JP4821078B2 - 成膜装置及びその累積膜厚の管理方法 - Google Patents

成膜装置及びその累積膜厚の管理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体に薄膜を堆積させてその累積膜厚を管理する手段を備えた成膜装置及びその累積膜厚の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理等の各種の熱処理が行なわれる。これらの熱処理を縦型の、いわゆるバッチ式の熱処理装置にて行う場合には、まず、半導体ウエハを複数枚、例えば25枚程度収容できるカセットから、半導体ウエハを縦型のウエハボートへ移載してこれに多段に支持させる。このウエハボートは、例えば最大150枚程度のウエハを載置できる。また、ガスの流れを均一化させたり、或いは高さ方向の温度プロファイルを調整するために、必要に応じて所定の位置に製品ウエハとは異なる補充用被処理体となるダミーウエハを支持させる。
【0003】
このように各種のウエハを多段に支持した状態でウエハボートは、真空引き可能な処理容器内にその下方より搬入(ロード)された後、処理容器内が気密に維持される。そして、予め作成されているプロセスプログラムが実行され、処理ガスの流量、プロセス圧力、プロセス温度等の各種のプロセス条件を上記プロセスプログラムに従って制御しつつ所定の熱処理が施される。
ここで熱処理として薄膜を堆積させる成膜処理を例にとって説明すると、この場合、上記ダミーウエハは、同一膜種の成膜処理に対しては、一般的には多数回繰り返し使用されるために、ウエハボートに常駆されたり、或いはウエハ待機場所のストッカ等に常駆されたりする。そして、繰り返し使用の結果、薄膜が積層されてこのダミーウエハに閾値以上の膜が累積したならば、膜剥がれによるパーティクルの発生の防止、累積膜によるウエハの変形やそりの発生防止、或いは累積膜によるコンタミネーションの発生防止等を目的として、上記ダミーウエハは新規なものと交換される。
また、ウエハボート、処理容器の内壁、保温筒等の表面にも、上記した累積膜が付着するので、例えば定期的に上記累積膜を除去するクリーニング処理が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ダミーウエハは、比較的高価なものであることから、できるだけ有効に、且つ効率的に使用しなければならない。上記累積膜の厚さの管理方法は、例えば特開平4−206714号公報、特開平11−176905号公報、特開平11−121587号公報等に種々開示されているが、これらの公報の技術はいずれも膜厚の累積値を的確に管理しているとは言い難かった。
また、特開平11−8197号公報では、クリーニングのタイミングを決定するために、成膜処理を行う毎にその時の膜厚を実測する技術が開示されているが、この場合には、成膜処理毎に膜厚の実測を行わなければならないので、非常に煩雑になる、といった問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、膜厚の累積値を適正に求めるようにして、これを適正に管理することが可能な成膜装置及び累積膜厚の管理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に規定する発明は、複数の被処理体を被処理体保持具に多段に支持させて処理容器内へ導入し、前記被処理体に対して成膜処理を施すようにした成膜装置において、前記被処理体の成膜時間を実測する成膜時間計測手段と、堆積された膜の膜厚を求める下記に示す膜厚計算式を記憶する膜厚計算式記憶手段と、前記膜厚計算式と前記実測された実測成膜時間とに基づいて堆積された膜の膜厚を求める膜厚演算手段と、前記膜厚計算式で求めた膜厚の累積値を求める累積値演算手段と、前記累積値を記憶する累積値記憶手段と、前記累積値が適切な範囲内であるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えたことを特徴とする成膜装置である。
D=A+B・T
ここでDは膜厚、Aは補正値、Bは成膜レート、Tは実測成膜時間である。
これにより、実測された成膜時間を用いて膜厚計算式によりその成膜処理の膜厚を求め、この膜厚を累積して管理するようにしたので、適正な膜厚の累積値を求めることができ、従って、この累積値に基づいて例えば補充用被処理体となるダミーウエハの交換時期等を適正に管理することが可能となる。
また同様に、例えば処理容器及びこの容器内構造物、例えば被処理体保持具となるウエハボートや保温筒等のクリーニング時期についても適正に管理することが可能となる。
【0006】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記膜厚計算式記憶手段には、成膜条件が異なることに対応させた複数の膜厚計算式が記憶されている。
また、例えば請求項3に規定するように、前記報知手段は、前記累積値が閾値の所定の範囲内に入ったことを知らせる第1の報知となるワーニングレベルと前記累積値が閾値を越えたことを知らせる第2の報知となるアラームレベルの2段階で報知する。
また、例えば請求項4に規定するように、前記被処理体保持具には、補充用被処理体が支持され、前記膜厚累積値は異なる膜種の成膜処理に対しては異なる被処理体保持具及び異なる補充用被処理体が用いられる。
また、請求項5に規定する発明は、上記成膜装置で行われる方法発明を規定したものであり、すなわち、複数の被処理体を被処理体保持具に多段に支持させて処理容器内へ導入し、前記被処理体に対して成膜処理を施すようにした成膜装置の累積膜厚の管理方法において、前記成膜時間を実測して実測成膜時間を求める工程と、前記実測成膜時間と予め定められた下記に示す膜厚計算式とに基づいて堆積された膜厚を求める工程と、前記膜厚の累積値を求める工程と、前記膜厚の累積値が適正な範囲内であるか否かを判断する工程と、前記判断結果を報知する工程とを備えたことを特徴とする成膜装置の累積膜厚の管理方法である。
D=A+B・T
ここでDは膜厚、Aは補正値、Bは成膜レート、Tは実測成膜時間である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る成膜装置及びその累積膜厚の管理方法の一実施例について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の成膜装置を示す概略構成図、図2は被処理体保持具に載置されている被処理体(補充用被処理体を含む)の載置状態の一例を示す図、図3は成膜装置の制御系を示すブロック構成図、図4は膜厚計算式記憶手段の記憶状態を示す模式図、図5は累積値記憶手段の記憶状態を示す模式図である。
この成膜装置2は、内筒4と外筒6とよりなる石英製の2重管構造の縦型の所定の長さの処理容器8を有している。上記内筒4内の処理空間Sには、被処理体を保持するための被処理体保持具としての石英製のウエハボート10が収容されており、このウエハボート10には被処理体としての半導体ウエハWが所定のピッチで多段に保持される。尚、このウエハボート10には、後述するように補充用被処理体としてのダミーウエハ等も保持される。
【0008】
この処理容器8の下方を開閉するためにキャップ12が設けられ、これには磁性流体シール14を介して回転する回転軸16が設けられる。そして、この回転軸16の上端に回転テーブル18が設けられ、このテーブル18上に保温筒20を設け、この保温筒20上に上記ウエハボート10を載置している。そして、上記キャップ12は昇降可能なボートエレベータ22のアーム24に取り付けられており、上記回転軸16やウエハボート10等と一体的に昇降可能にしており、ウエハボート10は処理容器8内へその下方から挿脱可能になされている。尚、ウエハボート10を回転せずに、これを固定状態としてもよい。
上記処理容器8の下端開口部は、例えばステンレス製のマニホールド26が接合されており、このマニホールド26には、成膜に必要な種々のガスを処理容器8内へ導入するための複数、図示例では3つのガスノズル28A、28B、28Cが貫通させて設けられている。そして、各ガスノズル28A〜28Cには、それぞれガス供給系30A、30B、30Cが接続されると共に、各ガス供給系30A〜30Cには、ガス流量を制御する例えばマスフローコントローラのような流量制御器32A、32B、32Cが介設されている。ここでは3つのガスノズル28A〜28Cを設けたが、必要に応じてガスノズルの数は増減できるのは勿論である。
【0009】
そして、上記各ガスノズル28A〜28Cより供給された各ガスは、内筒4内の処理空間Sであるウエハの収容領域を上昇して天井部で下方へ折り返し、そして内筒4と外筒6との間隙内を流下して排出されることになる。また、マニホールド26の側壁には、排気口34が設けられており、この排気口34には、排気路36に圧力制御弁38と真空ポンプ40を介設してなる真空排気系42が接続されており、処理容器8内を真空引きするようになっている。
また、処理容器8の外周には、断熱層44が設けられており、この内側には、加熱手段として加熱ヒータ46が設けられて内側に位置するウエハWを所定の温度に加熱するようになっている。
【0010】
ここで、処理容器8の全体の大きさは、例えば成膜すべきウエハWのサイズを8インチ、ウエハボート10に保持されるウエハ枚数を170枚程度(製品ウエハを150枚程度、ダミーウエハ等を20枚程度)とすると、内筒4の直径は略260〜270mm程度、外筒6の直径は略275〜285mm程度、処理容器8の高さは略1280mm程度である。
尚、図中、48はキャップ12とマニホールド26との間をシールするOリング等のシール部材であり、50はマニホールド26と外筒6の下端部との間をシールするOリング等のシール部材である。
【0011】
そして、上記ウエハボート10には、図2にも示すように、その上下端部には、それぞれ複数枚、例えば10枚程度の補充用被処理体であるダミーウエハDWが載置されて、温度プロファイルやガス流の均一化・安定化を図るようになっている。尚、図2中のウエハの枚数は模式的に示されており、正確な枚数を示すものではない。そして、両ダミーウエハDW間には、多数の製品ウエハWが多段に載置されている。そして、この製品ウエハW間には、製品ウエハが、いわゆる歯抜けになった場合などにこれを埋めるためのエクストラダミーウエハEDWが必要に応じて載置されている。これらのダミーウエハDWやエクストラダミーウエハEDWは、後述するように同一膜種に対しては同一のものが用いられ、異種の膜に対しては異なるものが用いられる。尚、エクストラダミーウエハEDWはダミーウエハDWの一種であり、上述のように製品ウエハの、いわゆる歯抜け部分に補充するものを言う。
【0012】
次に、図3を参照してこの成膜装置の累積膜厚の管理制御系について説明する。上記成膜装置は、周知のように動作制御コンピュータ(図示せず)によって制御され、このコンピュータの一部を上記管理制御系が占めることになる。
図3に示すように、この管理制御系60において、62は半導体ウエハWの実際の成膜時間を実測するための成膜時間計測手段であり、64は種々の膜厚計算式を記憶する、例えばROMよりなる膜厚計算式記憶手段であり、66は上記膜厚計算式と上記実測の成膜時間とに基づいて堆積された膜厚を演算により求める膜厚演算手段であり、68は上記演算で得た膜厚の累積値を求める累積値演算手段であり、70は上記累積値を記憶する例えばRAMよりなる累積値記憶手段であり、72は上記累積値が適切な範囲内に入っているか否かを判断する判断手段であり、74は上記判断手段の判断結果をオペレータに知らせる報知手段である。
【0013】
この報知手段74は、オペレータに対する所望のメッセージを表示する、例えば液晶表示装置よりなる表示部76と、ランプを点灯させる報知ランプ78とを有している。そして、報知ランプ78は、2段階点灯可能になされており、例えば緊急度が低いワーニングレベルの時に点滅する黄色灯78Aと、緊急度の高いアラームレベルの時に点滅する赤色灯78Bとを有している。
【0014】
上記成膜時間計測手段62は、上述のように実際の成膜時間を測定するが、これは成膜用のプロセスプログラムの開始から終了までの時間を計測するのではなく、このプロセスプログラム中の特定の成膜のためのステップ、すなわちウエハWを所定の温度に維持しつつ処理容器8内へ成膜用のガスを実際に流して膜を堆積する時の実際の時間を計測する。この成膜時間の計測は、プロセスプログラムの実行時に上記成膜用のステップの開始時刻と終了時刻とを監視することにより容易に求めることができる。
また、上記膜厚計算式記憶手段64には、図4にも示すように、プロセス温度、プロセス圧力及びガス流量等のプロセス条件が異なることに対応させて、また、堆積させる膜種に対応させて、それぞれ異なる膜厚計算式が用意されて記憶されている。
【0015】
上記膜厚計算式は、一般式として以下のように与えられる。
D=A+B・T
ここでDは膜厚(nm)、Aは補正値(nm)、Bは成膜レート(nm/min)、Tは実測成膜時間である。図4では全部でn個の膜厚計算式が示されている。上記補正値Aは、膜を堆積させるウエハの下地膜や成膜時の大気圧変動等によって膜付きの状態が変化するので、その点を加味している値であり、過去の経験則によって求められる。また、上記成膜レートは、過去の経験則によって求められる値であり、経験によってかなりの正確な値が求められている。上記複数の膜厚計算式の内のどの膜厚計算式を用いるかという点については、プロセスプログラムを実行する際に、自動的に選択される。
【0016】
また、上記累積値記憶手段70には、図5にも示すように、各膜種の今までの累積値ACが記憶されており、図示例ではm種類の膜種に対する累積値が記憶されている。
ここでは用いるダミーウエハDW、或いはエクストラダミーウエハEDWは、同一膜種に対して同一のダミーウエハDW及びエクストラダミーウエハEDWを用い、異なる膜種に対しては異なるダミーウエハDW及びエクストラダミーウエハEDWを用いる。また、当然のこととしてダミーウエハDW或いはエクストラダミーウエハEDWを新しいものと交換した場合には、対応する累積値ACをリセットしてゼロに戻す。
また、上記判断手段72は、各膜種に対応したそれぞれの閾値を有しており、前述したように上記累積値が適正な範囲内にあるか否かを判断する。
【0017】
次に、以上のように構成された成膜装置を用いて行なわれる本発明方法について説明する。
所定のプロセスプログラムが開始されると、まず、未処理の多数枚の半導体ウエハW、ダミーウエハDW、エクストラダミーウエハEDW等をウエハボート10に所定のピッチで例えば図2に示すように多段に保持させ、この状態でボートエレベータ22を上昇駆動することにより、ウエハボート10を処理容器8内へその下方より挿入し、処理容器8内を密閉する。この処理容器8内は予め予熱されている。
【0018】
上述のようにウエハWが挿入されたならば、加熱ヒータ46への供給電力を増加してウエハWを所定のプロセス温度まで昇温すると共に、真空排気系42により処理容器8内を真空引きする。
そして、成膜ステップが開始されると、各ガスノズル28A〜28Cからは流量制御された成膜に必要な各ガスが安定的に処理容器8内へ供給されて膜の堆積が始まる。そして、所定の時間の膜付け処理が終了すると、成膜に必要なガスの処理容器8内への供給が断たれ成膜処理が終了する。上記実際の膜付け処理が行われている時間が実測されて実測成膜時間となる。そして、成膜処理が完了したウエハWは、処理容器8内からアンロードされて、プロセスプログラムの実行が完了することになる。
【0019】
このように、プロセスプログラムは、膜種を同一にしたまま、或いは膜種を変えながら順次実行される。図6は複数のプロセスプログラムが順次行われる時の状態の一例を示しており、ここでは5つのプロセスプログラムA〜Eが実行される場合を示している。ここでは理解を容易にするために、プロセス圧力、プロセス温度、ガス流量等のプロセス条件は異なるが全て同一膜種を堆積するものと仮定する。
各プロセスプログラムA〜Eが順次行われるに従って、それぞれにおいて実測成膜時間T1〜T5の成膜処理が行われる。そして、各成膜処理時において堆積される薄膜の膜厚は、膜厚計測式に基づいてそれぞれ求められて膜厚A〜Eとなる。
【0020】
この膜厚は、累積値演算手段68により最初より順次加算されて累積され、その累積値はその都度、累積値記憶手段70に記憶される。そして、新たな累積値を計算する毎に、判断手段74ではこの累積値と閾値とを比較判断して所定の範囲内に入っているか否かを判断する。その結果、膜厚の累積値が閾値の、例えば80%以下ならば、パーティクル等の発生する確率が極めて少ないので報知手段74は、オペレータに対して正常である旨の報知を行い、また、膜厚の累積値が80%に達したならば、パーティクル等の発生する確率が大きくなる直前なので報知手段74は第1の報知であるワーニングの報知を行う。尚、上記80%の値は、一例を示したに過ぎず、これに限定されない。
【0021】
このワーニングの報知は、例えば上記旨を表示部76にメッセージとして表示すると共に、報知ランプ78の黄色灯78Aを点滅させてその旨をオペレータに知らせることになる。これにより、オペレータは、様子を見ながら必要な場合には、対応するダミーウエハDWやエクストラダミーウエハEDWにかなりの膜厚が堆積したことを知り、これを新しいものと交換する。
更に、膜厚の累積値が閾値(100%)に達したならば、報知手段74は第2の報知であるアラームの報知を行う。このアラームの報知は、例えば上記旨を表示部76にメッセージとして表示すると共に、報知ランプ78の赤色灯78Bを点滅させてその旨をオペレータに知らせることになる。これにより、オペレータは、累積した膜厚が限度以上に付着したことを知り、対応するダミーウエハDWやエクストラダミーウエハEDWを必ず新しいものと交換する。また、交換しない場合には、成膜装置自体が次のプロセスプログラムを実行しないように制御系が動作する。
【0022】
以上の動作を図7に示す方法発明のフローを参照して説明する。
まず、この装置の制御系は、プロセスプログラムがスタートしたか否かを判断し(S1)、このプロセスプログラムがスタートしたならば、次に、成膜ステップが開始されたか否かを判断する(S2)。ここで成膜ステップが開始されたならば、実際に処理容器8内へ成膜用ガスが供給されたことを意味するので、成膜時間計測手段62は成膜時間の計測を開始する(S3)。
次に、上記成膜ステップが終了したか否かが判断され(S4)、NOの場合には、成膜処理が継続して行われているので成膜時間の計測を続行する。そして、ステップ4において、YESならば成膜ステップが終了して成膜用ガスの処理容器8内への供給が停止されたことを意味するので、成膜時間計測手段62は成膜時間の計測を終了する(S5)。そして、上記成膜時間の計測の終了時刻と開始時刻とを比較することにより実測の成膜時間Tを求める(S6)。
【0023】
次に、膜厚演算手段66は、膜厚計算式記憶手段64に記憶されている複数の膜厚計算式から堆積した膜種及びプロセス条件に対応した膜厚計算式(D=A+B・T)を選択し、これと上記実測の成膜時間Tとに基づいて上記1回の成膜プロセスで堆積した膜厚を計算により求める(S7)。
次に、累積値演算手段68は、上記求めた膜厚と、累積値記憶手段70に記憶されている同じ膜種の今までの累積値ACとを加算して新たな累積値ACを求め(S8)、これを累積値記憶手段70に更新させて記憶させると共に、この新たな累積値ACを判断手段72に送る。
【0024】
次に、この判断手段72は、上記新たな累積値ACとこれに対応する閾値Hとを比較する(S9)。この結果、新たな累積値ACが閾値Hの80%以下の場合には(AC≦0.8)、報知手段74は、正常の報知を行い(S10)、新たな累積値ACが閾値Hの80%よりも大きくて閾値H以下の場合には(0.8・H<AC≦H)、報知手段74はワーニングの報知を行ってオペレータに注意を促す(S11)。これにより、オペレータは所定の対応処理を行い、例えばワーニングになったばかりならばもう少し余裕があるものとして、ダミーウエハDW等を交換することなく次のプロセスプログラムを実行したり、或いは、次に実行すべきプロセスプログラムの成膜ステップが長くて大きな膜厚の堆積が予定されるならば、ここでダミーウエハ等の交換を行う。
【0025】
また、ステップ9にて比較の結果、新たな累積値ACが閾値Hを越えた場合には(AC>H)、報知手段74は、アラームの報知を行ってオペレータに警報を発する(S13)。これにより、オペレータは所定の対応処理を行い、例えば必ずダミーウエハDWやエクストラダミーウエハEDWを新しいものと交換する(S14)。この場合、制御系は、上記したようにダミーウエハ等を新しいものと交換するまでは、次のプロセスプログラムは開始しないように制限を加えることになる。尚、ダミーウエハ(エクストラダミーウエハも含む)を交換した時は、累積値記憶手段70に記憶されている累積値をリセットするのは勿論である。
【0026】
このように、膜厚の累積値を、実際の成膜時間(成膜ステップ)を計測してこれに基づいて求めるようにしているので、適正な膜厚の累積値を求めることができ、従って、この累積値に基づいて例えばダミーウエハ(エクストラダミーウエハも含む)の交換時期を適正に管理することが可能となる。従って、パーティクルの発生も抑制することができる。
図8は温度を途中で変化させながら成膜を行うプロセスプログラムの一例を示す図であるが、プロセスプログラムによっては、図8に示すように、成膜ステップを複数、例えば成膜ステップ1と成膜ステップ2とに分けて温度を変化させながら、連続的に膜を堆積させる場合もある。このような場合は、この2つの成膜ステップ1、2を1つのステップと仮定して1つの膜厚計算式を経験的に求め、この2つのステップ全体の時間を実測成膜時間Tとすればよい。
【0027】
また、図9は既存のプロセスプログラムをベースとして新たなプロセスプログラムを作成する時の過程を示す図であるが、図9(A)は既存のあるプロセスプログラムXの温度変化を示すグラフであり、ここで成膜される膜厚をX1と仮定する。このようなプロセスプログラムXに図9(B)に示すような温度変化を示すプロセスプログラムYを組み合わせて、図9(C)に示すような1つのプロセスプログラムZを作成するものとする。この場合、プロセスプログラムZにおける膜厚計算式(D=A+B・T)を作る時に、膜厚X1を補正値Aとして使用するようにしてもよい。この場合、プロセスプログラムYに対応する部分のステップが実行している時間を実測成膜時間Tとして計測することになる。
【0028】
また、前述したように異なる膜種、例えば酸化膜用、或いは窒化膜用には、それぞれ専用のダミーウエハ、エクストラダミーウエハ、ウエハボートを用い、それぞれ別々に管理するのは勿論である。更に、同じ酸化膜でも種々の膜種が存在し、例えばTEOSを用いた酸化膜、HTO(High TempratureOxide)酸化膜等をそれぞれ異種の膜として取り扱う。
また、ここではダミーウエハ(エクストラダミーウエハも含む)の交換時期を管理する場合を例にとって説明したが、これに限定されず、処理容器8、ウエハボート10、保温筒20のクリーニング時期の管理にも、本発明方法を適用することができる。この場合は、ダミーウエハの管理の場合とは異なり、累積値は膜種を区別することなく全ての堆積膜の膜厚を累積する。
また、被処理体としては、半導体ウエハに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも適用することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の成膜装置及びその累積膜厚の管理方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
実測された成膜時間を用いて膜厚計算式によりその成膜処理の膜厚を求め、この膜厚を累積して管理するようにしたので、適正な膜厚の累積値を求めることができ、従って、この累積値に基づいて例えば補充用被処理体の交換時期等を適正に管理することができる。
また同様に、例えば処理容器及びこの容器内構造物、例えばウエハボートや保温筒等のクリーニング時期についても適正に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜装置を示す概略構成図である。
【図2】被処理体保持具に載置されている被処理体(補充用被処理体を含む)の載置状態の一例を示す図である。
【図3】成膜装置の制御系を示すブロック構成図である。
【図4】膜厚計算式記憶手段の記憶状態を示す模式図である。
【図5】累積値記憶手段の記憶状態を示す模式図である。
【図6】複数のプロセスプログラムが順次行われる時の状態の一例を示す図である。
【図7】方法発明のフローを示す図でる。
【図8】温度を途中で変化させながら成膜を行うプロセスプログラムの一例を示す図である。
【図9】既存のプロセスプログラムをベースとして新たなプロセスプログラムを作成する時の過程を示す図である。
【符号の説明】
2 熱処理装置
4 内筒
6 外筒
8 処理容器
10 ウエハボート(被処理体保持具)
28A〜28C ガスノズル
34 排気口
62 成膜時間計測手段
64 膜厚計算式記憶手段
66 膜厚演算手段
68 累積値演算手段
70 累積値記憶手段
72 判断手段
74 報知手段
76 表示部
78 報知ランプ
78A 黄色灯
78B 赤色灯
W 半導体ウエハ(被処理体)
EDW エクストラダミーウエハ(補充用被処理体)
DW ダミーウエハ(補充用被処理体)

Claims (5)

  1. 複数の被処理体を被処理体保持具に多段に支持させて処理容器内へ導入し、前記被処理体に対して成膜処理を施すようにした成膜装置において、
    前記被処理体の成膜時間を実測する成膜時間計測手段と、
    堆積された膜の膜厚を求める下記に示す膜厚計算式を記憶する膜厚計算式記憶手段と、
    前記膜厚計算式と前記実測された実測成膜時間とに基づいて堆積された膜の膜厚を求める膜厚演算手段と、
    前記膜厚計算式で求めた膜厚の累積値を求める累積値演算手段と、
    前記累積値を記憶する累積値記憶手段と、
    前記累積値が適切な範囲内であるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えたことを特徴とする成膜装置。
    D=A+B・T
    ここでDは膜厚、Aは補正値、Bは成膜レート、Tは実測成膜時間である。
  2. 前記膜厚計算式記憶手段には、成膜条件が異なることに対応させた複数の膜厚計算式が記憶されていることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記報知手段は、前記累積値が閾値の所定の範囲内に入ったことを知らせる第1の報知と前記累積値が閾値を越えたことを知らせる第2の報知の2段階で報知することを特徴とする請求項1または2記載の成膜装置。
  4. 前記被処理体保持具には、補充用被処理体が支持され、前記膜厚累積値は異なる膜種の成膜処理に対しては異なる被処理体保持具及び異なる補充用被処理体が用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の成膜装置。
  5. 複数の被処理体を被処理体保持具に多段に支持させて処理容器内へ導入し、前記被処理体に対して成膜処理を施すようにした成膜装置の累積膜厚の管理方法において、
    前記成膜時間を実測して実測成膜時間を求める工程と、
    前記実測成膜時間と予め定められた下記に示す膜厚計算式とに基づいて堆積された膜厚を求める工程と、
    前記膜厚の累積値を求める工程と、
    前記膜厚の累積値が適正な範囲内であるか否かを判断する工程と、
    前記判断結果を報知する工程とを備えたことを特徴とする成膜装置の累積膜厚の管理方法。
    D=A+B・T
    ここでDは膜厚、Aは補正値、Bは成膜レート、Tは実測成膜時間である。
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