JP2009084671A - 電気めっき方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】界面活性剤を含むめっき液の直径0.5mm未満の泡から構成され、10秒間における体積減少率が50%以下であるように調製しためっき液泡沫を陽極及び被めっき部材である陰極とに接触させ、被めっき部材の表面にめっき液泡沫を連続的に供給しながら、陰極及び陽極間に電圧を印加し被めっき部材の表面にめっき皮膜を形成する電気めっき方法。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、めっき浴の底部に多数の微細孔を有する気泡発生管を設け、そこから発生する微細気泡によりめっき浴を撹拌しながらめっきを行う際に、界面活性剤を添加してめっき浴の表面張力と、さらに微細気泡の直径及び発生量を調整するめっき方法が記載されている。
こうした問題のほかに、貴金属等のように、めっきする金属種が高価な場合には、経済的な観点から、めっき液の使用量を極力少なくし、めっき工程におけるめっき液の損失を削減できることが好ましい。
また、めっき液の泡沫層中で電気めっきを行う場合、同程度の厚みのめっき皮膜を形成するのに必要なめっき液の使用量を、めっき液そのものを用いる場合に比べて5分の1以下にすることができる。
しかし、界面活性剤を含むめっき液の泡沫層中で電気めっきを行う場合は、めっき液の気泡の寿命や大きさにより、電気めっきの効率が影響されるという問題が生じる。
また、めっき液泡沫と接触させた被めっき部材を、めっき液泡沫中で移動させることが好ましい。
さらに、被めっき部材と接触させためっき液泡沫を移動させることが好ましい。
さらに、溶媒の主成分である水には、めっき液泡沫の寿命を制御するため種々の添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、例えば、エチレングリコールまたはそのオリゴマー、グリセリン等のアルコール類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の直鎖状カーボネート類等が挙げられる。
また、例えば、ポリアクリル酸等の陰イオン系電解質;ポリエチレンイミン等の陽イオン系電解質;クマリン、サッカリン(1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン1,1−ジオキシド)(10mg/L)、2−ブチン1,4−ジオール(5mg/L)等の添加剤等を添加してもよい。
ここで、めっき液泡沫は、前述しためっき液の直径1mm以下の泡の集合体を意味する。めっき液の泡の直径が過度に大きいと、電気めっきにより形成されるめっき皮膜中のピンホールやピットは減少しない。
図1は、めっき液泡沫の体積減少率の測定方法を説明する図である。図1(a)に示すガラス容器101中には、所定量の界面活性剤を添加しためっき液103が収容され、所定の大きさの細孔を有するグラスフィルタ113と、ガラス容器101の上部からガラス容器101中に挿入されてグラスフィルタ113と連通する送気管112と、が取り付けられている。
次に、図1(b)に示すように、送気管112を介して供給された所定の圧力の窒素ガス(N2ガス)がグラスフィルタ113から吐出することにより、界面活性剤を含有するめっき液103が発泡し、めっき液103の上面から所定の高さ(H)に達するまで連続的な泡沫層111が形成される。
続いて、図1(c)に示すように、窒素ガス(N2ガス)の供給を停止することにより、めっき液103の発泡が停止する。このとき、めっき液103の発泡が停止してから10秒後に、ガラス容器101内に気相部104が生じ、連続的な泡沫層111の高さが、めっき液103の上面から(H/2)の高さになる場合を、体積減少率50%と定義する。
具体的には、めっき液の表面張力が、(界面活性剤をめっき液に添加した場合の臨界ミセル濃度における表面張力+15mN/m)以下となるまで界面活性剤を添加することが好ましい。
また、めっき液に添加する界面活性剤の量は、使用する界面活性剤の種類によって適宜決められ、特に限定されないが、通常、めっき液中の濃度として、0.001重量%以上、好ましくは、0.005重量%以上使用する。但し、使用量の上限は、5重量%以下、好ましくは、1重量%である。
このような径分布が広いめっき液の泡の集合体である泡沫は、例えば、既存の泡沫を発生させる手法を組み合わせることによって得られる。例えば、孔径の異なるフィルタをめっき液中に置き、それぞれのフィルタに所定の圧力の気体を送入することによって、径分布が広いめっき液の泡沫が得られる。また、このようにして発生させた気泡に、所定のせん断変形を加えて気泡を分裂させることにより、さらに微細な気泡を得ることができる。
電気めっきを行う場合、このようなめっき液の泡を発生させる複数の機構を同時に作動させ、得られた径分布が広いめっき液の泡沫を電気めっき槽中に供給してもよい。また、複数の機構を逐次に作動させ、得られる泡の径分布が異なるめっき液の泡沫を、逐次、電気めっき槽中に供給してもよい。
さらに、本実施の形態が適用される電気めっき方法によれば、界面活性剤を含有するめっき液からなる連続した泡沫層中で電気めっきを行うので、めっき液の使用量を、通常の5分の1以下に減少させることが可能である。
このため、電気めっき終了後、被めっき体を泡沫層中から引き上げた際のめっき液の汲み上げ量が、通常の5分の1程度に減少し、電気めっき工程の大幅なコストダウン等、省資源化が可能となる。
また、めっき槽内に予め調製されためっき液泡沫を満たし、このめっき泡沫中で被めっき部材を移動させる方法が挙げられる。この場合、被めっき部材の移動方法としては、めっき槽内で円運動するように回転させる方法、または、めっき槽の一方の端部から他方の端部まで直線的に移動させ、必要に応じて往復させる方法が挙げられる。
さらに、めっき槽に被めっき部材を固定し、予め外部で調製しためっき液泡沫をめっき槽内に供給し、めっき液泡沫を連続的に移動させる方法等が挙げられる。
水1000部に、硫酸ニッケル240部、塩化ニッケル45部及び硼酸30部を溶解し、光沢剤(奥野製薬工業株式会社製アクナNCF−MU)を添加し、pH4〜5に調整した。
次に、界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)を所定量添加し、めっき液泡沫の体積減少率が異なるめっき液を調製した。
尚、めっき液泡沫の10秒間における体積減少率が50%以下になるようにするためには、ラウリル硫酸ナトリウムの濃度が0.01重量%以上が必要である。
陽極に純ニッケル板、陰極に真鍮板を用い、めっき液泡沫の体積減少率が異なるめっき液をそれぞれ用いて、50℃において、電流密度2.5mA/dm2の条件で、所定時間、電気めっき処理を行い、真鍮板の表面にニッケルめっき皮膜を形成した。
電気めっき処理により、真鍮板の表面に、厚さ約30μmのニッケルのめっき皮膜を形成し、その表面をスケール付ルーペ(倍率10倍)により観察し、以下の基準によりピットあるいはピンホールの有無を評価した。
○:径20μm以上のピットやピンホールが観察されない。
△:径20μm以上のピットやピンホールがわずかに観察される。
×:径20μm以上のピットやピンホールが多数観察される。
界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムの濃度が0.1重量%になるように添加し、めっき液泡沫の10秒間における体積減少率が50%以下になるめっき液を調整した。また、界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムの濃度が0.005重量%になるように添加し、めっき液泡沫の10秒間における体積減少率が50%以上になるめっき液を調整した。さらに、10秒間における体積減少率が異なる各めっき液中に、フィルタサイズが異なるフィルタを通して窒素ガスを吹き込み、直径0.5mm未満の泡と、直径0.5mm以上の泡とから構成されるめっき液泡沫をそれぞれ形成し、これらの4種類のめっき液泡沫を用いて電気めっきを行った。電気めっきの間は、被めっき部材である真鍮板の表面に新しいめっき液泡沫が供給されるように、常にめっき液泡沫を移動させた。
被めっき部材である真鍮板の表面に形成されたニッケルめっき皮膜の観察を行い、その結果を表1に示す。
一方、界面活性剤を含むめっき液の直径0.5mm以上の泡から構成され、10秒間における体積減少率が50%以下であるめっき液泡沫を用いた電気めっき(比較例1)では、ニッケルめっき皮膜にピットがわずかに生じることが分かる。
また、10秒間における体積減少率が50%以上であるめっき液泡沫を用いた電気めっきでは(比較例2、3)、いずれもニッケルめっき皮膜にピットが生じることが分かる。
Claims (4)
- 界面活性剤を含むめっき液の直径0.5mm未満のさまざまな直径の泡の集合体から成り、10秒間における体積減少率が50%以下であるめっき液泡沫を調製し、
前記めっき液泡沫と陽極及び被めっき部材である陰極とを接触させ、
前記めっき液泡沫と接触させた前記被めっき部材の表面に当該めっき液泡沫を連続的に供給し、
前記陰極及び前記陽極間に電圧を印加し前記被めっき部材の表面にめっき皮膜を形成する
ことを特徴とする電気めっき方法。 - 前記めっき液の表面張力が、(前記界面活性剤をめっき液に添加した場合の臨界ミセル濃度における当該表面張力+15mN/m)以下となるまで当該界面活性剤を添加することを特徴とする請求項1に記載の電気めっき方法。
- 前記めっき液泡沫と接触させた前記被めっき部材を、当該めっき液泡沫中で移動させることを特徴とする請求項1に記載の電気めっき方法。
- 前記被めっき部材と接触させた前記めっき液泡沫を移動させることを特徴とする請求項1に記載の電気めっき方法。
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