JP2005288830A - 液体噴射ヘッド駆動回路、該液体噴射ヘッド駆動回路を備えた液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド駆動回路、該液体噴射ヘッド駆動回路を備えた液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 大型の放熱手段が不要で低消費電力な液体噴射ヘッド駆動回路を低コストで実現する。
【解決手段】 電圧切換スイッチSW1は、接点UP0がGND、接点UP1がVcc4、接点UP2がVcc3、接点UP3がVcc2、接点UP4がVcc1に対応し、電圧切換スイッチSW2は、接点DP0がGND、接点DP1がVcc4、接点DP2がVcc3、接点DP3がVcc2、接点DP4がVcc1に対応し、ノズル制御信号に応じて圧電振動子77の充電時には+側電圧印加端子VHへ印加する直流電圧が充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW1を切り換え、圧電振動子77の放電時には−側電圧印加端子VLへ印加する直流電圧が放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW2を切り換える。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体を噴射する開口部と、液体供給路を介して共通の液体室に連通する圧力発生室と、電極間に電位差を与えることによって圧力発生室を膨張及び収縮させる圧電振動子とを有するノズルを多数備えた液体噴射ヘッドを駆動するための液体噴射ヘッド駆動回路、該液体噴射ヘッド駆動回路を備えた液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録ヘッドから記録紙の記録面にインクを噴射してドットを形成し、記録紙の記録面にデジタル画像等を印刷するインクジェット式記録装置に代表される液体噴射装置の液体噴射ヘッドの一例としては、液体を噴射する開口部と、液体供給路を介して共通の液体室に連通する圧力発生室と、電極間に電位差を与えることによって圧力発生室を膨張及び収縮させる圧電振動子とを有するノズルが被噴射材と対面するヘッド面に多数配置されているものが公知である。一般的な液体噴射ヘッドに使用される圧電振動子は、電極間の電位差や電流が流れる方向を変えることによって伸縮するようになっており、液体噴射ヘッドは、その圧電振動子の伸縮によって液圧発生室が膨張及び収縮するように構成されている。このような液体噴射ヘッドを駆動するための液体噴射ヘッド駆動回路は、例えば、インクジェット式記録装置等の記録ヘッドにおいては、まず、圧力発生室を膨張及び収縮させるためのノズルのデジタル制御信号をDAコンバータ等でアナログの交流信号に変換する。そして、そのままの交流信号では、電圧が低いため圧電振動子を直接駆動することができないので、その交流信号の振幅電圧を42V程度に増幅し、電極の一方側がGNDに接続されている圧電振動子の他方側の電極に増幅した交流信号を入力して駆動されているのが一般的である。
具体的には、電源電圧DC42Vで動作する公知のプッシュプル増幅回路で、ノズルのデジタル制御信号からDA変換されたアナログの交流信号を0〜42Vの振幅の交流信号に増幅して圧電振動子の電極に印加する。プッシュプル増幅回路は、例えば、2つのB級増幅回路を組み合わせた増幅回路であり、交流入力信号の電圧がバイアス電圧を基準として正電圧となる領域では、一方側のB級増幅回路のみが動作し、交流入力信号の電圧がバイアス電圧を基準として負電圧となる領域では、他方側のB級増幅回路のみが動作し、両方のB級増幅回路の出力が合成されて出力される。交流信号の電圧がバイアス電圧より高い領域では、液圧発生室が膨張するように、交流信号の電圧がバイアス電圧より低い領域では、液圧発生室が収縮するように圧電振動子を液圧発生室近傍に配設する。液圧発生室が膨張することによって、インクカートリッジから液圧発生室へインクが吸入され、その状態から液圧発生室を収縮させることによって、ノズルのノズル開口から液圧発生室内のインクが噴射される。つまり、圧電振動子に交流電流を印加して液圧発生室の膨張と収縮とを繰り返すことによって、ノズルからインクを交流信号の周期で連続して噴射することができる。
このような回路構成を有する液体噴射ヘッド駆動回路は、圧電振動子の充放電に必要な電力が全て単一の主電源から圧電振動子へ供給されて、圧電振動子の駆動波形に応じた圧電振動子の電荷の充放電がされる。そのためプッシュプル増幅回路のトランジスタにおいて大きな電力損失が生じ、その大きな電力損失によって無駄な電力消費が生じるため、液体噴射ヘッド駆動回路の消費電力が大きくなってしまうという課題があった。また、プッシュプル増幅回路のトランジスタにおける電力損失による発熱からそのトランジスタを保護するために、ヒートシンク等の放熱手段が必要になり、液体噴射ヘッド駆動回路が大型化してしまうという課題があった。そして、このような課題を解決する従来技術の一例としては、圧電振動子の放電電流からインダクタンス間の相互誘導により誘導起電力を発生させ、その誘導起電力により充電される二次電源を設け、その二次電源からも圧電振動子への充電電流を供給することによって、圧電振動子の充放電による消費電力を低減させる従来技術が公知である(例えば、特許文献1を参照)。
特開平11−314364号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている従来技術は、圧電振動子の放電電流からインダクタンス間の相互誘導により誘導起電力を発生させる手段、その誘導起電力により充電される二次電源、及びプッシュプル増幅回路への電源経路を一次電源と二次電源とで切り換える手段等を設ける必要があり、それによって、液体噴射ヘッド駆動回路のコストが大幅に上昇してしまうという課題が生じる。
また、プッシュプル増幅回路において、圧電振動子から電荷を放電するトランジスタの発熱が低減される効果があるものの、圧電振動子へ電荷を充電するトランジスタの発熱は低減されないため、依然としてトランジスタにおける電力損失による発熱からそのトランジスタを保護するためのヒートシンク等の放熱手段が必要になり、液体噴射ヘッド駆動回路が大型化してしまうという課題が生じていた。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、大型の放熱手段が不要で低消費電力な液体噴射ヘッド駆動回路を低コストで実現することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、液体を噴射する開口部と、液体供給路を介して共通の液体室に連通する圧力発生室と、電極間に電位差を与えることによって前記圧力発生室を膨張及び収縮させる圧電振動子とを有するノズルを多数備えた液体噴射ヘッドを駆動するための液体噴射ヘッド駆動回路であって、前記圧力発生室を膨張させて前記液体室の液体を前記圧力発生室に吸入させ、前記圧力発生室を収縮させて前記圧力発生室内の液体を前記開口部から噴射するためのノズル制御信号を出力するノズル制御信号生成手段と、前記ノズル制御信号の振幅電圧を前記圧電振動子の駆動電圧まで増幅して前記圧電振動子の電極間へ印加する圧電振動子駆動回路と、電圧が異なる複数の直流電圧の中から前記ノズル制御信号の波形に応じて、前記圧電振動子駆動回路へ印加する直流電圧を切り換える電圧切換回路とを備えている、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
ノズル制御信号の振幅電圧を圧電振動子の駆動電圧まで増幅して圧電振動子の電極間へ印加する圧電振動子駆動回路によって、ノズル制御信号に応じた圧電振動子の充放電が行われ、それによって、圧電振動子の電極間電圧がノズル制御信号に応じて変化する。具体的には、圧電振動子は、充電されている電荷により生じる電極間電圧より高い電圧を圧電振動子駆動回路によって電極間に印加されることによって、電荷が充電されて電極間電圧が上昇し、充電されている電荷により生じる電極間電圧より低い電圧を圧電振動子駆動回路によって電極間に印加されることによって、電荷が放電されて電極間電圧が低下する。圧電振動子駆動回路は、入力されたノズル制御信号が圧電振動子の電極間電圧を所定の電圧まで上昇させる制御信号である場合には、圧電振動子駆動回路に印加されている直流電圧の電位差で圧電振動子に電荷を充電して圧電振動子の電極間電圧を所定の電圧まで上昇させるように動作する。一方、圧電振動子駆動回路は、入力されたノズル制御信号が圧電振動子の電極間電圧を所定の電圧まで低下させる制御信号である場合には、圧電振動子駆動回路に印加されている直流電圧の電位差で圧電振動子の電荷を放電して圧電振動子の電極間電圧を所定の電圧まで低下させるように動作する。
この圧電振動子の充放電時には、圧電振動子の電極間に印加される電圧(圧電振動子駆動回路に印加されている直流電圧)と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差による電力損失が発生し、その電力損失によって無駄な電力消費とそれによる熱が発生する。また、その電力損失は、圧電振動子駆動回路によって圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差が大きいほど大きくなり、無駄な電力消費とそれによる熱の発生が増加する。
そこで、電圧が異なる複数の直流電圧の中からノズル制御信号の波形に応じて、圧電振動子駆動回路へ印加する直流電圧を切り換えて圧電振動子の充放電を行う。それによって、圧電振動子の充放電時に圧電振動子駆動回路から圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を小さくした状態で圧電振動子を駆動することが可能になる。したがって、ノズル制御信号に応じて圧電振動子を駆動する際の圧電振動子駆動回路における電力損失を小さくすることができ、その電力損失による無駄な電力消費と熱の発生を低減させることができるので、大型の放熱手段が不要で低消費電力な液体噴射ヘッド駆動回路を低コストで実現することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記圧電振動子駆動回路は、NPN形トランジスタとPNP形トランジスタとを組み合わせたコンプリメンタリSEPP回路で構成される前記電圧切換回路から出力される直流電圧で動作するプッシュプル増幅回路を有し、前記NPN形トランジスタ及び前記PNP形トランジスタのベースに前記ノズル制御信号が入力され、出力が前記圧電振動子の電極の一方側に接続されており、前記圧電振動子の電極の他方側がGNDに接続されている、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
プッシュプル増幅回路による圧電振動子駆動回路を備えた液体噴射ヘッド駆動回路において、プッシュプル増幅回路のNPN形トランジスタ及びPNP形トランジスタにおける電力損失による無駄な消費電力と熱の発生を低減させることができる。したがって、NPN形トランジスタ及びPNP形トランジスタに設けるヒートシンク等の放熱手段を小型化若しくは不要にすることが可能になり、液体噴射ヘッド駆動回路の消費電力を低減させることを低コストで実現することができるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記圧電振動子駆動回路は、前記NPN形トランジスタのコレクタと前記PNP形トランジスタのコレクタとが接続されている電圧印加端子を有し、前記電圧切換回路は、前記電圧印加端子へ印加する直流電圧を、前記圧電振動子の充電時には充電制御電圧以上の直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には放電制御電圧以下の直流電圧に切り換える構成を有している、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
プッシュプル増幅回路は、NPN形トランジスタがONしている間はPNP形トランジスタがOFFし、NPN形トランジスタがOFFしている間はPNP形トランジスタがONする。プッシュプル増幅回路による圧電振動子駆動回路は、圧電振動子の充電時には、NPN形トランジスタ(以下、充電用トランジスタという)がONしてコレクタ電流が流れ、充電用トランジスタのコレクタ側からエミッタを介して圧電振動子に電荷が充電される。一方、圧電振動子の放電時には、PNP形トランジスタ(以下、放電用トランジスタという)がONしてコレクタ電流が流れ、圧電振動子から放電用トランジスタのエミッタを介してコレクタ側へ電荷が放電される。
そこで、充電用トランジスタのコレクタと放電用トランジスタのコレクタとを接続した電圧印加端子を設け、その電圧印加端子へ直流電圧を印加する電圧切換回路を、圧電振動子の充電時には充電制御電圧(充電用トランジスタにより制御される圧電振動子の駆動電圧)以上の直流電圧に切り換え、圧電振動子の放電時には放電制御電圧(放電用トランジスタにより制御される圧電振動子の駆動電圧)以下の直流電圧に切り換えるように構成する。圧電振動子の充電時には、電圧印加端子に充電制御電圧以上の直流電圧が印加され、充電用トランジスタを介して圧電振動子へ電荷が充電されて、圧電振動子の電極間電圧が充電制御電圧まで上昇する。圧電振動子の放電時には、電圧印加端子に放電制御電圧以下の直流電圧が印加され、放電用トランジスタを介して圧電振動子から電荷が放電されて、圧電振動子の電極間電圧が放電制御電圧まで低下する。それによって、圧電振動子の充放電時に圧電振動子駆動回路から圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を小さくした状態で圧電振動子を駆動することが可能になる。したがって、ノズル制御信号に応じて圧電振動子を駆動する際の圧電振動子駆動回路における電力損失を小さくすることができ、その電力損失による無駄な電力消費と熱の発生を低減させることができる。
また、充電用トランジスタのコレクタと放電用トランジスタのコレクタとを接続した充放電時共通の電圧印加端子を設けることによって、充電時の電圧の切換回路と放電時の電圧の切換回路とを共用にすることができるので、電圧切換回路を少ない部品点数で低コストに構成することができる。
本発明の第4の態様は、前述した第3の態様において、前記電圧切換回路は、前記電圧印加端子へ印加する直流電圧を前記圧電振動子の充電時には、充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には、放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換える、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
このように、圧電振動子の充電時には、充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、圧電振動子の放電時には、放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に電圧印加端子へ印加する直流電圧を切り換えることによって、圧電振動子の充放電時に圧電振動子駆動回路から圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を最も小さくした状態で圧電振動子を駆動することが可能になる。
本発明の第5の態様は、前述した第2の態様において、前記圧電振動子駆動回路は、前記NPN形トランジスタのコレクタが接続されている+側電圧印加端子と、前記PNP形トランジスタのコレクタが接続されている−側電圧印加端子とを有し、前記電圧切換回路は、前記圧電振動子の充電時には前記+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上の直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には前記−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下の直流電圧に切り換える構成を有している、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
前述したように、プッシュプル増幅回路による圧電振動子駆動回路は、圧電振動子の充電時には、充電用トランジスタがONしてコレクタ電流が流れ、充電用トランジスタのコレクタ側からエミッタを介して圧電振動子に電荷が充電される。一方、圧電振動子の放電時には、放電用トランジスタがONしてコレクタ電流が流れ、圧電振動子から放電用トランジスタのエミッタを介してコレクタ側へ電荷が放電される。そこで、充電用トランジスタのコレクタを接続した+側電圧印加端子と、放電用トランジスタのコレクタを接続した−側電圧印加端子とを設ける。そして、圧電振動子の充電時には、+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上の直流電圧に切り換え、圧電振動子の放電時には、−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下の直流電圧に切り換えるように電圧切換回路を構成する。
圧電振動子の充電時には、+側電圧印加端子に充電制御電圧以上の直流電圧が印加され、充電用トランジスタを介して圧電振動子へ電荷が充電されて、圧電振動子の電極間電圧が充電制御電圧まで上昇する。圧電振動子の放電時には、−側電圧印加端子に放電制御電圧以下の直流電圧が印加され、放電用トランジスタを介して圧電振動子から電荷が放電されて、圧電振動子の電極間電圧が放電制御電圧まで低下する。それによって、圧電振動子の充放電時に圧電振動子駆動回路から圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を小さくした状態で圧電振動子を駆動することが可能になる。したがって、ノズル制御信号に応じて圧電振動子を駆動する際の圧電振動子駆動回路における電力損失を小さくすることができ、その電力損失による無駄な電力消費と熱の発生を低減させることができる。
また、充電用トランジスタのコレクタを接続した+側電圧印加端子と、放電用トランジスタのコレクタを接続した−側電圧印加端子とを設けることによって、充電電圧と放電電圧とを独立して切り換えることができるので、充放電の繰り返しによる液体噴射ヘッド駆動時の電圧切換回路における直流電圧の切り換え頻度を少なくすることができる。
本発明の第6の態様は、前述した第5の態様において、前記電圧切換回路は、前記圧電振動子の充電時には、前記+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には、前記−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換える、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路である。
このように、圧電振動子の充電時には、+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、圧電振動子の放電時には、−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換えることによって、圧電振動子の充放電時に圧電振動子駆動回路から圧電振動子の電極間に印加される電圧と、圧電振動子に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を最も小さくした状態で圧電振動子を駆動することが可能になる。
本発明の第7の態様は、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の液体噴射ヘッド駆動回路を備えた液体噴射装置である。
本発明の第7の態様に示した液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「液体噴射装置」の一例としてのインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
インクジェット式記録装置50には、記録紙Pにインクを噴射して記録を行う「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド62を記録紙Pに対して主走査方向Xに走査させる「主走査駆動手段」として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録ヘッド62と、記録ヘッド62から噴射する各色のインクが充填されたインクカートリッジ611とが搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。また、インクジェット式記録装置50には、記録ヘッド62を記録紙Pに対して副走査方向Yに走査させる「副走査駆動手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙Pは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向に搬送される。キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド62を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド62から記録紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって記録紙Pに記録が行われる。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの上流側には、給紙トレイ57が配設されている。給紙トレイ57は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙可能な構成となっており、記録紙Pを自動給紙する給紙手段としてのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた2つの給紙ローラ57b及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。この2つの給紙ローラ57bの1つは、給紙トレイ57の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57bは、記録紙ガイド57aに取り付けられており、記録紙ガイド57aは、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に給紙トレイ57に設けられている。そして、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく1枚ずつ正確に自動給紙される。また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
一方、記録実行後の記録紙Pを排紙する手段として、「排出駆動ローラ」としての排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とが設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録実行後の記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。そして、給紙ローラ57bや搬送駆動ローラ53、及び排紙駆動ローラ55を回転駆動する図示していない搬送駆動用モータ、並びにキャリッジ61を主走査方向に駆動する図示していないキャリッジ駆動用モータは、「記録制御装置」としての記録制御部100により駆動制御される。また、記録ヘッド62も同様に、記録制御部100により駆動制御されて記録紙Pの表面にインクを噴射する。
図3は、本発明に係るインクジェット記録装置50の概略のブロック図である。
記録制御部100は、システムバスSBを備えており、システムバスSBには、ROM21、RAM22、USBコントローラ23、メモリカードインタフェース24、MPU(マイクロプロセッサ)26、I/O27、及びヘッドドライバ28がデータ転送可能に接続されている。MPU26では各種処理の演算処理が行われる。ROM21には、MPU26の演算処理に必要なソフトウェア・プログラム及びデータがあらかじめ記憶されている。RAM22は、ソフトウェア・プログラムの一時的な記憶領域、MPU26の作業領域等として使用される。
各種モータ制御部31は、インクジェット式記録装置50の各種モータを駆動制御する駆動制御回路である。各種センサー32は、インクジェット記録装置50の各種状態情報を検出してI/O27に出力する。I/O27は、MPU26における演算処理結果に基づいて、各種モータ制御部31に対して出力制御を行い、かつ各種センサー32からの入力情報等を入力する。USBコントローラ23は、デュアルロールUSBインタフェース機能を備えている。例えば、USBホストコントローラを搭載した情報処理装置200として、パーソナルコンピュータ等のUSBホスト装置が接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBデバイスとして機能させる。記録実行時に画像データは、情報処理装置200においてRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。
生成された記録データは、インクジェット式記録装置50を制御するための制御データとともに記録制御データとして情報処理装置200からインクジェット式記録装置50へ送信される。情報処理装置200から送信された記録制御データは、USBコントローラ23が受信した後、RAM22へ格納される。RAM22へ格納された記録制御データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によって、コマンド解析、及びデータ圧縮された記録データを展開する処理等が実行されて、制御データと記録データとに分離される。制御データはMPU26へ転送され、展開された記録データはヘッドドライバ28へ転送される。
一方、USBコントローラ23は、USBバスインタフェースを搭載したデジタルカメラ等のUSBデバイスが接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBホスト装置として機能させる。また、メモリカードインタフェース24は、メモリカードスロット25に挿入されたメモリカードに格納されている画像データの読み出しを実行する。USBコントローラ23を介してデジタルカメラ等のUSBデバイスから読み出された画像データ、或いはメモリカードインタフェース24を介してメモリカードから読み出された画像データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によってRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。生成された記録データは、情報処理装置200から記録データを受信した場合と同様にヘッドドライバ28へ転送される。ヘッドドライバ28は、その記録データに基づいて記録ヘッド62を駆動し、記録ヘッド62のヘッド面から各色のインクが記録紙Pの記録面に噴射されて記録紙Pへの記録が実行される。
つづいて、記録ヘッド62の構成について図4を参照しながら説明する。
図4は、記録ヘッド62の内部構造を説明するものである。ここでは、一つのインクカートリッジ611に対応するインク供給針88からノズル96に至るまでの内部構造のみを示しているが、各色のインクあるいは定着液をノズル96から吐出させる構造はそれぞれ図4と同様である。
記録ヘッド62は、ケース72と、このケース72内に収容される振動子ユニット73と、ケース72の一端側に接合される流路ユニット74と、ケース72の他端側に配備される供給針ユニット76とから概略構成されている。供給針ユニット76は、インクカートリッジ611が接続される部分であり、針支持部87と、インク供給針88と、フィルタ89とから概略構成される。インク供給針88は、インクカートリッジ611内に挿入される部分であり、インクカートリッジ611内に貯留されたインク等を導入する機能を有する。このインク供給針88の先端部は、インク供給針88の内外を連通するインク導入孔が複数穿設されている。針支持部87は、インク供給針88を装着するための部材であり、その表面にはインク供給針88の根元部分を止着するための台座91が、インクカートリッジ611の数だけ横並びに形成されている。この台座91は、インク供給針88の底面形状に合わせた円形状に作成されている。また、台座底面の略中心には、針支持部87の板厚方向を貫通するインク排出口92を形成している。フィルタ89は、埃や成形時のばりなどのインク内の異物の通過を阻止する部材であり、例えば目の細かな金属網によって構成される。このフィルタ89は、台座91内に形成されたフィルタ保持溝に接着されている。そして、この供給針ユニット76は、図6に示すようにケース72の取付面上に配設される。この配設状態において、供給針ユニット76のインク排出口92とケース72の突出部86とは、シール部材93を介して液密状態で連通する。
圧電振動子77は、固定端側を固定板78に接合することにより自由端側を固定板78の先端面よりも外側に突出させている。各圧電振動子77の自由端部は、圧電素子と内部電極とを交互に積層して構成されており、対向する電極間に電位差を与えることで圧電素子を長手方向に伸縮させ得る構造になっている。フレキシブルケーブル79は、圧電振動子77と電気的に接続されている。そして、このフレキシブルケーブル79の表面には、圧電振動子77の駆動等を制御するための制御用集積回路81が配備されている。また、各圧電振動子77を支持する固定板78は、圧電振動子77からの反力を受け止め得る剛性を備えた、例えばステンレス等の材質の板状部材で形成されている。ケース72は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で成形されたブロック状部材である。ケース72の内部には、振動子ユニット73を収納可能な空所82と、インク流路の一部を構成する「液体供給路」としてのインク供給路83とが形成されている。ケース72の先端には、共通インク室84となる凹部85が形成されている。空所82は、振動子ユニット73を収納可能な大きさのスペースであり、その先端側には、ケース72の内壁が側方に向けて部分的に突出しており、この突出部分の上面が固定板当接面として機能する。そして、振動子ユニット73は、先端が開口から臨む状態で空所82内に収納される。この収納状態において、固定板78の先端面は固定板当接面に当接した状態で接着されている。
凹部85は、空所82よりも左右外側に形成された略台形状の凹部であり、空所82側に台形の下底が位置するように形成されている。インク供給路83は、ケース72の高さ方向を貫通するように形成され、先端が凹部85に連通している。またインク供給路83における取付面側の端部は、取付面から突設した突出部86内に形成されている。接続基板75は、記録ヘッド62に供給する各種信号用の電気配線が形成されるとともに、信号ケーブルを接続可能なコネクタが配備された配線基板である。そして、この接続基板75は、ケース72における取付面上に配置され、そこにフレキシブルケーブル79が接続される。流路ユニット74は、圧力発生室形成板101の一方の面にノズルプレート102を、圧力発生室形成板101の他方の面に、支持板107と弾性体膜108とからなる弾性板103を接合した構造である。ノズルプレート102は、液体を噴射する「開口部」を有するノズル96を列設した、例えばステンレス等の金属製の板状部材である。ノズル96は、ドット形成密度に対応したピッチで配列されている。
弾性板103を、圧力発生室形成板101の一方の表面、すなわち、溝状窪部104の形成面に接合することにより、ダイヤフラム部97が溝状窪み部104の開口面を封止して圧力発生室99が区画形成される。また上記のノズルプレート102を圧力発生室形成板101の他方の面に接合することにより、ノズル96が対応する連通口105と連絡する。この状態で島部98に接合した圧電振動子77を伸縮すると島部98周辺の弾性体膜108が変形し、島部98が溝状窪部104側に押されたり、溝状窪み部104側から離隔する方向に引かれたりする。この弾性体膜108の変形により、圧力発生室99が膨張したり収縮したりして圧力発生室99内のインクに圧力変動が付与される。さらに、弾性板103(すなわち、流路ユニット74)をケース72に接合することにより、コンプライアンス部95が凹部85を封止する。このコンプライアンス部95は、共通インク室84に貯留されたインク等の圧力変動を吸収する。すなわち、貯留されたインク等の圧力に応じて弾性体膜108が膨張したり収縮したりして変形する。そして、逃げ凹部106は、弾性体膜108の膨張時において、弾性体膜108が膨らむための空間を形成する。
以上のような構成の記録ヘッド62は、インク供給針88から共通インク室84までの共通インク流路と、共通インク室84から圧力発生室99を通って各ノズル96に至る個別インク流路とを有する。そして、インクカートリッジ611に貯留されたインクは、インク供給針88から導入されて共通インク流路を通って共通インク室84に貯留される。この共通インク室84に貯留されたインクは個別インク流路を介してノズル96から吐出される。例えば圧電振動子77を収縮させると、ダイヤフラム部97が振動子ユニット73側に引っ張られて圧力発生室99が膨張する。この膨張により圧力発生室99内が負圧になるので、共通インク室84内のインクがインク供給口94を通って各圧力発生室99に流入する。次に圧電振動子77を伸長させると、ダイヤフラム部97が圧力発生室形成板101側に押されて圧力発生室99が収縮する。この収縮により、圧力発生室99内のインク圧力が上昇し、対応するノズル96からインク滴が吐出される。
つづいて、本発明に係る「液体噴射ヘッド駆動回路」の第1実施例について、図5を参照しながら説明する。
図5は、本発明に係る「液体噴射ヘッド駆動回路」としてのヘッドドライバ28の第1実施例を示した概略構成図である。
ヘッドドライバ28は、ノズル制御信号生成手段281、及び圧電振動子駆動回路282を有している。ノズル制御信号生成手段281は、圧力発生室99を膨張させて共通インク室84のインクを圧力発生室99に吸入させ、圧力発生室99を収縮させて圧力発生室99内のインクをノズル96から噴射するための「ノズル制御信号」を出力する。ノズル制御信号生成手段281は、システムバスSBを介して受信した記録ヘッド62を駆動するためのデジタル制御信号をアナログ交流信号に変換し、デジタル制御信号から変換したアナログ交流信号をノズル制御信号CSとして圧電振動子駆動回路282へ出力する。
圧電振動子駆動回路282は、ノズル制御信号CSの振幅電圧を圧電振動子77の駆動電圧まで増幅して圧電振動子77の電極間へ印加する回路構成を有し、後述する電圧切換回路284が出力する直流電源電圧で動作するプッシュプル増幅回路283を備えている。プッシュプル増幅回路283は、NPN形トランジスタQ1とPNP形トランジスタQ2とを組み合わせたコンプリメンタリSEPP回路であり、NPN形トランジスタQ1、及びPNP形トランジスタQ2のベースにノズル制御信号CSが入力される。NPN形トランジスタQ1のエミッタとPNP形トランジスタQ2のエミッタとが接続されているプッシュプル増幅回路283の出力には、記録ヘッド62に配設されている全圧電振動子77の電極の一方側が並列に接続されており、全圧電振動子77の電極の他方側がGNDに接続されている。また、前述したように、記録ヘッド62は、圧電振動子77の駆動等を制御するための制御用集積回路81を有しており、制御用集積回路81は、圧電振動子駆動回路282による圧電振動子77の膨張及び収縮動作を圧電振動子77毎にON/OFF可能な回路構成を有している。電圧切換回路284は、電源285が出力する電圧が異なる複数の直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDの中からノズル制御信号CSの波形に応じて、圧電振動子駆動回路282へ印加する直流電圧を切り換える。電源285は、出力電圧が10.5Vの4つの直流電源が直列に接続された構成を有し、直流電圧Vcc1は42V、直流電圧Vcc2は31.5V、直流電圧Vcc3は21V、直流電圧Vcc4は10.5Vとなっている。
当該実施例において、圧電振動子駆動回路282は、NPN形トランジスタQ1のコレクタが接続されている+側電圧印加端子VHと、PNP形トランジスタQ2のコレクタが接続されている−側電圧印加端子VLとを有している。電圧切換回路284は、+側電圧印加端子VHへ直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDのいずれかを接続する電圧切換スイッチSW1と、−側電圧印加端子VLへ直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDのいずれかを接続する電圧切換スイッチSW2とを有している。電圧切換スイッチSW1は、接点UP0がGND、接点UP1がVcc4(10.5V)、接点UP2がVcc3(21V)、接点UP3がVcc2(31.5V)、接点UP4がVcc1(42V)に対応している。電圧切換スイッチSW2は、接点DP0がGND、接点DP1がVcc4(10.5V)、接点DP2がVcc3(21V)、接点DP3がVcc2(31.5V)、接点DP4がVcc1(42V)に対応している。電圧切換回路284はノズル制御信号CSに応じて、圧電振動子77の充電時には+側電圧印加端子VHへ印加する直流電圧が充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW1を切り換え、圧電振動子77の放電時には−側電圧印加端子VLへ印加する直流電圧が放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW2を切り換える。
図6は、第1実施例における圧電振動子77の電極に印加される電圧波形と、電圧切換スイッチSW1及び電圧切換スイッチSW2との関係を示したタイミングチャートである。
ノズル制御信号CSは、圧電振動子77を収縮させて圧力発生室99を膨張させる第1の制御信号S1と、圧電振動子77を伸張させて圧力発生室99を収縮させる第2の制御信号S2と、圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持する第3の制御信号S3とを有する交流信号である。以下、ノズル制御信号CSによる圧電振動子77の電極間電圧のタイミングチャートに沿って、さらに説明する。
圧電振動子77の電極間電圧が電圧V1(12V)に維持されている状態では、+側電圧印加端子VHは、電圧切換スイッチSW1の接点UP2が構成されて直流電圧Vcc3(21V)に接続されており、−側電圧印加端子VLは、電圧切換スイッチSW2の接点DP0が構成されてGNDに接続されている。この状態から圧電振動子77を収縮させて圧力発生室99を膨張させるべく制御信号S1が発生すると、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V2(2V)まで低下する。
つづいて、圧電振動子77を伸張させて圧力発生室99を収縮させるべく制御信号S2が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点UP4が構成されて+側電圧印加端子VHに充電制御電圧V3(36V)以上で充電制御電圧V3(36V)に最も近い直流電圧Vcc1(42V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V3(36V)まで上昇する。
つづいて、放電制御電圧V4(12V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW2の接点DP1が構成されて−側電圧印加端子VLに放電制御電圧V4(12V)以下で放電制御電圧V4(12V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V4(12V)まで低下して維持される。
つづいて、圧電振動子77を収縮させて圧力発生室99を膨張させるべく制御信号S1が発生すると、電圧切換スイッチSW2の接点DP0が構成されて−側電圧印加端子VLに放電制御電圧V5(1V)以下で放電制御電圧V5(1V)に最も近いGNDが接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V5(1V)まで低下する。
つづいて、充電制御電圧V6(8V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点UP1が構成されて+側電圧印加端子VHに充電制御電圧V6(8V)以上で充電制御電圧V6(8V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V6(8V)まで上昇して維持される。
つづいて、圧電振動子77を伸張させて圧力発生室99を収縮させるべく制御信号S2が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点UP3が構成されて+側電圧印加端子VHに充電制御電圧V7(24V)以上で充電制御電圧V7(24V)に最も近い直流電圧Vcc2(31.5V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V7(24V)まで上昇する。
つづいて、放電制御電圧V8(12V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW2の接点DP1が構成されて−側電圧印加端子VLに放電制御電圧V8(12V)以下で放電制御電圧V8(12V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V8(12V)まで低下して維持される。
このように、電圧が異なる複数の直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDの中からノズル制御信号CSの波形に応じて、圧電振動子駆動回路282へ印加する直流電圧を切り換えて圧電振動子77の充放電を行うことによって、圧電振動子77の充放電時に圧電振動子駆動回路282から圧電振動子77の電極間に印加される電圧と、圧電振動子77に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を小さくした状態で圧電振動子77を駆動することが可能になる。したがって、ノズル制御信号CSに応じて圧電振動子77を駆動する際の圧電振動子駆動回路282における電力損失を小さくすることができ、その電力損失による無駄な電力消費と熱の発生を低減させることができる。
また、圧電振動子77の充電時には、+側電圧印加端子VHへ印加する直流電圧を充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、圧電振動子77の放電時には、−側電圧印加端子VLへ印加する直流電圧を放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換えることによって、圧電振動子77の充放電時に圧電振動子駆動回路282から圧電振動子77の電極間に印加される電圧と、圧電振動子77に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を最も小さくした状態で圧電振動子77を駆動することが可能になる。さらに、NPN形トランジスタQ1のコレクタを接続した+側電圧印加端子VHと、PNP形トランジスタQ2のコレクタを接続した−側電圧印加端子VLとを設けることによって、充電電圧と放電電圧とを独立して切り換えることができるので、充放電の繰り返しによる記録ヘッド62の駆動時の電圧切換回路284における直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDの切り換え頻度を少なくすることができる。
このようにして、大型の放熱手段が不要で低消費電力な液体噴射ヘッド駆動回路(ヘッドドライバ28)を低コストで実現することができる。
図7は、本発明に係る「液体噴射ヘッド駆動回路」としてのヘッドドライバ28の第2実施例として、電圧切換回路284の他の実施例を示した概略構成図である。
当該実施例において、電圧切換回路284は、ASIC(特定用途向け集積回路)として構成され、記録ヘッド62の制御コマンドを解析するコマンド解析部286と、コマンド解析部286の解析結果に基づいて、+側電圧印加端子VHへ接続する直流電圧を切り換える+側印加電圧切換部291と、コマンド解析部286の解析結果に基づいて、−側電圧印加端子VLへ接続する直流電圧を切り換える−側印加電圧切換部292とを有している。システムバスSBを介して記録ヘッド62の制御コマンドがコマンド解析部286へ入力される。+側印加電圧切換部291は、コマンド解析部286の解析結果に基づいて、電圧切換スイッチSW1に相当するスイッチSW11〜スイッチSW14をON/OFF制御して+側電圧印加端子VHへ接続する直流電圧を切り換える。−側印加電圧切換部292は、コマンド解析部286の解析結果に基づいて、電圧切換スイッチSW2に相当するスイッチSW21〜スイッチSW24をON/OFF制御して−側電圧印加端子VLへ接続する直流電圧を切り換える。
図8は、本発明に係る「液体噴射ヘッド駆動回路」としてのヘッドドライバ28の第3実施例を示した概略構成図である。尚、第1実施例と同じ構成部分の説明は省略する。
当該実施例において、圧電振動子駆動回路282は、NPN形トランジスタQ1のコレクタと、PNP形トランジスタQ2のコレクタとが接続されている電圧印加端子VCを有している。NPN形トランジスタQ1のコレクタと電圧印加端子VCとの間には、NPN形トランジスタQ1のコレクタ電流が流れる方向(圧電振動子77への充電方向)へ電流方向を規制するダイオードD1が設けられている。PNP形トランジスタQ2のコレクタと電圧印加端子VCとの間には、PNP形トランジスタQ2のコレクタ電流が流れる方向(圧電振動子77からの放電方向)へ電流方向を規制するダイオードD2が設けられている。
電圧切換回路284は、電圧印加端子VCへ直流電圧Vcc1〜Vcc4及びGNDのいずれかを接続する電圧切換スイッチSW1を有している。電圧切換スイッチSW1は、接点P0がGND、接点P1がVcc4(10.5V)、接点P2がVcc3(21V)、接点P3がVcc2(31.5V)、接点P4がVcc1(42V)に対応している。電圧切換回路284はノズル制御信号CSに応じて、電圧印加端子VCへ印加する直流電圧を、圧電振動子77の充電時には充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW1を切り換え、圧電振動子77の放電時には放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧になるように電圧切換スイッチSW1を切り換える。
図9は、第3実施例における圧電振動子77の電極に印加される電圧波形と、電圧切換スイッチSW1との関係を示したタイミングチャートである。
圧電振動子77の電極間電圧が電圧V1(12V)に維持されている状態では、電圧印加端子VCは、電圧切換スイッチSW1の接点P2が構成されて直流電圧Vcc3(21V)に接続されている。この状態から圧電振動子77を収縮させて圧力発生室99を膨張させるべく制御信号S1が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P0が構成されて電圧印加端子VCに放電制御電圧V2(2V)以下で放電制御電圧V2(2V)に最も近いGNDが接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V2(2V)まで低下する。
つづいて、圧電振動子77を伸張させて圧力発生室99を収縮させるべく制御信号S2が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P4が構成されて電圧印加端子VCに充電制御電圧V3(36V)以上で充電制御電圧V3(36V)に最も近い直流電圧Vcc1(42V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V3(36V)まで上昇する。
つづいて、放電制御電圧V4(12V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P1が構成されて電圧印加端子VCに放電制御電圧V4(12V)以下で放電制御電圧V4(12V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V4(12V)まで低下して維持される。
つづいて、圧電振動子77を収縮させて圧力発生室99を膨張させるべく制御信号S1が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P0が構成されて電圧印加端子VCに放電制御電圧V5(1V)以下で放電制御電圧V5(1V)に最も近いGNDが接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V5(1V)まで低下する。
つづいて、充電制御電圧V6(8V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P1が構成されて電圧印加端子VCに充電制御電圧V6(8V)以上で充電制御電圧V6(8V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V6(8V)まで上昇して維持される。
つづいて、圧電振動子77を伸張させて圧力発生室99を収縮させるべく制御信号S2が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P3が構成されて電圧印加端子VCに充電制御電圧V7(24V)以上で充電制御電圧V7(24V)に最も近い直流電圧Vcc2(31.5V)が接続される。それと同時に、NPN形トランジスタQ1がONして圧電振動子77へ電荷が充電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて充電制御電圧V7(24V)まで上昇する。
つづいて、放電制御電圧V8(12V)で圧電振動子77を伸縮させずに圧力発生室99が膨張も収縮もしていない状態を維持するべく制御信号S3が発生すると、電圧切換スイッチSW1の接点P1が構成されて電圧印加端子VCに放電制御電圧V8(12V)以下で放電制御電圧V8(12V)に最も近い直流電圧Vcc4(10.5V)が接続される。それと同時に、PNP形トランジスタQ2がONして圧電振動子77の電荷が放電され、圧電振動子77の電極間電圧がノズル制御信号CSに応じて放電制御電圧V8(12V)まで低下して維持される。
このように、圧電振動子77の充電時には、電圧印加端子VCへ印加する直流電圧を充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、圧電振動子77の放電時には、電圧印加端子VCへ印加する直流電圧を放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換えることによって、圧電振動子77の充放電時に圧電振動子駆動回路282から圧電振動子77の電極間に印加される電圧と、圧電振動子77に充電されている電荷による電極間電圧との電圧差を最も小さくした状態で圧電振動子77を駆動することが可能になる。さらに、NPN形トランジスタQ1のコレクタとPNP形トランジスタQ2のコレクタとを接続した電圧印加端子VCを設けることによって、充電時の電圧の切換回路と放電時の電圧の切換回路とを共用にすることができるので、電圧切換回路284を少ない部品点数で低コストに構成することができる。
図10は、本発明に係る「液体噴射ヘッド駆動回路」としてのヘッドドライバ28の第4実施例として、電圧切換回路284の他の実施例を示した概略構成図である。
当該実施例において、電圧切換回路284は、ASIC(特定用途向け集積回路)として構成され、記録ヘッド62の制御コマンドを解析するコマンド解析部286と、コマンド解析部286の解析結果に基づいて、圧電振動子77の駆動電圧のA/D変換値を設定するA/D変換部287と、A/D変換値に基づいて電圧印加端子VCへ印加する直流電圧を切り換える印加電圧切換部29とを有している。電圧切換回路284は、前述したダイオードD1及びダイオードD2を内蔵しており、VH端子がNPN形トランジスタQ1のコレクタに接続され、VL端子がPNP形トランジスタQ2のコレクタに接続される。システムバスSBを介して記録ヘッド62の制御コマンドがコマンド解析部286へ入力される。印加電圧切換部29は、A/D変換値に基づいて、電圧切換スイッチSW1に相当するスイッチSW11〜スイッチSW14をON/OFF制御してNPN形トランジスタQ1のコレクタ及びPNP形トランジスタQ2のコレクタへ印加する直流電圧を切り換える。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェット式記録装置の平面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の側面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置のブロック図である。 記録ヘッドの内部構造を説明するものである ヘッドドライバの第1実施例を示した概略構成図である。 圧電振動子に印加される電圧波形を示したタイミングチャートである。 ヘッドドライバの第2実施例を示した概略構成図である。 ヘッドドライバの第3実施例を示した概略構成図である。 圧電振動子に印加される電圧波形を示したタイミングチャートである。 ヘッドドライバの第4実施例を示した概略構成図である。
符号の説明
21 ROM、22 RAM、23 USBコントローラ、24 メモリカードインタフェース、25 メモリカードスロット、26 MPU、27 I/O、28 ヘッドドライバ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 紙検出器、77 圧電振動子、83 インク供給路、96 ノズル、99 圧力発生室、100 記録制御部、200 情報処理装置、281 ノズル制御信号生成手段、282 圧電振動子駆動回路、283 プッシュプル増幅回路、284 電圧切換回路、285 電源、286 コマンド解析部、287 A/D変換部、29 印加電圧切換部、
291 +側印加電圧切換部、292 −側印加電圧切換部、P 記録紙、SB システムバス、SW1、SW2 電圧切換スイッチ、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (7)

  1. 液体を噴射する開口部と、液体供給路を介して共通の液体室に連通する圧力発生室と、電極間に電位差を与えることによって前記圧力発生室を膨張及び収縮させる圧電振動子とを有するノズルを多数備えた液体噴射ヘッドを駆動するための液体噴射ヘッド駆動回路であって、
    前記圧力発生室を膨張させて前記液体室の液体を前記圧力発生室に吸入させ、前記圧力発生室を収縮させて前記圧力発生室内の液体を前記開口部から噴射するためのノズル制御信号を出力するノズル制御信号生成手段と、
    前記ノズル制御信号の振幅電圧を前記圧電振動子の駆動電圧まで増幅して前記圧電振動子の電極間へ印加する圧電振動子駆動回路と、
    電圧が異なる複数の直流電圧の中から前記ノズル制御信号の波形に応じて、前記圧電振動子駆動回路へ印加する直流電圧を切り換える電圧切換回路とを備えている、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  2. 請求項1において、前記圧電振動子駆動回路は、NPN形トランジスタとPNP形トランジスタとを組み合わせたコンプリメンタリSEPP回路で構成される前記電圧切換回路から出力される直流電圧で動作するプッシュプル増幅回路を有し、前記NPN形トランジスタ及び前記PNP形トランジスタのベースに前記ノズル制御信号が入力され、出力が前記圧電振動子の電極の一方側に接続されており、前記圧電振動子の電極の他方側がGNDに接続されている、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  3. 請求項2において、前記圧電振動子駆動回路は、前記NPN形トランジスタのコレクタと前記PNP形トランジスタのコレクタとが接続されている電圧印加端子を有し、前記電圧切換回路は、前記電圧印加端子へ印加する直流電圧を、前記圧電振動子の充電時には充電制御電圧以上の直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には放電制御電圧以下の直流電圧に切り換える構成を有している、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  4. 請求項3において、前記電圧切換回路は、前記電圧印加端子へ印加する直流電圧を前記圧電振動子の充電時には、充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には、放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換える、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  5. 請求項2において、前記圧電振動子駆動回路は、前記NPN形トランジスタのコレクタが接続されている+側電圧印加端子と、前記PNP形トランジスタのコレクタが接続されている−側電圧印加端子とを有し、前記電圧切換回路は、前記圧電振動子の充電時には前記+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上の直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には前記−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下の直流電圧に切り換える構成を有している、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  6. 請求項5において、前記電圧切換回路は、前記圧電振動子の充電時には、前記+側電圧印加端子へ印加する直流電圧を充電制御電圧以上で最も充電制御電圧に近い直流電圧に切り換え、前記圧電振動子の放電時には、前記−側電圧印加端子へ印加する直流電圧を放電制御電圧以下で最も放電制御電圧に近い直流電圧に切り換える、ことを特徴とした液体噴射ヘッド駆動回路。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド駆動回路を備えた液体噴射装置。
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