JP4811483B2 - 流体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、噴射ヘッドから流体を噴射する技術に関する。
印刷媒体上にインクを噴射して画像を印刷するプリンタ(いわゆるインクジェットプリ
ンタ)は、高品質の画像を簡便に印刷可能であることから、今日では、画像の出力手段と
して広く使用されている。また、この技術を応用して、インクの代わりに、適切な成分に
調製した各種の流体(例えば、機能材料の微粒子が分散された液体や、ジェルなどの半流
動体など)を基板上に噴射すれば、電極や、センサ、バイオチップなど、各種の精密な部
品を簡便に製造することも可能と考えられる。
このような技術では、正確な分量の流体を正確な位置に噴射することが可能なように、
微細な噴射口が設けられた専用の噴射ヘッドが用いられている。噴射ヘッドには、噴射口
に接続された駆動素子(例えば、ピエゾ素子)が備えられており、駆動素子が動作するこ
とによって、流体が噴射口から噴射される。駆動素子は、印加電圧に応じて動作するよう
になっているので、印加電圧を適切に制御することによって、噴射する流体の分量などを
正確に制御することが可能となっている。
また、駆動素子としてピエゾ素子などの容量性の素子を用いた場合、駆動素子の電圧を
上昇させる際に投入した電力は駆動素子に蓄えられる。このため、駆動素子の電圧を降下
させる際に、駆動素子に蓄えられていた電力をコンデンサ等に回収しておけば、再び電圧
を上昇させる際にはその電力を再利用することが可能となって電力効率を高めることがで
きる。もっとも、駆動素子の端子電圧に対してコンデンサの電圧が低すぎると、電力を回
収する際に駆動素子からコンデンサへと大きな電流が流れるため、電力を消費してしまう
。かといって、駆動素子の端子電圧とコンデンサの電圧とが近すぎると、駆動素子からの
電力を十分に回収できない。そこで、電圧値が異なる複数のコンデンサを用意しておき、
電圧値の高いコンデンサから順に駆動素子に接続し、電力の回収が困難となったら電圧値
のより低いコンデンサへつなぎ替えることによって、多大な電流が流れることを回避しな
がら多くの電力を回収可能とする技術が提案されている(特許文献1)。
特開2003−285441号公報
しかし、提案されている技術では、電圧の異なる複数のコンデンサが必要となり、各コ
ンデンサに異なる電圧を充電するための複数の電源が必要となって、装置構成が大型化し
てしまうという問題があった。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、
装置構成を大型化することなく、電力を高い効率で回生可能とする技術の提供を目的とす
る。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の流体噴射装置は次の構成を
採用した。すなわち、
噴射口に設けられた駆動素子に電圧を印加して該駆動素子を駆動することにより、該噴
射口から流体を噴射する流体噴射装置であって、
前記駆動素子は、印加される電圧が上昇すると該電圧値に応じた電荷を内部に蓄え、該
印加される電圧値が降下すると該内部に蓄えた電荷を放出する素子であり、
複数のコンデンサと、
前記駆動素子に印加される電圧値の降下時には、前記複数のコンデンサを直列に接続し
た状態で前記駆動素子に接続することにより、該駆動素子に蓄えられた電荷を該コンデン
サに回収する電荷回収手段と
を備え、
前記電荷回収手段は、前記駆動素子に印加される電圧値が降下するに従って、前記直列
に接続したコンデンサの数が減るように該コンデンサ間の接続状態を切り換えて、該駆動
素子に蓄えられた電荷を回収する手段であることを要旨とする。
かかる本発明の流体噴射装置は、複数のコンデンサを備えており、これらのコンデンサ
を直列に接続した状態で駆動素子に接続して、駆動素子に蓄積された電荷をコンデンサに
回収する。ここで、コンデンサに電荷が回収されて駆動素子の電圧が低下すると、直列に
接続したコンデンサの数を減らしていく。
コンデンサを直列に接続すると、コンデンサ全体の電圧値は各コンデンサの電圧値の合
計値になるので、コンデンサ側の電圧値を駆動素子の電圧値に近づけることが可能となる
。これにより、駆動素子とコンデンサとを接続する際に流れる電流を抑えることが可能と
なり、電流による電力消費を抑制して電荷を効率よく回収することが可能となる。また、
電荷の回収に伴って駆動素子の電圧値が下がったら、直列に接続するコンデンサの数を減
らすことによってコンデンサ側の電圧値を下げることができるので、駆動素子の電圧が下
がって電荷が放出され難くなっても、電荷の回収を続けて電荷を十分に回収することが可
能となる。そして、直列に接続するコンデンサの数を変えることによってコンデンサ側の
電圧値を変化させているので、電圧値の異なる複数のコンデンサを備えておく必要がなく
、それらのコンデンサを充電するために複数の電源を備えておく必要もない。このため、
電荷を効率よく回収可能としながらも、装置構成を簡素に保つことが可能となる。
また、上述した本発明の流体噴射装置では、直列に接続したコンデンサの数を減らす際
には、一部のコンデンサを他のコンデンサに対して並列に接続された状態に切り替えるも
のとしてもよい。
コンデンサの接続状態を切り替えながら電荷を回収していくと、コンデンサ毎に駆動素
子に接続されている時間が異なる等の理由から、各コンデンサの間で回収した電荷量にバ
ラつきが生じることがある。そこで、直列に接続したコンデンサの数を減らす際に、他の
コンデンサと並列に接続しておけば、コンデンサ間で電荷を受け渡して電荷量のバラつき
を解消することが可能となる。
また、本発明は、コンデンサを直列に接続した状態で駆動素子に接続し、直列接続した
コンデンサの数を減らしていくことによって、装置構成を大型化することなく、電荷を効
率良く回収可能とており、回収した電荷を再利用すれば、駆動素子を高い効率で駆動する
ことが可能なる。こうした点に鑑みれば、本発明は、流体噴射装置に限られず、駆動素子
を用いる種々の装置に適用することが可能である。従って、本発明は、駆動素子を駆動す
る駆動回路として把握することも可能である。すなわち、
駆動素子に電圧を印加して該駆動素子を駆動する駆動回路であって、
前記駆動素子は、印加される電圧が上昇すると該電圧値に応じた電荷を内部に蓄え、該
印加される電圧値が降下すると該内部に蓄えた電荷を放出する素子であり、
複数のコンデンサと、
前記駆動素子に印加される電圧値の降下時には、前記複数のコンデンサを直列に接続し
た状態で前記駆動素子に接続することにより、該駆動素子に蓄えられた電荷を該コンデン
サに回収する電荷回収手段と
を備え、
前記電荷回収手段は、前記駆動素子に印加される電圧値が降下するに従って、前記直列
に接続したコンデンサの数が減るように該コンデンサ間の接続状態を切り換えて、該駆動
素子に蓄えられた電荷を回収する手段であることを要旨とする駆動回路として把握するこ
とが可能である。
このような態様として把握される本発明の駆動回路においても、複数のコンデンサを備
えており、これらのコンデンサを直列に接続した状態で駆動素子に接続して、駆動素子に
蓄積された電荷をコンデンサに回収する。そして、コンデンサに電荷が回収されて駆動素
子の電圧が低下すると、直列に接続したコンデンサの数を減らしていく。
こうすれば、コンデンサとピエゾ素子との電圧値を近づけた状態にして電流による電力
消費を抑制しつつ、直列に接続するコンデンサの数を減らすことによって電荷を十分に回
収することができる。そして、電圧値の異なる複数のコンデンサを備えておく必要がない
ことから、複数の電源を備えておく必要がなく、装置構成を簡素に保つことが可能となる
インクジェットプリンタを例に用いて本実施例の流体噴射装置の大まかな構成を示した説明図である。 噴射ヘッド24の内部の機構を詳しく示した説明図である。 ピエゾ素子に印加する電圧波形(駆動電圧波形)を例示した説明図である。 ピエゾ素子駆動回路およびその周辺の回路構成を示した説明図である。 本実施例の電力回収部の回路構成を示した説明図である。 電力回収部のスイッチを切り替えることによりコンデンサを直列に接続する様子を示した説明図である。 本実施例の電力回収部によってピエゾ素子の電力を回収する様子を示した説明図である。 電力回収部のコンデンサに回収した電力を、ピエゾ素子に再投入する様子を示した説明図である。 電力回収部によって電力の供給を行う第2実施例のピエゾ素子駆動回路を示した説明図である。 第2実施例のピエゾ素子駆動回路を用いてピエゾ素子を駆動する様子を示した説明図である。 各コンデンサと電源とをダイオードで接続した変形例の電力回収部を示した説明図である。 電力回収部の各コンデンサを並列に接続する変形例の電力回収部を示した説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.装置構成:
B.第1実施例のピエゾ素子駆動回路:
C.本実施例の電力回収部:
D.第2実施例のピエゾ素子駆動回路:
E.変形例:
E−1.第1変形例:
E−2.第2変形例:
A.装置構成 :
図1は、いわゆるインクジェットプリンタを例に用いて本実施例の流体噴射装置の大ま
かな構成を示した説明図である。図示されているように、インクジェットプリンタ10は
、主走査方向に往復動しながら印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ20と
、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うためのプラ
テンローラ40などから構成されている。キャリッジ20には、インクを収容したインク
カートリッジ26や、インクカートリッジ26が装着されるキャリッジケース22、キャ
リッジケース22の底面側(印刷媒体2に向いた側)に搭載されてインクを噴射する噴射
ヘッド24などが設けられており、インクカートリッジ26内のインクを噴射ヘッド24
に導いて、噴射ヘッド24から印刷媒体2に向かって正確な分量のインクを噴射すること
が可能となっている。
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、主走査方向に延設されたガイドレール
38と、内側に複数の歯形が形成されたタイミングベルト32と、タイミングベルト32
の歯形と噛み合う駆動プーリ34と、駆動プーリ34を駆動するためのステップモータ3
6などから構成されている。タイミングベルト32の一部はキャリッジケース22に固定
されており、タイミングベルト32を駆動することによって、ガイドレール38に沿って
キャリッジケース22を精度良く移動させることができる。
また、印刷媒体2の紙送りを行うプラテンローラ40は、図示しない駆動モータやギア
機構によって駆動されて、印刷媒体2を副走査方向に所定量ずつ紙送りすることが可能と
なっている。これらの各機構は、インクジェットプリンタ10に搭載されたプリンタ制御
回路50によって制御されており、こうした各機構を用いて、インクジェットプリンタ1
0は、印刷媒体2を紙送りしながら噴射ヘッド24を駆動してインクを噴射することによ
って、印刷媒体2上に画像を印刷していく。
図2は、噴射ヘッド24の内部の機構を詳しく示した説明図である。図示されている様
に、噴射ヘッド24の底面(印刷媒体2に向いている面)には、複数の噴射口100が設
けられており、それぞれの噴射口100からインク滴を噴射することが可能となっている
。各噴射口100はそれぞれインク室102に接続されており、インク室102には、イ
ンクカートリッジ26から供給されたインクが満たされている。各インク室102の上に
はピエゾ素子104が設けられており、ピエゾ素子104に電圧を印加すると、ピエゾ素
子が変形してインク室102を加圧することによって、噴射口100からインク滴を噴射
することが可能となっている。また、ピエゾ素子104は、印加する電圧の電圧値に応じ
て変形量が変わるので、ピエゾ素子104に印加する電圧を適切に制御すれば、インク室
102を押す力や押すタイミングを調節して、噴射するインク滴のサイズを変更すること
が可能である。このため、インクジェットプリンタ10は、次の様な形状の電圧波形をピ
エゾ素子104に印加している。
図3は、ピエゾ素子に印加する電圧波形(駆動電圧波形)を例示した説明図である。図
示されている様に、駆動電圧波形は、時間の経過とともに電圧が上昇し、その後降下して
元の電圧値に戻る台形状の波形をしている。また、図中には、こうした駆動電圧波形に応
じてピエゾ素子が伸縮する様子が示されている。図示されている様に、駆動電圧波形の電
圧値が上昇していくと、これに対応して、ピエゾ素子が徐々に収縮していく。このとき、
ピエゾ素子に引っ張られる様にしてインク室が膨張するので、インクカートリッジからイ
ンク室内にインクを供給することができる。電圧値が上昇してピークに達した後、電圧値
が降下していくと、今度は、ピエゾ素子が伸張することによって、インク室を圧縮して噴
射口からインクを噴射する。このとき、駆動電圧波形は、元の電圧値(図中「初期電圧」
と示した電圧値)よりも低い電圧値まで下がるようになっており、ピエゾ素子を初期状態
よりも伸張させてインクを十分に押し出すことが可能となっている。その後、駆動電圧波
形は初期電圧へと戻り、これに対応して、ピエゾ素子も初期状態へと戻って次の動作に備
える。
この様に、インクジェットプリンタ10では、噴射ヘッド24に設けられたピエゾ素子
に電圧波形を印加することによって、インク滴を噴射する。ここで、ピエゾ素子は、いわ
ゆる容量性の素子なので、電圧を上昇させる際にピエゾ素子に供給した電力はピエゾ素子
の内部に保持されており、電圧が降下する際にピエゾ素子から放出される。このため、放
出される電力を回収して電圧を再び上昇させる際に利用すれば、電力効率を高めて省電力
化を図ることが可能となる。そこで、本実施例のインクジェットプリンタ10は、次の様
な回路構成を用いてピエゾ素子を駆動させることにより、ピエゾ素子に供給した電力を回
収して再利用可能としている。
B.第1実施例のピエゾ素子駆動回路 :
図4は、本実施例のピエゾ素子駆動回路およびその周辺の回路構成を示した説明図であ
る。図示されている様に、ピエゾ素子駆動回路200は、電力供給部202と、電力回収
部204と、電力供給部202および電力回収部204を制御する制御回路206などか
ら構成されている。電力供給部202は、ピエゾ素子に電力を供給するための電源回路で
あり、制御回路206からの命令に従ってピエゾ素子を駆動する電力を発生させる。電力
供給部202が発生させた電力は、図示されている様に、スイッチSW_Aを介してゲー
トユニット300へと供給される。
ゲートユニット300は、複数のゲート素子302が並列に接続された回路ユニットで
あり、それぞれのゲート素子302の先には、ピエゾ素子104が接続されている。各ゲ
ート素子302は、個別に導通状態または切断状態とすることが可能となっており、イン
クを噴射しようとする噴射口のゲート素子302だけを導通状態にすれば、対応するピエ
ゾ素子104だけに電力を供給して、その噴射口からインク滴を噴射することが可能とな
っている。
また、ピエゾ素子104は、図示されている様に、スイッチSW_Bを介して電力回収
部204に接続することも可能となっている。前述した様に、ピエゾ素子104は容量性
の素子なので、ピエゾ素子104の電圧を降下させる際には、ピエゾ素子104に蓄えら
れていた電力が外部に放出される。そこで、本実施例のピエゾ素子駆動回路200では、
この電力を電力回収部204に回収し、電圧を再び上昇させる際に利用することによって
、電力効率を高めている。この電力回収部204が電力を回収して再利用する動作につい
ては、後で詳しく説明する。
ピエゾ素子駆動回路200とゲートユニット300とは、それぞれプリンタ制御回路5
0に接続されており、プリンタ制御回路50の命令に従って駆動されるようになっている
。プリンタ制御回路50は、これらの回路構成を用いて、次のようにしてインク滴を噴射
する。まず、印刷しようとする画像データに基づいて、インク滴を噴射する噴射口と、噴
射するインク滴のサイズとを決定する。また、噴射するインク滴のサイズに応じて、その
サイズのインク滴を噴射するための電圧波形を決定する。そして、ゲートユニット300
に命令を送ってその噴射口に対応するゲート素子302を導通状態にさせるとともに、ピ
エゾ素子駆動回路200に対して、決定した電圧波形を発生させるように命令を送る。こ
れを受けて、ピエゾ素子駆動回路200は、電力供給部202および電力回収部204を
操作して電圧波形を発生させ、ゲート素子302を介して指定された噴射口のピエゾ素子
104へと電圧を印加する。これにより、ピエゾ素子が駆動されて噴射口からインク滴が
噴射される。
この様に、本実施例のインクジェットプリンタ10は、ピエゾ素子駆動回路200で電
圧波形を発生させ、ゲートユニット300を介して電圧波形をピエゾ素子に印加すること
によりピエゾ素子を駆動してインク滴を噴射する。ここで、本実施例のピエゾ素子駆動回
路200では、電力供給部202によって電力を供給するだけでなく、電力回収部204
によって電力を回収して再利用することも可能となっており、これにより、電力効率を高
めて省電力化を図ることが可能となっている。以下では、この電力回収部204について
詳しく説明する。
C.本実施例の電力回収部 :
図5は、本実施例の電力回収部の内部の回路構成を示した説明図である。図示されてい
る様に、電力回収部204は、ピエゾ素子から放出された電力を蓄えるための複数のコン
デンサを備えている。また、これらのコンデンサは、予め所定の電圧値(図中「E」と示
した電圧値)に充電されている。
もっとも、コンデンサに蓄えられた電圧値がピエゾ素子の電圧値と近すぎると、前述し
た様に、ピエゾ素子から電力があまり流れ出ないので、電力を十分に回収することができ
ない。かといって、電圧値が大きく離れていると、大きな電流が流れて電力を消費してし
まう。こうした点に鑑みて、本実施例の電力回収部204は、図示されている様に、各コ
ンデンサの間に切り替えスイッチSW1〜SW3を備えており、これらのスイッチを操作
して各コンデンサを直列に接続したり、あるいは切断することによって、電力を効率よく
回収可能としている。そこで、電力回収部204が電力を回収する動作を説明する前に、
まず、スイッチSW1〜SW3を切り替えることによってコンデンサを直列に接続したり
切断する様子について、簡単に説明しておく。尚、電力回収部204はコンデンサを幾つ
備えていてもよいが、本実施例では、説明を簡単にするために、3つのコンデンサ(図中
「C1」〜「C3」と示したコンデンサ)を備えているものとして説明する。
図6は、電力回収部のスイッチを切り替えることによりコンデンサを直列接続した状態
でピエゾ素子に接続する様子を示した説明図である。図6(a)には、全てのスイッチS
W1〜SW3が図の上側に切り替えられた状態が示されている。まず、スイッチSW1に
着目すると、スイッチSW1を図の上側に切り替えた状態では、図示されているように、
コンデンサC1の上側の端子とコンデンサC2の下側の端子とが接続されるので、コンデ
ンサC1とコンデンサC2とが直列に接続された状態となる。更に、スイッチSW2を上
側に切り替えた状態にすると、コンデンサC2の上側の端子とコンデンサC3の下側の端
子とが接続されるので、コンデンサC1およびコンデンサC2に加えて、コンデンサC3
も直列に接続された状態となる。こうして、3つのコンデンサが直列に接続された状態と
なるので、スイッチSW3を上側に切り替えれば、図中に破線で示されている様に、3つ
のコンデンサを直列に接続した状態でピエゾ素子に接続することが可能となる。
また、本実施例の電力回収部では、3つのコンデンサを直列に接続した状態ではなく、
2つのコンデンサだけを直列に接続した状態でピエゾ素子に接続することも可能である。
例えば、図6(b)に示されているように、スイッチSW1を下側に切り替えると、コン
デンサC1が切断された状態になるので、コンデンサC2とコンデンサC3のみを直列接
続した状態で、ピエゾ素子に接続することができる。また、スイッチSW1だけでなく、
スイッチSW2も下側に切り替えてやれば、図6(c)に示されている様に、コンデンサ
C1とコンデンサC2とを切り離して、コンデンサC3のみをピエゾ素子に接続すること
が可能である。この様に、本実施例の電力回収部204では、各コンデンサを直列に接続
することが可能なだけでなく、直列に接続するコンデンサの数を変更することも可能とな
っている。こうした構成を用いて、電力回収部204は、次のようにしてピエゾ素子の電
力を回収する。
図7は、本実施例の電力回収部によってピエゾ素子の電力を回収する様子を示した説明
図である。図7(a)には、電力の回収を開始した直後の様子が示されている。図中でハ
ッチングを付した矢印は、ピエゾ素子の電圧を示しており、前述した電力供給部202か
ら駆動されることによって、ピエゾ素子には高い電圧値の電力が蓄えられている。このよ
うにピエゾ素子の電圧値が高い場合、電圧値が低いコンデンサを接続すると、前述した様
に、大きな電流が流れて電力を消費してしまう。そこで、電力回収部204は、図示され
ている様に、3つのコンデンサC1〜C3を直列に接続した状態でピエゾ素子に接続する
。前述した様に、各コンデンサは予め所定の電圧値(図中「E」と示した電圧値)に充電
されているので、3つのコンデンサを直列に接続した場合には、全体の電圧値は「3E」
となる。このため、コンデンサ側の電圧値をピエゾ素子の電圧値に近づけることとなり、
その結果、電流による電力消費を抑えて電力を効率よく回収することが可能となる。
こうしてピエゾ素子の電力を回収していくと、それに伴ってピエゾ素子の電圧値が降下
していくので、やがてはコンデンサ側の電圧値との差が小さくなり、電力を回収できなく
なる。そこで、今度は、図7(b)に示されている様に、直列に接続したコンデンサを1
つ外して、2つのコンデンサを直列接続した状態にする。こうすると、コンデンサ側の電
圧値は「2E」に下がるので、コンデンサ側の電圧がピエゾ素子側よりも低くなってピエ
ゾ素子から電力が流れ出し、コンデンサ側に電力を回収することができる。電力の回収が
更に進んで再び電力の回収ができなくなったら、今度は、図7(c)に示されている様に
、コンデンサを1つだけ接続すればよい。こうすれば、コンデンサ側の電圧値を「E」に
下げることができるので、ピエゾ素子から更に電力を流出させてコンデンサに回収するこ
とが可能となる。
この様に、本実施例の電力回収部204は、ピエゾ素子の電圧値が高い場合には、コン
デンサを直列に接続することでコンデンサ側の電圧値をピエゾ素子の電圧値に近づけてお
き、ピエゾ素子の電圧が降下すると、直列に接続したコンデンサを外してコンデンサ側の
電圧値を下げていく。これにより、ピエゾ素子とコンデンサとの電圧差を小さくして電流
による電力損失を抑制しながら、なおかつ、ピエゾ素子の電圧が降下しても電力の回収を
続けて、ピエゾ素子の電力を十分に回収することが可能となっている。
加えて、本実施例の電力回収部は、コンデンサを直列に接続したり切断することによっ
てコンデンサ側の電圧値を変化させており、電圧値の異なるコンデンサを切り替えること
によって、コンデンサ側の電圧値を変化させているのではない。このため、複数のコンデ
ンサをそれぞれ異なる電圧値にしておく必要はなく、すべてのコンデンサを同じ電圧値に
しておけばよい。したがって、電圧値の異なる複数の電源を備えておく必要がないので、
装置が大型化することがなく、装置構成を簡素に保つことが可能となっている。
尚、電力回収部のコンデンサに付与しておく電圧値は、ピエゾ素子に印加される電圧値
に応じて調整するものとしてもよい。例えば、小さなサイズのインク滴を噴射する場合に
は、ピエゾ素子の変形量を小さくするために印加される電圧値も小さくなるので、3つの
コンデンサを直列接続した状態では、コンデンサ側の電圧値がピエゾ素子側の電圧値を超
えてしまうことがある。こうした場合、2つのコンデンサを直列接続した状態から電力の
回収を始めることになるので、コンデンサ側の電圧値は、2つのコンデンサを直列接続し
た状態と、1つのコンデンサを接続した状態との2種類の電圧値しか取ることができず、
2種類の状態を切り替える前後で、コンデンサ側の電圧値が大きく変化してしまう。これ
に対して、コンデンサに印加する電圧値を小さくし、3つのコンデンサを直列接続した状
態から電力の回収を始めれば、コンデンサ側は3種類の電圧値をとることができるので(
図7を参照)、コンデンサの接続を切り替える前後での電圧値の変化を小さく抑えること
ができる。これにより、コンデンサの接続を切り替えた直後であっても、コンデンサ側と
ピエゾ素子側との電圧差が小さく保たれるので、電流による電力消費を抑制してより効率
よく電力を回収することが可能となる。
尚、回収した電力は、ピエゾ素子の電圧を再び上昇させる際に利用することが可能であ
り、これにより、電力効率を向上させて省電力化を図ることが可能となる。以下では、電
力回収部によって回収した電力を再利用する様子について、簡単に説明する。
図8は、電力回収部のコンデンサに回収した電力を、ピエゾ素子の電圧値を上昇させる
際に再利用する様子を示した説明図である。図8(a)には、ピエゾ素子に電力を供給し
て電圧値を上昇させ始めた直後の様子が示されている。前述した様に、ピエゾ素子の電圧
を上昇させる際には電力供給部202から電力を供給するが、回収した電力を再利用する
際には、図示されている様に、電力供給部202に加えて、電力回収部204のコンデン
サもピエゾ素子に接続する。すると、ピエゾ素子の電圧値を上昇させ始めた状態では、ピ
エゾ素子の電圧値はコンデンサの電圧値よりも低いので、図中に矢印で示されている様に
、コンデンサからピエゾ素子に向かって電流が流れていき、コンデンサに回収しておいた
電力をピエゾ素子に供給することができる。
こうしてピエゾ素子に電力を供給していくと、ピエゾ素子の電圧値が上昇していくので
、やがてはピエゾ素子の電圧値がコンデンサの電圧値よりも高くなり、コンデンサからの
電力の供給が行われなくなる。こうした場合には、図8(b)に示されている様に、コン
デンサC3とコンデンサC2とを直列接続した状態で、ピエゾ素子に接続すればよい。こ
うすれば、コンデンサ側の電圧値がコンデンサC2の電圧値とコンデンサC3の電圧値と
の合計の電圧値(図中「2E」と示した電圧値)まで上昇するので、ピエゾ素子の電圧値
よりもコンデンサ側の電圧値が高くなり、ピエゾ素子へ電力を供給することが可能となる
。同様に、ピエゾ素子の電圧値が更に上昇した場合には、コンデンサC1〜C3の3つの
コンデンサを直列接続した状態でピエゾ素子に接続すればよい。これにより、コンデンサ
側の電圧値を、3つのコンデンサの電圧値の合計値まで上昇させることができるので、ピ
エゾ素子の電圧値がより上昇した場合でも電力の供給を続けることが可能となる。
尚、電力回収部から電力を供給する際には、ピエゾ素子の電圧値に応じてコンデンサを
直列にするのではなく、初めからコンデンサを直列接続した状態にしておくものとしても
よい。こうすれば、ピエゾ素子の電圧値が変わるたびに各スイッチを操作する必要がない
ので、電力をより簡便に供給することが可能となる。また、スイッチの操作に要する時間
を節約できるので、ピエゾ素子の電圧をより迅速に上昇させることが可能となり、延いて
は、インク滴をより迅速に噴射することが可能となる。これに対して、図8に示した様に
、ピエゾ素子の電圧に応じてコンデンサを直列接続に切り替えていくものとすれば、ピエ
ゾ素子の電圧値とコンデンサの電圧値との差を小さく抑えた状態で電圧を上昇させること
ができるので、コンデンサからピエゾ素子に流れる電流による電力消費を抑えて、回収し
た電力をより効率よく利用することが可能となる。
以上に説明した様に、本実施例のピエゾ素子駆動回路200では、ピエゾ素子に供給し
た電力を電力回収部204で回収し、再びピエゾ素子に供給することが可能となっている
。電力回収部204は、コンデンサ側の電圧値をピエゾ素子の電圧値に近づけた状態で電
力の回収を行うことから、電流による電力消費を抑えた状態で電力の回収を行うことが可
能となっており、また、ピエゾ素子の電圧が低下した際には、直列接続するコンデンサの
数を減らすことによってコンデンサ側の電圧を降下させることができるので、ピエゾ素子
から電力を十分に回収することが可能となっている。こうして効率よく回収した電力は、
ピエゾ素子に電力を供給する際に再利用することができるので、本実施例のインクジェッ
トプリンタ10は、電力消費を抑えながら画像を印刷することが可能となっている。そし
て、本実施例の電力回収部では、複数のコンデンサをそれぞれ異なる電圧値に充電してお
く必要がないことから、複数の電源を備えておく必要が無い。このため、本実施例のイン
クジェットプリンタ10は、装置構成を大型化することなく簡素に保ちつつも省電力化を
図ることが可能となっている。
D.第2実施例のピエゾ素子駆動回路 :
前述した第1実施例のピエゾ素子駆動回路では、電源供給部と電力回収部とがそれぞれ
設けられており、電力供給部では電力の供給を行い、電力回収部では電力の回収を行うも
のとして説明した。しかし、電力回収部に電源を設けておくことによって、電力回収部で
電力の供給と電力の回収との両方を行うことも可能である。
図9は、電力回収部によって電力の供給および電力の回収を行う第2実施例のピエゾ素
子駆動回路を示した説明図である。図示されている様に、第2実施例のピエゾ素子駆動回
路では、電力供給部が設けられておらず、電力回収部204のみが設けられている。また
、電力回収部204に電源が備えられており、図中「A」と示したスイッチを介して電源
を各コンデンサに接続することが可能となっている。第2実施例のピエゾ素子駆動回路で
は、こうした構成を用いて、次のように電圧波形を印加する。尚、図中「A」と示したス
イッチは、電圧波形を印加する直前にONの状態にしてコンデンサを充電し、その後は、
OFFの状態にしておくものとする。
図10は、第2実施例のピエゾ素子駆動回路を用いてピエゾ素子を駆動させる様子を示
した説明図である。図10(a)には、ピエゾ素子に印加される電圧波形が例示されてお
り、この電圧波形は、電力回収部によって次のように印加される。まず、図10(b)に
示されている様に、コンデンサC3をピエゾ素子に接続する。コンデンサC3は電力回収
部204の電源によって予め所定の電圧値(図中「E」と示された電圧値)まで充電され
ているので、図中に矢印で示されている様に、コンデンサC3からピエゾ素子に電力が供
給されていく。こうして電力が供給されてピエゾ素子の電圧値が上昇していくことによっ
て、図10(a)に「A」と示された部分の波形がピエゾ素子に印加される。次いで、更
に電圧を上げて電圧波形の次の部分(図10(a)に「B」と示した部分)を印加するた
めに、今度は、コンデンサC3とコンデンサC2とを直列に接続する(図10(c)を参
照)。これにより、コンデンサの側の電圧は、コンデンサC2の電圧値とコンデンサC3
の電圧値との合計の電圧値(図中「2E」と示された電圧値)になるので、ピエゾ素子に
更に電力を供給して、ピエゾ素子の電圧値を「2E」まで上昇させて、図10(a)に「
B」と示した部分の波形を印加することができる。同様に、3つのコンデンサを直列に接
続してやれば、ピエゾ素子の電圧値が「3E」まで上昇する電圧波形を印加することが可
能となる。
一方、図10(a)に「C」と示した部分の様に、ピエゾ素子の電圧値が降下する波形
部分を印加する際には、直列に接続したコンデンサの数を減らしていけばよい。例えば、
3つのコンデンサを直列に接続した状態から、図10(d)に示されている様に、コンデ
ンサを2つだけ直列に接続した状態とすれば、コンデンサ側の電圧値が「2E」に下がる
ので、ピエゾ素子から電力を流出させてピエゾ素子の電圧値を「2E」まで降下させるこ
とが可能となり、その結果、図10(a)に「C」と示された部分の波形を印加すること
ができる。同様に、コンデンサを1つにすれば、更に電圧値を「E」まで降下する波形を
印加することが可能となり、更に、スイッチSW1〜SW3をすべて下側に切り替えれば
、ピエゾ素子にコンデンサが1つも接続されずに直接GNDに接続された状態になるので
(図9を参照)、ピエゾ素子の電圧値がGNDの電圧値まで降下する波形を印加すること
が可能となる。
この様に、第2実施例のピエゾ素子駆動回路では、電力供給部ではなく、電力回収部2
04のコンデンサからピエゾ素子に電力を供給することによって、電圧波形を印加してい
る。もっとも、コンデンサに蓄積可能な電力にも限界がある上、ピエゾ素子に供給した電
力を全て回収できるわけではないので、コンデンサから電力の供給を続けていると、やが
てはコンデンサの電力が減っていき、コンデンサの電圧値が降下していく。そこで、こう
した場合には、電力回収部204に備えた電源を用いて(図9を参照)、コンデンサに再
び電力を補充してやればよい。これにより、コンデンサは電力を維持することができるの
で、電圧値が降下することがなく、適切な電圧波形を印加し続けることが可能となる。
この様に、第2実施例のピエゾ素子駆動回路では、電力回収部204に電源を備えてお
くことによって、電力回収部のみを用いてピエゾ素子を駆動することが可能となっている
。このため、電力供給部を省いて装置構成をより簡素化することが可能となっている。
E.変形例 :
E−1.第1変形例 :
上述した実施例の電力回収部は、電源と各々のコンデンサとは、スイッチを介して接続
されるものとして説明した(図9に「A」と示したスイッチを参照)。しかし、スイッチ
ではなく、ダイオードなどの電流の向きを制限する素子を用いて接続することにより、ス
イッチの操作を省略して電力回収部をより簡便に駆動させることも可能である。
図11は、電源とコンデンサとをダイオードで接続した変形例の電力回収部を示した説
明図である。図示されている様に、変形例の電力回収部では、コンデンサC1〜C3が、
それぞれダイオードD1〜D3を介して電源と接続されている。このようにダイオードを
用いてコンデンサを電源に接続した場合、電源側からはコンデンサ側に電力を供給するこ
とができるが、コンデンサ側からは電源側に電力が流れ出てしまうことがない。このため
、コンデンサと電源との間にスイッチを設けて切断しておく場合と同様に、コンデンサに
回収しておいた電力が電源側に流れ出てしまう事態を回避することが可能となっており、
その結果、コンデンサに回収した電力を消費することなく確実に再利用することが可能と
なっている。また、コンデンサの電力が不足した場合には、ダイオードを介して電源から
直ちに電力を供給することができるので、コンデンサの電力を維持することも可能となっ
ている。
また、コンデンサC1〜C3の図中の上側の端子(ダイオードを接続した端子)につい
ては、ダイオードが設けられていることから、互いの端子間を電流が流れることがないの
で、コンデンサを直列に接続して電圧値を上昇させることも可能となっている。例えば、
図示されている様に、3つのコンデンサを直列に接続した状態では、コンデンサC3の上
側の端子は、コンデンサC2やコンデンサC1の上側の端子の方よりも電位が高くなるが
、ダイオードによって電流が阻止されるので、コンデンサC3の上側の端子からコンデン
サC1やコンデンサC2の上側の端子に電流が流れてコンデンサC3の電圧が降下してし
まうことがない。このため、コンデンサを直列に接続した状態でピエゾ素子に電力を供給
したり、ピエゾ素子の電力を回収することが可能となっている。
この様に、変形例の電力回収部204においても、コンデンサと電源との間のスイッチ
を切断しておく場合と同様に、コンデンサを直列に接続した状態でピエゾ素子に電力を供
給したり、回収することが可能となっている。こうすれば、電源とコンデンサとの間のス
イッチを操作する必要がなく、電力回収部204をより簡便に動作させることが可能とな
るので、制御回路206を簡略化することが可能となり、延いては、装置をより小型化す
ることが可能となる。
E−2.第2変形例 :
前述した実施例では、電力回収部のコンデンサを直列に接続していない状態では、各々
のコンデンサを互いに切り離した状態にしておくものとして説明した(図6(c)を参照
)。しかし、直列に接続していない状態では、各々のコンデンサを並列に接続しておくも
のとしてもよい。
図12は、各コンデンサを並列に接続した状態を示した説明図である。図12(a)で
は、各コンデンサの上側の端子がスイッチを介して互いに接続されており、また、各コン
デンサの下側の端子もスイッチSW1およびスイッチSW2を介して互いに接続されてい
るので、各コンデンサは並列に接続された状態になっている。このように各コンデンサを
並列に接続すれば、各コンデンサの間で電力の受け渡しが行われるので、ピエゾ素子から
回収した電力を各コンデンサに均等にふりわけることができる。これにより、特定のコン
デンサに電力が集中してそのコンデンサの寿命が縮まってしまう事態を回避することが可
能となる。また、電力を供給したり回収することによってコンデンサの電圧値が変わって
しまった場合でも、他のコンデンサと電力を受け渡しすることによって電圧値の変化を小
さくすることができるので、ピエゾ素子に印加する電圧値が大きく変わってしまう虞がな
く、また、コンデンサ側の電圧値が変化してピエゾ素子の電力を十分に回収できなくなる
虞もないので、好適である。
尚、コンデンサを並列に接続する際には、図12(a)に示されているように、電源と
スイッチとの間にダイオードを接続しておくものとしてもよい。こうすれば、コンデンサ
側から電源側に電力が流れてしまうことがないので、コンデンサに蓄えた電力を消費する
ことなくピエゾ素子に確実に供給することが可能となる。
また、図12(b)に示されている様に、スイッチSW2を直接GNDに接続するもの
としてもよい。電力回収部のスイッチは、いわゆるFET素子などによって実現可能であ
るが、こうした素子を用いた場合、素子の内部抵抗のためにスイッチの前後で僅かな電圧
差が生じることがある。このため、複数のスイッチを経由してコンデンサ同士を接続する
と、電圧差が積み重なってコンデンサ間の電圧差が大きくなってしまうことがある。例え
ば、コンデンサC1の下側の端子とコンデンサC3の下側の端子とは、スイッチSW1と
スイッチSW2との2つのスイッチを介して接続されるので(図12(a)を参照)、コ
ンデンサC1とコンデンサC3との電圧差が大きくなってしまう虞がある。そこで、スイ
ッチSW2を直接GNDに接続することとすれば、スイッチSW1を介さずにコンデンサ
C1とコンデンサC3とをGNDを経由して接続できるので、コンデンサ間の電圧差を抑
えることが可能となる。
また、直列に接続したコンデンサを切り離すたびに並列に接続するのではなく、所定の
タイミングがきたらコンデンサを並列に接続するものとしてもよい。例えば、ピエゾ素子
を駆動してインク滴を噴射した回数を計測しておき、所定の回数に達したらコンデンサを
並列に接続するものとしてもよい。こうすれば、インク滴の噴射を繰り返してコンデンサ
間の電力のバラつきが大きくなった時点でバラつきを解消することができるので、バラつ
きが小さい間はコンデンサを並列に接続する動作を省略することによりピエゾ素子を迅速
に駆動して、画像を高速に印刷することが可能となる。
以上、本実施例の流体噴射装置について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限
られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可
能である。例えば、より大型の噴射ヘッドを備えた印刷装置(いわゆるラインヘッドプリ
ンタ等)であってもよい。このような印刷装置の場合、噴射ヘッドが大型化することに伴
ってピエゾ素子の数が増えるので、電力消費が大きくなる傾向がある。そこで、本発明を
適用すれば、電力を効率よく回生させることによって消費電力を抑えることが可能となる
。また、多数の電源を用いる必要がなく回路構成を小型化可能なことから、たとえ噴射ヘ
ッドが大型化しても、プリンタ全体の構成をコンパクトに抑えることが可能となる。
また、上述した実施例では、インクジェットプリンタのピエゾ素子を駆動する場合を例
にとって説明したが、本実施例で説明した駆動回路は、電力を保持する素子を駆動する種
々の装置に適用することが可能である。例えば、液晶パネルでは、液晶の内部に生じる電
場によって電力が保持されるので、こうした装置に本実施例の駆動回路を適用すれば、電
力を回生させて省電力化を図ることが可能となる。もちろん、こうした場合も、電源を多
数備えておく必要がないので、装置を小型化することも可能となる。
10…インクジェットプリンタ、 20…キャリッジ、 24…噴射ヘッド、
26…インクカートリッジ、 30…駆動機構、 40…プラテンローラ、
50…プリンタ制御回路、 100…噴射口、 102…インク室、
104…ピエゾ素子、 200…ピエゾ素子駆動回路、
202…電力供給部、 204…電力回収部、 206…制御回路、
300…ゲートユニット、 302…ゲート素子

Claims (1)

  1. 噴射口に設けられた駆動素子に電圧を印加して該駆動素子を駆動することにより、該噴射口から流体を噴射する流体噴射装置であって、
    前記駆動素子は、印加される電圧が上昇すると該電圧値に応じた電荷を内部に蓄え、該印加される電圧値が降下すると該内部に蓄えた電荷を放出する素子であり、
    複数のコンデンサと、
    前記駆動素子に印加される電圧値の降下時には、前記複数のコンデンサを直列に接続した状態で前記駆動素子に接続することにより、該駆動素子に蓄えられた電荷を該コンデンサに回収する電力回収部と
    を備え、
    前記電力回収部は、前記駆動素子に印加される電圧値が降下するに従って、直列に接続された前記複数のコンデンサの内の一のコンデンサを前記複数のコンデンサの内の他のコンデンサに対して並列に接続された状態にすることにより、前記直列に接続したコンデンサの数が減るように該コンデンサ間の接続状態を切り替えて、該駆動素子に蓄えられた電荷を回収することを特徴とする流体噴射装置。
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