JP4824539B2 - 汚泥濃度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば下水処理の際に発生する汚泥を機械濃縮するための汚泥濃縮装置に設けられる汚泥濃度制御装置に関し、特に、濃縮汚泥の濃度を高精度に測定して期待する汚泥濃度に調節することのできる汚泥濃度制御装置に関する。
従来より、下水を清澄な水にする処理の際に発生する汚泥を機械濃縮するための装置として、スクリュー型濃縮装置、遠心濃縮装置、ベルト型濃縮装置などが使用されており、濃度計で濃縮汚泥の濃度を検出して、所望の濃度となるようにフィードバック制御されるのが一般的である。
濃縮汚泥の濃度計としては、例えば振動式濃度計、レーザ光式濃度計、マイクロ波式濃度計が知られているが、これらは低濃度の汚泥に対しては適用可能であるものの、様々な異物が高濃度で混入する濃縮汚泥に対しては高精度に濃度を測定することができないという問題があった。
濃縮汚泥に対しても適用可能性のある濃度計としては、特許文献1に開示されているような濃度計が知られている。特許文献1に開示されている濃度計は、スクリュー型濃縮装置から排出される濃縮汚泥の濃度計として使用されるものであり、図9に示すように、濃縮汚泥槽1に連続的に濃縮汚泥をサンプリングし、この濃縮汚泥中に円盤形状の検出体11を浸漬して駆動モーター12で回転させ、各濃度に対応する粘度の違いよって駆動モーター12のトルク値が変わるという原理を利用して汚泥濃度を演算により算出する構成である。
特許文献1で用いられている検出体11は、円盤形状で構成されているが、他の検出体として、いわゆる一般的な粘度計に採用されている円筒形の検出体を用いた例が特許文献2に開示されている。
ところで、近年においては益々環境問題がクローズアップされており、これに伴い、装置から排出される汚泥濃度の管理精度の要求が高まっている。例えば、日本下水道事業団が定める「機械設備標準仕様」によれば、次工程の脱水工程で汚泥の脱水を効率よく進行させるために、汚泥を4%以上(以下、「%」の記載は質量%を意味する)に濃縮することが基準に掲げられている。さらに、脱水機の安定した運用を可能とするために、実用レベルにおいては汚泥濃度のばらつきを±0.2%程度に抑えることを求められることがある。しかしながら、一連の下水処理システムで処理される下水の性状は時間や季節によって変化するものであり、そのため汚泥濃縮装置に供給される汚泥性状も一定ではないことに濃度制御の難しさがある。
上記要求に対し、装置メーカーでは汚泥濃縮装置に対する種々の改善策が検討されているものの、肝心の濃度計の測定精度を向上させることについては期待するレベルに到達していないものが多いのが実情である。特許文献1及び2に開示されている濃度計についても、濃縮汚泥に対する適用可能性はあるものの、測定値の精度が±0.5%程度と低く、実用レベルでは充分な精度と言えるものではない。
実開平6−025747号公報 特開2005−274250号公報
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、汚泥濃度を高精度に検出し、この検出した汚泥濃度に基づいて汚泥濃縮装置をフィードバック制御することによって、期待する汚泥濃度に確実に調節することのできる汚泥濃度制御装置を提供することにある。特に、汚泥濃度のばらつきを例えば±0.2%の範囲内で制御可能なように、僅かな濃度変動をも高精度に検出することのできる汚泥濃度制御装置を提供することにある。
本発明の汚泥濃度制御装置は、汚泥を濃縮するための汚泥濃縮装置を制御するための汚泥濃度制御装置であって、汚泥濃縮装置から排出される濃縮汚泥をサンプリングする濃縮汚泥槽と、サンプリングされた濃縮汚泥に浸漬される円盤形状の回転盤と、この回転盤の中央部表面に連結される回転軸と、この回転軸を介して回転盤を回転させる駆動機構と、回転盤の回転軸を中心にして同心円上に等間隔で回転盤の表裏面に形成され、山形形状を有する複数の抵抗部材と、濃縮汚泥中で回転盤を回転させる駆動機構の負荷を検出し、この負荷の大きさに基づいて汚泥の濃度を算出する濃度検出手段と、濃度検出手段によって算出された汚泥濃度が予め決めた所定の濃度となるように、汚泥濃縮装置の濃度調節手段に濃度調節信号を出力する制御信号生成手段と、を有することを特徴とする。
前記抵抗部材は、回転盤の表面側に回転軸を挟んで対向するように形成された2個の抵抗部材と、この表面の抵抗部材とは前記回転軸を中心に位相を90度ずらして裏面側に形成された2個の抵抗部材からなる構成とすることができる。
さらに、汚泥濃縮装置からサンプリングされる濃縮汚泥は、ポンプによって濃縮汚泥槽にポンプアップされて供給することができる。この場合、前記濃縮汚泥槽は、サンプリングされた濃縮汚泥が前記回転盤の裏面に向けて流れるように前記回転盤の下方に供給口が形成されると共に、供給された濃縮汚泥が上部からオーバーフローするように開口する内部容器を備えた構成とすることができる。
また、前記駆動機構は駆動モーターであり、濃度検出手段は、駆動モーターの負荷として電流値又はトルク値を検出し、予め格納している汚泥濃度と電流値又はトルク値とを対応付けた情報に基づいて汚泥の濃度を算出することができる。
上記した汚泥濃度制御装置が適用される汚泥濃縮装置は、スクリュー型濃縮装置、遠心濃縮装置、ベルト型濃縮装置、フィルター型濃縮装置、重力沈降濃縮装置の中から選択することができる。
本発明によれば、山形形状を有する抵抗部材を回転盤の表裏面に回転軸を中心として同心円上に等間隔に形成することによって、前記回転盤を濃縮汚泥中で回転させる駆動機構の負荷に対する粘度の影響を大きくする一方で、流れの影響を小さくし、これにより汚泥濃度を高い精度で測定することが可能となる。その結果、汚泥濃縮装置にて濃縮される汚泥濃度を、期待する汚泥濃度に確実に調節することができる。特に、±0.2%の範囲内で制御することをも可能とする。
本発明の好適な実施形態に従う汚泥濃度制御装置について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。
まず、本発明の実施形態による汚泥濃度制御装置は、例えば下水処理の過程で発生する汚泥を例えば4%以上に濃縮するための機械濃縮装置、例えばスクリュー型濃縮装置、遠心濃縮装置、ベルト型濃縮装置、フィルター型濃縮装置、重力沈降濃縮装置などに対して適用することができる。これらの装置が処理対象とする汚泥は、下水を清澄な水とするための処理の過程で発生する余剰汚泥、混合生汚泥、凝沈汚泥などであり、これら0.3〜2%程度の汚泥を4%以上の濃縮汚泥に濃縮して排出する。ここで、例えば4%の濃縮汚泥は、通常は、常温で粘度が0.2〜5Pa・S,比重が1といった液性を有し、さらに、前段の工程までに除去しきれなかった異物、例えば毛髪やワラなどのし渣が含まれている。
本実施形態の汚泥濃度制御装置は、図1に示すように、汚泥濃縮装置2から排出される濃縮汚泥の中から、濃度測定用の濃縮汚泥がサンプリングされる濃縮汚泥槽21内には、円盤形状をなす回転盤3が濃縮汚泥中に浸漬するように配置されている。この回転盤3は、詳しくは図2に示すように、その表面中央部に接続された回転軸31を中心にして回転可能なように構成され、さらに、前記回転盤3の表面及び裏面には、表面に角の無いなめらかな山形形状をなす複数の抵抗部材32が、前記回転軸31を中心とする同心円33上に等間隔で設けられている。これら回転盤3及び抵抗部材32は、濃縮汚泥の濃度を検出するための検出体(プローブ)として構成されている。
より具体的に説明すると、回転盤3は、例えばステンレス製で直径90mm,厚さ3mmの円盤形状に形成され、抵抗部材32は、例えばステンレス製で高さ15mm,底面直径20mmの山形形状に形成されている。そして、前記回転軸31を中心とする例えば直径70mmの同心円33上に、前記回転軸31を挟んで直径上で対向するように配置された抵抗部材32が、表面と裏面で90度の位相をずらすようにして合計で4個設けられている。さらに、図示は省略するが、回転盤3の中央部には孔が穿設されており、この孔を通じて回転軸31の先端を貫通させた状態で固着し、さらに回転軸31の先端には、頂部が半球状に形成されているキャップが装着されている。
濃縮汚泥槽21は、上下端が開口すると共にその中央部から下端にかけて縮径してなる例えば直径200mmの筒状をなす内部容器22と、この内部容器22の中央部から上端を囲むように形成された外部容器23からなる2層構造を形成している。前記内部容器22の下端開口部は、濃縮汚泥の供給口24として形成されており、その中心軸に沿った上方位置に回転盤3が垂下されている。さらに、前記供給口24は、汚泥濃縮装置2から排出される濃縮汚泥を一時的に貯留する濃縮汚泥受槽25、及びこの濃縮汚泥受槽25から汚泥をサンプリングするための汚泥サンプリングポンプ26を介して配管で接続されており、当該汚泥サンプリングポンプ26によってポンプアップ(リフトアップ)されて連続的に濃縮汚泥が濃縮汚泥槽21の内部容器22に供給され、濃度がリアルタイムで測定されるように構成されている。また、前記外部容器23の下部側面には、濃縮汚泥の排出口27が形成されており、内部容器22の上部からオーバーフローした濃縮汚泥は、この排出口27を通じて系外に排出される構成である。
また、回転軸31の他方の端部は、例えば前記外部容器23の上部壁に設置された駆動機構である駆動モーター4に接続されている。そして駆動モーター4の駆動力によって回転盤3を例えば150〜180rpmで一方向に回動させ、この回転盤3を濃縮汚泥中で回動させる駆動モーター4の負荷の大きさを、濃度検出手段41が、例えば駆動モーター4の電流値で検出するか又はトルク値で検出して、これを4−20mAの電気信号に変換する構成である。駆動モーター4の負荷を電流値又はトルク値で検出し、4−20mAの電気信号に変換する手法は、公知の手法を採用することができる。
さらに、濃度検出手段41は、例えば予め試験を行って取得した汚泥濃度と電流値の相関情報、又は汚泥濃度とトルク値の相関情報を、例えばメモリーなどの記憶手段(不図示)に格納しており、サンプリングした濃縮汚泥から実際に検出された電流値又はトルク値に従い、前記相関情報を参照して濃度を算出するように構成されている。
図3は、上記相関情報の一例として、回転盤3を150rpmで回転させたときの汚泥濃度と電流値の関係を示すグラフである。グラフの横軸は検出した電流値を4−20mAの電気信号に変換した値(変換器の読み値として4−20mAを0−100%としたものである)を示し、縦軸は汚泥濃度(%)を示し、グラフ中の各プロットは実際に試験を行って取得したデータを示している。そして当該相関情報に基づき、本実施形態では、これらプロットの2点間を結ぶ直線状の相関式を予め算出しておき、これらの相関式に基づいて汚泥濃度を算出する。なお、これら全てのプロットを結ぶ一つの相関式を算出するようにしてもよい。
さらに、本実施形態の汚泥濃度制御装置は、前記濃度検出手段41が検出した汚泥濃度の値に基づき、汚泥濃縮装置2をフィードバック制御するための信号を出力するための制御信号生成手段42を備えている。より具体的には、前記濃度検出手段41から送られてくる濃度値(算出値)が予め決めた所定の濃度範囲、例えば4〜5%の濃度範囲であって、且つ、目標濃度が4.5%となるようにPID制御などの公知の制御を行うための制御信号を出力し、この制御信号に基づいて濃度調整手段42の動作が制御されるように構成されている。加えて、濃度値(算出値)が上限値(例えば5%)を超えるか、あるいは下限値(例えば4%)を下回ったときに、アラーム信号を発するようにする制御信号を出力するようにすることができる。
続いて、上述の汚泥濃度制御装置を用いて汚泥濃度を検出し、さらに制御信号を出力するまでの動作について説明する。なお、以下の説明は、駆動モーター4の負荷の大きさを電流値で検出する例で記載してあるが、電流値に代えてトルク値で検出する場合も同様の動作が行われる。
まず、汚泥濃縮装置2から排出される濃縮汚泥は、濃縮汚泥受槽25にて一時的に貯留されてから次工程である脱水工程に順次移送される主流れを形成する。このとき、汚泥が沈降堆積するのを防止するために、撹拌機25Aなどによって槽内の撹拌を行っている。
その一方で、汚泥サンプリングポンプ26によって濃縮汚泥受槽25内から濃縮汚泥がポンプアップされ、濃縮汚泥槽21に連続的に濃縮汚泥をサンプリングする。サンプリングされた濃縮汚泥は、回転盤3の下方に位置する供給口24を介して内部容器22内に供給され、図1に模式的に矢印で示すように、回転盤3の裏面に向かう流れを形成し、そして上部から外部容器23にオーバーフローし、排出口27を通じて系外に排出される。系外に排出された濃縮汚泥は、主流れに合流させて次工程に移送される。なお、汚泥サンプリングポンプ26の流量を調節することによって、内部容器22からのわき上がり速度が、例えば0.5〜5cm/secとなるように設定されている。
上記のようにして濃縮汚泥がサンプリングされる一方で、駆動モーター4の駆動力によって回転盤3を所定の回転数で一方向に連続的に回動させ、このときの駆動モーター4の電流値を、濃度検出手段41が検出し、さらに4−20mAの電気信号に変換する。さらに、濃度検出手段41は、予め格納している汚泥濃度と電流値の相関情報を参照し、検出した電流値(厳密には変換値)に対応する濃度を算出して制御信号生成手段42に出力する。
前記濃度検出手段41から汚泥濃度の情報を受け取った制御信号生成手段42は、その汚泥濃度が予め決めた所定の濃度範囲内であって、且つ、目標濃度となるようにPID制御などの制御を行うための制御信号を出力し、この制御信号に基づいて濃度調整手段28の動作が制御される。なお、上記したように汚泥濃度の測定はリアルタイムで連続的に行われているが、制御信号生成手段42は、所定の周期で汚泥濃度(算出値)を参照して濃度調節手段28の動作を変更するように制御することができる。すなわち、実用レベルにおいて要求される濃度制御範囲は狭い範囲であるため、リアルタイムに濃度調節手段28を動作させるよりも、例えば30分おきに動作させたり、或いは、汚泥濃縮装置2内で汚泥が入れ替わるタイミングに併せて動作させる、といったように間隔をおいて段階的に動作させた方が、より堅実的に狭い制御範囲内でのコントロールを良好に行うことが可能となる。
上述の実施形態によれば、円盤形状の回転盤3の表裏面に、回転軸31を中心とした同心円33上に等間隔で山形形状の抵抗部材32を設けて検出体を構成し、この回転盤3を回転させる駆動モーター4の負荷の大きさを電流値又はトルク値で検出し、この負荷の大きさに基づいて汚泥濃度を算出することにより、汚泥濃度を高精度に検出することが可能となる。従って、この検出した汚泥濃度に従って汚泥濃縮装置2をフィードバック制御すれば、期待する目標濃度にコントロールすることを確実に行うことが可能となる。
このように高精度な濃度測定が可能となった理由について、汚泥濃度と電流値の相関関係を示すグラフを参照しながら詳しく説明すると、「背景技術」の欄にも記載したように、従来における検出体は円盤型や円筒型で形成していたため、駆動モーター4の負荷変動に対する粘度の影響度が小さく、図4に模式的に直線で示す相関式(I)のように傾きが大きい。そのため、濃度が変化しても駆動モーター4の負荷(電流値)はほとんど変わらず、0.2%オーダーで濃度を検出することができないか、できたとしても測定誤差の可能性が大きかった。一方、粘度の影響を大きくしようとして単に回転盤3に抵抗部材を設けただけでは、相関式(II)のように傾きは小さくなるものの、連続的にサンプリングされる濃縮汚泥の流れの抵抗が大きくなり、濃度以外の要因によって駆動モーター4の負荷が変動して、正確な濃度を測定することができなくなってしまう。
そこで、本発明者らは、駆動モーター4の負荷には、粘性による抵抗及び流れによる抵抗が大きく影響ところ、濃度との関係が大きい粘度の影響は大きくし、且つ、濃度との関係が小さい流れの抵抗を小さくすることが、高精度な測定を可能にする重要な要素であると考え、さらに、濃縮汚泥に対して最もその作用を得られるのが山形形状の抵抗部材32であることを見出し、これにより0.2%オーダーでの正確な測定を実現したのである。なお、抵抗部材32をいくつ設けるか、また、どのように配置するかについては特に制限されることはなく、例えば表面及び裏面に2〜8個の範囲内で適宜配置することができる。しかしながら、図2に示したように、前記回転盤3の回転軸31を挟んで対向するように形成された2個の抵抗部材を表裏面で位相を90度ずらして配置することにより、図3に示すように良好な相関情報を得ることができる。換言すれば、高精度な測定を可能なものとすることができる。
また、本実施形態のように、サンプリングした濃縮汚泥の供給口24を回転盤3の下方に設けたことにより、図9に示す従来方式のような側方の一方向から流れ回転盤3に衝突することを避け、回転する回転盤3に対して周方向に均一に流れが形成されるようにしている。これにより、より確実に流れの影響を小さくして、正確な濃度を連続的に測定することが可能となる。すなわち、上記したように、駆動モーター4の負荷には、粘性による抵抗及び流れによる抵抗が大きく影響するが、流れによる抵抗は測定誤差となる。そのため、バッチ方式を採用して流れによる抵抗をなくすことも考えられるが、バッチ方式の場合にはサンプリングした濃縮汚泥の入れ替えに時間を要してしまう為、リアルタイムな濃度測定をすることができず、結果として汚泥濃縮装置2の制御が遅れてしまう不具合が生じかねない。そのため本実施形態は、回転盤3の表裏面に山形形状の抵抗部材32を設けたことに加え、供給口24を回転盤3の下方に設けることによって流れによる抵抗を小さくし、これにより連続的な測定を可能にしたのである。
さらに本実施形態によれば、汚泥サンプリングポンプ26でポンプアップして濃縮汚泥槽21にサンプリングする構成としたことにより、濃縮汚泥中に残留するし渣が濃縮汚泥槽21内に入り込むのを抑制するフィルタリング効果を得ることができる。その結果、濃縮汚泥槽21内にし渣が入り込んで検出体(特に抵抗部材32)に衝突し、又は絡み付いて駆動モーター4の負荷を変動させることを防止している。
本発明の背景には、回転盤3等で構成される汚泥濃度計を濃縮汚泥受槽25に直に設置すると汚泥濃度が高いときには特段の問題なく濃度制御することができるが、汚泥濃度が低くなると濃度制御にばらつきが生じてしまうことを実際の試験にて確認したことがある。本発明者らはこの問題を解決するために、回転盤の表裏面に山形形状の抵抗部材を設けたことに加え、濃縮汚泥槽21の供給口24を回転盤3の下方に設けること、さらにはポンプ26でポンプアップして濃縮汚泥槽21にサンプリングすることを採用し、これにより連続的に汚泥濃度を高い精度で測定することを実現したのである。
続いて、上述の濃縮汚泥濃度制御装置を、スクリュー型濃縮装置、遠心濃縮装置、ベルト型濃縮装置に適用した場合の概略構成について以下に説明する。
(スクリュー型濃縮装置の例)
図5に示すように、スクリュー型濃縮装置5は、ろ過スクリーン51を有する円筒体52と、駆動機構53によって回転自在なスクリュー軸54が設けられている。この構成において、汚泥供給ポンプ55Aによって汚泥貯留槽55から移送される汚泥が投入口56に投入されると、回転するスクリュー軸54によって汚泥は終端側へ移動し、その間に水分が円筒体のろ過スクリーン51を通過することによって濃縮される。そして、ろ過スクリーン51を通過した水分は、分離液排出口57から排出されて分離液受槽58に供給され、濃縮された汚泥は、汚泥排出口59から排出されて濃縮汚泥受槽25に供給される。
上記のようなスクリュー型濃縮装置において、濃縮汚泥濃度の調節は、例えばスクリュー軸52の回転速度を調節、投入する汚泥の流量を調節することによって行う。すなわち、これらの調節を行う機構が、上述した汚泥濃度調節手段28であり、制御信号生成手段42からの制御信号に従ってその動作が制御されることとなる。
(遠心濃縮装置の例)
図6に示すように、遠心濃縮装置6は外装体をなすケーシング61を有し、このケーシング61内に、駆動機構によって回転自在なスクリューコンベア62、ボウルシェル63が設けられている。スクリューコンベア62は差動装置(例えば差動ギヤボックス)64によってボウルシェル63よりも遅い速度で回転するように構成されている。この構成において、汚泥供給ポンプ55Aによって汚泥貯留槽55から移送される汚泥が、フィードチューブ65を介してフィードゾーン65Aに投入されると、スクリューコンベア62及びボウルシェル63が差速を形成しながら高速で回転することによって分離液と濃縮汚泥とに分離される。濃縮汚泥は、スクリューコンベア62により汚泥排出口66に向かって移送され、濃縮汚泥受槽25に供給される。一方、分離液は、分離液排出口67を介して分離液受槽68に供給される。
上記のような遠心濃縮装置6において、濃縮汚泥濃度の調節は、例えば差動装置64によるスクリューコンベア62とボウルシェル63の差速の調節、投入する汚泥の流量を調節することによって行う。すなわち、これらの調節を行う機構が、上述した汚泥濃度調節手段28であり、制御信号生成手段42からの制御信号に従ってその動作が制御されることとなる。
(ベルト型濃縮装置の例)
図7に示すように、ベルト型濃縮装置7は、汚泥を移送しながら濃縮するための通水性のベルトコンベア71を備えている。この構成において、汚泥供給ポンプ55Aによって汚泥貯留槽55から移送される汚泥が、混合装置72にて凝集剤が添加されてからベルトコンベア71の始端側に供給されると、汚泥はベルトコンベア71によって終端側に移動し、その間に水分が重力の作用によって裏面側に通過して濃縮される。そして濃縮された汚泥は、ベルトコンベアの終端から落下し、排出口73を介して濃縮汚泥受槽25に供給される。一方、分離された水分は、分離液排出口74を介して分離液受槽75に供給される。
上記のようなベルト型濃縮装置7において、濃縮汚泥濃度の調節は、例えば終端に設けられたランプ(傾斜板)76の角度を調節、始端側に設けられた汚泥投入シュート77の傾斜角度を調節、ベルトコンベア71の回動速度を調節、供給する汚泥の流量を調節することによって行う。すなわち、これらの調節を行う機構が、上述した汚泥濃度調節手段であり、制御信号生成手段からの制御信号に従ってその動作が制御されることとなる。
最後に、本発明の汚泥濃度制御装置を、図8に記載した遠心濃縮装置に適用し、実際に汚泥濃度を測定し、さらに測定結果に基づいて差動手段の動作を制御した試験結果を説明する。なお、本試験では目標濃度を4.5%に設定している。図8の経時グラフは、濃縮汚泥測定値と、スクリューコンベア62とボウルシェル63の差速を示している。この結果からも分かるように、本発明の汚泥濃度制御装置は汚泥濃度を高精度に測定することが可能であり、従って、その測定結果に基づいて汚泥濃縮装置の動作をフィードバック制御することによって、期待する目標濃度に確実に調節することが可能となる。
本発明の実施形態に従う汚泥濃度制御装置の構成を示す図である。 上記汚泥濃度制御装置の検出体を示す図である。 上記検出体を回転させる駆動モーターの電流値と汚泥濃度との相関関係を示すグラフである。 従来における駆動モーターの電流値と汚泥濃度との相関関係を模式的に示す図である。 上記汚泥濃度制御装置をスクリュー型濃縮装置に適用した例を示す図である。 上記汚泥濃度制御装置を遠心濃縮装置に適用した例を示す図である。 上記汚泥濃度制御装置をベルト型濃縮装置に適用した例を示す図である。 上記遠心濃縮装置に適用して試験を行った結果を示す図である。 従来の汚泥濃度測定装置の構成を示す図である。
符号の説明
2 汚泥濃縮装置
21 濃縮汚泥槽
3 回転盤
31 回転軸
32 抵抗部材
4 駆動モーター
41 濃度検出手段
42 制御信号生成手段

Claims (6)

  1. 汚泥を濃縮する汚泥濃縮装置を制御するための汚泥濃度制御装置であって、
    前記汚泥濃縮装置から排出される濃縮汚泥をサンプリングする濃縮汚泥槽と、前記サンプリングされた濃縮汚泥に浸漬される円盤形状の回転盤と、この回転盤の中央部表面に連結される回転軸と、この回転軸を介して前記回転盤を回転させる駆動機構と、前記回転盤の回転軸を中心にして同心円上に等間隔で前記回転盤の表裏面に形成され、山形形状を有する複数の抵抗部材と、濃縮汚泥中で前記回転盤を回転させる前記駆動機構の負荷を検出し、この負荷の大きさに基づいて汚泥の濃度を算出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段によって算出された汚泥濃度が、予め決めた所定の濃度となるように、前記汚泥濃縮装置の濃度調節手段に濃度調節信号を出力する制御信号生成手段と、を有することを特徴とする汚泥濃度制御装置。
  2. 前記抵抗部材は、前記回転盤の表面側に回転軸を挟んで対向するように形成された2個の抵抗部材と、この表面の抵抗部材とは前記回転軸を中心に位相を90度ずらして裏面側に形成された2個の抵抗部材からなることを特徴とする請求項1に記載の汚泥濃度制御装置。
  3. 汚泥濃縮装置からサンプリングされる濃縮汚泥は、ポンプによって前記濃縮汚泥槽にポンプアップされて供給されることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚泥濃度制御装置。
  4. 前記濃縮汚泥槽は、サンプリングされた濃縮汚泥が前記回転盤の裏面に向けて流れるように前記回転盤の下方に供給口が形成されると共に、供給された濃縮汚泥が上部からオーバーフローするように開口する内部容器を備えていることを特徴とする請求項3に記載の汚泥濃度制御装置。
  5. 前記駆動機構は駆動モーターであり、
    前記濃度検出手段は、前記駆動モーターの負荷として電流値又はトルク値を検出し、予め格納している汚泥濃度と電流値又はトルク値とを対応付けた情報に基づいて汚泥の濃度を算出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の汚泥濃度制御装置。
  6. 前記濃縮汚泥装置は、スクリュー型濃縮装置、遠心濃縮装置、ベルト型濃縮装置、フィルター型濃縮装置、重力沈降濃縮装置の中から選択されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の汚泥濃度制御装置。
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