき中に還元されるものが多く、また、2価の銅イオンも一部は1価の銅イオンに還元される。生成した添加物の還元体や1価の銅イオンは、めっき皮膜の特性に悪影響を及ぼすため、還元反応を抑制すると共に、生成してしまった還元体や1価の銅イオンをカソード攪拌のために導入されるエアによって酸化する手法が常用されている。
この手法において、還元反応の抑制にはめっき液中に酸素を溶存させておくことが効果的であると共に、溶存酸素は酸化反応の酸化剤として利用できることから、めっき皮膜を安定的に成膜するためには、めっき液中の酸素濃度を継続的にある程度の濃度に維持しておくことが必要である。
上述した酸化反応に消費される酸素を供給し、酸素濃度を継続的に維持する方法として一般的には、エア攪拌が採用され、このエア攪拌によりめっき液を攪拌しつつ、めっき液中の酸素濃度が一定レベルに維持される。
このエア攪拌によって、めっき液中には多数の気泡が分散することになるが、微小な気泡は基板上に付着しやすく、特に、微小なビアホールやスルーホールの内部に入り込んでしまうと、内部に保持されて容易に排出されず、このままめっきが進行すると、ボイド(無めっき)等の欠陥を引き起こしてしまう。
更に、めっき液自体の攪拌効率を向上させるため、エア攪拌と共に、噴流攪拌や機械攪拌(例えば、パドル、スキージなど)を併用することも常用されるが、噴流やパドルやスキージなどの攪拌翼が気泡に衝突すると、気泡を破砕してビアホールやスルーホール内部により侵入しやすい微小な気泡を生成することになり、めっき不良を増大させてしまうという問題があった。
なお、この発明に関する先行技術文献情報としては以下のものがある。
特開2004−143478号公報 特開2004−332094号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ビアホールやスルーホールなどを有する被めっき物に対して電気銅めっき等の電気めっきを行う場合、エア攪拌によってめっき液中に分散される気泡に起因するめっき不良、特にビアホールやスルーホール周りのめっき不良を可及的に低減して電気めっきする方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、ビアホールやスルーホールなどを有するプリント配線基板等の被めっき物に対して電気銅めっき等の電気めっきを施す際に、めっき液の攪拌にエア攪拌と噴流攪拌及び/又は機械攪拌とを併用し、カソードである被めっき物周囲のめっき液は噴流攪拌及び/又は機械攪拌により、アノード周囲のめっき液はエア攪拌により各々攪拌し、この際、被めっき物周囲のめっき液が、アノード周囲に分散しているエア気泡を巻き込まないように上記アノードと被めっき物との配置を設定して該被めっき物周囲のめっき液を噴流攪拌及び/又は機械攪拌することにより、被めっき物の表面や、ビアホール、スルーホール等の被めっき物の狭小部分の内部に気泡が付着、保持されることを防止して、ボイド等のめっき不良の発生を抑えることができることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、
[1] めっき槽内の電気めっき液中に凹陥部又は貫通孔を有する被めっき物を浸漬して上記被めっき物を電気めっきする方法であって、アノード周囲のめっき液を連続的にエア攪拌すると共に、このエア攪拌により生じたエア気泡が被めっき物周囲に移行して該周囲のめっき液に巻き込まれないように上記アノードと被めっき物との配置を設定し、上記めっき槽にめっき液のオーバーフロー槽を連設し、かつ上記被めっき物の表面及び裏面に対向して噴流ノズルを近接して設けて、被めっき物に対して、エア攪拌によるエア気泡を巻き込まないように、上記オーバーフロー槽に貯液されためっき液を、噴流ノズルから被めっき物の表裏両面に対して、垂直に衝突するように又は垂直より低角度方向から衝突するように噴出させて、被めっき物周囲のめっき液を、エア気泡を随伴させることなく噴流攪拌しながら電気めっきすることを特徴とする電気めっき方法、
[2] 上記オーバーフロー槽に貯液されためっき液を、噴流ノズルから被めっき物の表裏両面に対して、垂直に衝突するように噴出させる[1]記載の電気めっき方法、
] エア攪拌用のエアノズルをアノードの配置位置の直下又はこれと近接する位置に配置した[1]又は[2]記載の電気めっき方法、
] 電気めっき液が電気銅めっき液である[1]乃至[]のいずれかに記載の電気めっき方法、及び
] 被めっき物がプリント配線基板又はウェーハである[1]乃至[]のいずれかに記載の電気めっき方法
を提供する。
本発明によれば、ビアホールやスルーホールなどを有する被めっき物に対する電気めっきにおいて、エア攪拌によってめっき液中に分散される気泡が被めっき物に付着、保持されることを防止でき、その結果、ボイド等のめっき不良の発生を低減することができる。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明の電気めっき方法は、電気めっき液内にビアホール等の凹陥部、又はスルーホールなどの貫通孔を有する被めっき物を浸漬して被めっき物を電気めっきする方法であり、アノード周囲のめっき液を連続的にエア攪拌すると共に、このエア攪拌により生じたエア気泡が被めっき物周囲に移行して該周囲のめっき液に巻き込まれないように上記アノードと被めっき物との配置を設定して、被めっき物周囲のめっき液を、エア気泡を随伴させることなく噴流攪拌及び/又は機械攪拌しながら電気めっきするものである。
ここで、電気めっきとしては、銅めっき、ニッケルめっき、金めっき等が挙げられるが、本発明の電気めっき方法は、銅めっき、特に硫酸銅めっきに有効に適用することができる。なお、これらのめっきに用いるめっき液は、公知のめっき液組成のものを用いることができ、市販品を用いることもできる。
本発明において、ビアホール等の凹陥部、又はスルーホール等の貫通孔を有する基板を浸漬して電気硫酸銅めっきする場合、例えばビアフィルめっきを行う場合、硫酸銅(CuSO4)を銅源とし、これに硫酸を加え、更に必要によりブライトナーやレベラー等の添加剤としてめっき時に還元されやすい添加剤を用いる場合に有効である。
本発明においては、アノード周囲のめっき液をエア攪拌によって連続的に攪拌する。アノード周囲のめっき液をエア攪拌することには、以下の利点がある。
(a)アノードスライムが発生すると重力によりスライムがアノード下端部に蓄積してこの部分での通電を妨げるため、この下端部に近接する被めっき物の部分のめっき膜厚が薄くなって、めっき膜厚分布が悪くなる。アノードスライムの生成を防止することにより、膜厚分布の悪化を抑えることができると共に、アノードのメンテナンス周期を延長することができ、生産性が向上する。
(b)めっきに悪影響を与えないように添加剤の還元体の酸化を促進して効率よく分解し、また、例えば硫酸銅めっきの場合であれば、1価の銅イオンを酸化することができる。更に、めっき液全体に還元体を低減しためっき液を行き渡らせることができ、めっき液の老化の影響を少なくすることができる。
また、本発明においては、被めっき物周囲のめっき液を噴流攪拌及び/又は機械攪拌(即ち、噴流攪拌若しくは機械攪拌又はこれらの両方法)により連続的に攪拌する。この際、アノード周囲に分散しているエア気泡を巻き込まないようにアノードと被めっき物とを配置し、エア攪拌と噴流攪拌及び/又は機械攪拌とによるめっき液の流れ方向を設定する。なお、特に硫酸銅めっきの場合、噴流攪拌が有効であるが、このように噴流を被めっき物に衝突させて被めっき物周囲のめっき液を噴流攪拌することには、以下の利点がある。
(c)凹陥部又は貫通孔を有する被めっき物において、ビアホール等の凹陥部やスルーホール等の貫通孔などの狭小部分に、銅イオン等の金属イオンが豊富なめっき液を噴流にのせて積極的に供給することができる。この場合、狭小部分においても、金属イオン濃度の低下がおきにくいので、金属イオン不足による膜厚不足、スローイングパワー(つき回り)の低下、ボイドの発生などを抑制できる。また、膜成長の速度は物質移動により律速されるため、物質移動が速いこの場合にあっては、電流密度を上げてもヤケの発生が起こりにくい。その結果、生産性を向上させることができる。
(d)被めっき物浸漬時に気泡が付着してしまったような場合であっても、噴流の衝突力によって引き剥がすことができる。
また、噴流を用いる際には被めっき物を揺動させれば、被めっき物表面のめっき液の流れを常に一定方向とならないようにすることができるが、ウェーハのような一般に揺動させない被めっき物の場合には、被めっき物の揺動によりめっき液の流れを変化させる代わりに、スキージ、パドル等の機械攪拌によって被めっき物表面のめっき液の流れを変化させることができる。また、噴流攪拌と機械攪拌とを併用することで、被めっき物表面のめっき液の流れが更に活発になり、特に、プリント配線基板においては、ビアホール、スルーホール内部のめっき液の交換が更に活発に行われる。
本発明によれば、上述したような利点を有するエア攪拌と噴流攪拌及び又は機械攪拌とを併用することにより、これらの攪拌各々の利点を最大限利用でき、更に、ビアホール等の凹陥部、又はスルーホールなどの貫通孔を有する被めっき物に対する電気めっきにおけるエア攪拌及び噴流攪拌の弱点を回避して、膜厚不良やボイド等のめっき不良を発生させずに、生産性よく電気めっきすることが可能となる。
噴流攪拌又は機械攪拌がないと、被めっき物近傍のめっき液の動きがないので、スルーホールやビアホールへのつきまわりが悪くなり、高い陰極電流密度でめっきするとコゲが発生するなど銅イオンの供給量が不足した場合の現象が発生する。エア攪拌に比べ、噴流攪拌及び機械攪拌はより強い攪拌効果が得られる点で好ましい。
なお、本発明において、エア攪拌、噴流攪拌、機械攪拌の条件としては、めっき液の種類、被めっき物の種類等に応じた公知の条件を採用し得る。また、本発明においては、上記の攪拌態様に加えて、必要に応じて被めっき物を揺動することもできる。
次に、図面を参照して、本発明の方法をより具体的に説明する。
図1は、本発明の電気めっき方法に好適なめっき槽の一例を示す平面図、図2は図1のX−X線に沿った断面図、図3は図1のY−Y線に沿った断面図で、この例はエア攪拌と噴流攪拌を併用し、被めっき物としてプリント配線基板を用いてその両面にめっきを行う場合の例を示す。なお、図中、被めっき物(カソード)とアノードとの間に電流を流すための電源及び導線は図示を省略している。
図1〜3中、被めっき物(カソード)11は、めっき槽1内のめっき液2中央部に浸漬されており、この被めっき物11の表面及び裏面に対向して各々噴流ノズル12,12が被めっき物11に近接して設けられている。この噴流ノズル12の被めっき物11に対向する側には、噴流口13(この例においては16個(なお、噴流口の個数は限定されない))が設けられており、ポンプ等の適宜な手段(図示せず)によって噴射ノズル12にめっき液2が送られ、噴流口13からめっき液2が被めっき物11に向けて、被めっき物11にほぼ垂直に噴出して、噴流が図中矢印で示されるように被めっき物11に衝突するようになっている。そして、被めっき物11に衝突した噴流は被めっき物11の表面及び裏面に沿って流れて被めっき物11周囲のめっき液2を攪拌して、被めっき物11外周縁部から外方領域へと流れるようになっている。
また、21,21はアノード板であり、アノード板21,21は被めっき物11に対向してめっき槽1の内壁近傍に配設されている。そして、これらアノード21,21の下端の近傍に沿って位置し、上記噴流ノズル12と十分の離間間隔をとってエアノズル22,22が設けられている。このエアノズル22には、空気口23(この例においては各々のエアノズルに6個ずつ(なお、空気口の個数は限定されない))が設けられており、エアノズル22にはポンプ等の適宜な手段(図示せず)によって空気が送られ、空気口23からエア気泡が上方に向かって吹き出し、この空気のバブリングによってアノード周囲のめっき液をエア攪拌するようになっている。
なお、噴流ノズル12から噴出させるめっき液は、エア攪拌による気泡が混入しないように、別途めっき槽1に連設させたオーバーフロー槽に貯液されためっき液、上記エアノズル22配置位置から離れためっき槽1底部のめっき液などを取り込むようになっている。
本発明のめっき方法では、アノード周囲に分散しているエア気泡を巻き込まないように、アノードと被めっき物とが配置され、エア及び噴流の流れ方向が設定される。つまり、上述した例の場合、被めっき物11の近傍領域、噴流ノズル12の近傍領域及び被めっき物11と噴流ノズル12との間の領域並びにこれらの上下方領域を避けて、エアノズル22がめっき槽1の内周壁に近接して設けられ、被めっき物11にはエア気泡を含まないめっき液の噴流が直接当たり、被めっき物11に衝突しためっき液2は被めっき物11外周縁部から外方に向けてめっき槽1の内周壁領域に流れていくので、被めっき物11に衝突する噴流がエアノズル22から吹き出したエア気泡に直接当たって噴流が空気の気泡を破砕したり、このエア気泡を取り込んだりして、エアノズル22から吹き出したエア気泡を被めっき物11に接触させることがない。
従って、本発明のめっき方法によれば、被めっき物表面や、ビアホール、スルーホールなどの被めっき物上に形成された狭小部分の内部に気泡が付着、保持されることを防止して、ボイド等のめっき不良の発生を抑えることができる。
なお、上記例においては、被めっき物の表裏両面の各々に対して略垂直方向に噴流ノズルから噴流を衝突させる場合を示したが、これに限定されるものではなく、被めっき物面に対し任意の角度で衝突させることができ、この場合、例えば、被めっき物浸漬時の気泡の付着などの心配がない場合などは、被めっき物の表裏両面に対して低角度方向から噴流を衝突させてもよく、この場合、噴流は主に被めっき物の表裏両面に沿った流れを形成し、これによってエア攪拌による気泡を巻き込むことなく被めっき物周囲のめっき液を攪拌することが可能である。特に、エア攪拌による気泡は、めっき液中上方(反重力方向)に移動することから、この気泡と噴流とが直接衝突することをなるべく避けるために、噴流を被めっき物の表裏両面に対して上方(反重力方向)に向けて低角度方向から衝突させることが効果的である。
また、噴流ノズルの噴流口とエアノズルの空気口とが比較的近接している場合、噴流と空気との直接的な接触を避けるため、噴流及びエアの流れを乱してこれらを接触させない程度に遮蔽板を設けることも可能である。なお、エアノズルは、上記した例に制限されるものではなく、例えばめっき槽内壁に沿ってリング状に配設してもよい。
アノードと被めっき物との間隔が狭い場合、その間に設置しているエア攪拌と噴流攪拌及び/又は機械攪拌との位置関係も密接することとなり、エア攪拌による気泡が噴流攪拌及び/又は機械攪拌に巻き込まれ、粉砕されることで微細な気泡を発生させ、この微細な気泡が基板のビアホールやスルーホールに付着し、ボイドを発生させてしまうおそれがある。従って、アノードと被めっき物との間隔が狭い場合には、エア出口と噴流攪拌及び/又は機械攪拌との間に遮蔽板を設け、気泡の巻き込みを防ぐことが好ましい。
更に、本発明は、ウェーハなどの被めっき物に対する片面めっきにも使用し得る。この場合、例えば、図4,5に示す態様とすることができる。ここで、図4はめっき槽の縦断面図、図5は横断面図で、図中1はめっき槽、2はめっき液、21はめっき槽の一側壁近傍に配設されたアノード板、11はアノード21と対向してめっき槽1の他側壁近傍に配置された被めっき物、22はエアノズル、31はパドル、スキージ等の機械攪拌具を示す。この場合、必要により被めっき物11と機械攪拌具31との間にあるめっき液に噴流を与えるため、これら被めっき物11と機械攪拌具31と間の下方のめっき槽1底壁近傍に噴流ノズル12を設置するようにしてもよい。
なお、プリント基板用めっき槽の場合、エアの強さ、液深、噴流、機械式攪拌の強さは適宜選定され、特に限定されるものではないが、例えば、アノードからエア出口の距離:エア出口から噴流突出口の距離=1:2以上であり、アノードからカソードの距離は液深の1/2以上であることが好ましい。また、ウェーハ用めっき槽の場合、特に、ウェーハを垂直に向けて(ウェーハの厚さ方向を水平として)めっきする場合、アノードからエア出口の距離:エア出口からスキージの距離=n:1(但し、nは(カソードからアノードの距離)/(液深)である)とすることが好ましい。
一方、噴流の角度は、機械攪拌がない場合は、カソード(被めっき物)の被めっき面に垂直とし、カソードを噴流と垂直方向に揺動させることが好適である。また、機械攪拌する場合は、機械攪拌の動きと垂直方向、かつカソード(被めっき物)の被めっき面に垂直となるように噴流の角度を設定することが好ましい。揺動は可能な限り行うことが好ましいが、揺動により機械攪拌の精度を落としてしまう場合は行わない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
下記の硫酸銅めっき液を用い、図1〜3に示されるように被めっき物(プリント配線基板)及びアノードを配置し、図1〜3に示されるように噴流ノズル及びエアノズルを配置して噴流攪拌及びエア攪拌によりめっき液を攪拌しながら径150μm、深さ95μmのビアホールを有する基板を電気めっきした。なお、めっき条件は下記のとおりである。めっき評価は、建浴直後と、ダミー板でのダミーめっきを10時間実施した後の2点を実施した。
硫酸銅めっき液
硫酸銅(CuSO4・5H2O) 80g/L
硫酸 200g/L
添加剤 スルカップETN(上村工業(株)製)
なお、添加剤濃度はCVSで分析し、添加剤を補給しながらETN−1−A液=1ml/L、ETN−1−B液=10ml/Lに調整しながらめっきした。
めっき条件
陰極電流密度(ASD):3.0A/cm2
めっき温度:25℃
めっき時間:38分
通常のデスミア処理から化学銅めっきまでを施したビアホールのある基板について、上記電気めっきを実施し、めっきされたビアホールについて、スローイングパワー(TP)を評価した。TP評価方法は以下のとおりである。結果を表1に示す。
TP評価
図6に示されるようにビアホール及びその周囲の断面を切出し、断面観察によりa,b及びcで示される部分の各々のめっき皮膜の膜厚を測定し、その結果から下記式により算出した。
TP(%)=(c×2)/(a+b)×100
なお、図6中、41はビアホール、42はめっき皮膜、43は表面積層銅箔、44は樹脂層、45は内部銅箔である。
次に、上記ビアホールを有する基板をSUS板に変えて、以下の条件でSUS板上に銅めっき皮膜を成膜し、めっき皮膜の物性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
めっき条件
陰極電流密度(ASD):3.0A/cm2
めっき温度:25℃
めっき時間:75分
皮膜物性評価
SUS板を研磨材(スコッチブライト:3M社製)で軽く研磨した後、酸洗浄処理して電気銅めっきを行い、膜厚50±5μmのめっき皮膜を成膜した。めっき後、めっき皮膜をSUS板より剥がし、120℃で2時間熱処理した。皮膜を図7に示されるサイズのダンベル形状の試験片に打ち抜き、蛍光X線膜厚計で膜厚を測定し、オートグラフによりチャック間距離40mm、引っ張り速度4mm/minとして、皮膜が破断するまでの伸び率と抗張力を以下の式により算出して評価した。
T[kgf/mm2]=F[kgf/mm2]/(10[mm]×d[mm])
T:抗張力 F:最大引張応力 d:試験片中央部の膜厚
E[%]=△L[mm]/20[mm]×100
E:伸び率 △L:皮膜が破断するまでに伸びた長さ
[比較例1]
実施例1と同様の位置に基板及びアノードを配置し、噴流ノズルを配置しないで噴流攪拌を実施せずに、エアノズルは基板の直下に配置してエア攪拌のみ実施した。この場合、エア攪拌による気泡が基板に常時接触する状態で電気めっきされる。めっきを実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同様の位置に基板及びアノードを配置し、実施例1と同様の位置に噴流ノズルを配置して噴流攪拌を実施し、エアノズルは基板の直下に配置してエア攪拌を実施した。この場合、エア攪拌による気泡が基板に常時接触する状態で電気めっきされる。めっきを実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様の位置に基板及びアノードを配置し、エアノズルを配置しないでエア攪拌を実施せずに、実施例1と同様の位置に噴流ノズルを配置して噴流攪拌のみを実施した。めっきを実施例1と同様の方法で評価した結果を表1に示す。
Figure 0004826756
本発明の電気めっき方法に好適なめっき槽の一例を示す平面図である。 図1のX−X線に沿った断面図である。 図1のY−Y線に沿った断面図である。 本発明の電気めっき方法に好適なめっき槽の他の一例を示す縦断面図である。 図4のめっき槽の横断面図である。 ビアホールのスローイングパワー(TP)を評価における皮膜の膜厚測定箇所を示すビアホールの断面図である。 皮膜物性を測定した試験片の形状及びサイズを示す図である。
符号の説明
1 めっき槽
2 めっき液
11 被めっき物
12 噴流ノズル
13 噴流口
21 アノード
22 エアノズル
23 空気口
31 機械攪拌具

Claims (5)

  1. めっき槽内の電気めっき液中に凹陥部又は貫通孔を有する被めっき物を浸漬して上記被めっき物を電気めっきする方法であって、アノード周囲のめっき液を連続的にエア攪拌すると共に、このエア攪拌により生じたエア気泡が被めっき物周囲に移行して該周囲のめっき液に巻き込まれないように上記アノードと被めっき物との配置を設定し、上記めっき槽にめっき液のオーバーフロー槽を連設し、かつ上記被めっき物の表面及び裏面に対向して噴流ノズルを近接して設けて、被めっき物に対して、エア攪拌によるエア気泡を巻き込まないように、上記オーバーフロー槽に貯液されためっき液を、噴流ノズルから被めっき物の表裏両面に対して、垂直に衝突するように又は垂直より低角度方向から衝突するように噴出させて、被めっき物周囲のめっき液を、エア気泡を随伴させることなく噴流攪拌しながら電気めっきすることを特徴とする電気めっき方法。
  2. 上記オーバーフロー槽に貯液されためっき液を、噴流ノズルから被めっき物の表裏両面に対して、垂直に衝突するように噴出させる請求項1記載の電気めっき方法。
  3. エア攪拌用のエアノズルをアノードの配置位置の直下又はこれと近接する位置に配置した請求項1又は2記載の電気めっき方法。
  4. 電気めっき液が電気銅めっき液である請求項1乃至のいずれか1項記載の電気めっき方法。
  5. 被めっき物がプリント配線基板又はウェーハである請求項1乃至のいずれか1項記載の電気めっき方法。
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