この発明は、休憩支援装置、休憩支援方法、休憩支援プログラム、およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、休憩支援装置、休憩支援方法、休憩支援プログラム、およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体に限るものではない。
従来、車両を運転する運転者の生体情報を検出し、検出した生体情報に基づいて、たとえば運転者が眠気を感じていると判断される場合には警告を発するなど、運転者の状態に適した支援を行う技術がある(たとえば、下記特許文献1〜4参照。)。
特許第3379247号公報
特許第3132332号公報
特許第3512493号公報
特開2003−61939号公報
運転に際しては、眠気や疲労が軽度なうちに休憩をとることが望ましい。しかしながら、一般的に、運転者は、目的地点までの行程の途中で休憩をとるよりも、より早く目的地点へ到着することを望む傾向にある。このため、従来の技術のように運転者が眠気を感じていると判断される場合に警告を発しても、その警告が運転者の意図に沿っていないため、目的地点までの行程の途中では休憩をとらずに運転を継続するという問題が一例として挙げられる。
また、従来の技術では、眠気や疲労が顕著にあらわれてから警告が発せられるため、休憩をとるタイミングとして不適切であるという問題が一例として挙げられる。
請求項1の発明にかかる休憩支援装置は、目的地点までの経路を探索する探索手段と、運転者の生体情報を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、前記目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する抽出手段と、前記目的地点へ予め定められた第1の到着時刻までに到着するよう前記休憩地点における休憩時間を算出する休憩時間算出手段と、前記休憩地点で休憩中の際に、前記休憩地点から前記目的地点までの経路の交通情報を取得する取得手段と、前記交通情報に基づいて、前記休憩時間が経過した場合の前記目的地点に到着する第2の到着時刻を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された算出結果を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明にかかる休憩支援方法は、休憩支援装置において実行される休憩支援方法であって、目的地点までの経路を探索する探索工程と、運転者の生体情報を検出する検出工程と、前記検出工程において検出された検出結果に基づいて、前記目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する抽出工程と、前記目的地点へ予め定められた第1の到着時刻までに到着するよう前記休憩地点における休憩時間を算出する休憩時間算出工程と、前記休憩地点で休憩中の際に、前記休憩地点から前記目的地点までの経路の交通情報を取得する取得工程と、前記交通情報に基づいて、前記休憩時間が経過した場合の前記目的地点に到着する第2の到着時刻を算出する算出工程と、前記算出工程によって算出された算出結果を出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項6の休憩支援プログラムは、請求項5に記載の休憩支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、請求項7のコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項6に記載の休憩支援プログラムを記録したことを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる休憩支援装置、休憩支援方法、休憩支援プログラム、およびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、本発明の休憩支援装置を実現する一例として、ナビゲーション装置への適用例を示す。この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置は、移動体に搭載される。移動体として、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などが挙げられる。本発明の休憩支援装置の実現は、ナビゲーション装置に限るものではない。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図1は、この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置は、中央制御部101と、ユーザー操作部102と、表示部103と、位置取得部104と、記録媒体105と、記録媒体デコード部106と、案内音出力部107と、通信部108と、経路探索部109と、経路誘導部110と、案内音生成部111と、スピーカ112と、生体情報検出部113と、車両挙動検出部114と、を含む構成となっている。
中央制御部101は、ナビゲーション装置全体を制御する。中央制御部101は、たとえば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)や、各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、および、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)などによって構成されるマイクロコンピュータなどによって実現することができる。
ROMあるいはRAMには、たとえば、通信部108によってナビゲーション装置の外部から取得した交通情報を書き換え可能に記憶するメモリエリアが確保されている。ROMあるいはRAMには、たとえば、休憩時間あるいは目的地への到着時刻などを記憶するメモリエリアが確保されていてもよい。ROMあるいはRAMには、たとえば、経路探索部109によって探索(再探索を含む)された経路、あるいは、経路の探索に際して設定された目的地点に関する情報を、書き換え可能に記憶するメモリエリアが確保されていてもよい。これらの各種メモリエリアは、ROMあるいはRAMに確保されているものに限らず、たとえば、記録媒体105に確保されていてもよい。
中央制御部101は、経路誘導部110による経路誘導に際し、位置取得部104によって取得された現在地点に関する情報と、記録媒体105から記録媒体デコード部106を経由して得られた地図情報と、に基づいて、地図上のどの位置を走行しているかを算出し、算出結果を表示部103へ出力する。また、中央制御部101は、経路誘導に際し、経路探索部109、経路誘導部110、案内音生成部111との間で経路誘導に関する情報の入出力を行い、その結果得られる情報を表示部103および案内音出力部107へ出力する。
ユーザー操作部102は、文字、数値、各種指示など、ユーザーによって入力操作された情報を中央制御部101に対して出力する。ユーザー操作部102の構成としては、物理的な押下/非押下を検出する押ボタンスイッチ、タッチパネル、キーボード、ジョイスティックなど公知の各種形態を採用することが可能である。ユーザー操作部102は、外部からの音声を入力するマイクを用いて、音声によって入力操作を行う形態としてもよい。
ユーザー操作部102は、ナビゲーション装置に対して一体に設けられていてもよいし、リモコンのようにナビゲーション装置から分離して操作可能な形態であってもよい。ユーザー操作部102は、上述した各種形態のうちいずれか単一の形態で構成されていてもよいし、複数の形態で構成されていてもよい。ユーザーは、ユーザー操作部102の形態に応じて適宜入力操作を行うことで情報を入力する。ユーザー操作部102の操作によって入力される情報として、たとえば目的地点が挙げられる。具体的に、本実施の形態では、ナビゲーション装置を搭載する車両に乗車している人物が到達目標とする地点が、目的地点として設定される。
ユーザー操作部102の形態として、たとえば、タッチパネルを採用する場合、このタッチパネルは表示部103の表示面側に積層して使用される。この場合、表示部103における表示タイミングとタッチパネル(ユーザー操作部102)に対する操作タイミングおよびその位置座標とを管理することによって、入力情報を認識する。ユーザー操作部102の形態として表示部103に積層されたタッチパネルを採用することにより、ユーザー操作部102の形態を大型化することなく多くの情報入力を行うことができる。タッチパネルとしては、抵抗膜式、感圧式など公知の各種タッチパネルを用いることが可能である。
表示部103は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどを含む。表示部103は、具体的には、たとえば、映像I/Fや映像I/Fに接続された映像表示用のディスプレイ装置によって構成することができる。映像I/Fは、具体的には、たとえば、ディスプレイ装置全体の制御を行うグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像情報に基づいて、ディスプレイ装置を表示制御する制御ICなどによって構成される。
表示部103には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種情報が表示される。また、表示部103には、記録媒体105に記録された地図情報や、経路探索部109によって探索された経路およびこの経路上を走行するように車両を誘導する経路誘導に関する情報が表示される。
位置取得部104は、自装置の現在地点に関する情報を取得する。ここで自装置の現在地点は、GPS衛星からの電波を受信し、GPS衛星との幾何学的位置を求めるものであり、地球上どこでも計測可能である。GPSとは、Global Positioning Systemの略称であり、4つ以上の衛星からの電波を受信することによって地上での位置を正確に求めるシステムである。公知の技術であるためGPSについての説明は省略する。位置取得部104は、たとえば、衛星からの電波を受信するためのアンテナ、受信した電波を復調するチューナーおよび復調した情報に基づいて現在地点を算出する演算回路などによって構成することができる。
GPS衛星からの電波としては、1.57542GHzの搬送波で、C/A(Coarse and Access)コードおよび航法メッセージが乗っているL1電波を用いて行われる。これによって、自装置の現在地点(緯度および経度)を取得する。なお、自装置の現在地点の取得に際しては、自装置(ナビゲーション装置)を搭載する車両に設けられた車速センサやジャイロセンサなどの各種センサによって収集された情報を加味してもよい。車速センサは、ナビゲーション装置を搭載する車両のトランスミッションの出力側シャフトから検出する。
位置取得部104は、自装置の現在地点の取得に際して、GPSの他に自装置(ナビゲーション装置)を搭載する車両が備える角速度センサ、走行距離センサ、傾斜センサなどの各種センサからによって収集された情報を加味してもよい。角速度センサは、自車の回転時の角速度を検出し、角速度情報と相対方位情報とを出力する。走行距離センサは、車輪の回転に伴って出力される所定周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪1回転当たりのパルス数を算出し、その1回転当たりのパルス数に基づく走行距離情報を出力する。傾斜センサは、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角情報を出力する。
記録媒体105は、各種制御プログラムや各種情報をコンピュータに読み取り可能に記録する。本実施の形態では、この発明を実現する休憩支援プログラムが、記録媒体105に記録されているものとする。この発明を実現する休憩支援プログラムは、記録媒体105に記録されているものに限らない。記録媒体105は、記録媒体デコード部106による情報の書き込みを受け付けるとともに、書き込まれた情報を不揮発に記録する。
本実施の形態の記録媒体105には、本発明を実現する休憩支援プログラムの実行に際して必要な各種の情報が記録されるメモリエリアが確保されている。記録媒体105は、たとえば、HD(Hard Disk)によって実現することができる。記録媒体105は、HDに限るものではなく、HDに代えて、あるいは、HDに加えて、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)など、記録媒体デコード部106に対して着脱可能であり可搬性を有するメディアを記録媒体105として用いてもよい。
記録媒体105は、DVDおよびCDに限るものではなく、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO(Magneto−Optical disk)、メモリカードなどの記録媒体デコード部106に対して着脱可能であり可搬性を有するメディアを利用することもできる。
記録媒体105には、地図情報が記録されている。地図情報は、経路探索部109による経路の探索や、経路誘導部110による経路誘導に際して用いられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景情報と、道路の形状をあらわす道路形状情報とを有しており、表示部103の表示画面において2次元または3次元に描画される。
背景情報は、背景の形状をあらわす背景形状情報と、背景の種別をあらわす背景種別情報とを有する。背景形状情報は、たとえば、地物の代表点、ポリライン、ポリゴン、地物の座標などを示す情報を含む。背景種別情報は、たとえば、地物の名称や住所や電話番号などを示すテキスト情報、建物・河川などの地物の種別を示す種別情報などを含む。
道路形状情報は、複数のノードおよびリンクを有する道路ネットワークに関する情報である。ノードは、三叉路・十字路・五叉路など複数の道路が交差する交差点を示す情報である。リンクは、ノード間を連結する道路を示す情報である。リンクには、曲線道路の表現を可能とする形状補完点を有するものもある。道路形状情報は、交通条件情報を有する。交通条件情報は、交差点の特徴、各リンクの長さ(距離)、車幅、進行方向、通行禁止、道路種別などを示す情報である。
交差点の特徴としては、たとえば、三叉路や五叉路などの複雑な交差点、浅い角度で道路が分岐する交差点、目的地点周辺の交差点、高速道路の出入り口やジャンクション、経路逸脱率の高い交差点などが挙げられる。経路逸脱率は、たとえば、過去の走行履歴から算出することが可能である。道路種別としては、たとえば、高速道路、有料道路、一般道路などが挙げられる。
本実施の形態では、地図情報を記録媒体105に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーション装置は、たとえば、通信部108を通じて、通信回線網116を介して地図情報を取得する。取得された地図情報は記録媒体105に記録してもよいし、中央制御部101におけるRAMなどに記憶してもよい。
記録媒体デコード部106は、記録媒体105に対する情報の読み取り/書き込みの制御を行う。たとえば、記録媒体105としてHDを用いた場合には、記録媒体デコード部106は、HDD(Hard Disk Drive)となる。同様に、記録媒体105としてDVDあるいはCD(CD−R,CD−RWを含む)を用いた場合には、記録媒体デコード部106は、DVDドライブあるいはCDドライブとなる。
書き込み可能かつ着脱可能な記録媒体105として、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどを利用する場合には、各種記録媒体105への情報の書き込みおよび各種記録媒体105に記憶された情報の読み出しが可能な専用のドライブ装置を、記録媒体デコード部106として適宜用いる。
案内音出力部107は、接続されたスピーカ112への出力情報を制御することによって、案内音を再生する。スピーカ112は、一つであってもよいし、複数であってもよい。具体的に、案内音出力部107は、音声出力用のスピーカ112に接続される音声I/Fによって実現することができる。より具体的には、音声I/Fは、たとえば、音声デジタル情報のD/A変換を行うD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器と、音声アナログ情報のA/D変換を行うA/Dコンバータと、から構成することができる。
通信部108は、携帯型端末装置115との間で通信を行う。本実施の形態においては、携帯型端末装置115によって、運転者が所有する携帯型の端末装置が実現されている。通信部108は、電話回線やインターネット網などの通信回線網116を介して、携帯型端末装置115との間で通信を行う。携帯型端末装置115は、通信部108との間で通信を行う通信部(非図示)と、通信の結果得られた情報などを表示する表示部(非図示)とを備えている。
携帯型端末装置115は、ナビゲーション装置とは別体に設けられており、運転者が所有し、携帯することが可能な構成となっている。具体的に、携帯型端末装置115としては、たとえば、携帯型の電話機など公知の各種装置を用いることが可能である。携帯型端末装置115の具体的な構成および機能については公知の技術であるため説明を省略する。
また、通信部108は、渋滞や交通規制などの交通情報を、定期的(不定期でも可)に受信する。通信部108による交通情報の受信は、VICS(Vehicle Information and Communication System)センターから交通情報が配信されたタイミングで行ってもよいし、VICSセンターに対し定期的に交通情報を要求することで行ってもよい。
通信部108は、たとえば、FMチューナー、VICS/ビーコンレシーバおよびその他の通信機器として実現することが可能である。受信された交通情報は、経路の探索(再探索を含む)に際して用いられ、たとえば、渋滞箇所や時間規制箇所を回避する経路の探索に供される。
公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、「VICS」とは、VICSセンターで編集、処理された渋滞や交通規制などの交通情報をリアルタイムに送信し、カーナビゲーション装置などに文字・図形で表示する情報通信システムである。VICSセンターで編集、処理された交通情報(VICS情報)をカーナビゲーション装置に伝達する方法としては、各道路上に設置された「ビーコン」と「FM多重放送」を利用する方法がある。
「ビーコン」には、主に高速道路で使用される「電波ビーコン」と、主要な一般道路で使用される「光ビーコン」がある。「FM多重放送」を利用する場合には、広域エリアの交通情報を受信することが可能となる。「ビーコン」を利用する場合には、自車位置を元にした直近の道路の詳細な情報など、自車が位置する場所において必要な交通情報を受信することが可能となる。
経路探索部109は、位置取得部104によって取得される現在地点と、ユーザーによって入力される目的地点と、記録媒体105から記録媒体デコード部106を経由して得られた地図情報と、に基づいて、現在地点から目的地点までの最適な経路を算出する。本実施の形態においては、経路探索部109によって、現在地点から目的地点までの最適な経路の算出が行われることを経路の探索として説明する。
経路探索部109によって探索される経路には、経路誘導部110による経路誘導の開始以前に探索された経路に加え、経路誘導部110による経路誘導中などに再探索された経路も含む。再探索は、経路誘導中の経路上に渋滞などが発生した場合の他に、ユーザーによって意図的に経由地点または目的地点が変更された場合などに行われる。
経路探索部109によって探索(再探索を含む)された経路、あるいは、経路の探索に際して設定された目的地点に関する情報は、たとえば、記録媒体105あるいはROMやRAMなどのナビゲーション装置に設けられたメモリエリアに記憶される。メモリエリアに記憶されたこのような情報は、たとえば、以降の経路の探索などに用いてもよい。
経路誘導部110は、経路探索部109によって探索された経路に関する情報、あるいは、通信部108によって受信した交通情報と、位置取得部104によって取得された現在地点に関する情報と、記録媒体105から記録媒体デコード部106を経由して得られた地図情報と、に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成を行う。経路誘導部110で生成された経路誘導情報は、中央制御部101を介して表示部103へ出力される。
案内音生成部111は、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成する。具体的に、案内音生成部111は、経路誘導部110で生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成を行い、これを中央制御部101を介して案内音出力部107へ出力する。
生体情報検出部113は、運転者の生体情報を検出する。生体情報検出部113は、運転者の生体情報として、たとえば、運転者の眠気や焦燥感などを検出する。具体的に、生体情報検出部113は、たとえば、運転者の瞬きの様子を監視するカメラによって実現することができる。一般的に、人間が眠気を感じている際には、瞬きの速度が遅くなったり、瞬き1回当たりに目を閉じている時間が長くなったりする傾向にあるとされている。運転者の瞬きの様子を監視するカメラは、たとえば、ルームミラーの裏側などに設けることで、運転者に「監視されている」という意識を持たせずに運転者の眠気を検出することができる。
他に、生体情報検出部113は、具体的に、たとえば、ハンドルにおいて運転者が触れる(可能性が高い)部分に設けた心拍センサや、運転者の体表面で押圧される部分に設けた圧力センサなどによって実現することができる。一般的に、人間は、眠気を感じているときには心拍数が低下し、焦燥感を感じているときには心拍数が上昇する傾向にあるとされている。運転者の心拍数を検出することによって、運転者の眠気や焦燥感を検出することができる。
現在では、心拍数の低下量に応じて眠気の程度を算出することができる。眠気の程度は、程度の軽い眠気から程度の重い(強い)眠気まで段階的に算出することができる。眠気の程度については現在各種の研究がなされているためここでは説明を省略する。眠気の程度を算出することにより、程度の軽い段階で、運転者の眠気を検出することができる。
また、心拍数を検出することにより、運転者の緊張状態を検出することも可能である。運転者の緊張状態は、たとえば、強い眠気を感じることで運転者が危険を感じた場合などに検出することができる。
車両挙動検出部114は、走行時における車両の挙動を検出する。具体的に、車両挙動検出部114は、ナビゲーション装置を搭載する車両が備える角速度センサ、走行距離センサ、傾斜センサなどの各種センサからによって収集された情報に基づいて走行時における車両の挙動を検出する。
たとえば、車両の運転者が焦燥感を感じている場合、車間距離が短くなったり、アクセルの踏み方が急動作になったり、スピードが速くなったりする。また、車両の運転者が眠気を感じている場合、車両が蛇行したりする。車両の蛇行は、たとえば、センターラインあるいはサイドラインなど道路を走行する際の基準物をカメラなどを用いて追跡し、基準物に対する車両の位置の時間的な変化を監視することによって検出することができる。走行時における車両の挙動を検出する技術に関しては、現在各種の研究がなされ、一部実用化されているため、ここでは説明を省略する。
(休憩支援装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる休憩支援装置の機能的構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態にかかる休憩支援装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、この発明の実施の形態にかかる休憩支援装置は、検出部201と、抽出部202と、算出部203と、出力部204と、取得部205と、判定部206と、表示部207と、を含む構成となっている。
検出部201は、運転者の生体情報を検出する。具体的に、たとえば、本実施の形態においては、生体情報検出部113および車両挙動検出部114による検出結果に基づいて、中央制御部101において運転者の生体情報を検出する。この場合、中央制御部101、生体情報検出部113および車両挙動検出部114によって検出部201が実現されている。
抽出部202は、検出部201によって検出された検出結果に基づいて、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する。具体的に、本実施の形態においては、図1に示す中央制御部101、位置取得部104、記録媒体105および記録媒体デコード部106によって抽出部202が実現されている。
算出部203は、抽出部202によって抽出された休憩地点において所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻(以降、適宜「第1の到着時刻」として説明する)を算出する。算出部203は、更に予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、抽出部202によって抽出された休憩地点における休憩時間を算出するようにしてもよい。算出部203は、取得部205によって取得された交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における、目的地点への新たな到着時刻(以降、適宜「第2の到着時刻」として説明する)を算出するようにしてもよい。
取得部205によって現在の交通情報が取得された場合、算出部203は、取得部205によって取得された交通情報に基づいて、現在における、目的地点への新たな到着時刻(以降、適宜「第2の到着時刻」として説明する)を算出するようにしてもよい。具体的に、本実施の形態においては、図1に示す中央制御部101、記録媒体105および記録媒体デコード部106によって算出部203が実現されている。
出力部204は、算出部203によって算出された算出結果を出力する。出力部204は、具体的に、たとえば、第1の到着時刻や第2の到着時刻などを出力する。出力部204は、判定部206によって所定時間以上異なると判定された場合に第2の到着時刻を出力するようにしてもよい。第2の到着時刻の出力は、たとえば、算出部203によって算出された算出結果を、ナビゲーション装置が備える表示部103に表示させることによって実現することができる。この場合、本実施の形態における出力部206は、具体的には、図1に示す表示部103によって実現される。
出力部204は、算出部203によって算出された算出結果を携帯型端末装置115に出力するようにしてもよい。この場合、本実施の形態における出力部206は、具体的には、図1に示す通信部108によって実現される。
取得部205は、休憩時間が経過した場合における、抽出部202によって抽出された休憩地点から目的地点までの経路の交通情報を取得する。具体的に、取得部205は、過去の渋滞履歴に基づいて予測される渋滞に関する交通情報を取得する。取得部205は、抽出部202によって抽出された休憩地点から目的地点までの経路の現在の交通情報を取得するようにしてもよい。具体的に、本実施の形態においては、図1に示す通信部108によって取得部205が実現されている。
判定部206は、第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なるか否かを判定する。具体的に、本実施の形態においては、図1に示す中央制御部101によって判定部206が実現されている。判定部206の判定の基準となる所定時間は、予め設定されていてもよいし、運転者が適宜設定するようにしてもよい。所定時間の設定は、たとえば、ユーザー操作部102の操作によって行うことができる。設定された所定時間は、たとえば、記録媒体105に確保されたメモリエリアに記録されるようにしてもよい。
表示部207は、出力部204により出力された結果を表示する。表示部207は、算出部203によって算出された、所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻と、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するような休憩時間と、を同一の表示画面内に表示させるようにしてもよい。
上述した本実施の形態のナビゲーション装置によれば、「休憩をとっても××時には到着できる」という安心感を運転者に与えることができる。これに応じて、運転者は、「休憩をとっても××時には到着できる」という安心感から、休憩をとり易い心境になる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、休憩をとることを容易に決断し、より安全な運転を行うことができる。
本実施の形態のナビゲーション装置によれば、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、抽出部202によって抽出された休憩地点における休憩時間を算出することもできる。これによって、「××時間の休憩であれば、休憩をとっても予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感を運転者に与えることもできる。これに応じて、運転者は、休憩をとることを優先するか、予め設定された目的地点へ到着することを優先するか、を選択することができる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、状況に適した休憩をとることができ、休憩をとることによってより安全な運転を行うことができる。
加えて、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻と、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するような休憩時間と、を表示部207における同一の表示画面内に表示させることもできる。このように、到着時刻と休憩時間とを実際に見比べることで、休憩をとることを優先するか、予め設定された目的地点へ到着することを優先するか、の選択をし易くすることができる。これにより、迅速に休憩をとることができ、休憩をとることによってより安全な運転を行うことができる。
また、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、休憩時間が経過した場合における、抽出部202によって抽出された休憩地点から目的地点までの経路の交通情報に基づいた到着時刻を、運転者に知らせることができる。これによって、運転者に対して、より確かな安心感を与えることができる。運転者は、このような到着時刻を知ることで、安心して休憩をとることができる。
また、本実施の形態のナビゲーション装置によれば、抽出部202によって抽出された休憩地点から目的地点までの経路の現在の交通情報に基づいた到着時刻を、運転者に知らせることもできる。この場合、道路状況の変化に応じて刻々と変化する到着時刻を、運転者に随時知らせることができる。運転者は、このような到着時刻を知ることで、たとえば休憩時間を調整するなど、道路状況の変化に応じた対応をとることができる。
さらに、第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なると判定された場合に第2の到着時刻を出力することにより、過剰な情報提供を行うことなく、上記の効果を得ることができる。到着時刻の出力に際して、算出部203によって算出された算出結果を携帯型端末装置115に出力することにより、運転者が車両の外で休憩をとっている場合にも、到着時刻を知らせることができる。
ところで、上述した実施の形態においては、算出部203によって、抽出部202よって抽出された休憩地点において所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻を算出するようにしたが、これに限るものではない。算出部203は、たとえば、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、抽出部202よって抽出された休憩地点における休憩時間を算出してもよい。
このような実施の形態のナビゲーション装置によれば、「××時間の休憩であれば、休憩をとっても予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感を運転者に与えることができる。これに応じて、運転者は、「××時間の休憩であれば予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感から、休憩をとり易い心境になるとともに、算出された休憩時間の間も落ち着いて休憩をとることができる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、休憩をとることを容易に決断し、より安全な運転を行うことができる。
上述した実施の形態に加えて、算出部203は、抽出部202によって抽出された休憩地点における休憩時間の算出に際して、取得部205によって取得された交通情報に基づいて、新たな休憩時間を算出するようにしてもよい。この場合、判定部206は、はじめに算出された休憩時間(以降、第1の休憩時間という)と、この第1の休憩時間が算出された後に算出された新たな休憩時間(以降、第2の休憩時間という)とが、所定時間以上異なるか否かを判定するようにしてもよい。また、この場合、出力部204は、判定部206によって所定時間以上異なると判定された場合に第2の休憩時間を出力するようにしてもよい。
このような実施の形態のナビゲーション装置によれば、運転者に対して、取得部205によって取得された交通情報に基づいて、予め設定された到着時刻には目的地点へ到着できるような休憩時間を知らせることができる。これによって、運転者に対して、より確かな安心感を与えることができる。運転者は、このような到着時刻を知ることで、算出された休憩時間の間より落ち着いて休憩をとることができる。
ここで、第2の休憩時間は、第1の休憩時間が経過した場合における交通情報に基づいて算出される。このため、第1の休憩時間経過後に再出発したのでは予め設定した到着時刻に目的地点に到着できないという状況が生じた場合にも、運転者は、第2の休憩時間にしたがった休憩をとることで、予め設定した到着時刻までに目的地点に到着することができる。
また、第1の休憩時間と第2の休憩時間とが所定時間以上異なると判定された場合に第2の休憩時間を出力することにより、過剰な情報提供を行うことなく、上記の効果を得ることができる。
(ナビゲーション装置の処理手順)
つぎに、この発明の実施例1にかかるナビゲーション装置の処理手順について説明する。図3は、この発明の実施例1にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、所定の休憩時間が予め設定されている場合に実行される。休憩時間は、たとえば、10分、15分のように休憩する時間の長さとして設定される。
図3に示す処理は、ユーザー操作部102が操作されることによって、目的地点が設定されたと判断するまで待機している(ステップS301:No)。目的地点が設定されたと判断した場合には(ステップS301:Yes)、経路探索部109によって目的地点までの経路を探索する(ステップS302)。
つぎに、生体情報検出部113および車両挙動検出部114によって、生体情報および車両挙動を検出する(ステップS303)。本実施例においては、ステップS303の処理によって検出工程が実現されている。ステップS303における検出結果に基づいて、生体情報が検出されたか否かを判断する(ステップS304)。生体情報が検出されないと判断した場合には(ステップS304:No)、ステップS303に進む。
生体情報が検出されたと判断した場合には(ステップS304:Yes)、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する(ステップS305)。本実施例においては、ステップS305の処理によって抽出工程が実現されている。
そして、抽出した休憩地点において所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻を算出し(ステップS306)、算出した目的地点への到着時刻を報知する(ステップS307)。本実施例においては、ステップS306の処理によって算出される到着時刻によって第1の到着時刻が実現されている。本実施例においては、ステップS306の処理によって算出工程が実現されている。ステップS307においては、たとえば、算出した目的地点への到着時刻を表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して目的地点への到着時刻を音声によって案内したりする。
つづいて、休憩中であるか否かを判断する(ステップS308)。休憩中ではないと判断した場合には(ステップS308:No)、ステップS303に進む。休憩中であると判断した場合には(ステップS308:Yes)、休憩時間のカウントを開始する(ステップS309)。
加えて、通信部108によって休憩時間が経過した場合における交通情報を取得し(ステップS310)、取得した交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における目的地点への新たな到着時刻(第2の到着時刻)を算出する(ステップS311)。ステップS310で取得される交通情報は、現在の交通情報に基づいて取得される予測値である。
すなわち、現在の交通情報から取得される情報(たとえば、現在渋滞が発生している場所、日時あるいは天候など)に基づいて、過去に同じ場所において近しい日時(季節)に発生した渋滞、あるいは、過去に同じ場所において渋滞が発生したときと同じ天候である、などの一定の条件を備える渋滞の履歴を考慮し、現在発生している渋滞が今後どのように変化するのかを予測した値である。この予測値は、記録媒体105に予め記録されていてもよいし、通信部108を介して適宜更新されてもよい。
ステップS310においては、休憩時間が経過した場合における交通情報に限るものではなく、現在の交通情報を取得してもよい。ステップS310において現在の交通情報を取得した場合、ステップS311においては現在の交通情報に基づいて、第2の到着時刻が算出される。現在の交通情報に基づいて第2の到着時刻を算出する場合、休憩時間が経過した場合における第2の到着時刻が、休憩時間中に複数回算出されることもある。
つづいて、ステップS306において算出された第1の到着時刻と、ステップS311において算出された第2の到着時刻と、が、所定時間以上異なるか否かを判定する(ステップS312)。ステップS312においては、記録媒体105に確保されたメモリエリアに記録された所定時間に基づいて判定を行う。
第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なると判定された場合には(ステップS312:Yes)、ステップS311において算出された第2の到着時刻を出力し(ステップS313)、ステップS314に進む。ステップS313においては、ステップS311において算出された第2の到着時刻を、携帯型端末装置115に出力する。携帯型端末装置115は、ナビゲーション装置から出力された第2の到着時刻を受信し、たとえば、受信した第2の到着時刻を表示部103に表示させる。
第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異ならないと判定された場合には(ステップS312:No)、ナビゲーション装置を搭載する車両が走行を再開したか否かを判断する(ステップS314)。走行を再開したと判断した場合には(ステップS314:Yes)、ステップS303に進む。
一方、走行を再開していないと判断した場合には(ステップS314:No)、休憩時間が経過したか否かを判断する(ステップS315)。ステップS315において、休憩時間が経過していないと判断した場合には(ステップS315:No)、ステップS310に進む。
休憩時間が経過したと判断した場合には(ステップS315:Yes)、休憩時間が経過した旨を出力する(ステップS316)。ステップS316においては、たとえば、設定された休憩時間が経過した旨を、表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して音声によって案内したりする。
以上説明したように、本実施例によれば、運転者の生体情報が検出される。検出された検出結果に基づいて、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点が抽出される。抽出された休憩地点において所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻(第1の到着時刻)が算出される。そして、算出された算出結果が出力される。
これによって、「休憩をとっても××時には到着できる」という安心感を運転者に与えることができる。これに応じて、運転者は、「休憩をとっても××時には到着できる」という安心感から、休憩をとり易い心境になる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、休憩をとることを容易に決断し、より安全な運転を行うことができる。
本実施例のナビゲーション装置によれば、たとえば、運転者の眠気の程度に応じて休憩地点を抽出するようにしてもよい。具体的に、たとえば、検出される眠気の程度が重い(強い)場合には極力近くの休憩地点を抽出し、検出される眠気の程度が軽い場合には混雑していないなど、より効果的に休憩できる休憩地点を抽出するようにしてもよい。
また、本実施例によれば、休憩時間が経過した場合における、抽出された休憩地点から目的地点までの経路の交通情報が取得される。そして、取得された交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における、目的地点への新たな到着時刻(第2の到着時刻)が算出される。これによって、運転者に対して、休憩時間が経過した場合における交通情報に基づいた到着時刻を知らせることができる。これに応じて、運転者は、より信頼性の高い休憩時間が経過した場合における到着時刻を知ることができる。
加えて、本実施例によれば、第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なるか否かが判定される。そして、所定時間以上異なると判定された場合に第2の到着時刻が出力される。これによって、休憩時間が経過した場合における到着時刻に応じて、たとえば、休憩を途中で切り上げて早目に出発したり、より長時間の休憩とったり、などのように状況に応じた対応をとることができる。具体的に、たとえば、第2の到着時刻が、第1の到着時刻に対して大幅に遅れるようであれば、休憩を途中で切り上げて早目に出発するという対応をとることができる。
なお、本実施例によれば、ステップS310において、抽出された休憩地点から目的地点までの経路の現在の交通情報を取得するようにした場合、現在における目的地点への新たな到着時刻(第2の到着時刻)が算出される。これによって、道路状況の変化に応じて刻々と変化する到着時刻を、運転者に随時知らせることができる。
運転者は、このような到着時刻を知ることで、たとえば休憩時間を調整するなど、道路状況の変化に応じた対応をとることができる。具体的に、たとえば、第2の到着時刻が第1の到着時刻に対して、大幅に早まるようであれば休憩を途中で切り上げて早目に出発するという対応をとることができる。
さらに、本実施例によれば、算出された第2の到着時刻が、携帯型端末装置115に出力される。これにより、運転者が車両の外で休憩をとっている場合にも、到着時刻(第2の到着時刻)が変更になった旨を知らせることができる。
なお、図3中格別な図示を省略したが、本実施例のナビゲーション装置においては、更に予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、ステップS305において抽出された休憩地点における休憩時間を算出するようにしてもよい。そして、算出した休憩時間と、所定の休憩時間が経過した場合の目的地点への到着時刻と、を表示部103における同一の表示画面内に表示させるようにしてもよい。
このようなナビゲーション装置によれば、「休憩をとっても××時には到着できる」という安心感を運転者に与えるとともに、「××時間の休憩であれば、休憩をとっても予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感を運転者に与えることもできる。これに応じて、運転者は、休憩をとることを優先するか、予め設定された目的地点へ到着することを優先するか、を選択することができる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、状況に適した休憩をとることができ、休憩をとることによってより安全な運転を行うことができる。
また、このようなナビゲーション装置によれば、到着時刻と休憩時間とを実際に見比べることができるので、休憩をとることを優先するか、予め設定された目的地点へ到着することを優先するか、の選択をし易くすることができる。これにより、迅速に休憩をとることができ、休憩をとることによってより安全な運転を行うことができる。
(ナビゲーション装置の処理手順)
つぎに、この発明の実施例2にかかるナビゲーション装置の処理手順について説明する。図4は、この発明の実施例2にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理は、目的地点への到着時刻が予め設定されている場合に実行される。目的地点への到着時刻は、たとえば、ユーザー操作部102の操作によって、出発前に予め設定することができる。本実施例においては、実施例1において説明した内容と同一の内容については適宜説明を省略する。以下の実施例においても同様とする。
図4に示す処理は、ユーザー操作部102が操作されることによって、目的地点が設定されたと判断するまで待機している(ステップS401:No)。目的地点が設定されたと判断した場合には(ステップS401:Yes)、経路探索部109によって目的地点までの経路を探索する(ステップS402)。
つぎに、生体情報検出部113および車両挙動検出部114によって、生体情報および車両挙動を検出する(ステップS403)。本実施例においては、ステップS403の処理によって検出工程が実現されている。ステップS403における検出結果に基づいて、生体情報が検出されたか否かを判断する(ステップS404)。生体情報が検出されないと判断した場合には(ステップS404:No)、ステップS403に進む。
生体情報が検出されたと判断した場合には(ステップS404:Yes)、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する(ステップS405)。本実施例においては、ステップS405の処理によって抽出工程が実現されている。
そして、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、ステップS405において抽出された休憩地点における休憩時間を算出し(ステップS406)、算出した休憩地点における休憩時間(第1の休憩時間)を報知する(ステップS407)。本実施例においては、ステップS406の処理によって算出工程が実現されている。ステップS407においては、たとえば、算出した休憩地点における休憩時間を、表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して音声によって案内したりする。
つづいて、休憩中であるか否かを判断する(ステップS408)。休憩中ではないと判断した場合には(ステップS408:No)、ステップS403に進む。休憩中であると判断した場合には(ステップS408:Yes)、ステップS406において算出した休憩時間(第1の休憩時間)のカウントを開始する(ステップS409)。
加えて、通信部108によって休憩時間が経過した場合における交通情報を取得し(ステップS410)、取得した交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における新たな休憩時間(第2の休憩時間)を算出する(ステップS411)。休憩時間が経過した場合における交通情報は、実施例1と同様である。
ステップS410においては、休憩時間が経過した場合における交通情報に限るものではなく、現在の交通情報を取得してもよい。ステップS410において現在の交通情報を取得した場合、ステップS411においては現在の交通情報に基づいた第2の休憩時間が算出される。
ステップS406において算出された第1の休憩時間と、ステップS411において算出された第2の休憩時間と、が、所定時間以上異なるか否かを判定する(ステップS412)。ステップS412においては、記録媒体105に確保されたメモリエリアに記録された所定時間に基づいて判定を行う。
第1の休憩時間と第2の休憩時間とが所定時間以上異なると判定された場合には(ステップS412:Yes)、ステップS411において算出された第2の休憩時間を出力し(ステップS413)、ステップS414に進む。ステップS413においては、ステップS411において算出された第2の休憩時間を、携帯型端末装置115に出力する。携帯型端末装置115は、ナビゲーション装置から出力された第2の休憩時間を受信し、たとえば、受信した第2の休憩時間を表示部103に表示させる。
ステップS410において、現在の交通情報を取得した場合、交通事情によっては、第1の休憩時間にしたがって休憩をとっている間に、この第1の休憩時間とは異なる第2の休憩時間が出力されることもある。
第1の休憩時間と第2の休憩時間とが所定時間以上異ならないと判定された場合には(ステップS412:No)、ナビゲーション装置を搭載する車両が走行を再開したか否かを判断する(ステップS414)。走行を再開したと判断した場合には(ステップS414:Yes)、ステップS403に進む。
一方、走行を再開していないと判断した場合には(ステップS414:No)、休憩時間(第1の休憩時間)が経過したか否かを判断する(ステップS415)。ステップS415において、休憩時間(第1の休憩時間)が経過していないと判断した場合には(ステップS415:No)、ステップS410に進む。
休憩時間(第1の休憩時間)が経過したと判断した場合には(ステップS415:Yes)、休憩時間(第1の休憩時間)が経過した旨を出力する(ステップS416)。ステップS416においては、たとえば、休憩時間(第1の休憩時間)が経過した旨を表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して目的地点への到着時刻を音声によって案内したりする。
以上説明したように、本実施例によれば、運転者の生体情報が検出される。検出された検出結果に基づいて、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点が抽出される。予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、抽出された休憩地点における休憩時間が算出される。そして、算出された算出結果が出力される。これによって、「××時間の休憩であれば、休憩をとっても予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感を運転者に与えることができる。
これに応じて、運転者は、「××時間の休憩であれば予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感から、休憩をとり易い心境になるとともに、算出された休憩時間の間、落ち着いて休憩をとることができる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、休憩をとることを容易に決断し、より安全な運転を行うことができる。
また、本実施例によれば、休憩時間(第1の休憩時間)経過後における抽出された休憩地点から目的地点までの経路の交通情報が取得される。そして、取得された交通情報に基づいて、新たな休憩時間(第2の休憩時間)が算出される。これによって、運転者に対して、休憩時間(第1の休憩時間)経過後における交通情報に基づいて、予め設定された到着時刻には目的地点へ到着できるような新たな休憩時間(第2の休憩時間)を知らせることができる。これに応じて、運転者は、新たな休憩時間にしたがって休憩をとることで、予め設定した到着時刻に目的地点に到着することができる、という安心感を得ることができる。
本実施例によれば、第1の休憩時間と第2の休憩時間とが所定時間以上異なるか否かが判定される。そして、所定時間以上異なると判定された場合には、第2の休憩時間が出力される。これによって、休憩時間が経過した場合における交通情報に応じて、たとえば、休憩時間を変更することができる。
なお、ステップS410において、抽出された休憩地点から目的地点までの経路の現在の交通情報を取得するようにした場合、現在の新たな休憩時間が算出される。これによって、運転者に対して、現在の交通情報に基づいて、予め設定された到着時刻には目的地点へ到着できるような休憩時間をリアルタイムで知らせることができる。これに応じて、運転者は、「予め設定した到着時刻には必ず到着できる」という安心感を得ることができる。
(ナビゲーション装置の処理手順)
つぎに、この発明の実施例3にかかるナビゲーション装置の処理手順について説明する。図5は、この発明の実施例3にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理は、目的地点への到着時刻が予め設定されている場合に実行される。本実施例においては、予め設定された到着時刻によって第1の到着時刻が実現されている。
図5に示す処理は、ユーザー操作部102が操作されることによって、目的地点が設定されたと判断するまで待機している(ステップS501:No)。目的地点が設定されたと判断した場合には(ステップS501:Yes)、経路探索部109によって目的地点までの経路を探索する(ステップS502)。
つぎに、生体情報検出部113および車両挙動検出部114によって、生体情報および車両挙動を検出する(ステップS503)。本実施例においては、ステップS503の処理によって検出工程が実現されている。ステップS503における検出結果に基づいて、生体情報が検出されたか否かを判断する(ステップS504)。生体情報が検出されないと判断した場合には(ステップS504:No)、ステップS503に進む。
生体情報が検出されたと判断した場合には(ステップS504:Yes)、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点を抽出する(ステップS505)。本実施例においては、ステップS505の処理によって抽出工程が実現されている。
そして、予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、ステップS505において抽出された休憩地点における休憩時間を算出し(ステップS506)、算出した休憩時間を報知する(ステップS507)。本実施例においては、ステップS506の処理によって算出工程が実現されている。ステップS507においては、たとえば、算出した休憩時間を表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して音声によって案内したりする。
つづいて、休憩中であるか否かを判断する(ステップS508)。休憩中ではないと判断した場合には(ステップS508:No)、ステップS503に進む。休憩中であると判断した場合には(ステップS508:Yes)、ステップS506において算出した休憩時間のカウントを開始する(ステップS509)。
加えて、通信部108によって休憩時間が経過した場合における交通情報を取得し(ステップS510)、取得した交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における、目的地への新たな到着時刻(第2の到着時刻)を算出する(ステップS511)。休憩時間が経過した場合における交通情報は、実施例1と同様である。
ステップS510においては、休憩時間が経過した場合における交通情報に限るものではなく、現在の交通情報を取得してもよい。ステップS510において現在の交通情報を取得した場合、ステップS511においては現在の交通情報に基づいた到着時刻(第2の到着時刻)が算出される。
予め設定された第1の到着時刻とステップS511において算出された第2の到着時刻とが、所定時間以上異なるか否かを判定する(ステップS512)。ステップS512においては、記録媒体105に確保されたメモリエリアに記録された所定時間に基づいて判定を行う。
第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なると判定された場合には(ステップS512:Yes)、ステップS511において算出された新たな到着時刻(第2の到着時刻)を出力し(ステップS513)、ステップS514に進む。ステップS513においては、ステップS511において算出された第2の到着時刻を、携帯型端末装置115に出力する。携帯型端末装置115は、ナビゲーション装置から出力された第2の到着時刻を受信し、たとえば、受信した第2の到着時刻を表示部103に表示させる。なお、現在の交通情報に基づいて到着時刻(第2の到着時刻)を算出する場合、第2の到着時刻が、休憩時間中に複数回出力されることもある。
第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異ならないと判定された場合には(ステップS512:No)、ナビゲーション装置を搭載する車両が走行を再開したか否かを判断する(ステップS514)。走行を再開したと判断した場合には(ステップS514:Yes)、ステップS503に進む。
一方、走行を再開していないと判断した場合には(ステップS514:No)、休憩時間が経過したか否かを判断する(ステップS515)。ステップS515において、休憩時間が経過していないと判断した場合には(ステップS515:No)、ステップS510に進む。
休憩時間が経過したと判断した場合には(ステップS515:Yes)、休憩時間が経過した旨を出力する(ステップS516)。ステップS516においては、たとえば、設定された休憩時間が経過した旨を表示部103に表示させたり、案内音出力部107およびスピーカ112を介して音声によって案内したりする。
以上説明したように、本実施例によれば、運転者の生体情報が検出される。検出された検出結果に基づいて、目的地点までの経路上またはその近傍に存在する休憩地点の中から任意の休憩地点が抽出される。予め設定された目的地点への到着時刻までに到着するように、抽出された休憩地点における休憩時間が算出される。そして、算出された算出結果が出力される。これによって、「××時間の休憩であれば、休憩をとっても予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感を運転者に与えることができる。
これに応じて、運転者は、「××時間の休憩であれば予め設定した到着時刻には目的地点に到着できる」という安心感から、休憩をとり易い心境になるとともに、算出された休憩時間の間、落ち着いて休憩をとることができる。このように、運転者の心境を考慮して休憩を喚起することで、運転者は、休憩をとることを容易に決断し、より安全な運転を行うことができる。
また、本実施例によれば、休憩時間が経過した場合における、抽出された休憩地点から目的地点までの経路の交通情報が取得される。そして、取得された交通情報に基づいて、休憩時間が経過した場合における新たな到着時刻(第2の到着時刻)が算出される。これによって、運転者に対して、休憩時間が経過した場合における交通情報に基づいた到着時刻(第2の到着時刻)を知らせることができる。
実際の路上では、目的地への到着時刻(第1の到着時刻)を設定し、これに基づいて算出された休憩時間の休憩をとった場合にも、道路事情の変化によっては設定した到着時刻には目的地点へは到着できないことが考えられる。本実施例によれば、運転者は、休憩時間中に、当該休憩時間が経過した場合における到着時刻(第2の到着時刻)を知ることができる。これにより、新たに出力された到着時刻(第2の到着時刻)を考慮して休憩時間を短縮するなどの対応をとることができる。すなわち、より実使用に則したナビゲーション装置を提供することができる。
本実施例によれば、第1の到着時刻と第2の到着時刻とが所定時間以上異なるか否かが判定される。そして、所定時間以上異なると判定された場合には第2の到着時刻が出力される。これによって、休憩時間が経過した場合における到着時刻(第2の到着時刻)に応じて、たとえば、休憩時間を短縮して早目に出発したり、逆により長時間の休憩とったり、などのように状況に応じた対応をとることができる。すなわち、より実使用に則したナビゲーション装置を提供することができる。
なお、ステップS510において、抽出された休憩地点から目的地点までの経路の現在の交通情報を取得するようにした場合、現在の交通情報に基づいた第2の到着時刻が算出される。これによって、運転者は、「今出発すれば××時に到着する」という到着時刻を、リアルタイムで知ることができる。具体的に、たとえば、第2の到着時刻が、第1の到着時刻に対して大幅に早まるようであれば、その時点で休憩を切り上げて早目に出発することで、予定よりも早く目的地に到着することが期待できる。
本実施例においては図示および説明を省略したが、ナビゲーション装置は、休憩中であると判断される場合には入眠効果やリラックス効果のある楽曲を演奏し、休憩時間が経過した場合には意識の覚醒効果のある楽曲を演奏するようにしてもよい。演奏する楽曲は、ナビゲーション装置において以前に演奏した頻度が高い楽曲を休憩時間中に演奏するようにしてもよい。これにより、運転者がより効果的に休憩をとることが期待できる。
なお、本実施例で説明した休憩支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
図1は、この発明の実施の形態にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2は、この発明の実施の形態にかかる休憩支援装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図3は、この発明の実施例1にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4は、この発明の実施例2にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施例3にかかるナビゲーション装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
201 検出部
202 抽出部
203 算出部
204 出力部
205 取得部
206 判定部