JP4811398B2 - カラオケネットワークシステム、カラオケ装置、及びコンテンツ配信方法 - Google Patents

カラオケネットワークシステム、カラオケ装置、及びコンテンツ配信方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツの配信を受けたカラオケ装置が同一店舗内のネットワークに接続された他のカラオケ装置に対してこのコンテンツを配信する技術に関する。
従来、カラオケ装置で再生するコンテンツを、ネットワークを介してコンテンツ配信用のホストサーバから各カラオケ店(例えばカラオケボックス)に設置されたカラオケ装置へ配信するカラオケネットワークシステムが広く普及している(例えば特許文献1参照)。
近年、カラオケ店に設置されるカラオケ装置の多くは、個別に大容量の記憶手段を備えており、自カラオケ装置で再生するコンテンツを蓄積できるようになっている。このようなカラオケ装置で構成されるカラオケネットワークシステムにおいては、コンテンツ配信用のホストサーバと、カラオケ店に設置されている複数のカラオケ装置のうちのホストサーバの管理下にある代表のカラオケ装置(以下、マスタ機と称する)とが直接通信することで、ホストサーバからマスタ機へコンテンツが配信される(1次配信)。そして、マスタ機に配信されたコンテンツは、カラオケ店内に配されたLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、マスタ機から当該カラオケ店内でマスタ機の管理下にあるカラオケ装置(以下、スレイブ機)へとコピーされることで、カラオケ店内の各カラオケ装置へ配信される(2次配信)。このようにすることで、ホストサーバから直接コンテンツの配信を受けるカラオケ装置の台数を減らすことができ、ホストサーバとマスタ機とによる1次配信時における通信負荷を低減することができる。
また、上述のようなカラオケネットワークシステムにおいて、カラオケサービスを利用する個々のユーザを識別するために、予め登録されたユーザがカラオケ装置の利用を開始する際にシステムに対するログイン手続きを行い、カラオケ装置の利用を終了する際にログアウト手続きを行うといった利用形態を採用したものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
このようなカラオケネットワークシステムによれば、カラオケ楽曲の再生予約、個人のカラオケ利用履歴やその他の情報を蓄積した個人用Webページの作成や配信、カラオケサービスを利用したユーザに対する課金や特典の付与といった種々のサービスを、個々のユーザに対応付けて提供可能である。また、ユーザがどのカラオケ装置を利用しているかを特定するために、ユーザと、このユーザが利用するカラオケ装置とを対応付けてログインを行うことも可能である。さらに、1つのカラオケルームにおいてグループでカラオケサービスを利用する場合を想定して、1台のカラオケ装置に対して複数のユーザが並行してログインできるように構成することも可能である。
このようなカラオケネットワークシステムを構成する端末であるカラオケ装置は、カラオケボックス等のデイ市場であれば、カラオケボックスにおける個々のカラオケルームにそれぞれ配置されている。酒場市場であれば、バーやスナック等に設置されている。通常、ユーザはカラオケルーム、バー、スナック等のカラオケ装置が設置された場所に入室してからカラオケネットワークシステムへログインすると考えられる。つまり、ユーザがカラオケネットワークシステムへログインしたということは、カラオケ装置はユーザの目の前にあり、ユーザはカラオケ装置が再生するコンテンツを視聴、あるいは利用可能な位置にいると特定できる。
特開平10−187176号公報 特開2007−256824号公報
ところで、カラオケ装置からユーザに提供されるコンテンツは、通常の演奏データ(MIDIデータ等)の他、実際の演奏音声をサンプリングした高音質の生音楽曲やプロモーションビデオ(PV)映像、CM映像等、多種多様化しており、そのデータ量も年々増加傾向にある。さらに、コンテンツの配信は、複数のコンテンツの集合体であるパッケージ単位で行われるため、ホストサーバからマスタ機へ配信されるコンテンツのデータ量は膨大である。
一方、カラオケサービスを提供する市場においては、最新のカラオケ楽曲やプロモーションビデオ等をより多くのユーザに対していち早く提供可能にすることがユーザの満足度の向上につながると考えられる。また、CMのコンテンツの場合、最新情報をより多くのユーザに対していち早く視聴してもらうことが宣伝効果の向上につながると考えられる。よって、配信用ホストサーバから各カラオケ店のマスタ機に配信されたコンテンツは、2次配信を速やかに完了させて、各スレイブ機でこれを利用できるようにすることが望ましい。
ネットワーク上でIPアドレスを用いたデータの配信を行うための通信技術としては、UDP/IPを用いたマルチキャスト通信、あるいはTCP/IPを用いたユニキャスト(1対1)通信が一般的である。一方、カラオケ店内のLANにおいて、1次配信によりコンテンツを取得したマスタ機が各スレイブ機へコンテンツを2次配信する場合、コンテンツを誤りなく確実にマスタ機から各スレイブ機へコピーするために、通信方法には高い信頼性が要求される。そこで、カラオケ店内のLAN上で行われるコンテンツの2次配信には、マルチキャスト通信よりも信頼性の高いユニキャスト通信が採用される。したがって、マスタ機は、カラオケ店内の各スレイブ機に対して、膨大なデータ量のコンテンツを1台ずつ個別に配信している。このため、カラオケ店舗内に数多くのカラオケ装置が設置されている場合(例えば50台程度)、1番最初にマスタ機からコンテンツの配信を受けたスレイブ機と、1番最後にコンテンツの配信を受けたスレイブ機とでは、当該コンテンツを利用できるようになるまでの時間に数時間程度の時間差が生じてしまうのが現状である。また、カラオケ店内におけるコンテンツの2次配信の作業は長時間に及ぶため、カラオケ店の営業時間外及び営業時間内の何れにおいても行われることが多い。このような場合、営業時間内であっても、最新コンテンツを利用可能なスレイブ機と、そうでないスレイブ機とが発生してしまう。
そこで、2次配信によるコンテンツの受領が完了するのにスレイブ機間でかなりの時間差が生じてしまうことや、コンテンツの2次配信がカラオケ店の営業時間外及び営業時間内の何れにおいても行われることを踏まえ、なるべく多くのユーザに対してより早く最新のコンテンツを提供できるように配慮することが肝要である。
本発明は上記問題を鑑みなされており、カラオケ装置のマスタ機から各スレイブ機へコンテンツを配信する際に、より多くのユーザに対してより早く当該コンテンツを提供可能な技術を実現することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のカラオケネットワークシステムは、カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを再生するカラオケ装置であって、コンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツの配信を受け、これを他の複数のカラオケ装置に対して各個に順次配信するマスタ機と、カラオケ装置であってマスタ機からコンテンツの配信を受ける1つ以上のスレイブ機とがネットワークを介して通信可能に接続されており、次のような特徴を有する。
マスタ機及びスレイブ機の各カラオケ装置は、自カラオケ装置を使用するユーザを自カラオケ装置に対応付けるユーザ対応付け手段を備えている。そして、カラオケネットワークシステムは、個々のカラオケ装置を使用する複数のユーザをユーザ対応付け手段によってそれぞれのカラオケ装置に対応付けて同時に当該カラオケネットワークシステムへログイン可能に構成されている。
マスタ機は、各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を取得する取得手段と、この取得手段により取得した各スレイブ機からログイン中のユーザの人数に基づき、ログイン中のユーザの人数が多いスレイブ機から優先して、順次各スレイブ機に対してコンテンツを配信する配信手段とを備える。
このように構成されたカラオケネットワークシステムによれば、現在ログイン中のユーザが多いスレイブ機から優先してコンテンツの2次配信が行われる。つまり、配信されたコンテンツを視聴あるいは利用可能な位置にいるユーザの多いスレイブ機から優先的に最新のコンテンツを利用可能になるため、コンテンツの2次配信が完了する時間にスレイブ機間でかなりの時間差が生じてしまう条件下において、より多くのユーザに対してより早く最新のコンテンツを提供することができる。これにより、多くのユーザの満足や高い広告効果が得られることが期待できる。
ところで、ログイン中のユーザが最も多いスレイブ機が複数存在する場合や、カラオケ店の営業時間外のため全てのスレイブ機においてログイン中のユーザの数が0である場合のように、複数のスレイブ機の間でそれぞれに対応付けられてログイン中のユーザの人数が同一となる状況では、現在ログイン中のユーザの人数だけでコンテンツの配信順を決められない場合も想定される。
そこで、請求項2に記載のように構成するとよい。つまり、スレイブ機は、過去の所定期間に自スレイブ機に対応付けてログインしたユーザの人数に関する履歴情報を保持する履歴保持手段を備えている。一方、マスタ機では、更に各スレイブ機から履歴情報を取得し、複数のスレイブ機の間でそれぞれに対応付けられてログイン中のユーザの人数が同一である場合、これらのスレイブ機のうち、当該スレイブ機の履歴情報に基づくユーザの人数が多い方のスレイブ機から優先してコンテンツを配信する。
なお、履歴情報に基づくユーザの人数としては、所定期間(例えば1週間、1ヶ月間等)における1日あたりの最大同時ログイン人数の平均値を用いたり、所定期間における延べログイン人数を用いたりすることが考えられる。
例えば、そのカラオケ店で一番大きなカラオケルームに設置されているスレイブ機であれば、大人数のグループがこのスレイブ機を利用する機会が多い。また、カラオケ店の各カラオケルームに設備やサービス面でランク付けがなされており、各カラオケルーム間で需要に差があるようならば、需要の高いカラオケルームに設置されたスレイブ機は、より多くのユーザに利用される可能性が高い。このようなスレイブ機ごとの利用者数の多少についての傾向は、過去のログイン人数の履歴を参考にすればある程度把握することができる。よって、複数のスレイブ機の間で、現在ログイン中のユーザの人数が同一(0人も含む)であっても、過去のログイン人数の履歴に基づいて2次配信の優先順を決めることで、今後多くのユーザにコンテンツを利用してもらえることが予想されるスレイブ機に対して、より早くコンテンツを配信できるので好適である。
ところで、先に述べたように、マスタ機からスレイブ機に対するコンテンツの2次配信にはある程度の時間を要する。つまり、1台のスレイブ機にコンテンツを配信している間にも、カラオケ店の営業時間内においては各スレイブ機に対してログインしているユーザの人数が刻々と変化するものと考えられる。また、2次配信を行っている最中にカラオケ店の営業時間外から営業時間へ移行した場合も、来店したユーザが次々に各スレイブ機に対してログインを開始するため、各スレイブ機に対してログインしているユーザの人数が劇的に変化するものと考えられる。
そこで、請求項3に記載のように構成するとよい。つまり、マスタ機において、取得手段は、配信手段により1つのスレイブ機に対してコンテンツの配信が完了する都度、当該コンテンツを未配信の各スレイブ機について、当該各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を再取得する。そして、配信手段は、1つのスレイブ機に対してコンテンツの配信を完了する都度取得手段によって再取得されるユーザの人数に基づき、当該コンテンツを未配信のスレイブ機のうちログイン中のユーザの人数が多いスレイブ機から優先してコンテンツを配信する。
このようにすることで、カラオケ店の営業時間中、あるいは営業時間外から営業時間へ移行した場合等において、1台のスレイブ機にコンテンツを配信している間に、当該コンテンツが未配信のスレイブ機に対してログインしているユーザの人数が変化した場合においても、その変化に対応して2次配信の優先順を決定できるので好適である。
つぎに、請求項4〜6に記載のカラオケ装置は、それぞれ請求項1〜3に記載のカラオケネットワークシステムを構成するマスタ機として機能するものである。このように構成されたカラオケ装置をカラオケネットワークシステムに適用することで、上述の効果を得られる。
つぎに、請求項6〜9に記載のコンテンツ配信方法は、それぞれ請求項1〜3に記載のカラオケネットワークシステムにおけるコンテンツ配信方法である。このようなコンテンツ配信方法をカラオケネットワークシステムに適用することで、上述の効果を得られる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
[カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1は、実施形態のカラオケネットワークシステム1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、カラオケネットワークシステム1は、ユーザにカラオケサービスを提供するカラオケ店舗内の各カラオケルーム(本事例では、部屋A,B,C,D)にそれぞれ設置されるカラオケ装置4(マスタ機4a,スレイブ機4b)及びリモコン端末5がLAN100を介して接続された店舗内のネットワークが、WAN200を介してホストサーバ2と接続されることによって形成されている。なお、図1においては、説明の便宜上、1つのカラオケ店舗内の部屋A〜Dにそれぞれ1台ずつ、計4台のカラオケ装置4がカラオケネットワークシステム1に接続されている構成を示すが、同一店舗内に更に多くのカラオケ装置4が接続されていてもよい。また、複数の店舗内のネットワークがホストサーバ2に接続されていてもよい。
ホストサーバ2は、カラオケ店舗ごとに通常1台設置されているカラオケ装置4のマスタ機4aに対してカラオケの楽曲データやPV映像、CM映像等といった各種コンテンツを配信するためのカラオケサービス用のサーバ装置である。ホストサーバ2は、WAN200(例えばインターネット)及びカラオケ店舗側のルータ120を介して、カラオケ店舗側のLAN100に接続されている。つまり、ホストサーバ2と、マスタ機4a及びリモコン端末5との間の通信は、WAN200及びカラオケ店舗側のLAN100を介して行われる。
さらに、ホストサーバ2は、各カラオケ店舗向けに配信するコンテンツデータを格納するデータベースの他に、本システムを利用する権限を有するユーザに関する登録情報を蓄積するユーザ登録データベースや、登録ユーザのカラオケ歌唱に関する情報や当該ユーザから提供される情報等をWAN200を通じて公開するための個人用Webページのデータを蓄積する個人用Webページデータベース等を備えている。
そして、ホストサーバ2は、ユーザ登録データベースや個人用Webページのデータベースに蓄積されたデータを基に、カラオケ店側のリモコン端末5からの要求に応じて、カラオケネットワークシステム1を利用するためにログインしようとするユーザに対する認証や、ログインしたユーザに対する個人用Webページの配信・更新サービスを行う。
カラオケ装置であるマスタ機4a及びスレイブ機4b(以下、これらを総称するときは、単にカラオケ装置4と称する)は何れも、カラオケを利用するユーザから指定されたカラオケ楽曲や、映画、バラエティ番組、ドラマ、CMといった映像コンテンツやオーディション、クイズ等のユーザ参加型のコンテンツ、飲食物の注文といった購買コンテンツ等、様々なコンテンツの再生を行うための装置である。カラオケ店舗内にはマスタ機4aが1台のみ設置され、他は全てスレイブ機4bが配置される。なお、本実施形態においては、固有の識別情報であるID:001番を有するマスタ機4aが部屋Aに、ID:002番を有するスレイブ機4bが部屋Bに、ID:003番を有するスレイブ機4bが部屋Cに、ID:004番を有するスレイブ機4bが部屋Dにそれぞれ設置されている状態を想定する。なお、固有の識別情報であるIDには、例えばカラオケ装置4ごとに固有のシリアル番号を用いることが考えられる。
カラオケ店舗に設置された各カラオケ装置4のうち、マスタ機4aのみがホストサーバ2との間で直接通信を行うことで、ホストサーバ2からコンテンツの配信を受ける(1次配信)。そして、マスタ機4aは、店舗内のLAN100に接続されているマスタ機4aの管理下にある各スレイブ機4bに対して、ホストサーバ2から受信したコンテンツをユニキャスト通信により個別に配信する(2次配信)。
カラオケ装置4は、マスタ機4a及びスレイブ機4b共に同様のハードウェア構成を有しており、CPU41、RAM42、ROM43、ハードディスクドライブ44(以下、HDD44と称する)、操作部45、再生部46、赤外線通信部47、LAN通信部48等を備える。
CPU41は、RAM42やROM43に記憶されたプログラムやデータに従って、カラオケ装置4各部に対する制御及び各種演算を実行する装置で、後述する各種処理は、このCPU41によって実行される。RAM42は、CPU41から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置である。このRAM42には、各種プログラムがHDD44から読み込まれ、また、CPU41による各種演算の結果やHDD44から読み込まれたデータもRAM42に記憶される。後述するマスタ機4aやスレイブ機4bとしての処理を実行する際には、各処理をCPU41に実行させるためのプログラムがHDD44からRAM42に読み込まれる。そして、RAM42に記憶されたプログラムに従って、CPU41が各処理を実行することになる。
ROM43は、カラオケ装置4の電源スイッチを切っても記憶内容を保持する記憶装置であり、BIOSや通常であれば更新されない読み出し専用のデータ等を記憶している。HDD44は、カラオケ用の楽曲データや映像データ等のコンテンツデータやプログラム等の各種データを保存しておくための装置である。操作部45は、ユーザからの各種指示を入力するための入力装置であり、複数のキースイッチ等によって構成される。
再生部46は、マイクロフォン、演奏データに基づく演奏再生を行うMIDI音源、MIDI音源から生成されたオーディオ信号及びマイクロフォンから入力されたオーディオ信号をスピーカへ出力する音声制御部、画像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部、映像を表示するためのモニタ等を備える。赤外線通信部47は、リモコン端末5との間で所定の赤外線通信規格に沿った赤外線信号を送受信するための通信インタフェースである。LAN通信部48は、カラオケ装置4をLAN100に接続して外部と通信を行うための通信インタフェースである。
リモコン端末5は、カラオケルーム内でカラオケ装置4を遠隔操作するためのものであり、ユーザが再生を希望するコンテンツの再生の予約を行うための操作等の各種操作をユーザから受け付け、その操作信号を無線LAN規格に従った無線通信によって操作対象のカラオケ装置4に送信する機能を有する。また、無線LAN通信により無線アクセスポイント110経由でLAN100及びWAN200を介してホストサーバ2へアクセスし、ホストサーバ2から受信したデータに基づいて個人用Webページの閲覧や更新を行うための機能も有する。
具体的にリモコン端末5は、CPU51、RAM52、ROM53、操作部54、表示部55、赤外線通信部56、無線LAN通信部57等を備えている。CPU51は、RAM52やROM53に記憶されたプログラムやデータに従って、リモコン端末5各部に対する制御及び各種演算を実行する装置である。RAM52は、CPU51から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置である。このRAM52には、各種プログラムがROM53から読み込まれ、また、CPU51による各種演算の結果やROM53から読み込まれたデータもRAM52に記憶される。
ROM53は、リモコン端末5の電源スイッチを切っても記憶内容を保持する記憶装置であり、BIOSや通常であれば更新されない読み出し専用のデータ、プログラム等を記憶している。操作部54は、ユーザからの各種指示を入力するための入力装置であり、表示部55の表示領域に沿って設置されるタッチパネル及び複数のキースイッチ等によって構成される。表示部55は、画像を表示するための表示装置であり、例えば液晶ディスプレイ等によって構成される。赤外線通信部56は、カラオケ装置4との間で所定の赤外線通信規格に沿った赤外線信号を送受信するための通信インタフェースである。無線LAN通信部57は、LAN100に接続された無線アクセスポイント110との間で所定の無線LAN規格に従った無線通信を行うための通信インタフェースである。
LAN100には無線アクセスポイント110が接続されている。この無線アクセスポイント110は、所定の無線LAN規格に従った無線通信で端末間を接続するための電波中継機であり、複数の端末と同時に通信を行う機能を有する。リモコン端末5とカラオケ装置4とは、この無線アクセスポイント110を中継することによって、LAN100を介して互いにデータ通信を行うことができる。また、リモコン端末5とホストサーバ2とは、この無線アクセスポイント110を中継することによって、LAN100及びWAN200を介して互いにデータ通信を行うことができる。
ルータ120は、異なるネットワーク間を相互接続する通信機器である。このルータ120は、外部ネットワークであるWAN200と、内部ネットワークであるLAN100との接続点に置かれており、LAN100からの通信をWAN200側に送出し、WAN200側からの通信をLAN100へ送出する。
[カラオケ装置4に対するリモコン端末5の括り付け、及びユーザの対応付けの説明]
つぎに、リモコン端末5を操作対象のカラオケ装置4に対応付ける「括り付け」の手順と、括り付けされたリモコン端末5を用いて当該カラオケネットワークシステム1へのログイン手続きを行ったユーザ(以下、ログインユーザとも称する)を、当該ユーザの使用するカラオケ装置4(すなわち、ログインに用いたリモコン端末5と括り付けられたカラオケ装置4)へ対応付ける手順とについて説明する。
本実施形態のリモコン端末5は、無線アクセスポイント110及びLAN100を介した無線LAN通信によって操作対象のカラオケ装置4(すなわち、当該リモコン端末5が使用される部屋に設置されているカラオケ装置4)との間でデータ通信を行う。そのためには、無線LAN通信によって通信可能に接続された複数のリモコン端末5及びカラオケ装置4のうち、同じ部屋内で用いられるリモコン端末5とカラオケ装置4との間で、互いに通信相手を特定する必要がある。もし、リモコン端末5と操作対象のカラオケ装置4との間で、互いに通信相手を適切に特定できなければ、リモコン端末5が使用される部屋とは違う部屋に設置されたカラオケ装置4との間でデータ通信を行ってしまうおそれがある。
一方、カラオケボックス等では、フロントで一括して保管されている多数のリモコン端末5のうちの必要な数の任意のリモコン端末5が入店時にユーザに渡され、これを受け取ったユーザが所定の部屋に設置されたカラオケ装置4に対して使用するという利用形態が多く採用されている。したがって、リモコン端末5とカラオケ装置4とを完全に1対1に対応付けてしまうと、上記のような利用形態には適さない。
そこで、所定の部屋に持ち込まれたリモコン端末5を使用する前に、リモコン端末5と、この部屋に設置されたカラオケ装置4との間で、赤外線通信を用いた所定の括り付け処理を行うことで、リモコン端末5を操作対象のカラオケ装置4に対応付けることができる。赤外線通信に用いられる赤外線信号は、その特性上、部屋の間仕切り等によって遮断されるため、赤外線通信による通信範囲は、その部屋内に自ずと限定されることになる。よって、リモコン端末5とカラオケ装置4との括り付けには赤外線通信を用いることで、互いに異なる部屋にある誤った通信相手と対応付けられるのを防ぐことができ、通信相手を適切に特定できる。
さらに、本実施形態は、上述のようなリモコン端末5とカラオケ装置4との間の括り付けによる対応関係を利用することによって、リモコン端末5を用いたログイン手続きを経てカラオケネットワークシステム1にログインしたユーザと、このログインユーザが使用するカラオケ装置4との対応づけを行う。
図2は、リモコン端末5を操作対象のカラオケ装置4に対応付ける括り付け処理と、ログインユーザを当該ユーザの使用するカラオケ装置4へ対応付ける処理との、一連の処理の手順を示すラダーチャートである。
リモコン端末5が何れのカラオケ装置4とも括り付けがされていない場合、リモコン端末5は、例えば表示部55に括り付け処理の開始を指示するためのスタートアイコンを表示する。そして、このスタートアイコンがユーザにより押下されると、赤外線通信部56を介した赤外線通信により所定の括り付け要求通知をカラオケ装置4に対して送信する。なお、リモコン端末5は、それぞれ個別のシリアル番号を有しており、このシリアル番号と所定の接続コードを含む信号を上記括り付け要求通知としてカラオケ装置4へ送信する。
この括り付け要求通知を赤外線信号で送信することで、壁等を隔てて設置された括り付けを所望されないカラオケ装置4に括り付け要求通知を受信されるのを防止できる。なお、本実施形態において、赤外線通信は、専らこの括り付け要求通知の送受信用の通信手段として用いられ、通常の選曲制御等におけるリモコン端末5とカラオケ装置4との間の通信には、無線アクセスポイント110及びLAN100を介した無線LAN通信が用いられる。
カラオケ装置4は、リモコン端末5から赤外線信号により送信された括り付け要求通知を受信すると、この括り付け要求通知を発信したリモコン端末5との対応付けを行う。具体的には、括り付け要求通知に含まれるシリアル番号に基づいて、当該リモコン端末5に割り当てるIPアドレスを生成し、この生成したIPアドレスを当該リモコン端末5と対応付けてRAM42等に記憶する。そして、受信した括り付け要求通知に対する応答として所定の括り付け結果通知を、LAN通信部48によるLAN100及び無線アクセスポイント110を介した無線LAN通信により、括り付け要求元のリモコン端末5へ送信(返信)する。具体的には、括り付け要求元のリモコン端末5のシリアル番号及びIPアドレス、自カラオケ装置4のIPアドレス及びシリアル番号等を含む信号を括り付け結果通知として、括り付け要求元のリモコン端末5へ送信する。
リモコン端末5は、カラオケ装置4から無線LAN通信により送信された括り付け結果通知を受信すると、この括り付け結果通知を発信したカラオケ装置4との対応付けを行う。具体的には、括り付け結果通知に含まれる自リモコン端末5のIPアドレスと括り付け先のカラオケ装置4のIPアドレスとを対応付けて、RAM52等に記憶する。以上のような手順により、リモコン端末5とカラオケ装置4との間でIPアドレスが相互に交換されることで、リモコン端末5とカラオケ装置4との括り付けが完了する。このようにしてリモコン端末5とカラオケ装置4との括り付けが行われることで、他の機器との間で誤って通信が行われることが防止され、リモコン端末5とカラオケ装置4との間で適切に無線LAN通信を行うことができるようになる。
上述の括り付け処理が完了すると、リモコン端末5においてユーザのログインの受け付けが行われる。ユーザのログインは、所定の手続きを経てホストサーバ2のユーザ登録データベースに登録済みのユーザによってリモコン端末5に入力された認証用のユーザID及びパスワードが、ホストサーバ2において認証されることで成立する。
それには、まず、リモコン端末5が所定のログイン画面を表示する。そして、ユーザは、このログイン画面に従い、リモコン端末5の操作部54を操作することで自身に割り当てられている認証用のユーザID及びパスワードを入力する。ユーザによるユーザID及びパスワードの入力が完了すると、リモコン端末5は、無線LAN通信部57からLAN100及びWAN200を経由して、所定のログイン要求通知をホストサーバ2に対して送信する。具体的には、入力されたユーザID及びパスワードと、ログイン要求元のリモコン端末5のシリアル番号及びIPアドレスとを含む信号をログイン要求通知として、ホストサーバ2へ送信する。
ホストサーバ2は、リモコン端末5からログイン要求通知を受信すると、この受信したログイン要求通知に含まれるユーザID及びパスワードを、ユーザ登録データベースに予め登録されているユーザID及びパスワードと照合する。ここで、送信されてきたユーザID及びパスワードがユーザ登録データベースに登録されているユーザID及びパスワードと適合すると判定した場合、当該ユーザのログインを許可する旨の認証結果通知をWAN200及びLAN100経由で送信する。具体的には、ホストサーバ2は、ログインを許可するユーザに対応するユーザIDや、ユーザ登録データベースに登録されている当該ユーザの名称等の個人情報を含む信号を認証結果通知として生成し、この生成した認証結果通知を、ログイン要求元のリモコン端末5のIPアドレスに宛てて送信する。
リモコン端末5は、ホストサーバ2から認証結果通知を受信すると、この認証結果通知に含まれるユーザID及び個人情報等をRAM52に記憶する。そして、自リモコン端末5と括り付けされたカラオケ装置4に対して、当該ユーザがログインを開始した旨を通知するためのログイン通知を、無線アクセスポイント110及びLAN100を介した無線LAN通信により送信する。このログイン通知には、例えば当該ログインユーザのユーザID等が含まれる。その後、リモコン端末5は、当該ログインユーザが選曲操作や個人用Webページの閲覧・更新を行う操作等を入力するための、当該ログインユーザ専用のGUI(Graphic User Interface)を表示部55に表示し、当該ユーザからの操作を受け付ける。なお、本実施形態では、リモコン端末5は、複数のユーザからのログインを並行して受け付け可能に構成されており、当該リモコン端末5からログインを行った複数のユーザに対して、それぞれ専用のGUIを用意して、各ユーザからの操作を選択的に受け付けることができる。
カラオケ装置4は、リモコン端末5からログイン通知を受信すると、この受信したログイン通知で示されるログインユーザとの対応付けを行う。具体的には、自カラオケ装置4を利用中のログインユーザとして、当該ログイン通知に含まれるログインユーザのユーザIDをRAM42等に記憶する。そして、自カラオケ装置4に対応付けられてログイン中のユーザの人数を管理するためのログインテーブル(図3参照、詳細は後述する)の所定の欄に、新たにログインを開始したユーザの人数を加算する。このログインテーブルは、個々のカラオケ装置4がそれぞれ備えており、例えば各カラオケ装置4のRAM42等に記憶されている。
ここで、上記ログインテーブルの具体的な内容について、図3に基づき説明する。図3は、スレイブ機4b(ID:002)が管理するログインテーブルの一例を模式的に示す説明図である。
ログインテーブルには、図3に示すように、「カラオケ装置ID」の欄に続けて、「同時ログイン人数」の欄に属する「現在」、「1日前最大」、「2日前最大」、「3日前最大」、「4日前最大」、「5日前最大」、「6日前最大」といった欄が設けられている。図3に示す一例では、「カラオケ装置ID」の欄にカラオケ装置4(スレイブ機4b)のID番号(002)が記録されている。そして、「同時ログイン人数」の「現在」の欄には、自カラオケ装置4に対応付けて現在ログイン中のユーザの人数(3人)が記録されている。つまり、この欄の数値が、自カラオケ装置4を現在使用しているユーザの人数を示すものである。そして、新たなログインユーザが上述のログイン処理によって自カラオケ装置4に対応付けられる度に、その人数がこの欄の数値に加算され、逆に、自カラオケ装置4に対応付けられたユーザがログアウトすることで、その人数がこの欄の数値から減算される。
一方、「同時ログイン人数」の「1〜6日前最大」の各欄には、1日前から6日前までの間、その日1日のうちで最も多くのユーザが並行して自カラオケ装置4に対してログインしていたときの人数(最大同時ログイン人数)が記録されている。この最大同時ログイン人数は、カラオケ店舗のその日の営業時間が終了するタイミング、あるいは日付が変わる時刻において更新される。
[マスタ機4aが実行するコンテンツの2次配信処理の説明]
つぎに、ホストサーバ2からWAN200を介してコンテンツの1次配信を受けたマスタ機4aが、カラオケ店舗内のLAN100に接続されている管理下のスレイブ機4bに対してコンテンツを2次配信する際の手順について説明する。この2次配信において、マスタ機4aは、ホストサーバ2から受信したコンテンツをユニキャスト通信によって個々のスレイブ機4bに対して順次配信する。このとき、マスタ機4aは、各スレイブ機4bに対応付けられて現在ログイン中のユーザの人数を比較し、対応付けられたログインユーザの人数が多いスレイブ機4bから優先してコンテンツを順次配信する。以下、この2次配信処理の詳細な手順について、図4のフローチャート及び図5の説明図に基づき説明する。
図4は、マスタ機4aのCPU41が実行するコンテンツの2次配信処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、マスタ機4aがホストサーバ2からコンテンツの1次配信を受け、これが完了する都度実行される。
マスタ機4aのCPU41は、処理を開始すると、まず、RAM42で記憶している後述のログイン管理テーブルを初期化する(S100)。ここでは、ログイン管理テーブル内の全てのレコードを消去する。つぎに、カラオケ店舗内のLAN100に接続されている全スレイブ機4bに対してログインテーブルの問い合わせを行う(S110)。なお、この問い合わせは、各スレイブ機4bが管理するログインテーブルの送信を要求するものであり、例えばブロードキャストにてLAN100上に送出される。
ログインテーブルの問い合わせ後、所定のタイムアウト時間(例えば1分間)が経過したか否かを判定する(S120)。そして、まだタイムアウト時間が経過していない場合(S120:NO)、ログインテーブルの問い合わせに対する返信としてスレイブ機4bからログインテーブルを受信すると(S130:YES)、当該スレイブ機4bのログインテーブルに該当するレコードがマスタ機4a側のログイン管理テーブルに記録されているか否かを判定する(S140)。ここで、当該スレイブ機4bのログインテーブルに該当するレコードがログイン管理テーブルに記録されていなければ(S140:NO)、この受信したログインテーブルを当該スレイブ機4bのレコードとしてマスタ機4a側のログイン管理テーブルに追加する(S150)。このとき、この追加した当該スレイブ機4bのレコードには、このスレイブ機4bに対して当該2次配信の対象であるコンテンツを配信済であるか否かを示す識別情報(以下、配信フラグ)として、コンテンツが未配信であることを示す「未配信」フラグが付加される。S150の処理を実行後、S120の処理へ戻る。一方、S130の処理において、スレイブ機4bからのログインテーブルの返信がないと判定した場合(S130:NO)、S120の処理へ戻る。あるいは、S140の処理において、スレイブ機4bから受信したログインテーブルに該当するレコードが、既にマスタ機4a側のログイン管理テーブルに記録されていると判定した場合(S140:YES)、この受信したログインテーブルについてはマスタ機4a側のログイン管理テーブルには追加しないでS120の処理へ戻る。
以上、S110で全スレイブ機4bに対してログインテーブルの問い合わせを行ってから所定のタイムアウト時間を経過するまでの間、S120〜S150の処理を順次繰り返すことで、マスタ機4aのRAM42に記憶されているログイン管理テーブル(図5参照)に、各スレイブ機4bから返信されてきたログインテーブルのレコードが順次追加される。
ここで、マスタ機4a側で管理しているログイン管理テーブルの詳細な内容について、図5に基づき説明する。図5は、マスタ機4aのRAM42に記憶されているログイン管理テーブルの一例を模式的に示す説明図である。ログイン管理テーブルは、図5に示すように、各スレイブ機4bからそれぞれ送信されてきたログインテーブル(図3参照)の内容を、各スレイブ機4bに対応するレコードの一覧として記録したものである。さらに、各スレイブ機4bに対応するレコードには、当該2次配信の対象であるコンテンツが各スレイブ機4bに対して配信済みであるか否かを示す「配信フラグ」が付与されている。
例えば、ID:002,004のスレイブ機4bに対応するレコードの配信フラグには「未配信」フラグが付与されている。この場合、ID:002,004のスレイブ機4bには、当該2次配信の対象であるコンテンツがまだ配信されていないことを示す。一方、ID:003のスレイブ機4bに対応するレコードの配信フラグには「配信済み」フラグが付与されている。この場合、ID:003のスレイブ機4bには、当該2次配信の対象であるコンテンツが配信済みであることを示す。なお、上記S150の処理で、受信したログインテーブルのレコードが新たに追加される場合には、この配信フラグは「未配信」に設定される。
図4のフローチャートの説明に戻る。S120で、所定のタイムアウト時間が経過したと判定した場合(S120:YES)、RAM42に記憶しているログイン管理テーブルのレコードが空であるか否かを判定する(S160)。ここで、ログイン管理テーブルのレコードが空ではないと判定した場合(S160:NO)、ログイン管理テーブル内の全てのレコードにおける配信フラグが「配信済み」であるか否かを判定する(S170)。ここで、全てのレコードにおける配信フラグが「配信済み」でないと判定した場合(S170:NO)、すなわち、何れかのレコードにおける配信フラグが「未配信」である場合、S180の処理へ移行する。
S180では、ログイン管理テーブルにおいて、配信フラグが「未配信」であるスレイブ機4bのうち、「同時ログイン人数」の「現在」の欄に記録された人数(すなわち、スレイブ機4bに対応付けて現在ログイン中のユーザの人数:以下、現在ログイン人数)が最も多いスレイブ機4bが1台のみであるか否かを判定する。ここで、配信フラグが「未配信」であるスレイブ機4bのうち、現在ログイン人数が最も多いスレイブ機4bが1台のみであると判定した場合(S180:YES)、この現在ログイン人数が最も多いスレイブ機4bを通信相手に指定して、ユニキャストによるコンテンツの配信を開始する(S200)。
一方、配信フラグが「未配信」であるスレイブ機4bのうち、現在ログイン人数が最も多いスレイブ機4bが複数存在すると判定した場合(S180:NO)、これに該当する各スレイブ機4bついて、それぞれの「同時ログイン人数」の「1〜6日前最大」の各欄に記録された最大同時ログイン人数の平均値を比較し、この平均値が最大であるスレイブ機4bを抽出する(S190)。すなわち、ここでは、現在ログイン人数が最も多い複数のスレイブ機4bのうち、過去1週間における最大同時ログイン人数の1日あたりの平均値が最も多いスレイブ機4bが抽出される。そして、この抽出したスレイブ機4bを通信相手に指定して、ユニキャストによるコンテンツの配信を開始する(S200)。
S210では、コンテンツの配信先であるスレイブ機4bから、当該コンテンツの配信完了通知を受信するまで待機する。そして、スレイブ機4bから配信完了通知を受信した場合(S210:YES)、ログイン管理テーブルにおけるこのスレイブ機4bに該当するレコードの配信フラグを、「未配信」から「配信済み」へと変更する(S220)。つづいて、ログイン管理テーブルにおいて、配信フラグが「未配信」であるスレイブ機4bのレコードを、一旦ログイン管理テーブルから全て削除して(S230)、S110の処理へ戻る。
以降、S110で再びログインテーブルの問い合わせが行われ、S120〜S150の処理を経ることで、ログイン管理テーブルにおいて当該2次配信の対象であるコンテンツが未配信のスレイブ機4bに対応するレコードのみが更新される。このようにすることで、1台のスレイブ機4bに対してコンテンツの配信が完了する度に、コンテンツ未配信のスレイブ機4bについて最新のログインテーブルを取得でき、コンテンツ配信中におけるログイン人数の変化にも柔軟に対応できる。
一方、S120において、全スレイブ機4bに対するログインテーブルの問い合わせがタイムアウトした後(S120:YES)、ログイン管理テーブルのレコードが空であると判定した場合(S160:YES)、あるいは、全てのレコードにおける配信フラグが「配信済み」であると判定した場合(S170:YES)、2次配信処理を終了する。
[スレイブ機4bが実行する処理の説明]
つぎに、マスタ機4aが実行する上述の2次配信処理に対応して、スレイブ機4bが実行する処理(応答処理)について、図6のフローチャートに基づいて説明する。図6は、スレイブ機4bのCPU41が実行する応答処理の手順を示すフローチャートである。
スレイブ機4bのCPU41は、処理を開始すると、まず、マスタ機4aからのログインテーブルの問い合わせを受信したか否かを判定する(S300)。このログインテーブルの問い合わせは、マスタ機4aが実行する上述の2次配信処理(図4参照)のS110で送信されるものである。マスタ機4aからログインテーブルの問い合わせを受信したと判定した場合(S300:YES)、この問い合わせに対する返信として、自スレイブ機4bのRAM42に記憶しているログインテーブル(図3参照)をマスタ機4aに対して送信する(S320)。
一方、ログインテーブルの問い合わせを受信していないと判定した場合(S300:NO)、マスタ機4aからコンテンツの配信指示を受信したか否かを判定する(S310)。この配信指示は、マスタ機4aが実行する上述の2次配信処理(図4参照)のS200において、マスタ機4aがスレイブ機4bに対してコンテンツの配信を開始する際に送信されるものである。マスタ機4aからコンテンツの配信指示を受信した場合(S310:YES)、マスタ機4aからコンテンツを取得する(S330)。そして、コンテンツの取得が完了すると、配信完了通知をマスタ機4aに対して送信する(S340)。
一方、S300でログインテーブルの問い合わせを受信していないと判定し(S300:NO)、さらに、S310でコンテンツの配信指示を受信していないと判定した場合、S300の処理へ戻る。
[効果]
上記実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)マスタ機4aから各スレイブ機4bに対してコンテンツの2次配信を行う際、現在のログイン人数が最も多いスレイブ機4bから優先してコンテンツが配信される。つまり、配信されたコンテンツを視聴あるいは利用可能な位置にいるユーザの多いスレイブ機4bから優先的に最新のコンテンツを利用可能になる。このため、コンテンツの2次配信が完了する時間にスレイブ機4b間でかなりの時間差が生じてしまう条件下において、より多くのユーザに対してより早く最新のコンテンツを提供することができる。これにより、多くのユーザの満足や高い広告効果が得られることが期待できる。
(2)複数のスレイブ機4bの間で、現在ログイン人数が同一(0人も含む)であっても、過去1週間における最大同時ログイン人数の平均値に基づいて2次配信の優先順を決めることで、今後多くのユーザにコンテンツを利用してもらえることが予想されるスレイブ機4bに対して、より早くコンテンツを配信できるので好適である。
(3)マスタ機4aが1台のスレイブ機4bに対してコンテンツの配信が完了する都度、当該コンテンツを未配信である各スレイブ機4bについてログインテーブルを再取得する。そして、この再取得した最新のログイン人数に基づいて、当該コンテンツを配信する優先順を決定できる。このようにすることで、カラオケ店舗の営業時間中、あるいは営業時間外から営業時間へ移行した場合等において、あるスレイブ機4bにコンテンツを配信している最中に他のスレイブ機4bのログインユーザの人数が変化した場合においても、その変化に対応して2次配信の優先順を適切に決定できる。
カラオケネットワークシステム1の概略構成を示すブロック図である。 リモコン端末5とカラオケ装置4との括り付け、及びログインユーザのカラオケ装置4への対応付けの手順を示すラダーチャートである。 スレイブ機4bが管理するログインテーブルの一例を模式的に示す説明図である。 マスタ機4aが実行する2次配信処理の手順を示すフローチャートである。 マスタ機4aが管理するログイン管理テーブルの一例を模式的に示す説明図である。 スレイブ機4bが実行する応答処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…カラオケネットワークシステム、2…ホストサーバ、4…カラオケ装置、4a…マスタ機、4b…スレイブ機、5…リモコン端末、41,51…CPU、42,52…RAM、43.53…ROM、44…HDD、45,54…操作部、46…再生部、55…表示部、47,56…赤外線通信部、48…LAN通信部、57…無線LAN通信部、100…LAN、110…無線アクセスポイント、120…ルータ、200…WAN

Claims (9)

  1. カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを再生するカラオケ装置であって、コンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツの配信を受け、これを他の複数のカラオケ装置に対して各個に順次配信するマスタ機と、前記カラオケ装置であって前記マスタ機からコンテンツの配信を受ける1つ以上のスレイブ機とがネットワークを介して通信可能に接続されたカラオケネットワークシステムにおいて、
    前記マスタ機及び前記スレイブ機の各カラオケ装置は、自カラオケ装置を使用するユーザを自カラオケ装置に対応付けるユーザ対応付け手段を備えており、
    当該カラオケネットワークシステムは、個々の前記カラオケ装置を使用する複数のユーザを前記ユーザ対応付け手段によってそれぞれの前記カラオケ装置に対応付けて同時に当該カラオケネットワークシステムへログイン可能に構成されており、
    前記マスタ機は、
    前記各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した各スレイブ機からログイン中のユーザの人数に基づき、ログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して、順次前記各スレイブ機に対して前記コンテンツを配信する配信手段とを備えること
    を特徴とするカラオケネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
    前記スレイブ機は、過去の所定期間に自スレイブ機に対応付けてログインしたユーザの人数に関する履歴情報を保持する履歴保持手段を備え、
    前記マスタ機では、
    前記取得手段は、更に前記各スレイブ機から前記履歴情報を取得し、
    前記配信手段は、複数の前記スレイブ機の間でそれぞれに対応付けられてログイン中のユーザの人数が同一である場合、これらのスレイブ機のうち、前記取得手段により取得した当該スレイブ機の履歴情報に基づくユーザの人数が多い方のスレイブ機から優先して前記コンテンツを配信すること
    を特徴とするカラオケネットワークシステム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
    前記マスタ機では、
    前記取得手段は、前記配信手段により1つの前記スレイブ機に対して前記コンテンツの配信が完了する都度、当該コンテンツを未配信の前記各スレイブ機について、当該各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を再取得し、
    前記配信手段は、1つの前記スレイブ機に対して前記コンテンツの配信を完了する都度前記取得手段によって再取得されるユーザの人数に基づき、当該コンテンツを未配信の前記スレイブ機のうちログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して前記コンテンツを配信すること
    を特徴とするカラオケネットワークシステム。
  4. カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを再生するカラオケ装置であって、コンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツの配信を受け、これを他の複数のカラオケ装置に対して各個に順次配信するマスタ機と、前記カラオケ装置であって前記マスタ機からコンテンツの配信を受ける1つ以上のスレイブ機とがネットワークを介して通信可能に接続されたカラオケネットワークシステムを構成する前記マスタ機として機能するカラオケ装置であって、
    前記各スレイブ機に対応付けられて当該カラオケネットワークシステムへログイン中のユーザの人数を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した各スレイブ機からログイン中のユーザの人数に基づき、ログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して、順次前記各スレイブ機に対して前記コンテンツを配信する配信手段とを備えること
    を特徴とするカラオケ装置。
  5. 請求項4に記載のカラオケ装置において、
    前記取得手段は、前記各スレイブ機から、過去の所定期間に当該スレイブ機に対応付けてログインしたユーザの人数に関する履歴情報を更に取得し、
    前記配信手段は、複数の前記スレイブ機の間でそれぞれに対応付けられてログイン中のユーザの人数が同一である場合、これらのスレイブ機のうち、前記取得手段により取得した当該スレイブ機の履歴情報に基づくユーザの人数が多い方のスレイブ機から優先して前記コンテンツを配信すること
    を特徴とするカラオケ装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のカラオケ装置において、
    前記取得手段は、前記配信手段により1つの前記スレイブ機に対して前記コンテンツの配信が完了する都度、当該コンテンツを未配信の前記各スレイブ機について、当該各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を再取得し、
    前記配信手段は、1つの前記スレイブ機に対して前記コンテンツの配信を完了する都度前記取得手段によって再取得されるユーザの人数に基づき、当該コンテンツを未配信の前記スレイブ機のうちログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して前記コンテンツを配信すること
    を特徴とするカラオケ装置。
  7. カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを再生するカラオケ装置であって、コンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツの配信を受け、これを他の複数のカラオケ装置に対して各個に順次配信するマスタ機と、前記カラオケ装置であって前記マスタ機からコンテンツの配信を受ける1つ以上のスレイブ機とがネットワークを介して通信可能に接続されたカラオケネットワークシステムにおける前記マスタ機から前記スレイブ機へのコンテンツ配信方法において、
    前記各スレイブ機に対応付けられて当該カラオケネットワークシステムへログイン中のユーザの人数を取得する取得手順と、
    この取得した各スレイブ機からログイン中のユーザの人数に基づき、ログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して、順次前記各スレイブ機に対して前記コンテンツを配信する配信手順とを有すること
    を特徴とするコンテンツ配信方法。
  8. 請求項7に記載のコンテンツ配信方法において、
    前記取得手順では、前記各スレイブ機から、過去の所定期間に当該スレイブ機に対応付けてログインしたユーザの人数に関する履歴情報を更に取得し、
    前記配信手順では、複数の前記スレイブ機の間でそれぞれに対応付けられてログイン中のユーザの人数が同一である場合、これらのスレイブ機のうち、前記取得手順で取得した当該スレイブ機の履歴情報に基づくユーザの人数が多い方のスレイブ機から優先して前記コンテンツを配信すること
    を特徴とするコンテンツ配信方法。
  9. 請求項7又は請求項8に記載のコンテンツ配信方法において、
    前記配信手順で1つの前記スレイブ機に対して前記コンテンツの配信が完了する都度、当該コンテンツを未配信の前記各スレイブ機について、当該各スレイブ機に対応付けられてログイン中のユーザの人数を再取得する再取得手順を更に備え、
    前記配信手順では、前記再取得手順で再取得されたユーザの人数に基づき、当該コンテンツを未配信の前記スレイブ機のうちログイン中のユーザの人数が多い前記スレイブ機から優先して前記コンテンツを配信する手順とを有すること
    を特徴とするコンテンツ配信方法。
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