JP4815667B2 - 射出成形同時絵付け用型 - Google Patents
射出成形同時絵付け用型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4815667B2 JP4815667B2 JP2000386380A JP2000386380A JP4815667B2 JP 4815667 B2 JP4815667 B2 JP 4815667B2 JP 2000386380 A JP2000386380 A JP 2000386380A JP 2000386380 A JP2000386380 A JP 2000386380A JP 4815667 B2 JP4815667 B2 JP 4815667B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- painting
- sheet
- female
- injection molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形同時絵付けに用いる射出成形同時絵付け用型に関する。特に、玉ぶち(玉縁)部などのアンダーカット部分にも絵付けが出来る射出成形同時絵付け用型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、絵付けシートを用いて、成形品の成形と同時にその外表面に模様等を設けて絵付する射出成形同時絵付け方法(特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報、特開平6−315950号公報、特公平2−42080号公報等参照)が各種の態様で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、成形品の形状に玉ぶち部等のアンダーカット部分がある場合は、通常の射出成形同時絵付け型では絵付けができなかった。ここで、図4の成形品Pで玉ぶち部1の形状を例示する。なお、図4(A)は正面図、図4(B)は図4(A)でのA−A線での部分断面図である。そこで、射出成形同時絵付け型を、一般的な射出成形型同様に、スライドコア等のスライド機構を持たせた構造とすれば一応は成形できる様になるが、射出成形同時絵付け特有の問題があった。すなわち、玉ぶち部を成形するには、特開平5−57744号公報記載の如く、絵付けシートの真空成形型を兼用する方の型となる雌型(キャビティ)にスライドコアを設け、それを油圧シリンダ等で開閉する機構を持たせた射出成形同時絵付け型とすれば、アンダーカット部分も絵付けできる。しかし、スライドコアを開閉のための制御機構が必要となる上、型が複雑化し大きくなり高価となる上、絵付けシートを搬送する装置と干渉する為に不可能となる場合もあった。
【0004】
図5の断面図は、射出成形同時絵付け用型にて、図4で例示した様な玉ぶち部も絵付け出来る様にする為のアンダーカット部分の型構造を概念的に示した図である。同図は、既に雌型11で絵付けシートSを予備成形後、雌型11と雄型12を型締めし、キャビティ(成形空洞)2が形成された状態である。玉ぶち部1は、雌型11側に設けたスライドコア3によって形成し、このスライドコア3部分では該スライドコア3の面が雌型11のパーティングラインPLとなる。
【0005】
また、図6の正面図は、図4で示した様な玉ぶち部を有する成形品の為の射出成形同時絵付け用型の雌型11につて、そのパーティング面側から見た正面図であり、雌型11に設けられた左右一対のスライドコア3aの各々を、雌型11の両側に設けた油圧シリンダ8で駆動し開閉する機構を概念的に例示する図である。なお、符号4は正面視長方形枠形状のシートクランプ、符号6は雌型が形成するキャビティ面(型面)である。
【0006】
そこで、本発明の課題は、玉ぶち部などのアンダーカット部分の絵付を、射出成形同時絵付け技術による対応として、型が複雑高価にならずに出来る射出成形同時絵付け用型を提供する事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の射出成形同時絵付け型では、絵付シートを、雌雄一対の成形型の間に挿入した後、真空成形型と兼用する雌型に設けられたシートクランプで絵付けシートを該雌型に押圧固定し、次いで、真空成形により、加熱軟化された絵付けシートを該雌型のキャビティ形状に沿わせて予備成形した後、両型を型締めし、両型で形成されるキャビティ内に流動状態の樹脂を射出し充填して固化させて、成形と同時に樹脂成形物表面を絵付けシートで絵付けして絵付け成形品とする射出成形同時絵付け方法に用いる射出成形同時絵付け用型において、
前記雌型はアンダーカット部分を有し、該アンダーカット部分を形成するために前記雌型に設けられたスライドコアが、同じく前記雌型に設けられ絵付けシートを該雌型に押圧固定するシートクランプに固定して設けられた傾斜ピンによって、シートクランプの開閉動作に連動して該開閉動作を駆動源として開閉する構造とした。
【0008】
この様な構成の射出成形同時絵付け用型とすることで、シートクランプが絵付けシートの固定と開放とをする為の開閉動作に連動して、該シートクランプに設置固定された傾斜ピンによってスライドコアが開閉動作するので、スライドコア駆動用の油圧ユニット等の更なる駆動源が不要となる。また、その制御機構も省くことが出来る。以上の結果、型が高価にならず、且つ型が複雑になって装置と干渉する事無しに、玉ぶち部等のアンダーカット部をも絵付け出来る射出成形同時絵付け用型となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の射出成形同時絵付け用型について、実施の形態を説明する。
【0010】
先ず、図1は本発明の射出成形同時絵付け用型におけるスライドコアの開閉動作を概念的に説明する断面図である。アンダーカット部分の形状は、図4の成形品で例示した様な玉ぶち部である。シートクランプ4及び一対のスライドコア3の開状態が図1(A)、閉状態が図1(B)である。絵付けシートSは、図1(A)の如く、雌型11(及びスライドコア3)と開状態のシートクランプ4間に供給される。シートクランプ4は例えば図2(B)の様な正面視長方形の枠形状である。そして、絵付けシートSを雌型11に押圧し固定すべく、シートクラン4が(雌型11に対して)前進すると、シートクランプ4に設けてある傾斜ピン5によって(開状態の)スライドコア3が駆動されて閉じる方向に移動する。この結果、シートクランプ4を閉じると、スライドコア3もシートクランプの動作を駆動源として連動して閉じさせる事が可能となる。
【0011】
次に、上記開状態及び閉状態を、図2及び図3で更に詳述する。図2は図1(A)の開状態を示し、図2(A)は雌型11を天から地に向かって見たときの断面図、図2(B)は雌型11をパーティング面側から見た正面図であり、前記図2(A)の断面図はこの図2(B)のB−B線での断面図である。
【0012】
本発明の射出成形同時絵付け用型においては、雌型11は、絵付けシートを真空成形(含む真空圧空成形)により雌型のキャビティ面形状に予備成形する為の真空成形型も兼用する。従って、図示は省くが、雌型のキャビティ面、パーティング面等には真空吸引用の溝形状等の吸引孔が設けてある。また、図4で例示の成形品の中央には開口部を有するが、この開口部に対応する雌型キャビティ面の凸形状部分は図面煩雑化を避ける為に図示は省いてある。また、図2(A)の断面図で、その挿入位置を示してある絵付けシートSも、図2(B)の正面図では、図面煩雑化を避ける為に図示は省いてある。
【0013】
そして、アンダーカット部分は成形品左右の玉ぶち部である。アンダーカット部分のキャビティ面を形成する左右一対のスライドコア3は、水平方向に且つ雌雄両型の開閉方向に対して直交方向(図面左右方向)に移動して開閉動作をする。左右一対の各スライドコア3の開閉動作は、それぞれのスライドコアの天地部分にて一対の傾斜ピン5によって行うが、この傾斜ピン5を、本発明では雌型自体にでは無く、雌型に設けられているシートクランプ4に設置(し固定)する。従って、傾斜ピン5に摺動可能に係合するスライドコア3は、シートクランプ4の開閉動作に連動して、該シートクランプ4の開閉動作を駆動源として、スライドして開閉動作する事になる。
【0014】
そして、シートクランプ4及び一対のスライドコア3が閉じると図3の閉状態となる。図2同様に図3(A)は断面図、図3(B)は正面図である。絵付けシートSは、シートクランプ4によって、スライドコア3をその一部に含む雌型11のパーティング面に押圧され固定される。
【0015】
本発明の射出成形同時絵付け用型による射出成形同時絵付けでは、この閉状態とした後、絵付けシートの予備成形を雌型上での真空成形で行う。すなわち、予備成形は、雌雄両型間に型外部の退避位置から挿入した熱盤等によって絵付けシートを加熱軟化させて、真空引きして絵付けシートを雌型のキャビティ面に添わせる。この後、熱盤は型外部の退避位置に退避させてから、雌雄両型を型締めする。型締め時は、シートクランプ4は閉じたままである。従って、雄型側のパーティング面には、図7に示す雄型12の如く、雌型11のシートクランプ4を逃がす凹部となる逃げ溝14が設けてある。図7(A)は型開き状態で、図7(B)が型締め状態である。なお、図7では、雌型11に真空成形用の吸引孔13は図示してあるが、基本的には射出成形同時絵付け用型の開閉とシートクランプとの関係を概念的に示す図であり、スライドコア及び傾斜ピン等の図示は省略してある。
【0016】
そして、型締め後、型締めにより両型で形成されたキャビティ2内に、加熱熔融等により流動状態とした樹脂を、射出し充填し固化させて射出成形する。
次に、型開きの時は、通常の射出成形同時絵付け用型の場合と同様に、雌雄両型が離間する前に、シートクランプ4を開き、この動作に連れてスライドコア3も開く。従って、成形品の突き出し時に、アンダーカット部分となる玉ぶち部において、成形品がスライドコアに衝突する事は無い。
【0017】
なお、シートクランプ4自体は、傾斜ピン5を設けてある点以外は、射出成形同時絵付けにおける従来公知の物である。同2(B)に例示するシートクランプ4は、その四隅を4本のロッド7で支持されて、雌型11のパーティング面に対して垂直方向に進退動可能に雌型11に設置してある。そして、ロッド7は、雌型11の底部に格納された流体圧シリンダ等の駆動源に連結しており、この駆動源によってロッドを進退動作させて、シートクランプ4は絵付けシートの解放と固定との開閉動作を行う。従って、シートクランプの駆動源は、シートクランプ以外にスライドコアも駆動させることになり、スライドコア専用の駆動源は不要となる。なお、駆動源としては、シートクランプ及びスライドコアの両方を駆動できるものであれば、特に制限は無い。例えば、油圧シリンダ等の流体圧シリンダで駆動すれば良い。また、駆動力が満足すれば空圧シリンダ等の空気圧を利用する駆動源でも良い。なお、もちろんだが、シートクランプ4に傾斜ピン5を設ける位置は、絵付けシートSと干渉しない位置とする。例示の図面では、シートクランプ4の四隅である。
【0018】
なお、本発明の射出成形同時絵付用型では、雌型に設けたシートクランプの動作によってスライドコアを駆動し、またシートクランプは絵付けシートを成形品の外側周囲で押圧固定する部材である点で、アンダーカット部分は成形品の内部よりは外周部等の方が、傾斜ピンを配置し易い等の点で有利である。従って、本発明による射出成形同時絵付け用型で対処するアンダーカット部分としては、玉ぶち部は好適な一例である。また、スライドコアの開閉時の移動量は、スライドコアをシートクランプの動作で駆動する為、シートクランプの開閉時の移動量からして、極端に大きくは取れないが、この点でも、玉ぶち部はアンダーカット量が比較的少ないので好適である。但し、本発明の射出成形同時絵付け用型が、成形品内部等での玉ぶち部以外の部分でのアンダーカット部分への対応を除外するものでは無い。
【0019】
なお、スライドコアも含め射出成形同時絵付け用型の型材は特に限定されず、鉄、炭素鋼、各種鉄合金等の金属、或いはセラミックス等の非金属材料等の従来公知の型材を適宜選択使用すれば良い。
【0020】
以上、本発明の射出成形同時絵付け用型を、その要所であるスライド機構部分を主体に説明したが、本発明の射出成形同時絵付け用型のその他の部分は、用途に応じて適宜、従来公知の射出成形同時絵付け用型に於ける各種構造を採用すれば良い。例えば、雌型に真空成形用に設ける吸引孔構造等である。また、シートクランプの形状は、上述説明では例示の成形品形状が略長方形で略平板箱型であった為に長方形枠状であったが、この他の形状であっても良い。また、絵付けシートを固定する雌型のパーティング面は非平面(例えば断面「く」の字に雄型に向かって凸又は凹に折れ曲がった面等)でも良い。この場合、パーティング面形状に合わせて、シートクランプやスライドコア形状も変わってくる。
【0021】
なお、真空成形時に絵付けシートの加熱軟化を行う為の熱盤等のヒータは、一般的には射出成形同時絵付け用型の構成要素とはせずに、射出成形同時絵付装置の一構成要素として取り扱う。それは、ヒータは、異なる射出成形同時絵付用型で共通に使える場合が多いからである。なお、ヒータには、金属又はセラミック製のブロック中に電熱ヒータを埋設したものや、或いは耐熱樹脂製又は金属製のシート状のいわゆる面状発熱体等も使用される。また、熱盤等のヒータの表面には、絵付けシートを真空圧空成形するための圧空吹出用の通気孔を設ける場合もある。また、加熱は、公知の接触加熱方式、或いは非接触輻射加熱方式が適宜使用される。
【0022】
〔その他〕
なお、本発明の射出成形同時絵付け用型を用いる射出成形同時絵付けでは、もちろん、絵付けシートはラミネ−トタイプ、転写タイプいずれのシートでも良く、また、形態も枚葉、連続帯状いずれでも良い。ラミネ−トタイプでは絵付けシートは樹脂成形物表面に一体化され、転写タイプでは絵付けシートのうちその転写層のみが樹脂成形物表面に転写移行し一体化する。また、射出成形同時絵付け用型を搭載する射出成形機も、横型、縦型いずれでも良い。
【0023】
また、本発明でいう「絵付け」とは、単に絵柄や文字、図形等の目視可能な模様を成形品に付与する以外に、目視不可能な模様、あるいは硬質塗膜、導電体層、磁性体層等の機能性層を付与することも包含する。従って、絵付けシートには、目的に応じこの様な層を有するシートが使われる。なお、目視可能な模様は、例えば、印刷等により形成した絵柄層、真空蒸着等により形成した金属薄膜層等、目視不可能な模様は、例えば、可視光に対は透明だが紫外線照射で蛍光を発する蛍光インキで印刷した絵柄、赤外線吸収性インキで印刷したバーコード等である。
また、射出する流動状態の樹脂も、ABS樹脂、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を加熱熔融したもの、2液硬化型ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化(乃至は2液反応硬化)性樹脂の未硬化液状物等からなる公知のものが用いられる。
【0024】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳述する。
【0025】
〔実施例〕
絵付する成形品は、自動車内装用のパネルとした。該パネルは幅200mm、長さ300mmの大きさのATシフトレバー周りの絵付け成形品であり、図4で例示した様な略長方形で平板箱型形状をしている。車内への取り付けに際し、絵付け成形品の左右〔射出成形同時絵付け用型でも左右方向(水平方向)〕部分の玉ぶち部1が可視領域となるため、その玉ぶち部も絵付けが必要となっていた成形品である。また、成形品肉厚は3mmであった為、玉ぶち部の絵付けに必要なアンダーカット部分は1.5mmとなっていた。
【0026】
一方、絵付けシートSとしては、厚み125μmの透明アクリル樹脂シートの裏側とする面(樹脂成形物側)に、着色インキを多色グラビア印刷して木目柄の絵柄を形成後、更に、熱可塑性樹脂の接着剤をグラビア印刷して接着剤層を形成して作製した、ラミネートタイプの物を用意した。
【0027】
そして、上記絵付け成形品を、図2及び3で示した様な射出成形同時絵付け用型で作製した。使用した射出成形同時絵付け用型は、玉ぶち部の絵付けの為に雌型11に設けたスライド機構として、雌型に設置してあるシートクランプ4の四隅近辺に設けた4本の傾斜ピン5により、シートクランプ4の開閉動作に連動して開閉する左右一対のスライドコア3を有する。シートクランプ4は正面視が略長方形枠状で、その四隅に設けた4本のロッド7が雌型11の底部に設けた空気圧シリンダに連結し、パーティング面に対して垂直方向に開閉動作する構造である。
【0028】
そして、射出成形同時絵付による絵付成形は、図2の如く、雌雄両型が型開状態の時に、連続帯状の絵付けシートSを、雌型11のパーティング面から後退した開状態にあるシートクランプ4と該雌型パーティング面との間に搬送した。次いで、図3の如く、シートクランプ4を雌型のパーティング面に向かって前進させ、またこれと連動して雌型11に設けた左右一対のスライドコア3が傾斜ピン5によって型中央に向かって移動し、絵付けシートSをパーティング面にシートクランプ4で押圧固定して閉じると同時に、左右一対のスライドコア3も閉じた。
【0029】
次いで、赤外線輻射加熱方式の熱盤を、型外部の退避位置から雌雄両型間に挿入して、雌型11に固定された絵付けシートSを、非接触輻射加熱方式で加熱軟化させて、雌型側に設けた溝状吸引孔から真空吸引して、真空成形し、絵付けシートを雌型のキャビティ面に沿う形状に予備成形した。
【0030】
その後、熱盤を型外の退避位置に退避させて、両型を型締めした。次いで、加熱熔融により流動状態としたポリプロピレン系樹脂を両型で形成されるキャビティ内に射出し充填して、冷却し固化後、シートクランプ4を開き、またこれと同時にスライドコア3を開いて成形品取り出しの邪魔にならない位置まで後退させた後、型開きした。そして、絵付けシートが樹脂成形物に積層一体化した絵付け成形品を得た。絵付け成形品は左右外周の玉ぶち部まで絵付けシートで絵付けされた成形品となった。
【0031】
〔比較例〕
実施例と同じ成形品を、左右一対のスライドコアをそれぞれ油圧シリンダで駆動する機構の射出成形同時絵付け用型を用いて、実施例1と同様して成形した。ここで用いた射出成形同時絵付け用型は、図6で示す様に、左右一対のスライドコア3aを雌型11に設置した左右一対の油圧シリンダ8によって開閉駆動するスライド機構を備えた型である。なお、スライドコア3aの開閉動作は、スライドコア専用の制御機構で行い、スライドコアの閉動作はシートクランプが前進して閉じる前に行い、一方、開動作はシートクランプが開いた後に行った。
【0032】
得られた絵付け成形品は、実施例1と同様に左右外周の玉ぶち部まで絵付けシートで絵付けされた成形品となった。しかし、射出成形同時絵付け用型が、スライドコア駆動用にそれ専用の油圧シリンダを雌型の左右に2個必要となった上、スライドコア専用の制御機構も必要となった為に、型がコストアップしてしまった。また、左右方向に型が大きくなったため、成形に必要な射出成型機サイズに入る様にする為の型設計が難しかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の射出成形同時絵付け用型によれば、アンダーカット部分を形成するスライドコアの開閉動作が、シートクランプの開閉動作により連動して駆動させるので、スライドコア駆動用の油圧ユニット等の更なる付加的な駆動源が不要となる。また、その制御機構も省ける。以上の結果、型が高価にならず、且つ型が複雑になって装置と干渉する事無しに、玉ぶち部等のアンダーカット部をも絵付け出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライド構造を概念的に説明する断面図。
【図2】本発明での、シートクランプ及びスライドコアの開状態を概念的に説明する断面図と正面図。
【図3】本発明での、シートクランプ及びスライドコアの閉状態を概念的に説明する断面図と正面図。
【図4】成形品の玉ぶち部(アンダーカット部分)の一例を示す正面図と部分断面図。
【図5】図4の玉ぶち部も絵付する為のアンダーカット機構を概念的に説明する部分断面図。
【図6】油圧シリンダ駆動でのスライド構造の一例を正面図で概念的に示す説明図。
【図7】型の開及び閉状態と、シートクランプとの関係を概念的に示す断面図。
【符号の説明】
1 玉ぶち部
2 キャビティ(成形品空洞)
3、3a スライドコア
4 シートクランプ
5 傾斜ピン
6 雌型キャビティ面(外形)
7 ロッド
8 油圧シリンダ
11 雌型
12 雄型
13 吸引孔
14 逃げ溝
S 絵付けシート
P 絵付け成形品(単なる成形品と共用)
PL パーティングライン
Claims (1)
- 絵付けシートを、雌雄一対の成形型の間に挿入した後、真空成形型と兼用する雌型に設けられたシートクランプで絵付けシートを該雌型に押圧固定し、次いで、真空成形により、加熱軟化された絵付けシートを該雌型のキャビティ形状に沿わせて予備成形した後、両型を型締めし、両型で形成されるキャビティ内に流動状態の樹脂を射出し充填して固化させて、成形と同時に樹脂成形物表面を絵付けシートで絵付けして絵付け成形品とする射出成形同時絵付け方法に用いる射出成形同時絵付け用型において、
前記雌型はアンダーカット部分を有し、該アンダーカット部分を形成するために前記雌型に設けられたスライドコアが、同じく前記雌型に設けられ絵付けシートを該雌型に押圧固定するシートクランプに固定して設けられた傾斜ピンによって、シートクランプの開閉動作に連動して該開閉動作を駆動源として開閉する、射出成形同時絵付け用型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000386380A JP4815667B2 (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 射出成形同時絵付け用型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000386380A JP4815667B2 (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 射出成形同時絵付け用型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002187165A JP2002187165A (ja) | 2002-07-02 |
JP4815667B2 true JP4815667B2 (ja) | 2011-11-16 |
Family
ID=18853489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000386380A Expired - Fee Related JP4815667B2 (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 射出成形同時絵付け用型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4815667B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5583173B2 (ja) * | 2012-06-20 | 2014-09-03 | パナソニック株式会社 | インモールド成形方法およびインモールド装置 |
JP6192095B2 (ja) * | 2013-05-16 | 2017-09-06 | 河西工業株式会社 | 自動車用内装部品の表皮材貼合構造 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001277289A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 射出成形同時絵付方法及び装置 |
-
2000
- 2000-12-20 JP JP2000386380A patent/JP4815667B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002187165A (ja) | 2002-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6475423B1 (en) | Hybrid injection molding process for enhancing exterior appearance of molded articles by molding fabric thereto | |
JP2988868B2 (ja) | エッジ表面が被覆されたプラスチック部材を得るためのインサート成形方法およびそれにより製造されたプラスチック部材 | |
EP0822048B1 (en) | Foil-decorating injection molding method and apparatus for carrying out the same | |
EP0776750B1 (en) | Foil decorating injection molding machine | |
US6045744A (en) | Foil-decorating injection molding machine and foil-decorating injection molding method | |
JPH11309766A (ja) | 射出成形同時絵付方法及び装置 | |
EP1153725B1 (en) | Process and equipment for hot moulding of articles made of thermoplastic material | |
JP4815667B2 (ja) | 射出成形同時絵付け用型 | |
US6478569B1 (en) | Hybrid injection molding apparatus for enhancing cosmetic appearance of molded articles | |
JPH02283413A (ja) | 射出成形金型及びこれを使用する絵付射出成形方法 | |
JP5965092B2 (ja) | 射出成形用金型及び樹脂成形品の製造方法 | |
JP2694917B2 (ja) | 射出成形同時絵付方法及び装置 | |
JPH11235753A (ja) | 加飾方法及び加飾装置 | |
JPH0852761A (ja) | 成型同時絵付方法 | |
TWI490128B (zh) | 轉印加飾品之製造方法、轉印加飾裝置及轉印加飾品 | |
JP4184528B2 (ja) | 射出成形同時絵付方法及びそれに用いる絵付用成形型 | |
JPS6321387Y2 (ja) | ||
JPH03222705A (ja) | 模様付き成形品、模様付き成形品の製造方法及びその製造装置 | |
JP3898566B2 (ja) | 射出成形同時加飾方法 | |
JPH1170543A (ja) | 射出成形同時絵付方法及び装置 | |
JPH10180798A (ja) | 射出成形同時絵付装置及び方法 | |
JPH11262929A (ja) | 射出成形同時絵付方法及び装置 | |
JPH11268076A (ja) | 加飾方法および成形型 | |
JPH1119967A (ja) | 射出成形同時絵付け装置及びその方法 | |
JP4170502B2 (ja) | 絵付用成形型及び射出成形同時絵付方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071009 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110802 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110815 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4815667 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |