JP4822456B2 - 酸洗いされたジルコニウム−ニオブ合金からのニオブの第2相粒子付着物の除去 - Google Patents
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Description
アルカリ度に関して、先ず水酸化ナトリウム(NaOH)を使用してアルカリ性過酸化物を試験した。最初のふるい分け試験で既に、高いpHが過酸化物の分解を促進し、結果として激しいガス放出と溶液の泡立ちが観察された。標準的な分析滴定法を利用して滴定寿命試験を実施し、これらの条件下で(H2O2)が如何に急速に分解するかを観察した。試験溶液はいずれも10%のH2O2と、試料によって異なるNaOHを含有し、残余分は水であった。0.5%、1%、及び10%のNaOHはいずれも急速に分解することが判明した。0.5%NaOH及び1%NaOH溶液はH2O2と混合すると激しく反応し、僅か数時間後にはH2O2のほぼ50%が分解した。10%NaOH溶液はやや緩慢に、但し、約50時間後には過酸化水素の50%が分解した。
過酸化水素と併用するための安定化剤としてメタ珪酸ナトリウム(Na2SiO3)を試験した。初めに調製したように、ここに述べる溶液はいずれも10重量%の過酸化水素と、サンプルによっては異なる量のメタ珪酸ナトリウムとを含有し、残余は水であった。
0.5%の増分で2%から7%までのNa2SiO3を含有する珪酸塩溶液サンプルを調製してスマト(smut)除去に好適のpH範囲を求めた。最初は透明であった3%−5.5%のメタ珪酸ナトリウムを含有する溶液は一晩放置するとシリカゲルを形成した。ゲルの質感はソフトで、溶液は流動性を失わず、容易に汲み出すことができた。このゲルのpH範囲は10.1乃至10.7であり、ジルロ(Zirlo)クーポンを浸したところ、ゲルはスマト(smut)除去に有効であった。
重量%で濃度が3.0%、3.5%、4.0%、4.5%及び5%のNa2SiO3をそれぞれ含有する溶液で過酸化物寿命試験を実施した。10%H2O2及び10%NaOHを含有する溶液をも試験した。10%水酸化ナトリウム溶液は175時間後に90%分解したが、3%メタ珪酸ナトリウム溶液は同じ時間後に50%だけ分解した。
それぞれが2.0%、2.5%、及び3.0%のNa2SiO3を含有する溶液サンプルを使用して寿命試験を実施した。pH及びH2O2組成の双方を経時的に記録した。スマト(smut)除去も経時的に観察して有効なpH範囲及びH2O2組成を求めた。3%Na2SiO3溶液は初期にはシリカゲルpH範囲の最低値に近い値を示し、ジルロ(Zirlo)クーポンを有効に洗浄した。一晩放置すると、溶液は10.15のpH値に達し、ゼリー状になった。92時間放置した後、pHは10.69に達し、ジルロ(Zirlo)クーポンに対する洗浄作用を維持していた。しかし、92時間を超えると、溶液は洗浄作用を失い、ゼリー状ではなくなった。
過酸化水素/メタ珪酸ナトリウム溶液をさらに安定させるため、硫酸マグネシウムを添加した。専門家の間では、アルカリ性溶液に硫酸マグネシウムを添加するとMg(OH)2沈殿物がNi2+及びMn2+のような共沈触媒重金属または遷移金属を形成すると考えられている。
10%のH2O2及び3%のNa2SiO3のみを含有する溶液を0.5%のMgSO4をも含有する同様の溶液と比較した。最初に、0.5%のMgSO4だけを試験した。硫酸マグネシウムを添加するや否や白色のコロイド状沈殿が形成され、24時間以内のエイジングでゲルが形成された。硬質のゲルを混ぜると、これが崩れて、硫酸マグネシウムが存在しない場合に形成されるゲルよりも柔らかく、粘着性の低いゲルとなる。ゲル化した硫酸マグネシウム溶液の初期pHは10.0であった。
これらの溶液を使用して寿命試験を実施した。いずれの場合にも、MgSO4を添加した途端に硬質のゲルが形成されるのを回避するため、先ず10分間電磁攪拌器で溶液を攪拌した。マグネシウムが存在しなければ、H2O2は急速に分解し、pHも急速に上昇する。一般に、マグネシウム濃度が高ければ高いほどH2O2の分解速度が低下する。1%のMgSO4含有する溶液では、500時間後に過酸化水素の75%が存続し、pHは0.2上昇するに留まる。
濃度が0.4%を超える硫酸マグネシウムを使用する場合の懸念は、溶液を放置すると僅かに白色沈殿が沈降することであった。そこで、硫酸マグネシウムの濃度に応じた溶液の沈降速度を求める研究を行った。この試験では、見た目で均質になるまで溶液を攪拌した。次いで、溶液を目盛付きの円筒容器に注入し、沈殿容積を経時的に記録した。
10%H2O2及び3%Na2SiO3と残余分としての水から成る2つの溶液サンプルを調製した。一方のサンプルには1.0重量%のMgSO4を添加し、他方のサンプルには1.2重量%のMg(NO3)2を添加した(いずれの添加分も0.20重量%のMg2+を含有)。これらの溶液を5つの項目について評価した:即ち、スマト(smut)除去、H2O2分解、pH安定度、沈降速度、及びゲル化性向。結果は下記の通りであった。
450時間以上の期間に亘って、どちらの溶液も(硝酸塩及び硫酸塩)初期pHから0.2pHポイント以上変化することはなかった。
2つの溶液はクーポン洗浄試験においてほぼ同じ性向を示した。試験すべて同じ時間量、同じ態様で行なわれた。それぞれのジルロ(Zirlo)クーポンを2分間酸洗い浴(HNO3/HF)に浸し;2分間DI水でリンスし;2分間過酸化物溶液に浸し;再び2分間DI水でリンスした。実施された最終の試験を除くすべての試験において、浴から出たジルロ(Zirlo)クーポンは汚れがなく、光沢を帯びていた。このような結果は恐らく分解の結果として存在する少量のH2O2に起因すると考えられた。最終試験を終えたジルロ(Zirlo)クーポンをさらに15秒間浴に戻したところ、この追加の15秒後ではクーポンは汚れがなく、光沢を帯びていた。
260時間の期間放置すると、これら2つの溶液サンプルは安定性に関してはほぼ同じ性能を示した。420時間後、Mg(NO3)2は1.5重量%だけ大きい過酸化物保持率を示した。即ち、この結果から、Mg(NO3)2が少なくともMgSO4と同じ程度に優れていることを示唆している。
Claims (15)
- 酸洗いされたジルコニウム−ニオブ合金の表面から接着性のニオブが豊富な第2相粒子(SPP)の付着物を除去する方法であって、
アルカリ性過酸化水素と;
アルカリ金属のメタ珪酸塩と;
マグネシウム塩を含有する化学組成物を適用するステップを含む、接着性のニオブが豊富な第2相粒子(SPP)の付着物を除去する方法。 - 化学組成物を適用するステップとして、化学組成物を含有する浴に合金を浸す請求項1に記載の方法。
- 過酸化水素が組成物の総重量の3乃至30重量%の割合で存在する請求項1に記載の方法。
- アルカリ金属のメタ珪酸塩をメタ珪酸ナトリウム及びメタ珪酸カリウムから成る群から選択する請求項1に記載の方法。
- アルカリ金属のメタ珪酸塩がメタ珪酸ナトリウムである請求項1に記載の方法。
- メタ珪酸ナトリウムが組成物の総重量の2乃至12重量%の割合で存在する請求項5に記載の方法。
- マグネシウム塩が組成物の総重量の少なくとも0.04重量%の割合で存在する請求項1に記載の方法。
- マグネシウム塩を硫酸マグネシウム及び硝酸マグネシウムから成る群から選択する請求項1に記載の方法。
- マグネシウム塩が硫酸マグネシウムである請求項1に記載の方法。
- マグネシウム塩が組成物の総重量の0.2乃至1.0重量%の割合で存在する請求項9に記載の方法。
- 化学組成物の適用を周囲温度において行なう請求項1に記載の方法。
- 合金の表面に化学組成物を適用した後、合金をリンスするステップをも含む請求項1に記載の方法。
- 化学組成物が10.0乃至10.7のpHを有する請求項1に記載の方法。
- 化学組成物がゲルの形態を有する請求項1に記載の方法。
- 酸洗いされたジルコニウム−ニオブ合金の表面から接着性のニオブが豊富な第2相粒子(SPP)の付着物を除去するための化学組成物であって、
アルカリ性過酸化水素と;
アルカリ金属のメタ珪酸塩と;
マグネシウム塩を含有する、接着性のニオブが豊富な第2相粒子(SPP)の付着物を除去するための化学組成物。
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