JP4816583B2 - スプール弁 - Google Patents
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Description
オイルの調圧、調量に用いられるスプール弁の背景技術の一例として、車両用の自動変速機の油圧制御装置に搭載されるスプール弁が知られている。
自動変速機に搭載される油圧制御装置には、油圧制御を行うスプール弁が搭載されている。このスプール弁は、バルブボディに形成された中空円筒状の摺動穴の内部にスプールを配置したものである。なお、スプールは、電磁アクチュエータやパイロットバルブの発生する油圧により軸方向へ駆動されるものであり、スプールの軸方向位置に応じて出力油圧がコントロールされる(例えば、特許文献1、2参照)。
スプール弁1は、軸方向へ伸びる摺動穴6、この摺動穴6の中心軸に対して垂直方向に形成された入力ポート11、出力ポート12、排出ポート13を備えたバルブボディ3と、摺動穴6によって摺動自在に支持される第1、第2大径ランド21、22を少なくても有し、この第1、第2大径ランド21、22の間に小径部23が設けられたスプール4とを備える。
このスプール弁1は、入力ポート11にオイルが供給されて使用されるものであり、スプール4の軸方向位置に応じて第1大径ランド21が入力ポート11を閉塞可能に設けられ、第1大径ランド21が入力ポート11を開いた状態において、入力ポート11に供給されたオイルが、第1大径ランド21と第2大径ランド22の間の分配室を通って出力ポート12へ導かれる。
入力ポート11から分配室へ流入するオイルは、入力ポート11と第1大径ランド21とによる絞りを成す通路形状、分配室の容積の拡大、オイルの流れ方向等により、入射角θが生じる。このオイルの入射角θによるオイルの流れにより、スプール4には流体力Fが作用することが知られている。この流体力Fは、次式で求められる。
F=ρ・Q・V・cosθ
なお、上記式中、
ρ:密度
Q:流量
V:流速
θ:入力ポート11から分配室へ流入するオイルの入射角
である。
このため、入力ポート11が開かれた状態では、スプール4に入力ポート11の開度が小さくなる側へ移動する力(流体力F)が作用し、その結果、出力油圧の低下を招く不具合が生じる。
なお、上記では、自動変速機に用いられるスプール弁1を例に従来技術の問題点を説明したが、使用される流体の種類(気体、液体、気液混合ガス等)に関わらず、また圧力制御、流量制御に関わらず、上記と同様の不具合が生じてしまう。
請求項1の手段を採用するスプール弁は、スプールの小径部に、第1大径ランドと第2大径ランドの間の空間を軸方向へ区画する中間ランドを備えている。この中間ランドは、第1大径ランドとの間に第1副室を形成し、第2大径ランドとの間に第2副室を形成する。そして、第1副室と第2副室は、流体流路の絞りとしての機能を果たす連通手段によって連通している。
これによって、第1大径ランドと第2大径ランドの間の空間のうち、第1大径ランド側の圧力(第1副室の圧力P1)を高め、第2大径ランド側の圧力(第2副室の圧力P2)を下げることができる(P1>P2)。
ここで、第1大径ランドの軸方向面積をA1、第2大径ランドの軸方向面積をA2、中間ランドの軸方向面積をA3とした場合、
軸力F1、軸力F2は、次式で求められる。
F1=P1×(A1−A3)
F2=P2×(A2−A3)
反力F’は、次式で求められる。
F’=F1−F2
=P1×(A1−A3)−P2×(A2−A3)
この反力F’は、入力ポートの開度を小さくする流体力Fとは逆方向の力(入力ポートの開度を大きくする力)である。
このように、請求項1を採用することにより、入力ポートから第1大径ランドと第2大径ランドの間の空間に供給される流体を用いて反力F’を生じさせることができ、入力ポートの開度を小さくさせる流体力Fを相殺、あるいは弱めることができる。この結果、流体力Fにより入力ポートの開度が小さくなる不具合を抑えることができ、スプール弁による流体のコントロール性能(例えば、出力圧制御性能、出力流量制御性能など)を高めることができる。
請求項2の手段を採用するスプール弁の中間ランドは、入力ポートから第1副室へ流入する流体の最大入射角の直線上から外れた位置に設けられる。
これにより、入力ポートから第1副室へ流入する流体が直接的に中間ランドに当たる不具合を回避でき、流体が直接的に中間ランドに当たることにより生じる力(入力ポートの開度を小さくする力)の発生を回避することができる。
請求項3の手段を採用するスプール弁における中間ランドは、第1大径ランドおよび第2大径ランドより小径で、且つ小径部より大径のフランジであり、連通手段は、フランジの外周と摺動穴の内周との間に形成される環状隙間である。
請求項4の手段を採用するスプール弁は、三方切替弁構造を有し、バルブボディは、入力ポートおよび出力ポートの他に、低圧側に通じる排出ポートを備え、第2大径ランドは、第1大径ランドが入力ポートを開いた状態で、排出ポートを閉塞可能に設けられているものである。
このスプール弁は、入力ポートにオイル(流体の一例)が供給されて使用されるものであり、スプールの軸方向位置に応じて第1大径ランドが入力ポートを閉塞可能に設けられ、第1大径ランドが入力ポートを開いた状態において、入力ポートに供給されたオイルが、第1大径ランドと第2大径ランドの間の分配室(空間の一例)を通って出力ポートへ導かれる。
先ず、油圧制御装置の要部を説明する。
自動変速機は、車両走行用の出力を発生するエンジンの出力回転比の変更、回転方向の変更、トルクコンバータのロックアップ、車種に応じて2輪と4輪の切換等を行うものであり、これらを行うために複数の摩擦係合装置(油圧クラッチ、油圧ブレーキ等)を搭載するとともに、各摩擦係合装置の係脱を車両走行状態(乗員の運転状況を含む)に応じてコントロールする油圧制御装置を搭載する。なお、各摩擦係合装置は、摩擦係合部(多板等)と、この摩擦係合部の係脱を行う油圧アクチュエータとから構成される。
油圧制御装置は、油圧回路と、この油圧回路を制御する図示しない電子制御装置(以下、AT−ECU)とから構成される。
スプール弁1は、電磁アクチュエータ2、あるいはパイロットバルブの発生する油圧により駆動されるものであり、以下では具体的な一例としてスプール弁1が電磁アクチュエータ2により駆動される電磁油圧制御弁を説明する。
電磁油圧制御弁の具体的な一例を、図2を参照して説明する。なお、以下では、電磁油圧制御弁の具体的な一例として、電磁アクチュエータ2の通電停止時に出力油圧が低下(もしくは停止)するN/L(ノーマリ・ロー、ノーマリ・クローズ)タイプを用いて説明する。
スプール弁1は、油圧回路を成すバルブボディ3(油圧サーキットを成す油路が形成されたサーキットハウジング)と、油圧ポートの切換を行うスプール4と、スプール4を閉弁方向(図2右側)へ付勢するリターンスプリング5とを備える。
なお、この実施例では、バルブボディ3の一例として、油圧回路を成すサーキットハウジングを例に示すが、サーキットハウジングに挿入配置される円筒状のスリーブであっても良い。
バルブボディ3の内部には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する中空円筒状の摺動穴6が形成されている。
バルブボディ3には、摺動穴6の他に、入力ポート11、出力ポート12、排出ポート13、F/B(フィードバック)ポート14、前方呼吸ポート15、後方呼吸ポート16が形成されている。これら入力ポート11、出力ポート12、排出ポート13、F/Bポート14、前方呼吸ポート15、後方呼吸ポート16は、バルブボディ3の径方向(摺動穴6の中心軸に対して垂直方向)より摺動穴6内に向けて形成された径方向に伸びる油路であり、図2の左側から右側へ向けて、前方呼吸ポート15、F/Bポート14、入力ポート11、出力ポート12、排出ポート13、後方呼吸ポート16の順序で形成されている。
出力ポート12の外側は、自動変速機内の摩擦係合装置(具体的には、油圧アクチュエータの油圧サーボ室)と油路を介して連通する。
排出ポート13の外側は、自動変速機の内部空間(オイルパン内など)に油路を介して連通する。
後方呼吸ポート16の内側は、スプール4と電磁アクチュエータ2の間のドレン空間(容積変動室)18と連通する。この後方呼吸ポート16の外側は、前方呼吸ポート15の外側と同様、バルブボディ3内に形成された油路(図示しない)を介して排出ポート13と連通し、ドレン空間18の容積変動(電磁アクチュエータ2内の呼吸を含む)を可能にしている。
スプール4は、摺動穴6の内部において軸方向へ摺動自在に配置されるものであり、入力ポート11を閉塞(シール)可能な第1大径ランド21、排出ポート13を閉塞(シール)可能な第2大径ランド22を有する。そして、第1大径ランド21と第2大径ランド22の間の小径部(軸部)23の周囲の空間(第1大径ランド21と第2大径ランド22の間の空間)により、出力ポート12と常時連通する分配室が形成される。
また、スプール4は、第1大径ランド21の図2左側に、第1大径ランド21より小径のF/Bランド24を備え、第1大径ランド21とF/Bランド24の間の軸周囲の空間によりF/B室25が形成される。
出力圧が上昇すると、出力圧の上昇に伴ってF/B室25に印加されるF/B油圧が大きくなり、第1大径ランド21とF/Bランド24のランド差による差圧が大きくなるに従って、スプール4に「F/B閉弁力(閉弁方向の力)」が発生する。これによって、出力圧の発生時においてスプール4の変位が安定し、入力圧の変動により出力圧が変動するのを防ぐことができる。
リターンスプリング5は、スプール4に閉弁方向(入力ポート11を閉塞させる方向)の力(バネ閉弁力)を与える筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、摺動穴6の図2左側のバネ室17内に圧縮された状態で配置される。このリターンスプリング5は、一端が摺動穴6の図2左端を閉塞する調整ネジ26の下面に当接し、他端がスプール4の端部に当接するものであり、調整ネジ26の螺合量(ねじ込み量)により「バネ閉弁力」が調整できるようになっている。
電磁アクチュエータ2は、通電による磁力の発生によって、スプール4を開弁方向(入力ポート11が開く方向)へ駆動する力(駆動開弁力)を発生する周知のリニアソレノイドであり、この「駆動開弁力」はAT−ECUから与えられる駆動電流が増加するに従い大きくなる。
AT−ECUは、デューティ制御によって電磁アクチュエータ2へ与える駆動電流を制御するものであり、電磁アクチュエータ2へ与える駆動電流を制御することによって、リターンスプリング5の「バネ閉弁力」およびF/B室25による「F/B閉弁力」に抗する「駆動開弁力」をスプール4に与え、スプール4の軸方向の位置を変位させることで、出力ポート12の出力油圧をコントロールする。
摩擦係合装置の係合時は、AT−ECUから電磁アクチュエータ2に与えられる駆動電流がデューティ制御により増加し、スプール4を開弁方向へ変位させる。スプール4の開弁方向のストローク量が増加するに伴い、第1大径ランド21が入力ポート11を閉塞する軸方向の入力シール長が短くなるとともに、第2大径ランド22が排出ポート13を閉塞する軸方向の排出シール長が長くなり、出力ポート12の出力油圧が上昇して摩擦係合装置(具体的には摩擦係合部)の係合がなされる。
AT−ECUは、摩擦係合装置の係合が完了したタイミングで、電磁アクチュエータ2に与える駆動電流を急増して、スプール4の移動速度を速めることで、出力ポート12の出力油圧を高め、係合が完了した摩擦係合装置の係合を強固にする。
摩擦係合装置の係合解除時は、上記と逆の作動により、摩擦係合装置の係合の解除を行う。
AT−ECUから電磁アクチュエータ2に駆動電流が与えられて、第1大径ランド21が入力ポート11を開くと、図1(a)に示すように、入力ポート11から分配室へオイルが流入する。入力ポート11から分配室へ流入するオイルは、入力ポート11と第1大径ランド21とによる絞り通路形状、分配室の容積の拡大、オイルの流れ方向等により、入射角θが生じる。このオイルの入射角θによるオイルの流れによって、スプール4には流体力Fが作用する(F=ρ・Q・V・cosθ:「背景技術」参照)。
この流体力Fは、第1大径ランド21が入力ポート11を閉じる側(図中、L1を小さくする側)に作用する。このため、入力ポート11が開かれた状態では、スプール4に入力ポート11の開度が小さくなる側へ移動する力(流体力F)が作用することになり、出力油圧の低下を招く不具合が生じる。
第1大径ランド21と第2大径ランド22を結合する小径部23には、図1(b)に示すように、第1大径ランド21と第2大径ランド22の間の分配室を軸方向へ区画して、第1大径ランド21との間に第1副室αを形成し、第2大径ランド22との間に第2副室βを形成する中間ランド27が設けられている。
また、第1副室αと第2副室βとは、流体流路の絞りとしての機能を果たす連通手段28によって連通して設けられている。これにより、入力ポート11から第1副室αへ供給されたオイルが、連通手段28を介して第2副室βへ導かれるとともに、入力ポート11から第1副室αへオイルが供給された際に、第1副室αの圧力P1が、第2副室βの圧力P2より高まる。
この実施例における中間ランド27は、第1大径ランド21および第2大径ランド22より小径で、且つ小径部23より大径の円盤形状のフランジであり、切削加工等によりスプール4と一体に設けられている。
流体流路の絞りとしての機能を果たす連通手段28は、中間ランド27の外周と摺動穴6の内周との間に形成される環状隙間である。
なお、この実施例では、中間ランド27の外周と摺動穴6の内周との間の環状隙間を連通手段28として用いるが、中間ランド27の外形寸法を第1、第2大径ランド21、22と同一径に設け、中間ランド27に軸方向に貫通するスリットや穴を設けて、スリットや穴を絞り機能を果たす連通手段28として用いても良い。また、スリットや穴を斜めに形成することで、オイルが通過する際にスプール4に回転力が与えられることを利用して、スプール4の摺動性を向上させても良い。
具体的な一例を示すと、連通手段28を成す環状隙間の面積と、出力ポート12から摩擦係合部の油圧アクチュエータに通じるオイル油路における最小流路面積とが、略同じとなるように径差L3を設定している。さらに具体的に示すと、出力ポート12から自動変速機の摩擦係合部の油圧アクチュエータへ係合油圧を供給するオイル通路の最小内径寸法が6mmの場合(φ6mm)、径差L3を1mm程に設けている(L3≒1mm)。
分配室に流入するオイルの入射角θは、理論上最大69°であるが、例えばこの実施例のスプール弁1におけるオイルの入射角θは、50〜63°の範囲内であった。
一方、電磁油圧制御弁の使用範囲におけるスプール4の移動範囲は、予めわかっている。
そこで、スプール4の移動範囲において、入力ポート11から入射するオイルが直接当たらない位置を求めることができ、そのオイルが直接当たらない位置に中間ランド27を設けている。
具体的に、この実施例では、第1、第2大径ランド21、22の外径寸法と小径部23の外径寸法との径差をL2、第1副室αが形成される第1大径ランド21と中間ランド27との間の軸方向距離をL4とした場合に、L2≦L4の関係を満足するように設けられている。
自動変速機の油圧制御に用いられるスプール弁1は、上述したように、スプール4の小径部23に中間ランド27を設けて、第1大径ランド21と第2大径ランド22の間の分配室を軸方向に区画し、第1大径ランド21との間に第1副室αを形成し、第2大径ランド22との間に第2副室βを形成している。そして、第1副室αと第2副室βは、流体流路の絞りとしての機能を果たす連通手段28(環状隙間)によって連通している。
このように設けられることにより、入力ポート11が開かれて、入力ポート11から第1副室αへオイルが供給されることと、連通手段28による絞り効果とにより、第1副室αの圧力P1を高め、第2副室βの圧力P2を相対的に下げることができる(P1>P2)。
ここで、第1大径ランド21の軸方向面積(軸方向へ油圧が加わる面積)をA1、第2大径ランド22の軸方向面積をA2、中間ランド27の軸方向面積をA3とした場合、
軸力F1、軸力F2は、次式で求められる。
F1=P1×(A1−A3)
F2=P2×(A2−A3)
反力F’は、次式で求められる。
F’=F1−F2
=P1×(A1−A3)−P2×(A2−A3)
この反力F’は、入力ポート11の開度を小さくする流体力Fとは逆方向の力(入力ポート11の開度を大きくする力)である。
これにより、スプール4の全使用範囲内において入力ポート11から第1副室αへ流入するオイルが直接的に中間ランド27に当たる不具合を回避でき、オイルが直接的に中間ランド27に当たることにより生じる力(入力ポート11の開度を小さくする方向へ移動させる力)の発生を回避することができる。
即ち、オイルが直接的に中間ランド27に当たることによる油圧のコントロール性能の劣化を回避することができる。
上記の実施例では、N/Lタイプの電磁油圧制御弁を示したが、電磁アクチュエータ2の通電停止時に出力油圧が高まるN/H(ノーマリ・ハイ、ノーマル・オープン)タイプの電磁油圧制御弁を用いても良い。
上記の実施例では、スプール4に駆動力を与える手段として電磁アクチュエータ2を用いる例を示したが、ピエゾアクチュエータ、モータなど他の電動アクチュエータを用いても良いし、流体圧アクチュエータを用いても良い。
上記の実施例では、スプール弁1を電磁アクチュエータ2で駆動する電磁油圧制御弁を示したが、スプール弁1をパイロット弁(電磁三方弁)の出力油圧により駆動するものであっても良い。
上記の実施例では、三方弁構造のスプール弁1を示したが、二方弁(開閉弁)や四方弁構造など、他の構造のスプール弁であっても良い。
上記の実施例では、油圧の制御を行う電磁油圧制御弁を示したが、油量をコントロールするオイルフローコントロールバルブであっても良い。
上記の実施例では、流体の一例としてオイルが用いられる例を示したが、オイル以外の流体(気体、液体、気液混合ガス等)の圧力制御、流量制御に用いられるスプール弁に本発明を適用しても良い。
3 バルブボディ
4 スプール
6 摺動穴
11 入力ポート
12 出力ポート
13 排出ポート
21 第1大径ランド
22 第2大径ランド
23 小径部
27 中間ランド(フランジ)
28 連通手段(環状隙間)
α 第1副室
β 第2副室
Claims (4)
- 軸方向へ伸びる摺動穴、この摺動穴の中心軸に対して垂直方向に形成された入力ポートおよび出力ポートを備えたバルブボディと、
前記摺動穴によって摺動自在に支持される第1、第2大径ランドを少なくても有し、この第1、第2大径ランドの間に小径部が設けられたスプールとを備え、
前記入力ポートに流体が供給されて使用され、
前記スプールの軸方向位置に応じて前記第1大径ランドが前記入力ポートを閉塞可能に設けられ、
前記第1大径ランドが前記入力ポートを開いた状態で、前記入力ポートに供給された流体が、前記第1大径ランドと前記第2大径ランドの間の空間を通って前記出力ポートへ導かれるスプール弁において、
前記小径部は、前記第1大径ランドと前記第2大径ランドの間の空間を軸方向へ区画して、前記第1大径ランドとの間に第1副室を形成し、前記第2大径ランドとの間に第2副室を形成する中間ランドを備え、
前記第1副室と前記第2副室とは、流体流路の絞りとしての機能を果たす連通手段によって連通して設けられることを特徴とするスプール弁。 - 請求項1に記載のスプール弁において、
前記中間ランドは、前記入力ポートから前記第1副室へ流入する流体の最大入射角の直線上から外れた位置に設けられることを特徴とするスプール弁。 - 請求項1または請求項2に記載のスプール弁において、
前記中間ランドは、前記第1大径ランドおよび前記第2大径ランドより小径で、且つ前記小径部より大径のフランジであり、
前記連通手段は、前記フランジの外周と前記摺動穴の内周との間に形成される環状隙間であることを特徴とするスプール弁。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスプール弁において、
このスプール弁は、三方切替弁構造を有し、
前記バルブボディは、前記入力ポートおよび前記出力ポートの他に、低圧側に通じる排出ポートを備え、
前記第2大径ランドは、前記第1大径ランドが前記入力ポートを開いた状態で、前記排出ポートを閉塞可能に設けられていることを特徴とするスプール弁。
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