JP4821839B2 - 半導体圧力センサの製造方法 - Google Patents

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この発明は、半導体圧力センサの製造方法に係り、詳しくは、超小型の半導体圧力センサの製造方法に関するものである。
従来から半導体圧力センサとして、特許文献1に示すものが提案されている。この技術を簡単に説明すると、次のようになる。図14(a)に示すように、基板100の表面に酸化膜101を形成し、パターニングした酸化膜101をマスクにして基板100をエッチングして凹部102を形成する。そして、図14(b)に示すように、凹部102の位置に基づいてアライメントマークとなる凹部103を形成し、図14(c),(d)に示すように、ポリシリコン104で埋める。ここで、凹部103は凹部102より深く形成される。そして、図14(e)に示すように、凹部102の開口する面と基板105を酸化膜106を介して貼り合わせる。
その後、図15(a)に示すように、基板100に対し凹部103が露出するまで研磨を行い凹部102の底面に薄肉のダイヤフラム107を形成する。さらに、図15(b),(c)に示すように、ポリシリコン104をアライメントマークとしたアライメントを経て所定の位置にゲージ抵抗となる不純物拡散領域108および周辺回路となる不純物拡散領域109を形成する。次に、図15(d)に示すように連通孔110を形成する。
特開平8−236788号公報
この方法によれば、ダイヤフラムのサイズを通常の1/10程度と小型にすることができる。そのメリットを享受し、かつ、ダイヤフラム上に発生する応力を有効に利用するためには、歪みゲージも小さくすることが望まれる。歪みゲージが小さくなると、線幅のバラツキ、コンタクトの位置のバラツキなどによって圧力ゼロ時のセンサ出力(いわゆるオフセット出力)のバラツキが大きくなるので、高精度のアライメントが可能なステッパを用いることが望ましい。
しかし、上記の方法によって形成されたアライメントマークは貼り合わせ時のウエハの反り、研磨時の厚さムラなどが原因でステッパ用のアライメントとして十分な位置精度が確保できない場合が多く、その結果、前述のオフセット出力のバラツキが大きくなるという問題がある。
そこで、この発明の目的は、十分な位置精度が確保できる半導体圧力センサの製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、半導体圧力センサの製造方法として、第1のシリコン基板の上に絶縁膜を介して第2のシリコン基板を貼り合わせたSOI基板における第2のシリコン基板の第1の面に開口する凹部を形成する工程と、上記SOI基板における第2のシリコン基板の第1の面と第3のシリコン基板とを絶縁膜を介して貼り合わせる工程と、上記SOI基板の第1のシリコン基板を除去して凹部の底部にダイヤフラムを形成する工程と、上記凹部及び該凹部と同時に上記第2のシリコン基板の第1の面に開口するように形成した第1のアライメント用凹部のいずれか1つを用いてIRアライナにより位置合わせをした後に、上記第2のシリコン基板の第2の面の上に残されたSOI基板における絶縁膜に第2のアライメントマーク用凹部または貫通孔を形成する工程と、上記第2のアライメントマーク用凹部または貫通孔を用いて、少なくともゲージ抵抗、ゲージ抵抗用コ
ンタクトホールおよびゲージ抵抗用配線のいずれかを形成する工程と、を備えるようにした。
よって、従来ではアライメントマークは貼り合わせ時のウエハの反り、研磨時の厚さムラなどが原因でステッパ用のアライメントとして十分な位置精度が確保できない場合が多く、オフセット出力のバラツキが大きくなるということがあったが、本発明においては、貼り合わせ工程およびSOI基板の母材であるシリコン基板の除去工程の後にアライメントマーク用凹部または貫通孔を形成することとなり、十分な位置精度が確保できる。
(第1の比較例)
以下、この発明を具体化した実施の形態の説明に先立ち、第1の比較例を図面に従って説明する。
図1は、第1の比較例における半導体圧力センサの断面模式図を示す。
図1において、シリコン基板1上に酸化シリコン膜(絶縁膜)2を介してシリコン基板3が貼り合わされ、貼り合わせ基板を構成している。なお、図中では、絶縁膜(酸化シリコン膜)2はシリコン基板1側に形成しているが、シリコン基板3側に形成してもよい。
シリコン基板3には酸化シリコン膜2側(下側)に開口するダイヤフラム形成用凹部4が形成され、この開口部は酸化シリコン膜2およびシリコン基板1により塞がれている。この凹部4の内部がキャビティ5となっている。ここで、本センサはキャビティ(基準圧力室)5を真空とした絶対圧センサである。つまり、2枚のシリコン基板1,3を真空中で接合することによって、キャビティ5が真空封止されている。なお、基準圧力室は真空としたが、一定の圧力でも構わない。
また、シリコン基板3は上面から研磨され、シリコン基板3が薄膜化されている(シリコン基板3の上面3aが研磨面となっている)。この薄膜化されたシリコン基板3における凹部4の底面にてダイヤフラム(薄肉部)6が形成されている。ダイヤフラム厚は5μmである。ダイヤフラム6においてはゲージ抵抗として基板3とは逆導電型の不純物拡散領域7,8が形成されている。
シリコン基板3の上面3aには酸化シリコン膜(絶縁膜)9が配置され、この酸化シリコン膜9の上にゲージ抵抗用金属配線10,11が配置されている。金属配線10,11はゲージ抵抗用コンタクトホール12,13を通して不純物拡散領域7,8と電気的に接続されている。詳しくは、複数のゲージ抵抗(7,8)にてホイートストーンブリッジを構成し、ダイヤフラム上下の圧力差に比例するダイヤフラム歪み信号を電圧変化で取り出すようになっている。
シリコン基板3において、ダイヤフラム6よりも外周側には酸化シリコン膜2に達するトレンチ溝14,15が形成され、トレンチ溝14,15の内部には光学定数の異なる材料(酸化シリコン膜等)16,17が充填されている。この酸化膜等16,17を充填したトレンチ溝14,15がアライメントマークとして使用される。
さらに、本比較例においては、シリコン基板3の表面に配置される酸化シリコン膜9において、トレンチ溝14,15よりも外周側にはアライメントマーク用凹部18が形成され、凹部18の底面は薄い酸化シリコン膜19となっている。このアライメントマーク用凹部18を用いたアライメントにて、ゲージ抵抗7,8、ゲージ抵抗用コンタクトホール12,13およびゲージ抵抗用金属配線10,11が所望の位置に形成されている。
また、酸化シリコン膜9において、ダイヤフラム6の上およびその周辺部は薄くなっており、薄い酸化シリコン膜20が形成された構成となっている。前述の酸化シリコン膜19とこの酸化シリコン膜20の膜厚は等しくなっている。つまり、酸化シリコン膜19,20の膜厚t2はその他の領域の膜厚t1よりも薄くなっている。
図1には示していないが、シリコン基板3におけるダイヤフラム6の周辺には信号処理
回路が形成され、前述のホイートストーンブリッジ回路の出力信号の増幅等が行われる。この周辺回路はゲージ抵抗(不純物拡散領域)7,8の形成工程と同じ工程にて形成される。
なお、図中では、表面保護膜は記していないが、必要であれば形成することが望ましい。
また、本センサは図2に示す状態で使用される。つまり、このセンサチップをパッケージした圧力センサの模式図を示す。
図2において、下側ハウジング30には凹部31が形成され、この凹部31の底面に、図1に示すシリコンチップ(センサチップ)32が固定される。下側ハウジング30にはリードピン33が貫通する状態で固定されている。リードピン33の先端部とシリコンチップ32上の金属配線(パッド)とがワイヤ34にてボンディングされている。シリコンチップ32からはワイヤ34を通して外部に電気信号の入出力が行われる。この状態で、チップ32およびワイヤ34を覆うようにシリコーンゲル35が充填され、シリコーンゲル35により測定媒体からチップ表面が保護される。
さらに、下側ハウジング30の上に上側ハウジング36がシール材(Oリング)37を介して配置されている。上側ハウジング36には圧力導入孔38が設けられており、この圧力導入孔38を通して圧力が印加され、ダイヤフラムに加わる圧力に応じて発生するダイヤフラムに加わる歪みをゲージ抵抗にて検出する。検出する圧力としては、自動車のエンジンの吸気圧であり、圧力導入孔38を通してセンサ内に導かれた空気の圧力を測定する。そして、この圧力値がエンジン吸入空気量を応じた値としてエンジン制御のために利用される。
次に、半導体圧力センサの製造方法を、図3,4を用いて説明する。
図3(a)に示すように、シリコン基板(導電の型はn型とする)3の第1の面3aに、例えば異方性のドライエッチングによって深さ15μmのトレンチ溝14,15を形成し、シリコンとは光学定数の異なる材料(酸化シリコン膜等)16,17を埋め込む。このトレンチ溝14,15の深さが、後工程での研磨後の基板3の厚さになる。
そして、図3(b)に示すように、上記のトレンチ溝14,15と同一の面に、例えば異方性のウエットエッチング(水酸化カリウム水溶液等)により深さ10μmの凹部4を形成する。つまり、シリコン基板3の第1の面3aに開口する凹部4を形成する。この凹部4の深さはトレンチ溝14,15の深さからダイヤフラムの厚さ(本例では5μm)を引いたものとする。
さらに、図3(c)に示すように、シリコン基板3の上記加工面である第1の面3aと、熱酸化法により厚さ1μmの酸化シリコン膜2を形成したシリコン基板1とを酸化シリコン膜2を介して真空中で貼り合わせる。これにより、キャビティ(基準圧力室)5が形成される。熱酸化法によれば、シリコン基板1の裏面にも酸化シリコン膜が形成されるが、これは除去しても残しても構わない。図中では形成しないものとしている。
そして、図3(d)に示すように、シリコン基板3の加工反対面である第2の面3bを、トレンチ溝14,15を埋め込んだ材料(酸化シリコン膜等)16,17が露出するまで研磨する。これにより、凹部5の底部にダイヤフラム6が形成される。
以上により、キャビティ(基準圧力室)5とアライメントマーク14,15が形成された貼り合わせ基板となる。
さらに、図3(e)に示すように、シリコン基板3の第2の面3bにおける全面に、熱
酸化法によって厚さ5000Åの酸化シリコン膜9を形成する。上記と同様、図中ではシリコン基板1の裏面には酸化膜は形成しないものとしている。
引き続き、図4(a)に示すように、アライメントマーク用酸化膜16,17に対して位置合わせを行い、酸化シリコン膜9の所定の位置(ダイヤフラム部およびその周辺の領域26、本工程以降のアライメントマークとなる領域27)をパターニングし、エッチング除去する。
さらに、図4(b)に示すように、再度、熱酸化法によって厚さ2000Åの酸化シリコン膜19,20を形成する。ここで、図3(e)にて形成した酸化シリコン膜9よりもこの酸化シリコン膜19,20が薄く設定され、ステッパが光学的に認識できる。つまり、酸化シリコン膜19を底面とした凹部18が形成され、この凹部18が以降の工程での新しいアライメントマークとなる。尚、凹部18の形状は各ステッパで使用できるように、決められた形状にする。
このようにして、シリコン基板3の第2の面3bにアライメントマーク用凹部18を有する酸化シリコン膜9が配置される。また、凹部18を形成するときにシリコン基板3におけるダイヤフラム6及びその周辺には薄い酸化シリコン膜20が配置されることになる。
そして、図4(c)に示すように、表面全面に、図示しないレジストを塗布後、アライメントマーク用凹部18を用いた位置合わせを行い(アライメントを行い)パターニングする。このレジストをマスク材として酸化シリコン膜20を通してホウ素イオンを打ち込み、熱処理により活性化させることによってn型シリコン基板3にp型の拡散抵抗、即ち、歪みゲージ7,8を形成する。
さらに、図4(d)に示すように、アライメントマーク用凹部18を用いた位置合わせを行い酸化シリコン膜20の所定の位置をエッチング除去してコンタクトホール12,13を形成する。
最後に、図1に示すように、アライメントマーク用凹部18を用いた位置合わせを行い歪みゲージ7,8とオーミック接触を得る金属配線(電極)10,11を形成する。これにより、圧力センサの能動部が形成される。その結果、センサチップが完成する。
なお、必要に応じて、図4(b)の工程あるいは図4(c)の後に、酸化シリコン膜(リンをドープしたものとすれば、アルカリイオンに対する保護膜となる)を形成しても構わない。また、図1の工程の後、全面に表面保護のための例えばプラズマCVD法により厚さ1μmの窒化シリコン膜を形成し、所定の位置をエッチング除去し、電気信号の取り出しを行ってもよい。
このように本比較例は、下記の特徴を有する。
(イ)従来ではアライメントマークは貼り合わせ時のウエハの反り、研磨時の厚さムラ、さらには図14(b)において凹部103が真っ直ぐに掘れずに凹部103の底部がアライメントマークとなるときに精度落ちるといったことが原因でステッパ用のアライメントとして十分な位置精度が確保できない場合が多く、オフセット出力のバラツキが大きくなるということがあったが、本比較例においては、貼り合わせ工程および研磨工程の後にアライメントマーク用凹部19を形成したので、十分な位置精度が確保できる。なお、アライメントマーク用の凹部19の代わりに貫通孔を用いてもよい。
(ロ)酸化シリコン膜9に対しアライメントマーク用凹部19を形成するときにシリコン基板3におけるダイヤフラム6およびその周辺での酸化シリコン膜を薄く形成したので、
センサ感度が向上する。つまり、酸化膜19と同時に形成する薄い酸化シリコン膜20がダイヤフラム部とその周辺を覆うように形成しているので、ダイヤフラム6全体の膜厚増加を防ぐことができ、酸化シリコン膜9による感度の低下を最小限にすることができる。(実施の形態)
次に、実施の形態を第1の比較例との相違点を中心に説明する。
図5は本実施の形態における半導体圧力センサの断面模式図を示す。第1の比較例においては、図1のように、シリコン基板3を貫通し、シリコンとは光学定数の異なる材料(酸化シリコン膜等)16,17を埋め込んだトレンチ溝14,15をアライメントマークとして形成したが、本実施の形態においては、これを廃止している。
製造方法は、以下のようになる。
本実施の形態においては図3(c)の状態においてトレンチ溝14,15が無いので図3(d)のシリコンの研磨の際には、ダイヤフラム6あるいはシリコン基板3の膜厚を光干渉測定法などにより測定しながら、所望の厚さに合わせ込む。そして、図4(a)の工程においては、凹部4(キャビティ5)あるいは凹部4と同時に形成したアライメント用の凹部(図示はしていない)に対してIRアライナで位置合わせを行い、その表面全面に形成した酸化シリコン膜9の所定の位置(ダイヤフラム部とその周辺、および以降のアライメントマークとなる領域)をパターニングし、エッチング除去する。この後の工程は第1の比較例と同じとなる。
また、図5の構造を形成するため、SOI基板を出発材料とすることもできる。図6,7はその製造プロセスを示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、SOI基板40、つまり、シリコン基板41の上に酸化シリコン膜(絶縁膜)42を介してシリコン基板3を貼り合わせたものを用意する。ここでのシリコン基板3の厚さは、最終的な基板3の厚さ、例えば15μmとする。
そして、図6(b)に示すように、シリコン基板3の第1の面3aに、例えば異方性のウエットエッチング(水酸化カリウム水溶液等)により深さ10μmの凹部4を形成する。つまり、シリコン基板3の第1の面3aに開口する凹部4を形成する。ここで、ダイヤフラム厚が5(=15−10)μmと決まる。
さらに、図6(c)に示すように、SOI基板40におけるシリコン基板3の上記加工面である第1の面3aと、熱酸化法により厚さ1μmの酸化シリコン膜2を形成したシリコン基板1を、酸化シリコン膜2を介して真空中で貼り合わせる。熱酸化法によれば、シリコン基板1の裏面にも酸化シリコン膜が形成されるが、これは除去しても残しても構わない。図中では形成しないものとしている。
引き続き、図6(d)に示すように、SOI基板40のシリコン基板41及び酸化シリコン膜42を除去する。このとき、シリコン基板41を所定の厚さまで研削により除去した後、ウエットエッチングにより基板41を除去し、続いて酸化シリコン膜42を除去するのが効率的である。これにより、凹部4の底部にダイヤフラム6が形成される。
以下、第1の比較例と同じの工程にて図5の構造が完成する。つまり、図6(e)のように酸化シリコン膜9を形成し、図7(a)に示すように、酸化シリコン膜9の所定の領域26,27を除去し、さらに、図7(b)に示すように、酸化シリコン膜19,20を形成する。これにより、シリコン基板3の第2の面3bにアライメントマーク用凹部18を有する酸化シリコン膜9が配置される。
そして、図7(c)に示すように、表面全面に、図示しないレジストを塗布後、アライ
メントマーク用凹部18を用いた位置合わせを行いパターニングし、このレジストをマスク材として酸化シリコン膜20を通してホウ素イオンを打ち込み、熱処理により活性化させることによってn型シリコン基板3にp型の拡散抵抗、即ち、歪みゲージ7,8を形成する。さらに、図7(d)に示すように、アライメントマーク用凹部18を用いて位置合わせを行い酸化シリコン膜20の所定の位置をエッチング除去してコンタクトホール12,13を形成する。最後に、図5に示すように、アライメントマーク用凹部18を用いて位置合わせを行い歪みゲージ7,8とオーミック接触を得る金属配線(電極)10,11を形成する。
このように本実施の形態は、下記の特徴を有する。
(イ)貼り合わせ工程およびSOI基板40の母材であるシリコン基板41及び酸化シリコン膜42の除去工程の後に、アライメントマーク用凹部18を形成したので、十分な位置精度が確保できる。なお、アライメントマーク用の凹部19の代わりに貫通孔を用いてもよい。
応用例としては、図6(c)の状態から図6(d)のようにSOI基板40の一部を除去する際に、SOI基板40のシリコン基板41のみ除去し酸化シリコン膜42を残し、この酸化シリコン膜42に対し図7(a),(b)のようにアライメントマーク用凹部19を形成してもよい。このようしても、貼り合わせ工程およびSOI基板40の母材であるシリコン基板41の除去工程の後にアライメントマーク用凹部18または貫通孔を形成することとなり、十分な位置精度が確保できる。
(第2の比較例)
次に、第2の比較例を、第1の比較例及び実施の形態との相違点を中心に説明する。
図8は、第2の比較例の断面模式図を示す。
第1の比較例及び実施の形態は、アライメントマーク用凹部18を形成するために従来からのものに比べてフォトマスクが1枚増加するのでコストアップになる。しかし、本比較例は、従来からのものと同じフォトマスク枚数とすべく工夫をしてコストアップを回避している。ここで、図8では図1における酸化シリコン膜19の膜厚t2=0とし、凹部ではなく貫通孔50としている。つまり、図1の酸化シリコン膜19が無く、また、図1の酸化シリコン膜20の膜厚が厚くなっている。また、シリコン基板3におけるゲージ抵抗となる不純物拡散領域51,52は、コンタクトホール12,13の下方が他の領域より深い領域51a,52aとなっている。
以下、製造工程を図9を用いて説明する。図3(a)〜(e)までは、第1の比較例と同じなので、説明は省略する。
図3(e)に示すように、シリコン基板3の第2の面3bに酸化シリコン膜9を形成した後において、図9(a)に示すように、酸化シリコン膜9の所定の位置をエッチング除去し、コンタクトホール12,13と同時にこれ以降の工程に用いるアライメントマーク用貫通孔50を形成する。つまり、酸化シリコン膜9にコンタクトホール12,13を形成する際に、センサチップの外周部に新しいアライメントマーク用貫通孔50を併せて形成する。
そして、図9(b)に示すように、表面全面に、図示しないレジストを塗布後、アライメントマート用貫通孔50を用いて位置合わせを行いパターニングする。このレジストをマスク材として酸化シリコン膜9を通してホウ素イオンを打ち込み、熱処理により活性化させることによってn型シリコン基板3にp型の拡散抵抗51,52,52、即ち、歪みゲージ51,52を形成する。このとき、コンタクトホール12,13は酸化シリコン膜が無いので、シリコン基板3でのコンタクトホール部の下には深い拡散領域51a,52aが形成される。
最後に、図8に示すように、アライメントマート用貫通孔50を用いて位置合わせを行い、歪みゲージ51,52とオーミック接触を得るアルミ配線(電極)10,11を形成する。このとき、歪みゲージ51,52には深い拡散領域51a,52aが形成されているので、配線を行う際にアルミ配線(電極)10,11からのスパイクが拡散領域51a,52aを貫通することなくリーク電流の発生を回避することができる。
より詳しくは、この種の圧力センサ構造とすることによりダイヤフラムのサイズを通常の1/10程度と小型にでき、この場合、ダイヤフラム上に発生する応力を有効に利用するためには歪みゲージを小さくすると同時に歪みゲージのpn接合深さ(拡散領域の深さ)を浅くすることが望まれる。一方、アルミ配線(電極)10,11等からのスパイクがpn接合界面に到達すると、リーク電流が発生するという不具合をもたらす。本比較例では、予めコンタクト部の酸化シリコン膜9を除去した後に歪みゲージ51,52を形成しているので、コンタクトホール12,13の部分のみpn接合深さが深くなり、スパイクによるリーク電流の発生を回避することができる。このようにして、上記の要求を満たす構造とすることが可能となる。
なお、第1の比較例と同様、必要に応じて図9(a)の工程の後に酸化シリコン膜(リンをドープしたものとすれば、アルカリイオンに対する保護膜となる)を形成しても構わない。また、図8の工程の後、全面に表面保護のための例えばプラズマCVD法により厚さ1μmの窒化シリコン膜を形成し、所定の位置をエッチング除去し、電気信号の取り出しを行ってもよい。
このように本比較例は、下記の特徴を有する。
(イ)酸化シリコン膜9に対しアライメントマーク用貫通孔(または凹部)50と、ゲージ抵抗用コンタクトホール形成のための貫通孔(または凹部)12,13を同時に形成した後においてイオン注入を行いゲージ抵抗となる不純物拡散領域51,52を形成したので、コンタクトホール12,13での不純物拡散領域51a,52aは深くなり、配線の形成工程においてスパイクによる不具合を抑制できる。
(第3の比較例)
次に、第3の比較例を、第2の比較例との相違点を中心に説明する。
本比較例の半導体圧力センサを図10に示す。本センサの酸化シリコン膜9の膜厚t3は図8の酸化シリコン膜9の膜厚t1よりも薄くなっている。即ち、t3<t1となっている。
製造工程としては、図3(a)〜(d)までは、第1の比較例と同じであり、図11(e)に示すように、シリコン基板3の第2の面3bに酸化シリコン膜9を形成し、図11(b)に示すように、酸化シリコン膜9の所定の位置を所定量だけエッチングし、凹部60,61,62の底面に酸化膜63,64,65を残す。これにより、コンタクトホール形成用の凹部61,62とこれ以降の工程に用いるアライメントマーク用凹部60が形成される。
そして、図11(c)に示すように、表面全面に、図示しないレジストを塗布後、アライメントマーク用凹部60によってパターニングを行う。このレジストをマスク材として酸化シリコン膜9を通してホウ素イオンを打ち込み、熱処理により活性化させることによってn型シリコン基板3にp型の拡散抵抗(歪みゲージ)51,52および不純物拡散領域53を形成する。凹部61,62の底部での酸化シリコン膜64,65は薄いのでその下の拡散領域51a,52aが深くなる。
さらに、図11(d)に示すように、酸化シリコン膜9の表面を所定量だけエッチングして凹部61,62の底部での酸化シリコン膜64,65を除去し、貫通したコンタクトホール61,62とする。また、凹部63の底部での酸化シリコン膜63も除去され、貫通孔となる。
最後に、図10に示すように、アライメントマート用貫通孔60を用いて位置合わせを行い、歪みゲージ51,52とオーミック接触を得る配線10,11を形成する。
(第4の比較例)
次に、第4の比較例を、第1の比較例との相違点を中心に説明する。
図12は、第4の比較例の半導体圧力センサにおける断面模式図を示す。図12において、シリコン基板3におけるダイヤフラム形成面(図の上面)にはアライメントマーク用凹部17が形成されている。
以下、製造工程を、図13を用いて説明する。
図3(a)〜(e)、図4(a)の工程を経る。このとき、凹部(キャビティ)4の深さは、第1の比較例よりも浅くなっている。また、図4(a)及び図13(a)に示すように、酸化シリコン膜9の所定の領域Z1、即ち、ダイヤフラム部とその周辺、および本工程以降のアライメントマークとなる領域Z2をエッチング除去し、その酸化シリコン膜9をマスク材としてシリコン基板3に対し例えば異方性のウエットエッチング(水酸化カリウム水溶液等)によりダイヤフラム厚が所望の値になるまでエッチングする。その結果、凹部70,71が形成され、シリコン基板3の一部が薄くなるとともに新しいアライメントマーク用凹部71が形成される。つまり、シリコン基板3の第2の面3bを研磨した後、シリコン基板3の第2の面3bにアライメントマーク用凹部71を形成するとき、第2の面3bに凹部70を形成してダイヤフラム6を薄くする。
ここで、例えば、トレンチ溝15,16の深さが15μm、凹部4の深さが8μm、本工程でのシリコンエッチング量を2μmとすると、ダイヤフラム6の厚さは5(=15−8−2)μmとなる。
このとき、アライメントマーク用凹部71はステッパを使用できるように各ステッパで決められた形状にする。
そして、図13(b)に示すように、再度、熱酸化法によって、厚さ2000Åの酸化シリコン膜72,73を形成する。
さらに、図13(c)に示すように、表面全面に、図示しないレジストを塗布後、アライメントマーク用凹部71を用いて位置合わせを行いパターニングする。このレジストをマスク材として酸化シリコン膜73を通してホウ素イオンを打ち込み、熱処理により活性化させることによってn型シリコン基板3にp型の拡散抵抗(歪みゲージ)7,8を形成する。
そして、図12に示すように、アライメントマーク用凹部71を用いて位置合わせを行い酸化シリコン膜73の所定の位置をエッチング除去してコンタクトホール12,13を形成する。最後に、アライメントマーク用凹部71を用いて位置合わせを行い歪みゲージ7,8とオーミック接触を得る配線(電極)10,11を形成してセンサ能動部を形成する。その結果、センサチップが完成する。
第1の比較例と同様、必要に応じて図13(b)あるいは図13(c)の後に酸化シリコン膜(リンをドープしたものとすれば、アルカリイオンに対する保護膜となる)を形成しても構わない。また、図12の工程の後、全面に表面保護のための例えばプラズマCV
D法により厚さ1μmの窒化シリコン膜を形成し、所定の位置をエッチング除去し、電気信号の取り出しを行ってもよい。
ここで、本比較例ではアライメントマーク用凹部71と同時に凹部70をダイヤフラム部とその周辺に形成することにより所望のダイヤフラム厚とするので、薄く、かつ、均一な厚さのダイヤフラムを形成することが可能である。詳しくは、ダイヤフラム6を形成するために研磨を行う際に研磨圧力によってダイヤフラム6が下方に変形するので中心部が研磨しにくくダイヤフラム厚を所定の膜厚にしにくい。よって、ダイヤフラム厚の面内バラツキが大きく、特性がバラつくなどといった不具合の原因となる。また、研磨のように機械的に削る方法ではダイヤフラムがダメージを受けやすく、特に微圧センサの場合、その傾向が顕著に現れる。これに対し、本比較例では、ダイヤフラムが十分な剛体と見なせる厚さで研磨を終了し、その後、エッチングにより所定の厚さに仕上げるので、薄く、かつ、均一な厚さのダイヤフラムを形成することが可能となる。
このように本比較例は、下記の特徴を有する。
(イ)貼り合わせ工程および研磨工程の後にアライメントマーク用凹部71を形成したので、十分な位置精度が確保できる。
(ロ)シリコン基板3の第2の面3bに凹部71を形成するときにシリコン基板3の第2の面3bに凹部70を形成してダイヤフラム6を薄くしたので、薄く、かつ、均一な厚さのダイヤフラムを形成することができ実用上好ましいものとなる。
第1の比較例における半導体圧力センサの断面模式図。 センサチップをパッケージした状態での模式図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 本発明の一実施の形態における半導体圧力センサの断面模式図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 第2の比較例における半導体圧力センサの断面模式図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 第3の比較例における半導体圧力センサの断面模式図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 第4の比較例における半導体圧力センサの断面模式図。 半導体圧力センサの製造プロセスを示す断面図。 従来技術を説明するための製造プロセスを示す断面図。 従来技術を説明するための製造プロセスを示す断面図。
符号の説明
1…シリコン基板、2…酸化シリコン膜、3…シリコン基板、4…ダイヤフラム形成用凹部、6…ダイヤフラム、7,8…ゲージ抵抗、9…酸化シリコン膜、10,11…金属配線、12,13…コンタクトホール、18…アライメントマーク用凹部、20…酸化シリコン膜、40…SOI基板、41…シリコン基板、42…酸化シリコン膜、51,52…ゲージ抵抗。

Claims (1)

  1. 第1のシリコン基板の上に絶縁膜を介して第2のシリコン基板を貼り合わせたSOI基板における第2のシリコン基板の第1の面に開口する凹部を形成する工程と、
    前記SOI基板における第2のシリコン基板の第1の面と第3のシリコン基板とを絶縁膜を介して貼り合わせる工程と、
    前記SOI基板の第1のシリコン基板を除去して凹部の底部にダイヤフラムを形成する工程と
    前記凹部及び該凹部と同時に前記第2のシリコン基板の第1の面に開口するように形成した第1のアライメント用凹部のいずれか1つを用いてIRアライナにより位置合わせをした後に、前記第2のシリコン基板の第2の面の上に残されたSOI基板における絶縁膜に第2のアライメントマーク用凹部または貫通孔を形成する工程と、
    前記第2のアライメントマーク用凹部または貫通孔を用いて、少なくともゲージ抵抗、ゲージ抵抗用コンタクトホールおよびゲージ抵抗用配線のいずれかを形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体圧力センサの製造方法。
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