JP6319412B1 - エンジンの排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の触媒を備えたエンジンの排気装置において、触媒に対する熱害を抑制しつつ、触媒の利用効率や機能・性能、制御用デバイスの搭載性に優れたコンパクトな排気装置を提供する。【解決手段】複数の触媒を備えたエンジンEの排気浄化装置1において、三元触媒2の外周面を三元触媒2及びGPF3を接続する接続管4により面支持させるようにした。【選択図】図9

Description

本発明は、エンジンの排気装置に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の自動車エンジンの排気ガス温度の高い排気経路の上流に、排気ガスを浄化するための複数の触媒を直列に配置することが行われている。
その際、排気ガス流れ方向上流側の触媒を同下流側の触媒に対して横方向に配置することが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1では、排気ガス処理ユニットのコンパクト化を目的として、ハウジング内において、第2の排気ガス処理ユニットの側面と第1の排気ガス処理ユニットの上流端側の少なくとも50%とが重なりを形成するように、第1の排気ガス処理ユニットと第2の排気ガス処理ユニットとをほぼ垂直方向に配置する技術が開示されている。
特許文献2では、装置内部を早期に暖気することを目的として、上流側の触媒担持ハニカム構造体の中心軸と、下流側のハニカムフィルタの中心軸とが、互いに60度〜120度の角度をなすように両者を配置するとともに、触媒担持ハニカム構造体の長手方向の長さ20〜50%の長さ範囲の外周面が排気ガスに曝されるように構成する技術が開示されている。
特表2012−529592号公報 特開2011−117409号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、第2の排気ガス処理ユニットを通過した排気ガスが第1の排気ガス処理ユニットに流入するときに、重なり部分とそれ以外への排気ガスの流れを均一化することが困難となり、重なり部分における第1の排気ガス処理ユニットの利用効率が低下することが懸念される。また、重なり部分により、排気ガスの流れが不均一化することで、排気ガスの流速が高まる部分が生じ、通気抵抗が増大して出力が低下する虞がある。さらに、重なり部分が狭小となるため、第1及び第2の排気ガス処理ユニット間への各種センサなどの制御用デバイスの搭載性が低下する虞がある。
また、特許文献1,2のものでは、上流側の触媒に対するハウジングによる支持は開口部付近のみに限られており、ハウジング内部ではハウジング内壁から離間して構成されている。そうすると、上流側の触媒は、下流側の触媒に流入する前の高温の排気ガスに常に曝されることとなり、上流側の触媒の熱害が懸念される。
そこで本発明では、複数の触媒を備えたエンジンの排気装置において、触媒に対する熱害を抑制しつつ、触媒の利用効率や機能・性能、制御用デバイスの搭載性に優れたコンパクトな排気装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、複数の触媒を備えたエンジンの排気装置において、第1触媒の外周面を第1触媒及び第2触媒を接続する接続部材により面支持させるようにした。
すなわち、ここに開示する第1の技術に係るエンジンの排気装置は、エンジンの排気経路上に配設され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化するための第1触媒と、前記第1触媒の排気ガス流れ方向下流側に配置され、該第1触媒を通過した排気ガスを浄化するための第2触媒と、前記排気経路の一部を形成するとともに前記第1触媒と前記第2触媒とを接続する管状の接続部材とを備え、前記接続部材は、排気ガス流れ方向上流側の第1開口と、排気ガス流れ方向下流側の第2開口とを備えており、前記第1触媒は、その終端面側から前記第1開口を通じて前記接続部材内に挿入されており、前記第2触媒は、その始端面側から前記第2開口を通じて前記接続部材内に挿入されており、前記第1触媒の前記終端面と、前記第2触媒の前記始端面とは、互いに60度以上120度以下の二面角をなしており、前記第2触媒の前記始端面は、前記第1触媒の側面によりその一部が覆われて重複部分が形成されており、前記接続部材は、前記第1触媒の外周面を面支持する支持面を備えており、前記支持面は、前記第1触媒に対し、前記第2触媒と反対側に位置する該第1触媒の外周面を面支持しており、前記支持面は、前記第1触媒を前記終端面側から見たときに、前記第1触媒の中心軸周りの角度が180度以上の範囲で、該第1触媒の外周面を面支持していることを特徴とする。
第1の技術によれば、第1触媒と第2触媒との重複部分を形成することにより、排気装置をコンパクト化させることができる。そして、接続部材に形成された十分な面積の支持面によって第1触媒の外周面を面支持させることにより、第1触媒の支持性を向上させるとともに、排気装置をさらにコンパクト化させることができる。また、第1触媒が自身を通過した後の高温の排気ガスに常に曝されることによる熱害を低減し、第1触媒の劣化を抑制することができる。そうして、エンジンの排気装置のコンパクト化を実現しつつ触媒の熱害を抑えて触媒の利用効率や機能・性能、制御用デバイスの搭載性を向上させることができる。
第2の技術は、第1の技術において、前記第1触媒は、排気ガスを浄化するためのキャタリスト本体と、前記キャタリスト本体の外周全体を覆う高耐熱性を有するキャタマットと、前記キャタマットの外周全体を覆うキャタケースとを備えている。
第2の技術によれば、第1触媒を通過後の排気ガスによる第1触媒に対する熱害のリスクを効果的に低減させることができる。
第3の技術は、第1又は第2の技術において、前記第1触媒の始端面を含む先端部分は、前記接続部材から突出している。
第3の技術によれば、第1触媒の先端側を接続部材の外側に突出させることで、第1触媒の先端側の熱害を抑制することができ、第1触媒全体に対する熱害のリスクを低減させることができる。
第4の技術は、第3の技術において、前記第1触媒は、排気ガス流れ方向上流側に配置された前段部と、排気ガス流れ方向下流側に配置された後段部とを備えた2段構成であり、前記前段部は、低温活性に優れた触媒であり、前記後段部は、高温活性に優れた触媒である。
前段部は、エンジン運転始動時等の排気ガス温度が低い場合の排気ガス浄化に適した触媒であるため、高温の排気ガスに曝されることによる熱害の影響が高くなる。第4の技術によれば、前段部を接続部材内から外側に突出させることにより、通常運転時等においても接続部材内に充満した高温の排気ガスに曝されることがなくなり、前段部の熱害による劣化を効果的に防止することができる。
以上述べたように、本発明によると、エンジンの排気装置のコンパクト化を実現しつつ触媒の熱害を抑えて触媒の利用効率や機能・性能、制御用デバイスの搭載性を向上させることができる。
図1は、実施形態1に係る排気浄化装置がエンジンに取り付けられた状態を模式的に示す側面図である。 図2は、図1の模式的な平面図である。 図3は、図1の排気浄化装置を示す側面図である。 図4は、図1の排気浄化装置における触媒装置部分の平面図である。 図5は、図3のV−V線における断面図である。 図6は、図5において、排気ガスの流れを模式的に示した図である。 図7は、図3のVII−VII線における断面図である。 図8は、図3のVIII−VIII線における断面図である。 図9は、図4のIX−IX線における断面図である。 図10は、三元触媒を挿入した状態の接続管を第2開口側から見た図である。 図11は、図10において、排気ガスの流れを模式的に示した図である。 図12は、接続管を左上前方から見た斜視図である。 図13は、GPF終端部を前方から見た図である。 図14は、実施形態1に係る排気浄化装置のレイアウトを示す斜視図である。 図15は、図6の三元触媒及びGPFの配置において、接続管の曲がり部の第2壁部曲率半径を大きくした場合の排気ガスの流れを模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
<エンジン>
実施形態1に係る排気浄化装置1(エンジンの排気装置)が適用されるエンジンEは、自動車に搭載された直列4気筒ガソリンエンジンである。エンジンEは、FF車両の前方に横置きされている。
なお、本実施形態1に係る排気浄化装置1が適用されるエンジンは、4気筒ガソリンエンジンに限らず、その他の多気筒エンジンや、ディーゼルエンジンにも適用することができる。また、FF車両に限らず、例えばFR車両、MR車両、RR車両、4WD車両等、バイクも含め種々のレイアウトを採用する車両に適用可能である。
図1に示すように、エンジンEは、シリンダブロックE1とシリンダヘッドE2とを備えている。詳細な図示は省略するが、これらシリンダブロックE1とシリンダヘッドE2とにより構成される第1気筒乃至第4気筒が順に図1の紙面に垂直な方向に直列に配置されている。そして、シリンダブロックE1のシリンダボアと、ピストンと、シリンダヘッドE2とにより、気筒毎に燃焼室が形成されている。
シリンダヘッドE2には、4つの燃焼室にそれぞれ接続された4つの排気ポート(図示せず)が形成されている。燃焼室において発生した排気ガスは、この排気ポートを含む排気経路を通じて車外に排出される。
<排気経路>
上述の排気ポートには、図1及び図2に示すように、本実施形態に係る排気浄化装置1が接続され、さらにその下流側に車外にまで続く下流側排気ガス通路(図示せず)が接続されている。このように排気浄化装置1が適用される排気経路は、上述の排気ポートと、排気浄化装置1と、下流側排気ガス通路とにより構成されている。
<排気浄化装置>
本実施形態に係る排気浄化装置1は、図1及び図2に示すように、エンジンEの4つの排気ポートに接続された排気マニホールドMと、排気マニホールドMの出口に接続された接続部Nと、接続部Nの出口に接続された触媒装置Qとを備えている。
<排気マニホールド>
上記4つの排気ポートには、図1及び図2に示すように、排気マニホールドMが接続されている。
排気マニホールドMは、図2に示すように、4つの燃焼室から排気ポートを通じて排出される排気ガスを集約するためのものであり、4つの排気ポートに接続された独立排気管が右側に集合した構成となっている。排気マニホールドM内で集約された排気ガスは、排気マニホールドMの出口に接続された接続部Nを介して触媒装置Qに送り込まれる。
<接続部>
接続部Nは、触媒装置Qの上側に配置された排気マニホールドMから送り込まれた排気ガスを触媒装置Qに案内するための管状の部材である。本実施形態では、接続部Nは上側から左側へ湾曲したL字状の管状部材となっている。
<方向>
本明細書の説明において、「上下方向」及び「前後方向」とは、図1に示すように、エンジンEを基準として、シリンダヘッドE2側を上側、シリンダブロックE1側を下側、エンジンE側を前側、排気マニホールドM側を後側とする方向をいうものとする。また、「左右方向」とは、図2に示すように、エンジンEを基準として気筒の配列方向、言い換えると、図1の紙面に垂直であって、手前側を左側、奥側を右側とする方向をいうものとする。さらに、「上流」や「下流」は、燃焼室から排気ポートを通じて排出される排気ガスの流れる方向を基準とする。
なお、本実施形態において、「前後方向」は、図1に示すように、後述する第2触媒としてのガソリンパティキュレートフィルタ3(以下、「GPF3」と称する。)のGPF中心軸L3と平行になっている。
<触媒装置>
触媒装置Qは、図2〜図4に示すように、接続部Nの出口に接続された第1触媒としての三元触媒2と、その下流側に配置された第2触媒としてのGPF3と、これら三元触媒2とGPF3とを接続する接続部材としての接続管4と、GPF3の下流側の終端に設けられたGPF終端部7と、GPF終端部7の先に設けられた排気ガス出口5及びEGR用取出口6とを備えている。
<三元触媒>
三元触媒2は、排気ガス中の炭化水素HC、一酸化炭素CO、窒素酸化物NOxを浄化するための触媒である。三元触媒2は、詳細な説明は省略するが、例えばPt、Pd、Rh等の貴金属を金属酸化物からなるサポート材上に担持してなる触媒成分を、ハニカム担体上にコートしてなる触媒等が挙げられる。三元触媒2としては、特に限定されるものではなく、いかなる公知のものも用いることができる。
三元触媒2は、図5及び図9に示すように、三元触媒中心軸L2を有する円筒状の触媒である。三元触媒2の形状は、特に限定されるものではないが、排気経路への配設が容易であり、均一な排気ガス流れを得る観点から、筒状であることが好ましい。三元触媒中心軸L2に垂直な断面の形状は、特に限定されるものではなく、真円状、楕円状、矩形状、多角形状等のいかなる形状を採用することができるが、均一な排気ガス流れを得るとともに製造コストを抑える観点から、好ましくは真円状、楕円状である。
なお、図7に示すように、三元触媒2の上流側の端面を三元触媒始端面2A(第1触媒の始端面)、下流側の端面を三元触媒終端面2B(第1触媒の終端面)とする。三元触媒始端面2A及び三元触媒終端面2Bは、同一径の円形である。
図5、図7及び図8に示すように、三元触媒2は、排気ガスを浄化するためのキャタリスト本体として、上流側に配置された前段部21と下流側に配置された後段部22とを備えた2段構成である。前段部21は、エンジンEの低負荷運転時の低温の排気ガスの浄化を行う低温活性に優れた三元触媒である。また後段部22は、高負荷運転時等の高温の排気ガスの浄化を行う高温活性に優れた三元触媒である。なお、本実施形態において、三元触媒2は、前段部21及び後段部22を備えた2段構成であるが、これに限られるものではなく、単一の触媒構成であってもよいし、さらに3つ以上に分割された多段構成であってもよい。
図7に示すように、三元触媒2の長手方向、すなわち三元触媒中心軸L2に平行な方向の全長をH2とすると、後段部22の長さH22に対する前段部21の長さH21の比H21/H22は約1である。前段部21と後段部22の長さの比H21/H22は、エンジンEの種類等に応じて変化させることができるが、三元触媒2の優れた触媒性能を得る観点から、好ましくは0.50以上2.0以下、より好ましくは0.75以上1.25以下である。
なお、図7に示すように、三元触媒2の三元触媒始端面2Aを含む先端部分、すなわち前段部21の先端部分は、接続管4から突出している。
前段部21は、排気ガス温度が低い場合の排気ガス浄化に適した触媒であるため、高温の排気ガスに曝されることによる熱害の影響が高くなる。前段部21を接続管4内から外側に突出させることにより、高負荷運転時等においても接続管4内に充満した高温の排気ガスに曝されることがなくなるため、前段部21の熱害による劣化を効果的に防止することができ、三元触媒2全体に対する熱害のリスクを低減させることができる。
前段部21は、全体を接続管4から突出させてもよいし、一部だけ突出させてもよい。また、前段部21の長さH21に応じて突出量を調整することができる。前段部21の突出量は、低温活性に優れた触媒の熱害を防ぐ観点から、前段部の長さH21の好ましくは50%以上100%以下、より好ましくは60%以上95%以下、特に好ましくは70%以上90%以下である。
なお、高温活性に優れた三元触媒を用いた後段部22を設ける場合は、後段部22も接続管4から突出させてもよいし、突出させなくてもよい。後段部22は、高温の排気ガスに対して優れた浄化性能を示すことを考慮すると、排気浄化装置1のコンパクト化の観点から、後段部22全体を接続管4内に挿入しておくことが好ましい。
さらに、図5に示すように、三元触媒2は、キャタリスト本体としての前段部21及び後段部22の外周全体を覆うキャタマット23と、そのキャタマット23の外周全体を覆うキャタケース24とを備えている。
排気ガス温度は、軽負荷では400℃前後の低ガス温である一方、高負荷では800℃前後の高ガス温となる。そうすると、三元触媒2を通過した後の高温の排気ガスに、三元触媒2自身が常に曝されることで、三元触媒2が熱害により劣化する虞が生じる。
キャタマット23は、高温の排気ガスに曝される環境下においても安定してキャタリスト本体としての前段部21及び後段部22を保持するためのものであり、例えばセラミックなどの高耐熱性、保温性を有する材料で形成されている。厚さは、三元触媒2の大きさやキャタマット23の材料等に依存するものであり、特に限定されるものではないが、三元触媒2の熱害防止の観点から、例えば2.0mm以上8.0mm以下、好ましくは3.0mm以上5.0mm以下、より好ましくは3.6mm以上4.0mm以下とすることができる。2.0mmより薄いと十分な保持性能・耐熱性能・保温性能を得ることが困難となる傾向があり、8.0mmより厚いと製造コストの増加を招く虞や、制御用デバイス搭載用のスペース確保を困難とする虞がある。
キャタケース24は、三元触媒2の前段部21及び後段部22並びにキャタマット23を保持するためのものであり、例えば鉄、ステンレス鋼等の金属製である。なお、キャタマット23及びキャタケース24としては、公知のものを使用してもよい。
<GPF>
GPF3は、三元触媒2の下流側に配設されており、三元触媒2を通過した排気ガス中のパティキュレートマター(以下、「PM」と称する。)をトラップするためのフィルタである。GPF3は、詳細な説明は省略するが、例えばハニカム担体等に目封じを施し、フィルタ機能を追加したものであり、フィルタに堆積したPMの燃焼を促進するため触媒コートを施したものが挙げられる。排気ガス中のPMはGPF3の隔壁表面に吸着され、PMが堆積したところで、例えばPM燃焼温度に高めるためメイン噴射の後に燃料を噴射するポスト噴射を行い、GPF3に堆積したPMを焼却除去する。GPF3としては、特に限定されるものではなく、いかなる公知のものも用いることができる。
GPF3は、図1及び図2に示すように、GPF中心軸L3を有する円筒状の触媒である。GPF3の形状は、特に限定されるものではないが、排気経路への配設が容易であり、均一な排気ガス流れを得る観点から、筒状であることが好ましい。GPF中心軸L3に垂直な断面の形状は、特に限定されるものではなく、真円状、楕円状、矩形状、多角形状等のいかなる形状を採用することができるが、均一な排気ガス流れを得るとともに製造コストを抑える観点から、好ましくは真円状、楕円状である。
図9に示すように、GPF3の上流側の端面をGPF始端面3A(第2触媒の始端面)、下流側の端面をGPF終端面3B(第2触媒の終端面)とする。GPF始端面3A及びGPF終端面3Bは、同一径の円形である。
なお、GPF3は、三元触媒2と同様に、排気ガス浄化用のGPFキャタリスト本体と、そのGPFキャタリスト本体の外周全体を覆うGPFキャタマットと、そのGPFキャタマットの外周全体を覆うGPFキャタケースとを備えている。GPFキャタマット及びGPFキャタケースは、上述のキャタマット23及びキャタケース24と同様の目的で用いられ、これらと同様の構成のものを用いることができる。
<接続管>
接続管4は、三元触媒2とGPF3とを接続するための管状部材であり、排気経路の一部を形成している。
図10に示すように、接続管4は、上流側の第1開口4Aと、下流側の第2開口4Bと、これら第1開口4Aと第2開口4Bとを接続する曲がり部4Cとを備えている。
図10に示すように、三元触媒2は、三元触媒終端面2B側から第1開口4Aを通じて接続管4内に挿入されている。一方、図5等に示すように、GPF3は、GPF始端面3A側から第2開口4Bを通じて接続管4内に挿入されている。
−三元触媒とGPFの相対配置−
図9は、図4におけるIX−IX断面を示す図であるが、三元触媒2の三元触媒中心軸L2に垂直であり且つGPF3及び排気ガス出口5を通る断面を左側から見た図である。図9に記載された断面を以下「IX−IX断面」(縦断面)と称する。図9における符号PL32で示す線は、GPF3のGPF中心軸L3を含み且つ三元触媒2の三元触媒中心軸L2に平行な平面を示している。
図9に示すように、IX−IX断面上で、三元触媒2の三元触媒中心軸L2の位置は、平面PL32、すなわちGPF3のGPF中心軸L3よりも下側にある。これにより、後述のごとく、排気マニホールドMを三元触媒2の上方に配置させることができ、排気浄化装置1を車両内にコンパクトに配置させることができる。
そして、図5に示すように、三元触媒2の三元触媒終端面2BとGPF3のGPF始端面3Aとは、曲がり部4C内で、二面角αが約90度となるように配置されている。この二面角αは、この角度に限定されるものではないが、三元触媒2からGPF3への排気ガス流れを十分に確保する観点から、互いに好ましくは60度以上120度以下、より好ましくは70度以上110度以下、特に好ましくは80度以上100度以下である。
加えて、GPF3のGPF始端面3Aには、三元触媒2の側面によりその一部が覆われて重複部分31が形成されている。
図5は、図3におけるV−V断面を示す図であるが、三元触媒2の三元触媒中心軸L2を含み且つGPF3のGPF中心軸L3と平行な断面を上側から見た図である。図5に記載された断面を以下「V−V断面」(断面)と称する。図5に示すように、V−V断面上で、重複部分31を形成する三元触媒2の側面の長さH31は、三元触媒2及びGPF3をコンパクトに配置させつつ、GPF3内の排気ガス流れを均一にする観点から、三元触媒2の全長H2の好ましくは10%以上50%未満である。
また、三元触媒2の側面の長さH31は、図5のV−V断面において、三元触媒2及びGPF3をコンパクトに配置させつつ、GPF3内の排気ガス流れを均一にする観点から、GPFの幅W3の好ましくは10%以上50%未満である。
このように、三元触媒2とGPF3とを互いに横方向に配置するときに、第1触媒及びGPF3の重複部分31を形成しつつも、その範囲を上述の範囲未満に抑えることにより、排気浄化装置1のコンパクト化を実現させるとともに、GPF3の、特に重複部分31の利用効率を向上させることができる。
−第1接続部材及び第2接続部材−
また、接続管4は、図10及び図12に示すように、第1接続部材40と、第2接続部材41とにより構成されている。
図12に示すように、第1接続部材40及び第2接続部材41には、接続管4の三元触媒2の三元触媒終端面2B近傍にそれぞれ第1接合部40Aと第2接合部41Aとが設けられており、これら第1接合部40Aと第2接合部41Aとが嵌合されることにより接続管4が形成される。
図10に示すように、第1接続部材40には、第1開口4A及び第2開口4Bの一部、すなわち右側半分が設けられている。また、第2接続部材41には、第2開口4Bの他部、すなわち残りの左側半分が設けられている。
換言すると、接続管4は、2つの部材、第1接続部材40及び第2接続部材41からなり、第1開口4A、第2開口4Bの一部及び曲がり部4Cの一部が第1接続部材40に設けられている。そして、第2開口4Bの残部及び曲がり部4Cの残部が第2接続部材41に設けられている。
接続管4を、第1接続部材40と第2接続部材41とに分割して成形することにより、複雑な形状を備えた接続管4を精度よく成形することができる。また、第2開口4Bにおける第1開口4A側の一部は、第1開口4Aから、曲率半径の小さな湾曲形状の曲がり部4Cの壁面を経て接続されているため、当該曲がり部壁面には応力が集中しやすい。第1接続部材40と第2接続部材41の分割位置を、このような応力が集中しやすい位置を避けて形成することにより、接続管4の耐久性を確保することができる。
また、本明細書において、図10に示すように、接続管4を含む排気浄化装置1をエンジンEに組み付けた状態で、接続管4の最上部及び最下部に位置する個所をそれぞれ天部4D及び底部4Eというものとする。なお、本実施形態においては、第1接続部材40と第2接続部材41の接合部近傍となっている。
−支持部−
図10及び図12に示すように、第1接続部材40は、三元触媒2の外周面を面支持するための支持部45を備えている。
支持部45は、図5、図9、図10、図11及び図12に示すように、第1開口4Aから三元触媒2の三元触媒終端面2Bに向かって三元触媒2の外周全周を面支持する第1開口側支持部45Aと、この第1開口側支持部45Aから延びるとともに、三元触媒2に対し、GPF3と反対側に位置する三元触媒2の外周面を面支持する三元触媒終端面側支持部45B(支持面)とにより構成されている。なお、図12には、説明のため、第1開口側支持部45A及び三元触媒終端面側支持部45Bの境界を点線で示している。
図9に示すように、三元触媒終端面側支持部45Bは、三元触媒2を左側、すなわち三元触媒終端面2B側から見たときに、三元触媒2の三元触媒中心軸L2周りの角度θが約190度となる範囲で、三元触媒2の外周面を面支持している。角度θは、当該角度に限定されるものではないが、排気浄化装置1のコンパクト化、接続管4による三元触媒2の保持性能向上、及び三元触媒2の熱害抑制の観点から、好ましくは180度以上である。
三元触媒2の外周面は、このように接続管4に形成された十分な面積の三元触媒終端面側支持部45Bによって面支持される。そうして、三元触媒2の支持性を向上させるとともに、触媒装置Qの前後方向をさらにコンパクト化させることができる。
また、三元触媒終端面側支持部45Bにより三元触媒2を支持させることで、三元触媒2を通過した排気ガスは、三元触媒終端面側支持部45Bにより支持されている外周面には接触しない。そうすると、三元触媒2のうち、三元触媒2自身を通過後の排気ガスに曝される部分の体積が減少し、高温の排気ガスに常に曝されることによる熱害を低減させることができる。特に、三元触媒2の外周全体は、上述のごとくキャタマット23及びキャタケース24で覆われているため、熱害によるキャタケース24の熱伸びを抑制し、延いてはキャタマット23の面圧低下を抑制することができる。また、熱害によるキャタマット23の風食、三元触媒2のキャタリスト本体のキャタマット23及びキャタケース24からの保持ずれを防止することができる。
さらに、図1に示すように、三元触媒終端面側支持部45Bにより支持されている外周面は、エンジンEのシリンダブロックE1に隣接しているから、三元触媒2を通過した排気ガスがシリンダブロックE1側に流入しないことにより、触媒装置Qの外側への熱害を抑制することもできる。
−第1壁部及び第2壁部−
第2接続部材41は、図5、図6、図10及び図12に示すように、三元触媒2を通過した排気ガスをGPF3へと案内するための第1壁部42及び第2壁部43を備えている。図5に示すように、第1壁部42は、三元触媒2の三元触媒終端面2Bと対向しており、第2壁部43は、GPF3のGPF始端面3Aと対向している。
なお、接続管4を第1接続部材40及び第2接続部材41に分割して成形するときに、第1壁部42及び第2壁部43を一方の第2接続部材41に形成することにより、排気ガスを案内する壁部に分割位置を形成することなく滑らかな壁面を得ることができる。そうして、排気ガス流れの乱れを抑制することができる。
第1壁部42は、図10及び図12に示すように、移行壁部42Aと、傾斜壁部42Bと、段差壁部42Cとを備えている。移行壁部42Aは、第2開口4Bを形成する下流端から滑らかに前方へ延びている。傾斜壁部42Bは、移行壁部42Aに滑らかに接続されるとともに、三元触媒2側に立ち上がるように形成されている。段差壁部42Cは、後方は傾斜壁部42Bに滑らかに接続されるとともに、前方は、図5に示すように、第2壁部43に第2壁部曲率半径R3(所定曲率半径)をもって滑らかに接続されている。
移行壁部42Aは、図10に示すように、接続管4を第2開口4B側から第1開口4Aが右側に配置されるように見たときに、接続管4の底部4E側から移行壁部曲率半径R1をもって立ち上がるように形成されている。同様に、段差壁部42Cは、接続管4の底部4E側から段差壁部曲率半径R2をもって立ち上がるように形成されている。なお、図10に示すように、移行壁部曲率半径R1及び段差壁部曲率半径R2を併せて第1壁部曲率半径Rという。
ここに、図10に示す第1壁部曲率半径Rは、図5に示す第2壁部曲率半径R3よりも大きくなるように設定されている。
排気ガスなどの流体は、曲率半径の大きな曲面に沿って流れる傾向があることが知られている。例えば、図15に示すように、接続管4の曲がり部4Cについて、一般的な湾曲した管形状、すなわち、第2壁部曲率半径R3が第1壁部曲率半径Rよりも大きく緩やかに湾曲した形状を採用した場合を考える。この場合、図15中破線矢印で示すように、三元触媒2を通過した排気ガスは、その大部分が、第2壁部曲率半径R3で緩やかに湾曲した壁面に沿って、そのままGPF3へ流入すると考えられる。そうすると、GPF3の重複部分31近傍に流入する排気ガス量が低下し、GPF3の利用効率が低下し得る。また、排気ガス量が多くなる部分では、排気ガスの流速が高まるため、通気抵抗が増大して出力が低下し得る。
一方、本実施形態に係る排気浄化装置1では、接続管4における曲がり部4Cの第1壁部42及び第2壁部43は、図5及び図6に示すように、第2壁部曲率半径R3を小さくするとともに、図10及び図11に示すように、第1壁部曲率半径Rは、第2壁部曲率半径R3よりも大きくなるように形成されている。
そうすると、図6に示すように、排気ガスの流れに変化が生じる。すなわち、三元触媒2を通過した排気ガスについて、第1壁部42と第2壁部43との接続部分の壁面よりも、第1壁部42の壁面に沿って流れる傾向が高まる。具体的には、図6中破線矢印で示すように、図15に示す流れと同様の排気ガスの流れが減少する。一方で、図6中実線矢印で示すように、第1壁部42に到達しつつ、特に移行壁部42Aや段差壁部42Cの移行壁部曲率半径R1や段差壁部曲率半径R2をもって湾曲して形成された壁面に沿って、下方から上方へ巻き上がるような排気ガスの流れが増加する。このように、第1壁部42に到達しつつ三元触媒2とGPF3との間の空間に巻き上がるような排気ガスの二次流れを利用することにより、排気ガス全体の流速が低減され、接続管4内に排気ガスが充満する。そうして、GPF3の重複部分31に流れ込む排気ガス量を増加させることができるとともに、GPF3へ流入する排気ガスの通気抵抗を低下させ、排気ガス流れを均一化させることができ、延いてはGPF3の利用効率・機能・性能を向上させることができる。
また、第1壁部42のうち、第2壁部43と連なる段差壁部42Cは、移行壁部42Aよりも三元触媒2側に突出している。これにより、図6に示すように、三元触媒2を通過して段差壁部42Cに到達した排気ガスが、移行壁部42Aが存在するGPF3の端に向かって集中的に流れることを抑制するとともに、重複部分31への流れを促進させることができる。
さらに、図10に示すように、移行壁部曲率半径R1は、段差壁部曲率半径R2よりも大きくなるように設定されている。
図7、図8及び図11中の実線矢印で示すように、三元触媒2を通過した排気ガスは、第1壁部42の、特に移行壁部42Aや、段差壁部42Cに到達しつつその湾曲した壁面に沿って巻き上がる、又は、巻き下がるように流れ、接続管4の曲がり部4C内に充満すると考えられる。このとき、図7及び図8に示すように、移行壁部曲率半径R1が段差壁部曲率半径R2よりも大きくなるように、すなわち移行壁部42Aが段差壁部42Cよりも緩やかに湾曲するように形成されていることから、GPF3のGPF始端面3A近傍において、排気ガス流れの速度をさらに低下させることができる。そうして、接続管4内からGPF3に流入する排気ガスの通気抵抗をさらに低下させて、排気ガスの流れを均一化させることができ、延いてはGPF3の利用効率・機能・性能をさらに向上させることができる。
また、図8に示すように、接続管4の天部4D側であり且つ第2接続部材41に、台座部44が設けられており、例えば図4に示すNOxセンサ92(検出手段)などの各種センサ等の制御用デバイスを設置することができる。なお、図8では、簡単のため、NOxセンサ92のセンサ本体の図示を省略し、このセンサ本体を取り付けるためのNOxセンサ取付部92Aのみを示している。
三元触媒2を通過した排気ガスは、上述のごとく、接続管4内に充満してGPF3に流入していく。このとき、接続管4の天部4D側は、三元触媒2を通過した排気ガスが直接到達することが少なく、第1壁部42の壁面に沿って巻き上がるような排気ガスの二次流れにより排気ガスが充満する。そうすると、接続管4の天部4D側には、排気ガスの成分濃度を始め、例えば温度や圧力等を検出するために十分な量の排気ガスが、流速が低下した状態で充満する。そうして、接続管4の天部4D側に各種センサを配置させることにより、安定した検出精度を確保することができ、各種センサなどの制御用デバイスの搭載性が向上する。
なお、台座部44は、図8に示すように、平坦に形成されているが、形状はこれに限られず、例えば曲面状等に形成されていてもよい。また、各種センサ等の制御用デバイスは、台座部44以外の部分に設置されてもよい。
<GPF終端部>
図3に示すように、GPF3の終端側には、GPF終端部7が接続されている。このGPF終端部7には、図13に示すように、GPF3を通過した排気ガスの出口である排気ガス出口5を取り付けるための排気ガス出口導入孔71と、排気ガスの一部を吸気側に供給するEGR用取出口6を取り付けるためのEGR用導入口72とが設けられている。
<排気ガス出口>
排気ガス出口5は、GPF3を通過した排気ガスを図外の下流側排気ガス通路へ案内するとともに、三元触媒2及びGPF3による排気ガスの浄化に伴い発生した水分を溜めて除去するためのものである。
図5に示す、符号PRL31で示す線は、GPF中心軸L3のV−V断面上への投影線である。また、符号L5で示す線は、排気ガス出口5の排気ガス出口中心軸を示している。そして、符号P5で示す点は、当該排気ガス出口中心軸L5上の点であって、図13に示す、後述する排気ガス出口導入孔71を含む平面との交点、すなわち、排気ガス出口導入孔71の中心を示しており、以下の説明において、排気ガス出口5の中心位置P5と称する。
図5に示すように、GPF3のGPF終端面3B側の排気ガス出口5の中心位置P5は、GPF3のGPF中心軸L3のV−V断面上への投影線PRL31よりも右側、すなわち三元触媒2側へオフセットされている。
本構成によれば、図6及び図13に示すように、GPF3に流入した排気ガスについて、排気ガス出口5に向かう流れが生じる。そうすると、排気ガス出口5に向かう流れにつられて、重複部分31に流れ込む排気ガス量が増加する。そうして、GPF3の利用効率を向上させることができる。
なお、図5に示すように、排気ガス出口5のオフセット量は、重複部分31に流入する排気ガス量を十分に確保して、GPF3の利用効率を向上させる観点から、好ましくは、V−V断面上で、排気ガス出口5の三元触媒2側の排気ガス出口右側面5Aが、GPF3の三元触媒2側のGPF側面3Cよりも右側、すなわち三元触媒2側に位置する程度に設定することができる。このとき、排気ガス出口5付近の通気抵抗の増加を抑制する観点から、V−V断面上で、排気ガス出口5の左側の排気ガス出口左側面5Bが、GPF3の三元触媒2側のGPF側面3Cよりも左側に位置する程度に、排気ガス出口5のオフセット量を設定することが好ましい。
また、図9に示すように、排気ガス出口5は、平面PL32から下側に配置されている。このように、排気ガス出口5をGPF3に対して下方に配置することにより、三元触媒2及びGPF3による排気ガスの浄化に伴い発生した水分を排気ガス出口5において効果的に溜めて除去することができる。
<EGR用取出口>
エンジンEの構成として、ノッキングの発生防止や窒素酸化物NOx量の低減を目的として、排気ガスの一部を吸気側に再循環させるEGRを採用することができる。その場合、GPF3のGPF終端面3B側に排気ガスのEGR用取出口6を設けることができる。
図5に示すように、EGR用取出口6は、V−V断面上で、GPF3のGPF中心軸L3の投影線PRL31に対して、排気ガス出口5と反対側に配置されている。そして、図13に示すように、GPF終端部7には、排気ガス出口導入孔71と離間した位置に、EGR用導入口72に排気ガスを案内するためのEGR用排気ガス案内路72Aが形成されている。
本構成によれば、EGR用に十分な量の排気ガスを確保できるとともに、GPF3内の排気ガスの流れを排気ガス出口5側とEGR用取出口6側とに分散させて均一化させることができる。そうして、GPF3の利用効率・機能・性能をさらに向上させることができる。
<車体内の配置>
本実施形態に係る排気浄化装置1は、例えば、図14に示すような車両レイアウトZの構成に組み込むことができる。
すなわち、図9に示すように、三元触媒2は、GPF3よりもやや下方に設けられている。従って、図14に示すように、排気マニホールドMを三元触媒2の上方に近接して配置することにより、排気浄化装置1を、特に前後方向において、よりコンパクト化させることができる。
また、図1及び図3に示すように、接続管4の底部4EとGPF3のGPF底部3Dは、直線状に形成されている。これにより、図14に示すように、接続管4及びGPF3の下方に、動力分割装置K(車両部品)が近接して配置されている。こうして、前後左右上下方向において、よりコンパクトな車両レイアウトをもたらすことができる。
なお、接続管4及びGPF3の下方に配置される車両部品は、動力分割装置Kに限られるものではなく、その他の車両部品であってもよい。具体的には例えば、駆動系のドライブシャフトや、排気浄化装置1が例えばFR車両等に適用される場合には、マウント系のエンジンマウント等を近接配置させることができる。
(その他の実施形態)
以下、本発明に係る他の実施形態について詳述する。なお、これらの実施形態の説明において、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
実施形態1の排気浄化装置1はFF車両に適用されていたが、4つの排気ポートに接続された排気マニホールドMの独立排気管を後方に延ばしつつ集合させ、エンジンE後端で車幅方向中央側に指向させた後に後方に延ばすようにすることでFR車両にも適用することができる。
実施形態1において、第1触媒は三元触媒2、第2触媒はGPF3という構成であったが、触媒はこれらに限られるものではなく、種々の触媒を用いることができる。具体的には例えば、排気浄化装置1をディーゼルエンジンに適用する場合には、ディーゼルパティキュレートフィルタを採用してよい。また、第1触媒及び第2触媒として、酸化触媒及びNOx浄化用触媒とを組み合わせた構成であってもよい。
実施形態1において、図9に示すように、三元触媒2はGPF3よりもやや下方に設けられており、また、図10に示すように、第1壁部42の移行壁部42A及び段差壁部42Cは、接続管4の底部4E側から、それぞれ移行壁部曲率半径R1及び段差壁部曲率半径R2をもって立ち上がるように形成されていた。この点、三元触媒2はGPF3と同程度の高さ又はGPF3よりも高い位置に設けられてもよい。また、第1壁部42の移行壁部42A及び段差壁部42Cは、接続管4の天部4D側から、それぞれ移行壁部曲率半径R1及び段差壁部曲率半径R2をもって立ち下がるように形成されていてもよい。また、接続管4の天部4D側及び底部4E側のいずれからも湾曲するように形成されていてもよい。また湾曲形状の代わりに、例えば台座部44のような緩やかな傾斜を設ける構成としてもよく、この場合、当該傾斜に沿って排気ガスの二次流れが形成され得る。なお、どのような場合においても、センサ取付用の台座部44等の検出手段取付位置は、接続管4の天部4D側に限らず、底部4E側や第1接続部材40等の排気ガス流れが均一化される位置に適宜設けることができる。
実施形態1では、排気マニホールドMの出口が気筒の配列の右側に配置されるように構成されており、接続管4は、図10に示すように後方から見たときに、第1開口4Aが右側に配置されるように構成されていた。この点、車両レイアウトに応じて、第1開口4Aがその他の方向、例えば左側や上下方向に配置されるように構成されていてもよい。
本発明は、エンジンの排気装置のコンパクト化を実現しつつ触媒の利用効率や機能・性能、制御用デバイスの搭載性を向上させることができるので、極めて有用である。
1 排気浄化装置(エンジンの排気装置)
2 三元触媒(第1触媒)
2A 三元触媒始端面(第1触媒の始端面)
2B 三元触媒終端面(第1触媒の終端面)
3 ガソリンパティキュレートフィルタ、GPF(第2触媒)
3A GPF始端面(第2触媒の始端面)
3B GPF終端面(第2触媒の終端面)
3C GPF側面(第2触媒の第1触媒側の側面)
3D GPF底部(第2触媒底部)
4 接続管(接続部材)
4A 第1開口
4B 第2開口
4C 曲がり部
4D 天部
4E 底部
5 排気ガス出口
5A 排気ガス出口右側面
5B 排気ガス出口左側面
6 EGR用取出口
7 GPF終端部
21 前段部
22 後段部
23 キャタマット
24 キャタケース
31 重複部分
40 第1接続部材
40A 第1接合部
41 第2接続部材
42 第1壁部
42A 移行壁部
42B 傾斜壁部
42C 段差壁部
43 第2壁部
44 台座部
45 支持部
45A 第1開口側支持部
45B 三元触媒終端面側支持部(支持面)
71 排気ガス出口導入孔
72 EGR用導入口
72A EGR用排気ガス案内路
92 NOxセンサ(検出手段)
92A NOxセンサ取付部
E エンジン
K 動力分割装置(車両部品)
L2 三元触媒中心軸(第1触媒の中心軸)
L3 GPF中心軸(第2触媒の中心軸)
L5 排気ガス出口中心軸(排気ガス出口の中心軸)
M 排気マニホールド
N 接続部
P5 中心位置
PRL31 投影線
PL32 平面
Q 触媒装置
R 第1壁部曲率半径
R1 移行壁部曲率半径
R2 段差壁部曲率半径
R3 第2壁部曲率半径(所定曲率半径)
α 二面角
θ 角度

Claims (4)

  1. エンジンの排気経路上に配設され、該エンジンから排出される排気ガスを浄化するための第1触媒と、
    前記第1触媒の排気ガス流れ方向下流側に配置され、該第1触媒を通過した排気ガスを浄化するための第2触媒と、
    前記排気経路の一部を形成するとともに前記第1触媒と前記第2触媒とを接続する管状の接続部材と
    を備え、
    前記接続部材は、排気ガス流れ方向上流側の第1開口と、排気ガス流れ方向下流側の第2開口とを備えており、
    前記第1触媒は、その終端面側から前記第1開口を通じて前記接続部材内に挿入されており、
    前記第2触媒は、その始端面側から前記第2開口を通じて前記接続部材内に挿入されており、
    前記第1触媒の前記終端面と、前記第2触媒の前記始端面とは、互いに60度以上120度以下の二面角をなしており、
    前記第2触媒の前記始端面は、前記第1触媒の側面によりその一部が覆われて重複部分が形成されており、
    前記接続部材は、前記第1触媒の外周面を面支持する支持面を備えており、
    前記支持面は、前記第1触媒に対し、前記第2触媒と反対側に位置する該第1触媒の外周面を面支持しており、
    前記支持面は、前記第1触媒を前記終端面側から見たときに、前記第1触媒の中心軸周りの角度が180度以上の範囲で、該第1触媒の外周面を面支持している
    ことを特徴とするエンジンの排気装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1触媒は、
    排気ガスを浄化するためのキャタリスト本体と、
    前記キャタリスト本体の外周全体を覆う高耐熱性を有するキャタマットと、
    前記キャタマットの外周全体を覆うキャタケースとを備えた
    ことを特徴とするエンジンの排気装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1触媒の始端面を含む先端部分は、前記接続部材から突出している
    ことを特徴とするエンジンの排気装置。
  4. 請求項3において、
    前記第1触媒は、排気ガス流れ方向上流側に配置された前段部と、排気ガス流れ方向下流側に配置された後段部とを備えた2段構成であり、
    前記前段部は、低温活性に優れた触媒であり、
    前記後段部は、高温活性に優れた触媒である
    ことを特徴とするエンジンの排気装置。
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