JP4817116B2 - ステージ装置 - Google Patents
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Description
また、ウエハWは、ウエハ側Yステージ10Y及びウエハ側Xステージ10Xを介して、ウエハベース11上に搭載されている。ウエハ側Xステージ10Xは、ウエハベース11に対して、固定子12A及び可動子12Bからなるリニアモータ12Aを介してX方向に駆動される。ウエハ側Yステージ10Yは、ウエハ側Xステージ10Xに対して、不図示のリニアモータによりY方向に駆動される。
また、8は中央制御系、15はレチクルステージ駆動系、16はウエハステージ駆動系であり、中央制御系8は上位装置、レチクルステージ駆動系15とウエハステージ駆動系16はモータ制御装置に相当する。
また、左右軸で駆動する第1軸とその第1軸の駆動負荷となる第2軸とで構成された複数軸結合機械であるステージ(例えば、XYステージ)における第2軸の移動や停止位置による第1軸に対する負荷のアンバランスがある状態で、異常発生時の停止を行なった場合、前述と同様な問題点があった。
なお、特許文献1(第1の従来例)および特許文献2(第2の従来例)には、本発明の開示もなく、それを示唆する記載もない。
請求項1に記載の発明は、複数のモータで構成した第1モータ群を用いて駆動する第1軸ステージと、単数もしくは複数のモータで構成した第2モータ群を用いて駆動する第2軸ステージと、前記第1軸ステージの可動現在位置を検出して第1検出位置を出力する第1位置検出器と、前記第2軸ステージの可動現在位置を検出して第2検出位置を出力する第2位置検出器とを有し、前記第2軸ステージが前記第1モータ群に対して駆動負荷となるように構成された複数軸結合機械と、前記第1検出位置および前記第2検出位置に基づいて、前記第1モータ群および前記第2モータ群に対する駆動指令を出力する上位装置と、前記駆動指令に基づいて前記第1モータ群および前記第2モータ群を駆動するための電力を供給する、前記第1モータ群および前記第2モータ群を構成したモータそれぞれに対応した、互いに同一構成のアンプを有するモータ制御装置と、を備えたステージ装置であって、前記上位装置が、前記第2検出位置に応じた負荷情報を出力し、前記モータ制御装置が、少なくとも、前記第1モータ群に対応した前記アンプのうち1つ以上が異常状態となった場合、前記第1軸ステージを停止させるための停止指令を出力する軸間制御部と、前記停止指令および前記負荷情報に基づいて前記第1モータ群に対応した前記アンプ全てに軸停止指令をそれぞれ出力する停止制御部と、を有し、前記停止制御部が、前記負荷情報に基づいて前記駆動負荷の割合を算出し、前記第1モータ群に対応した前記アンプそれぞれに対して前記駆動負荷の割合に応じた前記軸停止指令をそれぞれ出力し、前記軸停止指令に応じてダイナミックブレーキにおける抵抗値を変更して前記第1軸ステージを制動停止させるものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載における前記停止制御部が、前記軸間制御部からの前記停止指令発生時のみの前記負荷情報に基づいて、前記駆動負荷の割合を算出するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載における前記停止制御部が、前記軸間制御部からの前記停止指令発生から前記第1軸ステージの制動停止直前までの一定周期毎の前記負荷情報に基づいて、前記駆動負荷の割合を算出するものである。
また、請求項3に記載の発明によると、更に機械ストレスの発生を抑制することができる。
Y軸ステージ42は、その左右に配置されたY軸リニアモータL44とY軸リニアモータR45とで駆動される。また、同様に、X軸ステージ41は、その左右に配置されたX軸リニアモータL43とY軸リニアモータR(不図示)とで駆動される。
なお、図2ではX軸とY軸で構成されるステージ1台を例にあげて説明したが、第2の従来例のようなステージ装置(投影露光装置)を構成する場合は、レチクル及びウエハの2台のステージを使用する。このような場合も後述する本発明は適用できるものであり、ステージ装置の構成に関わらず、様々な機械装置に適用できることが本発明の本質である。
ステージ装置1は、上位装置2、モータ制御装置3、ステージ4で構成される。なお、ステージ4は、前述の図2においてその詳細を説明しているので説明を省略する。
上位装置2は、ステージ4に配置されたX軸センサ46及びY軸センサ47により検出される、X軸ステージ41及びY軸ステージ42の現在位置を入力し、ステージ4に配置された各軸リニアモータの駆動指令をモータ制御装置3に出力する。また、上位装置2は、第1軸(Y軸ステージ42)である駆動軸に対する第2軸(X軸ステージ41)である負荷軸の負荷情報をモータ制御装置3に出力する。この負荷情報については、更に後述する。
モータ制御装置3は、上位装置2からの駆動指令に基づいて各軸リニアモータへ給電する各軸アンプを制御し、各軸駆動電流を出力する。また、モータ制御装置3は、負荷情報に基づいて駆動軸を制御停止または非常停止させる停止制御部36を有する。この停止制御部36については、更に後述する。
ステージ4の各軸ステージは、各軸駆動電流に応じて移動する。
ここで、上位装置2、モータ制御装置3、ステージ4での何らかの異常が発生した場合を考える。一般的なモータ制御装置は、異常による非常停止の場合のために、機械的ダイナミックブレーキ(以下、機械的DBという)を備えている。機械的DBは、例えば、モータ巻線を短絡するように、モータ出力ラインに機械的接点を持つリレーとそれに接続される抵抗(以下、DB抵抗という)を備え、異常による非常停止の場合、モータへの通電を停止させると同時に、モータ巻線を短絡するようにリレーを動作させ、モータ巻線の逆起電力をモータ巻線内及びDB抵抗で消費させることにより制動をかけるものである。また、機械的接点を持つリレーの代わりに半導体素子のオンオフによるものもある。モータ巻線を短絡することから、ショートブレーキとも呼ばれるものである。
この負荷情報は、上位装置2とモータ制御装置3を備えている場合、上位装置2からアナログ電圧、パラレルデータ、シリアルデータ等の形態でモータ制御装置3へ出力される。
X軸−Lアンプ32、X軸−Rアンプ33、Y軸−Lアンプ34、Y軸−Rアンプ35はそれぞれ、X軸リニアモータL43、X軸リニアモータR(不図示)、Y軸リニアモータL44、Y軸リニアモータR45に接続され、軸間制御部31からの軸駆動指令に基づいて、駆動電流を出力する。ここでは、ステージ4に配置された4軸のリニアモータに駆動電流を出力する4軸のアンプを搭載する例を示しているが、モータ制御装置3に搭載するアンプの軸数はこの限りではない。また、各軸アンプそれぞれに他の軸アンプとの通信手段等を備えれば、運転状態や異常情報を相互にやり取りする(軸間通信)ことができる。このやり取りは、各軸アンプそれぞれに他の軸アンプとの通信手段等を備えず、軸間制御部31を介してもよい。
ここで、異常情報について説明する。異常情報には、例えば、異常の内容を識別した異常信号コードを含んでおり、異常を発生していない上位装置2や他の軸アンプは、異常信号コードを読むことでその異常内容を判別できる。
異常には、リニアモータ駆動を維持できる異常とリニアモータ駆動を維持できない異常とがある。例えば、ステージ4でのセンサ異常や、各軸アンプでの過電流異常や過電圧異常等は、各軸アンプ内の部品が故障した場合やこのままリニアモータ駆動を維持すると、各軸アンプ内の他の部品故障やステージ4の歪みや破損に至るような異常である(以下、致命的な異常という)。一方、例えば、上位装置2でのリニアモータ駆動に関しない異常や、各軸アンプの過負荷警報やバッテリ電圧低下警報等の異常は、リニアモータ駆動を維持しても各軸アンプ内の部品故障やステージ4の歪みや破損に至らない異常である(以下、致命的でない異常という)。なお、前述の異常情報には、致命的な異常か致命的でない異常かを判別できる情報も含まれる。
このように、制御停止はパワー素子を所定駆動させ、制動させるものであるため、停電等のモータ制御装置3への電源給電が絶たれた場合、制御停止させることができないため、前述の非常停止を併用させる必要がある。この場合、一旦制御停止をかけて、その後非常停止させるようにし、ステージの停止後あるいはある一定時間経過後非常停止させる等の方法がある。
制御停止は、例えば、3相リニアモータ駆動の場合、パワー素子内にある上下各3つあるスイッチング素子のうち、上の3つのスイッチング素子をオフ(以下、上アームをオフという)し、下の3つのスイッチング素子をオンオフ(以下、下アームをオンオフという)することで実現できる。下アームをオンすると、パワー素子の構成上、3相リニアモータの巻線を短絡させることができ、制動エネルギーをリニアモータの巻線で消費させ、制動させることができる。下アームをオフすると、上アームもオフしているため、パワー素子の構成上、制動エネルギーは、リニアモータの巻線とパワー素子の前段に備えられる平滑コンデンサへの充電で消費されるが、消費しきれずにパワー素子に供給される直流電圧が上昇し、過電圧やパワー素子、平滑コンデンサの破損を伴う恐れがある。そのため、適度に下アームをオンオフさせる必要がある。
非常停止は、前述のように、例えば、機械的DBを用いることで実現できる。単に、Y軸−Lアンプ34とY軸−Rアンプ35にそれぞれ1種類の機械的DBを備えるだけでは、前述した制御停止の割合をX軸負荷情報に基づいて変更させることはできない。よって、例えば、DB抵抗を複数個備えた切替え可能な機械的DBを備え、予めDB抵抗の個数に基づく制動特性を把握しておき、X軸負荷情報に基づいてDB抵抗の個数を選択し、制動させれば、Y軸ステージ42の制御停止における負荷の平衡を保つことができ、機械ストレスの発生を抑制することができる。但し、このような場合は、制御停止のように、X軸負荷情報に基づく細かな非常停止の割合が設定できない点が難点であるが、致命的な異常が発生した場合のものであるため、何もしない従来技術より、機械ストレスの発生を抑制することができる。
なお、これら(1)〜(4)の方法は、例えば、上位装置2とモータ制御装置3とが分かれていた場合、その間のインターフェース仕様(モータ制御装置3は、電流指令入力か推力指令入力か等)で異なるため、制御停止方法は、適用用途によって異なってくる。
また、リニアモータ搭載のステージ装置に関わらず、回転型とボールネジで駆動するステージ装置にも適用できる。
2 上位装置
3 モータ制御装置
31 軸間制御部
32 X軸−Lアンプ
33 X軸−Rアンプ
34 Y軸−Lアンプ
35 Y軸−Rアンプ
36 停止制御部
4 ステージ
41 X軸ステージ
42 Y軸ステージ
43 X軸リニアモータL
44 Y軸リニアモータL
45 Y軸リニアモータR
46 X軸センサ
47 Y軸センサ
Claims (3)
- 複数のモータで構成した第1モータ群を用いて駆動する第1軸ステージと、単数もしくは複数のモータで構成した第2モータ群を用いて駆動する第2軸ステージと、前記第1軸ステージの可動現在位置を検出して第1検出位置を出力する第1位置検出器と、前記第2軸ステージの可動現在位置を検出して第2検出位置を出力する第2位置検出器とを有し、前記第2軸ステージが前記第1モータ群に対して駆動負荷となるように構成された複数軸結合機械と、
前記第1検出位置および前記第2検出位置に基づいて、前記第1モータ群および前記第2モータ群に対する駆動指令を出力する上位装置と、
前記駆動指令に基づいて前記第1モータ群および前記第2モータ群を駆動するための電力を供給する、前記第1モータ群および前記第2モータ群を構成したモータそれぞれに対応した、互いに同一構成のアンプを有するモータ制御装置と、を備えたステージ装置であって、
前記上位装置が、前記第2検出位置に応じた負荷情報を出力し、
前記モータ制御装置が、少なくとも、前記第1モータ群に対応した前記アンプのうち1つ以上が異常状態となった場合、前記第1軸ステージを停止させるための停止指令を出力する軸間制御部と、前記停止指令および前記負荷情報に基づいて前記第1モータ群に対応した前記アンプ全てに軸停止指令をそれぞれ出力する停止制御部と、を有し、
前記停止制御部が、前記負荷情報に基づいて前記駆動負荷の割合を算出し、前記第1モータ群に対応した前記アンプそれぞれに対して前記駆動負荷の割合に応じた前記軸停止指令をそれぞれ出力し、前記軸停止指令に応じてダイナミックブレーキにおける抵抗値を変更して前記第1軸ステージを制動停止させるステージ装置。 - 前記停止制御部が、前記軸間制御部からの前記停止指令発生時のみの前記負荷情報に基づいて、前記駆動負荷の割合を算出する請求項1記載のステージ装置。
- 前記停止制御部が、前記軸間制御部からの前記停止指令発生から前記第1軸ステージの制動停止直前までの一定周期毎の前記負荷情報に基づいて、前記駆動負荷の割合を算出する請求項1記載のステージ装置。
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