JPH1164289A - 液体クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents
液体クロマトグラフ質量分析装置Info
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- JPH1164289A JPH1164289A JP9246169A JP24616997A JPH1164289A JP H1164289 A JPH1164289 A JP H1164289A JP 9246169 A JP9246169 A JP 9246169A JP 24616997 A JP24616997 A JP 24616997A JP H1164289 A JPH1164289 A JP H1164289A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- liquid chromatograph
- sample
- mass spectrometer
- nozzle
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- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 液体クロマトグラフ部で分離された試料をイ
オン化する際、質量分析部への投入効率を高め、より高
感度の分析を行なえるようにする。 【解決手段】 ノズル11とヒーテッドキャピラリ(加
熱管)21との間に、互いに対向する2対の板状電極1
2を設け、それらの板状電極12に印加する電圧を、質
量分析器41の検出器42の出力が最適・最大となるよ
うに予め調整しておく。これにより、より多くの試料イ
オン及び荷電液滴がヒーテッドキャピラリ21に導入さ
れるようになり、最大の分析感度が得られるようにな
る。
オン化する際、質量分析部への投入効率を高め、より高
感度の分析を行なえるようにする。 【解決手段】 ノズル11とヒーテッドキャピラリ(加
熱管)21との間に、互いに対向する2対の板状電極1
2を設け、それらの板状電極12に印加する電圧を、質
量分析器41の検出器42の出力が最適・最大となるよ
うに予め調整しておく。これにより、より多くの試料イ
オン及び荷電液滴がヒーテッドキャピラリ21に導入さ
れるようになり、最大の分析感度が得られるようにな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧イオン化法
を使用する液体クロマトグラフ質量分析装置に関する。
を使用する液体クロマトグラフ質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、液体クロマトグラフ質量分析装
置(LC/MS)の一例を示す概略構成図である。液体
クロマトグラフ(LC)部70の分離カラム71内から
時間的に分離して溶出する試料溶液はインタフェイス部
80に導入され、イオン化される。インタフェイス部8
0については後述する。ヒーテッドキャピラリ(加熱
管)82を通って質量分析(MS)部90へと送り込ま
れた試料イオンは、イオンレンズ91により収束及び加
速されて四重極フィルタ92に送られ、特定の質量数
(質量m/電荷z)を有する目的イオンのみが四重極フ
ィルタ92を通り抜けて検出器93により検出される。
置(LC/MS)の一例を示す概略構成図である。液体
クロマトグラフ(LC)部70の分離カラム71内から
時間的に分離して溶出する試料溶液はインタフェイス部
80に導入され、イオン化される。インタフェイス部8
0については後述する。ヒーテッドキャピラリ(加熱
管)82を通って質量分析(MS)部90へと送り込ま
れた試料イオンは、イオンレンズ91により収束及び加
速されて四重極フィルタ92に送られ、特定の質量数
(質量m/電荷z)を有する目的イオンのみが四重極フ
ィルタ92を通り抜けて検出器93により検出される。
【0003】インタフェイス部80は、試料溶液を加
熱、高速気流、高電界等によって霧化、荷電させること
で気体イオンを生成するものであって、大気圧化学イオ
ン化法(APCI)やエレクトロスプレイイオン化法
(ESI)が最も広く使用されている。APCIでは、
ニードル81先端の前方に針電極を配置しておき、ニー
ドル81において加熱により霧化した試料溶液の液滴
に、針電極からのコロナ放電により生成したキャリアガ
スイオン(バッファイオン)を化学反応させてイオン化
を行なう。一方、ESIでは、ニードル81に数kV程
度の高電圧を印加し、ニードル81先端付近に強い不平
等電界を発生させる。試料溶液はこの電界により電荷分
離し、クーロン引力により引きちぎられて霧化する。周
囲の空気に触れて液滴中の溶媒は蒸発し、気体イオンが
発生する。
熱、高速気流、高電界等によって霧化、荷電させること
で気体イオンを生成するものであって、大気圧化学イオ
ン化法(APCI)やエレクトロスプレイイオン化法
(ESI)が最も広く使用されている。APCIでは、
ニードル81先端の前方に針電極を配置しておき、ニー
ドル81において加熱により霧化した試料溶液の液滴
に、針電極からのコロナ放電により生成したキャリアガ
スイオン(バッファイオン)を化学反応させてイオン化
を行なう。一方、ESIでは、ニードル81に数kV程
度の高電圧を印加し、ニードル81先端付近に強い不平
等電界を発生させる。試料溶液はこの電界により電荷分
離し、クーロン引力により引きちぎられて霧化する。周
囲の空気に触れて液滴中の溶媒は蒸発し、気体イオンが
発生する。
【0004】上記APCI又はESIのいずれの方法で
も、生成したイオンを含む液滴は加熱されているヒーテ
ッドキャピラリ82の中に飛び込み、ヒーテッドキャピ
ラリ82を通ってMS部90へ輸送される間に、液滴中
の溶媒の蒸発(脱溶液化)が進む。液滴のサイズが小さ
くなるとクーロン反発による自発的な液滴破壊が一層進
行するので、目的イオンの発生も促進される。
も、生成したイオンを含む液滴は加熱されているヒーテ
ッドキャピラリ82の中に飛び込み、ヒーテッドキャピ
ラリ82を通ってMS部90へ輸送される間に、液滴中
の溶媒の蒸発(脱溶液化)が進む。液滴のサイズが小さ
くなるとクーロン反発による自発的な液滴破壊が一層進
行するので、目的イオンの発生も促進される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のLC/MS
において、分析感度を向上させるために、ヒーテッドキ
ャピラリ82とイオンレンズ91との間に電極板を設
け、その電極板に電圧を印加することによりヒーテッド
キャピラリ82を通過したイオンを偏向させて、できる
だけ多くのイオンを質量分析部の方に送り込む装置が既
に提案されている(特開平8−304342号)。
において、分析感度を向上させるために、ヒーテッドキ
ャピラリ82とイオンレンズ91との間に電極板を設
け、その電極板に電圧を印加することによりヒーテッド
キャピラリ82を通過したイオンを偏向させて、できる
だけ多くのイオンを質量分析部の方に送り込む装置が既
に提案されている(特開平8−304342号)。
【0006】しかし、従来の装置で対象としているのは
ヒーテッドキャピラリを通過したイオンのみであるが、
液体クロマトグラフから溶出した試料全体の中でその量
は僅かであり、それよりはニードル先端から噴霧された
もののヒーテッドキャピラリに入らない液滴又はイオン
の方が遙かに多い。従って、LC/MSの分析感度を大
きく改善させるためには、この部分において効率を上げ
る必要がある。
ヒーテッドキャピラリを通過したイオンのみであるが、
液体クロマトグラフから溶出した試料全体の中でその量
は僅かであり、それよりはニードル先端から噴霧された
もののヒーテッドキャピラリに入らない液滴又はイオン
の方が遙かに多い。従って、LC/MSの分析感度を大
きく改善させるためには、この部分において効率を上げ
る必要がある。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、クロマ
トグラフ部で分離された試料をイオン化する際の質量分
析部への投入効率を高め、より高感度で分析を行なうこ
とのできる液体クロマトグラフ質量分析装置を提供する
ことにある。
成されたものであり、その目的とするところは、クロマ
トグラフ部で分離された試料をイオン化する際の質量分
析部への投入効率を高め、より高感度で分析を行なうこ
とのできる液体クロマトグラフ質量分析装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、液体クロマトグラフ部から与えら
れる液体試料を大気圧中でノズルから噴霧し、高電圧を
印加することによりイオン化し、加熱管を通して質量分
析部に送るイオン化インタフェイスを備えた液体クロマ
トグラフ質量分析装置において、ノズルと加熱管との間
に、互いに対向する2対の板状電極を設けたことを特徴
としている。
に成された本発明は、液体クロマトグラフ部から与えら
れる液体試料を大気圧中でノズルから噴霧し、高電圧を
印加することによりイオン化し、加熱管を通して質量分
析部に送るイオン化インタフェイスを備えた液体クロマ
トグラフ質量分析装置において、ノズルと加熱管との間
に、互いに対向する2対の板状電極を設けたことを特徴
としている。
【0009】
【発明の実施の形態】2対=4枚の板状電極には電圧発
生装置を接続し、それらには同一の極性の電圧を印加す
る。そして、電圧発生装置には、その電圧値を制御する
制御回路を接続しておく。制御回路は予め、質量分析部
の検出信号を参照しつつ、検出信号が最大となるような
板状電極への印加電圧を定める。
生装置を接続し、それらには同一の極性の電圧を印加す
る。そして、電圧発生装置には、その電圧値を制御する
制御回路を接続しておく。制御回路は予め、質量分析部
の検出信号を参照しつつ、検出信号が最大となるような
板状電極への印加電圧を定める。
【0010】これにより、2対の板状電極はノズルから
噴霧される液滴及びイオンを包囲するような電界を形成
し、より多くの液滴及びイオンを加熱管に導くため、質
量分析部における検出信号が最適・最大となる。ここ
で、2対の板状電極に印加する電圧は、目的とするイオ
ンと同じ極性(例えば、正イオンの場合には正電圧)で
あってもよいし、逆極性(例えば、正イオンの場合に負
電圧)であってもよい。
噴霧される液滴及びイオンを包囲するような電界を形成
し、より多くの液滴及びイオンを加熱管に導くため、質
量分析部における検出信号が最適・最大となる。ここ
で、2対の板状電極に印加する電圧は、目的とするイオ
ンと同じ極性(例えば、正イオンの場合には正電圧)で
あってもよいし、逆極性(例えば、正イオンの場合に負
電圧)であってもよい。
【0011】
【発明の効果】本発明に係る液体クロマトグラフ質量分
析装置では、2対の板状電極に印加する電圧を適切に設
定することにより、ノズルから噴霧される液滴及びイオ
ンをより多く加熱管に入れ、質量分析部に導くことがで
きる。これにより質量分析部における検出信号を最適・
最大とすることができ、液体クロマトグラフ質量分析の
感度を高めることができる。
析装置では、2対の板状電極に印加する電圧を適切に設
定することにより、ノズルから噴霧される液滴及びイオ
ンをより多く加熱管に入れ、質量分析部に導くことがで
きる。これにより質量分析部における検出信号を最適・
最大とすることができ、液体クロマトグラフ質量分析の
感度を高めることができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例である液体クロマトグラフ
質量分析装置(LC/MS)を図1及び図2により説明
する。本実施例ではイオン化インタフェイスとしてES
Iを利用している。このLC/MSでは、ノズル11が
配設された大気圧下の霧化室10と質量分析器41(図
1では四重極フィルタを示したが、磁場型質量分析器
等、他の質量分析器であってもよい)が配設された高真
空の質量分析室40との間に、第1及び第2中間真空室
20、30が設けられている。霧化室10と第1中間真
空室20との間にはヒーテッドキャピラリ21が、第1
中間真空室20と第2中間真空室30との間には極小径
の通過孔を有するスキマー31が設けられている。
質量分析装置(LC/MS)を図1及び図2により説明
する。本実施例ではイオン化インタフェイスとしてES
Iを利用している。このLC/MSでは、ノズル11が
配設された大気圧下の霧化室10と質量分析器41(図
1では四重極フィルタを示したが、磁場型質量分析器
等、他の質量分析器であってもよい)が配設された高真
空の質量分析室40との間に、第1及び第2中間真空室
20、30が設けられている。霧化室10と第1中間真
空室20との間にはヒーテッドキャピラリ21が、第1
中間真空室20と第2中間真空室30との間には極小径
の通過孔を有するスキマー31が設けられている。
【0013】霧化室10のノズル11とヒーテッドキャ
ピラリ21との間には、それらの中心線を挟んで90°
回転対称に配置された4枚の電極板12a〜12dから
成る第1偏向電極12が配置されている。また、第1中
間真空室20内のヒーテッドキャピラリ21とスキマー
31との間にも、イオンビームの通過方向を挟んで90
°回転対称に配置された4枚の電極板から成る第2偏向
電極22が配置されている。第2中間真空室30内に
は、イオンビームの通過軸に開口を有する複数枚の電極
から成るレンズ電極32が配置されている。第1中間真
空室20はロータリーポンプ(RP)によって約1Torr
程度まで排気され、第2中間真空室30はターボ分子ポ
ンプ(TMP1)によって約10-3〜10-4Torr程度ま
で排気される。また、質量分析室40はターボ分子ポン
プ(TMP2)によって約10-5〜10-6Torr程度まで
排気される。
ピラリ21との間には、それらの中心線を挟んで90°
回転対称に配置された4枚の電極板12a〜12dから
成る第1偏向電極12が配置されている。また、第1中
間真空室20内のヒーテッドキャピラリ21とスキマー
31との間にも、イオンビームの通過方向を挟んで90
°回転対称に配置された4枚の電極板から成る第2偏向
電極22が配置されている。第2中間真空室30内に
は、イオンビームの通過軸に開口を有する複数枚の電極
から成るレンズ電極32が配置されている。第1中間真
空室20はロータリーポンプ(RP)によって約1Torr
程度まで排気され、第2中間真空室30はターボ分子ポ
ンプ(TMP1)によって約10-3〜10-4Torr程度ま
で排気される。また、質量分析室40はターボ分子ポン
プ(TMP2)によって約10-5〜10-6Torr程度まで
排気される。
【0014】前段の液体クロマトグラフ(LC)部のカ
ラムに連結されているノズル11には第1電圧発生部1
5が接続され、イオン化用の数kV程度の高電圧が印加
される。第1偏向電極12には第2電圧発生部16が接
続されるが、図2に示すように、第2電圧発生部16は
各電極板12a〜12d毎に独立に電圧を印加する4個
の電圧発生ユニット16a〜16dから成る。ヒーテッ
ドキャピラリ21はヒータ23により加熱され、第3電
圧発生部25からの電圧が印加される。第1中間真空室
20内の第2偏向電極22についても、第1偏向電極1
2と同様、第4電圧発生部26は各電極板毎に独立に電
圧を印加できるようになっている。第2中間真空室30
内のレンズ電極32には第5電圧発生部35から電圧が
印加される。そして、質量分析器41の各電極棒には、
第6電圧発生部45からAC+DC電圧が印加される。
ラムに連結されているノズル11には第1電圧発生部1
5が接続され、イオン化用の数kV程度の高電圧が印加
される。第1偏向電極12には第2電圧発生部16が接
続されるが、図2に示すように、第2電圧発生部16は
各電極板12a〜12d毎に独立に電圧を印加する4個
の電圧発生ユニット16a〜16dから成る。ヒーテッ
ドキャピラリ21はヒータ23により加熱され、第3電
圧発生部25からの電圧が印加される。第1中間真空室
20内の第2偏向電極22についても、第1偏向電極1
2と同様、第4電圧発生部26は各電極板毎に独立に電
圧を印加できるようになっている。第2中間真空室30
内のレンズ電極32には第5電圧発生部35から電圧が
印加される。そして、質量分析器41の各電極棒には、
第6電圧発生部45からAC+DC電圧が印加される。
【0015】これら第1から第6電圧発生部15、1
6、25、26、35、45はすべて制御部50に接続
され、制御部50からの電圧制御信号を受けてそれに応
じた電圧を各電極等に印加する。制御部50はまた、質
量分析器41の検出器42にも接続され、その検出信号
を受ける。制御部50はマイクロコンピュータを中心に
構成されており、ノズル11に供給された試料溶液を最
適にイオン化すると共に、発生した目的イオンを無駄な
く質量分析器41へ導入するために、第1〜第5電圧発
生部15、16、25、26、35を以下のように制御
する。
6、25、26、35、45はすべて制御部50に接続
され、制御部50からの電圧制御信号を受けてそれに応
じた電圧を各電極等に印加する。制御部50はまた、質
量分析器41の検出器42にも接続され、その検出信号
を受ける。制御部50はマイクロコンピュータを中心に
構成されており、ノズル11に供給された試料溶液を最
適にイオン化すると共に、発生した目的イオンを無駄な
く質量分析器41へ導入するために、第1〜第5電圧発
生部15、16、25、26、35を以下のように制御
する。
【0016】まず、試料溶液をイオン化する前に、第2
電圧発生部16を構成する4個の電圧発生ユニット16
a〜16dにそれぞれ所定の初期電圧信号を与え、各電
極板12a〜12dに所定の初期電圧を印加する。ま
た、他の電圧発生部15、25、26、35に対しても
所定の初期電圧信号を与え、それぞれを動作状態にす
る。この状態で標準試料(未知試料でもよい)をノズル
11に導入し、それをイオン化して質量分析器41の検
出器42からの信号を入力する。そして、各電極板12
a〜12dに印加する電圧の値を変化させつつ検出器4
2からの信号をモニタし、検出信号が最大となる印加電
圧の組を探す。
電圧発生部16を構成する4個の電圧発生ユニット16
a〜16dにそれぞれ所定の初期電圧信号を与え、各電
極板12a〜12dに所定の初期電圧を印加する。ま
た、他の電圧発生部15、25、26、35に対しても
所定の初期電圧信号を与え、それぞれを動作状態にす
る。この状態で標準試料(未知試料でもよい)をノズル
11に導入し、それをイオン化して質量分析器41の検
出器42からの信号を入力する。そして、各電極板12
a〜12dに印加する電圧の値を変化させつつ検出器4
2からの信号をモニタし、検出信号が最大となる印加電
圧の組を探す。
【0017】同様に、必要に応じて、ノズル11、ヒー
テッドキャピラリ21、第2偏向電極22及びレンズ電
極32に印加する電圧を調整し、検出器42の出力が最
大となるようにする。これらはもちろん、予めストアさ
れたプログラムにより自動的に行なわれる。
テッドキャピラリ21、第2偏向電極22及びレンズ電
極32に印加する電圧を調整し、検出器42の出力が最
大となるようにする。これらはもちろん、予めストアさ
れたプログラムにより自動的に行なわれる。
【0018】以上のように、各電圧発生部15、16、
25、26、35の制御パラメータを最適に設定した
後、未知試料の分析を行なう。すなわち、LC部のカラ
ムから供給される試料溶液は、適度に(例えば200〜
400℃)に加熱された細径のノズル11を通って大気
圧下に噴霧される。噴出した液滴は大気圧のガス分子と
衝突し、更に微細な液滴に粉砕され、速やかに乾燥して
(脱溶媒化されて)試料分子が気化する。この気体微粒
子は放電電極からのコロナ放電により生成されるバッフ
ァイオンと接触し、化学反応を生じてイオン化される。
25、26、35の制御パラメータを最適に設定した
後、未知試料の分析を行なう。すなわち、LC部のカラ
ムから供給される試料溶液は、適度に(例えば200〜
400℃)に加熱された細径のノズル11を通って大気
圧下に噴霧される。噴出した液滴は大気圧のガス分子と
衝突し、更に微細な液滴に粉砕され、速やかに乾燥して
(脱溶媒化されて)試料分子が気化する。この気体微粒
子は放電電極からのコロナ放電により生成されるバッフ
ァイオンと接触し、化学反応を生じてイオン化される。
【0019】イオン化された試料及び一部微細な荷電液
滴となっている試料は、第1偏向電極12の4枚の電極
板12a〜12dにより形成される電界で収束され、ヒ
ーテッドキャピラリ21の開口に導かれる。上記の通
り、4枚の電極板12a〜12dに印加される電圧は予
め質量分析器41の検出器42における検出値が最大・
最適となるように予め設定されているため、この設定に
より最大の検出感度が得られる。
滴となっている試料は、第1偏向電極12の4枚の電極
板12a〜12dにより形成される電界で収束され、ヒ
ーテッドキャピラリ21の開口に導かれる。上記の通
り、4枚の電極板12a〜12dに印加される電圧は予
め質量分析器41の検出器42における検出値が最大・
最適となるように予め設定されているため、この設定に
より最大の検出感度が得られる。
【0020】図3に示すように、比較的大きな液滴や中
性分子等の侵入を防止するために先端を屈曲させたヒー
テッドキャピラリ28についても本発明を適用し、同様
の効果を得ることができる。また、上記例ではESIを
用いて説明したが、本発明の本質上、APCI等の他の
大気圧イオン化インタフェイスでも同様に本発明を適用
することができることは明らかである。
性分子等の侵入を防止するために先端を屈曲させたヒー
テッドキャピラリ28についても本発明を適用し、同様
の効果を得ることができる。また、上記例ではESIを
用いて説明したが、本発明の本質上、APCI等の他の
大気圧イオン化インタフェイスでも同様に本発明を適用
することができることは明らかである。
【図1】 本発明の液体クロマトグラフ質量分析装置の
実施例の構成図。
実施例の構成図。
【図2】 実施例の液体クロマトグラフ質量分析装置の
イオン化部の構成図。
イオン化部の構成図。
【図3】 他の実施例のイオン化部の構成図。
【図4】 液体クロマトグラフ質量分析装置の概略構成
図。
図。
10…霧化室 11…ノズル 12…第1偏向電極 12a〜12d…電極板 16…第2電圧発生部 16a〜16d…電圧発生ユニット 20…第1中間真空室 21、28…ヒーテッドキャピラリ 22…第2偏向電極 23…ヒータ 30…第2中間真空室 40…質量分析室 15、25、26、35、45…電圧発生部 50…制御部
Claims (1)
- 【請求項1】 液体クロマトグラフ部から与えられる液
体試料を大気圧中でノズルから噴霧し、高電圧を印加す
ることによりイオン化し、加熱管を通して質量分析部に
送るイオン化インタフェイスを備えた液体クロマトグラ
フ質量分析装置において、ノズルと加熱管との間に、互
いに対向する2対の板状電極を設けたことを特徴とする
液体クロマトグラフ質量分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246169A JPH1164289A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 液体クロマトグラフ質量分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246169A JPH1164289A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 液体クロマトグラフ質量分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1164289A true JPH1164289A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=17144548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9246169A Pending JPH1164289A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 液体クロマトグラフ質量分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1164289A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000314724A (ja) * | 1999-05-06 | 2000-11-14 | Shimadzu Corp | 液体クロマトグラフ質量分析装置 |
JP2010002306A (ja) * | 2008-06-20 | 2010-01-07 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 中性粒子質量分析装置及び分析方法 |
JP2011246751A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | National Institute Of Information & Communication Technology | 分子ビーム発生装置及び分子堆積装置 |
WO2021161381A1 (ja) * | 2020-02-10 | 2021-08-19 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
-
1997
- 1997-08-26 JP JP9246169A patent/JPH1164289A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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