JP2009257367A - オイルシール - Google Patents

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Abstract

【課題】2液分離形のオイルシールにおいて、リップ間負圧や潤滑不足によりシールリップの摺動摩耗が促進するのを抑制し、もってシール性が早期に低下するのを抑制する。
【解決手段】リップ端7aを軸方向一方へ向けたエンジン側シールリップ7およびリップ端8aを軸方向他方へ向けたポンプ側シールリップ8を有するオイルシール本体2と、各シールリップ7,8が摺動自在に密接するスリンガー11との組み合わせよりなる2液分離形のオイルシール1であって、エンジン側シールリップ7は、スリンガー11の径方向部端面13aに密接する端面リップよりなり、ポンプ側シールリップ8は、スリンガー11の筒状部外周面12aに密接するスプリング付きリップよりなる。スプリング付きリップの摺動部には摺動材としてフッ素樹脂系部材10が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、密封技術に係るオイルシールに関し、更に詳しくは、湿式エンジン等に用いられる2液分離形のオイルシールに関するものである。
昨今、湿式クラッチを有するエンジンに用いられるオイルシールとしては、エンジン側の密封対象とポンプ側の密封対象との2つの流体に対しシール性を維持する必要があることから、図3に示すように2液分離形のオイルシール51が使用されており、この2液分離形のオイルシール51は、リップ端を軸方向一方(図では右方)へ向けたエンジン側シールリップ52と、リップ端を軸方向他方(図では左方)へ向けたポンプ側シールリップ53とを有している(特許文献1または2参照)。
しかしながら、エンジンは一般に回転数(周速)が高いことから、リップ間負圧が発生したり、ポンプ側に潤滑不足が発生したりしてシールリップの摺動摩耗が促進され、これを原因として、シール性が早期に低下する場合が散見されている。
実開平6−49856号公報 特開2005−240996号公報
本発明は以上の点に鑑みて、2液分離形のオイルシールにおいて、リップ間負圧や潤滑不足によりシールリップの摺動摩耗が促進するのを抑制し、もってシール性が早期に低下するのを抑制することができるオイルシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるオイルシールは、リップ端を軸方向一方へ向けたエンジン側シールリップおよびリップ端を軸方向他方へ向けたポンプ側シールリップを有するオイルシール本体と、前記各シールリップが摺動自在に密接するスリンガーとの組み合わせよりなる2液分離形のオイルシールであって、前記エンジン側シールリップは、前記スリンガーの径方向部端面に密接する端面リップよりなり、前記ポンプ側シールリップは、前記スリンガーの筒状部外周面に密接するスプリング付きリップよりなり、前記スプリング付きリップの摺動部には摺動材としてフッ素樹脂系部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2によるオイルシールは、上記した請求項1記載のオイルシールにおいて、ポンプ側シールリップの前方にて流体振り切り作用を発揮する保護環がスリンガーに嵌合されていることを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明においては、ポンプ側シールリップがスリンガーの筒状部外周面に密接するスプリング付きリップよりなり、このスプリング付きリップの摺動部に摺動材としてフッ素樹脂系部材が設けられている。フッ素樹脂系部材はその材質上、摺動特性に優れるものであって、このように摺動特性に優れるフッ素樹脂系部材が摺動部に摺動材として設けられているために、ポンプ側シールリップは貧潤滑条件下で摺動しても潤滑不足に陥ることがない。
また、フッ素樹脂系部材には、ゴムと比較して、スリンガーへの密着性が不安定である(あまりフィットせず密着が大まかである)と云う特性がある。したがってリップ間負圧が発生したときにポンプ側からシールリップおよびスリンガー間の間隙を経由して空気が導入されることから、負圧状態を解消することが可能とされている。
また、本発明においては、エンジン側シールリップがスリンガーの径方向部端面に密接する端面リップよりなり、ポンプ側シールリップがスリンガーの筒状部外周面に密接するスプリング付きリップよりなり、2つのシールリップが端面リップとスプリング付きリップとの組み合わせとされている。したがってこの端面リップとスプリング付きリップとの組み合わせには、軸偏心に対する追随性が良好であると云う利点もある。
また、ポンプ側の油量が多い場合は、油がポンプ側シールリップの摺動部へ浸入してくることがあるので、スプリング付きリップだけでは十分に対応できないことが懸念される。そこで、これに対策するには、ポンプ側シールリップの前方にて流体振り切り作用を発揮する保護環を設置するのが好適であり、これによりポンプ側シールリップにかかる負担を軽減させることが可能とされている。保護環はスリンガーに嵌合し、部品としてスリンガーと一体化する。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明のオイルシールにおいては上記構成により、ポンプ側シールリップが潤滑不足に陥ることがなく、リップ間負圧を解消することが可能とされている。したがって、シールリップの摺動摩耗が促進するのを抑制することができ、シール性が早期に低下するのを抑制することができる。
また、ポンプ側シールリップの前方にて流体振り切り作用を発揮する保護環を設置する場合には、ポンプ側の油に対するシール力が強化されることから、油が浸入し漏洩するのを抑制することができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るオイルシール1の要部断面を示している。当該実施例に係るオイルシール1は、湿式エンジンに用いられる2液分離形のオイルシールであって、以下のように構成されている。尚、当該オイルシール1は装着に際して、図の右方がエンジン側、左方がポンプ側とされる。
図1に示すように、当該オイルシール1は、リップ端7aを軸方向一方(図では右方)へ向けたエンジン側シールリップ7およびリップ端8aを軸方向他方(図では左方)へ向けたポンプ側シールリップ8を有するオイルシール本体2と、各シールリップ7,8が摺動自在に密接するスリンガー11との組み合わせにより構成されている。オイルシール本体2とスリンガー11はポンプ側シールリップ8の締め代により互いに組み付けられているが、スリンガー11を軸方向一方へ引き抜くことにより分離可能とされている。
オイルシール本体2は、金属製の取付環3にゴム状弾性体4を被着(加硫接着)したものであって、このゴム状弾性体4によって外周シール部5およびグリースリップ6等とともにエンジン側シールリップ7およびポンプ側シールリップ8が一体成形されている。
エンジン側シールリップ7は、その基端部から先端部へかけて斜め外方へ向けて形成され、スリンガー11の径方向部13の軸方向端面13aに摺動自在に密接する端面リップ(スリンガー端面当接リップ、サイドリップ)として形成されている。
ポンプ側シールリップ8は、そのリップ端8aの外周部にスプリング9を嵌着し、スリンガー11の筒状部12の外周面12aに摺動自在に密接するスプリング付きリップとして形成されている。スプリング9は、金属線を巻いたガータースプリングである。
また、ポンプ側シールリップ8のリップ端8aにおける反密封流体側斜面8bにフッ素樹脂系部材(フッ素樹脂部材)10が摺動材として設けられており、よってポンプ側シールリップ8はゴム状弾性体4でスリンガー11に密接せず、フッ素樹脂系部材10でスリンガー11と密接する構成とされている。フッ素樹脂系部材10は貼り付けまたはコーティング等の手段によって反密封流体側斜面8bに設けられている。
一方、スリンガー11は、金属環よりなり、筒状部12の軸方向一方の端部に径方向外方へ向けてフランジ状の径方向部13を一体成形したものであって、筒状部12の内周面をもって軸などの回転側に取り付けられることになる。スリンガー11にネジ加工の類は一切なされていない。
上記構成のオイルシール1は、湿式エンジンに装着され、エンジン側の油をエンジン側シールリップ7でシールするとともにポンプ側の油をポンプ側シールリップ8でシールするものであって、上記構成により以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
すなわち先ず、上記構成のオイルシール1においては、ポンプ側シールリップ8がスリンガー11の筒状部12の外周面12aに摺動自在に密接するスプリング付きリップとして形成され、このスプリング付きリップのリップ端8aにおける反密封流体側斜面8bに摺動材としてフッ素樹脂系部材10が設けられている。フッ素樹脂系部材10はその材質上、優れた摺動特性を発揮するものであって、このように摺動特性に優れるフッ素樹脂系部材10が摺動材として設けられているために、ポンプ側シールリップ8は貧潤滑の条件下で摺動しても潤滑不足に陥ることがない。
また、フッ素樹脂系部材10には、一般のシールリップ8を構成するゴム(ゴム状弾性体4)と比較して、スリンガー11への密着性が不安定である(あまりフィットせず密着が大まかで間隙が形成されやすい)と云う特性がある。したがってリップ間負圧が発生したときにポンプ側からシールリップ8およびスリンガー11間の間隙を経由して空気が導入されることから、負圧状態を解消することが可能とされている。
したがって上記したところにより、ポンプ側シールリップ8が潤滑不足に陥ることがなく、かつリップ間負圧が解消されるために、ポンプ側シールリップ8の摺動摩耗が促進するのを抑制することができ、もってシール性が早期に低下するのを抑制することができる。
また上記構成のオイルシール1においては、エンジン側シールリップ7がスリンガー11の径方向部13の軸方向端面13aに摺動自在に密接する端面リップとして形成され、ポンプ側シールリップ8がスリンガー11の筒状部12の外周面12aに摺動自在に密接するスプリング付きリップとして形成され、2つのシールリップが端面リップとスプリング付きリップとの組み合わせとされている。したがってこの端面リップとスプリング付きリップとの組み合わせによれば、軸偏心に対する優れた追随性を発揮することができる。
尚、上記オイルシール1の作動において、ポンプ側の油量が多い場合(軸下端より上の場合)には、油がポンプ側シールリップ8の摺動部へ浸入してくることがあるので、スプリング付きリップだけでは十分に対応できないことが懸念される。そこで図2に示すように、ポンプ側シールリップ8の前方(ポンプ側)にて流体振り切り作用を発揮する保護環(第2スリンガー)14を設置し、この保護環14をして一部のシール作用をなさしめる。これによればポンプ側シールリップ8にかかる負担が軽減されることから、油が浸入し漏洩するのを抑制することができる。
保護環14は、金属環よりなり、筒状部15の軸方向他方の端部に径方向外方へ向けてフランジ状の径方向部16を一体成形したものであって、筒状部15の外周面をもってスリンガー11の筒状部12の内周面に嵌合され、部品として一体化されている。保護環14は、スリンガー11と同様、径方向部16をもって回転時の遠心力による流体振り切り作用を発揮するものである。また径方向部16とオイルシール本体2との軸方向間隙を小さく設定すれば、非接触式のラビリンスシール作用をなすことも可能である。
本発明の実施例に係るオイルシールの要部断面図 本発明の他の実施例に係るオイルシールの要部断面図 従来例に係るオイルシールの要部断面図
符号の説明
1 オイルシール
2 オイルシール本体
3 取付環
4 ゴム状弾性体
5 外周シール部
6 グリースリップ
7 エンジン側シールリップ
7a,8a リップ端
8 ポンプ側シールリップ
8b 反密封流体側斜面
9 スプリング
10 フッ素樹脂系部材
11 スリンガー
12,15 筒状部
12a 外周面
13,16 径方向部
13a 軸方向端面
14 保護環

Claims (2)

  1. リップ端を軸方向一方へ向けたエンジン側シールリップおよびリップ端を軸方向他方へ向けたポンプ側シールリップを有するオイルシール本体と、前記各シールリップが摺動自在に密接するスリンガーとの組み合わせよりなる2液分離形のオイルシールであって、
    前記エンジン側シールリップは、前記スリンガーの径方向部端面に密接する端面リップよりなり、
    前記ポンプ側シールリップは、前記スリンガーの筒状部外周面に密接するスプリング付きリップよりなり、前記スプリング付きリップの摺動部には摺動材としてフッ素樹脂系部材が設けられていることを特徴とするオイルシール。
  2. 請求項1記載のオイルシールにおいて、
    ポンプ側シールリップの前方にて流体振り切り作用を発揮する保護環がスリンガーに嵌合されていることを特徴とするオイルシール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018214848A1 (zh) * 2017-05-24 2018-11-29 舍弗勒技术股份两合公司 密封组件
CN109237032A (zh) * 2018-11-08 2019-01-18 昆山米卡斯希尔橡塑工业有限公司 一种多唇口定点支撑组合密封式油封

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