JP4815549B2 - 温熱治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、患者の患部だけを選択的に加温する温熱治療装置、特に癌の治療に有益な温熱治療装置に関するものである。
癌の治療方法として、温熱療法(ハイパーサーミア法)が注目されている。この温熱治療方法は、癌細胞及び癌組織が正常細胞よりも熱に対して弱いという性質を利用したものであり、癌の患部を例えば43℃前後で一定時間加温することにより、癌細胞及び癌組織だけを壊死させる治療方法である。この治療方法では、デキストラン又はその誘導体と磁性酸化鉄との複合体である磁性流体、例えばデキストランマグネタイトの水性ゾルを患部に注入し、外部から強力な磁場を与えることにより、癌の病巣だけを選択的に加熱する。
このような治療方法において、患部に注入された磁性流体を誘導加熱するためには、磁界発生装置を用いて、外部から患部に向けて強力な磁束を照射する必要がある。この誘導加熱に好適な磁界発生装置は、トランスと、トランスの一次側に接続されたインバータ回路と、トランスの二次側に接続された、磁界発生用コイル及び共振コンデンサから成る直列共振回路とにより構成される。この磁界発生装置は、トランスの一次側に接続されたインバータ回路の交流出力を、トランスの二次側に接続された直列共振回路に、電磁誘導作用により伝達する。そして、磁界発生用コイルに高周波の電流を流し、交流磁界を発生させる。この場合、二次側の直列共振回路に伝達される交流出力の周波数と、直列共振回路の共振周波数とが一致する場合は、直列共振回路に流れる電流の値が大きくなり、磁界発生用コイルに必要な強度の交流磁界が発生し、磁界発生用コイルから患部に向けて強力な磁束を照射することができる。
これに対し、二次側の直列共振回路に伝達される交流出力の周波数と、直列共振回路の共振周波数とが一致しない場合は、直列共振回路に流れる電流の値は小さくなり、磁界発生用コイルに必要な強度の交流磁界が発生しないことになる。ここで、二次側の直列共振回路に伝達される交流出力の周波数と直列共振回路の共振周波数とが一致しないとは、インバータ回路のスイッチング周波数と直列共振回路の共振周波数とが一致しないことを意味する。この場合、トランスの一次側のインピーダンスが増大し、トランスの一次側から二次側に伝達される電力が急激に減少し、直列共振回路に流れる電流も減少し、磁界発生用コイルから発生する交流磁界の強度が大幅に低下してしまう。
ところで、磁界発生用コイルのインダクタンスは、患部の大きさや位置等の要因により大きく変動する可能性がある。このため、磁界発生用コイル及び共振コンデンサの設計値だけを用いて共振周波数を算出したのでは、真の共振周波数を得ることができず、癌の治療中必要な強度の磁界を患部に供給できないという不都合が生じてしまう。さらに重要なことは、本発明者が直列共振回路について種々の実験及び解析を行った結果、磁界発生用コイルのインダクタンス値や共振コンデンサの容量値は、温度等の周囲の環境条件によって設計値から変動する可能性があることが判明した。これらの設計値に従ってインバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を固定したのでは、磁界発生用コイルに、全治療期間中に必要な強度の磁界を発生させることができなくなるおそれがある。従って、温熱治療を行う際、患部の大きさや位置等が異なったり、周囲の環境条件が変化したりして、直列共振回路の共振周波数が変化した場合には、インバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を、その共振周波数に正確に追従させることが極めて重要になる。
この問題を解決するために、特開2002−360712号公報には、直列共振回路の共振周波数が変化した場合に、インバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を、直列共振回路の共振周波数に追従させる温熱治療装置が開示されている。この温熱治療装置は、トランスと、トランスの一次側に接続されたインバータ回路と、トランスの二次側に接続された、磁界発生用コイル及び共振コンデンサから成る直列共振回路と、インバータ回路に駆動信号を供給するためのPLL(フェーズロックドループ)制御部とを備えている。PLL制御部は、インバータ回路とトランスとの間の電流(一次側電流)を検出し、インバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を直列共振回路の共振周波数に一致させるように、一次側電流の位相と駆動信号の位相とを比較するPLL制御により駆動信号を生成する。このような構成の下で、環境条件の変化等により直列共振回路の共振周波数が変化し、一次側電流が小さくなった場合、PLL制御部は、一次側電流が、二次側電流の周波数と共振周波数とが一致した場合の電流の大きさになるように、すなわち、インバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を直列共振回路の共振周波数に一致させるように、前記駆動信号を生成する。そして、直列共振回路には共振周波数に一致した周波数の電流が流れることになる。したがって、環境条件の変化等により直列共振回路の共振周波数が変化した場合には、インバータ回路に供給する駆動信号のスイッチング周波数を、その共振周波数に追従させることが可能となる。
しかしながら、強力な磁束を患部に照射するためには、磁界発生用コイルを患者の患部付近に巻き付ける等、磁界発生用コイルを適切に取り付ける必要がある。この場合、患者の患部の位置や患者の体形等に合わせて、その磁界発生用コイルの全長や径等を柔軟に変化させる必要があり、これにより共振周波数も大きく変動してしまう。
このような場合に上記の温熱治療装置を用いると、当該温熱治療装置のPLL部がアナログ回路により構成されているため、共振周波数の変動に従ったスイッチング周波数の駆動信号を確実に生成することができないという問題があった。すなわち、上記の磁界発生装置では、負荷変動が広範囲に渡り共振周波数が大きく変動した場合に適用できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、負荷変動が広範囲に渡り、二次側の直列共振回路の共振周波数が大きく変化した場合であっても、その共振周波数の変化に確実に追従することができ、患部を加温するために必要な強度の磁界を発生させることが可能な温熱治療装置を提供することにある。
本発明は、トランスと、該トランスの一次側に接続されたインバータ回路と、前記トランスの二次側に接続され、磁界発生用コイル及び共振コンデンサから成る直列共振回路と、該直列共振回路に流れる電流の周波数をその共振周波数に一致させるように、前記インバータ回路に駆動信号を供給するコントローラと、前記直列共振回路に流れる電流を検出する電流検出手段とを備えた温熱治療装置において、前記磁界発生用コイルが、患者の患部に向けて高周波磁界を発生する。このコントローラは、患者の患部に向けて高周波磁界を発生する動作モードと、前記直列共振回路の共振周波数を計測する計測モードとを交互に切り替え、モードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段により計測モードが設定された場合に、前記電流検出手段により検出された電流の信号を入力し、該信号に基づいて前記共振周波数を決定する共振周波数決定手段と、前記モード設定手段により動作モードが設定された場合に、前記共振周波数決定手段により決定された共振周波数を用いて、該共振周波数に基づいたスイッチング周波数の駆動信号を前記インバータ回路に供給する駆動信号供給手段とを有する。
本発明によれば、直列共振回路の共振周波数を計測する計測モード期間と、計測された共振周波数に基づいたスイッチング周波数でインバータ回路を駆動する動作モード期間とを交互に設けているので、直列共振回路の共振周波数が変化しても、インバータ回路のスイッチング周波数をこの変動する共振周波数に追従させることができる。この結果、患者の患部に対して、常時温熱治療に必要な強度の磁界を供給することができる。
本発明の好適実施例は、コントローラが、計測モード期間中、インバータ回路にステップ電圧又は白色ノイズの駆動信号を供給することを特徴とする。また、コントローラが、計測モード期間中、インバータ回路に周波数が順次変化する掃引信号の駆動信号を供給することを特徴とする。また、コントローラが、計測期間中、電流検出手段により検出された電流の信号を入力し、該信号に対して高速フーリエ変換による周波数解析し、周波数スペクトルを求め、前記共振周波数を決定することを特徴とする。
本発明による温熱治療装置の一例を示す構成図である。 磁界発生用コイルの一例を示す模式図である。 本発明による温熱治療装置の一例の動作を示すタイミングチャート図である。 本発明による温熱治療装置の変形例の動作を示すタイミングチャート図である。
図1は、本発明による温熱治療装置の一例を示す構成図である。この温熱治療装置は、トランス1、トランス1の一次側に接続されたインバータ回路2、トランス1の二次側に接続された直列共振回路5、直列共振回路5の電流を検出するための電流プローブ16、A/D変換器21、及びインバータ回路2に駆動信号を供給するコントローラ20を備えている。直列共振回路5は、磁界発生用コイル3及び共振コンデンサ4から構成される。 インバータ回路2は、Hブリッジ型のインバータ回路であり、スイッチング素子として動作する4個のトランジスタ11〜14、及び、トランジスタ11〜14をそれぞれ駆動するためのドライバ回路11a,12a,13a,14aを備えている。また、インバータ回路2には、直流電圧が印加される入力端子15a,15bが設けられている。
コントローラ20は、直列共振回路5に備えられた電流プローブ16が検出した電流の電流値を入力する手段と、当該電流値について高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い、周波数スペクトルを得る手段と、当該周波数スペクトルから直列共振回路5の共振周波数を決定する手段と、当該共振周波数の駆動信号を生成してインバータ回路2に供給する手段と、動作モードと計測モードとを切り替えて、運転モードを設定する手段を有する。コントローラ20は、これらの手段を用いて、直列共振回路5に流れる電流の周波数が直列共振回路5の共振周波数に一致するように、共振周波数と一致するスイッチング周波数の駆動信号を生成し、当該駆動信号をインバータ回路2に供給することにより、共振周波数と一致した周波数の電流が、トランス1を介してインバータ回路2から直列共振回路5に供給される。本例では、例えば、トランス1の二次側の磁界発生用コイル3に、400kHzの周波数で500Vの電圧による高周波交流電流が供給される。これにより、磁界発生用コイル3から患者の患部に向けて強力な磁界が供給される。患者の患部には前述した磁性流体を予め注入しておくことにより、磁界発生用コイル3から発生した磁界と患部に注入された磁性粒子との間の相互作用により、患部だけを選択的に加温することができる。
次に、図1に示した温熱治療装置の動作について説明する。
インバータ回路2に設けられた入力端子15a,15bに、DC500Vの直流電圧が印加される。インバータ回路2は、コントローラから供給される駆動信号に従った交流出力を、トランス1を介して二次側の直列共振回路5に、電磁誘導作用により伝達する。磁界発生用コイル3には高周波の電流が流れ、交流磁界を発生させる。
電流プローブ16は、直列共振回路5を流れる電流を検出する。A/D変換器21は、電流プローブ16により検出された電流をデジタル信号に変換し、コントローラ20に出力する。コントローラ20は、A/D変換器21により変換された電流のデジタル信号を入力し、高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い周波数スペクトルを得て、当該周波数スペクトルから直列共振回路5の共振周波数を決定する。そして、コントローラ20は、その共振周波数の駆動信号A,Bを生成し、インバータ回路2のドライバ回路11a,12a,13a,14aに供給する。すなわち、コントローラ20は、直列共振回路5の共振周波数に等しい周波数となるように駆動信号A,Bの駆動周波数を制御し、駆動信号A,Bをインバータ回路2に供給する。そして、インバータ回路2は、直列共振回路5の共振周波数に等しいスイッチング周波数で駆動する。
ここで、温熱治療装置の運転モードには、磁界発生用コイル3から患部に向けて高周波磁界を発生する動作モードと、直列共振回路5の共振周波数を計測するための計測モードとがある。コントローラ20は、動作モードによる運転と計測モードによる運転とを交互に繰り返すために、運転モードを切り替えて設定する手段を備えている。コントローラ20は、計測モードの場合に、その期間中に電流プローブ16により検出された直列共振回路5に流れる電流について、高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い、得られた周波数スペクトルから直列共振回路5の共振周波数を決定する。
ところで、直列共振回路5は、その共振周波数においてインピーダンスが急激に低下し、共振周波数以外の周波数帯域において非常に高いインピーダンスとなる特性を有している。このため、トランス1の二次側に伝達される電圧の基本周波数が共振周波数よりも低く、さらに共振周波数よりも高い高周波数の高調波を含んでいる場合、直列共振回路5に流れる電流は、二次側に伝達された周波数成分のうち共振周波数と一致する成分のみとなる。したがって、二次側の直列共振回路5に流れる電流は、その周波数が共振周波数に等しい正弦波状の電流となる。本発明は、この特性を利用した点に特徴がある。すなわち、コントローラ20は、計測モード期間中に、インバータ回路2に対してステップ電圧を印加する。これにより、二次側には、ステップ電圧の立ち上がり時に存在する高調波の周波数成分のうち共振周波数と一致する周波数成分の電流が流れ、共振による電流(共振電流)が発生する。そして、電流プローブ16が、この共振電流を検出し、コントローラ20が、高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い、周波数スペクトルを得て、直列共振回路5の共振周波数を決定する。このように、コントローラ20は、インバータ回路2にステップ電圧を容易に供給することができるので、発振器や高周波増幅器等を用いることなく、簡易な構成により直列共振回路5の共振周波数を決定することができる。
尚、コントローラ20は、計測モード期間中、ステップ電圧を印加する代わりに、白色ノイズを印加するようにしてもよい。この場合も、コントローラ20は、直列共振回路5の共振周波数を決定することができる。
コントローラ20は、動作モード期間中、計測モード期間中に求めた直列共振回路5の共振周波数に等しい周波数の駆動信号をインバータ回路2に供給する。このように構成することにより、温熱治療中に直列共振回路5の共振周波数が変動しても、コントローラ20は、インバータ回路2に供給する駆動信号の周波数を共振周波数に追従させることができる。
図2は、患者の患部に向けて磁界を発生する磁界発生用コイル3の模式図である。この磁界発生用コイル3は、ほぼ同一平面内(コイル面内)にスパイラル状に形成した電流路を有するパン型のコイル装置である。また、磁界発生用コイル3は、患者に負担を与えない柔軟な素材により構成される。具体的には、絶縁された複数の細い導体素線を集めて撚合わせたリッツ線のような、より線の集合体により構成される。このようなより線の集合体は、柔軟性を有していることから、磁界発生用コイル3は、患者の患部の位置や患者の体形等に合わせて、その全長や径等を変化させ、例えば、患者の患部の体表面に巻き付けることができる。パン型コイル30の下側には、高透磁率材料のコアプレート31が配置されている。高透磁率材料としては例えばフェライトを用いる。このコアプレート31は、パン型コイル30に対向する面について、パン型コイル30のコイル面33よりも広い面積を有している。このように配置することにより、パン型コイル30のコイル面33から下側に向けて発生する磁束がコアプレート31により反射するから、パン型コイル30から発生する磁束は、コイル面32から上側に向けた一方向の磁束となり、コイル面32の上側のみに磁界が集中することになる。この結果、温熱治療装置は、コアプレート31と反対側に位置する患者に対して効率よく磁束を供給することができる。
次に、温熱治療装置の運転モードについて説明する。図3は、コントローラ20からインバータ回路2に供給される駆動信号、及び電流プローブ16により検出されてコントローラ20に入力される二次側電流(検出電流)を示すタイミングチャート図である。温熱治療装置は、温熱治療のための運転モードとして、患部に向けて高周波磁界を発生する動作モードと、直列共振回路5の共振周波数を計測する計測モードとを有し、コントローラ20は、運転モード期間と計測モード期間とを交互に切り替える。図3を参照して、例えば、計測モード期間を2secに設定し、動作モード期間を28secに設定することができる。計測モード期間中には、コントローラ20が、インバータ回路2にステップ電圧を印加する。この場合、白色ノイズを印加するようにしてもよい。コントローラ20がインバータ回路2にステップ電圧を印加すると、図3(b)に示すように、電流プローブ16は、直列共振回路5の共振周波数に等しい周波数の共振電流を検出することができる。コントローラ20は、計測モード期間中に、電流プローブ16により検出された共振電流について、この共振電流の周波数を決定する。
温熱治療装置は、計測モード期間が終了すると、動作モード期間に移行する。コントローラ20は、計測モード期間中に検出された共振電流の周波数、すなわち直列共振回路の共振周波数に等しい周波数の駆動信号をインバータ回路2に供給する。このように、計測モードと動作モードとを交互に繰り返すことにより、直列共振回路5の共振周波数が変動しても、インバータ回路2のスイッチング周波数を共振周波数の変化に追従させることができる。
次に、本発明による温熱治療装置の変形例について説明する。この温熱治療装置は、図1に示した温熱治療装置と同様の構成を有するが、コントローラ20が、計測モード期間中に、ステップ電圧や白色ノイズの駆動信号ではなく、周波数が時間と共に変化する掃引電圧(FM波)の駆動信号を印加する点で相違する。磁界発生用コイル3及び共振コンデンサ4から成る直列共振回路5の共振周波数の値は、予め設計値として知ることができ、環境条件等の変化に伴う共振周波数の変動範囲も予め知ることができる。そこで、本変形例では、コントローラ20が、予め想定される設計値としての共振周波数を中心周波数とする掃引周波数信号を記憶しておき、計測モード期間中に、その掃引周波数を有する掃引電圧の駆動信号をインバータ回路2に供給する。
コントローラ20からインバータ回路2に、周波数が変化する掃引電圧の駆動信号が供給されると、共振周波数からずれた周波数帯域の掃引電圧の駆動信号が供給された場合は、二次側の直列共振回路5には電流がほとんど流れない。しかし、共振周波数と一致する周波数の掃引電圧の駆動信号が供給された場合は、その瞬時に直列共振回路5には共振周波数の電流が流れる。そして、電流プローブ16が、この共振電流を検出し、コントローラ20が、高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い、周波数スペクトルを得て、直列共振回路5の共振周波数を決定する。
コントローラ20は、動作モード期間中、計測モード期間中に求めた直列共振回路5の共振周波数に等しい周波数の駆動信号をインバータ回路2に供給する。このように構成することにより、温熱治療中に直列共振回路5の共振周波数が変動しても、コントローラ20は、インバータ回路2に供給する駆動信号の周波数を共振周波数に追従させることができる。
図4は、本発明による温熱治療装置の変形例について、コントローラ20からインバータ回路2に供給される駆動信号、及び電流プローブ16により検出されてコントローラ20に入力される二次側電流(検出電流)を示すタイミングチャート図である。温熱治療装置は、温熱治療のための運転モードとして、患部に向けて高周波磁界を発生する動作モードと、直列共振回路5の共振周波数を計測する計測モードとを有し、運転モード期間と計測モード期間とを交互に切り替える。計測モード期間中には、コントローラ20が、インバータ回路2に掃引電圧を印加する。コントローラ20がインバータ回路2に掃引電圧を印加すると、図4(b)に示すように、掃引電圧の周波数が共振周波数と一致する場合は、その瞬時に直列共振回路5には共振周波数の電流が流れ、電流プローブ16は、共振電流を検出することができる。コントローラ20は、計測モード期間中に、電流プローブ16により検出された共振電流について、この共振電流の周波数を決定する。このように、コントローラ20は、周波数が順次変化する掃引電圧をインバータ回路2に供給し、共振周波数を検出することにより、共振周波数の検出精度を一層高いものとすることができる。
以上にように、本発明による温熱治療装置の例によれば、コントローラ20がステップ電圧、白色ノイズ又は掃引電圧の駆動信号をインバータ回路2に供給し、二次側電流のデジタル値を入力して共振周波数を決定するようにした。この共振周波数は、二次電流のデジタル値について高速フーリエ変換による周波数解析処理を行い、周波数スペクトルを得る一連の処理により、コントローラ20に備えたCPUにより実現される。つまり、本発明による温熱治療装置の例によれば、コントローラ20を構成するコンピュータ(例えばパソコン)により、前記一連の処理を実現する。したがって、周囲の環境条件等により負荷が変動して、直列共振回路5の共振周波数が大きく変化した場合であっても、周波数を広範囲にスイープさせて共振周波数を決定することができるから、広範囲の周波数に対応した処理が可能となる。
特に、磁界発生用コイル3は、柔軟性を有し、患者の患部の位置や患者の体形等に合わせて自在に変形させることができるから、共振周波数が大きく変化してしまう。この場合、前述のように、特開2002―360712号公報に記載された従来の温熱治療装置では、負荷変動が広範囲に渡ると対応が不可能である。本発明による温熱治療装置の例では、コントローラ20に備えたCPUにより、周波数を広範囲にスイープさせることができるから、負荷変動が広範囲に渡っても十分に共振周波数の変化に追従することが可能となる。

Claims (7)

  1. トランスと、該トランスの一次側に接続されたインバータ回路と、前記トランスの二次側に接続され、磁界発生用コイル及び共振コンデンサから成る直列共振回路と、該直列共振回路に流れる電流の周波数をその共振周波数に一致させるように、前記インバータ回路に駆動信号を供給するコントローラとを備え、患者の患部に向けて高周波磁界を発生する温熱治療装置であって、
    前記直列共振回路に流れる電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記コントローラは、
    患者の患部に向けて高周波磁界を発生する動作モードと、前記直列共振回路の共振周波数を計測する計測モードとを交互に切り替えてモードを設定するモード設定手段と、
    前記設定手段により計測モードが設定された場合に、前記電流検出手段により検出された電流の信号を入力し、該信号に基づいて前記共振周波数を決定する共振周波数決定手段と、
    前記モード設定手段により動作モードが設定された場合に、前記共振周波数決定手段により決定された共振周波数を用いて、スイッチング周波数の駆動信号を前記インバータ回路に供給する駆動信号供給手段と、
    を有することを特徴とする温熱治療装置。
  2. 請求項1に記載の温熱治療装置において、
    前記駆動信号供給手段が供給する駆動信号を、ステップ信号又は白色ノイズ信号とする、
    ことを特徴とする温熱治療装置。
  3. 請求項1に記載の温熱治療装置において、
    前記駆動信号供給手段が供給する駆動信号を、周波数が順次変化する掃引信号とする、
    ことを特徴とする温熱治療装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の温熱治療装置において、
    前記共振周波数決定手段は、モード設定手段により計測モードが設定された場合に、電流検出手段により検出された電流の信号を入力し、該信号に対して高速フーリエ変換による周波数解析し、周波数スペクトルを求め、前記共振周波数を決定する、
    ことを特徴とする温熱治療装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の温熱治療装置において、
    前記磁界発生用コイルを、電流路がコイル面内をスパイラル状に延在するパン型コイルとする、
    ことを特徴とする温熱治療装置。
  6. 請求項5に記載の温熱治療装置において、
    さらに、前記磁界発生用コイルからみて患者の患部とは反対側のコイル面について、当該コイル面に対向したコアプレート、
    を備えていることを特徴とする温熱治療装置。
  7. 請求項5または6に記載の温熱治療装置において、
    前記磁界発生用コイルは、柔軟性を有し、変形自在な構成とすることを特徴とする温熱治療装置。
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