JP4824259B2 - より良い予測のための代替ブロック順序 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明が属する技術分野)
本発明はディジタルビデオ信号の圧縮に関し、特に、圧縮効率を高めるための代替ブロックスキャン順序を用いる方法及び装置に関する
【0002】
(背景技術)
近年の通信システム及び信号圧縮技術の進歩は、ポイントツーポイントでのビデオ通信を技術的に可能にしている。ポイントツーポイントビデオ通信の様々なアプリケーションは、ビデオ信号の伝送に使用可能な帯域量によって分類することができる。例えば、専用線を用いる市販のビデオ会議システムは数100Kbps(キロビット/秒)の帯域が信号伝送に利用可能である。これに対し、従来の電話線又は無線チャネルを用いる、テレビ電話のような個人向け通信装置は約20kbpsの帯域しか利用できない。そのため、このような個人向け通信装置を用いて伝送を行うためにはビデオ信号のかなりの圧縮が必要である。
【0003】
一般に、ビデオ信号圧縮は、ビデオ信号内の情報を送信するのに必要な帯域量をおおむね透過的に最小化する技術であると見ることができる。ビデオ信号の各画像フレーム内及び連続する画像フレーム間の高い冗長性によって圧縮が可能となる。つまり、ある画像フレームはその前の1つ又は複数の画像フレームとおそらくほんの少ししか違わないか、ある画像フレームの一部は同一フレームの別の部分とほんの少ししか違わないということである。この冗長性は画像フレームのいくらかの部分を前の画像フレーム又は同一画像フレーム内の前の部分に基づいて外挿又は予測することを可能にしている。従って、送信せねばならないビデオ信号の情報量はかなり削減されるであろう。
【0004】
狭帯域媒体上のビデオ信号伝送の標準化を促進するため、ITU−T勧告H.263及びISO標準MPEG−4といった様々な符号化規格が開発されている。このような規格の下で、ビデオ信号の各フレームはマクロブロックと呼ばれるより小さな領域に分割される。例えば図1を参照すると、QCIF(1/4共通インタフェースフォーマット:Quater Common Interface Format)画像である各フレーム10は、各々が16×16=256画素からなる9×11のマクロブロック12に分割される。現在の規格では、各マクロブロックは8×8画素ブロック又は4×8画素ブロックを単位とし、何らかのインタレースモードで符号化される。ブロックサイズは通常、変換のサイズ(ほとんどの場合8×8DCT(離散コサイン変換:Descrete Cosine Transform)である)から決定される。しかし、将来の規格へ向けた検討においては、4×4画素ブロック等のさらに小さなブロックや、4×4アダマール変換等の他の変換の利用が提案されている。異なるブロックスキャン順序による効果は、4×4画素ブロックを用いて良好に表されるため、各々4×4=16画素からなる4×4のブロック14の領域を各マクロブロック12が規定する図1において一例として用いる。
【0005】
たいていの符号化手法において、マクロブロック12は各画像フレーム10内で1マクロブロックずつ、左から右へ符号化される。同様に、ブロック14も各マクロブロック内で1ブロックずつ、左から右へ符号化される。明瞭にすることを目的として、マクロブロック12内のブロック14の符号化又はスキャン順序を昇順に1〜16で示す。
【0006】
しかし、このブロックスキャン順序は、予測のための隣接マクロブロックの利用可能性(又はその欠如)を考慮していない。上述の通り、画像フレーム内及び連続画像フレーム間の内容の高い冗長性が、周囲の、もしくは隣接するブロックに基づいたブロックの外挿又は予測を可能にしている。より具体的には、この冗長性が、符号化手法においてブロック内の画像の色及び輝度を表すために用いられる画素又はDCT係数又は他の変換係数の予測を可能にしている。さらに、画素の動きもこの冗長性に基づいて予測されているであろう。一般に、予測に使用できる情報量が多いほど、ブロック内の画素の予測精度は高くなり、従って、符号化すべき残余予測誤差がより小さく、簡単になり、高い圧縮比及び高品質のビデオ伝送が実現される。
【0007】
インター符号化手法(inter-cording schemes)において、予測は先行する符号化画像フレームの全体に基づく。しかし、イントラ符号化手法(intra-cording scheme)では、同一画像フレーム又はセグメント化された画像フレームの同一セグメントのみ、例えば、現在符号化されているマクロブロックの上又は同一行の左に位置するマクロブロックのみが利用可能である。しかし、全てのマクロブロックが同一数の隣接マクロブロックを有するわけではない。実際、符号化されているマクロブロックの上又は左に利用可能なマクロブロックが存在しないこともある。そのため、これらマクロブロックについては、利用可能な任意の符号化済みマクロブロックの予測効用を最大限に高めるため、ブロックスキャン順序を調整可能であることが好ましい。
【0008】
欧州特許第EP-836328号等に開示されていると思われるいくつかの従来手法では、ピクチャ内の画像エッジを検出した後、DCT係数のスキャン順序を適合させている。米国特許第4,951,157号及び日本特許第01177786号等に開示されていると思われる他の従来手法においては、所定の対象スキャン順序を用いてブロック境界効果の削減が試みられている。
【0009】
ITU−T勧告H.263の追加提案Annex Vに開示されるような更に別の従来手法では、所定のデータ分割スライスモデルが用いられる際に、全ブロックに対する動きベクトルについて、変更された固定のスキャン順序を利用する。
EP 0 833 521 は画像のマクロブロックのバウンダリブロック合成を行う(従って、少なくとも1つのバウンダリブロックを1つの外部ブロックに変換する)方法及び装置を開示する。当文献はさらに、変換されたブロックがAC/DC係数の所定値を有すること、また従来のようには符号化されないことを教示する。当文献はさらに符号化がジグザグスキャンパターンを用いて符号化を行うことを教示する。
EP 0 633 703 はビデオ信号をブロックに分割し、複数のブロックを結合して複数のマクロブロックを形成し、マクロブロックをスクランブルし、スクランブルされたマクロブロックをブロック毎に符号化する、ビデオ信号の符号化を開示する。スクランブルは、ブロックを再配列するか、マクロブロックのシャッフルパターンを変更することにより行われる。
【0010】
しかしながら、これら従来手法はブロックスキャン順序を調整することによって利用可能となるであろう、任意の符号化済みブロックの予測効用を最大限に高めてはいない。
【0011】
本発明の完全なアプリケーション及び本発明の範囲は、(以下に簡単に要約される)添付図面、以下の、本発明の現時点で好ましい実施形態の説明及び、添付の特許請求の範囲から得ることができる。
【0012】
(発明の概要)
本発明は、符号化すべきマクロブロック内のスキャン順序を調整することにより、符号化済みマクロブロックの予測効用を最大化するための方法及び装置を対象とする。符号化しようとするマクロブロックの上に利用可能な符号化済みブロックが存在しない場合、代替スキャン順序が同一マクロブロック内で当該符号化しようとするブロックの左に位置する符号化済みブロックの最大限の効用を可能とする。利用可能な符号化済みブロックが符号化しようとするマクロブロックの上又は左にも無い場合、代替スキャン順序が同一マクロブロック中で現在符号化されているブロックからの情報の最大限の効用を可能とする。使用される特定のスキャン順序は符号化しようとするマクロブロックの位置に基づいて暗黙的に示されてもよいし、符号化されたブロック情報を含むビットストリーム内部のコードワードによって明示的に示されても良い。スキャン順序がコードワードによって明示的に示される場合、任意の特定のピクチャ及びマクロブロックに対し、1つ以上のスキャン順序から最適なスキャン順序が選択されても良い。
【0013】
1つの見地において、本発明はビデオ信号符号化プロトコルにおける符号化効率を向上させる方法に関する。この方法はビデオ信号を、符号化を行うべき複数のマクロブロックであり、各々が複数のブロックを含むマクロブロックに分割するステップと、符号化すべきマクロブロックに隣接する任意の符号化済みマクロブロックに基づいて、符号化すべきマクロブロックの各々に対してブロックスキャン順序を決定するステップ及び、決定したブロックスキャン順序に基づいて複数のマクロブロックを符号化するステップを有する。
【0014】
別の見地において、本発明はビデオ信号を符号化するシステムに関する。このシステムは、ビデオ信号を、符号化を行うべき複数のマクロブロックであり、各々が複数のブロックを含むマクロブロックに分割するブロックコンバータと、符号化すべきマクロブロックに隣接する任意の符号化済みマクロブロックに基づいて、符号化すべきマクロブロックの各々に対してブロックスキャン順序を決定するブロックスキャナ及び、決定したブロックスキャン順序に基づいて複数のマクロブロックを符号化する符号化器を有する。
【0015】
本発明の方法及び装置のより完全な理解は、添付図面とともに以下の詳細な説明を参照することによって得られるであろう。
【0016】
(現時点で好ましい実施形態の詳細な説明)
以下、本発明の好ましい実施形態を示す添付図面を参照して、本発明を更に詳しく説明する。しかしながら、本発明は多くの異なる形式において実施可能であり、ここで説明する実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は本開示が詳細かつ完全なものとなるように、かつ本発明の範囲を当業者に十分伝えるように与えられるものである。
【0017】
上述の通り、イントラ符号化手法においては、同一画像フレーム内に位置する符号化済みマクロブロックのみが予測に使用可能である。イントラ符号化を用いる1つの理由は、ある画像フレームにおける予測の不正確さが他の画像フレームへ伝播することを防止するためである。イントラ符号化を用いる他の理由は当技術分野に属する当業者には周知であるため、ここでは記載しない。
【0018】
図2に、符号化が行われる4×4ブロック22の領域を規定するマクロブロック20を示す。マクロブロック20の上には、同一画像フレーム内の隣接するマクロブロックから符号化済みブロックA,B,C及びD(影の付いた部分)が、さらに同一画像フレーム内の別の隣接マクロブロックからのブロックIがある。マクロブロック20は画像フレーム又は画像セグメントの左端に沿って位置するため、マクロブロック20の左には予測目的で利用可能なマクロブロックが存在しない。マクロブロック20の右及び下には、同一画像フレーム内の、これから符号化されるいくつかの隣接マクロブロックが存在する。
【0019】
本実施形態における詳細なブロックスキャン順序は、1〜16の数字で昇順に示されるように、左から右へ、かつ上から下である。つまり、ブロック22は1つずつ左から右へ符号化され、ブロック22の列は列毎に上から下へ符号化される。これは現在利用可能なほとんどのビデオ符号化手法でデフォルトのスキャン順序である。図から明らかなように、このデフォルトスキャン順序はまた、予測目的で利用可能な符号化済みブロックの効用を最大化するため、この特定のマクロブロック20にとっては最良のスキャン順序である。マクロブロック20内の各ブロックは少なくとも2つの符号化済み隣接ブロックを有し(あるいは有することになり)、予測はこれら隣接ブロックに基づくことになるであろう。例えば、1番のブロックは符号化済みブロックA及びBを、予測に使用可能な隣接ブロックとして有する。
【0020】
図3に、符号化が行われる4×4ブロック32の領域を規定する別のマクロブロック30を示す。マクロブロック30は、画像フレームの上端に沿って、あるいは画像フレーム内のある画像セグメントの最初の行に位置する点を除き、図2のマクロブロック20と類似している。従って、マクロブロック30の上に予測目的で利用できるブロックは存在しない。しかし、マクロブロック30の左には、同一画像フレーム内の隣接マクロブロックから符号化済みブロックのE,F,G及びH(影の付いた部分)が位置している。図から明らかなように、左から右、上から下というデフォルトスキャン順序はおそらく、マクロブロック30に使用するための最良のスキャン順序ではない。例えば、第1行の最初のブロックは予測を行うために利用可能な符号化済み隣接ブロックE及びFを有するが、第1行の2番目のブロックは、ただ1つの利用可能な符号化済みブロック、すなわち第1行の最初のブロックのみを有することになる。従って、利用可能な符号化済みブロックE,F,G及びHの効用を最大化するための代替ブロックスキャン順序が必要である。
【0021】
本発明の別の実施形態において、マクロブロック30に対し、予測目的に利用可能な符号化済み情報の効用を最大化するであろう代替スキャン順序は、1〜16の数で昇順に示されるような上から下、左から右であるかもしれない。つまり、ブロック32は1つずつ、上から下へ符号化され、ブロック32の列(column)が列毎に左から右へ符号化される。この配列の下では、マクロブロック30内のブロック32の全てが、予測目的で使用するために利用可能な符号化済みブロックを少なくとも2つ有することになる。
【0022】
図4に、符号化が行われる4×4ブロック42の領域を規定する別のマクロブロック40を示す。マクロブロック40は、予測目的で利用可能なブロックが上にも左にも存在しない点を除き、図2及び図3のマクロブロック20及び30のそれぞれと類似している。このような状況は、画像フレームの左上角において、又は画像がセグメントに分割される場合に起こりうる。セグメントマーカの直後に置かれたマクロブロックは、その上にも左にも予測目的のための隣接マクロブロックを持たない。このような場合、図2又は3における実施形態のブロックスキャン順序のいずれも、最良のスキャン順序を表さない。なぜなら、いずれのスキャン順序も、符号化済みブロックを持たないブロック42を少なくとも1つと、予測のために利用可能な符号化済みブロックを1つのみ有するブロック42を3つ持つことになるからである。従って、利用可能となるであろう任意の符号化済みブロックの効用を最大化するために、更に別のブロックスキャン順序が必要である。
【0023】
本発明の更に別の実施形態において、利用可能となるであろう任意の符号化済みブロックの効用を最大化する代替スキャン順序は、マクロブロック40の上半分のブロック42については各ブロックについて上から下へ、そして、各ブロック列については左から右であり、マクロブロック40の下半分のブロック42については、各ブロックについて左から右へ、そして各ブロック行については上から下である。このスキャン順序を1〜16の数で昇順に示す。この配列の下では、符号化済み隣接ブロックを持たないブロック42が1つと、符号化済み隣接ブロックを1つのみ有するブロック42が1つとなるが、残りのブロック42のそれぞれは、符号化済み隣接ブロックを少なくとも2つ有することになる。
【0024】
明示してはいないが、マクロブロック40に対して同等の結果が得られるであろう別のスキャン順序は、マクロブロック40の左半分のブロック42については各ブロックについて左から右へ、そして、各ブロック行については上から下であり、マクロブロック40の右半分のブロック42については、各ブロックについて上から下へ、そして各ブロック列に対しては左から右である。
【0025】
上述したスキャン順序は、各ブロックが4×4画素を有し、マクロブロックが4×4ブロックを含む場合について説明したが、各ブロックが8×8画素を有し、マクロブロックが2×2ブロックを含む場合にも本発明を適用可能であることに留意されたい。
【0026】
ブロックスキャン順序の選択は図5に示される例示的なフローチャートを参照することによってより良く理解されるであろう。ステップ500で、符号化すべきマクロブロックを受信すると、上にあるいずれかのブロックが予測目的で利用可能であるか否かがステップ502で判定される。利用可能なブロックが存在する場合、ステップ504で左から右、上から下のデフォルトスキャン順序が選択される。利用可能なブロックが上に無い場合、予測目的で利用可能なブロックが左に存在するか否かが判定される。利用可能なブロックが存在する場合、ステップ508で上から下、左から右のスキャン順序が選択される。左に利用可能なブロックが無い場合、ステップ510で最初の2行について上から下、左から右のスキャン順序が選択され、ステップ512で次の2行について左から右、上から下のスキャン順序が選択される。ブロックスキャン順序が決定されると、選択処理がステップ514で終了する。
【0027】
図6に、本発明の一実施形態に係るビデオ信号圧縮器60の機能ブロック図を示す。圧縮器60は、受信されるビデオ信号をアナログからディジタルへ変換するアナログディジタル変換器62を含む。ディジタル化されたビデオ信号はブロック変換器64によってマクロブロック及びブロックを有する画像フレームへ変換される。このようにしてマクロブロック及びブロックに分割された画像フレームは、個々のマクロブロックとともに用いるべき最良のブロックスキャン順序を決定するため、ブロックスキャナ66によって処理される。好ましい実施形態において、ブロックスキャナ66は図5とともに上述したブロックスキャン順序選択処理を用いる。符号化器68は、選択されたブロックスキャン順序に従って各マクロブロックに対してなされた予測に部分的に基づいて、画像フレームを符号化する。
【0028】
別の実施形態において、ブロックスキャナ66は、図5に示した選択処理を用いる代わりに、ブロックサイズ(いくつかのサイズを利用可能な場合)及びマクロブロック形式(例えば、イントラ及びインターマクロブロック)といった他の要因に基づいてブロックスキャン順序を選択しても良い。
【0029】
更に別の実施形態において、ブロックスキャナ66は符号化しようとする個々のマクロブロックに対し、可能性のある2つ以上のスキャン順序を提示しても良い。そして、符号化器68は、画像フレーム及び/又は画像フレーム内のマクロブロックの特定の画像内容に基づき、最高予測精度を与えるものとして判断されるスキャン順序を選択する。そして、符号化器68は、得られるビットストリーム内に、選択したスキャン順序を明示的なコードワードとして含ませる。
【0030】
図7に、伸張器70の機能ブロック図を示す。伸張器70は、圧縮器60が生成するビットストリームを受信する逆ブロックスキャナ72を含む。好ましい実施形態において、逆ブロックスキャナ72は、画像フレーム内の復号化すべきマクロブロックの位置及びその周囲に基づいて、どのブロックスキャン順序を用いるべきかを予測する。ここで、伸張器70がマクロブロック位置及びその周囲に関し、圧縮器60と同じ情報へのアクセスを有するか、情報を利用可能であることに留意されたい。代替実施形態において、逆ブロックスキャナ72は、個々のマクロブロックに対してどのブロックスキャン順序を用いるべきかを、ビットストリーム中に明示的に含まれるコードワードに基づいて決定する。復号化器74は、選択されたブロックスキャン順序に従って各マクロブロックに対してなされた予測に部分的に基づいて、ビットストリームを画像フレームに変換する。逆ブロック変換器76は画像フレームをブロック及びマクロブロックからディジタル化されたビデオ信号へ変換する。最後に、ディジタルアナログ変換器78が、ディジタル化されたビデオ信号を元の形式に変換する。
【0031】
特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、記述されない様々な変形例及び代替例が存在し、それらは本発明の範囲及び精神の範囲内である。従って、本発明は以下の請求範囲によってのみ限定されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビデオ画像フレーム用フォーマットの従来技術を説明する図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係るブロックスキャン順序の例を示す図である。
【図3】 本発明の別の実施形態に係る別のブロックスキャン順序の例を示す図である。
【図4】 本発明のさらに別の実施形態に係る更に別のブロックスキャン順序の例を示す図である。
【図5】 本発明に係る方法のフローチャートである。
【図6】 本発明の実施形態に係るビデオ信号圧縮器の機能ブロック図である。
【図7】 本発明の実施形態に係るビデオ信号伸張器の機能ブロック図である。

Claims (26)

  1. デオ信号符号化プロトコルにおける符号化効率を向上する方法であって、
    ビデオ信号を、符号化をすべき複数のマクロブロック(20,30,40)であり、各々が複数のブロックを含むマクロブロックに分割するステップと、
    前記符号化すべき複数のマクロブロックの各々に含まれる複数のブロックのスキャン順序であって符号化済みマクロブロックを予測目的で最大限に利用できるようにスキャン順序を選択するステップ(504、508、510、512)と、
    前記選択されたブロックスキャン順序に基づいて、前記複数のマクロブロックの各々に含まれる前記複数のブロックを符号化するステップとを有し、
    前記スキャン順序を選択するステップが、
    前記スキャン順における次のブロックとして、符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックを選択するステップと、
    符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックがなければ、符号化済みのマクロブロックがすぐ左に存在する候補ブロックを前記スキャン順における次のブロックとして選択するステップと、
    符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックも、符号化済みのマクロブロックがすぐ左に存在する候補ブロックもなければ、現在符号化中のマクロブロック内の符号化済みブロックを予測目的で最大限利用できる候補ブロックを前記スキャン順における次のブロックとして選択するステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 所与のマクロブロックに対する、前記選択されたブロックスキャン順序が、前記複数のマクロブロックに対する前記所与のマクロブロックの位置に基づくことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記選択されたブロックスキャン順序が各ブロックに対して左から右、各ブロック行に対して上から下であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記選択されたブロックスキャン順序が各ブロックに対して上から下、各ブロック列に対して左から右であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記選択されたブロックスキャン順序が、2ブロック行に対しては、各ブロックに対して上から下、各ブロック列に対して左から右であり、別の2ブロック行に対しては、各ブロックに対して左から右、各ブロック列に対して上から下であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記選択されたブロックスキャン順序が、2ブロック列に対しては、各ブロックに対して左から右、各ブロック行に対して上から下であり、別の2ブロック列に対しては、各ブロックに対して上から下、各ブロック行に対して左から右であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 符号化すべき各マクロブロックに対し、別のブロックスキャン順序を選択するステップを更に有し、
    前記符号化ステップが複数の前記ブロックスキャン順序から1つを選択するステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記符号化された複数のマクロブロックを送信するステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 前記送信が前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報を含むことを特徴とする請求項記載の方法。
  10. 前記符号化された複数のマクロブロックを復号化するステップを更に有することを特徴とする請求項記載の方法。
  11. 前記復号化ステップが前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報に基づくことを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 前記復号化ステップが前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報なしで実行されることを特徴とする請求項10記載の方法。
  13. デオ信号を符号化するシステムであって、
    ビデオ信号を、符号化すべき複数のマクロブロックであり、各々が複数のブロックを含むマクロブロックに分割するブロック変換器(64)と、
    前記符号化すべき複数のマクロブロックの各々含まれる複数のブロックのスキャン順序であって符号化済みマクロブロックを予測目的で最大限に利用できるようにブロックスキャン順序を選択するブロックスキャナ(66)と、
    前記選択されたブロックスキャン順序に基づいて、前記複数のマクロブロックの各々に含まれる前記複数のブロックを符号化する符号化器(68)とを有し、
    前記ブロックスキャナが、
    前記スキャン順における次のブロックとして、符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックを選択する手段と、
    符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックがなければ、符号化済みのマクロブロックがすぐ左に存在する候補ブロックを前記スキャン順における次のブロックとして選択する手段と、
    符号化済みのマクロブロックがすぐ上に存在する候補ブロックも、符号化済みのマクロブロックがすぐ左に存在する候補ブロックもなければ、現在符号化中のマクロブロック内の符号化済みブロックを予測目的で最大限利用できる候補ブロックを前記スキャン順における次のブロックとして選択する手段と、を有することを特徴とするシステム。
  14. 所与のマクロブロックに対する、前記選択されたブロックスキャン順序が、前記複数のマクロブロックに対する前記所与のマクロブロックの位置に基づくことを特徴とする請求項13記載のシステム。
  15. 前記選択されたブロックスキャン順序が各ブロックに対して左から右、各ブロック行に対して上から下であることを特徴とする請求項13記載のシステム。
  16. 前記選択されたブロックスキャン順序が各ブロックに対して上から下、各ブロック列に対して左から右であることを特徴とする請求項13記載のシステム。
  17. 前記決定されたブロックスキャン順序が、2ブロック行に対しては、各ブロックに対して上から下、各ブロック列に対して左から右であり、別の2ブロック行に対しては、各ブロックに対して左から右、各ブロック列に対して上から下であることを特徴とする請求項13記載のシステム。
  18. 前記選択されたブロックスキャン順序が、2ブロック列に対しては、各ブロックに対して左から右、各ブロック行に対して上から下であり、別の2ブロック列に対しては、各ブロックに対して上から下、各ブロック行に対して左から右であることを特徴とする請求項13記載のシステム。
  19. 前記ブロックスキャナが、符号化すべき各マクロブロックに対して別のブロックスキャン順序を選択するとともに、
    前記符号化器が複数の前記ブロックスキャン順序から1つを選択することを特徴とする請求項13記載のシステム。
  20. 前記符号化器が前記符号化された複数のマクロブロックを送信することを特徴とする請求項13記載のシステム。
  21. 前記送信が前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報を含むことを特徴とする請求項13記載のシステム。
  22. 前記符号化された複数のマクロブロックを復号化する復号化器(74)を更に有することを特徴とする請求項13記載のシステム。
  23. 前記復号化器が、前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報に基づいて、前記符号化された複数のマクロブロックを復号化することを特徴とする請求項22記載のシステム。
  24. 前記復号化器が、前記選択されたブロックスキャン順序を示す情報を用いずに、前記符号化された複数のマクロブロックを復号化することを特徴とする請求項22記載のシステム。
  25. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  26. 請求項25記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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