JP3110444U - 金属の電解回収装置及び電解めっきシステム - Google Patents

金属の電解回収装置及び電解めっきシステム Download PDF

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Abstract

【課題】金属の電解めっき装置に付属して用いられ、めっき液中の添加剤が陽極で酸化分解するおそれがなく、めっき液中の金属イオン濃度を自在に管理できる、金属の電解回収装置、及びこの装置が金属の電解めっき装置に組み込まれてなる電解めっきシステムを提供すること。
【解決手段】電解めっきシステムを、電解めっき装置の本体である印刷シリンダーの電解銅めっき装置10と、めっき液貯留・循環槽20と、銅の電解回収装置30とで構成する。電解回収装置30には、銅板からなる陰極32と不溶性陽極33とを設け、陰極室34と陽極室35とを陽イオン交換膜38で分離する。そして、めっき液貯留・循環槽20のめっき液2を送液ポンプ41などを用いて陰極室33に導入する。この陰極室電解液(めっき液)36は、電解によって銅イオンおよび水素イオン濃度を調整した後、めっき液貯留・循環槽20に戻す。
【選択図】図1

Description

本考案は、金属の電解めっき装置に付属して用いられる金属の電解回収装置、及びこの装置が金属の電解めっき装置に組み込まれてなる電解めっきシステムに関するものである。
銅などの金属の電解めっきには様々な用途があり、例えば、グラビア印刷シリンダーの製版工程においても銅の電解めっきが用いられている。この場合、まず、鉄またはアルミニウム製印刷シリンダーの表面に電解めっきで厚さ100〜150μm程度の銅めっき層を形成する。次に、銅めっき層表面を砥石で研磨した後、化学エッチングまたはダイアモンド針を用いた彫刻によって、幅100μm、深さ30μm程度のインクの入るセルを形成する。次に、銅めっき層表面に電解めっきで厚さ10μm程度のクロム層を形成する。
印刷シリンダーの銅めっきなどに用いられる電解めっき装置は、通常、めっき槽とめっき液貯留・循環槽とを上下2段に備え、銅めっきを行っていないときは、めっき槽は空になっていて、めっき液は全量がめっき液貯留・循環槽に入っている。めっき槽に印刷シリンダーなどの被めっき材が入ると、めっき液は、送液ポンプによって下側のめっき液貯留・循環槽から濾過器を通って上側のめっき槽に勢いよく吹き出される。吹き出されためっき液はめっき槽を満たした後、めっき槽上部に設けられたオーバーフロー開口部からあふれ出す。あふれ出ためっき液は下側のめっき液貯留・循環槽にもどる。
めっき液の一部は、印刷シリンダー駆動軸とめっき槽との隙間から漏れ出し、めっき液貯留・循環槽に戻る。このようにしてめっき液貯留・循環槽とめっき槽との間でめっき液を循環させながら、印刷シリンダーなどの被めっき材に銅の電解めっきが行われる。この際、印刷シリンダーを駆動装置によって高速に回転させると、印刷シリンダーに均一な銅めっき層を形成することができる。銅めっきが終了すると、送液ポンプを止め、ドレインを開いて、めっき槽のめっき液をめっき液貯留・循環槽にもどし、めっき槽を空にして、印刷シリンダーを取り出す。
めっき液は、硫酸銅と硫酸と塩化物イオンと添加剤とを含んだ水溶液である。硫酸銅は、めっきされる銅を銅イオンCu2+として供給する。銅の電解めっきは、陰極である印刷シリンダー表面で、銅イオンが次式(1)のように電気化学的に還元され、生成した銅が印刷シリンダー表面に銅層を形成することによって行われる。
めっき槽陰極:Cu2+ + 2e- → Cu ・・・・(1)
硫酸は、めっき液の電気抵抗を下げるために用いられる。塩化物イオンには、添加剤の効果を高める作用がある。塩化物イオンの濃度は、電解めっきによって増減することはなく、一定である。
銅の電解めっきは、密着性が良好であること、銅めっき層が適度の硬さを有すること、ひび割れ等が生じないこと、さらに銅めっき層に光沢があり、ヤケ等が起こらないこと等が要求される。これらの多種多様な要求を満足させるために、通常、めっき液中に多種類の添加剤が添加される。
しかしながら、添加剤は、一般に、陽極において酸化分解されやすいものであり、電解電圧が高いほど酸化分解されやすくなる。そのため、従来の電解めっき装置では、陽極として銅または銅合金からなる溶性陽極を用いることによって電解電圧を下げ、添加剤が陽極で酸化分解されるのをできるだけ少なくするようにしている。特に、陽極材料として含リン銅を用いると、銅の表面にリン酸塩の被膜が形成され、この被膜によって添加剤の陽極への接触が抑制され、添加剤の分解が抑制されると考えられている。
上記の理由から含リン銅からなる溶性陽極を用い、印刷シリンダーなどの被めっき材を陰極として電解めっきを行うと、次式(2)の反応
めっき槽陽極(Cu):Cu → Cu2+ + 2e- ・・・・(2)
によって銅が酸化され、陽極から銅イオンとして溶け出し、陰極で失われた銅イオンを補充する。従って、反応(1)によって陰極で失われた銅イオンの量と、反応(2)によって陽極で生成する銅イオンの量と同じであれば、めっき液中の銅イオン濃度は一定に保たれる。このため、溶性陽極はめっき液中の銅イオン濃度を管理する上でも好都合である。
しかしながら、実際には、陽極から溶け出す銅イオンの方が、陰極に析出する銅イオンよりも多いため、銅めっきの進行とともにめっき液中の銅イオン(硫酸銅)の濃度は増加し、それとともに水素イオン(硫酸)の濃度が減少することが知られている。
硫酸銅の濃度が大きすぎる状態で銅めっきを行うと、生じた銅めっき層の物性など、めっき品質が悪くなり、特にダイアモンド針を用いた彫刻の際に、針が折れやすくなるという問題が生じる。また、硫酸濃度が減少すると電解電圧が上昇する。このため、含リン銅を溶性陽極とする銅めっき法においても、何らかの方法でめっき液の組成を調整する必要があり、従来は次の2つの方法で対処していた。
1つの解決方法は、定期的にめっき液の一部を廃棄し、硫酸と添加剤を加える方法である。この方法は、抜き取っためっき液の廃液処理のコストと、濃度調整のために加える薬剤コストが高くつく上、調整周期を長くするとめっき品質のばらつきと悪化を招き、逆に濃度調整を頻繁に行うと手間がかかりすぎるという問題点がある。
他の1つの解決方法は、めっき液から銅イオンを銅として回収する電解回収装置を設ける方法である。この電解回収装置は、銅板からなる陰極と、鉛板などからなる不溶性陽極とを備えており、電解回収槽に電流を流すと、陰極および陽極上でそれぞれ、下記の反応(3)および(4)が起こり、電解槽全体では下記の反応(5)が起こる。
回収槽陰極:Cu2+ +2e- → Cu ・・・・(3)
回収槽陽極(Pb):H2O → 2H+ + (1/2)O2 +2e- ・・・・(4)
回収槽全体:CuSO4 +H2O →Cu +H2SO4 + (1/2)O2 ・・・・(5)
この結果、めっき液中の余分な銅イオンは還元され、陰極に析出するので、めっき液中の銅イオン濃度は適切な濃度まで引き下げられる。同時に、陽極では水素イオンが生成するので、めっき液中の低下した硫酸濃度は補われ、適切な濃度まで引き上げられる。このようにして、めっき液は、銅イオン濃度と硫酸濃度とが適切な値に調整されると期待される。この方法では、回収された銅を銅原料などとして再利用できる利点もある。
しかし、不溶性陽極として鉛電極を用いる場合には、酸素発生の際の過電圧が大きいため、反応(4)による酸素発生電位は2.07Vボルトとなり、添加剤の酸化分解電圧、例えば1.7Vよりも高くなる。このため、鉛陽極を用いた銅の電解回収槽では、反応(4)が十分に起こらず、添加剤の酸化分解が並行して起こり、添加剤の損失量が多くなる。このため、添加剤を補給しても添加剤の濃度が安定しないため、めっき製品にピット(めっきが行われないピンホール)やブツ(突起)が生じてめっき品質が悪化する原因となる。
そこで、後述の特許文献1には、不溶性陽極として酸化イリジウム電極(チタン系基材の表面に酸化イリジウムの被膜を焼き付けた電極)を用いる銅の電解回収装置が提案されており、次のように記載されている。酸化イリジウム電極での反応(4)による酸素発生電位は1.53Vであり、添加剤の酸化分解電位である1.7Vボルトよりも低い。このため酸化イリジウム電極では、添加剤の酸化分解反応よりも反応(4)が優先的に起こり、銅の電解回収槽における添加剤の分解は生じないか、あるいは極めてわずかに抑えられる。この結果、添加剤の分解に起因する上述の問題点は解決され、電解回収装置における添加剤の損失を補う添加剤の補給は必要なく、硫酸の補給も不要で、ピットやブツの発生もない。もちろん、めっき液を抜き取り、廃液処理する工程も不要である。
登録実用新案公報第3043191号(第4−6頁、図1)
銅の電解回収装置において添加剤が酸化分解される問題は、特許文献1の考案で解決したかのように思われたが、本考案者が実験的に検討を重ねたところ、酸化イリジウム電極を用いた場合でも酸化分解される添加剤が存在すること、特にイオン性のある有機化合物からなる添加剤は陽極でも陰極でも消耗することが見出された。このような添加剤は不溶性陽極表面で激しく分解し、その消耗量は、不溶性陽極の材質に応じて、銅電極上での消耗量の5〜30倍に達する。
本考案は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、金属の電解めっき装置に付属して用いられ、めっき液中の添加剤が陽極で酸化分解するおそれがなく、めっき液中の金属イオン濃度を自在に管理できる、金属の電解回収装置、及びこの装置が金属の電解めっき装置に組み込まれてなる電解めっきシステムを提供することにある。
即ち、本考案は、金属の電解めっき装置に付属した金属の電解回収装置において、
不溶性陽極と陰極とを有し、
電解槽がイオン交換膜によって陽極室と陰極室とに分離され、
前記電解めっき装置のめっき液が前記陰極室の電解液として供給される
ことを特徴とする、第1の金属の電解回収装置に係わり、また、金属の電解めっき装置に付属した金属の電解回収装置において、
不溶性陽極と陰極とを有し、
電解槽がイオン交換膜によって3室に分離され、陽極室が第1のイオン交換膜によっ て陽極室以外の領域から分離され、陰極室が第2のイオン交換膜によって陰極室以外の 領域から分離され、前記陽極室と前記陰極室との間に中間室が設けられており、
前記電解めっき装置のめっき液が前記中間室に電解液として供給される
ことを特徴とする、第2の金属の電解回収装置に係わるものである。
また、前記第1の金属の電解回収装置の前記陰極室又は前記第2の金属の電解回収装置の前記中間室が、前記電解めっき装置に付設されためっき液貯留・循環槽に、前記めっき液の移送手段を介して連結されている、金属の電解回収装置と前記電解めっき装置と前記めっき液貯留・循環槽とからなる電解めっきシステムに係わるものである。
本考案の、金属の電解めっき装置に付属した第1の金属の電解回収装置によれば、
不溶性陽極と陰極とを有し、
電解槽がイオン交換膜によって陽極室と陰極室とに分離され、
前記電解めっき装置のめっき液が前記陰極室の電解液として用いられる
ので、前記めっき液中の余分な金属イオンは還元され、陰極上に析出する。従って、通電する電気量を調節することによって、前記めっき液中の金属イオン濃度を適切な濃度まで自在に引き下げることができる。このため、めっき製品の品質が向上し、めっき液の廃液処理も不要となる。また、前記陰極上に回収された金属は、原料などとして再利用することもできる。
この際、前記陰極室内の前記めっき液中の添加剤は、イオン交換膜によって前記陽極室への侵入を阻止されるので、前記陽極上で酸化されることがない。従って、この第1の金属の電解回収装置における添加剤の損失は、前記陰極に析出する金属層に添加剤が取り込まれることによる損失分に限られる。このため、添加剤を補給する薬剤コストが抑えられるばかりでなく、添加剤の濃度が安定し、電解回収装置における添加剤の損失に起因してめっき製品にピットやブツが発生することが少なくなる。
また、本考案の、金属の電解めっき装置に付属した第2の金属の電解回収装置によれば、
不溶性陽極と陰極とを有し、
電解槽がイオン交換膜によって3室に分離され、陽極室が第1のイオン交換膜によっ て陽極室以外の領域から分離され、陰極室が第2のイオン交換膜によって陰極室以外の 領域から分離され、前記陽極室と前記陰極室との間に中間室が設けられており、
前記電解めっき装置のめっき液が前記中間室の電解液として用いられる
ので、前記めっき液中の余分な金属イオンは還元され、陰極上に析出する。従って、通電する電気量を調節することによって、前記めっき液中の金属イオン濃度を適切な濃度まで自在に引き下げることができる。このため、めっき製品の品質が向上する。また、前記陰極上に回収された金属は、原料などとして再利用することもできる。
この際、前記中間室内の前記めっき液中の添加剤は、イオン交換膜によって前記陽極室及び前記陰極室への侵入を阻止されるので、前記陽極上で酸化されたり、前記陰極に析出する金属層に取り込まれたりすることがない。従って、この第2の金属の電解回収装置における添加剤の損失はない。このため、添加剤を補給する薬剤コストが不要になるばかりでなく、添加剤の濃度が安定し、電解回収装置における添加剤の損失に起因してめっき製品にピットやブツが発生することがない。
また、本考案の電解めっきシステムによれば、前記第1の金属の電解回収装置の前記陰極室又は前記第2の金属の電解回収装置の前記中間室が、前記電解めっき装置に付設されためっき液貯留・循環槽に、前記めっき液の移送手段を介して連結された、金属の電解回収装置と前記電解めっき装置と前記めっき液貯留・循環槽とからなるため、前記めっき液中の金属イオン濃度をバッチ式或いは連続式のいずれの方式によっても自在に制御でき、その際の添加剤の損失が抑えられ、前記めっき液中の添加剤の濃度も安定する。このため、めっき製品の品質が向上し、ピットやブツの発生が抑えられる。
本考案の前記第1の金属の電解回収装置の前記陰極室又は前記第2の金属の電解回収装置の前記中間室が、前記電解めっき装置に付設されためっき液貯留・循環槽に、前記めっき液の移送手段を介して連結されているのがよい。前記電解回収装置を前記めっき液貯留・循環槽に連結する形態としては、前記電解回収装置を前記めっき液貯留・循環槽の外部に設け、配管で接続してもよいし、前記電解回収装置を前記めっき液貯留・循環槽の内部に設け、接続口などで接続してもよい。
また、前記イオン交換膜が陽イオン交換膜であるのがよい。前記金属が銅であるのがよい。本考案は、特に銅の電解めっき装置に付属する銅の電解回収装置に効果的に適用される。
本考案の電解めっきシステムは、前記めっき液貯留・循環槽内のめっき液の一部が濾過後に前記電解めっき装置内に供給され、この電解めっき装置内で金属の電解めっきに用いられた後、前記めっき液貯留・循環槽内へ供給され、更に、前記めっき液貯留・循環槽内のめっき液の一部が前記金属の電解回収装置内へ移送され、この電解回収装置内で金属イオンの一部が回収された後、前記めっき液貯留・循環槽内へ戻されるように構成されているのがよい。
次に、本考案の好ましい実施の形態を図面参照下に具体的かつ詳細に説明する。
実施の形態1
実施の形態1では、主として、本考案の請求項1および3に記載した金属の電解回収装置および請求項6に記載した電解めっきシステムに関わる例として、印刷シリンダーの電解銅めっき装置およびそれに付属する銅の電解回収装置について説明する。
図1は、本実施の形態1に基づく電解めっきシステムの構成を示す説明図である。この電解めっきシステムは、電解めっき装置の本体である印刷シリンダーの電解銅めっき装置10と、それに付設されためっき液貯留・循環槽20と、図中、右側の点線の枠で囲まれた銅の電解回収装置30とで構成されている。図1に示した矢印は、図示の電解めっきシステムが作動する際にめっき液2が流れる方向を示している
印刷シリンダーの電解銅めっき装置10と、それに付設されためっき液貯留・循環槽20は、銅の電解回収装置30と接続するための配管などがめっき液貯留・循環槽20に設けられていることを除けば、従来の電解銅めっき装置と同じものである。このめっき装置は、電解銅めっき装置10のめっき槽1とめっき液貯留・循環槽20とを上下2段に備え、銅めっきが行われていないときは、めっき槽1にはめっき液2は入っておらず、めっき液貯留・循環槽20にめっき液2の全量が入っている。
めっき槽1に印刷シリンダー3が挿入されると、めっき液2は、送液ポンプ21によって下側のめっき液貯留・循環槽20から濾過器22を通って上側のめっき槽1に送られ、吹き出し口5から勢いよくめっき槽1内に吹き出される。吹き出されためっき液2はめっき槽1を満たした後、めっき槽1の上部に設けられたオーバーフロー開口部6からあふれ出す。あふれ出ためっき液2aは下側のめっき液貯留・循環槽20にもどる。めっき液の一部2bは、印刷シリンダー駆動軸11とめっき槽1との隙間から漏れだし、めっき液貯留・循環槽20にもどる。このようにして、めっき液2はめっき液貯留・循環槽20とめっき槽1との間で循環する。
めっき槽1には、含リン銅からなる溶性陽極4が備えられており、めっき液2を循環させながら印刷シリンダーを陰極3としてめっき電流を流すと、印刷シリンダー3に銅の電解めっきが行われる。
すなわち、陰極である印刷シリンダー3の表面では、めっき液2中の銅イオンが次式(1)のように電気化学的に還元され、生成した銅が印刷シリンダー3の表面に銅めっき層を形成する。
めっき槽陰極:Cu2+ + 2e- → Cu ・・・・(1)
一方、含リン銅からなる溶性陽極4では、次式(2)の反応によって銅が酸化され、陽極4から銅イオンが溶け出し、陰極3で失われた銅イオンを補充する。
めっき槽陽極(Cu):Cu → Cu2+ + 2e- ・・・・(2)
この際、印刷シリンダー3を駆動装置12と駆動用モーター13とによって高速に回転させると、印刷シリンダー3に均一な銅めっき層を形成することができる。
銅めっきが終了すると、送液ポンプ21を止め、ドレイン7を開いて、めっき槽1のめっき液2をめっき液貯留・循環槽20にもどし、めっき槽1を空にして、印刷シリンダー3を取り出す。
めっき液2は、硫酸銅と硫酸と塩化物イオンと添加剤とを含んだ水溶液で、その組成は、例えば、硫酸銅が220g/L、硫酸が60g/L、そして塩化物イオンが120ppmの割合であるのがよい。添加剤としては、例えば、コスモG−MU(商品名;大和特殊(株)製)を8mL/L、コスモG−1(商品名;大和特殊(株)製)を2mL/Lの割合で加える。
硫酸銅は、めっきされる銅を銅イオンCu2+として供給する。硫酸は、めっき液2の電気抵抗を下げるために用いられる。塩化物イオンには、添加剤の効果を高める作用がある。塩化物イオンの濃度は、電解めっきによって増減することはなく、一定である。
コスモG−MUおよびコスモG−1は、大和特殊(株)が開発し、販売している印刷シリンダーめっき用の添加剤(有機化合物)である。これらの添加剤を用いると、大きな電流密度で銅めっきしても、光沢のある平滑なめっき面を形成することができる。また、印刷シリンダー3の全面で銅めっき層が同一の硬度になり、しかも硬度の経時変化もないため、インクの入るセルの形状およびサイズを均一に形成することができる。
しかしながら、添加剤は、一般に、陽極において酸化分解されやすいものであり、電解電圧が高いほど酸化分解されやすくなる。そのため、電解銅めっき装置10では、陽極として含リン銅からなる溶性陽極4を用いることによって銅めっきにおける電解電圧を下げ、添加剤が陽極4で酸化分解されるのをできるだけ少なくするようにしている。陽極材料として含リン銅を用いると、銅の表面にリン酸塩の被膜が形成され、銅陽極への添加剤の接触がこの被膜によって抑制され、添加剤の分解が抑制される。
含リン銅からなる溶性陽極4を用いる場合でも、添加剤は、陰極3側では銅めっき層に取り込まれ、また陽極4側では陽極酸化によって分解され、多かれ少なかれ減少する。このような添加剤の減少量は銅めっきに用いられた電気量に比例するので、電解銅めっき装置10に流れた電気量を積算電流計を用いて測定し、この積算電流計に薬剤補給ポンプを連動させて、添加剤を自動的に補給することができる。
反応(1)によって陰極で失われた銅イオンの量と、反応(2)によって陽極で生成する銅イオンの量と同じであれば、めっき液2中の銅イオン濃度は一定に保たれる。実際には、陽極4から溶け出す銅イオンの方が、陰極3に析出する銅イオンよりも多いので、銅めっきの進行とともにめっき液2中の銅イオン(硫酸銅)の濃度は増加し、それとともに水素イオン(硫酸)の濃度が減少する。本実施の形態では、めっき液2の組成を調整するために銅の電解回収装置30を設けている。
図2は、実施の形態1に基づく銅の電解回収装置30を拡大して示す断面図である。この電解回収装置30は、銅板からなる陰極32と不溶性陽極33とを備えており、陰極室34と陽極室35とは陽イオン交換膜38で仕切られている。そして、陰極室電解液36として電解銅めっき装置10のめっき液2が用いられる。陽極室電解液37としては、銅イオンの回収と銅めっきとを妨害する陽イオンや陰イオンを含むものでなければ、とくに限定されるものではない。
めっき液貯留・循環槽20のめっき液2は、送液ポンプ41とめっき液取り出し配管42を通ってめっき液吐出口43から電解回収装置30の陰極室33に導入され、陰極室電解液(めっき液)36となる。この陰極室電解液(めっき液)36は、電解回収装置30による電気分解によって銅イオンおよび水素イオンの濃度を調整された後、オーバーフロー開口部44から取り出され、オーバーフロー戻し配管45を通ってめっき液貯留・循環槽20に戻される。
めっき液2の処理動作の形態としては、めっき液2の取り出しと電解処理後の陰極室電解液(めっき液)36の戻しを間欠的に行い、電解回収装置30における電解処理をバッチ式に行う方式と、常にめっき液貯留・循環槽20と陰極室33との間でめっき液2を循環させながら、電解回収装置30における電解処理を連続的に行う方式とがある。循環量は、めっき液貯留・循環槽20の液量によって調節する。
電解回収装置30では、電解回収装置電源47から電解電流を流すことにより、陰極32および陽極33上でそれぞれ、下記の反応(3)および(4)が起こり、電解槽31全体では下記の反応(5)が起こることになる。
回収槽陰極:Cu2+ +2e- → Cu ・・・・(3)
回収槽陽極:H2O → 2H+ + (1/2)O2 +2e- ・・・・(4)
回収槽全体:CuSO4 +H2O →Cu +H2SO4 + (1/2)O2 ・・・・(5)
陰極室34では、陰極室電解液(めっき液)36中の過剰な銅イオンが、反応(3)によって還元され、銅陰極32に析出する。この結果、陰極室電解液(めっき液)36中の銅イオン濃度は流した電気量に応じて引き下げられる。
このとき、陽極33では反応(4)によって水素イオンが生成する。一方、電解槽では陽イオン交換膜38によって陰イオンの移動が阻止されているので、陽極室35から陰極室34へ流れる電気量はすべて陽イオンの移動によって運ばれる。従って、陽極室電解液37が希硫酸であれば、反応(4)で生成したと同量の水素イオンが陽極室35から陰極室34へ移動する。この結果、陽極室35では生成したと同量の水素イオンが移動によって失われるため、水素イオン濃度は変化しない。これに対し、陰極室34の陰極室電解液(めっき液)36中の水素イオン濃度は、陽極室35から移動してきた水素イオンによって、流した電気量に応じて引き上げられる。
以上のようにして、めっき液貯留・循環槽20から取り出されためっき液2は、通電する電気量を適切に調整することで、銅イオン濃度と水素イオン濃度(硫酸濃度)が適切な値に調整された後、めっき液貯留・循環槽20へ戻される。このため、電解銅めっき装置10で製造される銅めっき製品の品質が向上する。
この際、陰極室34に導入された陰極室電解液(めっき液)36中の添加剤は、陽イオン交換膜38によって陽極室35への侵入を阻止されるので、陽極33上で酸化されることがない。従って、電解回収装置30における添加剤の損失は、陰極32に析出する銅層に添加剤が取り込まれることによる損失分に限られる。このため、添加剤を補給する薬剤コストが抑えられるばかりでなく、添加剤の濃度が安定し、電解回収装置30における添加剤の損失に起因して、電解銅めっき装置10で製造される銅めっき製品にピットやブツが発生することがない。
処理をバッチ式に行う場合、処理後の液をめっき液貯留・循環槽20へ戻さず、廃棄してしまうこともできる。この場合には、陰極室電解液(めっき液)36に含まれる銅イオンは電解処理で全て回収し、陰極室電解液(めっき液)36を硫酸溶液に変え、塩基で中和して廃棄する。硫酸だけが含まれる廃液の処理は、銅イオンを含むめっき液2をそのまま処理する場合に比べ、コストが大幅に低下する。
陰極は銅板を用いるのがよい。この銅板は厚さが薄いものを用いてコストを下げるようにし、回収した銅が十分堆積したら、取り外して新しい銅板と交換する。このようにすれば、堆積した銅膜を手間をかけて剥がす必要がなく、容易に資源として売却したり、再利用にまわしたりすることができる。
不溶性陽極33の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、チタン基材に白金を被着させた白金電極や、チタン基材に酸化イリジウムを焼き付けた酸化イリジウム電極を用いることができる。特許文献1の方法と異なり、本考案には、添加剤が酸化分解されるおそれなしに、任意の不溶性陽極を用いることができるメリットがある。
陽極室35では不溶性陽極33の表面から発生する大量の酸素ガスによって陽極室電解液37が飛び散り、蒸発によって水分が失われるため、陽極室電解液37の液面が下がる。そこで、陽極室電解液37が飛び散るのを防ぐため、陽極室35の上部に蓋を設ける。さらに、陽極室35と陰極室34の液面を同じレベルに保つため、両者の隔壁に直径0.2〜1.0mmの貫通孔46を1つまたは数個形成する。貫通孔46を通って陽極室35に入る陰極室電解液(めっき液)36の量はわずかであるから、これが陰極室電解液(めっき液)36の組成に与える影響は無視できる。
陰極室電解液(めっき液)36の温度は100℃まで上げることができる。陰極室電解液(めっき液)36の温度を高く、かつ、不溶性陽極33と陰極32との距離を小さくすることで、電解電圧を低下させ、処理コストを下げることができる。
図3(a)は、実施の形態1の変形例に基づく銅の電解回収装置の電解槽を示す断面図である。この電解槽では、銅イオンの回収効率を向上させるために、陽極室35を陰極32の両側に2つ設けている。それ以外は、図2に示した電解槽31と同じである。
図3(b)は、陽イオン交換膜38の正面図およびこの面方向で切断した電解槽の断面図である。図3(a)および(b)に示すように、陽イオン交換膜38は、格子状の陽イオン交換膜補強用枠39によって補強され、陽イオン交換膜支持体40によって保持され、陽イオン交換膜支持体40とともに陽極室35を形成している。
実施の形態2
図4は、実施の形態2に基づく銅の電解回収装置の電解槽を示す断面図である。この電解槽でも、銅イオンの回収効率を向上させるために、陽極室35を陰極32の両側に2つ設けている。この電解槽では、さらに陰極32を陰極以外の領域から分離する陽イオン交換膜55が設けられ、電解槽は陽極室35と中間室52と陰極室51とに分離されている。
中間室電解液54として電解銅めっき装置10のめっき液2が用いられる。陽極室電解液37は、実施の形態1と同様で、銅イオンの回収と銅めっきとを妨害する陽イオンや陰イオンを含むものでなければよい。陰極室電解液53は、銅イオンの回収を妨害する陽イオンや陰イオンを含むものでなければよいが、めっき液2と同様に硫酸銅と硫酸とを含む水溶液が最も好ましく、添加剤を含まないことが必要である。
図4に示す電解槽に電解電流を流すと起こる反応は実施の形態1と同じであり、陰極32および陽極33上でそれぞれ、下記の反応(3)および(4)が起こり、電解槽全体では下記の反応(5)が起こる。
回収槽陰極:Cu2+ +2e- → Cu ・・・・(3)
回収槽陽極:H2O → 2H+ + (1/2)O2 +2e- ・・・・(4)
回収槽全体:CuSO4 +H2O →Cu +H2SO4 + (1/2)O2 ・・・・(5)
陽極33では反応(4)によって水素イオンが生成するが、実施の形態1で前述したように、陽極室35では生成したと同量の水素イオンが移動によって失われるため、陽極室電解液37の水素イオン濃度は変化しない。
中間室電解液(めっき液)54では、流れた電気量に応じて陽極室35から水素イオンが移動してくる。一方、陽イオン交換膜55によって陰イオンの移動が阻止されているので、中間室52から陰極室51へ流れる電気量はすべて陽イオン、すなわち、銅イオンと水素イオンの移動によって運ばれる。従って、流れた電気量に応じて中間室52から陰極室51へ銅イオンと水素イオンが移動する。以上の結果、中間室電解液(めっき液)54の銅イオン濃度は引き下げられ、水素イオン濃度(硫酸濃度)は引き上げられる。中間室電解液(めっき液)54の組成が大きく変化しない範囲では、流れた電気量と銅イオン濃度および水素イオン濃度の変化量との間には一定の比例関係があるから、めっき液貯留・循環槽20から取り出されためっき液2は、電気分解の電気量を適切に調整することで、銅イオン濃度と水素イオン濃度(硫酸濃度)が適切な値に調整された後、めっき液貯留・循環槽20へ戻される。
陰極室51では、初期には、中間室52から陰極室51へ移動してくる銅イオンと水素イオンのうち、主として銅イオンが反応(3)によって還元され、陰極32上に析出する。この後、陰極室電解液53中の銅イオン濃度が低下し、水素イオン濃度が上昇すると、中間室52から陰極室51へ移動してくるのと同量の銅イオンと水素イオンとが還元されるようになる。なお、陰極室53では蒸発によって水分が失われるため、陰極室電解液53の液面が下がる。そこで、陰極室53と中間室54の液面を同じレベルに保つため、両者の隔壁に直径0.2〜1.0mmの貫通孔46を1つまたは数個形成するのがよい。
以上のようにして、めっき液貯留・循環槽20から取り出されためっき液2は、通電する電気量を適切に調整することで、銅イオン濃度と水素イオン濃度(硫酸濃度)が適切な値に調整された後、めっき液貯留・循環槽20へ戻される。このため、電解銅めっき装置10で製造される銅めっき製品の品質が向上する。
この際、中間室電解液(めっき液)54中の添加剤は、陽イオン交換膜38によって陽極室35への侵入を阻止されるので、陽極33上で酸化されることがない。また、陽イオン交換膜55によって陰極室51への侵入を阻止されるので、陰極32上に析出する銅層に添加剤が取り込まれることがない。従って、銅の電解回収装置における添加剤の損失はない。このため、添加剤を補給する薬剤コストが抑えられるばかりでなく、添加剤の濃度が安定し、電解回収装置30における添加剤の損失に起因して、電解銅めっき装置10で製造される銅めっき製品にピットやブツが発生することがない。
上記以外は実施の形態1と同様であるので、重複を避け、説明を省略する。
下記の条件で陽極の違い、及び陽イオン交換膜の有無による添加剤の消耗速度の相違を調べた。
陽極および陰極面積 10dm2
めっき液量 50L
めっき温度 45℃
実施例1は、陽極として不溶性陽極を用い、実施の形態1の変形例の、図3に示した電解槽を用い、陽イオン交換膜を用いて陽極室をめっき液から隔離する場合である。実施例2は、陽極として不溶性陽極を用い、実施の形態2の図4に示した電解槽を用い、陽イオン交換膜を用いて陽極室および陰極室をそれぞれめっき液から隔離する場合である。比較例は陽イオン交換膜を用いない場合で、比較例1は不溶性陽極を用いる場合で、比較例2は銅からなる溶性陽極を用いる場合である。
図5と表1は、実施例1および2と比較例1および2における添加剤濃度の減少速度を測定した結果を示すグラフと表である。添加剤濃度は、アニオン性添加剤の標準添加量を100%とし、0.5時間(30分間)ごとの濃度を示した。ただし、比較例1は1時間、比較例2は3時間測定して、測定を打ち切った。
Figure 0003110444
比較例1と比較例2とを比べると、銅陽極を用いる比較例2に比べて、不溶性陽極を用いる比較例1では、アニオン性添加剤の酸化分解が著しく速いことがわかる。実施例1および実施例2では、その不溶性陽極を用いているにも係わらず、比較例1はもちろん、比較例2と比べても、アニオン性添加剤の酸化分解が著しく遅く、これが電極とアニオン性添加剤とを陽イオン交換膜を用いて隔離した効果である。特に、陽極室と陰極室とをともに陽イオン交換膜を用いてめっき液から隔離した実施例2ではアニオン性添加剤の損失は測定されず、期待どおりの効果を示した。
以上、本考案を実施の形態及び実施例に基づいて説明したが、本考案はこれらの例に何ら限定されるものではなく、考案の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本考案の実施の形態1に基づく銅の電解めっきシステムの構成を示す説明図である。 同、銅の電解回収装置を拡大して示す断面図である。 同、変形例に基づく銅の電解回収装置の電解槽を示す断面図(a)と、陽イオン交換膜の正面図(b)である。 本考案の実施の形態2に基づく銅の電解回収装置の電解槽を示す断面図である。 本考案の実施例と比較例における添加剤の減少速度を示すグラフである。
符号の説明
1…めっき槽、2…めっき液、2a…あふれ出しためっき液、
2b…漏れ出しためっき液、3…印刷シリンダー(陰極)、4…含リン銅(溶性陽極)、
5…吹き出し口、6…オーバーフロー開口部、7…ドレイン、
10…印刷シリンダーの電解銅めっき装置、11…印刷シリンダー駆動軸、
12…駆動装置、13…駆動用モーター、20…めっき液貯留・循環槽、
21…送液ポンプ、22…濾過器、30…銅の電解回収装置、31…電解槽、
32…陰極(銅板)、33…不溶性陽極、34…陰極室、35…陽極室、
36…陰極室電解液(めっき液)、37…陽極室電解液、38…陽イオン交換膜、
41…送液ポンプ、42…めっき液取り出し配管、43…めっき液吐出口、
44…オーバーフロー開口部、45…オーバーフロー戻し配管、46…貫通孔、
47…電解回収装置電源、51…陰極室、52…中間室、53…陰極室電解液、
54…中間室電解液、55…陽イオン交換膜

Claims (7)

  1. 金属の電解めっき装置に付属した金属の電解回収装置において、
    不溶性陽極と陰極とを有し、
    電解槽がイオン交換膜によって陽極室と陰極室とに分離され、
    前記電解めっき装置のめっき液が前記陰極室の電解液として供給される
    ことを特徴とする、金属の電解回収装置。
  2. 金属の電解めっき装置に付属した金属の電解回収装置において、
    不溶性陽極と陰極とを有し、
    電解槽がイオン交換膜によって3室に分離され、陽極室が第1のイオン交換膜によっ て陽極室以外の領域から分離され、陰極室が第2のイオン交換膜によって陰極室以外の 領域から分離され、前記陽極室と前記陰極室との間に中間室が設けられており、
    前記電解めっき装置のめっき液が前記中間室に電解液として供給される
    ことを特徴とする、金属の電解回収装置。
  3. 請求項1に記載した前記陰極室又は請求項2に記載した前記中間室が、前記電解めっき装置に付設されためっき液貯留・循環槽に、前記めっき液の移送手段を介して連結されている、請求項1又は請求項2に記載した金属の電解回収装置。
  4. 前記イオン交換膜が陽イオン交換膜である、請求項1〜3に記載した金属の電解回収装置。
  5. 前記金属が銅である、請求項1〜3に記載した金属の電解回収装置。
  6. 請求項3に記載した金属の電解回収装置と、前記電解めっき装置と、前記めっき液貯留・循環槽とからなる電解めっきシステム。
  7. 前記めっき液貯留・循環槽内のめっき液の一部が濾過後に前記電解めっき装置内に供給され、この電解めっき装置内で金属の電解めっきに用いられた後、前記めっき液貯留・循環槽内へ供給され、更に、前記めっき液貯留・循環槽内のめっき液の一部が前記金属の電解回収装置内へ移送され、この電解回収装置内で金属イオンの一部が回収された後、前記めっき液貯留・循環槽内へ戻される、請求項6に記載した電解めっきシステム。
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WO2010080761A1 (en) * 2009-01-06 2010-07-15 Epner R L System for electrolytic recovery of metals with improved connection interface
WO2024030745A1 (en) * 2022-08-04 2024-02-08 Lam Research Corporation Electrodeposition systems
WO2024078627A1 (zh) * 2022-10-14 2024-04-18 叶涛 一种结合电解溶铜的不溶性阳极镀铜工艺优化方法及装置

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