JP4811745B2 - 刃先の加工方法、刃部材、抜き型の製造方法および抜き型 - Google Patents

刃先の加工方法、刃部材、抜き型の製造方法および抜き型 Download PDF

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Description

本発明は、刃先の加工方法、刃部材、抜き型の製造方法および抜き型に関する。より詳細には、本発明は、超短パルスレーザーを用いた刃先の加工方法、抜き型の製造方法およびそのような加工方法および製造方法によってそれぞれ得られる刃部材および抜き型に関する。
帯刃(トムソン刃とも称される)を有する抜き型は、シート材から所定形状の製品を打ち抜いて切り出すために使用されている。製品の具体例としては、紙器パッケージ(例えば、包装用ケース、キャラメルケース等の食品ケース、薬品および化粧品ケース)、回路基板類、電化製品等、事務用品、遊具類等に使用される貼付用シールが挙げられる。従来、抜き型としては、例えば、木製合板に帯状刃物を組み込んだトムソン型、フォトリソグラフィーと機械的加工とを組み合わせて得られる型、および、削り出し加工により得られる型が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。一例として、フォトリソグラフィーと機械的加工とを組み合わせる方法を具体的に説明する。図8(a)〜図8(d)に示すように、ワーク61上に製品形状に対応したパターンを有するフォトマスク62を配置し(図8(a))、エッチングによりフォトマスク62に対応する部分のみを残し(図8(b))、当該残った部分を切削工具(例えば、エンドミル)64で切削加工し(図8(c))、帯刃部65を形成する(図8(d))。このようにして、基体部63上に所定のパターンの帯刃部65を有する抜き型60が得られる。削り出し加工により得られる抜き型は、エンドミル等の機械的切削により金属板を削り出して作製されている。いずれにしても、抜き型の帯刃部の最終的なパターンは、多くの場合、機械的加工により削り出し形成されている。
図9(a)は、機械的加工により形成された帯刃部における帯刃の刃先の長手方向から見た模式断面図であり、図9(b)は長手側面から見た模式断面図である。図9(a)に示すように、機械的加工により形成された帯刃の刃先には、いわゆるバリ66が形成されてしまい、理想的な鋭利な刃先(図中、破線で示される)を形成することはきわめて困難である。さらに、図9(b)に示すように、機械的加工により形成された刃先は微視的には凹凸であり、最高部(山)と最低部(谷)とで10μm以上の高低差が生じる場合が多い。このようなバリや高低差は、例えば化粧品ケースのようなパッケージの製造用途においては、許容範囲を超えた不良品率を引き起こすことが多い。また、非常に薄くかつ複雑なパターンを有するフレキシブル回路基板(フレキシブルプリント配線基板)等の製造においては、このような返りや高低差は、打ち抜き不良による製造効率の低下のみならず回路不良を引き起こすので、帯刃部の形状精度(特に、バリ部分の除去および刃先の平滑化)は重要な問題である。さらに、近年の回路基板の小型化・複雑化に伴い、多層回路基板が多く用いられるようになってきており、帯刃部の形状精度向上はきわめて重要な問題となり得る。加えて、このような機械的加工により形成された帯刃は硬度および耐久性が不十分であり、フィルム等の打ち抜きを繰り返すと刃先の損耗が激しく、耐摩耗性に問題がある。
上記では、簡単のため抜き型の刃先に関する問題点のみを説明したが、このような問題は、機械的加工により得られるすべての刃部材に共通する普遍的な問題である。すなわち、当業界においては、微視的レベルでも鋭利で、先端部に凹凸がなく、かつ、十分な硬度および耐久性を有する刃先を備えた刃部材(および当該刃部材を用いた抜き型)が強く望まれているが、このような刃部材も抜き型も実際には得られていない。すなわち、このような刃部材および抜き型を実現することは、広く知られているが長く解決されない課題として残っている。
特開2003−103500号公報 特開平10−175200号公報 WO2002/53332
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、微視的レベルでも鋭利で、先端部に凹凸がなく、かつ、十分な硬度および耐久性を有する刃先を備えた刃部材および抜き型を実現し得る方法を提供することにある。
本発明の刃先の加工方法は、切削加工により形成された刃先のバリに超短パルスレーザーを照射して該バリを除去する。
好ましい実施形態においては、上記超短パルスレーザーのパルス幅は、200フェムト秒〜3ピコ秒である。好ましい実施形態においては、上記超短パルスレーザーのフルエンスは、1.0J/cm〜2.0J/cmである。好ましい実施形態においては、上記方法は、上記超短パルスレーザーを上記刃先に鉛直上方から照射する。
好ましい実施形態においては、上記方法は、照射位置を連続的に移動させながら上記バリを照射する。さらに好ましい実施形態においては、上記超短パルスレーザー1パルスごとの間隔は0.5μm〜3μmであり、パルスの重なりの数は25〜300である。
本発明の別の局面によれば、刃部材が提供される。この刃部材は、上記の加工方法を用いて得られる。1つの実施形態においては、刃部材は、刃先の先端部の幅が4μm以下であり、刃先の高低差が4μm以下である。
本発明のさらに別の局面によれば、抜き型の製造方法が提供される。この方法は、切削加工により所定のパターンを有する帯刃部を形成すること、および、該帯刃部の帯刃の刃先のバリに、超短パルスレーザーを照射して該バリを除去することを含む。
本発明のさらに別の局面によれば、抜き型が提供される。この抜き型は、上記の製造方法により得られる。本発明の別の実施形態による抜き型は、基体部と、該基体部から突設した所定のパターンを有する帯刃部とを有し、該帯刃部の帯刃の刃先の先端部の幅が4μm以下である。好ましい実施形態においては、上記帯刃の刃先の高低差は4μm以下である。
本発明によれば、超短パルスレーザー照射を用いることにより、微視的レベルでも鋭利で、先端部に凹凸がなく、かつ、十分な硬度および耐久性を有する刃先を備えた刃部材および抜き型を作製することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明するが、本発明はこれらの具体的な実施形態には限定されない。
本発明の刃先の加工方法は、切削加工により形成された刃先のバリに超短パルスレーザーを照射して該バリを除去する。本発明の刃先の加工方法が適用され得る一例として、抜き型の製造方法を以下に説明する。
本発明の抜き型の製造方法は、まず、切削加工により所定形状(所定パターン:例えば、回路基板、フィルム、粘着シール、紙器パッケージのパターン)の帯刃部を形成する。具体的な一例としては、以下の通りである:まず、図1(a)に示すように、抜き型用の金属板(ワーク)11を用意する。金属板としては、代表的には、特殊鋼板等が挙げられる。次に、上記所定形状を規定するそれぞれの寸法位置を切削加工装置に入力する。次に、図1(b)に示すように、上記切削加工装置に入力された情報にしたがった自動制御により、機械的切削により施工する。図示例では、ストレートエンドミル12を用いて切削を行っているが、他の適切な切削手段を用いてもよい。この切削により、図1(c)に示すように、帯刃となる部分が突出して形成される。さらに、入力された情報にしたがった自動制御により、テーパーエンドミル12´を用いて刃先を形成する。その結果、図1(d)に示すように、基体部14上に所定のパターンの帯刃部13を有する抜き型10´が得られる。なお、図示例では、機械的切削手段のみを用いて帯刃部を形成する方法を説明したが、特開2003−103500号公報に記載のようにエッチング処理の後に機械的切削を行って帯刃部を形成してもよい。
図2(a)は、機械的切削により形成された抜き型10´の帯刃部13における帯刃の刃先の長手方向から見た模式断面図であり、図2(b)は長手方向側面から見た模式断面図である。図2(a)に示すように、機械的加工により形成された帯刃の刃先には、バリ15が不可避的に形成される。さらに、帯刃の刃先は目視では平坦であるが、図2(b)に示すように、微視的には凹凸である。この時点での帯刃の最高部(山)と最低部(谷)との高低差は、代表的には10μm〜20μmである。
上記のようなバリ15や凹凸は、刃先が良好に形成されていないので、所望の打ち抜き加工を行うことは困難である。その結果、打ち抜き不良による製造効率の低下や歩留まりの低下、ならびに、回路基板の製造においては回路不良を引き起こすので、その除去が強く望まれているが、従来、このようなバリを除去する方法は実現されていない。本発明においては、バリ15を含む刃先部分に超短パルスレーザーを照射することにより、当該バリを実質的に除去して刃先を鋭利にすることができ、かつ、刃先の凹凸を除去して平滑化することができる。その結果、微視的レベルでも鋭利で、かつ、先端部に凹凸がない帯刃を形成することができる。このように、抜き型の帯刃部における帯刃の刃先のバリを除去する方法は、本発明の刃先の加工方法の1つの実施形態である。以下、バリを除去する手順を具体的に説明する。
上記超短パルスレーザーは、いわゆるフェムト秒レーザーである。そのパルス幅は、短ければ短いほど好ましい。パルス幅が短いほど、加工時の熱的影響を小さくすることができるので、微細加工において非常に好ましい。さらに、エネルギー総量が小さくても、きわめて大きなピーク強度を有するレーザー光を照射することができる。このように、きわめて短い時間内にきわめて大きいエネルギーを有するレーザー光を照射することにより、被加工物に熱が伝道する前に光エネルギーで分子結合を切断し、周辺部分に熱拡散せずに分子を除去する「アブレーション」という現象を利用して加工することができる。言い換えれば、非熱的プロセスにより、バリを除去することができる。このような非熱的プロセスを採用することにより、帯刃の刃先の強度や特性に影響を与えることなく、バリを除去することができる。さらに、このような超短パルスレーザーを所定の条件で照射することにより、帯刃の強度および耐久性を向上させることができる。より具体的には、パルス幅は、好ましくは200フェムト秒〜3ピコ秒であり、さらに好ましくは200フェムト秒〜1ピコ秒であり、特に好ましくは200フェムト秒〜800フェムト秒であり、とりわけ好ましくは200フェムト秒〜400フェムト秒である。
上記超短パルスレーザーの1パルスあたりのエネルギーは、好ましくは100μJ〜1mJであり、さらに好ましくは300μJ〜1mJであり、特に好ましくは500μJ〜1mJであり、とりわけ好ましくは700μJ〜800μJである。上記超短パルスレーザーのフルエンス(単位面積当たりのエネルギー)は、好ましくは1.0J/cm〜2.0J/cmであり、さらに好ましくは1.0J/cm〜1.5J/cmである。超短パルスレーザーのエネルギーおよびフルエンスがこのような範囲であれば、過剰加工を行うことなく、刃先を鋭利にし、かつ、高低差を小さくすることができる。
上記超短パルスレーザーの照射焦点径は、好ましくは50μm〜150μmである。照射焦点径がこのような範囲であれば、レーザー照射による加工範囲を刃の先端近傍に限定できる。その結果、バリが微小で複雑な形状であっても良好に除去することができる。さらに、照射焦点径をこのように非常に小さくすることにより、エネルギー総量が小さくても、きわめて大きなピーク強度を有するレーザー光を照射することができる。照射焦点径は、照射装置の集光レンズの焦点距離および当該集光レンズと照射位置との距離を調整することにより制御され得る。
上記超短パルスレーザーの波長は特に限定されない。1つの実施形態においては、波長は、好ましくは700nm〜900nmであり、さらに好ましくは760nm〜800nmである。
上記のような超短パルスレーザーを照射し得るレーザー媒体としては、代表的には、チタンサファイア系結晶、クロム・フォルステライト系結晶、イットリビウム系結晶が挙げられる。
上記超短パルスレーザーの照射は、任意の適切な形式で行われる。1つの実施形態においては、本発明の製造方法は、照射位置を連続的に移動させながら上記バリ15を照射する。ここで、「連続的」とは、レーザーを1パルス照射するごとの移動距離が当該レーザーの照射焦点径よりも小さいことにより、レーザーが重なりながら照射位置を移動することをいう。超短パルスレーザーの周波数は、好ましくは500パルス/秒〜1000パルス/秒である。したがって、超短パルスレーザーの走査速度を制御することにより、レーザー1パルスごとの間隔やパルスの重なりの数を制御することができる。より具体的には、レーザー1パルスごとの間隔(所定のレーザーの中心と次のパルスのレーザーの中心との距離)は、好ましくは0.5μm〜4μmであり、パルスの重なりの数は、好ましくは25〜300である。単位面積(cm)当たりの総照射エネルギーは、好ましくは300J〜400Jである。単位面積当たりの照射エネルギーが300J未満では、バリの除去および/または刃先の平滑化が不十分となる場合がある。照射エネルギーが400Jを超えると、刃先が所望でない形状に変形してしまう場合がある。
上記超短パルスレーザーは、代表的には、帯刃のパターンに沿って走査されながら照射される。1つの実施形態においては、上記超短パルスレーザーは、好ましくは帯刃の刃先に鉛直上方から照射される。照射深度は、好ましくは100μm〜300μmである。
上記のようにして、バリ15が実質的に除去される。言い換えれば、図3(a)および図3(b)に示すように、鋭利な先端部(刃先)を有し、かつ、刃先が平滑化された帯刃を有する抜き型が得られる。1つの実施形態においては、超短パルスレーザー照射後の刃先の先端部の幅は、好ましくは4μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。さらに、刃先の微視的凹凸が除去され、刃先の平滑化が実現される。1つの実施形態においては、超短パルスレーザー照射後の刃先の高低差は、好ましくは4μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。加えて、上記のようなレーザー照射を行い、刃先を鋭利にし、かつ、平滑化することにより、刃先の硬度および耐久性が顕著に向上する。以上のようにして、基体部14からから突設した所定のパターンを有する帯刃部13を有し、当該帯刃部の帯刃が上記のような所望の刃先を有する抜き型10が得られる。
なお、本発明の刃先の加工方法の適用例として抜き型の製造方法における帯刃部の加工方法を説明したが、本発明が任意の適切な刃部材の刃先の加工方法に適用され得ることはいうまでもない。刃部材の具体例としては、一般紙の抜き型(例えば、ベースに合板やプラスチックを使用するトムソン型)用刃部材、メタルダイ(ベースに金属を使用し高精度かつ高耐久性の抜き型)用刃部材、ロータリー抜き型(ダンボールの打ち抜きに用いられる回転式抜き型)用刃部材が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。
切削加工装置に所定の回路基板パターンを入力した。当該入力パターンにしたがって、A4版(291mm×211mm)の鋼板(厚み1.2mm)を、エンドミルを用いて削り出し、帯刃部を形成した。
次に、高出力フェムト秒レーザー照射装置(サイバーレーザー株式会社製、型式:IFRIT)を用いて、帯刃の刃先に超短パルスレーザーを照射した。照射条件は以下の通りであった:
波長 :780nm±20nm
パルス幅 :210フェムト秒
平均出力 :500mW〜1W
フルエンス :1J/cm〜2J/cm
照射焦点径 :50μm〜150μm
レーザー照射は、帯刃のパターンに沿って刃先の鉛直上方から行った。照射に際しては、エンコーダー処理により走査速度を制御し、レーザー1パルスごとの間隔を0.5μm、パルスの重なりの数を200、単位面積当たりの総照射エネルギーを300Jとして照射を行った。以上のようにして、抜き型を作製した。図4Aは、得られた抜き型の帯刃の直線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真であり、図4Bは、刃先の高低差を示す解析グラフである。図5Aは、得られた抜き型の帯刃の曲線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真であり、図5Bは、刃先の高低差を示す解析グラフである。図4Aおよび図4Bならびに図5Aおよび図5Bから明らかなように、帯刃の刃先は非常に鋭利であり(刃先の幅は、長手方向からの断面形状解析によれば4μm)、高低差は直線部分で3.31μm、曲線部分で3.58μmと非常に平滑であった。
次に、上記で得られた抜き型を用いて樹脂フィルムの打ち抜き試験を行い、抜き型の耐久性を評価した。具体的には以下の通りである:抜き型をプレス機に取り付け、アクリル系樹脂フィルム(KIMOTO社製、商品名ライトアップ100GM3、厚み139μm)を連続して打ち抜いた。2500回打ち抜き後および10000回打ち抜き後の刃先の状態をレーザー顕微鏡で観察した。さらに、1回目、2500回目および10000回目に打ち抜いたフィルムの打ち抜き断面を顕微鏡で観察した。その結果、刃先は、10000回打ち抜き後も磨耗が少なく、実用上許容可能な状態を維持していた。また、10000回目のフィルムも、美しい断面で打ち抜かれていた。
(比較例1)
超短パルスレーザーの照射を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして抜き型を作製した。図6Aは、得られた抜き型の帯刃の直線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真であり、図6Bは、刃先の高低差を示す解析グラフである。図7Aは、得られた抜き型の帯刃の曲線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真であり、図7Bは、刃先の高低差を示す解析グラフである。図6Aおよび図6Bならびに図7Aおよび図7Bから明らかなように、刃先にはバリが残り、鋭利な刃先は十分に形成されていなかった(刃先の幅は、長手方向からの断面形状解析によれば10μm)。高低差は直線部分で16.26μm、曲線部分で11.59μmと凹凸を有していた。
さらに、上記で得られた抜き型を用いて、実施例1と同様にして樹脂フィルムの打ち抜き試験を行い、抜き型の耐久性を評価した。その結果、刃先は、2500回の打ち抜き後には実用上許容不可能な程度にまで磨耗していた。さらに、フィルムの打ち抜き断面は1回目から粗雑であり、10000回前後で打ち抜き不可能となった。
本発明の刃先の加工方法は、広範囲の刃部材の刃先の形成に公的に利用され得る。また、本発明の製造方法により得られる抜き型は、紙器パッケージ、回路基板等の打ち抜きおよび切り出しに好適に利用され得る。特に、回路基板の製造において、きわめて優れた製造効率および精度を実現し得る。
(a)〜(d)は、本発明の好ましい実施形態による抜き型の製造方法における機械的切削工程を説明する概略断面図である。 (a)は、機械的切削により形成された抜き型の帯刃部における帯刃の刃先の長手方向から見た模式断面図であり、(b)は横方向から見た模式断面図である。 (a)は、超短パルスレーザー照射後の帯刃の刃先の長手方向から見た模式断面図であり、(b)は横方向から見た模式断面図である。 本発明の実施例により得られた抜き型の帯刃の直線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真である。 図4Aの帯刃の直線部分の刃先の高低差を示す解析グラフである。 本発明の実施例により得られた抜き型の帯刃の曲線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真である。 図5Aの帯刃の曲線部分の刃先の高低差を示す解析グラフである。 比較例で得られた抜き型の帯刃の直線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真である。 図6Aの帯刃の直線部分の刃先の高低差を示す解析グラフである。 比較例で得られた抜き型の帯刃の曲線部分の刃先を上方から撮影した顕微鏡写真である。 図7Aの帯刃の曲線部分の刃先の高低差を示す解析グラフである。 (a)〜(d)は、従来の抜き型の製造方法を説明する概略断面図である。 (a)は、従来の製造方法により得られた抜き型抜き型の帯刃部における帯刃の刃先の長手方向から見た模式断面図であり、(b)は横方向から見た模式断面図である。
符号の説明
10 抜き型
13 帯刃部
14 基体部

Claims (6)

  1. 切削加工により形成された刃先のバリに超短パルスレーザーを照射して該バリを除去する、抜き型の帯刃の刃先の加工方法であって、
    該超短パルスレーザーの照射位置を連続的に移動させながら該バリを照射し、該超短パルスレーザー1パルスごとの間隔が0.5μm〜4μmであり、パルスの重なりの数が25〜300である、方法
  2. 前記超短パルスレーザーのパルス幅が、200フェムト秒〜3ピコ秒である、請求項1に記載の加工方法。
  3. 前記超短パルスレーザーのフルエンスが、1.0J/cm〜2.0J/cmである、請求項1または2に記載の加工方法。
  4. 前記超短パルスレーザーを前記刃先に鉛直上方から照射する、請求項1から3のいずれかに記載の加工方法。
  5. 前記超短パルスレーザーの照射により、バリを除去するとともに、刃先の硬度および耐久性を向上させる、請求項1から4のいずれかに記載の加工方法。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の加工方法を用いて得られる、抜き型
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