JP4817507B2 - 電源と負荷との間で電流を線形導通させるスイッチング素子 - Google Patents

電源と負荷との間で電流を線形導通させるスイッチング素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広義には、負荷電流をゼロ交差を通してその上下に連続性をもって、すなわち線形に導通させるよう構成された電子式電源スイッチに関し、より詳しくは、勾配増幅器と傾斜磁場コイルアセンブリとの間に接続され傾斜磁場コイル電流を連続性をもって導通させるよう構成された電子式電源スイッチを有する磁気共鳴撮像システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの電源用途の技術は、十分な性能を確保するために電源ないしは電流源(以下単に電源とする)と負荷との間における電流の正確なスイッチングと線形導通が要求される。このような用途の機器としては、モータや電球用の駆動回路、及び核磁気共鳴撮像(MRI)システムのような医療用画像診断システムがある。MRIシステムにおいては、走査が正確に制御されないとMRIデータに悪影響が生じることがある。一般に、MRIシステムにおいては、MRI走査は、既定の1つ以上のパルスシーケンスを含むイメージング・プロトコルに従って行われる。パルスシーケンスは、走査機器で傾斜磁場を作り出す仕様を規定し、それらの仕様に基づいて、スライス配向、周波数コード化及び位相コード化のような走査のパラメータが決定される。傾斜磁場の形成が正確に制御されないと、得られるイメージングデータが劣悪になり、例えば幾何学的歪みや低劣な空間分解能を呈する場合がある。
【0003】
MRIスキャナにおいては、主磁場(B0)は通常超電導磁石によって作り出される。傾斜磁場は、通常3対のコイルを有する傾斜磁場コイルアセンブリによってB0中に作り出される。通常、第1の対のコイルは、スキャナの物理X軸沿いの磁場中に勾配を生じさせるように構成される。同様に、第2及び第3の対のコイルは、それぞれスキャナの物理Y軸及びZ軸沿いの磁場中に勾配を生じさせるように構成される。
【0004】
MRIスキャナは、走査時に「粗」MRIデータを生成するための「全身」コイルセット及びこれより小さい「微細」MRIデータを生成するための「補助」コイルセットよりなるツイン傾斜磁場コイルセットを組み込むことによって撮像性能及び画像分解能を改善することが可能である。これらのツイン傾斜磁場コイルセットは、各々X軸コイルペア、Y軸コイルペア及びZ軸コイルペアを有する。両方のコイルセット共MRIデータ測定に使用される;しかしながら、一時にはどちらか一方のコイルセットだけが励磁される。このように、撮像性能及び画像分解能を改善するために、既定のパルスシーケンスに従って1回目の走査を行うためにまず全身コイルセットが励磁され、次いで補助コイルセットが励磁されて2回目の走査が行われる。これらのコイルセットは、以後の走査では各特定の撮像用途の必要に応じて交互に励磁することが可能である。
【0005】
コイルセット間のスイッチング、すなわち切換は種々の方法で行うことができる。例えば、コイルを励磁する電力を供給する電源とこれらコイルとの間にスイッチを接続してもよい。スイッチは、面倒で動作が遅い手動操作式(例えば機械的にあるいは電気的に操作される)でも、あるいは自動操作式(例えばソフトウェア制御プログラムによって操作される)のものでもよい。さらに、スイッチはメカニカルスイッチ(例えば接触器)でも、あるいは電子スイッチ(例えばトランジスタ、ダイオード等)でもよい。しかしながら、使用するスイッチの操作方法や種類にかかわらず、制御性に優れた高性能MR(磁気共鳴)撮像法は、連続性のある強力で再現可能な方法により既定のパルスシーケンスに従って傾斜磁場コイルを駆動することが要求される。従って、例えば、スイッチは正と負の値の間で、あるいは正または負の値と0(または非常に小さい振幅)との間で遷移する大振幅勾配電流を導通させることができなければならない。すなわち、MR撮像性能を確保するためには、スイッチは、理想的に言うと、勾配電流が流れるパルスシーケンスの全ての部分を通して線形、すなわち連続性の導通状態を取るべきである。
【0006】
線形スイッチの一形態として、例えば手動あるいは自動リモートコマンドによって導通状態と非道通状態を切り換えることができる機械式の接触器がある。接触器は、両方向に線形に電流を流すので、傾斜磁場コイルアセンブリと傾斜磁場コイル駆動回路との間の正しい負荷電流の方向制御を確保するのに特別な手段や回路を必要としない。しかしながら、接触器は大きく、騒音を発生し、またスキャナによって生じる磁場に影響されやすい。従って、接触器を使用すると、接触器及び他の関連部品の物理的取付け、遮蔽及び実装がいろいろな点で複雑になるであろう。さらに、接触器の導通状態と非道通状態とを切り換えるスイッチング速度は遅く、例えば通常5〜15ミリ秒である。さらに、接触器のスイッチングはアーク放電を引き起こすことがしばしばあり、これが接触器の耐用年数を縮める原因になり得る。アーク放電は適切な保護回路あるいは機械的構造によって制御することができるが、このような制御はさらに複雑さを増すことになり、ひいてはコスト増及び信頼性の低下につながることにもなる。その結果、メカニカルスイッチ(例えば接触器)は必ずしも最適の選択とはなり得ない。
【0007】
選択可能な他の代替手段としては、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等のような電子スイッチがある。しかしながら、電子スイッチは必ずしも導通状態の線形特性を有するとは限らない。すなわち、電子スイッチの導通特性はスイッチを通って流れる電流の大きさによって左右され得る。従って、負荷(例えば傾斜磁場コイル)と駆動回路との間における電流導通の線形性を確保するためには、電流が正負の値の間で遷移する期間及び/または電流が正または負の値から実質的に無電流の状態に遷移する際に線形な電流の流れを維持するために別途回路を追加する必要がある。
【0008】
電子スイッチの典型的なトポロジーとしては、トランジスタにダイオードブリッジを接続した構成のものがある。このトポロジーでは、ブリッジ中のダイオードが、電流を正負の値の間で及び/または電流量ゼロの状態に向けて方向制御する。しかしながら、このようなトポロジーは高レベルの電流量が必要な用途で使用される場合、トランジスタ及びダイオードブリッジはいずれも電力用素子でなければならず、そのために相当大きい実装スペースが消費される。さらに、電流はいつでもトランジスタ・ジャンクション及び/または2つのダイオード・ジャンクションを通って流れなければならないため、これらの素子でかなりの量のエネルギーが消費され、水冷式取付プレート、ファン、フィン等のような複雑なヒートシンク方式が必要になる。従って、このようなトランジスタ/ダイオードブリッジ・トポロジーは電源用途にとって必ずしも最適の選択とはなり得ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、電源(例えば勾配増幅器)を選択的に負荷(例えば傾斜磁場コイルアセンブリ)に接続するためのスイッチング・アセンブリが必要とされる状況が存在する。このようなスイッチング・アセンブリは、電流が電源と負荷との間で途切れることなく、すなわち連続性をもって導通する導通状態を持つスイッチング素子を具有した構成のものが考えられる。さらに、このようなスイッチング・アセンブリは、放熱量ができる限り小さく、構成要素数が最少で、スイッチングが静かにかつ確実に高速で行われ、比較的磁場の影響を受けにくく、電磁妨害の発生量が限られたものでなければならない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の1つ以上の問題点を解消するためになされたものである。
【0011】
例えば、本発明の技術の一態様は、電源と負荷の間で電流を線形に導通させるためのスイッチング回路を設けたことを特徴とする。このスイッチング回路は、いずれも電源と負荷との間に接続されたスイッチング素子と電流ステアリング回路を備えている。スイッチング素子は、電流の大きさによって決まる第1の動作段階の間、電源と負荷との間に電流の第1の部分が流れる導通状態を有する。第2の動作段階においては、電流ステアリング回路が、電流の第2の部分の間に電源と負荷との間に電流を導通させる。
【0012】
本発明のもう一つの態様においては、少なくとも1つの第1のパルスを含むパルスシーケンスに従ってMRI走査を行う核磁気共鳴撮像(MRI)システムが得られる。このMRIシステムは、MRI走査時に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルアセンブリ、パルスシーケンスに従って傾斜磁場を発生するよう傾斜磁場コイルアセンブリを駆動する増幅器、及び増幅器と傾斜磁場コイルアセンブリとの間に導通経路を形成するスイッチング・アセンブリを備えている。スイッチング・アセンブリは、第1のスイッチング素子、及びその第1のスイッチング素子と並列に接続された第2のスイッチング素子を備えている。第1のスイッチング素子は、パルスシーケンスの第1のパルスの第1の部分の間に導通状態を有し、第2のスイッチング素子は第1のパルスの第2の部分の間に導通状態を有し、増幅器と傾斜磁場コイルアセンブリとの間にほぼ第1のパルスの持続期間全体を通して導通経路が得られるようになっている。
【0013】
本発明の技術のもう一つの態様においては、パルスシーケンスを受け取るステップと、パルスシーケンスに従って傾斜磁場コイルアセンブリを駆動する複数の電流パルスからなる電流を発生するステップとを有する、パルスシーケンスに従ってMRI走査を行う方法が得られる。この方法は、さらに、互いに並列に接続された第1及び第2のスイッチング素子を有するスイッチング・アセンブリを通して傾斜磁場コイルアセンブリへ電流を導通させるステップを備えている。第1のスイッチング素子はパルスシーケンスの第1の電流パルスの第1の部分の間に導通状態になり、第2のスイッチング素子は第1の電流パルスの第2の部分の間に導通状態になって、傾斜磁場コイルアセンブリにほぼ第1の電流パルスの持続期間全体を通して電流を導通させるようになっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面、特にまず図1を参照すると、図示の磁気共鳴撮像(MRI)システム10は、スキャナ12、スキャナー制御装置14及びユーザインタフェース16を備えている。MRIシステム10は、任意の適切なMRIスキャナまたは検出器を用いることができるが、図示実施形態においては、システム10は患者ボア18を有する全身スキャナを含む。患者ボア18の中は、患者22を走査のための所望の位置に置くようにテーブル20を位置設定することができるようになっている。スキャナ12は、0.5テスラ定格から1.5テスラ定格以上の種々のスキャナを含め、任意の適切な定格形態のスキャナを用いることが可能である。
【0015】
スキャナ12は、制御磁場を作り出すため、高周波励振パルスを発生するため、そしてこのようなパルスに応じて患者の体内の磁気回転物質から発する放射を検出するための複数の付属コイルを備えている。図1の概略ブロック図で、主マグネットコイル24は総じて患者ボア18と整列する主磁場B0を作り出すように設けられている。傾斜磁場コイルアセンブリ26は、以下により詳しく説明するように、検査シーケンス時に制御傾斜磁場(例えばBx、By、及びBz)を作り出すための複数の傾斜磁場コイルを備えている。高周波(RF)コイル28は磁気回転物質を励振するための高周波パルスを発生させるために設けられている。図1に示す実施形態で、RFコイル28は受信コイルとしての機能も有する。従って、RFコイル28は、高周波励振パルスを出力するための能動モード及び磁気回転物質からの放射を受け取るための受動モードにおいてそれぞれ駆動及び受信回路に接続することができる。例えば、図1に示す実施形態においては、駆動・受信回路は所望の周波数のRF信号を発生するRF(高周波)信号源30;RF信号をパルスに整形し、それらのRFパルスの電力を増幅するRF増幅器・制御回路34;画像信号を検出するRF検出器36;及び画像信号をディジタル化して以後の処理で画像を再生することができるようにするためのディジタイザ38を備えている。あるいは、RFコイル28とは別途に様々な構成の受信コイルを設けることも可能である。このようなコイルは、頭部コイルアセンブリ等のようなターゲットの解剖学的構造に特別に合わせて作られた構造となっていてもよいる。さらに、受信コイルは、フェーズドアレイ・コイル等を含め、任意の適切な物理構成として設けることができる。
【0016】
これらのスキャナ12のコイルは、制御された形で所望の磁場及びパルスを発生しかつ磁気回転物質からの放射を読み取るように外部回路によって制御される。当業者には十分に理解されるように、通常患者の組織内に拘束されている磁気回転物質は、主磁場B0がかけられると、組織中の常磁性核の個々の磁気モーメントがその磁場B0に従おうとするが、その際核の特性周波数またはラーモア周波数でランダムに歳差運動する。最終的な有効磁気モーメントは分極磁場の方向に生じるが、垂直面内のランダムな方向のモーメント成分は全体として互いに打ち消し合う。検査シーケンス時には、RFパルスは関心対象の磁気回転物質のラーモア周波数あるいはそのラーモア周波数の近くで発生し、有効な整列したモーメントを回転させて結局は横磁気モーメントを生じさせる。励振信号の終了に続いて、患者の体内から放射信号が放出される。この磁気共鳴信号はスキャナで検出され、処理されて所望の画像が再生される。
【0017】
傾斜磁場コイルアセンブリ26は、あらかじめ設定された視野にわたって強度が通常正負の極性をもって変化する正確に制御された磁場を発生させる機能を果たす傾斜磁場コイル42、44及び46を備えている。傾斜磁場コイルによって作り出される傾斜磁場は、ほぼ患者22の物理軸とそろう。従って、傾斜磁場コイル42は、患者のX軸に沿った(すなわち左から右へ)勾配磁場Gxを作り出すことができ、傾斜磁場コイル44は、患者のY軸に沿った(すなわち前側から後側へ)勾配磁場Gyを作り出すことができ、また、傾斜磁場コイル42は、患者のZ軸に沿った(すなわち上方から下方へ)勾配磁場Gzを作り出すことができる。各コイルが既知の電流で励磁されると、その結果生じる磁場勾配が主磁場B0に重畳され、視野にわたって全磁場強度の線形変化が生じる。互いに関して直交状に配置されたこのような磁場を組み合わせることによって、個々の傾斜磁場のベクトル加法により任意の方向に線形勾配を作り出すことが可能になる。
【0018】
傾斜磁場は、物理平面(すなわちX、Y及びZ平面)内で配向されると考えることも、また論理軸別に配向されると考えることもできる。物理的な意味では、磁場は、個々の傾斜磁場コイルに印加されるパルス電流を適切に操作することによって回転することができるXYZ座標系を形成するよう互いに直角に配向される。論理的な意味では、この座標系は、通常スライス選択勾配、周波数コード化勾配、及び位相コード化勾配と呼ばれる勾配を設定する。
【0019】
スライス選択勾配は、撮像しようとする患者体内の組織または解剖学的構造のスラブを決定する。従って、スライス選択勾配磁場を選択的なRFパルスと同時影響させることによって、所望のスライス内において同じ周波数で歳差運動する既知量のスピンを励振することができる。スライスの厚さは、RFパルスの帯域幅及び視野全体にわたる強度勾配によって決まる。
【0020】
第2の論理勾配軸、すなわち周波数コード化勾配軸は、読出し勾配軸としても知られており、スライス選択勾配に垂直な方向に適用される。一般に、周波数コード化勾配は、RF励振より生じるMRエコー信号の形成前及び形成中に適用される。この勾配の作用下における磁気回転物質のスピンが、傾斜磁場全体にわたるそれらの空間位置に基づいて周波数コード化される。フーリエ変換によって、収集された信号を周波数コード化法に基づき分析して、選択されたスライス中におけるそれらのスピンの位置を割り出すことができる。
【0021】
最後に、位相コード化勾配は、一般に読出し勾配の前、スライス選択勾配の後にあるシーケンスに加えられる。位相コード化方向の磁気回転物質におけるスピンの定位は、データ収集シーケンス時に使用される傾斜振幅を逐次わずかに変えて印加することにより磁気回転物質の歳差運動陽子の位相を逐次変化させることによって行われる。このように、位相変化が視野にわたって直線的にかけられ、スライス内の空間位置がゼロ位置を基準として蓄積された位相差の極性及び大小によってコード化される。この位相コード化勾配によれば、位相コード化方向における位置に従って磁気回転物質のスピン間に位相差が作り出される。
【0022】
当業者には十分に理解されるように、上記の論理軸を用いたパルスシーケンスについては多くの変形態様を考えることが可能である。さらに、パルスシーケンスを種々適応化することによって、選択されたスライス及び周波数/位相コード化の両方を適切に配向することにより所望の磁気回転物質を励振させ、その結果得られるMR信号を収集して処理するようにすることも可能である。
【0023】
スキャナ12のコイルは、所望の磁場及び高周波パルスを発生するようにシステム制御装置14によって制御される。従って、図1の概略ブロック図においては、制御装置14は、検査時に使用されるパルスシーケンスについて指示を発するため、及び受け取った信号を処理するための制御回路40を備えている。制御回路40は、汎用または特定用途向けコンピュータのCPUあるいはデジタル信号プロセッサのような任意の適切なプログラム可能論理デバイスを用いることが可能である。パルスシーケンス及び制御命令はまたはプログラムは、メモリ回路50に保存することができ、メモリ回路50は揮発性及び不揮発性記憶装置のような任意の適切な記憶装置を用いることが可能である。
【0024】
制御装置14とスキャナ12との間のインターフェースは、勾配増幅・制御回路48、RF増幅・制御回路34及びRF検出器回路36によって管理される。勾配増幅・制御回路48は、以下に詳細にするように、各傾斜磁場コイル毎に制御回路40からの制御信号に応答して磁場コイルに駆動電流を供給するための増幅器を有する。RF増幅・制御回路34はRFコイル28を駆動するために増幅回路を有する。RFコイルが、RF励振パルスを放射し、MR信号を受け取るという両方の機能に使用される実施形態においては、RF回路34は、通常、能動(あるいは送信)モードと受動(あるいは受信)モードとの間でRFコイルを切り換えるためのスイッチング素子ないしは切換装置が設けられる。図1に全体として参照符号52によって示されている電源は主マグネット24を励磁するためのものである。また、制御装置14は、RF検出器36によって検出された画像信号を制御回路40による以後の処理のためディジタル化するためのディジタイザ38を備えている。
【0025】
システム制御装置14は、オペレータあるいは放射線技師とスキャナ12との間のインターフェースを容易にするための広範な装置・機器を備えている。図示実施形態においては、例えば、ユーザインタフェース16は、汎用または特定用途向けコンピュータを用いたコンピュータ・ワークステーションの形とされる。また、このワークステーションは、通常、検査パルスシーケンス表現、検査プロトコル、ユーザデータ及び患者データ、生及び処理済みの両方の画像データなどを記憶するためのメモリ回路を備えている。ワークステーションは、さらに、ローカル機器及びリモート機器との間でデータを受信し、交換するための種々のインターフェース及び周辺機器ドライバを備えてもよい。図示実施形態においては、このような周辺機器として通常のコンピュータ・キーボード54、マウス52のような代替入力装置、データ及び取り込まれた画像を見るため、そしてオペレータ・インタフェースを使いやすくするためのモニタ56、及び文書や収集されたデータから再生された画像のハードコピー出力を生成するためのプリンタのような出力装置58が用意されている。さらに、システム10は、図1にまとめて参照符号559で表してあるように、種々のローカル及びリモートの画像アクセス・検査制御装置を具備することができる。このような装置としては、画像アーカイブ・通信システム、テレラジオロジー・システム等がある。
【0026】
一般に、MRIシステムに実装されるパルスシーケンスは、制御装置14内に記憶された論理及び物理の両構成セット及びパラメータ・セッティングによって決められる。図2は、制御装置14の機能構成要素とメモリ回路50に記憶されたコンフィギュレーション要素との関係を模式的に表したものである。これらの機能構成要素は、システムの論理軸及び物理軸の両方についてあらかじめ設定されたセッティングに対応させるためのパルスシーケンスの調整を容易にする。一般に、全体として参照符号60によって表されている軸制御モジュールは、制御回路40によって実行されるソフトウェア・ルーチンにより一般的に実装されている論理−物理変換モジュール62を備えている。特に、この変換モジュールは、あらかじめ設定された撮像プロトコルに基づいて特定のパルスシーケンスを定義する制御ルーチンによって実施される。
【0027】
これらの変換モジュールを定義するコードは、呼び出されると、論理構成セット64及び物理構成セット65を参照する。論理構成セットは、上に説明した種々の論理軸についてのパルス振幅、開始時点、時間遅延等のようなパラメータを含む。他方、物理構成セットには、通常、最大及び最小許容電流、切換時間、増幅度、拡大縮小率等を含め、スキャナ自身の物理的制約条件に関するパラメータが含まれる。変換モジュール62は、これらの構成セットに定義された制約条件に従ってスキャナ12のコイルを駆動するためのパルスシーケンスを作り出すために用いられる。また、この変換モジュールは、スライスを正しく配向する(例えば回転させる)よう各物理軸に適応したパルスを定義すると共に、画像の物理軸の所望の回転あるいは再配向ないしは方向再設定に基づいて磁気回転物質をコード化する役割を有する。
【0028】
一例として、図3には、図1に示すようなシステムに実装され、図2に示すようなコンフィギュレーション及び変換構成要素を呼び出す典型的なパルスシーケンスが示されている。検査の種類によって様々なパルスシーケンス定義を実施することが可能であるが、図3の例では、互いに適切にタイミングが設定された一連のパルス及び勾配によって安定状態モードの勾配リコール収集(GRASS)パルスシーケンスが定義される。従って、全体として参照符号66によって示されているこのパルスシーケンスは、論理的スライス選択軸68、周波数コード化軸70、位相コード化軸72、RF軸74及びデータ収集軸76上のパルスによって定義される。図3に示されているパルスシーケンスにおいて、物理Z軸は論理的スライス選択軸68に対応し;物理X軸は論理周波数コード化軸70に対応し;物理Y軸は論理位相コード化軸72に対応する。しかしながら、他のパルスシーケンス表現及び他の種類の検査については、物理軸と論理軸との間の対応関係が異なり得るということは理解されよう。
【0029】
一般に、図3に示すように、パルスシーケンス表現は、参照符号78で表されているようなスライス選択軸68上の一対の勾配パルスで始まる。これらの中の最初の勾配パルスの間に、RFパルス80が作り出されて撮影対象の回転磁気物質を励振する。次に、位相コード化パルス82が作り出され、その後周波数コード化勾配84が生じる。データ収集ウィンドウ86は、位相コード化され、周波数コード化された励振パルスから生じる信号を検出するように設けられている。パルスシーケンス表現は、さらにスライス選択軸、周波数コード化軸及び位相コード化軸上に勾配パルスが続いた後終了する。
【0030】
撮像性能を改善するため、一部のMRIシステムでは、全身コイルセット及び補助コイルセットからなるツイン傾斜磁場コイルセットが設けられる。全身コイルセットは従来のシングル傾斜磁場コイルセットシステムにおけるコイルセットに類似し、従来の全ての撮像アプリケーションをサポートしている。補助コイルセットは、幾何学的寸法が全体的に短く、不要な末梢神経刺激を生じることなく強力な傾斜磁場を発生することができるようになっている。補助コイルセットは、総じてほとんどの解剖学的部位(例えば頭、背骨、膝、腹)を撮像するのに適しており、息こらえた撮像及び超高速撮像に最適なように速いスルーレートを有する。ツイン傾斜磁場コイルシステムでは、2つのコイルセットが駆動されるタイミングは互いに異なる。従って、MR検査を行うには、例えば、パルスシーケンス表現に基づく第1の走査を全身コイルセットを駆動することによって行った後、次にパルスシーケンス表現に基づく第2の「微調」走査が補助コイルセットを駆動することによって行われる。このようなシステムにおいは、制御装置14は、MR検査時に勾配増幅器を適切なタイミングで全身コイルセットと補助コイルセットとの間で切り換える制御信号を発生する。
【0031】
このような制御装置の1つの回路構成が図4に示されている。図4には勾配増幅・制御回路48に組み込まれた複数のスイッチング・アセンブリ90が示されており、これらのスイッチング・アセンブリは図3に示すパルスシーケンス66のようなパルスシーケンス表現に従って第1の傾斜磁場コイルセット92(すなわち全身セット)または第2の傾斜磁場コイルセット94(すなわち補助コイルセット)のいずれかの傾斜磁場コイルを駆動するための導通経路を選択的に形成するよう制御回路40によって制御される。
【0032】
図4に示すように、勾配増幅・制御回路48は、傾斜磁場コイル41または42のいずれかを選択的に駆動する増幅器96、傾斜磁場コイル43または44のいずれかを選択的に駆動する増幅器98、及び傾斜磁場コイル45または46のいずれかを選択的に駆動する増幅器100を備えている。増幅器96、98及び100は、制御回路40によって生成されるようなパルスシーケンス表現66を入力として受け取る。増幅器96、98及び100は、パルスシーケンス表現の勾配パルスの電力を傾斜磁場コイルを駆動するための適切なレベル(例えば約100〜300アンペア)に増幅する。例えば、図示の実施形態においては、増幅器96はスライス選択勾配78(例えばGz)を入力として受け取り、それらの勾配パルスの電力を増幅して、それぞれのスイッチング・アセンブリ90の導通状態に従ってZ軸傾斜磁場コイル41または42のいずれかを励磁する。同様に、増幅器98は位相コード化勾配82(Gy)を受け取り、それらのパルスの電力を増幅し、それぞれのスイッチング・アセンブリ90の導通状態に従ってY軸傾斜磁場コイル43または44のうちのいずれかを励磁する。増幅器100は、周波数コード化勾配70(Gx)を受け取り、それらのパルスの電力を増幅し、それぞれのスイッチング・アセンブリ90の導通状態に従ってX軸傾斜磁場コイル45または46のいずれかを励磁する。
【0033】
スイッチング・アセンブリ90の導通状態は、制御回路40から受け取る制御信号によって決まる。従って、例えば、制御回路40は、全身コイルセット92を用いて走査を実行するために適切なスイッチング・アセンブリ90を導通状態にする制御信号を供給する。全身コイルセット走査が終了したならば、制御回路40は、補助コイルセット94を使用して2回目の走査を実行するために適切なスイッチング・アセンブリ90を導通状態にする制御信号を供給する。制御信号は、インターフェース16を介してユーザにより入力されたコマンドに応答して、例えばメモリ回路50に記憶されたソフトウェア制御プログラムを用いて制御回路40によって発生させることができる。
【0034】
スイッチング・アセンブリ90は、多くの異なるトポロジーに構成された様々な形態の電子スイッチ手段を備えているであろう。典型的なスイッチング・アセンブリ90のトポロジーが図5のブロック図に示されている。スイッチング・アセンブリ90は駆動手段101(例えば増幅器96)を負荷103(例えば傾斜磁場コイル42)に接続する。スイッチング・アセンブリ90の導通状態は制御回路105(例えば制御回路40)によって制御される。スイッチング・アセンブリ90は、制御回路40によってイネーブル状態になると導通状態と非道通状態との間で遷移して駆動手段101と負荷103との間に通電経路を形成するスイッチング素子102を備えている。図示実施形態においては、スイッチング・アセンブリ90は、スイッチング素子102が電流を線形にあるいは連続性をもって導通させることができない場合に駆動手段101と負荷103との間における電流の方向を制御するステアリング回路104をも備えている。従って、電流の線形導通が重要な意味を持つ用途において、ステアリング回路104は、電流の大きさにかかわらず、任意の電流量の持続期間全体にわたって確実に駆動手段101と負荷103との間に通電経路が形成されるようにする。このように、ステアリング回路104を組み込むことで、トランジスタ、ダイオードなどの様々な形態のスイッチング素子102を用いることが可能になり、好都合である。
【0035】
例えば、一実施形態の場合、スイッチング素子102は、一般に導通状態が線形であるという特性を持たないサイリスタ(すなわちシリコン制御整流器)である。すなわち、サイリスタの導通状態はサイリスタを通って流れる電流の大きさに左右される。従って、たとえサイリスタの導通状態がイネーブルになっても(すなわちサイリスタのゲートに適切なターンオン信号が印加されても)、電流の振幅が最小スレッショルド値Ihold以下であるとサイリスタは導通しない。約100〜300アンペアの電流を導通させることができるサイリスタの場合、導通状態を維持するためには、スレッショルド値(Ihold)(約100〜300ミリアンペアである)より大きい保持電流が必要である。従って、電流が正と負の振幅の間で遷移するかあるいはほぼゼロの値に近づくと、スイッチング素子102を通る電流の流れが途切れることが起こり得る。
【0036】
MR撮像システムにおいては、勾配増幅器と傾斜磁場コイルの間で勾配電流の線形導通を維持することが望ましい。傾斜磁場コイルをパルスシーケンス表現に密に合致する形で駆動できないと、撮像性能が劣悪になることが起こり得る。撮像性能に対する悪影響は、例えば空間分解能の低下、収集画像中の幾何学的歪み、あるいは画像を高い信頼性を持って再生することができない等の形で現れる。従って、MRIシステムにおいては、スイッチング・アセンブリ90は、正と負の値間及びほぼゼロに近い値においても勾配電流を線形に導通させることができるものでなければならない。
【0037】
スイッチング・アセンブリ90によって電流の線形導通が得られる本発明一の実施形態が図6に概略的図に示されている。図示のスイッチング・アセンブリ90は、サイリスタ108と逆並列に接続されたサイリスタ106を有するスイッチング素子102が設けられている。図示の特定例のMRIの場合、サイリスタ106及び108は1,600V、250A定格の電力用素子で、一体のシングルパッケージとして入手することが可能である(例えばドイツ国ニュールンベルクのセミクロン・インターナショナル(Semikron International)より入手可能な部品番号SKKT250/16E)。サイリスタ108は、勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に勾配電流の負の大きさの部分を導通させるよう構成されているのに対して、サイリスタ106は勾配電流の正の大きさ部分を導くよう構成されている。サイリスタ106及び108の導通状態は、これらのサイリスタのそれぞれのゲート110及び112に制御回路40によって発生するターンオン信号を印加することによりイネーブルになる。図6に示されている実施形態においては、制御回路40によって発生するイネーブル信号がスイッチング・アセンブリ90に印加されるが、スイッチング・アセンブリ90はその種々の構成要素に印加されるイネーブル信号を調整するための適切な電子構成要素を備えていてもよい。
【0038】
例えば、スイッチング・アセンブリ90のステアリング回路104は、サイリスタ106及び108のゲート110及び112にそれぞれ接続された一対の絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ114及び116(例えば米国カリフォルニア州サンタクララのIXYS Corp.社から入手可能な部品番号IXBH9N160)を備えている。制御回路40によって供給されるトランジスタ114及び116のゲート−エミッタ・ジャンクションに順方向バイアスをかけるのに十分なレベルの調整されたイネーブル信号をそれぞれトランジスタ114及び116のゲート118及び120に印加すると、サイリスタ106及び108の導通状態がイネーブルになる。従って、例えば、傾斜磁場コイル42に勾配増幅器96を接続するためには、制御回路40がそれぞれのスイッチング・アセンブリ90のステアリング回路104のトランジスタ114及び116のゲート118及び120に印加されるイネーブル信号を発生する。また、傾斜磁場コイル42から勾配増幅器96を切り離すには、制御回路40はこのイネーブル信号を取り除く。同様に、勾配増幅器96を全身コイルセット92中の傾斜磁場コイル41に接続するには、制御回路40が対応するスイッチング・アセンブリ90に印加されるイネーブル信号を発生する。従って、イネーブル信号が発生すると、サイリスタ106及び108は勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に正及び負の電流を導通させることが可能な状態になる。
【0039】
図7には、勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に流れる勾配電流の典型的な波形を示すグラフが描かれている。図7のグラフでは、縦軸は電流の大きさを表し、横軸は時間を表す。図7に示す傾斜磁場コイル波形122は、図3に示すスライス選択勾配78(Gz)に対応する。勾配電流波形122は、第1の正パルス124を有し、これは負パルス126に遷移する。電流波形122は、さらにほぼゼロの振幅とある正の振幅との間で遷移する第2の正パルス128を有する。パルス124及び128のかなりの部分はサイリスタ106を介して勾配増幅器と傾斜磁場コイルの間に流れる。同様に、電流パルス126のかなりの部分はサイリスタ108を介して傾斜磁場コイルと勾配増幅器の間に流れる。図7に破線のブロックで示す部分130は、勾配電流がある正の大きさから0を通ってある負の振幅に遷移する部分を表している。図7にもう一つの破線ブロックで示す部分132は、電流パルス128がある正の大きさからほぼゼロに近い値へ遷移する部分を示している。これらの部分130及び132における電流波形122とスイッチング・アセンブリ90の他の電流及び電圧信号との関係が図8及び9のグラフに示されている。
【0040】
図8には、電流波形122の部分130の間のスイッチング・アセンブリ90のいくつかの点における電流及び電圧を示すグラフが描かれている。図8の縦軸134は、電流または電圧の振幅を表し、横軸136は時間を表す。一番上の波形135は、勾配増幅器96により供給される電流を表している。勾配電流は、約250アンペアの正の振幅から約250アンペアの負の振幅に遷移し、その際概ね参照符号138で示す点でゼロ交差する。概ね参照符号150及び151で示す点は、電流135がサイリスタの保持電流スレッショルド値(例えば100〜300ミリアンペア)を通過するレベルを示す。
【0041】
図8に全体として符号140で示す次の波形は、ノード144の電圧を基準に測定された図6のスイッチング素子102のノード142の電圧を表したものである。全体として参照符号146及び148で示す部分の電圧レベルは、サイリスタが導通している時のサイリスタの端子間電圧(すなわち約0.5〜1.0ボルト)を表す。全体として符号147及び149で示す部分の電圧レベルは、ステアリング回路104を導通状態にするために必要な電圧(例えば約4ボルト)を表している。
【0042】
全体として符号152で示す次の波形は、図6のスイッチング素子102を通って流れる勾配電流135の部分を表したものである。波形152の第1の部分156はサイリスタ106を通って流れる電流を表し、波形152の第2の部分158はサイリスタ108を通って流れる電流を表している。
【0043】
全体として参照符号160で示す次の波形は、ステアリング回路104を通って流れる電流を表したものである。この電流の第1の部分162は、図6に示すステアリング回路104のトランジスタ114を通って流れ、第2の部分164は回路104のトランジスタ116を通って流れる。
【0044】
全体として符号166で示す一番下の波形は、傾斜磁場コイル42を励磁する勾配電流を表したものである。この電流波形166は、増幅器96によって供給される電流135とほぼ一致し、従ってこの波形ではスイッチング・アセンブリ90を通って流れる電流の線形導通が示されている。すなわち、増幅器96によって生じるほぼ全勾配電流が増幅器96と傾斜磁場コイル42との間に導通する。
【0045】
図9は、図8に示されているのと同じスイッチング・アセンブリ90のいくつかの点で測定された電流及び電圧を表すグラフである。ただし、図9のグラフは、図7に示す電流波形122の部分132の間における電流及び電圧を示したものである。
【0046】
全体として参照符号168で示す一番上の波形は、増幅器96によって生じる電流を表す波形である。電流168は、正の大きさからサイリスタの保持電流の大きさを表すスレッショルド値レベル170を通過して、符号172で示すゼロ(または非常に小さいい振幅)値へ遷移する。
【0047】
全体として符号174で示す次の波形は、図6におけるスイッチング素子102のノード142と144との間で測定された電圧を表したものである。符号175で示す電圧波形174の部分は、サイリスタ106が導通状態にある時のサイリスタ106の端子間電圧を表している。全体として符号176で示す電圧波形174の部分は、ステアリング回路104が導通状態の中にある時のノード142と144との間の電圧を表す。
【0048】
全体として符号177で示す次の波形は、サイリスタ106を通って流れる増幅器電流168の部分を表したものである。全体として符号178で示す次の波形は、ステアリング回路104、特にトランジスタ114を通って流れる増幅器電流168の部分を表す。
【0049】
最後に、全体として符号179で示す一番下の波形は、コイル42中の勾配電流を表したものである。この場合も、ステアリング回路104をスイッチング素子102と組み合わせた結果として、上記の部分132の間に生じる電流を含めて勾配増幅器96により生じるほぼ全勾配電流が増幅器96と傾斜磁場コイル42との間に流れる。
【0050】
次に、図8及び9に示す勾配増幅器96と傾斜磁場コイル42との間における勾配電流の線形導通について、図6に示すスイッチング・アセンブリ90の実施形態に基づき説明する。図示のように、ステアリング回路104は、抵抗器180(例えば6.8オーム、2.5W)、ダイオード182及び184(例えば米国カリフォルニア州サンタクララのIXYS Corp.社から入手可能な部品番号DSA1−18D)、トランジスタ114、及び抵抗器186(例えば10オーム、2.5W)を有し、これらの回路素子は互いに直列に接続されている。これらの回路素子からなる直列回路はサイリスタ106と並列に接続されている。従って、サイリスタ106またはトランジスタ114のいずれかの導通状態によって、勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に通電経路が形成され得る。上に述べたように、トランジスタ114の接続構成は、トランジスタ114のエミッタに接続されたサイリスタ106のゲート110がオンになるようトランジスタ114のゲート−エミッタ・ジャンクションに順方向バイアスをかけるのに十分なイネーブル信号が制御回路40からゲート118に供給されるようになっている。従って、サイリスタ106は、勾配電流の大きさがサイリスタのスレッショルド保持電流以上である限り、増幅器96とコイル42との間の電流を導通させることができる。さらに、トランジスタ114のゲート−エミッタ・ジャンクションに順方向バイアスがかかっていると、トランジスタ114はそのコレクタ電圧が十分に高い時に常に導通状態を取ることができる。
【0051】
サイリスタ106がイネーブルで導通状態にある時、ノード142と144との間の電圧は約0.5〜1.0ボルトで、トランジスタ114を導通状態にするには不十分である。しかしながら、サイリスタ106を通る勾配電流がいったん保持電流スレッショルド値以下に落ちると、サイリスタ106は非導通状態に遷移し、その結果ノード142と144の間の電圧が上昇させられる。ノード142と144の間の電圧がトランジスタ114を導通状態にするのに十分なレベルに達すると、勾配電流はトランジスタ114を通って勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に導通するよう制御されるされる。図6に示す特定の実施形態においては、ノード142と144との間の電圧が約4ボルトの時この状況が生じる。しかしながら、本発明の他の実施形態においては、当業者には容易に理解されるように、この電圧レベルは異なり得、ステアリング回路104で使用される具体的な構成及び構成要素パラメータによって決まるということに留意するべきである。
【0052】
ステアリング回路104は、さらに、互いに直列に接続された抵抗器188(例えば6.8オーム、2.5W)、ダイオード190及び192(例えばDSA1−18D)、トランジスタ116、及び抵抗器194(例えば10オーム、2.5W)を備えている。これらの回路素子の組合せからなる直列回路はサイリスタ108と並列に接続されており、サイリスタ108またはトランジスタ116のいずれかの導通状態によって勾配増幅器と傾斜磁場コイルとの間に通電経路が形成されるようになっている。トランジスタ114と同様に、トランジスタ116の接続構成は、そのゲート120にトランジスタ116のゲート−エミッタ・ジャンクションに順方向バイアスをかけかつサイリスタ108のゲート112をオンにするのに十分なイネーブル信号が制御回路40から供給されるようになっている。従って、サイリスタ108は、イネーブル信号がトランジスタ116のゲート120に与えられ、勾配電流の振幅が十分なレベル(すなわち、サイリスタ108の保持電流より大きいレベル)である限り、勾配電流を導通させることができる。勾配電流の振幅が必要な保持電流レベル以下であると、サイリスタ108はもはや導通状態を維持することができない。その結果、サイリスタ108が非導通状態に遷移するので、ノード144と142との間の電圧はトランジスタ116を導通状態にするのに十分なレベル(例えば約4ボルト)に達するまで上昇する。
【0053】
図6に示すように、スイッチング・アセンブリ90は、さらに抵抗器196(例えば2.2キロオーム、2.5W)、ダイオード198(例えばDSA1−18D、1,800V)、及びコンデンサ200(例えば1ナノファラッド、2,000V)を有する。これらの回路素子はサイリスタ106が導通状態と非道通状態との間で遷移する際に生じ得る全ての電圧スパイクを吸収するようサイリスタ106の両端間に並列に接続されている。同様に、スイッチング・アセンブリ90は抵抗器202(例えば2.2キロオーム、2.5W)、ダイオード204(例えばDSAl−18D、1,800V)、及びコンデンサ206(例えば1ナノファラッド、2,000V)を有している。これらの回路素子はサイリスタ108が導通状態と非道通状態との間で切り換わる際に生じる電圧スパイクを吸収するようサイリスタ108の両端間に並列に接続されている。
【0054】
図6に示すスイッチング・アセンブリ90の特定の実施形態はもっぱら例示説明のためのものであり、発明の範囲を制限しようと意図されたものではないということに留意するべきである。当業者には容易に理解されるように、スイッチング・アセンブリ90の種々の構成要素のトポロジーは、実質的に線形な電流が得られるような多くの形をとることができる。さらに、スイッチング・アセンブリ90は、付加機能を遂行する他の種々の要素を含めても良い。一例として、スイッチング・アセンブリ90は、トランジスタ114及び116のゲート−エミッタ・ジャンクションを保護するための種々の要素や、ステアリング回路104を負荷状態や単一故障状態に対して保護するためのヒューズを備えてもよい。さらに、スイッチング・アセンブリ90は、サイリスタ106及び108の導通状態を監視し、状態情報及び他の診断情報を制御回路40に報告するための要素を設けることが可能である。
【0055】
再度ステアリング回路104に関連して、抵抗器180、ダイオード182、ダイオード184、トランジスタ114及び抵抗器186を通って流れる電流の大きさは数100ミリアンペアのオーダーであるということに留意するべきである。同様に、抵抗器188、ダイオード190、ダイオード192、トランジスタ116及び抵抗器194を通って流れる電流も僅か数100ミリアンペア程度である。従って、ステアリング回路104で消費される電力は比較的低レベルであるから、ステアリング回路104を構成する個々の回路素子は必ずしも電力用素子である必要がない。従って、ステアリング回路104は小さな面積の部分に容易に実装することができる。実際、スイッチング・アセンブリ90を電流の線形導通が重要な全ての用途で使用することができるように、ステアリング回路104とスナッバ回路をサイリスタ106及び108と同じ物理パッケージに実装することが考慮されている。
【0056】
さらに、本発明のスイッチング・アセンブリ90はMRIシステムとの関連で説明したが、このスイッチング素子90は、正負の振の間で遷移する電流及び/またはほぼゼロに近い振幅を持つ電流を含めて電流の線形導通が望まれる全ての用途で使用できることが予期されるといことも理解されるべきである。そのような用途としては、他の種類の医療用画像診断システム、モータ駆動システム、電球を駆動するための電気システム等があるが、これに限定されるものではない。
【0057】
以上、本発明を図面を参照して特定の実施形態により詳細に説明したが、本発明は様々な修正態様並びに代替態様をなすことが可能である。しかしながら、本発明は本願に開示した具体的な形態に制限されるものではないことは理解されよう。より正確に言うと、本発明は、特許請求の範囲の記載によって明確に規定される発明の精神及び範囲に含まれる全ての修正態様、等価態様並びに代替態様を包括するものである。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、エネルギー消費が小さく、構成要素数が最少で、スイッチングが静かにかつ確実に高速で行われ、比較的磁場の影響を受けにくく、電磁妨害の発生が少なく、電力用素子を用いる必要のない安価かつ取付スペースが小さくて済むスイッチング回路が得られ、MRIシステム等の性能向上への少なからぬ貢献が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の技術のいくつかの態様を実施する画像診断用MRIシステムの概略ブロック図である。
【図2】 図1に示す形態のシステム用のコントローラにおけるパルスシーケンス表現モジュールの機能構成要素を示すブロック図である。
【図3】 図1のシステムに実装することが可能なMRI検査用の典型的なパルスシーケンス表現を示すグラフである。
【図4】 図1のシステムの勾配増幅器アセンブリ、スイッチング・アセンブリ、及び傾斜磁場コイルアセンブリの概略ブロック図で、MRI検査時に勾配増幅器がツイン傾斜磁場コイルセットの一方のセットに選択的に接続される様子が示されている。
【図5】 図4のスイッチング・アセンブリの概略ブロック図で、スイッチング素子及びステアリング回路が示されている。
【図6】 図5のスイッチング・アセンブリの一実施形態の概略回路図である。
【図7】 図2のパルスシーケンス表現におけるZ軸傾斜磁場コイルの勾配電流を示すグラフである。
【図8】 図7の勾配電流のある正の大きさからある負の大きさへの遷移時に図6のスイッチング・アセンブリのいくつかの点で測定された電流及び電圧を示すグラフである。
【図9】 図7の勾配電流のある正の大きさからほぼゼロの大きさへの遷移時に図6のスイッチング・アセンブリ中のいくつかの点で測定された電流及び電圧を示すグラフである。
【符号の説明】
10 MRIシステム
12 スキャナ
14 システム制御装置
26 傾斜磁場コイルアセンブリ
40 制御回路
41〜46 傾斜磁場コイル
48 勾配増幅・制御回路48
66 パルスシーケンス
78 勾配パルス
90 スイッチング・アセンブリ
96,96,100 勾配増幅器
101 電源(駆動手段)
102 スイッチング素子
103 負荷
104 ステアリング回路
105 制御回路
106,108 サイリスタ
114,116 トランジスタ
135 勾配電流
162,156 勾配電流の第1の部分
164,158 勾配電流の第2の部分

Claims (6)

  1. ある極性をもつ第1のパルスを少なくとも含むパルスシーケンスに従ってMRI走査を実行するための核磁気共鳴撮像(MRI)システムにおいて:
    MRI走査時に傾斜磁場を作り出す傾斜磁場コイルアセンブリと;
    傾斜磁場コイルアセンブリがパルスシーケンスに従って傾斜磁場を作り出すように傾斜磁場コイルアセンブリを駆動する増幅器と;
    増幅器と傾斜磁場コイルアセンブリとの間に導通経路を形成するスイッチング・アセンブリであって:
    パルスシーケンスのうち第1のパルスの部分の間、増幅器から傾斜コイルアセンブリに入力されるパルスシーケンスのうち第1のパルスの部分の電流の大きさの絶対値がゼロでないスレッショルド値より大きいときに、上記増幅器と上記傾斜コイルアセンブリとの間に導通路を形成するための導通状態を持ち、第1のパルスの部分の電流の大きさの絶対値がゼロでないスレッショルド値以下に落ち込んだときに、非導通状態に遷移する第1のスイッチング素子と;
    前記第1のスイッチング素子と並列に接続されていて、パルスシーケンスのうち第1のパルスの部分の電流の大きさの絶対値がゼロでないスレッショルド値以下に落ち込んだときに導通状態に遷移する第2のスイッチング素子と;
    を有し、
    その結果、上記導通経路がほぼ第1のパルスの持続期間全体にわたって上記増幅器と上記傾斜磁場コイルアセンブリとの間に継続的に形成されるようになっていることを特徴とするシステム。
  2. 上記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子が、各々上記増幅器と上記傾斜磁場コイルアセンブリとの間で同じ方向に電流を導通させる単方向導電素子であることを特徴とする請求項1記載のシステム。
  3. 上記傾斜磁場コイルアセンブリが第1の傾斜磁場コイルセット及び第2の傾斜磁場コイルセットよりなり、上記スイッチング・アセンブリが選択的に第1の傾斜磁場コイルセットまたは第2の傾斜磁場コイルセットを上記増幅器に接続することを特徴とする請求項1記載のシステム。
  4. 傾斜磁場コイルアセンブリを含むMRIシステムによってパルスシーケンスに従って核磁気共鳴撮像(MRI)走査を行う方法において:
    パルスシーケンスを受け取るステップと;
    パルスシーケンスに従って傾斜磁場コイルアセンブリを駆動するための電流を発生するステップと;
    第1のスイッチング素子及び第1のスイッチング素子と並列に接続された第2のスイッチング素子よりなるスイッチング・アセンブリを通して傾斜磁場コイルアセンブリへ電流を導通させるステップと;
    1対のパルスのうち第1極である第1のパルス電流の部分の間、増幅器から傾斜コイルアセンブリに入力されるパルスシーケンスのうち第1のパルスの部分の電流の大きさの絶対値がゼロでないスレッショルド値より大きいときに、上記第1のスイッチング素子を導通状態にし、第1のパルスの部分の電流の大きさの絶対値が上記スレッショルド値以下に落ち込んだときに、上記第1のスイッチング素子を非導通状態にするステップと;
    第1のパルス電流の部分の間、上記第1のスイッチング素子を流れる電流の絶対値が上記スレッショルド値以下に落ち込んだときに、上記電流が上記第1のパルス電流の持続期間全体にわたって上記勾配コイルアセンブリに導かれるように、上記第2のスイッチング素子を導通状態にするステップと;
    を有することを特徴とする方法。
  5. 上記傾斜磁場コイルアセンブリが傾斜磁場コイルの第1のセット及び傾斜磁場コイルの第2のセットよりなり、かつ:
    上記スイッチング・アセンブリを傾斜磁場コイルの第1のセットに接続するステップと;
    上記第1のパルスシーケンスの間傾斜磁場コイルの第1のセットへ電流を導通させるステップと;
    スイッチング・アセンブリを傾斜磁場コイルの第2のセットに接続するステップと;
    上記第2のパルスシーケンスの間傾斜磁場コイルの第2のセットへ電流を導通させるステップと;
    をさらに有することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. MRI走査の結果としてMRIデータを生成するステップと;
    MRIデータを検出するステップと;
    をさらに有することを特徴とする請求項4記載の方法。
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