JP4814622B2 - 金型の表面処理方法及び金型 - Google Patents

金型の表面処理方法及び金型 Download PDF

Info

Publication number
JP4814622B2
JP4814622B2 JP2005342854A JP2005342854A JP4814622B2 JP 4814622 B2 JP4814622 B2 JP 4814622B2 JP 2005342854 A JP2005342854 A JP 2005342854A JP 2005342854 A JP2005342854 A JP 2005342854A JP 4814622 B2 JP4814622 B2 JP 4814622B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
injection
nozzle
solid lubricant
surface treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005342854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007144461A (ja
Inventor
一徳 梅田
寛一 初鹿野
邦男 松崎
幸太郎 花田
章浩 田中
正人 石渡
盛夫 月田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Fuji Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2005342854A priority Critical patent/JP4814622B2/ja
Publication of JP2007144461A publication Critical patent/JP2007144461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4814622B2 publication Critical patent/JP4814622B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、金型の表面処理方法及び前記方法により表面処理された金型に関し、より詳細には、金型の表面に潤滑性を付与する表面処理方法及び前記方法で表面処理された金型に関する。
従来より、金型を使用した各種の成形において、金型に潤滑性を付与することで、加工負荷を軽減し、被加工材の表面状態の改善、金型に対する被加工材の移着防止、金型の摩耗防止等を目的として、潤滑剤が使用されている。
このような金型用の潤滑剤としては、一般に潤滑成分を分散させた油性や水溶性の樹脂が使用されており、このような潤滑剤を金型にスプレー等によって塗布することで使用される。
このようにして使用される潤滑剤にあっては、金型の熱によって悪臭等を伴う熱分解ガスを生じ易いことから、このような熱分解ガスの発生を防止する目的で、熱分解ガスが生じやすい油性の基剤を使用することなしに、固体潤滑剤と水溶性ポリマ及び界面活性剤とで構成した金型用潤滑剤や(特許文献1参照)、粉状固体潤滑剤と、有機又は無機化合物より成る付着性向上剤と、揮発性溶剤とによって構成された金型用潤滑剤(特許文献2参照)等も提案されている。
また、金型に関する技術ではないが、潤滑油等の液体潤滑剤に代え、摺動製品等の耐摩擦性や耐摩耗性の要求される機械要素部品に固体潤滑剤の被膜を形成する方法も提案されており、このような方法の一例として二硫化モリブデンの粉末を圧縮空気等の高速気流によってアルミニウム合金製の処理対象表面に噴射することにより二硫化モリブデンの被膜を形成する方法が提案されている(非特許文献1参照)。
なお、前述の二硫化モリブデンの噴射による被膜の形成方法は、処理対象の表面に対する固体潤滑剤被膜の形成を二硫化モリブデン粉体の衝突エネルギによって行っていることから、二硫化モリブデンに比べて比重が小さい黒鉛(二硫化モリブデンの比重4.8;黒鉛の比重2.24)等の他の固体潤滑剤を使用する場合には、充分な衝突エネルギを得ることができず、また、アルミニウム合金に比べて硬度が高い鋼等、被膜の形成により高い衝突エネルギが必要となる処理対象に応用できない点に鑑み、黒鉛粉末により固体潤滑剤被膜を形成するための噴射条件に関する研究報告(非特許文献2参照)や、比重の軽い固体潤滑剤の噴射に使用した場合であっても高い衝突エネルギを得ることができるように、噴射速度を向上させることができるように特別に設計された噴射ノズルの提案(特許文献3参照)が行われている。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開2003−13085号公報 特開2000−33457号公報 特開2005−144566号公報 社団法人日本トライボロジー学会発行「トライボロジスト」第47巻 第12号(2002)895 荻原秀実 "固体潤滑剤の微粒子ピーニングによる内燃機関ピストンしゅう動部の表面改質" 社団法人日本トライボロジー学会発行「トライボロジー会議予稿集 東京 2003-5」(発行2003年4月18日)P293-294,梅田一徳、他 "黒鉛粉末の高速噴射による自己潤滑性表面層の創製"
鍛造などの塑性加工の現場では、金型又はビレット等の加工材に前述したような潤滑剤を塗布することで、金型と材料との界面に潤滑性を与え、金型に対する加工材の付着や金型の摩耗等を防止している。
しかし、前述したように金型やビレット等の加工材に塗布して使用する潤滑剤にあっては、これを金型や加工材に塗布して成型を行うと、得られた成型品の表面に潤滑剤が付着する。
そのため、得られた成型品を洗浄等して付着した潤滑剤を除去する工程が必要となるが、潤滑剤が極めて強固に付着するために容易には除去することができない。
また、このような洗浄のための労力、設備が必要となり、そのためのコストが製品の価格に反映されると共に、洗浄に使用した排水の処理作業や処理施設も必要となる。
また、前述した金型等に塗布して使用する潤滑剤にあっては、スプレー等でこれを金型等に塗布すれば、潤滑剤が作業環境に飛散したり、また、金型の熱による熱分解による熱分解ガスが発生したり、このような熱分解ガスの低減が図られたもの(例えば特許文献2に記載のもの)であっても、潤滑剤中に添加した揮発溶剤等の揮発によって作業環境を汚染するおそれがある。
このように、金型等に塗布して使用する従来の金型用潤滑剤にあっては、熱分解ガスの発生等を低減する工夫が成されていたとしても、依然として加工作業現場の汚染を完全に防止することができず、作業環境の改善を図ることができない。
一方、固体潤滑剤の粉体を金型に噴射して衝突させることにより金型の表面に固体潤滑剤の被膜を形成することができれば、スプレー等による潤滑剤の塗布作業を省略することができるとともに、製品の洗浄や後加工が不要となる。さらに加工表面精度の向上、清浄化や作業環境の改善ができ、これらの作業工程の簡素化により製品コストの低減も可能となる。
そして、前述の非特許文献2に示すように、黒鉛等の比較的安価で比重の小さい固体潤滑剤粉体を噴射した場合であっても、処理条件によっては処理対象の表面に固体潤滑剤の被膜を形成することができることが確認されている。
しかし、非特許文献2に記載されている条件に従えば処理対象の表面に黒鉛層を形成できることは確認できたが、黒鉛層が形成された処理対象の表面には、黒鉛層の形成ムラが縞状の斑として現れ、処理対象の全体に均質な黒鉛層を形成することはできなかった。
また、前記非特許文献2に記載の条件は、平面に対する固体潤滑剤被膜の形成条件は示されているが、曲面に対する噴射処理条件の検討は示されていない。
さらに、前記方法によって実金型に対する表面処理を行ったところ、金型の表面は光沢面ではなく梨地状となり、摩擦抵抗が高いものとなった。そのため、前記非特許文献2に記載の表面処理方法は、金型の表面処理方法としての有利性は示されていない。
このように、前記従来技術として示した非特許文献2に記載の表面処理方法は、二硫化モリブデン以外の黒鉛等の固体潤滑剤粉体の噴射によっても固体潤滑剤の被膜を形成可能なことを示したものである点で優れた技術を開示するものであるが、これを直接金型の表面処理方法として適用したとしても、所望の効果を得ることはできない。
そこで本発明は、金型に対しても実用可能な固体潤滑剤粉体の噴射条件を求めることにより、前述したような潤滑剤の塗布を行うことなく、金型に潤滑性を付与することのできる金型の表面処理方法、及び前記表面処理された金型を提供することを目的とし、これにより、潤滑剤の塗布、成型品の洗浄等を不要とし、ひいては作業環境の改善を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の金型の表面処理方法は、金型の表面に固体潤滑剤の粉体を高速気体と共に噴射して、前記金型の表面に固体潤滑剤層を形成する金型の表面処理方法において、
前記固体潤滑剤の噴射時、噴射ノズルを噴射方向前後及び又は左右方向に振動させることを特徴とする(請求項1)。
前記金型の表面処理方法において、前記ノズルの一往復の移動を1回の振動とし、前記ノズルを毎分30以上の振動数で振動を行う(請求項2)。
さらに、前記金型の表面処理方法において、前記固体潤滑剤粉体の噴射を二回に分けて行う,この場合、二回目の噴射を一回目の噴射よりも低い噴射圧力により行うことが好ましく(請求項4)、例えば,前記第1回目の噴射を、噴射圧力:0.8〜1.0MPa,噴射距離:30〜70mm,噴射時間:20〜40sec,ノズル振幅:80〜120mm,ノズル振動数:30〜60cpmで行うと共に、前記第2回目の噴射を、噴射圧力:0.05〜0.2MPa,噴射距離:30〜70mm,噴射時間:20〜40sec,ノズル振幅:80〜120mm,ノズル振動数:30〜60cpmで行う(請求項5)。
なお、前記固体潤滑剤の粉体としては、粒径5〜30μmの黒鉛を好適に使用することができる(請求項6)。
また、本発明の金型は、前述したいずれかの方法によって表面処理されたことを特徴とする金型である(請求項7)。
以上説明した本発明の構成により、前記方法により表面処理を施すことにより、金型自体に潤滑性を付与することができ、これにより、金型や加工材に潤滑剤を塗布する必要がなくなった。
その結果、潤滑剤の塗布時における潤滑剤の作業環境への飛散、揮発溶剤の揮発、金型の加熱に伴う分解ガスの発生に伴う作業環境の悪化が無くなり、作業環境を改善することができた。
さらに、前記構成の表面処理によって金型に潤滑性や離型性を付与することにより、該金型によって得られた成型品の表面には潤滑剤の付着がないことから、成型後に成型品を洗浄等する工程を省略することができると共に、洗浄に使用した洗浄水の処理作業、処理施設等を併せて省略することができた。
固体潤滑剤粉体の噴射を二回に分けて行い、二回目の噴射を一回目の噴射よりも低い噴射圧力により行う場合には、形成された固体潤滑剤層の表面がより平滑となり、光沢面となった。その結果、固体潤滑剤層表面の摩擦抵抗をさらに低減させることができた。
以下、本発明の金型の表面処理方法につき説明する。
本発明の金型の表面処理方法は、金型の表面に固体潤滑剤の粉末を高速で噴射することにより、金型の表面に、表面から内部にかけて固体潤滑剤を浸入させるものであり、使用する固体潤滑剤、噴射装置、噴射条件等は以下の通りである。
〔固体潤滑剤〕
一般に固体潤滑剤としては、金(Au)、銀(Ag)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)等の「軟質金属系」、黒鉛(C)、二硫化モリブデン(MoS)、二硫化タングステン(WS)、窒化ホウ素(BN)等の「層状構造物系」、ダイヤモンドやサファイア等の「超硬質系」、PTFE、ナイロン等の「有機高分子系」の固体潤滑剤が知られているが、本発明で使用する固体潤滑剤としては、このうち、潤滑性に優れた層状構造物系の固体潤滑剤を使用する。
なお、本発明の表面処理方法では、特に黒鉛等の比重の小さい固体潤滑剤粉体を使用する場合において効果的である。
使用する固体潤滑剤の形状は特に限定されず、各種形状のものを使用可能であるが、前述の層状構造物系の固体潤滑剤、一例として黒鉛は、高温(400℃位)までは安定的でかつ安価であり,六方晶系に属する板状結晶の層状構造で、この層状構造を構成している各層毎の面内は強い共有結合によって炭素間が結合しているものの、層と層との間の結合は比較的弱い力によって結合されているために、通常鱗片状を成し、本実施形態にあってはこのような鱗片状のものを使用した。
使用する固体潤滑剤の粒径は、この固体潤滑剤の長辺又は長径において20〜30μmの範囲であり、好ましくは10〜20μmである。
〔噴射装置及び噴射条件〕
前記固体潤滑剤の噴射装置としては、既知のブラスト加工装置を使用することができ、このような噴射装置の構成例を図1に示す。
図1に示す噴射装置は、噴射ノズル、空気圧縮機、噴射室、粉体供給器、分級器、回収ユニット、及び圧力配管によって構成されており、粉体供給器内で空気圧縮機からの圧縮空気と合流させた固体潤滑剤粉体を、噴射室内でノズルより噴射して金型に衝突させ、この噴射された固体潤滑剤粉体を回収して分級機によって再使用可能な固体潤滑剤粉体を回収して粉体供給器に再度導入すると共に、破砕して再使用不能な固体潤滑剤粉体を回収ユニットにより回収可能に構成したものである。
本発明の金型の表面処理方法にあっては、このようなブラスト加工装置によって、噴射圧力0.05〜1.0MPa、又は噴射速度240m/sec、噴射距離(ノズル先端と金型表面との距離)を25〜150mmとして前記固体潤滑剤の粉体を噴射する。
噴射時間は、処理面積0.0001mあたり5〜10secであり、形成される固体潤滑剤被膜が縞模の斑となることを防止するために、噴射に際し、前記ノズルを振動させる。
このノズルの振動は、ノズルを噴射方向前後に50〜150mmの振幅で振動させ、ノズルの1往復の振動を1振動数として、この振動数を20〜80cpm(cycle per minute)として行う。
表面処理した金型の表面を優れた潤滑面とするためには、特に固体潤滑剤粉体の噴射を二回に分けて行うと共に、二回目に行う噴射を一回目の噴射に対して低噴射圧力又は低噴射速度で行うことが効果的であり、このように、固体潤滑剤の噴射を二段階に分けて行う場合、各段階における好ましい噴射条件は下記の通りである。
第1回
噴射圧力:0.8〜1.0MPa
噴射距離:30〜70mm
噴射時間:20〜40sec
ノズル振幅:80〜120mm
ノズル振動数:30〜60cpm
第2回
噴射圧力:0.05〜0.2MPa
噴射距離:30〜70mm
噴射時間:20〜40sec
ノズル振幅:80〜120mm
ノズル振動数:30〜60cpm
〔作用等〕
以上のようにして、金型の表面に固体潤滑剤の粉体を高速で噴射すると、噴射された固体潤滑剤は金型の表面に衝突して金型の表面に、表面から内部にかけて固体潤滑剤が浸入し、高性能で強固な固体潤滑層が金型の表面に創製される。
この固体潤滑層の創製により、該金型にあっては潤滑剤の塗布等を行うことなく潤滑性を得ることが可能となった。
次に、固体潤滑剤として黒鉛を使用した試験例について以下説明する。
1.基礎データ試験
固体潤滑剤粉体の高速噴射による被膜形成方法を金型の表面処理技術として実用可能なものとするために、前段階として、先ず、曲面に対する好適な噴射条件を特定するための基礎データを調査するための試験を行った。
この試験では、円柱試料の円周面に均一で光沢のある黒鉛層が得られるような最適条件を求め、優れた特性が得られた処理条件を後述する実際の金型の表面処理条件として採用した。
1−1.試験条件
〔円柱試料〕
円柱試料として、下記のものを使用した。
材質:SKD11
サイズ:直径20mm×高さ25mm
〔固体潤滑剤〕
固体潤滑剤として黒鉛(グラファイト)を使用した。使用した黒鉛は、日本黒鉛商事株式会社製の製品名「CPB」であり、そのSEM写真を図2に示す。
使用した黒鉛は、鱗片状の粉末であり、その特性は、固定炭素分97%超、灰分2%未満、揮発分1%超、平均粒径19μm、見掛比重0.2g/mである。
〔噴射装置〕
前記黒鉛粉末の噴射に使用した噴射装置は、図1を参照して説明した前述の直圧式のブラスト加工装置である。
なお、噴射ノズルとして従来技術として示した特許文献3(特開2005-144566号公報)に記載のものを使用した。このノズルは、超高速理論から導いた末広形状の流路を備えるもので、本実施例ではノズル流路の最狭部(のど部)の直径を5mm、長さを前記のど部との比で11としたものを使用した。この噴射ノズルは、従来の噴射ノズルが噴射材の材質、比重、形状等にもよるが180〜200m/sec程度の噴射速度を限界としていたのに対し、最大で450m/sec程度の噴射速度を実現可能としたものである。
1−2.噴射時におけるノズル振動の有効性確認試験
黒鉛の噴射時において、ノズルを振動させた場合(実施例)と、ノズルの振動を行わなかった場合(比較例)における黒鉛層の形成状態の変化を確認した。
実施例1〜3及び比較例共に、ノズルの振動数を除き他の条件を同一とした。
前記円柱試料を、回転するターンテーブルに載せ、表1に示す条件で固体潤滑剤粉体(黒鉛)の噴射を行った。
なお、ノズルの振動は、ノズルを前後に100mm移動し、これにより噴射距離(円柱試料とノズル先端間の距離)を50〜150mmで周期的に変位させた。このときの一往復の移動を一振動数とした。
以上の結果、噴射距離を50mmで固定してノズルを振動させることなく黒鉛の噴射を行った比較例1の円柱試料にあっては、黒鉛層が形成されていることは確認できたものの、形成された黒鉛層にはムラがあり、この形成ムラが縞状の斑として現れていた。
一方、黒鉛の噴射時にノズルを振動させた実施例1〜3に記載の円柱試料では、振動数を10cpmとした実施例3にあっては、依然として縞状の斑の形成が認められたものの、比較例1のものに比較して形成されている縞状の斑は薄くなり、黒鉛層の形成ムラが解消されて均一さが向上していることが確認された。
さらに振動数を上昇させると、この縞状の斑は更に薄くなり、振動数30cpm以上では縞状の斑は確認できなくなった。その後、振動数を60cpmまで上昇しても同様の状態が維持された。
以上の結果から、曲面に対する黒鉛層の形成において、黒鉛粉体の噴射時にノズルを噴射方向前後に振動させることが、均一な黒鉛層の形成に有効であることが確認でき、特に、このノズルの振動数を30cpm以上とすることが、均一な黒鉛層の形成に有効であることが確認できた。
1−3.二段階噴射の有効性確認試験
黒鉛粉体を二回に分けて噴射する場合と、一回の噴射で行った場合とで、黒鉛層の形成状態の変化を確認した。
以上の噴射条件によって得られた各円柱試料について、固体潤滑剤被膜の形成状態の相違について目視による確認を行った。
実施例4,5の噴射条件で処理した円柱試料にあっては、一様に光沢のある黒鉛層の形成が確認された。
これに対して、ノズルの振動数を10cpmに減少させた実施例6の円柱試料にあっては、形成された黒鉛層に光沢は見られるものの、形成状態に若干のムラがあり、このムラが縞状の斑として確認された。
また、実施例3の噴射条件によって加工された円柱試料にあっては、ノズルに振動を加えたことにより縞状の斑、すなわち黒鉛層の形成ムラの存在は確認できなくなったものの、黒鉛層の光沢は他の実施例のものに比較して鈍いものとなっており、黒鉛層の表面が梨地状を帯びていることが確認された。この表面状態から、実施例3の円柱試料にあっては、他の実施例で得た円柱試料に比較して、表面の摩擦抵抗が高いものとなっていることが予測される。
従って、黒鉛の噴射を2回に分けて行うと共に、二回目に行う黒鉛の噴射を、一回目に行う黒鉛の噴射に対して低い噴射圧力によって行うことが、形成される黒鉛層の表面に光沢を与える(平滑とする)上で有効であることが確認できた。
1−4.摩擦試験
以上のようにして、固体潤滑剤粉体の噴射が行われた各円柱試料に対し、図3に示す二線式トライボメータを用いて摩擦試験を行った。
摩擦試験は、回転する円柱試料(SKDl1)の側面中央部に、後述する金型による押出試験で使用する被成型品の材質と同じマグネシウム合金(AZ61)製のブロック試料(4×3×10mm)を両側からそれぞれ24.5Nで押し付け、円柱試料を回転させることにより行った。
摩擦力測定のロードセルはブロック試料を取り付けているフリーなロッドに連結したトルグバーに接触しており、摩擦力が変動するとトルグバーが変動してロードセルを加圧する構造となっている。
なお、本試験で使用したマグネシウム合金(AZ61)の組成を表3に、顕微鏡写真を図4に示す。
この顕微鏡写真より、マグネシウム合金(AZ61)の結晶粒子は約10〜20μmの大きさのものが混在している。
図5に二線式トライボ試験の結果を示す。これは円柱状のSKD11試料の円周面に黒鉛高速噴射処理を施した室温における摩擦挙動を示したもので、丸いプロットはノズルの振動を30cpmとした実施例5の噴射条件で得た円柱試料、四角いプロットは、ノズルの振動数を60cpmとした、実施例4の噴射で得た円柱試料の試験結果である。
良好な光沢面を持つ実施例5の円柱試料(丸いプロット)において、摩擦係数は実験開始時に0.17であったが回転回数の増加とともに増加し約800回で0.24の極大値をとる。
しかし、その後、回転数の増加とともに摩擦係数は減少し10000回を越えると約0.208となり、33000回までこの状態を維持した。33000回を過ぎると摩擦係数は急激に上昇したがこれは黒鉛層の寿命によると考えられる。
ノズルの振動数を60cpmとした実施例4による噴射により得た円柱試料(四角いプロット)も、20000回まで条件2で得た円柱試料(丸いプロット)と同様の傾向を示すことが確認されたため、ここで実験を中断した。
この結果からノズルの振動数を30cpmとした実施例5の噴射で得た円柱試料と、振動数60cpmの噴射で得た実施例4の噴射条件で得た円柱試料とでは、ほぼ同程度の摩擦係数及び寿命であることが予測され、いずれの場合でも、摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れた黒鉛層が形成されていることが確認できた。
一方、ノズルの振動数を10cpmとした実施例6の噴射条件で得られた円柱試料、及び噴射工程を二回に分けることなく一回の噴射で行った実施例3の噴射条件で得られた円柱試料にあっては、図示は省略するが、摩擦係数が前記実施例4,5の噴射条件で得られた円柱試料に比較した場合には高く、また、短寿命であったが、黒鉛粉体の噴射時にノズルを振動させることなく製造された比較例1の条件で得られた円柱試料との関係では、いずれも摩擦係数が低くなっていた。
2.押出加工試験(マグネシウム合金ビレット)
2−1.使用した材料・機器等
(1)押出し材
押出材として、市販のマグネシウム合金(AZ61)のビレットを使用した。なお、押出材であるマグネシウム合金(AZ61)の組成及び組織状態は、前述の表3及び図4と同様である。
使用したマグネシウム合金のビレットは、直径16mm、長さ50mmの円柱状である。
(2)加工機
押出加工機として、多軸材料試験機を使用した。ここで使用した多軸材料試験機は、4基の水平動ラムと1基の上下動ラムを有し、水平能力は500kN、変位は±125mm、上下能力は2500kN、変位は150mmである。
(3)金型
使用した金型は、図6に示すように2枝用金型であり、上下に分割された上型と下型とを重ね合わせることにより、所定形状の型が形成されている。
この上下それぞれの型には、断面半円形の溝が形成されており、縦横二本の溝が各金型の中央部分で直角に交差して、十字状の溝が形成されている。
本実施形態にあっては、前記溝の幅が異なる二種類の金型を用意しており、一方の金型を、横溝の幅16mm、縦溝の幅11.3mmとして、縦溝の断面積を横溝の断面積の2倍、すなわち減面率50%とし、
他方の金型を縦溝、横溝共に幅を16mmとし、縦溝、横溝の断面積を共通とした。
金型の材質はいずれも高速度鋼(SKH51)で、硬さは62HRCである。
金型の加熱は、8個のスペースヒータ(板状)と、4個のパイプヒータ(円柱状;図示せず)とによって行い、上下の各金型の外周面に、100V、300Wのスペースヒータをそれぞれ取り付けると共に、100V、800Wのパイプヒータを金型に形成された取付穴内に収容して行った。
温度計測は、上下金型面上で、金型中心から約20mmの位置に配置したアルメル−クロメル熱電対温度計で行った。
なお、各試験で使用した金型に対する表面処理条件を示せば、表4(4−1,4−2)に示す通りである。
(4)試験方法
金型温度を190℃として、前述の多軸材料試験機を使用して温間側方押出し加工を行った。
金型は、多軸材料試験機の作業面中心に上下動ラムによってクランプし、押出材であるビレットを金型の溝にセットした後、押出温度まで加熱した。
押出温度に達した後、2本のパンチを使用して多軸材料試験機の水平動ラムにより側方押出加工を行った。
2−2.押出試験例1
表面処理金型IIと、未処理金型1をそれぞれ使用して、温間側方押出加工を行った。
未処理金型1に充填するビレットには、潤滑剤として黒鉛の粉体を塗布した後、金型に充填した。表面処理された金型に充填するビレットに対しては、潤滑剤の塗布を行っていない。
各金型の縦溝に、前記それぞれのビレットを充填し、加熱温度に加熱した後、2本のパンチを前記縦溝の両端から中央方向に向かって押し込み、図7(A)及び図7(B)に示す2種類のクロス型部品の製造を行った。
なお、いずれの例でも押出し速度は50mm/minである。
図7(A)に示すクロス型部品は、幹及び枝の全長をそれぞれ35mm;46.5mmとして、前記枝を比較的単尺としたもの(以下、「短枝クロス型部品」という。)であり、図7(B)に示すクロス型部品は、幹及び枝の全長をそれぞれ20mm;76.5mmとして、前記枝を比較的長尺としたもの(以下、「長枝クロス型部品」という。)である。
試験結果
以上のようにして形成された短枝クロス型部品を比較したところ、表面処理金型IVによって成型された短枝クロス型部品は、表面全体に金属光沢があり、固体潤滑剤(黒鉛)の付着を確認することはできなかった。
これに対し、未処理金型1で、黒鉛の粉体を塗布したビレットを成型して得た短枝クロス型部品にあっては、表面全体に固体潤滑剤(黒鉛)が付着しており、全体として黒ずんだものとなった。
長枝クロス型部品についても同様の結果となり、未処理金型1を使用して黒鉛の粉体を塗布したビレットを成型して得た長枝クロス型部品では、固体潤滑剤(黒鉛)の付着が見られたが、表面処理金型Vによって成型した長枝クロス型部品にあっては、固体潤滑剤(黒鉛)の付着は確認できなかった。
2−3.押出試験例2
黒鉛の噴射条件が異なる二種類の金型(表面処理金型I及びVII)を使用して、クロス型部品を製造した。
なお、いずれの例でも押出し速度は50mm/minである。
上記の表面処理金型I及びVIIは、いずれも金型の全面が光沢面となっておらず、梨地状の面が多く見られた。
表面処理金型I及びVIIを使用して行った押出加工時の応力−変位特性、及び比較例として未処理金型1を使用して、黒鉛粉末を塗布したビレットを成型した押出加工時の応力−変位特性を共に図8に示す。
未処理金型1を使用して、黒鉛粉末を塗布したビレットを成型した例では、応力は789MPaの値まで急激に上昇し、材料が枝方向に流れ出すと18MPaほど減じて上昇はなくなり加工終了まで771MPaの一定の値であった。
表面処理金型VII(従来例)を使用して、潤滑剤を使用せずにビレットを成型した例では、未処理金型1を使用した場合の応力変化と変位が5.2mmまでは略等しいが、この変位から加工終了まで上昇を続け加工終了時の値が900MPaで、最大値となった。
表面処理金型I(本願例)を使用した例では、未処理金型1を使用した場合と略同じ応力変化の傾向を示し、材料が枝方向に流れ出すとほぼ一定の値となる。しかし、その値は未処理金型1を使用した場合の応力より275MPaほど高い値であった。
表面処理金型Iにより得られたクロス型部品は、幹の端面外周部に比較的多くバリが見られ、未処理金型1を使用した場合に対し高い応力を示したのは、このバリが原因と思われる。
2−4.押出試験例3
縦溝及び横溝の幅がいずれも16mmである表面処理金型II及び未処理金型2を使用して、幹及び枝が同径のクロス型部品を製造した。なお、未処理金型2を使用した例では、黒鉛粉体を塗布したビレットを成型した。
幹と枝の直径を同じくしたクロス型成型品にあっては、枝の直径が11.3mmであった前出の試験例で製造したクロス型部品とは異なり、押出し圧力が低くなるために割れやすくなる。
そのため、本試験例では、枝が11.3mmのクロス型部品の製造試験の場合と同じ温度(190℃)で加工することは出来ず、金型温度を260℃に上げて加工した。
なお、いずれの例でも押出し速度は50mm/minである。
未処理金型2を使用し、黒鉛粉体を塗布したビレットを成型して得たクロス型部品にあっては、固体潤滑剤(黒鉛)が固着しており、これを取り除くことは困難であった。
一方、表面処理金型IIを使用した場合には、得られたクロス型部品の表面は金属光沢を有しており、固体潤滑剤(黒鉛)の固着は認められなかった。
また、上記二種類の金型(表面処理金型II−1及び未処理金型2)による押出し加工時の応力−変位図を示せば、図9に示す通りである。
未処理金型2を使用した成型例では、応力はパンチがビレットに接触後、変位が1.56mmで最大応力の255MPaとなり、枝に材料が流れ出すと応力は220MPaに減じ、この値が加工終了まで続いた。
一方、表面処理金型IIを使用した例にあっては、変位が2.1mmまで増加し、457MPaで一旦降伏するが、その後もわずかであるが増加し、変位5.1mmで最大値475MPaとなり、その後、終了まで緩やかに減少し加工終了時は400MPaとなった。
最大応力において、表面処理金型IIを使用する場合、未処理金型2を使用する場合に比べて1.86倍となった。
表面処理金型IIの押出成形後の状態を確認したところ、両パンチの外周部に約10mmの幅でマグネシウム合金が固着しており、また、ダイスの溝にもマグネシウム合金が固着していた。高圧が付加した時、この部分の材料流れがスムーズにならず、円周方向に材料が押しつけられ固着したものと考えられる。
2−5.押出試験例4
表面処理金型IIIを使用して、クロス型部品を製造した。
図10は表面処理金型IIIによる押出成形の際の応力−変位図である。クロス型部品の押出を2回行い、それぞれの回における2本のパンチ(パンチA,B)の応力を示す。
第1回目の加工において、応力はピーク値到達後、枝先端部に割れが入ったため応力は減少した。しかし、割れは先端部のみで、その後は起こらないので再び応力は増加して材料が枝方向に流れ、枝が成形された。
この先端部の割れを防ぐため、押出し速度を75mm/minから50mm/minに変えて第2回目の押出成形を行った。
第1回目と比べると、降伏の値はやや高くなるが変位が4.7mm以降では略等しい値となった。
図11は、各表面処理金型による短枝クロス型製品押出し加工時の応力−変位図を示す。ここでは、押出し加工温度を190℃で行った。
なお、いずれの例でも押出し速度は50mm/minである。
未処理金型1を使用し、二硫化モリブデン粉体を塗布したビレットを成型した場合の応力は、501MPaで降伏し、この値は加工終了まで一定となっている。
表面処理金型IIを使用した例では、応力は891MPaで降伏して最大値をとり、この後緩やかに減少し、加工終了時に819MPaとなり、表面処理金型VII(従来例)よりも小さい値を示し、未処理金型1を使用して、黒鉛粉体を塗布したビレットを成型した際の値にほぼ等しい値となった。
図12に各噴射条件により表面処理した金型による長枝クロス型部品の押出し加工時の応力−変位図を示す。
なお、いずれの例でも押出し速度は50mm/minである。
未処理金型1(ビレットに黒鉛塗布)の応力は690MPaで降伏してから一旦わずかであるが減少し、変位7mm位から増加し730MPaが終了時の値であった。
表面処理金型VII,I,III,V,VIを使用した場合の応力の降伏はいずれも920MPaから1000MPaであるが、応力は変位の増加し従って増加し加工終了時が最大値となって1040MPaから1320MPaとなっている。
表面処理金型I,III,V,VIを使用した場合の応力は、未処理金型1(ビレットに黒鉛粉末を塗布)を使用した場合に比較して高い応力値を示しているが、表面処理金型VII(従来例)と比べると最大値はいずれも小さくなっており噴射処理の向上が見られた。
3.押出加工試験(アルミニウム合金ビレット)
マグネシウム合金以外の金属への適用の一例として、アルミニウム合金(A6061)の押出し加工を温度140℃で行った。使用した金型は枝と幹が同じ16mmの直径のクロス型(表面処理金型IV,未処理金型2)である。なお、未処理金型2で成型するビレットには、予めボンデ処理(リン酸塩処理)が施されたものを使用し、固体潤滑剤の塗布は行っていない。
図13に、前記金型を使用したアルミニウム合金(A6061)加工時の応力−変位図を示す。
未処理金型2を使用して、ボンデ処理したビレットを押出した際の応力は、179MPaで降伏しこの値で加工が終了するが、表面処理金型IVによる応力は、変位が3.1mmの500MPa付近で緩く降伏するが、その後も変位の増加と伴に増加し加工終了時が821MPaと最大値となり、この値は未処理金型2(ビレットにボンデ処理)を使用した場合に比較して4.6倍であった。
本発明の方法で使用する噴射装置の概略説明図。 黒鉛の電子顕微鏡写真 二線式トライボメータによる摩擦試験の概略説明図。 マグネシウム合金(AZ61)の電子顕微鏡写真。 二線式トライボメータによる摩擦試験結果を示す表。 押出試験に使用した金型の平面図。 押出試験で製造したクロス型部品であり、(A)は短枝クロス型部品、(B)は長枝クロス型部品。 表面処理金型I,VIIの応力−変位特性(マグネシウム合金)を示す図。 表面処理金型II-1の応力−変位特性(マグネシウム合金)を示す図。 表面処理金型IIIの応力−変位特性(マグネシウム合金)を示す図。 表面処理金型I,II,VIIの応力−変位特性(マグネシウム合金)を示す図。 表面処理金型I,III,V,VI,VIIの応力−変位特性(マグネシウム合金)を示す図。 表面処理金型IVの応力−変位特性(アルミニウム合金)を示す図。

Claims (7)

  1. 金型の表面に固体潤滑剤の粉体を高速気体と共に噴射して、前記金型の表面に固体潤滑剤層を形成する金型の表面処理方法において、
    前記固体潤滑剤の噴射時、噴射ノズルを噴射方向前後及び/又は左右方向に振動させることを特徴とする金型の表面処理方法。
  2. 前記ノズルの一往復の移動を1回の振動とし、前記ノズルを毎分30以上の振動数で振動させることを特徴とする請求項1記載の金型の表面処理方法。
  3. 噴射距離を25〜150mmの範囲で、前記ノズルの振幅を75〜100mmの範囲で前記ノズルの振動を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の金型の表面処理方法。
  4. 前記固体潤滑剤粉体の噴射を二回に分けて行うことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の金型の表面処理方法。
  5. 前記第1回目の噴射を、噴射圧力:0.8〜1.0MPa,噴射距離:30〜70mm,噴射時間:20〜40sec,ノズル振幅:80〜120mm,ノズル振動数:30〜60cpmで行うと共に、
    前記第2回目の噴射を、噴射圧力:0.05〜0.2MPa,噴射距離:30〜70mm,噴射時間:20〜40sec,ノズル振幅:80〜120mm,ノズル振動数:30〜60cpmで行うことを特徴とする請求項4記載の金型の表面処理方法。
  6. 前記固体潤滑剤の粉体が、粒径5〜30μmの黒鉛であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の金型の表面処理方法。
  7. 請求項1〜6いずれか1項記載の方法により表面処理された金型。
JP2005342854A 2005-11-28 2005-11-28 金型の表面処理方法及び金型 Active JP4814622B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342854A JP4814622B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 金型の表面処理方法及び金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005342854A JP4814622B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 金型の表面処理方法及び金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007144461A JP2007144461A (ja) 2007-06-14
JP4814622B2 true JP4814622B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=38206486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005342854A Active JP4814622B2 (ja) 2005-11-28 2005-11-28 金型の表面処理方法及び金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4814622B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH079057A (ja) * 1993-06-24 1995-01-13 Kurimoto Ltd 鍛造プレスの金型潤滑装置
JP4189168B2 (ja) * 2002-04-19 2008-12-03 ユシロ化学工業株式会社 熱間塑性加工用潤滑剤
JP2005177815A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Sumitomo Denko Shoketsu Gokin Kk 潤滑剤塗布装置および潤滑剤塗布方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007144461A (ja) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Yuan et al. Effects of cooling air temperature on cryogenic machining of Ti–6Al–4V alloy
Tomala et al. Tribological performance of some solid lubricants for hot forming through laboratory simulative tests
CN102218647A (zh) 一种金属塑性成形模具织构化自润滑处理方法
Schubert et al. Manufacturing of surface microstructures for improved tribological efficiency of powertrain components and forming tools
JP4773322B2 (ja) 鍛造加工方法
CN100482823C (zh) 微米晶锡青铜合金的制备方法
JP4814622B2 (ja) 金型の表面処理方法及び金型
JP6101668B2 (ja) 被鍛造部材の表面処理方法
Menezes Surface texturing to control friction and wear for energy efficiency and sustainability
Rigas et al. Characterization of the Tribological Behavior of Different Tool Coatings and Dry Lubricant for High‐Strength Aluminum Alloys at Elevated Temperatures
JP6570581B2 (ja) セラミックスの表面処理方法及びセラミックス成品
JP7220483B2 (ja) 金属製品表面部材及びそのバニシング加工方法
Lee et al. Estimation of die service life in hot forging, considering lubricants and surface treatments
JP6371333B2 (ja) アルミの凝着防止方法
JP6000384B2 (ja) 塑性加工用被加工材の潤滑処理方法及び塑性加工用被加工材
JP4927929B2 (ja) 粗形材
Medea et al. Temperature effects on organic lubricants in cold forging of AA1050 alloy
Güneş et al. A Comparative Study: Zinc Phosphate-Soap Coating Versus Polymer Based Coating in Cold Forward Extrusion
Clarke et al. Lubrication and Wear in Forging
JP5828725B2 (ja) 工具の表面改質方法
Honnaiah et al. Wear study of Al-SiC metal matrix composites processed through microwave energy
Kargin et al. Increasing durability of press stamps by applying effective technological lubricants and new steel grades
CN103103464A (zh) 一种高力学性能与摩擦学性能镁合金制备方法
Liu Modeling of water and lubricant sprays in hot metal working
JP2016113642A (ja) 摺動部材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110728

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4814622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250