JP4815747B2 - 分散染料インクジェットインクの製造方法およびインクジェット記録方法 - Google Patents

分散染料インクジェットインクの製造方法およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、分散染料インクジェットインクの製造方法に関し、該分散染料インクジェットインクを用いたインクジェット記録方法に関する。
インクジェット方式による画像の印刷方法はインクの微少液滴を飛翔させ、対象となるメディアに付着させて印刷を行う方法である。インクジェット方式はその機構が比較的簡便、安価であり高精細、高品位な画像を形成できることが利点である。
このインクジェット方式の利点を生かして布帛への印字、いわゆるインクジェット捺染の開発も行われている。インクジェット捺染は従来の捺染とは異なり版を作成する必要がなく、手早く階調性にすぐれた画像を形成できる。さらに画像として必要な量のインクしか必要としないため廃液が少ない等、環境的にも優れた画像形成方法である。その為、納期短縮、少量多品種生産対応としてインクジェット捺染方式が望まれている。
インクジェットの記録方式には種々のタイプのものがあるが近年主流であるオンデマンド型の記録方式はピエゾ素子を用いるいわゆるピエゾ方式(圧電素子方式)とサーマルジェット方式(バブルジェット(R)方式)に分類される。ピエゾ方式はインク吐出時に多数回加圧、減圧を繰り返す為キャビテーションによる微小な気泡が発生しやすくインク吐出時にドット抜け、着弾位置ずれ等の原因となり粒状性等のプリント品質を劣化させることが知られている。
キャビテーションとは、一般的には、ある温度の液体の圧力がその温度によって決まる蒸気圧より低くなると液体が蒸発し気泡となる物理現象である。
その為用いられるインクは通常脱気処理が行われておりインクに含有される気体量を出来るだけ少なくして吐出時の気泡発生を防止している。脱気処理としてはインクを減圧下で脱気する方法、超音波を照射する方法、特許文献1に記載の脱気用中空糸膜による方法が試みられている。
超音波脱気、中空糸膜脱気は連続的に行える点でプリンターに組み込まれた装置も提案されている。又、物理的な方法ではないが特許文献2には界面活性剤による気泡発生の防止方法が提案されている。いずれの方法も溶解系のインクでは十分な効果が認められるが分散系インクの場合にはキャビテーションの発生を防止し安定出射を達成するのは困難である。
さらにプリンターに組み込む場合には各色のインク毎に脱気装置を取り付ける必要がありスペースが必要な為プリンターが大型になったりコストUPにつながる。又、故障した場合にはプリンターそのものが使用できない問題もある。さらに長時間使用しない場合インク中に含まれる気体が原因でインクカートリッジ内や脱気装置の前で凝集物が発生する等の問題も抱えている。
特許文献3では超音波処理と真空脱泡処理との併用により顔料表面の吸着空気を除去して分散剤との相互作用を強くして分散性を向上させる事が記載されているがキャビテーションの改良を目的としたものではない。
以上のように安定出射と経済性を満足した分散系インクはまだ得られていないのが実情である。
特開平11−209670号公報 特開平11−263929号公報 特開平9−286943号公報
出射性、経済性に優れたインクジェット捺染プリントに適したインクジェット捺染インクの製造方法および記録方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を鑑み鋭意検討した結果、以下の方法にて達成できる事を見出した。
(請求項1)
分散染料を分散剤にて分散する分散染料インクジェットインクの製造方法において、カートリッジ充填前に中空糸膜で、次いで超音波脱気処理を行い該処理後の溶存酸素濃度を2ppm以下にする事を特徴とする分散染料インクジェットインクの製造方法。
(請求項2)
前記脱気処理前後の粒径変化が±5%以内であることを特徴とする請求項1に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法。
(請求項3)
分散染料を分散剤にて分散する分散染料インクジェットインクの製造方法において該分散剤がリグニンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1または2に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法。
(請求項4)
請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法であり、前記分散染料インクジェットインク中に、酸素吸収剤を含有させることを特徴とする分散染料インクジェットインクの製造方法。
(請求項5)
ノズル径10〜50μmのインクジェットヘッドを用い請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法で調製された分散染料インクジェットインクで記録する事を特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項6)
インク受容層を有するポリエステルを主体とする繊維上に請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法により調製された分散染料インクジェットインクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
キャビテーションによる微小な気泡発生がなく、インク吐出時のドット抜け、着弾位置ずれ、粒状性等の劣化がなく、また長時間使用しない場合においてもインク中に含まれる気体が原因で凝集物が発生することのない安定した出射性と経済性を満足した分散染料インクが得られる。
次に本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明は、少なくとも分散染料を分散剤と共に、水または水溶性有機溶媒を含有する水系媒体に分散した捺染用の、分散染料インクジェットインクインクに関するものである。
本発明に係わる、分散染料インクジェットインクの製造方法においては、分散染料を分散剤にて、前記水系媒体に分散し分散染料インクジェットインクとしたのち、カートリッジ充填前に中空糸膜で、次いで超音波脱気処理を行い該処理後の溶存酸素濃度を2ppm以下とするものである。
分散染料の分散剤として用いる、本発明に係わるリグニンスルホン酸塩としては、例えばバニレックスRN(糖類含有せず)(日本製紙(株)製)、サンエキス252(糖類含有)(日本製紙(株)製)等がある。これはリグニンの構成単位であるフェニルプロパン構造のα−位がスルホン化されたものが基本構造となっており、この単位が3次元に広がった構造を有している。分子量は5000〜10000程度が良い。
本発明において、前記リグニンスルホン酸塩は、糖類を含まないことが好ましい。
分散剤の使用量は、分散染料に対して、20〜200質量%が好ましい。分散剤が少ないと充分な微粒子化ができない、また分散安定性が劣り、分散剤が多いと、粘度が高くなり好ましくない。これらの分散剤は単独で使用してもよいが併用しても良い。
使用する分散染料の構造により、分散中に、発泡したり、ゲル化したり、流動性が悪くなることがあるので、微粒子化能力や分散安定性の他、分散時の発泡、分散液のゲル化、分散液の流動性等を考慮して選定する必要がある。分散時の発泡を改良するために消泡剤を添加してもよい。また、分散剤は、布帛への染色性、染着率、均染性、移染性、色の冴え、堅牢度等に及ぼす影響や、高温で発色させる際には分散剤や湿潤剤のタール化により染色が不均一になること等も考慮して選定されることが好ましい。
上記の要求を全て満たす分散剤は無いので、分散する染料に合わせて、最適な分散剤を選定して、必要に応じて、消泡剤等を添加する必要がある。
本発明に用いることができる分散染料としては、アゾ系分散染料、キノン系分散染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散染料等種々の分散染料を用いることができる。以下に本発明に用いることができる分散染料の具体的化合物名を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
C.I.Disperse Yellow
3,4,5,7,9,13,23,24,30,33,34,42,44,49,50,51,54,56,58,60,63,64,66,68,71,74,76,79,82,83,85,86,88,90,91,93,98,99,100,104,108,114,116,118,119,122,124,126,135,140,141,149,160,162,163,164,165,179,180,182,183,184,186,192,198,199,202,204,210,211,215,216,218,224,227,231,232,
C.I.Disperse Orange
1,3,5,7,11,13,17,20,21,25,29,30,31,32,33,37,38,42,43,44,45,46,47,48,49,50,53,54,55,56,57,58,59,61,66,71,73,76,78,80,89,90,91,93,96,97,119,127,130,139,142,
C.I.Disperse Red
1,4,5,7,11,12,13,15,17,27,43,44,50,52,53,54,55,56,58,59,60,65,72,73,74,75,76,78,81,82,86,88,90,91,92,93,96,103,105,106,107,108,110,111,113,117,118,121,122,126,127,128,131,132,134,135,137,143,145,146,151,152,153,154,157,159,164,167,169,177,179,181,183,184,185,188,189,190,191,192,200,201,202,203,205,206,207,210,221,224,225,227,229,239,240,257,258,277,278,279,281,288,298,302,303,310,311,312,320,324,328,
C.I.Disperse Violet
1,4,8,23,26,27,28,31,33,35,36,38,40,43,46,48,50,51,52,56,57,59,61,63,69,77,
C.I.Disperse Green
9,
C.I.Disperse Brown
1,2,4,9,13,19,
C.I.Disperse Blue
3,7,9,14,16,19,20,26,27,35,43,44,54,55,56,58,60,62,64,71,72,73,75,79,81,82,83,87,91,93,94,95,96,102,106,108,112,113,115,118,120,122,125,128,130,139,141,142,143,146,148,149,153,154,158,165,167,171,173,174,176,181,183,185,186,187,189,197,198,200,201,205,207,211,214,224,225,257,259,267,268,270,284,285,287,288,291,293,295,297,301,315,330,333,
C.I.Disperse Black
1,3,10,24,等が挙げられる。
インク中における前記分散染料含有量としては3〜20質量%が好ましく、5〜13質量%がより好ましい。
分散染料は市販品のまま使用してもよいが、精製処理を行うことが好ましい。精製方法としては公知の再結晶方法、洗浄等を用いることができる。精製方法及び精製処理に用いる有機溶媒は染料の種類に応じて、適宜選択することが好ましい。
本発明に用いられる酸素吸収剤としては有機系、無機系いずれもが使用できる。例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸塩、ピロガロール等のフェノール類、チオフェン誘導体、ピペリトン、カユペノン等のケトン類、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化アンモニウム、硫化水素ナトリウム、硫化水素カリウム等の硫化物、亜ニチオン酸ナトリウム、亜ニチオン酸カリウム等の亜ニチオン酸塩、D−グルコース、D−キシロース、D−リボース、マルトース、ラクトース等の糖類、L−アルコルビン酸、エルソルビン酸等の有機酸、もしくはL−アルコルビン酸ソーダ、エルソルビン酸ソーダ等の水溶性塩があげられる。インク中における酸素吸収剤の含有量としては0.1〜5質量%が好ましい。
本発明に係わる分散染料インクジェットインクにおいて水系媒体中に用いられる水溶性有機溶媒としては、例えば、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、グリセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール等)、一価アルコール類(例えばメタノール、エタノール、ブタノール等)、多価アルコールのアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等)、2,2’−チオジエタノール、アミド類(例えばN,N−ジメチルホルムアミド等)、複素環類(2−ピロリドン等)、アセトニトリル等が挙げられる。
水溶性有機溶媒量としては全インク質量に対して10〜60質量%が好ましい。
分散染料の粒径としては平均粒径として300nm以下、最大粒径として900nm以下が好ましい。平均粒径、最大粒径が大きいと、微細なノズルより出射するインクジェット捺染方法において、目詰まりが発生しやすくなり、安定出射できなくなるためである。
平均粒子径は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機により求めることができる。具体的粒径測定装置としては、例えばマルバーン社製ゼーターサイザー1000等を挙げることができる。マルバーン社製ゼーターサイザー1000で測定した場合は測定精度を考慮すると±5%以内であれば平均粒子径に差が無いと言える。
さらに本発明に係わる分散染料インクジェットインク中には、種々の性能向上のため、添加剤を用いることができる。添加剤として、公知の防腐剤、防黴剤、粘度調整剤、金属キレート剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を用いることができる。
また、インクの長期保存安定性のため、防腐剤、防黴剤を添加してもよく、防腐剤、防黴剤としては芳香族ハロゲン化合物、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等が挙げられるが、本発明においてはこれらに限定されるものではない。
分散染料インクジェットインクはボールミル、サンドミル、ロールミル、スピードラインミル、ホモミキサー、サンドグラインダー等の分散装置によって分散染料を高濃度で水性分散媒体に分散し、得られた分散液を1〜10倍程度に希釈しさらに各種添加剤を加えインク化し脱気処理した後濾過する事により製造する事ができる。
本発明の特徴は、こうして得られた分散染料インクジェットインクを、超音波と中空糸膜との組合せにより脱気を行う事にある。
本発明者等は、既に実施、提案されている各種の脱気操作について、各々単独で検討を行っても、これまで、前記インクジェットインクの安定出射を達成する事は困難であった。
本発明者は、脱気操作について、種々の組合せを検討した結果、超音波と中空糸膜との組合せて脱気を行うことにより驚くべき効果が得られることを見い出した。
さらに最初は中空糸膜で、次に超音波で(この順序で)脱気処理を行うことが最も効果が有ることも分かった。
その理由については明確ではないが以下のように考えられる。
まず中空糸膜による脱気を行う事でインク中に溶解している気体や溶媒中に存在する微小気泡(気泡核と呼ばれている)が除去される。
しかしながら分散染料表面は完全に分散剤で覆われている訳ではなく微小な気泡(気泡核)が付着している。超音波を照射して振動が与えられると分散染料表面から気泡核が離脱し合一して気液界面に浮上したり溶媒中に溶解したりして消滅する。
又超音波を先に照射した場合には一旦気泡核が離脱してもインク中にはほぼ飽和状態で気体が溶解しているので溶解しづらく又超音波照射終了時にはインク中に存在する気泡核が再付着するので改良効果が半減する。
これら脱気処理の前後では特に粒径変化は見られない。例えば、前記マルバーン社製ゼーターサイザー1000で測定した場合は測定精度を考慮すると±5%以内であれば平均粒子径に差が無いといえるので、本発明においては、分散染料粒子の分散性が向上した為に出射性が向上したのでは無く、インク中の気体が十分除去されたためにヘッド吐出時のキャビテーションの発生が無くなり安定出射が可能になったものと考える。
分散剤にリグニンスルホン酸塩を使用した場合、分散性が良好であると同時にインク調製後の溶存酸素量を少なくすることができる。すなわち気泡核も少なくなると考えられる。その結果として脱気処理の流量を上げても出射性は良好であり、生産性を向上させることができる。
その理由は定かではないがリグニンスルホン酸塩中に含まれるフェノール性水産基の影響が考えられる。
さらに酸素吸収剤を加えることにより、本発明に係わる分散染料インクジェットインクの生産性を、より向上させることができる。
本発明に使用される中空糸膜の脱気モジュールは市販のものが利用可能である。例えば三菱レイヨン(株)MHFシリーズ、大日本インキ化学工業(株)SEPARELシリーズ等があげられる。
中空糸膜モジュールを用いての脱気処理は、例えばモジュール端部のインク供給口より中空糸膜の内側にインクを供給しモジュール側壁のガス脱気口より吸引して中空糸膜の外側を10kPa以下の減圧にすると共に膜を透過したインク中の溶存ガスを排出し、脱気されたインクはモジュールの他方の端部のインク出口より出る。この中空糸膜モジュールを用いての脱気処理は中空糸膜の外側にインクを供給し内側を減圧するようにすることもできる。
また、本発明に使用する超音波処理装置は特に限定されないが、(株)日本精機製作所製 循環式RUS−600T(周波数20kHz、最大出力600W)、(株)ブランソン製 連続式モデル900型(周波数20kHz、最大出力900W)等が使用可能である。
超音波処理条件としては周波数、振幅、照射エネルギーがあげられるが、周波数については30kHzより大きいと凝集作用が強くなり分散性が劣化するので10〜30kHzの範囲で行う事が好ましい
振幅についても大きいほどキャビテーション圧が高いため一般的な振幅範囲20〜60μm範囲で行える。
又照射エネルギーは1×104〜1×105J、好ましくは2×104〜8×104Jである。照射エネルギーが低すぎると気泡核を除去する能力が不十分であり、高すぎると温度上昇が起こり凝集を引き起こす。
又、中空糸膜による脱気処理後一旦釜等に溜めてから超音波脱気を行っても構わないが連続で行う方が好ましい。
インク中の溶存酸素濃度は、オストワルド法(実験化学講座1基本操作[I]、241頁、1975年、丸善)や、マススペクトル法で測定することができるし、ガルバニ電池型やポーラログラフ型などの簡便な酸素濃度計や比色分析法で測定することができる。
市販の溶存酸素濃度計としては(東亜電波工業(株)製DO−30A型)を挙げることができる。溶存酸素濃度は2ppm以上ではインク吐出時にキャビテーションが発生するのでそれ以下が好ましく1ppm以下であればより好ましい
高精細な画像を得るためにはノズル径が10μm〜50μmのインクジェットヘッドを用いて記録することが好ましい。粒状性より50μm以下が好ましく、液滴体積が小さくなりすぎて気流の影響を受けるため10μm以上が好ましい。
本発明に用いられる布帛としてはポリエステル繊維を主体とする布帛が好ましい。ポリエステル繊維を主体とする繊維を織物、編物、不織物等いずれの形態にしたものでもよい。布帛としてはポリエステル繊維が100%であることが好ましいが、レーヨン、絹、ポリウレタン、アクリル、ナイロン及び羊毛等との混紡織物又は混紡不織物等も使用することができる。主体とするとは、ポリエステル繊維が70%以上の布帛をいう。前記のような布帛を構成する糸の太さとしては10〜100dの範囲が好ましい。
本発明のインクジェット捺染方法の場合、画像の滲み防止のために、前処理として、インク受容層を布帛上に形成することが好ましい。水溶性高分子類、水溶性金属塩、ポリカチオン化合物、界面活性剤、撥水剤等の化合物から選ばれる少なくとも1つの物質が布帛に対して0.2〜50質量%付与する方法を用いることができる。繊維素材に適した方法を用いることが好ましい。
水溶性金属塩としてはKCl、CaCl2等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属等の無機塩、有機酸塩等を用いることができる。
ポリカチオン化合物としては、各種の4級アンモニウム塩のポリマー又はオリゴマー、ポリアミン塩等を用いることができる。
水溶性金属塩、ポリカチオン化合物の中には染色物の色調を変化させたり、耐光堅牢度を低下させるものがあるため、目的とする染色物に応じて選択することが好ましい。
水溶性高分子としては、天然高分子類(例えば、トウモロコシ、小麦等のデンプン類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、タマリンドガム、ローカストビーンガム、アラビアゴム等の多糖類、ゼラチン、カゼイン、ケラチン等の蛋白質等)、合成高分子類(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸系ポリマー等)を用いることができる。
界面活性剤としては、例えばアニオン系、カチオン系、両性、ノニオン系のものが使用され、代表的にはアニオン系の界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩、ナフタレン誘導体のスルホン酸塩等、カチオン系の界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等、両性界面活性剤としてはイミダゾリジン誘導体等、ノニオン系の界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
撥水剤としては、例えばシリコン、フッ素系及びワックス系のものが挙げられる。
これらのあらかじめ布帛に付与される水溶性高分子や界面活性剤は、インクジェットによるプリント行い、高温で発色させる際に、タール化等による汚れの原因とならないために、高温環境に対して安定であることが好ましい。また、これらの、あらかじめ布帛に付与される水溶性高分子や界面活性剤は。インクジェットプリントを行い、高温で発色させた後の洗浄処理で布帛から取り除きやすいものが好ましい。
また、染色性の観点よりキャリヤーを布帛に付与しておくこともできる。キャリヤーとして用いられる化合物としては、染色促進が大きい、使用法が簡便、安定、人体や環境に対して負荷が少ない、繊維からの除去が簡単、染色堅牢度に影響しないといった特徴をもつものが好ましい。キャリヤーの例としては、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、メチルナフタリン、安息香酸アルキル、サリチル酸アルキル、クロロベンゼン、ジフェニルといったフェノール類、エーテル類、有機酸類、炭化水素類等を挙げることができる。これらはポリエステル等の繊維の膨潤と可塑化を促進し、分散染料を繊維内に入りやすくする働きがある。
また、染着助剤を布帛に付与しておくこともできる。染着助剤は捺染布を蒸熱する際に、布上に凝集した水と共融化合物を作り、再蒸発する水分の量を抑え、昇温時間を短縮する作用がある。さらにこの共融化合物は、繊維上の染料を溶解し染料の繊維への拡散速度を助長する働きがある。染着助剤としては尿素が挙げられる。
前記の前処理剤を布帛素材、布帛構造に対応して適宜選択し、布帛中に0.2〜50質量%含有するようにパッド法、コーティング法、スプレー法等で付与せしめるのが好ましい。本発明の捺染方法では、上記した分散染料で染色することが可能な繊維が含有されている布帛上に、先に述べた構成のインクを用いてインクジェット記録方法で画像を形成した後(インク付与工程)、インクが付与されている布帛を熱処理し(熱処理工程)、更に熱処理された布帛を洗浄すること(洗浄工程)によって布帛への捺染が完了し、捺染物が得られる。本発明の捺染方法において、分散染料を繊維に定着させるには、インクが付与されている布帛を熱処理する方法等により行う。さらに未定着の染料を布帛上から除去する方法に関しては、従来公知の洗浄方法を用いることができるが、特に還元洗浄を用いることが好ましい。
布帛に印字を行うインクジェット捺染方法は、インク出射後印字された布帛を巻き取り、加熱により発色し、布帛を洗浄、乾燥させることが望ましい。インクジェット捺染において、インクを布帛に印字し、ただ放置しておくだけではうまく染着しない。また、長尺の布帛に長時間印字し続ける場合等は、布帛が延々と出てくるため床等に、印字した布帛が重なっていき場所をとり、不安全であり、予期せずよごれてしまう場合がある。そのために印字後、巻き取る操作が必要となる。この操作時に布帛と布帛の間に紙や布、ビニール等の印字に関わらない媒体を挟んでもかまわない。ただし途中で切断する場合や短い布帛に対しては必ずしも巻き取る必要はない。
印字された布帛はすぐに加熱処理しても、しばらくおいてから加熱処理してもよく、用途に合わせて乾燥・発色処理すればよい。加熱処理方法としては、オーブン、ヒートロール、スチーム等、用途にあった方法を選択すればよい。
加熱処理後は洗浄が必要である。なぜなら染着に関与しなかった染料が残留することで、色の安定性が悪くなり堅牢度が低下するからである。また、布帛に施した前処理物を除去することも必要である。そのままにしておくと堅牢性の低下ばかりでなく布帛が染色する。そのため除去対象物や目的に応じた洗浄が必要である。
洗浄後は乾燥が必要である。洗浄した布帛を絞ったり脱水した後、干したりあるいは乾燥機、ヒートロール、アイロン等を使用して乾燥させる。
また、本発明のインクジェット捺染方法の場合、均一な染色物を得るために、インク受容層を布帛に前処理として形成する前に、布帛繊維に付着した天然不純物(油脂、ロウ、ペクチン質、天然色素等)、布帛製造過程で用いた薬剤の残留分(のり剤等)、よごれ等を洗浄しておくことが望ましい。洗浄に用いられる洗浄剤としては水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムといったアルカリ、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤といった界面活性剤、酵素等が用いられる。
この一連の作用によりインクジェット捺染用のインクとしての特徴が生かされ、美しい図柄が印字された布帛が出来上がる。
本発明のインクジェット捺染方法に用いられるインクジェット記録ヘッドとしては、特に制限はなく、サーマル型、ピエゾ型のいずれも用いることができるが、特にキャビテーションの起きやすいピエゾ型の記録ヘッドで用いると効果が高い。
本発明に用いられるインクジェット記録ヘッドのノズル径としては、形成される画像の鮮鋭性の観点から100μm以下が好ましく、また不溶物によるノズル目詰まり耐性の観点から10μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上、50μm以下のインクジェット記録ヘッドを用いることが好ましい。
本発明のインクジェット捺染方法において、インク飛翔時の液滴体積としては、ヘッド近傍の気流の影響を受けにくくする観点から5pl以上が好ましく、また印字画像の粒状性の観点から150pl以下であることが好ましく、より好ましくは5〜80plである。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
[染料の精製]
市販C.I.ディスパースレッド302を還流状態のメタノールで懸濁攪拌、ろ過、乾燥した。さらに酢酸エチルで再結晶を行い、乾燥し精製染料とした。
[分散液の調製]
分散液−1
下記混合液をサンドグラインダーを用いて分散した。分散は平均粒径が160nmに到達したところで停止した。
市販C.I.ディスパーズレッド302 30部
グリセリン 20部
イオン交換水 35部
分岐カルボン酸共重合物の部分エステル 15部
(フローレンG−700 共栄社化学(株)製)
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過し分散インクを調製した。
分散液−1 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
[脱気処理]
上記分散インクを中空糸膜モジュール(大日本インキ化学工業製 SEPAREL PF−004D)にて10kPa以下、流量30L/hにて脱気処理を行った。
続けて(株)日本精機製作所製 超音波ホモジナイザー 循環式RUS−600T(周波数20kHz、出力600W)にて照射エネルギー7.2×104J、(600Wで2分/1Lインク)、流量30L/hで1パス処理した。
上記処理後のインクをインクカートリッジに充填し分散インク−1とした。
[平均粒径の測定]
脱気処理前後のインクをサンプリングしマルバーン社製ゼーターサイザー1000の散乱強度分布測定により各々5回測定を行い平均値を取った(nm)。
[溶存酸素濃度(D.O値)の測定]
脱気処理前後のインクをサンプリングし溶存酸素濃度計(東亜電波工業(株)製DO−30A型)を用いて溶存酸素濃度(D.O値(ppm))を、25℃、1.013×102kPaにて測定した。
[出射性評価1]
ノズル直径50μm、駆動周波数10kHz、ノズル数64のピエゾ型ヘッドを用いて、出射を行い出射性を評価した。駆動電圧は各インク体積が60pLとなるように調整した。
安定出射
25℃、相対湿度50%の環境下において各インク500mlを吐出し続け、インクがなくなるまでに発生した曲がり、欠射について下記評価基準で評価。
◎ :全ノズル出射
○ :1〜3ノズルで曲がり、欠射が見られる。
△ :4〜7ノズルで曲がり、欠射が見られる。
× :8〜12ノズルで曲がり、欠射が見られる。
××:13ノズル以上で曲がり、欠射が見られる。
[出射性評価2]
ノズル直径30μm、駆動周波数20kHz、ノズル数64のピエゾ型ヘッドを用いて、出射を行い出射性を評価した。駆動電圧は各インク体積が20pLとなるように調整した。
安定出射
25℃、相対湿度50%の環境下において各インク500mlを吐出し続け、インクがなくなるまでに発生した曲がり、欠射について下記評価基準で評価。
◎ :全ノズル出射
○ :1〜3ノズルで曲がり、欠射が見られる。
△ :4〜7ノズルで曲がり、欠射が見られる。
× :8〜12ノズルで曲がり、欠射が見られる。
××:13ノズル以上で曲がり、欠射が見られる。
[出射性評価3(保存性評価)]
インクをカートリッジに充填した状態で40℃で2週間放置し出射性評価2と同様な方法で評価した。
[布帛の前後処理]
ポリエステル繊維100%で糸の太さ50dをあらかじめ、前処理剤(高分子カチオン化合物とグアーガム)に浸し、絞り、乾燥したものを使用した。印字後、布帛を180℃で10分間加熱処理を行い、水洗、乾燥した。
[粒状性評価]
網点%で0%から100%のグラデーションチャートをコニカ株式会社製インクジェット捺染プリンターNassenger II KS−1600IIで印字、目視で粒状性を評価した。印字にはノズル直径30μmのピエゾ型ヘッドを用いた。
下記基準にて評価
◎:グラデーション全域でざらつき感がない。
○:低濃度領域で若干ざらつきが感じられる。
△:中濃度領域で若干ざらつきが感じられる。
×:ざらつき感がある。
実施例2
実施例1と同様に分散インクの調製を行った。
[脱気処理]
上記分散インクを中空糸膜モジュール(大日本インキ化学工業製 SEPAREL PF−004D)にて10kPa以下、流量60L/hにて脱気処理を行った。
続けて(株)日本精機製作所製 超音波ホモジナイザー 循環式RUS−600T(周波数20kHz、出力600W)にて照射エネルギー3.6×104J、(600Wで1分/1Lインク)、流量60L/hで1パス処理した。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例3
実施例1と同様に染料の精製を行った。
[分散液の調製]
分散液−2
下記混合液をサンドグラインダーを用いて分散した。分散は平均粒径が160nmに到達したところで停止した。
市販C.I.ディスパーズレッド302 30部
グリセリン 20部
イオン交換水 35部
リグニンスルホン酸ナトリウム 15部
(バニレックスRN 日本製紙(株)製)
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過し分散インクを調製した。
分散液−2 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
[脱気処理]
実施例2と同様に行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価を実施例1と同様に行った。
実施例4
実施例3と同様にインク調製を行った。
[脱気処理]
上記分散インクを中空糸膜モジュール(大日本インキ化学工業製 SEPAREL PF−004D)にて10kPa以下、流量120L/hにて脱気処理を行った。
続けて(株)日本精機製作所製 超音波ホモジナイザー 循環式RUS−600T(周波数20kHz、出力600W)にて照射エネルギー1.8×104J、(600Wで30秒/1Lインク)、流量120L/hで1パス処理した。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価を実施例1と同じく行った。
実施例5
実施例3と同様に分散液の調製を行った。
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過し分散インクを調製した。
分散液−2 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
亜硫酸ナトリウム 0.5部
脱気処理を実施例2と同様に行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例6
実施例5と同様にインク調製を行った。
脱気処理は実施例4と同じに行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例7
[染料の精製]
市販C.I.ディスパースブルー60を還流状態のアセトニトリルで懸濁攪拌、ろ過、乾燥した。さらに酢酸エチルで再結晶を行い、乾燥し精製染料とした。
[分散液の調製]
分散液−3
下記混合液をサンドグラインダーを用いて分散した。分散は平均粒径が180nmに到達したところで停止した。
市販C.I.ディスパースブルー60 30部
グリセリン 20部
イオン交換水 30部
分岐カルボン酸共重合物の部分エステル 20部
(フローレンG700 共栄社化学(株)製)
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過、インクとした。
分散液−3 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
脱気処理を実施例2と同様に行い、
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例8
実施例7と同様に染料精製を行った。
分散液−4
下記混合液をサンドグラインダーを用いて分散した。分散は平均粒径が180nmに到達したところで停止した。
市販C.I.ディスパースブルー60 30部
グリセリン 20部
イオン交換水 30部
リグニンスルホン酸ナトリウム 20部
(バニレックスRN 日本製紙(株)製)
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過、インクとした。
分散液−4 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
脱気処理を実施例2と同様に行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例9
実施例8と同様な方法で分散インクを調製した。脱気処理は実施例4と同じ方法で行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例10
実施例8と同様な方法で分散液を調製した。
さらに下記成分を混合0.3μmメンブランフィルターでろ過、インクとした。
分散液−4 20部
エチレングリコール 20部
グリセリン 10部
プロキセルGXL(D) 0.01部
(アビシア株式会社製)
イオン交換水 50部
L−アスコルビン酸 1部
脱気処理は実施例2と同じ方法で行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
実施例11
実施例10と同様な方法で分散インクを調製した。脱気処理は実施例4と同じ方法で行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
比較例1
実施例1と同様な方法で分散インクを調製した。
但し、脱気処理は、上記インクを93.3kPaで1時間真空脱気した。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
比較例2
実施例1と同様な方法で分散インクを調製した。但し以下の脱気処理を行った。
[脱気処理]
上記分散インクを中空糸膜モジュール(大日本インキ化学工業製 SEPAREL PF−004D)にて10kPa以下にて、流量60L/hで脱気処理を行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
比較例3
実施例8と同様な方法で分散インクを調製した。脱気処理は比較例2と同じ方法で行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
比較例4
実施例8と同様な方法で分散インクを調製した。脱気処理は比較例2と同じ方法で、但し流量120L/hで脱気処理を行った。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
比較例5
比較例4と同様な方法で分散インクを調製した。脱気処理は以下の方法で行った。
[脱気処理]
上記インクを(株)日本精機製作所製 超音波ホモジナイザー 循環式RUS−600T(周波数20kHz、出力600W)にて照射エネルギー3.6×104J、(600Wで1分/1Lインク)で流量60L/hで1パス処理した。
平均粒径の測定、溶存酸素濃度の測定、出射性評価1〜3、布帛の前後処理、粒状性評価について実施例1と同じに行った。
以下に、上記の結果を示した。
Figure 0004815747
本発明実施例においては、中空糸膜および超音波による脱気処理を行った本発明実施例は、出射性、粒状性評価において優れていた。また、分散剤としてリグニンスルホン酸塩を用いたもの、また、酸素吸収剤を用いたものは特に良好であった。

Claims (6)

  1. 分散染料を分散剤にて分散する分散染料インクジェットインクの製造方法において、カートリッジ充填前に中空糸膜で、次いで超音波脱気処理を行い該処理後の溶存酸素濃度を2ppm以下にする事を特徴とする分散染料インクジェットインクの製造方法。
  2. 前記脱気処理前後の粒径変化が±5%以内であることを特徴とする請求項1に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法。
  3. 分散染料を分散剤にて分散する分散染料インクジェットインクの製造方法において該分散剤がリグニンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1または2に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法であり、前記分散染料インクジェットインク中に、酸素吸収剤を含有させることを特徴とする分散染料インクジェットインクの製造方法。
  5. ノズル径10〜50μmのインクジェットヘッドを用い請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法で調製された分散染料インクジェットインクで記録する事を特徴とするインクジェット記録方法。
  6. インク受容層を有するポリエステルを主体とする繊維上に請求項1〜4のいずれか1項に記載の分散染料インクジェットインクの製造方法により調製された分散染料インクジェットインクを用いて記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
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