JP4820601B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

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本発明は、SAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)による安全管理機能を備えた磁気共鳴診断装置に関する。
磁気共鳴診断装置(以下MRI装置と呼ぶ)については、磁気共鳴を起こすための高周波磁場を撮影部位に送信用高周波コイルを用いて照射する。高周波磁場の共鳴周波数は、MRI装置の静磁場強度に比例し、例えば1.5Tの静磁場の装置の場合、共鳴周波数は63.8MHzである。この周波数領域の高周波は、被検体を加熱し体温の上昇が起きることが知られている。一般に人体では皮膚温度よりも体幹部分の体温上昇が安全性の面問題で、人体では体幹温度が1°Cを超えると障害が起きる可能性があるため、安全面での上限値を1°Cとして、組織1 kgに吸収される高周波出力をSAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)として安全規格であるIEC規格(IEC 60601-2-33:Particular requirements for the safety of magnetic resonance equipment for medical diagnosis)やJIS規格(JIS Z4951「磁気共鳴画像診断装置−安全」)に上限値が定められている。例えばIEC規格の通常操作モードでは、全身に対するSAR値の上限は、2W/kgであり、頭部に対するSAR値の上限は3.2W/kgである。
例えば、撮影を始める前に、コンソールから患者氏名、年齢、性別などの患者情報の一部として患者の体重(kg)を操作者が入力する。ついで被検体をMRI装置の磁石架台2内に位置決めして高周波アンプ3から送信用高周波コイル4を介して高周波を印加して、被検体Pの撮影部位にとって最適なMR信号を得る高周波条件を決め、その条件を使って撮影をおこなう。高周波条件を決める際に印加した高周波出力と、あらかじめ被検体がいない条件で計測しておいた高周波出力の差が、被検体に吸収される高周波出力(W)であるので、この出力値をあらかじめ入力した患者体重で割り算したものが、全身SAR値(W/kg)となる。撮影開始前に全身SAR値をMRI装置が計算し、コンソール(1)の画面に表示する。もし得られたSAR値が前記安全規格の上限値を超える場合は、その旨の警告がコンソール(1)画面に表示され、操作者は、撮影条件を変更するか、より上の操作モードへ切り替える。
通常実施される撮影条件の変更の例としては、最初に設定したマルチスライス枚数を減らすように再設定することがある。この場合必要な撮影領域を一回のマルチスライス数でカバーできなくなり、2回以上の複数回の撮影が必要となり、全体のMRI検査時間が延長するという不具合が発生する。また操作モードの変更とは、安全規格では通常操作モード以外に第一次水準管理操作モードと第二次水準管理操作モードが規定されており、患者に対する潜在的なリスクと利益の関係から医学的な判断がおこなわれる。例えば、第一次水準管理操作モードでは、全身SAR値の上限は、4W/kgである。
従来のMRI装置の送信用高周波コイル軸長は50-60cm程度であり、小児は別として成人に対するSAR値としては、高周波出力を照射を受けていない部分も含めた全体重で割り算してSAR値として求める方法は、実際に照射を受けている身体部分のSAR値と必ずしも一致していない。一方、高速撮影法や高磁場MRI装置の開発によって、より診断能の高いMR画像を得るためのパルスシーケンスは、より高いSAR値を必要とする。
このため、2002年に改訂されたIEC規格(IEC60601−2−33 第2版)では身体部分SAR(partial body SAR)として以下の規定が追加された。
通常操作モードの場合
身体部分SAR=10(W/kg)−(8(W/kg)×(照射を受ける部分体重)/(患者の体重))
と定められている。この式から照射を受ける患者部分体重と患者の体重の比に応じて、2W/kgから10W/kgの範囲のSAR値が上限となる。
従来の全身SARのみで管理する方法では、この身体部分SARの規定に対応できず、より高い診断情報を提供することができないという問題を有していた。さらに、心臓などの特定部位を対象として送信用高周波コイル長を短くして、高周波を照射する領域を限定しても、従来の方法、例えば特開平5−317287号公報では、これにも対応できなかった。
特開平5−317287号公報
本発明の目的は、磁気共鳴診断装置において身体部分SARによる安全管理の精度向上を図ることにある。
本発明の第1局面において、被検体の体格に関する情報と撮影部位に関する情報とを入力する入力部と、前記入力された体格に関する情報及び撮影部位に関する情報に基づいて、前記撮影部位を含む身体部分に関する身体部分SARを計算する計算部と、前記計算された身体部分SARを表示する表示部とを具備し、前記計算部は、前記入力された体格に関する情報及び撮影部位に関する情報に基づいて、前記撮影部位を含む身体部分の部分体重を推定する推定部を有する磁気共鳴診断装置が提供される。
本発明の第局面において、RFパルスを発生するRFコイルと、前記RFコイルに固有の前記RFパルスの送信範囲に対応する被検体の部分に関する身体部分SARを計算する計算部と、前記計算された身体部分SARを表示する表示部とを具備し、前記RFパルスの送信範囲は、前記RFコイルに固有の高周波電界強度のコイル中心軸に関する空間的な分布における半値幅に設定される磁気共鳴診断装置が提供される。
本発明によれば、磁気共鳴診断装置において身体部分SARによる安全管理の精度向上を図ることができる。
以下、本発明に係る磁気共鳴診断装置(MRI装置)の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本実施形態におけるMRI装置の概略構成を示すブロック図である。円筒状の磁石架台1内には、静磁場磁石2、傾斜磁場コイル5及び送信用高周波コイル4が設けられている。なお、説明の便宜上、z軸は円筒の長手方向に一致し、またx軸は水平方向、y軸は垂直方向と仮定する。静磁場磁石2は、例えば1.5Tの超電導磁石を用いて構成され、z軸と平行に静磁場を形成する。傾斜磁場コイル5は、静磁場磁石2内に配置され、円筒状のアセンブリをなして、x軸傾斜磁場、y軸傾斜磁場、z軸傾斜磁場を発生するものである。なお、それぞれのアセンブリの形状、タイプは限定されない。送信用高周波コイル4は、傾斜磁場コイル5の内側に配置され、例えば円筒状をなし、高周波磁場を発生させる。送信用高周波コイル4には、送受信兼用高周波コイルが採用されることが可能である。磁気共鳴によって発生したMR信号は、被検体Pの周囲に配置される受信用高周波コイル6で検出される。なお寝台は天板7を有しており天板7上に載置された被検体Pは、磁石架台2内の撮影空間(イメージング用磁場が形成される領域)に挿入される。
傾斜磁場コイル5は、傾斜磁場電源8を介して、制御部9に接続されている。なお傾斜磁場電源8は傾斜磁場コイル5から磁場を発生させる際に必要な電流を供給するものであり、その電流の大きさ(磁場の強さ)、電流供給のタイミング(磁場の印加タイミング)等に関しては制御部9からの制御信号により制御されている。送信用高周波コイル4は、高周波アンプ3、高周波送信系11を介して制御部9に接続されている。送信用高周波コイル4と高周波アンプ3との間には送信高周波出力を計測するための電力計測器17が設けられている。受信用高周波コイル6は、高周波受信系12を介して制御部9に接続されている。高周波アンプ3は、被検体Pに送信用高周波コイル4から高周波磁場を送信する際に駆動され、高周波受信系12は被検体Pから受信用高周波コイル6を介してMR信号を検出する際に駆動されるものである。
制御部9には、表示部14、操作部15、SAR管理部13が接続される。体格は、体重及び身長から決まる。体格から撮影部位の部分体重がほぼ決まる。従って、体重、身長及び撮影部位に対する標準的な部分体重の対応表が事前に作成され、典型的にはROMで構成される部分体重推定部16に記憶される。
操作部15から入力された体格に関する情報(体重情報及び身長情報)と、操作部15から入力された撮影部位とから部分体重推定部16により撮影部位の部分体重は推定される。
SAR管理部13は、部分体重推定部16により推定された部分体重と、電力計測器17により高周波パルス(RFパルス)のプレ送信により被検体Pの存在下で計測された送信高周波出力と、操作部15を介して設定されたパルスシーケンスの高周波パルスの数等とに基づいて、撮影部位に関する身体部分SARを計算する。
また、SAR管理部13は、撮影部位から部分体重推定部16により推定された部分体重と、操作部15から入力された体重とに基づいて、撮影部位に関する身体部分SARの上限値を計算する。また、SAR管理部13は、身体部分SARを上限値に比較する。
なお、SAR管理部13は、部分体重を求めることなく、操作部15から入力された体格に関する情報(体重情報及び身長情報)と、操作部15から入力された撮影部位と、電力計測器17により高周波パルス(RFパルス)のプレ送信により被検体Pの存在下で計測された送信高周波出力と、操作部15を介して設定されたパルスシーケンスの高周波パルスの数とに基づいて、撮影部位に関する身体部分SARを直接的に求めるようにしても良い。体重、身長、撮影部位、送信高周波出力及び高周波パルスの数に対する身体部分SARの対応表が事前に作成され、典型的にはROMで提供される。
SAR管理部13は、身体部分SARと上限値との比較結果等を表示部14に表示させる。表示部14には、被検体PのMR画像の表示、撮影条件、全体又は身体部分SAR、SARと上限値との比較結果、計算されたSAR値が上限値を超過するときにはSARを低下させるための撮影条件の推奨変更内容が表示される。撮影条件の推奨変更内容には、パルスシーケンスによるマルチスライス枚数の減少、パルスシーケンスによるスライス厚の増加、パルスシーケンスの変更等が含まれる。
以下、図2を参照して、本実施形態におけるSAR管理動作について説明する。操作者は、撮影を開始する前に操作部15より患者情報、撮影条件、安全管理モードが入力される(S11)。患者情報には患者氏名、年齢、性別、さらに体格情報が含まれる。体格情報には、患者体重及び身長が含まれる。これらの情報は検査予約時に既に入力されている場合もある。体重及び身長についてもカルテ等に記載されている場合には操作部15のキーボードからその値をそのまま数値入力するが、それらの情報が無い場合には、MR検査開始前に体重計、身長計などで計測して操作部15のキーボードからその値を数値入力する。また、体格が相違する複数の標準モデルを用意し、技師が複数の標準モデルから被検体に近似する単一の標準モデルを選択することで、体重及び身長の入力に代えても良い。
撮影条件には、撮影部位、パルスシーケンスの種別、マルチスライス枚数、スライス厚等が含まれる。これらは患者の担当医からの検査依頼時に指定されている場合もあり、また各施設で決められている場合も有り、撮影時に医師が決める場合もある。操作者はそれらの状況に応じて必要な撮影条件を入力する。安全管理モードには、SARの上限値の計算方法が相違する通常操作モード、第一次水準管理操作モード、第二次水準管理操作モードの選択肢があり、いずれかのモードが選択される。
これらの入力作業(S11)が完了した後、被検体Pを寝台の天板7に乗せ、磁石架台1内に挿入し、撮影のための位置決めをおこなう。一般に撮影部位の中心を磁石架台1中心に合わせる。撮影を始める前に設定した位置にて、制御部9の制御のもとで、送信高周波パルス(RFパルス)の最適条件を探索する。時間積分値の異なる複数のRFパルスを断続的に被検体Pに印加するとともに、RFパルスの印加ごとに被検体PからのMR信号を受信用高周波コイル6を介して受信する(S12)。磁化スピンが90°に最も近いフリップ角に倒された状態で発生する強度の最も高いMR信号に対応するRFパルスの時間積分値が最適条件として選択される。また、RFパルスの印加ごとに送信高周波出力を電力計測器17で計測する(S13)。強度の最も高いMR信号に対応するRFパルスを印加する際に計測した送信高周波出力が選択される。
S12,S13に続いて、操作部15から入力された体重、身長及び撮影部位により部分体重が推定される(S14)。実際には、部分体重推定部16からSAR管理部13に、操作部15から入力された体重、身長及び撮影部位に対応つけられている部分体重が供給される。また、S15において、操作部15から入力された体重と、推定された部分体重とから、S11で選択された安全管理モードに応じた計算式により当該撮影部位の身体部分SARの上限値がSAR管理部13により計算される。また、SAR管理部13では、事前に被検体Pを架台1内に挿入しない被検体非存在下のもと測定した高周波出力と、被検体Pを架台1内に挿入した被検体存在下で探索したRFパルスの送信高周波出力との差を、単一の90°高周波パルスの印加による被検体の吸収エネルギーとして計算する。単一の90°高周波パルスの印加による吸収エネルギーと、S11で指定したパルスシーケンスの90°高周波パルスの数と、180°高周波パルスの数と、他の高周波パルスの数とから被検体への総吸収エネルギーがSAR管理部13により計算される(S16)。総吸収エネルギーを、推定された部分体重で割り算することによりSAR管理部13では撮影部分に対応する身体部分SARが計算される(S17)。
なお、上記では、撮影部位の部分体重を推定し、その部分体重から身体部分SARを計算したが、撮影部位ではなく、RFパルスが実質的に送信される範囲(送信範囲)に収容される被検体の部分の体重を推定し、その部分の体重で総吸収エネルギーを割り算することにより身体部分SARを計算するようにしても良い。RFパルスが実質的に送信される範囲としては、典型的には、図1に示す送信コイル4に固有の体軸Zに関する高周波電界強度の空間的な分布において、所定の強度を超過する範囲、例えば半値幅で与えられる範囲に設定される。なお、典型的には、RFパルスの送信範囲は、画像が再構成される範囲よりも広い範囲である。
SAR管理部13において、S17で計算された身体部分SARが、S15で計算された上限値と比較される(S18)。身体部分SARが上限値未満であるとき(YES)、制御部9は表示部14に、S17で計算された身体部分SARと、S15で計算された上限値と、撮影許可メッセージを表示させるとともに(S19)、操作部15からパルスシーケンスの実行トリガの入力を待機する。操作部15からパルスシーケンスの実行トリガが入力されたとき、S11のパルスシーケンスが最適化された高周波パルスで実行される(S20)。
身体部分SARが上限値と同じまたは超過したとき(NO)、制御部9は表示部14に、S17で計算された身体部分SARと、S15で計算された上限値と、撮影禁止メッセージと、パルスシーケンス変更ガイドとを表示させる(S21)。パルスシーケンス変更ガイドには、パルスシーケンス自体を他の種類のパルスシーケンスへの変更、マルチスライス枚数の減少、スライス厚の増加が含まれる。操作部15を介してパルスシーケンスが変更されたとき(S22)、変更されたパルスシーケンスに従って、S17と同様の計算方法で身体部分SARが再計算(修正)される(S23)。
S23で修正された身体部分SARが上限値未満になるまで、S21−S23が繰り返される。
以下に詳細に本実施の形態におけるSAR値の求め方について説明する。まずIEC60601−2−33 2nd Editionを例としてMRI装置の安全規格におけるSARの定義とその上限値について説明する。SARとは、被検体に吸収される単位質量当たりの高周波出力で、その単位は[W/kg]である。SARは撮影部位に応じて、全身SAR,身体部分SAR,頭部SAR,局所SARに分かれる。全身SARは全身の撮影の場合、頭部SARは頭部の撮影の場合、局所SARは送受信用表面コイルなどを使って身体の小領域を撮影する場合に用いられ、この場合のみ身体組織10gにわたっての平均値である。身体部分SARは、IEC規格第2版から盛り込まれた項目で、送信用高周波コイルにさらされる身体部分の重量にわたる平均値である。これらの上限値は例えば、通常操作モードでは、全身SAR上限値2W/kg、頭部SAR上限値3.2W/kg,局所SAR上限値は頭部と体幹部で10W/kg,四肢で 20W/kg,身体部分SAR上限値は、
10−8×(撮影対象の部分体重/体重) [W/kg]
である。
操作モードとしては、通常操作モード以外に第一次水準管理操作モード、第二次水準管理操作モードが定義されており、各々SAR上限値が定められている。これらの上限値は、高周波による加熱によって体幹部や血流による冷却効果の小さい水晶体などの温度上昇を1°C以下に抑えることを目的としている。全身に高周波が印加される場合は、吸収される高周波出力を被検体の体重で割れば全身SAR値が得られ、頭部にのみ高周波が印加される場合には、頭部重量を人体についての標準データより推定してその頭部重量で高周波出力を割れば頭部SAR値が求められる。頭部重量は、成人ではほぼ一定値であり比較的推定しやすい。一方身体部分SAR値は体重情報だけでは推定することが難しい。
本実施形態では、体重のみでなく撮影部位(例えば胸部、腹部、下腹部、大腿部など)と被検体の身長から高周波が照射される身体部分についての部分重量を人体の標準データを併用して推定し、これより身体部分SAR値を推定する。当然推定値に誤差が見込まれるので、その分は安全側に上限値を低く設定しておくことも必要である。これによって上記に説明したように通常撮影モードでは、全身に高周波を照射した場合の全身SAR上限値は、2W/kgであるが、例えば体重の1/2の部分に高周波を照射する場合には、6W/kgまでの照射が同じ高周波に対する安全性で許容される。これによって、より高速な撮影や、マルチスライス数を増やすことによる撮影時間の短縮や、高いb値での拡散画像の収集などによる高い診断情報を得ることが可能となる。現在の送信用高周波コイルの長さは60cm程度であり、小児、子供などの背の低い被検体を除いた成人では、一度に全身に高周波が照射されることはおきにくく、身体部分SARを適用するのは現実的であると考えられる。もちろん身長が低くかつ、胸腹部を撮影部位として選んだ場合は、MRI装置側が全身SARを適用してもよい。
入力する身長データとしては、以下の方法がある。
1)操作部15のキーボードから身長を数値で入力する。
2)操作部15の入力画面に示された複数の身長範囲から適切な範囲を選択する(例えば、150〜159cm,160〜169cm,...のように10cm毎の身長範囲ボタンでの選択)。
3)施設の患者データベースより電子的に入力する。
MR室にて身長を計測する手段としては、以下の方法がある。
1)身長計にて計測する。
2)MR室の扉脇にスケール(身長計測用物差し)20を貼り付けておき、患者の入室時に目視で身長を計測する。(図3)
3)寝台天板7の表面にスケール20を貼り付けておき、患者を寝台に設定する際に目視で身長を計測する。(図4)
撮影部位を選択する方法としては、図5に示すように、表示部14の画面に表示した撮影部位の選択図より目的の撮影部位を選択する。パルスシーケンスについても同様に操作卓画面もしくはスイッチによって、関係するパラメータを含めて選択する。
以上の体重、身長、撮影部位と吸収される高周波出力から得られたSAR値は、選択されたパルスシーケンスでの撮影開始前に、操作卓の画面上にSARの種別(全身、身体部分、頭部、四肢)とSAR値を表示するとともに、そのSAR値が上記の安全規格の上限値を超える場合にはその旨を表示し、SAR値を緩和するための各パラメータの推奨変更内容を表示する。具体的には、マルチスライス枚数を減らして撮影回数を増やしたり、スライス厚を厚くしたり、もしくは別のパルスシーケンスを選択したりさせることになる。また、全身撮影や下肢撮影のように広い領域を一連の撮影でカバーするような場合には、撮影領域毎に求めた身体部分SARの最大値を表示する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本実施形態におけるMRI装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態におけるSAR管理動作の流れを示す図である。 本実施形態におけるMR室扉のスケールを示す図である。 本実施形態における寝台部のスケールを示す図である。 本実施形態に係る撮影部位の選択画面を示す図である。
符号の説明
1…磁石架台、2…静磁場磁石、5…傾斜磁場コイル、4…送信用高周波コイル、6…受信用高周波コイル、7…天板、8…傾斜磁場電源、9…制御部、3…高周波アンプ、11…高周波送信系、17…電力計測器、12…高周波受信系、14…表示部、15…操作部、13…SAR管理部、16…部分体重推定部。

Claims (25)

  1. 被検体の体格に関する情報と撮影部位に関する情報とを入力する入力部と、
    前記入力された体格に関する情報及び撮影部位に関する情報に基づいて、前記撮影部位を含む身体部分に関する身体部分SARを計算する計算部と、
    前記計算された身体部分SARを表示する表示部とを具備し、
    前記計算部は、前記入力された体格に関する情報及び撮影部位に関する情報に基づいて、前記撮影部位を含む身体部分の部分体重を推定する推定部を有する磁気共鳴診断装置。
  2. 前記体格に関する情報には、前記被検体の体重が含まれる請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  3. 前記体格に関する情報には、前記被検体の身長が含まれる請求項2記載の磁気共鳴診断装置。
  4. 前記部分体重を推定する推定部は、前記体格及び撮影部位に対する標準部分体重の対応表を記憶する記憶部を有する請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  5. 前記部分体重を推定する推定部は、前記被検体の身長が送信用高周波コイルの軸長以下であって且つ前記入力された撮影部位が胸部又は腹部のとき、前記身体部分SARに代えて全身SARを計算する請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  6. 前記身体部分SARを計算する計算部は、広領域を複数回に分けて一連の撮影を行うときには、複数の部分に関する複数の身体部分SARの中の最大値を選択する請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  7. 前記身体部分SARを計算する計算部は、広領域を複数回に分けて一連の撮影を行うときには、撮像部位毎に身体部分SARを計算する請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  8. 前記計算部は、前記推定された部分体重と前記入力された体格に関する情報とに基づいて、身体部分SAR上限値を決定する決定部を有する請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  9. 前記計算部は、前記計算された身体部分SARを前記決定された身体部分SAR上限値に比較する比較部を有する請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  10. 前記表示部には、前記計算された身体部分SARと前記決定された身体部分SAR上限値との比較結果に応じたメッセージが表示される請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  11. 前記計算された身体部分SARが前記上限値を超過するとき、前記表示部には前記計算された身体部分SARが前記上限値を超過することを表すメッセージとともに、撮影条件の推奨変更内容が表示される請求項10記載の磁気共鳴診断装置。
  12. 前記推奨変更内容には、前記パルスシーケンスによるマルチスライス枚数の減少が含まれる請求項11記載の磁気共鳴診断装置。
  13. 前記推奨変更内容には、前記パルスシーケンスによるスライス厚の増加が含まれる請求項11記載の磁気共鳴診断装置。
  14. 前記推奨変更内容には、前記パルスシーケンスの変更が含まれる請求項11記載の磁気共鳴診断装置。
  15. 前記表示部は、前記計算された身体部分SARとともに前記決定された身体部分SAR上限値を表示する請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  16. 前記入力部は、前記体格として、体格が相違する複数の標準モデルから任意の標準モデルの選択を入力する請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  17. 前記被検体への送信高周波出力を計測する手段と、
    前記被検体への印加されるパルスシーケンスを制御する手段を更に備え、
    前記身体部分SARを計算する計算部は、前記部分体重と共に前記送信高周波出力とパルスシーケンスに基づいて前記身体部分SARを計算する請求項1記載の磁気共鳴診断装
    置。
  18. 前記被検体の体格に関する情報は、外部の患者データベースより受信される請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  19. 前記被検体の体重及び身長は、数値で入力される請求項3記載の磁気共鳴診断装置。
  20. 前記体格に関する情報には、前記被検体の身長が該当する所定長で区切られた複数の身長範囲候補のいずれかが含まれる請求項記載の磁気共鳴診断装置。
  21. 前記撮影部位は、複数の部位範囲から選択される請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  22. 前記被検体を載置するための寝台部に貼り付けられたスケールをさらに備える請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  23. MR撮影室の出入り口近傍に貼り付けられたスケールをさらに備える請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  24. RFパルスを発生するRFコイルと、
    前記RFコイルに固有の前記RFパルスの送信範囲に対応する被検体の部分に関する身
    体部分SARを計算する計算部と、
    前記計算された身体部分SARを表示する表示部とを具備し、
    前記RFパルスの送信範囲は、前記RFコイルに固有の高周波電界強度のコイル中心軸に関する空間的な分布における半値幅に設定される磁気共鳴診断装置。
  25. 前記RFパルスの送信範囲は、画像が再構成される範囲よりも広い範囲である請求項24記載の磁気共鳴診断装置。
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