JP4812070B2 - 質量分析計 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン源、質量分析計、電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源およびイオンの生成方法に関する。好ましい形態は、大気圧化学イオン化(APCI)イオン源に関する。
化学的イオン化は、続く質量分析を行うことができる被検イオンを生成するための、試薬イオンから被検分子への電荷種の移動に関係している。陽イオンモードにおいて最も一般的に形成される前記電荷種は、前記被検分子と水素陽イオン(H+)との付加物である。
大気圧における化学イオン化伝導は、大気圧化学イオン化(APCI)として公知である。分析物質を含む試料は、通常、溶液として大気圧化学イオン化イオン源に供給される。前記被検体を含む溶液は、噴霧ガスを通して加熱チューブにスプレーされる。前記噴霧ガスは、スプレーされた溶液を液滴に噴霧し、それから前記加熱チューブの内壁にぶつけ、前記溶液は気相に変換される。前記溶液は気相に変換されるので、前記被検分子は脱溶媒和される。移動相溶媒、ミクロ液滴および脱溶媒被検分子を含む高温ガスは、前記加熱チューブを出て、コロナニードルに向かって展開する。前記被検分子は、それから、試薬ガス存在下におけるコロナ放電によって生成される試薬イオンとの化学イオン化によりイオン化される。特に、被検分子は、試薬イオンと被検分子との間の気相イオン-分子反応によってイオン化される。
従来の装置において、中性ガス体分子、イオンまたは荷電ミクロ液滴の形態で加熱チューブを出て行く被検体は、イオンサンプリングオリフィスを経て質量分析計の真空部に入り込むより先に、前記コロナニードルを直接通過する。実際には、大気圧下で形成された前記被検イオンのうち比較的少ない割合のみが、続く質量分析のために、小さな穴を通り質量分析計の真空系に吸い込まれる。
被検イオン生成のために前記被検分子へ荷電種を運ぶ試薬イオンは、溶媒蒸気中のコロナ放電の結果として生成される。前記コロナ放電は、鋭いコロナニードルまたはピンの先端に高電圧(例えば、5kV)を加えることによって発生する。被検分子は、前記コロナチップと前記イオンサンプリングオリフィスとの間の領域において、試薬イオンとの気相イオン-分子反応によってイオン化される。従って、被検イオンは、前記試薬イオンが形成される、コロナ放電の付近において発生する。
続く質量分析のために、少ない割合のガスおよび被検イオンが、イオンサンプリングオリフィスを通して質量分析計の真空系に吸い込まれる間に、前記ガスの大部分は、排気口を経て前記イオン源を出て行く。
大気圧化学イオン化によって分析する際、通常、前記コロナニードルに加える電圧または電流の増加に従い、適度に低い極性の被検試料は、イオンシグナル強度の増加を示す。対照的に、高い極性またはイオン性の被検体は、通常、前記コロナニードルに加えられる電圧または電流の増加に従い、イオンシグナル強度の減少を示す。従って、高い極性のまたはイオン性の被検体にとって、十分な高イオンシグナル強度を達成するために、これらの被検体は、従来、例えば、電子スプレーイオン化(ESI)イオン源のような、大気圧化学イオン化イオン源とは別のイオン源を用いて生成されている。
大気圧化学イオン化イオン源において、高い極性またはイオン性の被検体は、前記被検体が試薬イオンと相互に影響し合う機会を有する前に、イオンまたは荷電ミクロ液滴の形態で前記加熱チューブの出口から現れると信じられている。前記コロナニードルは、比較的高い正の電位に保たれているので(陽イオン分析のため)、前記コロナニードルの付近に電場が発生する。コロナニードルによって発生する前記電場は、前記加熱チューブを出て、すでに正に荷電した被検イオンまたはミクロ液滴を妨げ、分散させる傾向にあり、前記被検イオンまたは荷電被検ミクロ液滴をイオンサンプリングオリフィス付近で焦点がずれた状態にする。従って、前記コロナニードルに加えられる電圧または電位がさらに増加すると、前記陽被検イオンまたはミクロ液滴は、容易に妨げられ、より大きな範囲に分散させられる。このため、さらに少ない被検イオンが前記イオンサンプリングオリフィスを通って、続く質量分析および検出のための前記質量分析計のメインボディーへと抜けていく。従って、前記高い極性またはイオン性の被検体のイオンシグナル強度は、コロナ電流の増加に伴いかなり減少する。
前記高い極性またはイオン性の被検体のイオンシグナル強度は、比較的低い電流または電圧を前記コロナニードルへ加える時に、最適化されるということになる。対照的に、適度に低い極性の被検体のイオンシグナル強度は、比較的高い電流または電圧を前記コロナニードルへ加える時に、最適化される。これは、より高い電流または電圧が前記コロナニードルへ加えられる時、より多くの試薬イオンが前記コロナニードル付近に発生するからである。増加した試薬イオンは、被検分子と相互作用して、より多くの被検イオンを発生させる。一般的に、適度に低い極性の被検体は、前記加熱チューブを出て、前記コロナニードルに接近する前には荷電しないため、前記適度に低い極性の被検分子は、前記コロナニードルによって発生した電場により妨げられたり分散させられることはない。さらに、コロナニードルへと加えられる電流または電圧が増加するにつれて、より多くの被検イオンが発生し(生成した試薬イオンの増加のため)、これら被検イオンは、続く質量分析のために前記イオンサンプリングオリフィスを通り、そのため、より大きなイオンシグナル強度が検出される。
従って、従来の大気圧化学イオン化イオン源を用いる適度に低い極性の被検体と高い極性またはイオン性の被検体との混合物を含む試料を分析するためには、前記イオン源のコロナニードルに異なる電圧および電流を加える多数の連続的な実験工程を実行する必要があるということが認識される(例えば、高極性の被検体のイオン化を最適化するために、比較的低いコロナ電流が最初の実験工程にセットされ、適度に低極性の被検体のイオン化を最適化するために、比較的高い電流が2番目の実験工程にセットされる)。前記コロナニードルに異なる電圧または電流を加えると同時に、多数の実験工程を実行することは、前記試料中の被検体の極性およびイオン性に関係なく、試料中のいずれの被検体の比較的高いイオンシグナル強度を供給するような、多数のデータのセットをもたらす。しかし、前記コロナニードルに異なる電圧または電流を加えると同時に、データ獲得工程を繰り返すことの必要性は、前記試料分析時間と試料消費量との両方を増加させる。これは、特に非常に少量の試料のみが分析に利用できる場合や、例えば、クロマトグラフィー用途のような、前記イオン源に供給された試料が短周期で動的に変化する場合に特有の問題となる。
従って、改良されたイオン源を提供することが望まれる。
本発明によると、放電部位中に放電装置を備えた放電部位と、反応部位とを含み、前記放電部位で発生した使用する試薬イオンは、前記放電部位から前記反応部位へ進み、被検分子および/または被検イオンは、前記反応部位へ進み、前記反応部位におけるイオンは、少なくとも部分的に、前記放電部位における前記放電装置により発生する電場から保護される、質量分析計のイオン源を提供する。
前記放電部位は、好ましくは、放電室と、放電装置、好ましくはコロナニードルまたはピンのようなコロナ放電装置を含む放電装置とを含む。実施の形態において、前記放電装置には、<0.1μA、0.1-0.2μA、0.2-0.3μA、0.3-0.4μA、0.4-0.5μA、0.5-0.6μA、0.6-0.7μA、0.7-0.8μA、0.8-0.9μA、0.9-1.0μAまたは>1μAの電流が加えられる。実施形態において、前記放電装置には、<1kV、1-2kV、2-3kV、3-4kV、4-5kV、5-6kV、6-7kV、7-8kV、8-9kV、9-10kVまたは<10kVの電圧が加えられる。
好ましい形態によると、前記反応部位は、実質的に電場のない部位(field free region)を含む。好ましくは、前記反応部位は、反応室を含む。通路やオリフィスは、好ましくは、前記放電部位を反応部位と接続または伝達している。使用時、前記放電部位において生じた試薬イオンは、通路やオリフィスを通じて前記放電部位から前記反応部位へ進む。ハウジングは、前記放電部位、前記反応部位および通路またはオリフィスを囲むことが好ましい。
好ましい実施形態によると、前記コロナ放電装置からのコロナ放電は、前記放電部位または前記コロナ放電室に限定される。さらに、前記反応部位または反応室内部での放電は起こらない。その結果として、前記反応部位または反応室における被検分子または被検イオンは、コロナ放電にさらされない。
ガス吸気口は、好ましくは、前記放電部位の上流に配置され、使用時、前記放電部位に供給する試薬ガスを受ける。ガス排気口は、好ましくは、前記反応部位の下流に配置され、使用時、ガスおよび/または被検イオンおよび/または試薬イオンを放出する。
前記イオン源は、好ましくは、大気圧イオン化イオン源、さらに好ましくは、大気圧化学イオン化源を含む。
前記放電部位および/または反応部位は、好ましくは、(i)<100 mbar; (ii)100-500mbar; (iii)500-600mbar; (iv)600-700mbar; (v)700-800mbar; (vi)800-900mbar; (vii)900-1000mbar; (viii)1000-1100mbar; (ix)1100-1200mbar; (x)1200-1300mbar; (xi)1300-1400mbar; (xii)1400-1500mbar; (xiii)1500-2000mbar; および(xiv)>2000mbar からなる群から選択される圧力で維持される。
前記イオン源は、好ましくは、試料を噴出したり、試料を液滴形成させるための噴出装置を含んでいる。霧状ガスは、好ましくは、さらに噴霧器により形成された液滴を霧状にするために供給される。前記加熱チューブは、好ましくは、噴霧器によって形成される前記液滴の少なくともいくつかを衝突させる際に用意される。前記加熱チューブは、好ましくは、反応部位へ、被検分子および/または被検イオンを放電または供給する。
前記イオン源は、好ましくは、空圧式噴霧器または空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧器を含む。
本発明の他の側面によると、前述のイオン源を含む質量分析計を提供する。
前記質量分析計は、好ましくは、さらにイオンサンプリングオリフィスを含む。少なくとも一つの電極は、少なくともいくつかのイオンをイオンサンプリングオリフィスに対して、偏向、引き付け、方向付けまたは反発するために、イオンサンプリングオリフィスと反対側にまたは隣接して配置されている。
前記イオン源は、使用時、ガスまたは液体クロマトグラフに接続してもよい。
前記質量分析計は、好ましくは、さらに飛行時間型質量分析計、四重極質量分析計、ペニング質量分析計、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)質量分析計、2Dまたは線形四重極イオントラップ、ポールまたは3D四重極イオントラップ並びに磁気セクター質量分析計のような質量分析計を含む。
本発明の他の側面によると、電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源を提供する。前記電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源は、コロナ放電室に配置されるコロナ放電装置を含み、使用時、比較的低い極性を有する被検分子が、試薬イオンとの気相イオン−分子反応によってイオン化され、使用時、比較的高い極性を有する被検分子が、電子スプレーイオン化によってイオン化され、被検イオンを形成し、少なくともx%の前記被検イオンが、使用時、前記コロナ放電室を回避するように位置している
好ましくは、xは:(i)<1; (ii)5; (iii)10; (iv)15; (v)20; (vi)25; (vii)30; (viii)35; (ix)40; (x)45; (xi)50; (xii)55; (xiii)60; (xiv)65; (xv)70; (xvi)75; (xvii)80; (xviii)85; (xix)90; および(xx)95からなる群から選択される。
使用時、前記コロナ放電室を回避する前記被検イオンは、少なくとも部分的に、前記コロナ放電室の前記コロナ放電装置によって発生した電場の影響を逃れるのが好ましい。
本発明の他の側面によると、被検分子および/または被検イオンを受け取る反応室、および、コロナ放電室を含み、使用時、前記コロナ放電室中で形成された試薬イオンは、前記コロナ放電室を出て、前記反応室に入り、被検分子および/または被検イオンは、実質的に前記コロナ放電室に入らない、イオン源を提供する。
本発明の他の側面によると、放電装置が配置された放電部位と反応部位とを準備する工程、前記放電部位で試薬イオンを発生させ、前記試薬イオンを前記放電部位から前記反応部位へ通す工程、被検分子および/または被検イオンを前記反応部位へ通す工程を含み、前記反応部位中のイオンは、少なくとも部分的に前記放電部位の放電装置によって発生する電場から保護される、イオンを生成する方法を提供する。
本発明の他の側面によると、コロナ放電室中に配置されるコロナ放電装置を準備する工程、比較的低い極性を有する被検分子を、試薬イオンとの気相イオン−分子反応によってイオン化する工程、および、比較的高い極性を有する被検分子を、電子スプレーイオン化によりイオン化して被検イオンを形成する工程を含み、少なくともx%の前記被検イオンが、前記コロナ放電室を回避するように位置している、電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源を使用するイオンの生成方法を提供する。
xは、好ましくは、(i)<1;(ii)5;(iii)10;(iv)15;(v)20;(vi)25;(vii)30;(viii)35;(ix)40;(x)45;(xi)50;(xii)55;(xiii)60;(xiv)65;(xv)70;(xvi)75;(xvii)80;(xviii)85;(xix)90;および(xx)95からなる群から選択される。
本発明の他の側面によると、被検分子および/または被検イオンを受け取るための反応室およびコロナ放電室を準備する工程、および、
前記コロナ放電室で形成された試薬イオンを前記コロナ放電室から出して、前記反応室へ入れる工程を含み、被検分子および/または被検イオンは実質的にコロナ放電室へ入らない、イオンの生成方法を提供する。
好ましい実施形態は、試薬イオンが付属部において形成され、または、分析するサンプルの流れを通じて、放電室が前記部位や反応室から分離している大気圧化学イオン化イオン源に関する。前記試薬イオンは、ガスフローによって、前記付属部または放電室から、前記試薬イオンが前記脱溶媒和した被検分子と相互作用したり、化学イオン化によって前記被検分子をイオン化する反応室へ運ばれる。しかし、前記反応室に入るまでに、すでにイオン化されている高い極性の被検体は、少なくとも部分的に、前記付属部または放電室で発生した電場の影響から保護されている。さらに、高い極性の被検体が前記イオン源によってイオン化される時、前記コロナ電流は、前記シグナル強度に影響することなく高くセットすることができる。
本発明の様々な形態について、図を用いて、実施例を経由して述べる。
図1は、2つの異なるタイプの被検体に対して、一般的な大気圧化学イオン化(APCI)のコロナニードルへ加えられる電流の作用として、イオンシグナル強度がどのように変化するかを示している。図1からわかるように、適度に低い極性の試料(例えば、コルチコステロン)の前記イオンシグナル強度は、比較的迅速に増加し、それからコロナニードルへ加える電流をさらに増加させた時、ある点で横ばいになる。イオンシグナル強度の最初の増加は、前記コロナニードルに加えられる電流を増加させた際に、試薬イオンをより生成する前記イオン源のためであると考えられる。増加した前記試薬イオンは、噴霧管から放出される前記被検分子と相互作用し、より多くの被検イオンが生成される。さらに、増加した被検イオンは、続いて質量分析され、そのためイオンシグナル強度の増加が観測される。
また、図1からは、前記イオン源のコロナニードルへ加える電流の増加が、高い極性の試料(例えばレセルピン)には反対の影響を与えるということがわかる。前記コロナニードルへ加える電流が増加する時、前記レセルピンのイオンシグナル強度は、比較的迅速に減少し、低いレベルで実質上一定に存続する。適度に低い極性の試料とは対照的に、レセルピンのような比較的高い極性の被検体は、おそらく熱的イオン化効果のためにすでに荷電している状態で前記噴霧管を出て行くと考えられる。そのため、すでに荷電しているイオンは、それから、前記コロナニードルに加えられる電圧から生じる電場によって効果的に妨げられる。前記高い極性の被検イオンは、従って、前記コロナニードルにより発生する電場によって偏向および散乱する。コロナニードルの電位の増加(前記コロナニードルから引き起こされる電流の増加の結果として)は、単にコロナニードルの部分や噴霧管の排出に隣接する部位において電場の強度を増加する。このため、前記コロナニードルに加えられる電流の増加は、単に噴霧管を出て行く、前記荷電した被検イオンの減速、偏向および散乱の度合いを増加させる。結果として、前記コロナ電流が増加する時、わずかな被検イオンが、結局、前記イオンサンプリングオリフィスを通り、続く質量分析の為の前記質量分析計のメインボディーへと抜ける。
図1に示すように、電流を前記コロナニードルへ加えるときの、適度に低い極性の被検体や高い極性の被検体の異なる反応を考慮すると、適度に低い極性の被検体と高い極性の被検体との両方が含まれる混合物をイオン化しようとする際、従来のアプローチは、両方のタイプの被検体がイオン化する最適下限になる妥協したレベルで前記コロナニードルへ加える電流をセットする(例えば、図1に示す例では0.25μA)、あるいは、第1の取得は第1コロナ電流にセットして行い、続く第2の取得は第2の異なるコロナ電流をセットして行うような、2つの独立した取得を行う。このため、従来のアプローチは、最大値ではないイオンシグナルを生じる(単一の妥当なコロナ電流の取得が行われた場合)、あるいは全体の分析時間および試料消費量が事実上2倍となる(2つの異なるコロナ電流で2つの独立した取得が行われた場合)。
図2は、三重四重極質量分析計(triple quadrupole mass spectrometer)に関連した従来のAPCIイオン源を用いて行われた、4チャンネル方式の多重反応モニタ法(MRM)の結果を示している。図2は、特に、ベラパミル、コルチコステロン、ヒドロキシプロゲステロンおよびレセルピンを含む混合物を液体クロマトグラフィー質量スペクトロメトリー(LCMS)を用いて分析した、2つの独立した取得から生じる重なったイオンシグナルを示している。
当業者によって理解されるであろうが、MRM実験において、第1の重量フィルター(例えば、四重極ロッドがセットされた質量フィルター)は、一定の(特有な)質量/電荷数比を有する親イオンを伝達するためにセットされる。前記特有の質量/電荷数比を有する選択された親イオンは、前記親イオンが娘またはフラグメントイオンに断裂するような、衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)へ導入される。衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)の下流に備え付けられる第2のフィルター(例えば、四重極ロッドがセットされた質量フィルター)は、一定の(特有な)質量/電荷数比を有する娘またはフラグメントイオンを伝達するために配置される。
ここで、また次に記載されるMRM実験において、455.1の質量/電荷数比を有するベラパミル親イオンは、第1の質量フィルターにより伝達され、衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)中で断裂させられた。165.1の質量/電荷数比を有する特有の娘またはフラグメントイオンが、前記第2の質量フィルターにより伝達するために配置された。347.1の質量/電荷数比を有するコルチコステロン親イオンは、第1の質量フィルターにより伝達され、衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)中で断裂させられた。329.1の質量/電荷数比を有する特有の娘またはフラグメントイオンが、前記第2の質量フィルターにより伝達するために配置された。331.1の質量/電荷数比を有するヒドロキシプロゲステロン親イオンは、第1の質量フィルターにより伝達され、衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)中で断裂させられた。109.1の質量/電荷数比を有する特有の娘またはフラグメントイオンが、前記第2の質量フィルターにより伝達するために配置された。最後に、609.1の質量/電荷数比を有するレセルピン親イオンは、第1の質量フィルターにより伝達され、衝突または断裂セル(collision or fragmentation cell)中で断裂させられた。195.1の質量/電荷数比を有する特有の娘またはフラグメントイオンが、前記第2の質量フィルターにより伝達するために配置された。
第1の実験操作または取得は、20分以上の間(カラム平衡を含む)行われ、0.2μAの電流をコロナニードルにかけた状態で7分以内に4つの被検体が溶離した。続いて第2の実験操作または取得は、さらに20分以上の間(カラム平衡を含む)行われ、5μAの電流をコロナニードルにかけた状態で再び7分以内に4つの被検体が溶離した。前記被検体の溶離した順は、ベラパミル、コルチコステロン、ヒドロキシプロゲステロン、続いて最後にレセルピンであった。ベラパミルおよびレセルピンは、高い極性の被検体/分子である一方、コルチコステロンおよびヒドロキシプロゲステロンは、適度な極性の被検体/分子である。
図2からわかるように、2つの独立した実験操作または取得で検知される、結果として生じるイオンシグナル強度における差は、特に比較的高い極性の被検体ベラパミルで比較的大きい。また、図2からわかるように、第2実験操作または取得において前記コロナニードルへ加えられる電流を0.2μAから5μAへ増加した時、比較的高い極性の被検体ベラパミルおよびレセルピンの前記イオンシグナル強度はかなり減少し、一方で、適度に低い極性の被検体コルチコステロンおよびヒドロキシプロゲステロンの前記イオンシグナル強度は増加する。
前記コロナニードルに異なる電流を加えるという2つの独立した実験操作を利用するこの従来技術において、十分に高いイオンシグナル強度が、前記実験操作の一方または他方の間に、試料中の被検体の2つの異なるタイプ(例えば、極性)のいずれにも観測することができる。しかし、前記コロナニードルへ異なる電流を加えている間、前記分析が実際には繰り返されるので、従来の技術を用いる試料の分析に必要な時間は、比較的長くなる。例えば、それぞれのクロマトグラムの全体の分析時間は、カラム平衡を含めて20分である。さらに、前記コロナニードルへ異なる電流を加える間に実験操作を繰り返すことが、前記試料の消費量を増加させる。
図3は、本発明の第1の実施例による大気圧イオン化イオン源を示している。前記イオン源は、コロナニードル5の先端を収容しているコロナ放電室1を含む。反応室2は、前記コロナ放電室1の下流に与えられ、通路またはオリフィス6を経由してコロナ放電室1と通じている。前記反応室2は、好ましくはハウジング14内部の前記コロナ放電室1に隣接している。前記反応室2も、好ましくは、分析されるサンプル源と伝達する。前記イオン源は、好ましくは噴霧器プローブ12を含んでいる。前記噴霧器プローブ12は、好ましくは、空圧式の噴霧器4と、続くイオン化および質量分析のために、前記空圧式の噴霧器4から噴出された液体試料を加熱して、前記試料を気体状態に変えるための加熱チューブ3とを含んでいる。前記反応室2は、好ましくは前記噴霧器プローブ12の加熱チューブ3の排出口付近に配置されている。
前記好ましいイオン源の作動中、試料は、好ましくは、例えば、クロマトグラフィーシステムによって前記イオン源に伝達される。前記試料は、好ましくは前記噴霧器プローブ12の空気式噴霧器4へ液体状で運ばれ、前記噴霧器4から噴出され、好ましくは窒素ガスであるガスの比較的高速の流れによって噴霧される。噴霧により生じる前記試料液滴は、移動相溶媒および被検体を含む。これらは、好ましくは加熱チューブ3に入り、これを通り抜ける。前記試料溶液の噴霧液滴は、前記加熱チューブ3の中で加熱され、前記試料は液体から気体へ変化する。前記試料が気体へ変化した後、それは、好ましくは、前記反応室2に移る。
試薬イオンは、好ましくは前記コロナニードルまたはピンが設置されているコロナ室を含む、放電部位1のイオン源において発生する。前記試薬イオンを発生させる為に、例えば窒素のような試薬ガス、および、例えばメタノールのような溶媒は、ガス吸気口9を経由して前記コロナ室1へ流れるように配置される。前記コロナニードル5へ加えられる電圧(例えば、〜3kV)は、好ましくは試薬ガス中で分子をイオン化するのに役立つ前記コロナ室1中で、コロナ放電を発生する。結果として、安定な試薬イオンの母集団は、前記コロナニードル5の先端付近で形成される。前記コロナニードルへ加えられた電圧の極性は、好ましくは、陽イオン分析の時は正であり、陰イオン分析の時は負である。前記コロナ室1の中で発生する試薬イオンは、好ましくは、コロナ室1を通した試薬ガスの流入によって、前記コロナ室1から、前記2つの室1、2とを繋いでいる通路またはオリフィスを通して反応室2へと伝達される。
コロナ室1から反応室2へと進む前記試薬イオンは、好ましくは、前記加熱チューブ3から出て行く気体試料と混合され相互作用する。前記試薬イオンは、好ましくは、前記反応室2において気体試料中のいずれの被検分子とも気相イオン−分子相互作用を受ける。これらのイオン−分子相互作用は、結果として、前記被検分子が好ましくはイオン化し、前記試薬イオンが好ましくは中和されるように、前記試薬イオンの少なくともいくつかの荷電種を前記被検分子へと運ぶ。
好ましい実施形態において、いずれの適度に低い極性の被検体も、試料中に存在し、前記加熱チューブ3を通って反応室2へ進み、主に中性被検分子として分析される。対照的に、試料中に存在する比較的高い極性またはイオン性の被検体は、好ましくは、前記加熱チューブ3を出て、イオンとして反応室2へ入る。すなわち、前記高い極性またはイオン性の被検体は、反応室2中で試薬イオンと出会う前にすでにイオン化されている(おそらく熱的イオン化によって)。
前記加熱チューブ3を出て、前記反応室2へ入る中性被検分子は、好ましくは試薬イオンと相互作用し、また、イオン化される前記試料中の少なくともいくつかの、好ましくは実質的に全ての被検分子をイオン化する。結果として生じる前記反応室2の中の被検イオン、他の粒子およびガスは、好ましくは、前記加熱チューブ3を出て行くガスの流れと、反応室2へ進む前記コロナ室1を通るガスの流れとの両方の作用下において、排気口通路またはポート11を経由して前記反応室2を出て行く。
好ましい実施形態において、通路またはオリフィス11を経由して前記反応室2を出て行く前記ガスおよびイオンは、イオンサンプリングオリフィス7を有するイオンサンプリングコーンに隣接する部位に流れる。前記イオンサンプリングオリフィス7は、好ましくは、通路またはオリフィス11を出て行く前記ガスおよびイオンが前記イオンサンプリングオリフィス7を直接通って流れないように、通路またはオリフィス11の軸に関して軸外し(off-axis)に配置される。少なくとも一つの電極は、好ましくは、少なくともいくつかの被検イオンがイオンサンプリングオリフィス7を通り前記質量分析計のメインボディーへ偏向(または少なくとも好ましくは引き付ける)する電場を与えるために、イオンサンプリングオリフィス7付近に配置される。押し出し電極(pusher electrode)8は、例えば、通路またはオリフィス11を出る前記ガスおよびイオンが、押し出し電極8とイオンサンプリングオリフィス7との間を流れるように、実質的にイオンサンプリングオリフィス7と反対に配置される。好ましい実施形態において、前記押し出し電極8は、通路またはオリフィス11を出て行く少なくともいくつかのイオンが、イオンサンプリングオリフィス7へ偏向することを引き起こす。前記押し出し電極8は、好ましくは、通路またはオリフィス11を出て行く少なくともいくつかのイオンを通路またはオリフィス11の軸から右角度に偏向する。従って、前記イオンサンプリングオリフィス7および前記押し出し電極8の配置は、少なくともいくつかのイオンが、続く質量分析のために前記イオンサンプリングオリフィス7へ向くことを可能にするのに対して、中性分子およびガスが前記イオンサンプリングオリフィス7を通り抜けることを支持しない。好ましい実施形態において、前記押し出し電極8に加える電圧は、0-300Vの範囲である。
少なくとも好ましい実施形態において、前記押し出し電極8は省略され、前記イオンサンプリングオリフィス7および通路またはオリフィス11は、通路またはオリフィス11の軸が実質的に前記イオンサンプリングオリフィス7の軸と同軸であるように配置される。この実施形態において、少なくとも一つの追加電極(示していない)は、少なくともいくつかのイオンが前記イオンサンプリングオリフィス7へ集中するまたは向くように提供される。
前記イオンサンプリングオリフィス7を通り抜けるガスは、前記ガスを排出する為の排出口を含む第1真空室の体積に膨張することが可能であることが好ましい。イオンは、質量分析のために、第1真空室から質量分析器へ進むことが好ましい。上述の被検イオン発生の完全なプロセスは、大気圧でまたはその付近で起こることが好ましい。
図4は、適切な極性である被検体コルチコステロンおよび比較的高い極性またはイオン性の被検体レセルピンについて、イオンシグナル強度が、好ましい2重室イオン源のコロナニードル5に加えられる電流に対してどのように変化するかを示している。前記好ましいイオン源を用いて観測されるコルチコステロンのイオンシグナル強度は、比較的高い比率で増加し、それから、コロナニードルへ加える電流を増加させる時、比較的一定のイオンシグナル強度で飽和するということがわかる。コルチコステロンについて、コロナニードル5へ加える電流のイオンシグナル強度の変化は、図1に示される従来のイオン源を用いて得られる反応といくつかの類似点を有する。レセルピンに関して、好ましいイオン源のコロナニードルへ加える電流を増加させる時、レセルピンのイオンシグナル強度は、実質的に一定に残存し(実験誤差の範囲内)、コロナ電流を増加させる時、確かに大きな減少は示さないということがわかる。この改良された反応は、図1に示すような従来のイオン源を用いて得られる反応と全く対照的である。レセルピンは、反応室2へ入る時までに、すでに表面上高イオン化されているという事実のために、レセルピンのイオンシグナル強度は、コロナニードルへ加えた電流の増加に対して増加を示さない。従って、生成される試薬イオンを増加させるためにコロナニードルへ加える電流を増加することは、高い極性の被検体の場合、より多くの被検イオンが生成するわけではない。
好ましいイオン源を用いて得られるレセルピンのイオンシグナル強度は、コロナニードルにより発生する電場によって引き起こされる高極性またはイオン性被検体のイオン化を試みた時に、従来のAPCIイオン源で観測される不利な効果が、本発明の好ましい実施形態によるイオン源を用いた時に実質的に除外されるということを示す。さらに、前記好ましいイオン源は、コロナ放電プロセスの影響のために、被検イオンが焦点ずれや分散されるという問題をこうむることがない。
好ましい実施形態によると、前記被検体を含む気体試料は、コロナ室1に隣接して配置されたコロナニードル5に加えられる比較的高い電位によって発生する電場による重大な影響を受けることなく反応室2を通り抜ける。従って、一般的にイオンとして前記反応室2へ入る比較的高い極性の被検体は、好ましくは、コロナニードル5によって発生する電場のために、前記イオン源中であまり遅延または散乱することはない。比較的高い極性の被検体からのイオンが前記好ましいイオン源中で散乱されない時、それらは、効率が増加された続く質量分析のために、好ましくは反応室2の下流に配置されたイオンサンプリングオリフィス7へ送ることができる。従って、前記比較的高い極性の被検体のイオンシグナル強度は、従来のイオン源を用いる時に得られるイオンシグナル強度と比較して、増加している。コロナニードルへ供給する電流が一定であるが(例えば5μA)、高い極性またはイオン性の被検体と適度に低い極性の被検体との両方で比較的高いイオンシグナル強度が得られることができることになるので、これは特に有利である。従って、単一の実験操作が、試料中の全ての被検体に対して、それらの極性に関わらず十分に高いイオンシグナル強度が得られるということを導く。さらに、試料の分析に必要な時間および分析を行う為に必要な試料の量は、従来のAPCIイオン源と比較してかなり減少する。
図5は、好ましい実施形態によるイオン源を用いた4つの異なる被検体を含む試料についての2つの独立した液体クロマトグラフィー質量スペクトル(LC/MS)MRM分析の時間の関数としてのイオンシグナル強度の重なりを示している。前記4つの異なる被検体および4つのMRM実験チャンネルは、本質的に図2に関する上記記載と同じである。図2および5の比較から、従来のイオン源を用いてイオンが発生する時に得られるイオンシグナル強度、好ましいイオン源を用いる時、コロナニードルへ比較的低いおよび比較的高い電流が加えられた時(例えば、それぞれ0.2μAおよび5μA)、適度に低い極性の被検体(例えばコルチコステロンおよびヒドロキシプロゲステロン)に対して特に異なるイオンシグナル強度が得られる。コロナニードルへ加える電流の増加に応じた適度に低い被検体のイオンシグナル強度の増加は、コロナ室1中で発生する試薬イオンの数の増加に一致する。さらに、続く質量分析のための、大量の被検イオンの生成を生じる反応室2における被検分子−試薬イオン相互作用の数の増加がある。
従来のイオン源を用いて得られるイオンシグナル強度とは対照的に、好ましいイオン源を用いた比較的高い極性の被検体ベラパミルおよびレセルピンの検出されたイオンシグナル強度は、コロナニードル5へ加える電流を0.2μAから5μAへ増加させた時、比較的小さく変化した。確かに、コロナ電流を0.2μAから5μAへ増加させた時、レセルピンの強度の減少はほとんど認知できなかった。有利なことに、コロナニードルに加える電流を比較的高く(例えば、5μA)保った時、ベラパミルおよびレセルピンの検出されたイオンシグナル強度は、好ましいイオン源を用いた場合、従来のイオン源と比較してかなり高い。
従って、好ましい実施形態によるイオン源が使用され、コロナニードルに比較的高いコロナ電流(例えば、5μA)が加えられた時、比較的高い極性と適度に低い極性との両方の被検体において、比較的高いイオンシグナル強度が得られることが認識できる。これは、2つの独立した取得の間において、異なる電流で、イオン源のコロナニードルを操作する必要を避ける。さらに、適度に被検体と高い極性の被検体との両方を有する被検体を含む試料が、適度に高い電流(例えば3-10A)をコロナニードル5に加えることで、1度の実験操作で分析できる。この単一の取得は、従来技術と比較して、全体の分析時間および試料の消費量をかなり減少させる点で有利である。
前記好ましい大気圧イオン化イオン源は、試料ガスの流れが、試料ガス中の被検体、不揮発性の他の汚濁物質が、コロナニードル5を通り流れないように配置されているという点で、さらに従来のイオン源よりも有利である。従って、試料ガス流中に存在する物質は、コロナニードル5の先端上で沈殿せず、従って、使用中、コロナニードル5の働きは降下しない。このため、前記好ましいイオン源は、また、従来の配置と比較して、特に改良された長期安定性を有する。前記好ましいイオン源は、また、調整している化合物のキャリーオーバーを減らし、もし熱的な反応が可能ならば、試薬イオンが移動相から独立して形成されるのを可能にする。
図6は、もう一つの好ましい実施形態によるイオン源を示している。この実施形態は、空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧器10および加熱チューブ3を含む噴霧プローブ13を除いては、実質的に前述の図3に示した実施形態に類似している。この実施形態によると、前記加熱チューブ3は、接地されることが好ましく、前記電子スプレー噴霧器10は、前記加熱チューブ3に関して、比較的高い電圧(例えば3kV)に維持されることが好ましい。有利なことに、前記空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧プローブは、図3に示すような空気噴霧器12と比較して、試料中に存在する比較的高い極性の被検体のイオン化を効果的に増加させる。好ましくは、実質的に全ての比較的高い極性の被検体が、それらが反応室2を通り抜ける前に、空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧器13によってイオン化されることが好ましい。
空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧器13によって効果的にイオン化されない適度の極性の低い被検体は、加熱チューブ3と連結した電子スプレー噴霧器10によって液体から気相へ変換されることが好ましい。前記比較的極性の低い被検体は、それから、加熱チューブ3を出て行き、コロナ室1で生成され反応室2へ進んだ試薬イオンとの分子−イオン反応によって、反応室2でイオン化される。この実施形態は、広い範囲の化合物種をイオン化できる電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源の基礎を形成し、特に、高効率で液体クロマトグラフィー(LC)の流速の広い範囲を超える使用に適している。
本発明は、好ましい実施形態に関して記載されているが、様々な形態や詳細の変更は、クレームされた発明の範囲から外れることなく、当業者にとって理解できる。
図1は、高い極性の試料(レセルピン)と適度に低い極性の試料(コルチコステロン)との前記イオンシグナル強度が、一般的なAPCIイオン源のコロナニードルへ加えられる電流の作用として、どのように変化するかを示している。 図2は、第1の取得の間、コロナ電流を0.2μAに保ち(すなわち比較的低い)、第2の取得の間、コロナ電流を5μAに保った(すなわち比較的高い)場合における、4つの異なる被検体を含む試料の2つの分離したLC/MS MRM分析から得られた2つの重なったイオンシグナル強度を示している。 図3は、空圧式噴霧器を用いた本発明の第1の実施形態による二重室のイオン源を示している; 図4は、高い極性の試料(レセルピン)と適度に低い極性の試料(コルチコステロン)との前記イオンシグナル強度が、本発明の実施形態によるイオン源のコロナニードルへ加えられる電流の作用として、どのように変化するかを示している。 図5は、第1の取得の間、コロナ電流を0.2μAに保ち(すなわち比較的低い)、第2の取得の間、コロナ電流を5μAに保った(すなわち比較的高い)場合における、4つの異なる被検体を含む試料の2つの分離したLC/MS MRM分析から得られた2つの重なったイオンシグナル強度を示している。 図6は、空圧式噴霧器を用いた本発明の第2の実施形態による二重室のイオン源を示している。

Claims (29)

  1. 試料を噴霧し、前記試料の液滴形成を引き起こすための噴霧器と、
    放電室中に放電装置を備えた放電室と、
    反応室と,
    前記放電室と前記反応室とを接続している通路またはオリフィスとを含み、
    使用時、前記放電室で発生した試薬イオンは、前記通路またはオリフィスを通って前記放電室から前記反応室へ進み、被検分子および/または被検イオンは、前記反応室へ進み、
    前記反応室におけるイオンは、前記放電室における前記放電装置により発生する電場から少なくとも部分的に保護される
    質量分析計のイオン源。
  2. 前記放電装置がコロナ放電装置を含む請求項1に記載のイオン源。
  3. 前記コロナ放電装置がコロナニードルまたはピンを含む請求項2に記載のイオン源。
  4. 動作モードにおいて、(i)<0.1μA;(ii)0.1−0.2μA;(iii)0.2−0.3μA;(iv)0.3−0.4μA;(v)0.4−0.5μA;(vi)0.5−0.6μA;(vii)0.6−0.7μA;(viii)0.7−0.8μA;(ix)0.8−0.9μA;(x)0.9−1.0μA;および(xi)>1μAからなる群から選択される電流が、前記放電装置に印加される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイオン源。
  5. 動作モードにおいて、(i)<1kV;(ii)1−2kV;(iii)2−3kV;(iv)3−4kV;(v)4−5kV;(vi)5−6kV;(vii)6−7kV;(viii)7−8kV;(ix)8−9kV;(x)9−10kV;および(xi)>10kVからなる群から選択される電圧が、前記放電装置に印加される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のイオン源。
  6. 前記通路またはオリフィスが、前記放電室を前記反応室と接続するよう構成されており、その結果、前記放電室からの放電が、前記放電室に限定され、かつ、前記放電室からの放電が、前記反応室において生じず、その結果、前記反応室は、電場のない部位(field free region)を含む
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のイオン源。
  7. さらに、前記放電室、前記反応室および前記通路またはオリフィスを囲むハウジングを含む、請求項6に記載のイオン源。
  8. さらに、前記放電室の上流に配置されたガス吸気口を含み、使用時、前記ガス吸気口は、前記放電室に供給された試薬ガスを受け取る、請求項1〜7のいずれか一項に記載のイオン源。
  9. さらに、前記反応室の下流に配置されたガス排気口を含み、使用時、前記ガス排気口は、ガスおよび/または被検イオンを排出する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のイオン源。
  10. 前記イオン源が、大気圧イオン化イオン源を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のイオン源。
  11. 前記イオン源が、大気圧化学イオン化イオン源を含む、請求項10に記載のイオン源。
  12. 前記放電室および/または前記反応室が、使用時、(i)<100mbar;(ii)100−500mbar;(iii)500−600mbar;(iv)600−700mbar;(v)700−800mbar;(vi)800−900mbar;(vii)900−1000mbar;(viii)1000−1100mbar;(ix)1100−1200mbar;(x)1200−1300mbar;(xi)1300−1400mbar;(xii)1400−1500mbar;(xiii)1500−2000mbar;および(xiv)>2000mbarからなる群から選択される圧力で維持される、請求項1〜11のいずれか一項に記載のイオン源。
  13. さらに、前記噴霧器によって形成された前記液滴を噴霧するために、噴霧ガスを供給する手段を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のイオン源。
  14. さらに、使用時、前記噴霧器によって形成される前記液滴の少なくともいくつかが衝突する加熱された表面またはチューブを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のイオン源。
  15. 前記加熱チューブが、使用時、被検分子および/または被検イオンを前記反応室へ放出または供給する、請求項14に記載のイオン源。
  16. さらに、空圧式の噴霧器を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のイオン源。
  17. さらに、空圧作用でアシストされた電子スプレー噴霧器を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載のイオン源。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のイオン源を含む質量分析計。
  19. 前記質量分析計が、さらにイオンサンプリングオリフィスを含む、請求項18に記載の質量分析計。
  20. さらに、前記サンプリングオリフィスへ向かう少なくともいくつかのイオンを偏向、引き付け、方向付け、または反発させるために、前記イオンサンプリングオリフィスの反対側にまたは隣接して配置される少なくとも一つの電極を含む、請求項19に記載の質量分析計。
  21. 前記イオン源が、使用時、ガスクロマトグラフと接続されている、請求項18、19または20のいずれか一項に記載の質量分析計。
  22. 前記イオン源が、使用時、液体クロマトグラフと接続されている、請求項18、19または20のいずれか一項に記載の質量分析計。
  23. さらに、(i)飛行時間型質量分析計、(ii)四重極質量分析計、(iii)ペニング質量分析計、(iv)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)質量分析計、(v)2Dまたは線形四重極イオントラップ、(vi)ポールまたは3D四重極イオントラップおよび(vii)磁気セクター質量分析計からなる群から選択される質量分析器(mass analyser)を含む、請求項18〜22のいずれか一項に記載の質量分析計。
  24. コロナ放電室に配置されるコロナ放電装置と、
    前記放電室の下流に反応室とを含み、
    前記反応室は、通路またはオリフィスにより前記放電室と通じており、
    前記反応室はまた、電子スプレーイオン化機器と通じており、その結果、使用時に、比較的高い極性を有する被検分子が、電子スプレーイオン化によってイオン化され、被検イオンを形成し、少なくとも5%の前記被検イオンが、使用時、前記コロナ放電室を回避し、
    使用時、比較的低い極性を有する被検分子が、試薬イオンとの気相イオン−分子反応によってイオン化される
    電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源。
  25. 少なくとも5%が、(i)少なくとも10;(ii)少なくとも15;(iii)少なくとも20;(iv)少なくとも25;(v)少なくとも30;(vi)少なくとも35;(vii)少なくとも40;(viii)少なくとも45;(ix)少なくとも50;(x)少なくとも55;(xi)少なくとも60;(xii)少なくとも65;(xiii)少なくとも70;(xiv)少なくとも75;(xv)少なくとも80;(xvi)少なくとも85;(xvii)少なくとも90;および(xviii)少なくとも95からなる群から選択される、請求項24に記載の電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン源。
  26. 使用時、前記コロナ放電室を回避する前記被検イオンが、少なくとも部分的に、前記コロナ放電室の前記コロナ放電装置によって発生した電場の影響を逃れる、請求項24または25に記載の電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン源。
  27. 試料を噴霧器から噴霧し、前記試料の液滴形成を引き起こす工程、
    放電室中に放電装置が配置された放電室を準備する工程、
    反応室を準備する工程、
    前記放電室を前記反応室と接続する通路またはオリフィスを準備する工程、
    前記放電室で試薬イオンを発生させ、前記試薬イオンを前記放電室から前記反応室へ前記通路またはオリフィスを通じて通す工程、
    被検分子および/または被検イオンを前記反応室へ通す工程を含み、
    前記反応室中のイオンは、前記放電室の放電装置によって発生する電場から少なくとも部分的に保護される、
    イオンを生成する方法。
  28. コロナ放電室中に配置されるコロナ放電装置を準備する工程、
    反応室を前記放電室の下流に準備し、かつ、前記反応室を、通路またはオリフィスにより前記放電室と接続させる工程、
    前記反応室を電子スプレーイオン化機器とも接続させる工程、
    および、
    比較的高い極性を有する被検分子を、電子スプレーイオン化によりイオン化して被検イオンを形成する工程(少なくとも5%の前記被検イオンが、前記コロナ放電室を回避するように位置している)、
    比較的低い極性を有する被検分子を、試薬イオンとの気相イオン−分子反応によってイオン化する工程を含む、
    電子スプレーイオン化/大気圧化学イオン化(ESI/APCI)イオン源を使用するイオンの生成方法。
  29. 少なくとも5%が、(i)少なくとも10;(ii)少なくとも15;(iii)少なくとも20;(iv)少なくとも25;(v)少なくとも30;(vi)少なくとも35;(vii)少なくとも40;(viii)少なくとも45;(ix)少なくとも50;(x)少なくとも55;(xi)少なくとも60;(xii)少なくとも65;(xiii)少なくとも70;(xiv)少なくとも75;(xv)少なくとも80;(xvi)少なくとも85;(xvii)少なくとも90;および(xviii)少なくとも95からなる群から選択される、請求項28に記載の方法。
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