JP4815726B2 - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は着色感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
着色感光性樹脂組成物(カラーレジスト)は、着色剤を含有していて着色している感光性樹脂組成物(レジスト)であって、(A)着色剤、(B)バインダーポリマー、(C)光重合性化合物および(D)光重合開始剤を含有するものが知られており、例えばカラーフィルターを構成する着色パターンを形成するための材料として有用である。ここで、カラーフィルターとは、例えばカラー液晶表示装置に組み込まれて表示画像をカラー化するために用いられたり、カラー固体撮像素子に組み込まれてカラー画像を得るために用いられる光学素子である。着色パターン(2)とは、例えば赤色画素(2R)、緑色画素(2G)、青色画素(2B)などの色画素などであって、かかる着色パターン(2)は通常、基板(3)上に形成されて、カラーフィルター(1)を構成している(図1)。色画素は、着色された透明な層であり、これを透過する光はそれぞれの色画素の色を呈する。
【0003】
かかる着色感光性樹脂組成物を用いて着色パターン(2)を形成する方法としては、基板(3)上に形成された着色感光性樹脂組成物からなる層〔以下、着色感光性樹脂組成物層ともいう〕(4)に(図2(a))、光線(6)を照射して露光した後(図2(b))、現像する方法が知られている(図2(c))。露光において、着色感光性樹脂組成物層(4)には、光線(6)が照射されなかった未照射領域(41)と、光線が照射された照射領域(42)とが生ずる(図2(b))。未照射領域(41)は、次の現像において除去される(図2(c))。その一方で、照射領域(42)は、次の現像においてそのまま残って着色パターン(2)が形成される。かくして着色パターン(2)は、その断面形状が基板側の幅(W0)が上側の幅(W1)よりも広い順テーパー状(図5(a))であるか、基板(3)側の幅(W0)が上側の幅(W1)と等しい矩形状であることが好ましい(図5(b))。
【0004】
かかる着色パターンの形成方法において、照射領域に照射される光線の照射光量は少ないことが、少ない照射時間で着色パターンを形成し得るため好ましい。このため、着色感光性樹脂組成物としては少ない照射光量でも十分に着色パターンを形成し得る高感度のものが使用されている。かかる高感度の着色感光性樹脂組成物は、照射光量が過剰となっても目的とする着色パターンを形成し得ることが好ましい。
【0005】
しかし、従来の高感度の着色感光性樹脂組成物は、照射光量を多くすると、形成される着色パターン(2)の断面形状が、基板(3)側の幅(W0)が上側の幅(W1)よりも狭い逆テーパー状になり易いという問題があった(図5(c))。このため、高感度の着色移管構成樹脂組成物を用いる場合には、照射光量が過剰とならないように調整する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は、高感度であると共に、照射光量が過大となっても断面形状が順テーパー状ないし矩形状の着色パターンを形成し得る着色感光性樹脂組成物を開発するべく鋭意検討した結果、照射光量300mJ/cm2で形成される着色パターンの線幅(W300)と、照射光量50mJ/cm2で形成される着色パターンの線幅(W50)との比(W300/W50)が1.05以下である着色感光性樹脂組成物は、照射光量を多くしても、順テーパー状の着色パターンを形成し得ることを見出し、本発明に至った。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
すなわち本発明は、(A)着色剤、(B)バインダーポリマー、(C)光重合性化合物および(D)光重合開始剤を含有する着色感光性樹脂組成物であり、
基板上に形成された該着色感光性樹脂組成物からなる厚さ0.8μm以上2.5μm以下の層の表面に、
線状で線幅100μmのi線平行光を照射光量300mJ/cm2で照射し、現像し、加熱して形成された着色パターンの線幅(W300)と、
線状で線幅100μmのi線平行光を照射光量50mJ/cm2で照射し、現像し、加熱して形成された着色パターンの線幅(W50)と
の比(W300/W50)が1.05以下であることを特徴とする着色感光性樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、(A)着色剤、(B)バインダーポリマー、(C)光重合性化合物および(D)光重合開始剤を含有する。
【0009】
(A)着色剤は、有機物である有機着色剤であってもよいし、無機物である無機着色剤であってもよい。有機着色剤は、顔料であってもよいし、染料であってもよい。また、着色剤は、天然色素であってもよいし、合成色素であってもよい。無機着色剤は、金属酸化物、金属錯塩、硫酸バリウムの無機塩(体質顔料)などの無機顔料であってもよい。かかる着色剤の中でも、有機着色剤、特には有機顔料が好ましく用いられる。
【0010】
有機顔料として具体的には、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメント(Pigment)に分類されている顔料が挙げられる。具体的には、例えばC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー53、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー173などの黄色顔料、
【0011】
C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ42、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ55、C.I.ピグメントオレンジ59、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ65、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73などのオレンジ色顔料、
【0012】
C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメンレッド264、C.I.ピグメントレッド265などの赤色顔料、
【0013】
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60などの青色顔料、
【0014】
C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38などのバイオレット色顔料、
【0015】
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36などの緑色顔料、
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25などのブラウン色顔料、
【0016】
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7などの黒色顔料などが挙げられる。これらの有機顔料は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】
かかる有機顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基または塩基性基が導入された顔料誘導体などを用いた表面処理、高分子化合物などによる顔料表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法などによる微粒化処理、あるいは不純物を除去するための有機溶剤や水などによる洗浄処理が施されていてもよい。かかる有機顔料の粒径は概ね10nm以上150nm以下程度である。
【0018】
着色剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物に含まれる揮発成分(溶剤)が揮発した後の固形分に対して質量分率で通常5%以上であり、十分に着色された着色パターンを形成し得る点で10%以上、さらには20%以上、特には30%以上であり、通常60%以下、好ましくは50%以下の範囲である。また、着色剤として有機顔料を用いる場合、該有機顔料の使用量は着色剤の全量に対して質量分率で通常50%以上、好ましくは55%以上であって、着色剤の全量(100%)が有機顔料であってもよい。
【0019】
(B)バインダーポリマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸ベンジルとの共重合体が用いられ、(メタ)アクリル酸単位の含有量がモル分率で25%以上40%以下であり、酸価が90以上160以下、重量平均分子量(Mw)が20000以上40000以下程度のものが好ましく用いられる。バインダーポリマーの酸価は、バインダーポリマー1gを水10cm3とアセトン40cm3との混合溶媒に溶解し、pHを測定しながら、これに水酸化カリウム水溶液を加えて滴定することで求められる。重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレンを基準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
【0020】
着色感光性樹脂組成物におけるバインダーポリマーの含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で通常5%以上、好ましくは20%以上であり、通常90%以下、好ましくは70%以下程度である。
【0021】
(C)光重合性化合物は、光を照射されることによって光重合開始剤から発生した活性ラジカル、酸などによって重合しうる化合物であって、例えば重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
【0022】
かかる光重合成化合物は、4官能以上の多官能の光重合性化合物であることが好ましい。4官能以上の多官能の光重合性化合物としては、例えばペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。
【0023】
着色感光性樹脂組成物における光重合性化合物の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で通常1%以上60%以下、好ましくは3%以上50%以下である。
【0024】
(D)光重合開始剤としては、光を照射されることによって活性ラジカルを発生する活性ラジカル発生剤、酸を発生する酸発生剤などが挙げられる。活性ラジカル発生剤としては、例えばアセトフェノン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
【0025】
アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えばジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられる。
【0026】
ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
【0027】
トリアジン系光重合開始剤としては、例えば2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0028】
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0029】
チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
【0030】
活性ラジカル発生剤として、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いることもできる。
【0031】
酸発生剤としては、例えば4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などを挙げることができる。
【0032】
また、活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えばトリアジン系光重合開始剤などの活性ラジカル発生剤は、酸発生剤としても使用される。
【0033】
これらの光重合開始剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。かかる光重合開始剤のなかでも、アセトフェノン系光重合開始剤、とりわけ2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オンや、トリアジン系光重合開始剤、とりわけ2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジンなどが好ましく用いられる。
【0034】
着色感光性樹脂組成物における光重合開始剤の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で通常1%以上25%以下、好ましくは3%以上20%以下である。
【0035】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、光重合開始助剤を含有していてもよい。光重合開始助剤は、光重合開始剤と組合わせて用いられ、光重合成化合物の重合を促進するために含有される化合物である。光重合開始助剤としては、例えばアミン系光重合開始助剤、アルコキシアントラセン系光重合開始助剤などが挙げられる。
【0036】
アミン系光重合開始助剤としては、例えばトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〔「EAB−F」、(保土谷化学工業(株)製)として市販されている〕、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0037】
アルコキシアントラセン系光重合開始助剤としては、例えば9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセンなどが挙げられる。
【0038】
かかる光重合開始助剤を用いる場合、その使用量は、光重合開始剤1モルあたり通常10モル以下、好ましくは0.01モル以上5モル以下である。
【0039】
着色感光性樹脂組成物は、着色剤として顔料を含有する場合には、顔料分散剤を含有していてもよい。顔料分散剤を含有することにより、顔料を均一に分散された状態で含有することができ、均一に着色された着色パターンを得ることができる。かかる顔料分散剤としては、例えばポリエステル系高分子分散剤、アクリル系高分子分散剤、ポリウレタン系高分子分散剤などの分散剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などの界面活性剤などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を組合わせて用いられる。かかる顔料分散剤を含有する場合、その含有量は着色剤1質量部あたり通常0.01質量部以上、好ましくは0.05質量部以上であり、通常1質量部以下、好ましくは0.5質量部以下である。
【0040】
着色感光性樹脂組成物は、充填剤、(B)バインダーポリマー以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、有機酸、有機アミノ化合物、硬化剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0041】
充填剤としては、例えばガラス、アルミナなどの微粒子などが挙げられる。
(B)バインダーポリマー以外の高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレートなどが挙げられる。
【0042】
密着促進剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
【0043】
酸化防止剤としては、例えば2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノールなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0044】
凝集防止剤としては、例えばポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
有機酸としては、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸などの脂肪族モノカルボン酸類、
しゅう酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルこはく酸、テトラメチルこはく酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、
トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸などの脂肪族トリカルボン酸類、
安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸などの芳香族モノカルボン酸類、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類、
トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸類などが挙げられる。
【0045】
有機アミノ化合物としては、例えばn―プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミンなどのモノ(シクロ)アルキルアミン類、
メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチルn−プロピルアミン、エチルn−プロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジi−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジi−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジn−ペンチルアミン、ジn−ヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、エチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどのジ(シクロ)アルキルアミン類、
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルn−プロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、メチルジn−プロピルアミン、エチルジn−プロピルアミン、トリn−プロピルアミン、トリi−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリi−ブチルアミン、トリsec−ブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−ヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミンなどのトリ(シクロ)アルキルアミン類、
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、4−アミノ−1−シクロヘキサノールなどのモノ(シクロ)アルカノールアミン類、
ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジi−プロパノールアミン、ジn−ブタノールアミン、ジi−ブタノールアミン、ジn−ペンタノールアミン、ジn−ヘキサノールアミン、ジ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのジ(シクロ)アルカノールアミン類、
トリエタノールアミン、トリn−プロパノールアミン、トリi−プロパノールアミン、トリn−ブタノールアミン、トリi−ブタノールアミン、トリn−ペンタノールアミン、トリn−ヘキサノールアミン、トリ(4−シクロヘキサノール)アミンなどのトリ(シクロ)アルカノールアミン類、
3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール、4−アミノ−1,3−ブタンジオール、4−アミノ−1,2−シクロヘキサンジオール、4−アミノ−1,3−シクロヘキサンジオール、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジオール、2−ジエチルアミノ−1,3−プロパンジオールなどのアミノ(シクロ)アルカンジオール類、
1−アミノシクロペンタノンメタノール、4−アミノシクロペンタノンメタノール、1−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−アミノシクロヘキサノンメタノール、4−ジメチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジエチルアミノシクロペンタンメタノール、4−ジメチルアミノシクロヘキサンメタノール、4−ジエチルアミノシクロヘキサンメタノールなどのアミノ基含有シクロアルカンメタノール類、
β−アラニン、2−アミノ酪酸、3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、2−アミノイソ酢酸、3−アミノイソ酢酸、2−アミノ吉草酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、1−アミノシクロプロパンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸、4−アミノシクロヘキサンカルボン酸などのアミノカルボン酸類、
アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニリン、p−エチルアニリン、p−n−プロピルアニリン、p−i−プロピルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−メチル−N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミン類、
o−アミノベンジルアルコール、m−アミノベンジルアルコール、p−アミノベンジルアルコール、p−ジメチルアミノベンジルアルコール、p−ジエチルアミノベンジルアルコールなどのアミノベンジルアルコール類、
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、p−ジメチルアミノフェノール、p−ジエチルアミノフェノールなどのアミノフェノール類、
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸などのアミノ安息香酸類などが挙げられる。
【0046】
硬化剤としては、例えば加熱されることによってバインダーポリマー(B)中のカルボキシル基と反応してバインダーポリマーを架橋することができる化合物が挙げられる。また、それ単独で重合して着色パターンを硬化させ得る化合物も挙げられる。かかる化合物としては、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
【0047】
エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールA系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールF系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、他の芳香族系エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリシジルアミン系樹脂、エポキシ化油等のエポキシ樹脂や、これらのエポキシ樹脂の臭素化誘導体、エポキシ樹脂およびその臭素化誘導体以外の脂肪族、脂環族または芳香族のエポキシ化合物、ブタジエンの(共)重合体のエポキシ化物、イソプレンの(共)重合体のエポキシ化物、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙げられる。
【0048】
オキセタン化合物としては、例えばカーボネートビスオキセタン、キシリレンビスオキセタン、アジペートビスオキセタン、テレフタレートビスオキセタン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタンなどが挙げられる。
【0049】
本発明の着色感光性組成物は、硬化剤としてエポキシ化合物、オキセタン化合物などを含有する場合には、エポキシ化合物のエポキシ基、オキセタン化合物のオキセタン骨格を開環重合させ得る化合物を含んでいてもよい。かかる化合物としては、例えば多価カルボン酸類、多価カルボン酸無水物類、酸発生剤などが挙げられる。
【0050】
多価カルボン酸類としては、例えばフタル酸、3,4−ジメチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸類、
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸類、
ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸などの脂環族多価カルボン酸類などが挙げられる。
【0051】
多価カルボン酸無水物類としては、例えば、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族多価カルボン酸無水物類、
無水イタコン酸、無水こはく酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸無水物類、
無水ヘキサヒドロフタル酸、3,4−ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、1,2,4−シクロペンタントリカルボン酸無水物、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂環族多価カルボン酸無水物類、
エチレングリコールビストリメリテイト酸、グリセリントリストリメリテイト無水物などのエステル基含有カルボン酸無水物類などが挙げられる。
【0052】
カルボン酸無水物類として、エポキシ樹脂硬化剤として市販されているものを用いてもよい。かかるエポキシ樹脂硬化剤としては、例えば商品名「アデカハードナーEH−700」(旭電化工業(株))、商品名「リカシッドHH」(新日本理化(株))、商品名「MH−700」(新日本理化(株))などが挙げられる。
【0053】
かかる硬化剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0054】
本発明の着色感光性樹脂組成物は通常、(E)溶剤で希釈された状態で製造され、保存される。(E)溶剤としては、通常の着色感光性樹脂組成物に用いられると同様の溶剤、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類、
【0055】
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル及びジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類、
【0056】
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート及びメトキシペンチルアセテートなどのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類、
【0057】
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、
【0058】
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、
3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類、
γ−ブチロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。
【0059】
かかる溶剤は、それぞれ単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は溶剤で希釈された状態の着色感光性樹脂組成物における含有量が質量分率で通常50%以上90%以下、好ましくは60%以上85%以下となる程度である。
【0060】
溶剤で希釈された着色感光性樹脂組成物において、(A)着色剤として顔料を用いた場合には、かかる顔料は通常、組成物中に分散されている。また、(A)着色剤として染料を用いた場合には、かかる染料は組成物中に分散されていてもよいし、(E)溶剤に溶解されていてもよい。(B)バインダーポリマー、(C)光重合性化合物および(D)光重合開始剤は、(E)溶剤に溶解されている。
【0061】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、基板(3)上に形成された該着色感光性樹脂組成物からなる厚み0.8μm以上2.5μm以下の層(4)の表面に、線状で線幅(w)100μmのi線平行光(6)を照射光量300mJ/cm2で照射し(図2(b))、現像し、加熱して形成された着色パターン(2)の線幅(W300)と(図2(c))、
前記層(4)の表面に線状で線幅(w)100μmのi線平行光(6)を照射光量50mJ/cm2で照射し(図2(b))、現像し、加熱して形成された着色パターン(2)の線幅(W50)と
の比(W300/W50)が1.05以下である。
【0062】
基板(3)としては、例えばガラス基板、プラスチック板などのような表面が平坦な基板が挙げられる。
【0063】
本発明の着色感光性樹脂組成物からなる層(4)を基板(3)上に形成するには、例えば(E)溶剤で希釈された本発明の着色感光性樹脂組成物を基板(3)上に塗布し、(E)溶剤を除去すればよい。着色感光性樹脂組成物を塗布するには、均一な厚みで基板上に塗布し得る方法、例えば回転塗布法(スピンコート法)などの方法で塗布すればよい。塗布後、(E)溶剤を除去するには、例えば加熱すればよい。加熱温度は、例えば60℃以上120℃以下の範囲である。かくして形成される着色感光性樹脂組成物層(4)は、着色感光性樹脂組成物から(E)溶剤などの揮発成分を除いた固形分からなる層である。
【0064】
かかる着色感光性樹脂組成物層(4)は、厚さが0.8μm以上2.5μm以下となるように形成されるが、かかる厚さで着色感光性樹脂組成物層を形成するには、例えば着色感光性樹脂組成物を希釈する溶剤の使用量、回転塗布法で着色感光性樹脂組成物を塗布する際の回転速度、温度などを適宜選択すればよく、例えば厚さを厚くするには、溶剤の使用量を少なくしたり、回転数を低くしたり、温度を低くすればよく、薄くするには溶剤の使用量を多くしたり、回転数を高くしたり、温度を高くしたりすればよい。
【0065】
照射されるi線は、波長365nmの光である。i線平行光は、カラーフィルターの製造に用いられる露光機によって照射することができる。線幅(w)が100μmの線状のi線平行光を照射するには、例えば線幅100μmのスリットを介してi線平行光を照射すればよい。
【0066】
i線平行光を照射した後の現像は、アルカリ性水溶液に浸漬する方法により行なわれる。アルカリ性水溶液としては、水酸化カリウムとブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムとを含む水溶液が用いられ、かかる水溶液100質量部に対する水酸化カリウムの含有量は0.05質量部であり、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムの含有量は0.05質量部である。アルカリ性水溶液の温度は、23℃である。浸漬時間は40秒以上360秒以下、好ましくは120秒以下程度である。浸漬したのち、通常は水洗して現像液を除去する。
【0067】
現像したのち加熱する。加熱温度は220℃であり、加熱時間は20分である。かくして着色パターンが形成されるが、かかる着色パターンは線状である。
【0068】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、上記露光におけるi線平行光の照射光量を300mJ/cm2としたときに形成される着色パターンの線幅(W300)と、50mJ/cm2としたときに形成される着色パターンの線幅(W50)との比(W300/W50)が1.05以下である。比(W300/W50)が1.05を超えると、照射光量を多くして形成された着色パターンの断面形状が逆テーパー状となり易い。また、該比(W300/W50)は通常、1.00以上である。
【0069】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、上記比(W300/W50)が1.05以下であるが、かかる着色感光性樹脂組成物としては、例えば着色感光性樹脂組成物の固形分に対する(A)着色剤の含有量が質量分率で15%以上50%以下、(B)バインダーポリマーの含有量が質量分率で20%以上55%以下、(C)光重合性化合物の含有量が質量分率で10%以上45%以下、(D)光重合開始剤の含有量が質量分率で3%以上20%以下である着色感光性樹脂組成物が挙げられる。
【0070】
本発明の着色感光性樹脂組成物から着色パターンを形成するには、本発明の着色感光性樹脂組成物をパターンニングすればよい。具体的には、基板(2)の上に本発明の着色感光性樹脂組成物からなる層(4)を形成し(図2(a))、かかる着色感光性樹脂組成物層(4)を露光したのち(図2(b))、現像すればよい(図2(c))。
【0071】
基板(3)としては、例えばガラス基板、シリコンウェハー、プラスチック板などの表面が平坦な基板が挙げられる。基板は透明であってもよい。また基板としてシリコンウェハーなどを用いる場合、該シリコンウェハーなどの表面には電荷結合素子(CCD)、薄膜トランジスタ(TFT、Thin Film Transistor)などが形成されていてもよい。
【0072】
着色感光性樹脂組成物層(4)を形成するには、例えば(E)溶剤で希釈されている本発明の着色感光性樹脂組成物を基板(3)の上に塗布すればよい。塗布方法は、着色感光性樹脂組成物を均一な厚みで基板上に塗布し得る方法であればよく、例えば回転塗布法(スピンコート法)などの方法が挙げられる。塗布後、溶剤を除去する。溶剤を除去するには、例えば加熱すればよい。かくして形成される着色感光性樹脂組成物層(4)は、着色感光性樹脂組成物から(E)溶剤などの揮発成分を除いた固形分からなる層であり、その厚さは通常0.8μm以上3μm以下程度である。
【0073】
次いで、着色感光性樹脂組成物層(4)を露光する(図2(b))。露光するには、例えばフォトマスク(5)を介して光線(6)を照射すればよい。光線(6)としては通常、i線(波長365nm)と呼ばれる紫外線などが用いられる。光線はフォトマスクを介して照射されるが、ここでフォトマスク(5)は、例えばガラス板(51)の表面に光線を遮蔽する遮光層(52)が設けられたものである。ガラス板のうちの遮光層が設けられていない部分は光線が透過する透光部(53)であって、この透光部のパターンに従ったパターンで着色感光性樹脂組成物層(4)が露光されて、光線が照射されなかった未照射領域(41)と、光線が照射された照射領域(42)とが生ずる。照射領域(42)における光線の照射量は、用いた(A)着色剤の種類や含有量、(B)バインダーポリマーの重量平均分子量、含有量、単量体単位組成、(C)光重合性化合物の種類、含有量、(D)光重合開始剤の種類、含有量などによって適宜選択される。
【0074】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、高感度であるので、光線の照射光量が50mJ/cm2程度であっても着色パターンを形成することができる。また、多くの光線を照射しても、得られる着色パターンの断面形状は、順テーパー状ないし矩形状である。
【0075】
露光後、現像する(図2(c))。現像するには、例えば露光後の着色感光性樹脂組成物層(4)を現像液と接触させればよく、具体的にはその表面上に着色感光性樹脂組成物層(4)が形成された状態の基板(3)を現像液に浸漬すればよい。現像液としては通常、アルカリ性水溶液が用いられる。アルカリ性水溶液としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなどのアルカリ性化合物の水溶液などが挙げられる。現像によって、着色感光性層のうちの光線が照射されなかった未照射領域(41)は除去される。その一方で、光線照射領域(42)はそのまま残って着色パターン(2)を構成する。
【0076】
現像後、通常は水洗し、乾燥することにより、目的とする着色パターン(2)を得る。乾燥後、加熱してもよい。着色パターンを加熱することによって硬度が増して、その機械的強度が向上する傾向にあり、着色感光性樹脂組成物として硬化剤を含有するものを用いた場合には、機械的強度をより向上することができる。加熱温度は通常180℃以上、好ましくは200℃以上であり、通常250℃以下である。
【0077】
かくして形成される着色パターン(2)は、その断面形状が順テーパー状ないし矩形である。
【0078】
かくして着色パターン(2)が形成された基板(3)の上に、さらに異なる色の着色剤を含有して異なる色に着色された着色感光性樹脂組成物からなる層(4’)を形成し(図3(a))、該層(4’)を露光したのち(図3(b))、現像することによって(図3(c))、さらに着色パターン(2’)を形成することができる。さらに、異なる色に着色された着色感光性樹脂組成物を用いて上記操作を繰り返し行なうことによって、順次着色パターン(2”)を形成することができ(図4)、着色パターン(2)を有するカラーフィルター(1)を製造することができる(図1)。
【0079】
【発明の効果】
本発明の着色感光性樹脂組成物は、高感度であると共に、露光における照射光量を多くしても断面が順テーパー状ないし矩形の着色パターンを形成することができるので、照射光量の変動が大きくても、断面形状が順テーパー状ないし矩形の着色パターンを安定して形成することができる。
【0080】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において形成した着色パターン(赤色画素、緑色画素、青色画素)の線幅は、該着色パターンの断面形状が順テーパー状ないし矩形状である場合には(図5(a)、(b))、基板(3)側の幅(W0)とし、逆テーパー状である場合には(図5(c))、上側の幅(W1)とした。
【0081】
実施例1
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は25000〕0.862質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.574質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.086質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.086質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.086質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.849質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.747質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー139〕0.198質量部、
ノニオン系界面活性剤0.359質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.138質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0082】
〔赤色画素の形成〕
ガラス基板〔コーニング社製、「#7059」〕(3)の表面上に、上記で得た着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間乾燥して揮発分を揮発させて、着色感光性樹脂組成物層〔厚さは1.1μm〕(4)を形成した。
【0083】
冷却後、この着色感光性樹脂組成物層(4)にフォトマスク(5)を介してi線〔波長365nm〕(6)を照射して露光した。i線の光源には超高圧水銀ランプを用い、平行光としてから照射した。照射光量は50mJ/cm2とした。i線(6)は、フォトマスクを介して線幅100μmの線状に照射した。
【0084】
次いで露光後のガラス基板を現像液〔質量分率で水酸化カリウムを0.05%、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムを0.2%それぞれ含む水溶液、23℃〕に80秒間浸漬して現像し、純水で洗浄したのち、220℃で20分間加熱して、赤色画素(2)を形成した(図2(c))。形成された赤色画素のうち、線幅100μmの線状の色画素に対応する赤色画素の線幅は100.8μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0085】
照射光量を300mJ/cm2とする以外は上記と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層を形成し、露光し、現像し、加熱して線状の赤色画素を形成した。この赤色画素の線幅は103.9μmであり、断面形状は順テーパー状であった。
【0086】
比較例1−1
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は25000〕0.862質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.574質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.022質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.022質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.022質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.849質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.747質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー139〕0.198質量部、
ノニオン系界面活性剤0.359質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.138質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0087】
〔赤色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作て着色感光性樹脂組成物層(厚み1.1μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、赤色画素を形成することができなかった。
【0088】
比較例1−2
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は25000〕0.862質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.574質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.172質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.172質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.172質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.849質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.747質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー139〕0.198質量部、
ノニオン系界面活性剤0.359質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.138質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0089】
〔赤色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.1μm)を形成し、赤色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は101.4μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は111.9μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0090】
実施例2
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は30000〕0.860質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.546質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.082質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.082質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.082質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.522質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.794質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.211質量部、
ノニオン系界面活性剤0.352質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.464質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0091】
〔赤色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、赤色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は100.3μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は103.9μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0092】
比較例2−1
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は30000〕0.860質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.546質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.021質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.021質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.021質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.522質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.794質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー139〕0.211質量部、
ノニオン系界面活性剤0.352質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.464質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0093】
〔赤色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、赤色画素を形成することができなかった。
【0094】
比較例2−2
〔赤色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で27:73、酸価は102、重量平均分子量は30000〕0.860質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.546質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.164質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.164質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.164質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.522質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントレッド254〕0.794質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー139〕0.211質量部、
ノニオン系界面活性剤0.352質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.464質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(赤色)を得た。
【0095】
〔赤色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作し、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成して、赤色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は100.6μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は109.8μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0096】
実施例3
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.763質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.585質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.127質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.718質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.637質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.503質量部、
ノニオン系界面活性剤0.384質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.268質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0097】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は100.8μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は106.8μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0098】
比較例3−1
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.763質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.585質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.032質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.718質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.637質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.503質量部、
ノニオン系界面活性剤0.384質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.268質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0099】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、緑色画素を形成することができなかった。
【0100】
比較例3−2
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.763質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.585質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.254質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.718質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.637質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.503質量部、
ノニオン系界面活性剤0.384質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.268質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0101】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は101.8μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は112.8μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0102】
実施例4
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.651質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.472質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.189質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.063質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.315質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.083質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.740質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.340質量部、
ノニオン系界面活性剤0.318質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.136質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.684質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0103】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は102.9μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は107.5μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0104】
比較例4−1
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.651質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.472質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.047質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.016質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.315質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.083質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.740質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.340質量部、
ノニオン系界面活性剤0.318質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.136質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.684質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0105】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、緑色画素を形成することができなかった。
【0106】
比較例4−2
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.651質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.472質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.378質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.063質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.315質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.083質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.740質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.340質量部、
ノニオン系界面活性剤0.318質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.136質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.684質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0107】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は103.0μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は112.5μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0108】
実施例5
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.637質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.461質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.185質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.062質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.308質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.123質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.600質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.330質量部、
ノニオン系界面活性剤0.285質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.132質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.870質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0109】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された赤色画素の線幅は101.5μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は106.2μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0110】
比較例5−1
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.637質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.461質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.046質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.016質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.308質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.123質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.600質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.330質量部、
ノニオン系界面活性剤0.285質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.132質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.870質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0111】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、緑色画素を形成することができなかった。
【0112】
比較例5−2
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.637質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.461質量部、
(D)2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン0.740質量部、
光重合開始助剤〔4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン〕0.062質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.308質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.123質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.600質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー150〕0.330質量部、
ノニオン系界面活性剤0.285質量部、
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.132質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.870質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0113】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.2μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は102.1μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は111.9μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0114】
実施例6
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.642質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.385質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.128質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.359質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.618質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.582質量部、
ノニオン系界面活性剤0.386質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.628質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0115】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は98.9μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は103.6μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0116】
比較例6−1
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.642質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.385質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.032質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.359質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.618質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.582質量部、
ノニオン系界面活性剤0.386質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.628質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0117】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、緑色画素を形成することができなかった。
【0118】
比較例6−2
〔緑色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で35:65、酸価は135、重量平均分子量は30000〕0.642質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.385質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン〕0.256質量部、
エポキシ化合物〔オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、「スミエポキシESCN−195XL−80」(住友化学工業(株)製)〕0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.359質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントグリーン36〕0.618質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントイエロー138〕0.582質量部、
ノニオン系界面活性剤0.386質量部、および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.628質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(緑色)を得た。
【0119】
〔緑色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、緑色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は100.1μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された緑色画素の線幅は109.3μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0120】
実施例7
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.756質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.887質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.197質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.099質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.129質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕1.030質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.016質量部、
ノニオン系界面活性剤0.314質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.558質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
【0121】
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、青色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は103.6μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は107.8μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。
【0122】
比較例7−1
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.756質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.887質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.050質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.025質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.129質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕1.030質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.016質量部、
ノニオン系界面活性剤0.314質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.558質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
【0123】
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、青色画素を形成することができなかった。
【0124】
比較例7−2
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.756質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.887質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.394質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.198質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.129質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕1.030質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.016質量部、
ノニオン系界面活性剤0.314質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.558質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
【0125】
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、青色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は103.7μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は112.8μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【0126】
実施例8
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.793質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.931質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.207質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.103質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.108質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕0.844質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.013質量部、
ノニオン系界面活性剤0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.739質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
【0127】
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、青色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は100.9μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は103.8μmであり、その断面形状は順テーパ−状であった。
【0128】
比較例8−1
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.793質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.931質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.052質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.026質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.108質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕0.844質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.013質量部、
ノニオン系界面活性剤0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.739質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に操作して着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、次いで着色パターンを形成しようとしたところ、照射光量50mJ/cm2でi線を照射した場合には、次の現像において着色感光性樹脂組成物層がすべて溶解してしまって、青色画素を形成することができなかった。
【0129】
比較例8−2
〔青色の着色感光性樹脂組成物の製造〕
(B)メタクリル酸とベンジルメタクリル酸との共重合体〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリル酸単位との比は物質量比(モル比)で30:70、酸価は113、重量平均分子量は25000〕0.793質量部、
(C)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.931質量部、
(D)光重合開始剤〔2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン〕0.414質量部、
(D)光重合開始剤〔2,4−ジエチルチオキサントン〕0.207質量部および(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.108質量部を混合して混合物1を得た。
この混合物1と、
(A)顔料〔C.I.ピグメントブルー15:6〕0.844質量部、
(A)顔料〔C.I.ピグメントバイオレット23〕0.013質量部、
ノニオン系界面活性剤0.257質量部および
(E)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.739質量部の混合物2とを混合して着色感光性樹脂組成物(青色)を得た。
【0130】
〔青色画素の形成〕
実施例1で得た着色感光性樹脂組成物に代えて上記で得た着色感光性樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様に操作して、着色感光性樹脂組成物層(厚みは1.6μm)を形成し、青色画素を形成した。照射光量50mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は100.9μmであり、その断面形状は順テーパー状であった。また、照射光量300mJ/cm2でi線を照射して形成された青色画素の線幅は109.8μmであり、その断面形状は逆テーパー状であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルターの一例を示す模式図である。
【図2】着色パターンの形成工程を示す模式図である。
【図3】着色パターンの形成工程を示す模式図である。
【図4】着色パターンの形成工程を示す模式図である。
【図5】着色パターンの断面形状を示す模式図である。
【符号の説明】
1 :カラーフィルター
2 :着色パターン 2R:赤色画素
2’:着色パターン 2G:緑色画素
2”:着色パターン 2B:青色画素
3 :基板
4 :着色感光性層
4’:着色感光性層
4”:着色感光性層
5 :フォトマスク 51:ガラス板
52:遮光層
53:透光部
6 :光線
Claims (5)
- (A)着色剤、(B)バインダーポリマー、(C)光重合性化合物および(D)光重合開始剤を含有する着色感光性樹脂組成物であり、
(D)光重合開始剤の含有量が、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、質量分率で4%以上10%以下であり、
基板上に形成された該着色感光性樹脂組成物からなる厚さ0.8μm以上2.5μm以下の層の表面に、
線状で線幅100μmのi線平行光を照射光量300mJ/cm2で照射し、現像し、加熱して形成された着色パターンの線幅(W300)と、
線状で線幅100μmのi線平行光を照射光量50mJ/cm2で照射し、現像し、加熱して形成された着色パターンの線幅(W50)との比(W300/W50)が1.05以下であることを特徴とする着色感光性樹脂組成物。 - 着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、質量分率で、(A)着色剤の含有量が15%以上50%以下、(B)バインダーポリマーの含有量が20%以上55%以下、(C)光重合性化合物の含有量が10%以上45%以下、(D)光重合開始剤の含有量が4%以上10%以下である請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物。
- (B)バインダーポリマーの酸価が90以上160以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が20000以上40000以下である請求項1又は2記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の着色感光性樹脂組成物からなる層を基板(2)の上に形成し、該層を露光したのち、現像することを特徴とする着色パターンの形成方法。
- 着色パターンを請求項4記載の方法で形成するカラーフィルターの製造方法。
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