JP4814920B2 - 内燃機関の排気構造 - Google Patents

内燃機関の排気構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4814920B2
JP4814920B2 JP2008211256A JP2008211256A JP4814920B2 JP 4814920 B2 JP4814920 B2 JP 4814920B2 JP 2008211256 A JP2008211256 A JP 2008211256A JP 2008211256 A JP2008211256 A JP 2008211256A JP 4814920 B2 JP4814920 B2 JP 4814920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
internal combustion
combustion engine
pipe
collecting pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008211256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010048114A (ja
Inventor
司 三上
雅和 山嵜
康記 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008211256A priority Critical patent/JP4814920B2/ja
Publication of JP2010048114A publication Critical patent/JP2010048114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4814920B2 publication Critical patent/JP4814920B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、排気集合管部と、前記排気集合管部の内部に配設された内側排気管とによって二重管構造を備えた内燃機関の排気構造に関する。
近年、環境問題等から内燃機関の排気ガスのより低エミッション化が要求され、排気管に排気浄化システムを搭載するものが増大している。特に最近では、燃料問題等も含めて燃焼効率の良いディーゼルエンジンが見直されており、前記ディーゼルエンジンの最大の問題点であった排気ガスの問題も、酸化触媒とディーゼルパテキュレートフィルタ(DPF)等からなる排気浄化システムによってクリーン化が図られている。しかしながら、排気浄化システムによっては、活性温度域が比較的高温のものもあり、排気ガス温度がガソリンエンジンよりも低いディーゼルエンジンでは、特に排気浄化システムの早期活性化を図るために、排気ガスの温度低下を抑制する必要がある。
この点に関し、従来から使用されているエキゾーストマニホールドでは、熱容量(吸熱容量)が比較的大きく、排気ガスがエキゾーストマニホールドを通過するときに吸熱されて排気ガスの温度が低下し、触媒を早期に活性化することが困難であった。
排気温度低下を抑制するために、内燃機関の排気ポートから排気浄化システムまでの排気管長を短く設定することも有効であるが、内燃機関に近接した部位に配置すると、内燃機関の排気ポートから排出された高温の排気ガスが内部を流通することとなり、前記排気ポートに接続されるエキゾーストマニホールドを含む下流側の構成要素に熱害を及ぼすという問題がある。そこで、このような熱害を回避するために、例えば、遮熱カバー等で被覆する等の対策が必要となり、この結果、内燃機関をコンパクト化し車両重量を軽減して燃費を向上させることが困難となっていた。
そこで、従来技術では、例えば、特許文献1に示されるように、エキゾーストマニホールドを断熱素材で製造することが提案されている。また、特許文献2には、外管と当該外管内に空間を設けて挿入された内管とから構成される二重管構造からなり、屈曲部における外管の内壁に当接する軸方向の突条を内管に設けることが開示されている。
特開平8−74598号公報 特開2001−323814号公報
しかしながら、特許文献1のように、エキゾーストマニホールドを断熱素材で被覆するように構成した場合、コストアップに繋がるという難点がある。
また、特許文献2に開示された外管と内管の二重管構造とした場合、組み付ける際、外管内に内管の一部を接触させながら挿入するため、加工が難しく、組み付け時における変形等によって振動や騒音を発生させるおそれがあると共に、外管と内管との接触部位(接触面積)が大きいと内管から外管へと伝熱されてしまい、所望の遮熱効果を期待することができず排気ガスの温度が低下するという問題がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、加工が容易で簡便に組み付けることができると共に、所望の断熱効果を得ることが可能な内燃機関の排気構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、内燃機関のシリンダヘッドに形成された排気ポートを有し、前記排気ポートと下流側に配設された排気浄化システムとの間に連結配置されて排気集合部を形成する排気集合管部と、前記排気集合管部の内部に配設された内側排気管とにより二重管構造を備え、前記内側排気管が前記排気集合管部との間で所定の間隙を有するように配設されている内燃機関の排気構造であって、前記排気集合管部は、軸方向に沿った一方の側部が閉塞され他方の側部が開口する有底筒体によって構成され、前記開口する他方の側部が円板状のカバー部材によって閉塞され、前記内側排気管は、長手方向に沿って延在するスリットを有する断面C字形状で、前記排気ポートから排気ガスが流入する流入側開口部と、前記排気浄化システムに向かって排気ガスを流出する流出側開口部とを有し、前記流入側開口部及び前記流出側開口部には、それぞれ、前記排気集合管部の内壁面に当接し前記内側排気管との間に所定の間隙を保持する位置決め部が形成され、前記内側排気管の長手方向に沿って延在する前記スリットを、ばね力によって開放させて前記内側排気管を拡径させることにより、前記排気集合管部の内壁面と前記内側排気管の外壁面との間を保持することを特徴とする。
本発明によれば、長手方向に沿って延在するスリットを有し断面C字形状に形成された内側排気管に対して、排気集合管部と内側排気管との間に所定の間隙を保持する位置決め部を設けるという簡素な構造を採用することにより、加工が容易で簡便に組み付けることができる。例えば、排気集合管部の内部に内側排気管を組み付ける際、スリットを閉じ側に弾性変形させて縮径した状態で容易に挿入することができ、内側排気管を挿入した後、内側排気管の長手方向に沿って延在するスリットを、ばね力(弾性力)によって開放させて内側排気管を拡径させることにより、排気集合管部の内壁面と内側排気管の外壁面との間に所定の間隙を有してフローティングした状態で位置決めされつつ簡便に保持することができる。
また、本発明によれば、内側排気管に形成された位置決め部が排気集合管部の内壁面と接触することにより、内側排気管と排気集合管との接触面積を最小限に抑制することができる。この結果、排気集合管部を流通する排気ガスが前記排気集合管部によって吸熱されて排気温度が低下することを抑制することができる。
また、本発明は、排気集合管部が、ケース部材と、前記ケース部材の内部に形成され排気ガスが流通する排気流通部と、前記ケース部材の壁部内に形成され冷却水が流通する冷却水通路とによって構成されるとよい。
排気集合管部が冷却水通路を流通する冷却水によって冷却されることにより、前記排気集合管部が高温となることを回避することができ、周辺部材に対して熱害を与えることを防止することができる。
さらに、本発明は、前記位置決め部として、例えば、流入側開口部及び流出側開口部近傍にそれぞれ形成されたビード部を設けることにより、内側排気管が、前記ビード部を介して排気集合管部の内壁に対して所定の間隙を有して保持される。
本発明によれば、排気流通部を流通する排気ガスが内側排気管のスリットから流入し、排気集合管部の内壁と内側集合管の外壁との間の間隙に進入するが、前記間隙が流入側開口部及び流出側開口部近傍に形成されたビード部によって袋状に形成されているため、前記スリットから流入した排気ガスが閉塞された空間部内で滞留する。従って、本発明では、排気流通部を流通する排気ガスの大部分が内側排気管の内部空間に沿って流通して流出側開口部から下流側に流出されるため、滞留した排気ガスにより内側排気管内を流通する排気ガスからの吸熱(熱引き)が抑制される。
さらにまた、本発明は、内燃機関が、各1列の気筒群を有するバンクがV型に配置されたVバンク型内燃機関であって、排気集合管部が前記V型のバンク間に配置されているとよい。
本発明によれば、V型のバンクを有するVバンク型内燃機関に適用されて、排気集合管部がV型のバンク間に配置されると好適である。すなわち、V型のバンク間に排気通路(排気集合管部)を設けることで前記排気通路を短縮化しつつ内燃機関全体をコンパクト化することができるが、この場合、高温の排気ガスが前記排気通路に沿って流通し高温となる排気集合管部がV型のバンク間に位置することで周辺部材への熱害が懸念されるが、本発明では、排気集合管部が冷却水によって冷却される水冷式排気管構造とすることにより、前記排気集合管部が好適に冷却されて周辺部材への熱害を回避することができる。また、内側排気管がビード部を介して排気集合管部の内部に所定の間隙を有してフローティングした状態で位置決めされ且つ保持されることにより、排気ガス自体の温度が低下することを抑制して、下流側に配設される排気浄化システム(例えば、触媒)を早期に活性化させることができる。
本発明によれば、排気集合管部が、内部に排気ガスが流通する排気流通部と、前記排気流通部を囲繞して冷却水が流通する冷却水通路とを有し、前記内側排気管は、長手方向の両端部が前記排気流通部の両端内壁に当接支持され、前記ビード部により前記排気流通部との間に間隙を有して位置決めされることで、前記内側排気管が排気集合管部の排気流通部内において突き当てした状態でその両端部が支持され、前記内側排気管のガタツキを防止して当接音の発生を阻止することができる。
またさらに、本発明は、排気集合管部の下流側であって、排気浄化システムの上流側に過給機が配設されるとよい。
すなわち、過給機は、作動時に高温となる構成部品であるが、本発明により排気集合管部から熱害を受けることがなく排気集合管部の下流側であって前記排気集合管部の近接部位に配置することが可能となるため、過給機の応答性を高めることができる。加えて、装置全体のコンパクト化及び過給機自体の長寿命化を図ることができる。また、例えば、過給機を内燃機関のV型のバンク間に対して直付けすることにより、前記内燃機関のV型のバンク間のスペースを有効利用することができる。
本発明によれば、加工が容易で簡便に組み付けることができると共に、所望の断熱効果を得ることが可能な内燃機関の排気構造を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気構造が適用され、排気浄化システムを備えた内燃機関の概略構成図、図2(a)は、前記内燃機関の斜視図、図2(b)は、前記内燃機関の平面図である。
図1において、内燃機関10(以下、エンジン10という)の各気筒の燃焼室には、吸気管12を介してエアが供給される。エンジン10の各気筒には、吸気・排気の制御を行う図示しない吸気弁及び排気弁が設けられる。
また、前記エンジン10の各気筒の燃焼室には、図示しないECU(電子制御装置)によって制御される燃料噴射弁(図示せず)が設けられ、この燃料噴射弁からの所定タイミングで燃焼室内に適量の燃料が噴射される。前記燃料噴射弁から燃料が噴射されると、各気筒の燃焼室内でエアと燃料とが燃焼し、この燃焼した排気ガスが、排気ポート14に接続されたエキゾーストマニホールド16に排出される。
前記エンジン10は、ディーゼルエンジンが好適であるが、これに限定されるものではなく、ガソリンエンジン等にも適用され、また、船外機等の船舶推進機用エンジンにも適用することができる。
さらに、前記エンジン10には、各1列の気筒群(本実施形態では、片側1列に3個の気筒群で構成され、合計6気筒を例示している)を有するバンク18がV型に形成され、前記V型のバンク18には、エンジン10のシリンダヘッド20に形成された排気ポート14に接続される複数の分岐管からなるエキゾーストマニホールド16が配設される。なお、前記エキゾーストマニホールド16は、排気集合部を形成する排気集合管部として機能するものである。
図3は、エキゾーストマニホールドを構成するエキマニ本体の正面図、図4は、前記エキマニ本体の背面図、図5は、前記エキマニ本体に内装されるライナの斜視図、図6は、図4のVI−VI線に沿った縦断面図、図7は、図6のVII−VII線に沿った水平方向の横断面図である。
前記エキゾーストマニホールド16は、片側1列の気筒群の排気ポート14にそれぞれ接続されケース部材として機能する一対のエキマニ本体16a、16b(図1参照)と、前記エキマニ本体16a、16bの内部に形成された略円柱状の空間部からなり排気ガスが流通する排気流通部22(図6参照)と、前記排気流通部22内に保持され内側排気管として機能するライナ24(図5及び図6参照)と、前記エキマニ本体16a、16bと排気流通部22との間であって内部を冷却水が流通する冷却水通路26(図3及び図6参照)とを有する。前記冷却水通路26は、図示しないラジエータ、サーモスタッドバルブ、ウオーターポンプ等に接続されて冷却水が循環する冷却系を構成するものである。
前記エキゾーストマニホールド16の下流側は、一方のエキマニ本体16aと他方のエキマニ本体16bとが合わせられて1本の排気管27に収束される(図1参照)。以下では、一方のエキマニ本体16aと他方のエキマニ本体16bとが同一に構成されるため、一方のエキマニ本体16aのみを詳細に説明して他方のエキマニ本体16bの説明を省略する。
図3及び図4に示されるように、このエキマニ本体16aは、例えば、アルミニウム等の金属製材料からなり、軸方向に沿った一方の側部が閉塞され他方の側部が開口する有底筒体によって構成され、開口する他方の側部が円板状のカバー部材28によって閉塞される。
前記エキマニ本体16aの平面部には、図3に示されるように、エンジン10の排気ポート14に連通し前記排気ポート14から排気ガスが導入される略楕円形状の排気ガス導入ポート30が形成される。前記エキマニ本体16aの曲面部には、図4に示されるように、排気流通部22内に導入された排気ガスを下流側に設けられた過給機32に向けて導出する円形状の排気ガス導出ポート34が形成される。
また、前記エキマニ本体16aの曲面部には、図4に示されるように、冷却水配管36(図2(a)、(b)参照)に接続されて冷却水が導入される冷却水導入ポート38aと、前記冷却水導入ポート38aから導入され冷却水通路26に沿って流通(循環)した冷却水が導出される冷却水導出ポート38bとが設けられる。エキマニ本体16aに形成された冷却水通路26を流通する冷却水によってエキゾーストマニホールド16が好適に冷却されることにより、前記エキゾーストマニホールド16が高温となって周辺部材に対して熱害を与えることを防止することができる。
なお、エキゾーストマニホールド16は、エンジン10の内部に形成された図示しないウオータージャケットを介して冷却水通路26に供給される冷却水によって冷却される水冷式排気管からなる。
前記エキマニ本体16aの内部空間である排気流通部22の内壁には、図6に示されるように、フローティングした状態でライナ24が保持される。このライナ24は、図5に示されるように、長手方向(軸方向)に沿って所定幅のスリット40を有する断面C字形状からなる薄肉の略円筒体によって形成される。
前記ライナ24には、エキマニ本体16aに形成された複数の排気ガス導入ポート30に対応する位置に設けられ、前記排気ガス導入ポート30からの排気ガスが流入される複数の略楕円形状の流入側開口部42と、前記エキマニ本体16aに形成された排気ガス導出ポート34に対応する位置に設けられ、排気流通部22内に導入された排気ガスを流出させる略円形状の流出側開口部44とが設けられる。
前記ライナ24の流入側開口部42近傍には、略楕円形状の開口形状に沿って帯状に盛り上がって形成され、エキマニ本体16aの内壁面に当接するビード部46が設けられる。また、前記ライナ24の流出側開口部44近傍には、略円形状の開口形状に沿って帯状に盛り上がって形成され、エキマニ本体16aの内壁面に当接するビード部46が設けられる。前記ビード部46は、エキマニ本体16aの内壁面に当接しライナ24との間に所定の間隙48(後記する)を保持する位置決め部として機能するものである。なお、本実施形態では、図5に示されるように、ビード部46が流入側開口部42及び流出側開口部44の内縁部(内側のへりに沿った部位)に形成されているが、これに限定されるものではなく、開口部の近傍部位に前記開口部を囲繞するように形成されていればよい。
前記ビード部46は、図6に示されるように、断面円弧状からなる湾曲部によって形成され、前記湾曲部の頂部がエキマニ本体16aの内壁面と接触することにより、内管であるライナ24と外管であるエキゾーストマニホールド16との接触面積を最小限に抑制することができる。
また、長手方向に沿って延在するスリット40によって周方向にばね性(弾性)が付与されると共に、ライナ24のビード部46がエキマニ本体16aの内壁面と接触することにより、エキマニ本体16aの内壁面とライナ24のビード部46を除いた外壁面との間に所定の間隙48が形成され(図6参照)、前記ライナ24をフローティングした状態で保持することができる。
さらに、前記エキマニ本体16a内に前記ライナ24を組み付ける際、前記スリット40を閉じ側に弾性変形させてライナ24を縮径した状態でエキマニ本体16aの排気流通部22内に容易に挿入することができ、ライナ24を挿入した後、前記スリット40をばね力(弾性力)によって開放させてライナ24を拡径させることにより、エキマニ本体16aの内壁面とライナ24の外壁面との間に所定の間隙48を有してフローティングした状態で位置決めされつつ簡便に保持することができる。
ライナ24がエキマニ本体16aの排気流通部22内に挿入された際、前記ライナ24の長手方向の一端部が前記排気流通部22を構成するエキマニ本体16aの側壁に当接し、前記排気流通部22を閉塞するカバー部材28をエキマニ本体16aに装着する。従って、エキマニ本体16aの排気流通部22内に挿入されたライナ24の長手方向に沿った両端部は、エキマニ本体16aの一方の側壁と、エキマニ本体16aの他方の側壁として機能するカバー部材28とによってそれぞれ当接した状態で支持される。この結果、長手方向に沿って延在するスリット40を有し断面C字形状に形成されたライナ24に対してビード部46を設けるという簡素な構造を採用することにより、加工が容易で簡便に組み付けることができる。
本実施形態では、このようにライナ24がエキマニ本体16aの排気流通部22内において突き当てした状態でその両端部が支持されることにより、前記ライナ24のガタツキを防止して当接音の発生を阻止することができる。
なお、挿入側であるライナ24の一端部とエキマニ本体16aの側壁との間に所定の間隙を予め設けておき、エンジン10の始動後、ライナ24が排気ガスの熱量によって所定長だけ伸長した際の伸び量を吸収できるように構成してもよい。前記ライナ24が軸方向に所定長だけ伸長した状態でエキマニ本体16a内に当接支持される。
前記エキゾーストマニホールド16の収束された1本の排気管27(図1参照)の下流側には、過給機32が配設され、前記過給機32は、エキゾーストマニホールド16を介してエンジン10のシリンダヘッド20に直付けされている(図2(a)、(b)参照)。従って、エンジン10のシリンダヘッド20に形成されたV型のバンク18を利用して過給機32を配設することにより、スペースの有効利用を図り、エンジンルーム内のレイアウトの効率化を達成することができる。なお、前記過給機32は、従来から用いられている図示しないブラケットを介してエンジン10のシリンダヘッド20に取り付けられるようにしてもよい。
前記過給機32は、エキゾーストマニホールド16を構成する排気通路内に設けられた図示しないタービンと、吸気通路内に設けられたコンプレッサ(図示せず)と、前記タービンと前記コンプレッサとを連結する図示しないシャフト等によって構成される。エンジン10の各気筒の燃焼室から排出された排気ガスが前記過給機32のタービンを回すことにより、シャフトを介してコンプレッサが回転駆動し、このコンプレッサの回転駆動作用により吸気管12内の圧縮された吸気エアが各燃焼室に供給される。
図1に示されるように、前記過給機32の下流側には、排気浄化システム50が接続され、前記排気浄化システム50は、触媒による酸化作用によってエンジン10から排出される粒子状物質(PM)を減少させる酸化触媒52と、前記粒子状物質(PM)を捕集除去するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)54と、リーンNOx触媒(LNC)56とを含む。なお、前記LNC56に代替して、CSF(Catalyzed Soot Filter)を用いてもよい。
前記DPF54は、例えば、ハニカムセラミックス又は金属多孔体等の上流側に栓が設けられた通路と下流側に栓が設けられた通路とを交互に配置し、セラミックス又は金属多孔体の薄壁がフィルタとして使用されるとよい。
前記LNC56は、例えば、NOx吸着型の触媒からなり、排気ガスの空燃比が理論空燃比より薄いリーン状態では、NOx吸着剤によってNOxを吸着する。一方、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも濃いリッチ状態では、捕捉されたNOxがHC、COにより還元されて窒素ガスとして排出され、同時にHC、COが酸化されて水蒸気及び二酸化炭素として排出される。
なお、エキゾーストマニホールド16を含む排気通路の途中には、前記排気通路と吸気管12を含む吸気通路とを接続する図示しない排気再循環通路が設けられ、前記排気再循環通路中には、図示しないEGR弁(Exhaust Gas Recirculation Valve)が配設されるとよい。図示しないECUによって前記EGR弁の弁開度を調整することにより、排気通路から吸気通路に還流する排気量を好適に制御することができる。前記排気再循環通路を介して吸気通路に還流された一部の排気ガスは、吸気通路(吸気管12)を流通する新気ガスと混合してエンジン10の各気筒の燃焼室に導入されて燃焼される。
本実施形態では、長手方向にスリット40を有し断面C字形状に形成されたライナ24を、エキマニ本体16aの排気流通部22内に内側排気管として配設することにより、前記排気流通部22内に沿って流通する大部分の排気ガスが直接的にエキゾーストマニホールド16(エキマニ本体16a、16b)に接触することが回避された状態で下流側に流下するように設けられる。従って、本実施形態では、エキゾーストマニホールド16のエキマニ本体16a、16bにより吸熱されて排気温度が低下することを好適に抑制することができ、排気浄化システム50を早期に活性温度まで昇温させることができる。
また、本実施形態では、排気流通部22を流通する排気ガスがライナ24のスリット40から流入し、エキマニ本体16a(16b)の内壁とライナ24の外壁との間の間隙48に進入するが、前記間隙48が流入側開口部42及び流出側開口部44近傍に形成されたビード部46によって袋状に形成されているため、前記スリット40から流入した排気ガスが閉塞された空間部内で滞留する。従って、本実施形態では、排気流通部22を流通する排気ガスの大部分がライナ24の内部に沿って流通して流出側開口部44から下流側に流出されるため、滞留した排気ガスによりライナ24内を流通する排気ガスからの吸熱(熱引き)が抑制される。
換言すると、ビード部46によってエキマニ本体16a(16b)の内壁とライナ24の外壁との間の空間部がガスギャップとして機能し、ライナ24のスリット40から間隙48内に流入した排気ガスが閉塞された空間部内で滞留することにより、断熱性が確保される。この結果、ライナ24の内部を流通する排気ガスが前記ライナ24を囲繞する前記ガスギャップによって好適に保温される。
さらに、本実施形態では、エキゾーストマニホールド16a(16b)を断熱することができるため、排気通路を短縮して下流側に配設された過給機32の応答性を高めると共に、耐久性を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、V型のバンク18間に排気通路を設けて排気通路を短縮化し、エンジン10全体の小型・軽量化を達成することができると共に、エキゾーストマニホールド16がエンジン10(機関本体)側の図示しないウオータージャケットを介して供給される冷却水によって冷却される水冷式排気管構造を採用することにより、エキゾーストマニホールド16が高温となることを防止して周辺部材への熱害を好適に回避することができる。
なお、本実施形態では、図5に示されるように、ライナ24の長手方向に沿った外周面に流入側開口部42及び流出側開口部44を設け、前記流入側開口部42及び流出側開口部44を囲繞するようにビード部46を形成しているが、例えば、図8の変形例に係るライナに示されるように、長手方向にスリット40を有し断面C字形状に形成されたライナ24aの軸方向に沿った一端部及び他端部にそれぞれ流入側開口部42a及び流出側開口部44aを設けると共に、前記ライナ24aの一端部及び他端部の周方向に沿って略環状のビード部46aを形成するようにしてもよい。
この変形例に係るライナ24aでは、図8に示されるように、ビード部46aの一部がスリット40によって切り欠かれた状態となり、エキマニ本体16a(16b)の内壁とライナ24aの外壁との間の空間部内に微量の排気ガスが流入することとなるが、流入側開口部42aから導入されて流入側開口部44aから導出される大部分の排気ガスは、前記ライナ24aの内部を通過しエキマニ本体16a(16b)と接触することがないため、排気ガスの温度低下を好適に抑制することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関の排気構造が適用され、排気浄化システムを備えた内燃機関の概略構成図である。 (a)は、前記内燃機関の斜視図、(b)は、前記内燃機関の平面図である。 エキゾーストマニホールドを構成するエキマニ本体の正面図である。 前記エキマニ本体の背面図である。 前記エキマニ本体に内装されるライナの斜視図である。 図4のVI−VI線に沿った縦断面図である。 図6のVII−VII線に沿った水平方向の横断面図である。 前記エキマニ本体に内装される変形例に係るライナの斜視図である。
符号の説明
10 内燃機関(エンジン)
14 排気ポート
16 エキゾーストマニホールド(排気集合管部)
16a、16b エキマニ本体(ケース部材)
18 バンク
20 シリンダヘッド
22 排気流通部
24、24a ライナ(内側排気管)
26 冷却水通路
32 過給機
40 スリット
42、42a 流入側開口部
44、44a 流出側開口部
46、46a ビード部
48 間隙
50 排気浄化システム

Claims (6)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドに形成された排気ポートを有し、前記排気ポートと下流側に配設された排気浄化システムとの間に連結配置されて排気集合部を形成する排気集合管部と、前記排気集合管部の内部に配設された内側排気管とにより二重管構造を備え、前記内側排気管が前記排気集合管部との間で所定の間隙を有するように配設されている内燃機関の排気構造であって、
    前記排気集合管部は、軸方向に沿った一方の側部が閉塞され他方の側部が開口する有底筒体によって構成され、前記開口する他方の側部が円板状のカバー部材によって閉塞され、
    前記内側排気管は、長手方向に沿って延在するスリットを有する断面C字形状で、前記排気ポートから排気ガスが流入する流入側開口部と、前記排気浄化システムに向かって排気ガスを流出する流出側開口部とを有し、
    前記流入側開口部及び前記流出側開口部には、それぞれ、前記排気集合管部の内壁面に当接し前記内側排気管との間に所定の間隙を保持する位置決め部が形成され、
    前記内側排気管の長手方向に沿って延在する前記スリットを、ばね力によって開放させて前記内側排気管を拡径させることにより、前記排気集合管部の内壁面と前記内側排気管の外壁面との間を保持することを特徴とする内燃機関の排気構造。
  2. 請求項1記載の内燃機関の排気構造において、
    前記排気集合管部は、
    ケース部材と、
    前記ケース部材の内部に形成され排気ガスが流通する排気流通部と、
    前記ケース部材の壁部内に形成され冷却水が流通する冷却水通路と、
    を有することを特徴とする内燃機関の排気構造。
  3. 請求項1又は2記載の内燃機関の排気構造において、
    前記位置決め部は、前記流入側開口部及び前記流出側開口部近傍にそれぞれ形成されたビード部からなり、前記内側排気管は、前記ビード部を介して、前記排気集合管部の内壁に対して所定の間隙を有して保持されることを特徴とする内燃機関の排気構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の内燃機関の排気構造において、
    前記排気集合管部の下流側であって、前記排気浄化システムの上流側には、過給機が配設されることを特徴とする内燃機関の排気構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の内燃機関の排気構造において、
    前記内燃機関は、各1列の気筒群を有するバンクがV型に配置されたVバンク型内燃機関であって、前記排気集合管部が前記V型のバンク間に配置されていることを特徴とする内燃機関の排気構造。
  6. 請求項5記載の内燃機関の排気構造において、
    前記排気集合管部は、内部に排気ガスが流通する排気流通部と、前記排気流通部を囲繞して冷却水が流通する冷却水通路とを有し、
    前記内側排気管は、長手方向の両端部が前記排気流通部の両端内壁に当接支持され、前記ビード部により前記排気流通部との間に間隙を有して位置決めされることを特徴とする内燃機関の排気構造。
JP2008211256A 2008-08-20 2008-08-20 内燃機関の排気構造 Expired - Fee Related JP4814920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008211256A JP4814920B2 (ja) 2008-08-20 2008-08-20 内燃機関の排気構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008211256A JP4814920B2 (ja) 2008-08-20 2008-08-20 内燃機関の排気構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010048114A JP2010048114A (ja) 2010-03-04
JP4814920B2 true JP4814920B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=42065395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008211256A Expired - Fee Related JP4814920B2 (ja) 2008-08-20 2008-08-20 内燃機関の排気構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4814920B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6517874B2 (ja) * 2016-05-23 2019-05-22 本田技研工業株式会社 冷却水路を備える内燃機関
DE102017112858A1 (de) * 2017-06-12 2018-12-13 Man Truck & Bus Ag Vorrichtung zur Luftführung mit Kühlraumentlüftung für einen Verbrennungsmotor
CN107246312B (zh) * 2017-08-11 2020-06-23 成都陵川特种工业有限责任公司 一种高效率排气歧管散热装置
CN107725158A (zh) * 2017-10-26 2018-02-23 江苏东方康弛机电科技有限公司 一种多缸柴油机水冷排气管
JP7334665B2 (ja) 2020-04-08 2023-08-29 トヨタ自動車株式会社 車両用取付構造
CN117919977B (zh) * 2024-03-20 2024-07-05 山西众智科技有限责任公司 一种气体混合装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1162575A (ja) * 1997-08-07 1999-03-05 Nippon Soken Inc 内燃機関の排気管
JP4515816B2 (ja) * 2004-05-07 2010-08-04 フタバ産業株式会社 排気マニホールド
JP4232709B2 (ja) * 2004-07-28 2009-03-04 日産自動車株式会社 二重管エキゾーストマニホールド

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010048114A (ja) 2010-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4814920B2 (ja) 内燃機関の排気構造
EP4056822A1 (en) Straddled vehicle with an combustion engine, a turbocharger and a catalyst
US7704111B2 (en) Exhaust system of outboard motor
JP6299856B1 (ja) エンジンの排気装置
US11174801B2 (en) Engine and vehicle having throttle control
JP6149930B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP6969508B2 (ja) 過給器付エンジンの吸気装置
JP2007162489A (ja) 過給機付き内燃機関の制御装置
JP4325565B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法
CN110088442B (zh) 发动机的排气装置
JP2012237236A (ja) 内燃機関の排気再循環装置
JP2021071089A (ja) エンジンの排気システム
JP5893926B2 (ja) 触媒内蔵マフラ
JP4769314B2 (ja) 横置きvバンク型内燃機関の排気浄化装置
JP2003028008A (ja) 内燃機関のegr装置
CN113906199B (zh) 催化转化器
JP4710725B2 (ja) 過給機付きエンジン
JP2006299967A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP6319412B1 (ja) エンジンの排気装置
WO2020017225A1 (ja) 車載エンジンの排気構造
JP2005232996A (ja) 排ガス還流システム
WO2018110325A1 (ja) エンジンの排気装置
US11280302B2 (en) Intake device for engine
JP2002161738A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3956107B2 (ja) 多気筒内燃機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110826

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees