JP4822006B2 - ウォーターポンプ用密封装置 - Google Patents

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本発明は、密封技術に係る密封装置に関し、更に詳しくは、ウォーターポンプの軸封部に用いられるのに適した密封装置に関するものである。本発明の密封装置は例えば自動車エンジン冷却用ウォーターポンプに用いられ、またはその他の冷却用ウォーターポンプに用いられる。
従来からこの種のウォーターポンプに用いられる密封装置として、図5に示す密封装置51が知られており、この密封装置51は、ハウジング52に固定されるとともに軸53に摺動自在に密接するシールリップ54を複数並べて配置することにより、LLC等の密封流体が機内側Aから機外側Bへ漏洩しないようこれをシールしている。
しかしながら上記従来技術によると、その主たる機能である密封作動がもっぱら各シールリップ54の摺動作動のみに依存しているため、発揮し得る密封性能に限界を有している。またウォーターポンプ用の密封装置としては、密封性能のほかに以下の点に留意する必要がある。
(1)密封流体圧として機内側から0.2MPa程度の圧力が作用するので、耐圧性を考慮する必要がある。
(2)水潤滑でシールリップが摩耗しやすいので、耐摩耗性を考慮する必要がある。
(3)ポンプ内に存在する鋳砂、錆または砂粒等の異物が水中に混入してシールリップを摩耗させやすいので、この点からも耐摩耗性を考慮する必要がある。
特開2002−310095号公報
本発明は以上の点に鑑みて、上記LLC等の密封流体を密封するウォーターポンプ用密封装置において、その密封性能および耐摩耗性を向上させることが可能な密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による密封装置は、LLC等の密封流体が機内側から機外側へ漏洩しないようハウジングおよび軸間に装着されるウォーターポンプ用密封装置において、前記ハウジングの内周に固定される筒状固定部の機内側端部に径方向内方へ向けてフランジ部を一体成形し、前記フランジ部に前記軸または前記軸に固定したスリーブに摺動自在に密接する第一シールリップを一体成形した第一リップシール部材と、前記第一リップシール部材の筒状固定部の内周に固定される筒状固定部の機外側端部に径方向内方へ向けてフランジ部を一体成形し、前記フランジ部に前記軸に摺動自在に密接する第二シールリップを一体成形した第二リップシール部材と、前記第二リップシール部材の機外側において前記第一リップシール部材の筒状固定部の内周に固定され、前記第二シールリップの過度の変形を抑制するバックアップリングと、前記両シールリップ間の空間に配置されるとともに前記軸に固定され前記軸とともに回転する回転体と、前記回転体に設けられ、前記第一シールリップを通過して前記空間に浸入した密封流体を機内側へ戻すよう戻しポンプ作用を発揮するポンピング機構とを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項2による密封装置は、上記した請求項1記載のウォーターポンプ用密封装置において、ポンピング機構は回転体の外周面に設けられて、その外周側に位置する第二リップシール部材の筒状固定部の内周面と微少な径方向間隙をもって対向していることを特徴とする。
更にまた、本発明の請求項3による密封装置は、上記した請求項1記載のウォーターポンプ用密封装置において、第一シールリップが密封流体圧に押されて変形したときに回転体の機内側端面に接離自在に当接して、前記第一シールリップの過度の変形を抑制する当接突起が第一リップシール部材に設けられていることを特徴とする。
上記構成を有する本発明の請求項1による密封装置においては、第一および第二シールリップが軸方向に並んで配置されるほか、両シールリップ間の空間に回転体が配置され、回転体にポンピング機構が設けられているために、軸が回転して回転体が従動回転すると、ともに回転するポンピング機構によって戻し流体圧が発生し、これにより上記空間内の流体を機内側へ戻すよう戻しポンプ作用が発揮される。したがって、機内側の第一シールリップを通過して上記空間内に浸入する密封流体があってもこれを機内側へ戻すことができ、かつこの密封流体が機外側の第二シールリップに到達するのを遅らせることができる。したがって、LLC等の密封流体がポンプ機内側から機外側へ漏洩するのを有効に抑え、密封性能を向上させることができる。
また、軸が回転して回転体が従動回転すると上記空間内にポンピング機構による戻し流体圧が発生することから、機内側の第一シールリップおよび機外側の第二シールリップとも、作用する負荷が軽減され、軸に対する接触面圧が低減されることになる。接触面圧が低減すると万一、鋳砂等の異物がリップ摺動部に噛み込まれても、受けるダメージを小さくすることができる。したがって、シールリップの早期摩耗を抑制し、耐摩耗性を向上させることが可能とされている。
また、機外側の第二シールリップの過度の変形がバックアップリングにて抑制されることから、第二シールリップの姿勢を安定化させることが可能とされている。シールリップはその姿勢が安定すれば軸に強く押し付けられないので、密封性能および耐摩耗性を格段に向上させることができる。したがって上記構成により、機外側の第二シールリップの密封性能および耐摩耗性を一層向上させることができる。また、第一リップシール部材の筒状固定部の内周に第二リップシール部材およびバックアップリングを纏めて固定する構造であることから、部品相互の位置決めが容易で、組立作業性にも優れている。
またこれに加えて、本発明の請求項2による密封装置においては、ポンピング機構が回転体の外周面に設けられて、その外周側に位置する第二リップシール部材の筒状固定部の内周面と微少な径方向間隙をもって対向しているので、この間隙に一種のラビリンス部が設定され、よってこの間隙に比較的大きな戻し流体圧が発生する。したがって、ポンピング機構による戻しポンプ作用を強力なものとすることができる。
更にまた、本発明の請求項3による密封装置においては、機内側の第一シールリップが密封流体圧に押されて変形したときに回転体の機内側端面に接離自在に当接して第一シールリップの過度の変形を抑制する当接突起が第一リップシール部材に設けられているので、第一シールリップの過度の変形を当接突起にて抑制し、その姿勢を安定化させることが可能とされている。上記したようにシールリップはその姿勢が安定すれば軸に強く押し付けられないので、密封性能および耐摩耗性をともに格段に向上させることができる。したがって上記構成により、機内側の第一シールリップの密封性能および耐摩耗性を一層向上させることができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係る密封装置1の要部断面を示している。当該実施例に係る密封装置1は、密封流体(液体)であるLLC(ロングライフクーラント)が機内側(密封流体側)Aから機外側(大気側)Bへ漏洩しないよう自動車エンジン冷却用ウォーターポンプの軸封部に装着されるものであって、以下のように構成されている。
すなわち先ず、ハウジング2の軸孔内周に固定されるとともに軸3の周面に摺動自在に密接する第一シールリップ14が設けられており、この第一シールリップ14の機外側Bに第二シールリップ24が設けられている。第二シールリップ24はこれもハウジング2に固定されるとともに軸3の周面に摺動自在に密接するものである。第一および第二シールリップ14,24間に環状の空間4が設けられ、この空間4内に回転体41が配置されている。回転体41はリング状を呈し、軸3に固定されて軸3とともに回転するものであって、その外周面に、第一シールリップ14を通過して空間4に浸入した密封流体を機内側Aへ戻すよう戻しポンプ作用を発揮するポンピング機構42が設けられ、このポンピング機構42が具体的には、中心軸線0に対して傾斜する複数のポンピングネジ溝43によって構成されている。尚、図1では作図の都合上、回転体41およびポンピング機構42(ネジ溝43)に限ってこれらを外観で表している。
また、当該実施例に係る密封装置1は、その構成部品として、第一リップシール部材11、第二リップシール部材21、バックアップリング31および回転体41を有している。
このうち、第一リップシール部材11は、ハウジング2の軸孔内周に固定される筒状固定部12の機内側端部に径方向内方へ向けてフランジ部13を一体成形し、このフランジ部13に、軸3の周面に摺動自在に密接する第一シールリップ14を一体成形したものである。またこの第一リップシール部材11は、筒状部15aの機内側端部に径方向内方へ向けてフランジ部15bを一体成形した金属環15にゴム状弾性体16を被着(加硫接着)したものであって、このゴム状弾性体16によって、金属環15の筒状部15aの機外側端面に被着された端面ゴム部16aと、金属環15の筒状部15aの外周面に被着された外周ゴム部16bと、金属環15のフランジ部15bの機内側端面および内周部に被着されたフランジゴム部16cと、フランジゴム部16cの内周側に配置された第一シールリップ14とが一体に成形されている。端面ゴム部16aおよび外周ゴム部16bは金属環15の筒状部15aとともに上記筒状固定部12をなしている。フランジゴム部16cは金属環15のフランジ部15bとともに上記フランジ部13をなしている。第一シールリップ14は、その受圧面14aを機内側Aに向け、この受圧面14aで密封流体圧を受けたときに軸3の周面に押し付けられるように構成されている。
第二リップシール部材21は、第一リップシール部材11の筒状固定部12の内周に固定される筒状固定部22の機外側端部に径方向内方へ向けてフランジ部23を一体成形し、このフランジ部23に、軸3の周面に摺動自在に密接する第二シールリップ24を一体成形したものである。またこの第二リップシール部材21は、ゴム状弾性体の単品よりなり、このゴム状弾性体によって、上記筒状固定部22、フランジ部23および第二シールリップ24が一体に成形されている。第二シールリップ24は、第一シールリップ14と同様、その受圧面24aを機内側Aに向け、この受圧面24aで密封流体圧を受けたときに軸3の周面に押し付けられるように構成されている。尚、この第二リップシール部材21は、PTFEなどの摺動用樹脂材よりなるものであっても良い。
バックアップリング31は、第二リップシール部材21の機外側Bにおいて第一リップシール部材11の筒状固定部12の内周に固定され、第二シールリップ24の過度の変形を抑制するものである。またこのバックアップリング31は、金属板の単品(板金プレス品)よりなり、この金属板によって、第一リップシール部材11の筒状固定部12の内周に固定される筒状固定部32と、筒状固定部32の機外側端部に径方向内方へ向けて一体成形されたフランジ部33と、フランジ部33の内周端部に斜め内方へ向けて一体成形されたテーパ部34とが一体に成形されている。フランジ部33およびテーパ部34は、第二リップシール部材21の機外側Bに配置されて、第二シールリップ24に対するバックフアップ部35をなしている。また、このバックアップリング31の筒状固定部32を差し込むため、第二リップシール部材21の外周部には環状の段差部(差込み用凹部)25が機外側Bに開口するように設けられている。
ハウジング2側に固定される上記第一リップシール部材11、第二リップシール部材21およびバックアップリング31はそれぞれ別体にて製作され、接着剤を用いることなく非接着にて組み立てられ、または接着剤を用いて適宜一体化される。
一方、軸3側に固定される回転体41は、上記したようにリング状(環状)に成形され、軸3の外周に固定されて軸3とともに回転するものであって、その外周面にポンピング機構42が全周に亙って設けられ、このポンピング機構42が具体的には、中心軸線0に対して傾斜する複数のネジ溝43によって構成されている。ネジ溝43は、回転体41の外周面の機外側端縁から機内側端縁まで達する(貫通する)よう形成され、かつネジ溝43の機外側端部と機内側端部は円周方向にずれて配置され、すなわちネジ溝43の機外側端部よりも機内側端部のほうが軸回転方向の後方側にずれるように形成されている。したがってこの回転体41はリング体の外周面にスパイラルネジを形成したものであるので、ネジリングと称されることもある。回転体41の材質は一般に金属(鋳物)とするが、特に限定されるものではなく、樹脂やゴム等であっても良い。
上記回転体41およびポンピング機構42は、第一および第二リップシール部材11,21に囲まれる環状の空間4内に配置されるが、両リップシール部材11,21に対して接触することはなく非接触とされている。但し、回転体41の外周面に設けられたポンピング機構42のネジ溝43は、その外周側に位置する第二リップシール部材21の筒状固定部22の内周面と微少な径方向間隙Cをもって対向している。
また、第一リップシール部材11のフランジ部13の機外側端面には、当接突起17が回転体41の機内側端面に対して接離自在に当接するように設けられている。この当接突起17は常態において回転体41に対して非接触とされているが、第一シールリップ14が密封流体圧に押圧されて機外側Bへ弾性変形したときに回転体41の機内側端面に当接し、これにより第一シールリップ14の過度の変形を抑制するように構成されている。突起17は複数が等配状に設けられている。また、突起17はゴム状弾性体よりなりフランジゴム部16cの機外側端面に一体成形されているが、当接時に回転体41と摺接することから、摩擦抵抗の小さな樹脂(例えばPTFE)等によって成形(別体成形)して、第一リップシール部材11に接着(後付け)するようにしても良い。
上記構成の密封装置1がウォーターポンプの軸封部に装着されると、機内側Aの第一シールリップ14が一次シールをなすとともに機外側Bの第二シールリップ24が二次シールをなし、更にその中間にポンピング機構42による第三のシールが配置されることになる。したがって上記密封装置1においては、以下の作用効果が発揮される。
すなわち先ず、上記構成の密封装置1においては、第一および第二シールリップ14,24が軸方向に並んで配置され、これにより複数段のシールリップ構造が設定されるほか、両シールリップ14,24の間の空間4に回転体41が配置され、この回転体41にポンピング機構42が設けられているために、軸3が回転して回転体41が従動回転すると、ともに回転するポンピング機構42によって戻し流体圧が発生し、これにより上記空間4内の流体を機内側Aへ戻すよう戻しポンプ作用が発揮される。ポンピング機構42はリング状の回転体41の外周面に設けられているので、その更に外周側において流体が機外側Bから機内側Aへ向けて流れることになる。したがって、機内側Aの第一シールリップ14を通過して上記空間4内に浸入する密封流体があってもこれを機内側Aへ戻すことができ、かつこの密封流体が機外側Bの第二シールリップ24に到達するのを遅らせることができるために、LLC等の密封流体が機内側Aから機外側Bへ漏洩するのを有効に抑え、密封性能を向上させることができる。
また、軸3が回転して回転体41が従動回転すると、空間4内にポンピング機構42による戻し流体圧が発生することから、機内側Aの第一シールリップ14および機外側Bの第二シールリップ24とも、作用する負荷が軽減され、軸3に対する接触面圧が低減される。機内側Aの第一シールリップ14にはその受圧面14aに密封流体圧が作用するが、これに抗するよう当該リップ14の背面側に戻し流体圧が作用することから、その差し引きにより、リップ14に作用する負荷が軽減される。両圧が拮抗すればリップ14はフローティング状態となり、後者の戻し流体圧のほうが大きければリップ14は軸3から浮き上がることにもなる。また、機外側Bの第二シールリップ24については、戻し流体圧の発生により空間4内が減圧されることから、これに伴ってリップ24に作用する負荷が軽減される。したがって、いずれも負荷が軽減され、軸3に対する接触面圧が低減されることから、万一鋳砂等の異物がリップ摺動部に噛み込まれても、受けるダメージを小さくすることができ、よってシールリップ14,24の早期摩耗を抑制し、耐摩耗性を向上させることができる。
また、機外側Bの第二シールリップ24の更に機外側Bにバックアップリング31が配置されているために、第二シールリップ24の過度の変形を抑制し、その姿勢を安定化させることが可能とされている。したがって、第二シールリップ24の密封性能および耐摩耗性を一層向上させることができる。
また、第一リップシール部材11の筒状固定部12の内周に第二リップシール部材21およびバックアップリング31を纏めて固定する構造であるために、部品相互を容易に位置決めし、容易に組み立てることができる。
また、ポンピング機構42のネジ溝43が回転体41の外周面に設けられて、その外周側に位置する第二リップシール部材21の筒状固定部22の内周面と微少な径方向間隙Cをもって対向しているために、この径方向間隙Cに一種のラビリンス部が設定され、よってこの径方向間隙Cに比較的大きな戻し流体圧が発生することが可能とされている。したがって、ポンピング機構42による戻しポンプ作用を強力なものとすることができる。
更にまた、第一リップシール部材11のフランジ部13の機外側端面に当接突起17が設けられ、この当接突起17が回転体41の機内側端面に接離自在に当接するよう構成されているために、第一シールリップ14の過度の変形を抑制し、その姿勢を安定化させることが可能とされている。したがって、第一シールリップ14の密封性能および耐摩耗性を一層向上させることができる。
尚、上記第一実施例については、その構成を以下のように付加・変更することが考えられる。
第二実施例・・・
上記第一実施例では、回転体41を金属の鋳物製としたが、これに代えて図2に示すように、回転体41を板金のプレス加工品とする。図示する板金製の回転体41は半裁断面コ字形ないし略コ字形に形成され、その外周面にポンピング機構42のネジ溝(図示せず)が設けられている。
第三および第四実施例・・・
上記第一実施例では、第一シールリップ14を軸3の周面に摺動自在に密接させる構成としたが、これに代えて、第一シールリップ14を軸3の周面に固定したスリーブ44の外周面に摺動自在に密接させる構成とする。
図3の第三実施例では、回転体41の機内側Aにスリーブ44が設けられ、このスリーブ44が軸3の周面に固定され、このスリーブ44の外周面に第一シールリップ14が摺動自在に密接する構成とされている。スリーブ44は回転体41と一体に組み付けられている。
図4の第四実施例では、板金製の回転体41にその一部としてスリーブ44が機内側Aへ向けて一体成形され、このスリーブ44が軸3の周面に固定され、このスリーブ44の外周面に第一シールリップ14が摺動自在に密接する構成とされている。スリーブ44は板金製の回転体41の筒状固定部を兼ねることになる。
何れの場合も、シールリップ14およびスリーブ44を予め組み付けてから軸3の外周に装着することにより、シールリップ14が軸3によって傷付けられるのを防止することができる。また、スリーブ44がないとシールリップ14損傷防止のために装着冶具を要することがあるが、当該実施例によれば装着冶具は不要となり、よって装着作業性を向上させることができる。また図4の第四実施例では、スリーブ44が回転体41の筒状固定部を兼ねているので、部品機能の多様化を実現することもできる。
また、本発明において、ポンピング機構42は上記したように空間4内にて機内側Aへ向けての流体の流れを発生させれば良いので、この機能を有する限りその構造は特に限定されない。上記実施例ではこのポンピング機構42の具体例として、回転体41の外周面にネジ状の溝43を設けることにしたが、この溝43に代えて例えば、羽根状のものを設けることにしても良い。また、回転体41の外周面ではなくその軸方向端面にスパイラル状のものとして設けても良く、貫通穴状のものとして回転体41の内部に設けるようにしても良い。
本発明の第一実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第二実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第三実施例に係る密封装置の要部断面図 本発明の第四実施例に係る密封装置の要部断面図 従来例に係る密封装置の断面図
符号の説明
1 密封装置
2 ハウジング
3 軸
4 空間
11 第一リップシール部材
12,22,32 筒状固定部
13,15b,23,33 フランジ部
14 第一シールリップ
14a,24a 受圧面
15 金属環
15a 筒状部
16 ゴム状弾性体
16a 端面ゴム部
16b 外周ゴム部
16c フランジゴム部
17 当接突起
21 第二リップシール部材
24 第二シールリップ
25 段差部
31 バックアップリング
34 テーパ部
35 バックアップ部
41 回転体
42 ポンピング機構
43 ネジ溝
44 スリーブ
0 中心軸線
A 機内側
B 機外側
C 径方向間隙

Claims (3)

  1. LLC等の密封流体が機内側(A)から機外側(B)へ漏洩しないようハウジング(2)および軸(3)間に装着されるウォーターポンプ用密封装置(1)において、
    前記ハウジング(2)の内周に固定される筒状固定部(12)の機内側端部に径方向内方へ向けてフランジ部(13)を一体成形し、前記フランジ部(13)に前記軸(3)または前記軸(3)に固定したスリーブ(44)に摺動自在に密接する第一シールリップ(14)を一体成形した第一リップシール部材(11)と、
    前記第一リップシール部材(11)の筒状固定部(12)の内周に固定される筒状固定部(22)の機外側端部に径方向内方へ向けてフランジ部(23)を一体成形し、前記フランジ部(23)に前記軸(3)に摺動自在に密接する第二シールリップ(24)を一体成形した第二リップシール部材(21)と、
    前記第二リップシール部材(21)の機外側(B)において前記第一リップシール部材(11)の筒状固定部(12)の内周に固定され、前記第二シールリップ(24)の過度の変形を抑制するバックアップリング(31)と、
    前記両シールリップ(14)(24)間の空間(4)に配置されるとともに前記軸(3)に固定され前記軸(3)とともに回転する回転体(41)と、
    前記回転体(41)に設けられ、前記第一シールリップ(14)を通過して前記空間(4)に浸入した密封流体を機内側(A)へ戻すよう戻しポンプ作用を発揮するポンピング機構(42)とを有することを特徴とするウォーターポンプ用密封装置。
  2. 請求項1記載のウォーターポンプ用密封装置において、
    ポンピング機構(42)は回転体(41)の外周面に設けられて、その外周側に位置する第二リップシール部材(21)の筒状固定部(22)の内周面と微少な径方向間隙(C)をもって対向していることを特徴とするウォーターポンプ用密封装置。
  3. 請求項1記載のウォーターポンプ用密封装置において、
    第一シールリップ(14)が密封流体圧に押されて変形したときに回転体(41)の機内側端面に接離自在に当接して、前記第一シールリップ(14)の過度の変形を抑制する当接突起(17)が第一リップシール部材(11)に設けられていることを特徴とするウォーターポンプ用密封装置。
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