JP4810778B2 - 販売データ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小売店等で使用されるものであって、顧客が買い上げた商品の登録を行う販売データ処理装置に係り、特に、所定の商品に対して予め特売価格を設定しておくことにより自動的に特売価格で商品登録を行うのに用いて好適な販売データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の販売データ処理装置を用いて特売を行うには、先ず、特売のスケジュール番号毎に特売期間をスケジュールファイルに設定し、次に特売商品のPLUコード(商品コード)と特売価格とスケジュール番号等を特売ファイルに設定する。そして、販売データ処理装置は、スケジュールファイルと特売ファイルの内容に基づいて、顧客が買い上げた特売商品について特売価格で商品登録を行う。
【0003】
また、特売期間が終了しても特売商品が売れ残る場合があるが、店舗としては売れ残った商品を在庫にしたくないため、販売データ処理装置に対して新たに特売の再設定を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の販売データ処理装置では、特売期間により特売の終了を判断するので、特売商品を完売するためには特売期間をどの程度に設定すればよいかが分かり難く、特売の終了条件の設定が難しいという問題があった。
また、特売ファイルとスケジュールファイルの両方のファイルに設定する必要があるので、特売の再設定時などにおいては、その設定操作が煩わしく面倒であるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、簡易に特売の終了条件の設定を行うことができる販売データ処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の販売データ処理装置は、商品識別情報毎に商品情報を記憶し、入力された商品識別情報についての前記商品情報を読み出して商品登録を行い、特売実施中の時には前記商品情報の中の特売価格を使用して前記商品登録を行う販売データ処理装置において、特定商品の商品識別情報毎に、特売終了条件として所定の売数を記憶する特売情報記憶手段を備え、前記特定商品の販売済み数が該特定商品の前記売数に達するまでは該特定商品についての特売実施中であると判断し、他方、前記特定商品の販売済み数が該特定商品の前記売数に達している場合には、該特定商品についての特売終了と判断することを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の販売データ処理装置は、前記特売実施中あるいは特売終了のいずれであるかの判断を、所定の時間間隔で行うことを特徴としている。
請求項3に記載の販売データ処理装置は、前記特売情報記憶手段が、前記特売終了条件として特売期間情報を記憶可能とし、前記売数または前記特売期間情報に基づいて特売終了の判断を行うことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る販売データ処理装置の電気構成図、図2は本発明の一実施形態に係る販売データ処理装置の外観図である。
なお、本実施形態に係る販売データ処理装置は、店舗において顧客が購入する商品の精算をするチェックアウト場に設けられている。
【0009】
図1及び図2において、符号21は販売データ処理装置の動作全体を制御するCPUであり、図示するように他の構成要素それぞれと接続されている。符号22はCPU21が実行するプログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)であり、後述の動作説明におけるCPU21の処理を規定したプログラム等が格納されている。符号23はCPU21の演算処理で使用されるRAM(Random Access Memory)である。符号24はCPU21からの表示指示に従って所定の情報表示をする表示部である。また、タッチ入力もできるタッチパネルでもあり、設定モード、登録モード等のモード切替ができるようになっている。符号25は、特売商品等の販売済み商品の登録完了入力や精算時の顧客からの預り金額などの数字データ入力、特売の設定入力等を行うための入力手段が設けられた操作部であり、入力されたデータをCPU21へ供給する。
【0010】
符号26は月、日、時及び分を計時してCPU21へ供給する時計部である。符号27はCPU21からの印字指示に従って登録・精算された商品のレシート等の印字を行う印字部である。符号28は商品に付加されたバーコードを読み取り、そのデータをCPU21へ供給するスキャナ部である。符号29はLANを介した通信によって外部とデータ交換を行う交信部である。
【0011】
交信部29は、例えば、図示しないストアコントローラが保持している登録処理用のPLU管理用ファイル(商品管理用ファイル)から商品データをダウンロードしたり、逆に売上データをストアコントローラにアップロードしたりする。また、ストアコントローラが保持している特売管理用ファイルに対して特売に係るデータのダウンロード、あるいはアップロードを行う。
【0012】
なお、上記ストアコントローラは、データの集計や会計処理などといった事務処理や、このデータに基づいて仕入れ量や生産・加工量などに関する意志決定が行われるエリア(例えば、オフィス)に設置され、上記商品管理用ファイルや特売管理用ファイル等の商品登録に係る各種ファイルや、商品の加工・生産に係る各種ファイル(例えば、商品実績ファイル等)を保持している。
【0013】
また、上記RAM23は、商品ファイルと特売ファイル等を記憶する。図3は、図1に示すRAM23が記憶する商品ファイル31のデータ構成を示す図である。図4は、図1に示すRAM23が記憶する特売ファイル32のデータ構成を示す図である。図3に示すように、商品ファイル31には、商品コード毎に、品名、非特売時における単価等の商品データが予め設定されている。なお、これらの設定値は、任意に変更できるものとする。また、単価とは定額商品の場合は1品当たりの価格であり、計量商品の場合は正味重量100グラム当たりの価格である。
【0014】
また、図4に示すように、特売ファイル32には、商品コード毎に、特売実施中(特売中)であるか否かを示す有効フラグと、特売終了条件が販売数(以下、単に売数と称する)または期間のいずれであるかを示す所定の選択フラグと、特売中の販売価格である所定の特売価格と、特売終了を判断するための所定の条件データと、該当商品が販売済み商品として登録されるとCPU21によりカウントアップされる売数実績のデータとが格納される。なお、選択フラグは条件データの種別(売数または期間)を示すものであって、図4においては「数」が種別「売数」を示し、また「期間」が種別「期間」を示している。また、有効フラグはCPU21により設定される。
【0015】
CPU21は、この特売ファイル32の内容に基づいて特売終了を判断する。図4においては、商品コード「1234」の「たまご」が特売中であり、その特売終了条件が「売数;100個」、特売価格が「98円」にそれぞれ設定されている。したがって、CPU21は、「たまご」の販売済み個数(売数実績)が100個に達した場合に、「たまご」について特売終了と判断する。また、特売中においては、特売価格「98円」を「たまご」の単価として使用する。
【0016】
また、商品コード「4567」の「チーズ」は非特売中であり、特売終了条件は「期間;4月30日まで」、特売価格が「150円」に設定されている。この「チーズ」についての特売終了の判断は、4月30日をもって終了となされる。また、特売中においては、特売価格「150円」が「チーズ」の単価として使用される。
【0017】
このように、特売ファイル32に特売終了条件として所定の売数を記憶するようにしたので、期間によらず、該売数に基づいて特売の終了を判断することができるようになる。また、特売終了条件を指定する選択フラグを設けたので、特売終了条件を売数または期間のいずれかから選択することができる。
【0018】
次に、上記構成からなる販売データ処理装置の特売に係る動作について図5を参照して説明する。
この処理は、特売の初期設定処理と顧客が商品棚から取ってレジへ持参した購入希望商品について行われる処理とからなり、また、本販売データ処理装置のCPU21がROM22に記憶されているプログラムをロードして実行することにより行われる処理である。
【0019】
CPU21は、販売データ処理装置の電源が投入されると、図5の処理を開始し、初めにステップS1〜S6の初期設定処理を行う。この初期設定処理において、CPU21は、特売ファイル32の各商品コードについての有効フラグを順次設定する。先ず、ステップS1において、特売ファイル32の1つの商品コードについての選択フラグを参照し、この選択フラグに基づいて該商品コードの条件が売数であるか否かを判断する。
【0020】
この結果、売数であればステップS2へ進み、売数実績が条件の設定値に達しているか否かを判断する。この結果、設定値に達していない場合には、ステップS3へ進み、当該商品コードの有効フラグをセットし(これにより有効フラグが特売実施中を示すようになる)、一方、設定値に達している場合には、ステップS4へ進み、該有効フラグをリセットする(これにより有効フラグが特売停止を示すようになる)。
【0021】
上記ステップS1の判断結果が売数ではなく、期間であった場合にはステップS5へ進み、時計部26から取得した日付と条件の特売期間とを比較して、当該商品コードの有効フラグをセットまたはリセットする。
【0022】
次いで、ステップS6において、特売ファイル32の全商品についての有効フラグを設定したか否かを判断する。この結果、全有効フラグの設定が完了した場合には、ステップS7へ進み、一方、未設定の商品が有る場合には、ステップS1へ戻り、全商品についての設定が完了するまで、上記ステップS1〜S6の処理を繰り返す。
【0023】
上記ステップS1〜S6の初期設定処理が完了すると、CPU21は、ステップS7において登録モードであるか否かを判断する。この結果、登録モードでなければ、ステップS8へ進み、各種データの設定やメンテナンス等の他の処理を行ってステップS7へ戻る。
【0024】
一方、ステップS7において登録モードであった場合には、ステップS9へ進み、CPU21は、商品登録のための操作である商品コードの入力操作が行われたか否かを判断する。具体的には、スキャナ部28によって商品に貼付されているバーコードが読み取られたり、あるいは操作者によって操作部25から商品コードがキー入力されたりすることにより、商品コードが入力されたと判断する。この結果、商品コードの入力操作が行われた場合にはステップS10へ進み、該入力操作が行われなかった場合には、ステップS7へ戻る。
【0025】
次いで、ステップS10では、ステップS9において入力された商品コードに基づいて、商品ファイル31から商品データ(品名、単価等)を読み出す。次いで、ステップS11では、ステップS9において入力された商品コードが特売ファイル32に設定されており、且つ該商品コードの有効フラグがセットされているかを確認することによって、当該商品が特売商品であるか否かを判断する。
【0026】
この結果、入力された商品コードの商品が特売商品であったならば、ステップS12へ進み、該商品コードについての特売価格を特売ファイル32から読み出す。この読出した特売価格を使用して該商品コードについての買い上げ金額を算出し、この買い上げ金額を顧客が買い上げた合計金額に加算することにより、顧客の買い上げ合計金額を更新する。これにより、該商品コードの特売商品についての商品登録処理が完了する。
【0027】
一方、上記ステップS11の判断の結果、入力された商品コードの商品が特売商品ではなかった場合には、上記ステップS10で読出した非特売時における単価を使用して該商品コードについての買い上げ金額を算出し、この買い上げ金額を顧客が買い上げた合計金額に加算することにより、顧客の買い上げ合計金額を更新する。これにより、該商品コードの非特売商品についての商品登録処理が完了する。
【0028】
次いで、ステップS14において、顧客が買い上げた全ての商品について登録操作が終了したか否かを判断する。具体的には、操作者によって操作部25から小計キーにより入力がなされることにより、全商品について登録操作が終了したと判断する。この結果、全ての商品について登録操作が行われていなかった場合には、ステップS9に戻って上述した処理を行う。
【0029】
一方、全ての商品について登録操作が行われていた場合には、ステップS15へ進み、当該顧客の買い上げ合計金額について代金の精算処理を行い、ステップS9に戻る。
【0030】
上述したように本実施形態によれば、特売終了条件として所定の売数を記憶するようにしたので、期間によらず、該売数に基づいて特売の終了を判断することができる。これにより、完売希望数を特売終了条件として設定すれば、特売終了時に特売商品が大量に売れ残るということを防止可能である。したがって、従来の販売データ処理装置において生じていた「特売商品を完売するためには特売期間をどの程度に設定すればよいかが分かり難い」という問題も解消される。このように、特売の終了を期間で判断する従来の販売データ処理装置に比して、特売の終了条件を容易に設定することができるという効果が得られる。
【0031】
また、特売の設定に係るファイルを特売ファイルのみとし、特売の終了条件となる設定データ量を少なくしたので、該設定に係る操作が容易となる。
このように、本実施形態によれば簡易に特売の終了条件の設定を行うことができるという効果が得られる。
【0032】
また、特売終了条件を指定する選択フラグを設けたので、特売終了条件を売数または期間のいずれかから選択することができる。これにより、生鮮食品のような賞味期限の短い商品については特売終了の判断を期間で行い、一方、賞味期限の長い商品については特売終了の判断を売数で行うなど、店舗での特売形態に応じて特売終了条件の選択肢を広げることが可能となる。この結果、より能率的な特売を実施することができるという効果が得られる。
【0033】
なお、本実施形態においては、特売の終了の判断を販売データ処理装置の電源投入時に行うことで事実上日毎に終了を判断するようにしたが、特売の終了を判断する契機はこれに限定されるものではない。例えば、商品登録の際に判断することや、1時間毎や半日毎等の所定の時間間隔で判断するようにしてもよい。所定の間隔で判断する場合には、特売価格から通常価格に戻るタイミングを顧客に対して明確に示すことが可能となるので、販売価格を分かりやすくすることができる。
【0034】
また、特売ファイルの売数実績に代えて、条件欄に設定された売数データを販売の都度減算し、ゼロになるまで特売を行うようにしてもよい。
また、本実施形態において、特売の終了を売数で判断するための期間は、年単位、月単位、週単位、日単位、時間単位のいずれか、あるいはそれら単位の組み合わせにより構成されるものであってもよい。
【0035】
なお、上述した実施形態で用いた特売の終了を売数で判断するための特売ファイルと、従来のスケジュールファイルおよびスケジュール番号で特売の有効期間を設定する従来の特売ファイルとを備え、それら双方の特売ファイルを併用するようにしてもよい。また、本実施形態の特売ファイルの期間を示す条件データに、スケジュール番号を用いるようにしてもよい。
【0036】
なお、本実施形態は、商品を計量して単価と乗算し、値段を算出する秤装置にも適用可能である。
【0037】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特売終了条件として所定の売数を記憶するようにしたので、期間によらず、該売数に基づいて特売の終了を判断することができる。これにより、完売希望数を特売終了条件として設定すれば、特売終了時に特売商品が大量に売れ残るということを防止可能となり、従来の販売データ処理装置において生じていた「特売商品を完売するためには特売期間をどの程度に設定すればよいかが分かり難い」という問題も解消される。このように、特売の終了を期間で判断する従来の販売データ処理装置に比して、特売の終了条件を容易に設定することができるという効果が得られる。
【0039】
また、請求項2に記載の発明によれば、例えば、1日毎等の所定の間隔で、特売実施中あるいは特売終了のいずれであるかを判断する。これにより、特売価格から通常価格に戻るタイミングを顧客に対して明確に示すことが可能となるので、販売価格を分かりやすくすることができるという効果が得られる。
【0040】
また、請求項3に記載の発明によれば、所定の売数または特売期間情報に基づいて、特売実施中あるいは特売終了のいずれであるかを判断する。これにより、生鮮食品のような賞味期限の短い商品については特売終了の判断を期間で行い、一方、賞味期限の長い商品については特売終了の判断を売数で行うなど、店舗での特売形態に応じて特売終了条件の選択肢を広げることが可能となる。この結果、より能率的な特売を実施することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る販売データ処理装置の電気構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る販売データ処理装置の外観図である。
【図3】 図1に示すRAM23が記憶する商品ファイル31のデータ構成を示す図である。
【図4】 図1に示すRAM23が記憶する特売ファイル32のデータ構成を示す図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る販売データ処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…表示部、25…操作部、26…時計部、27…印字部、28…スキャナ部、29…交信部。

Claims (2)

  1. 商品識別情報毎に商品情報を記憶し、入力された商品識別情報についての前記商品情報を読み出して商品登録を行い、特売実施中の時には前記商品情報の中の特売価格を使用して前記商品登録を行う販売データ処理装置において、
    特定商品の商品識別情報毎に、特売終了条件の方式として売数方式または期間方式のいずれかを設定し、該設定した方式に応じて売数または期間のいずれかを設定できる入力手段と、
    前記特定商品の商品識別情報毎に、特売終了条件として前記入力手段により設定された方式と該設定された方式に応じた売数または期間を記憶できる特売情報記憶手段と、
    前記特売情報記憶手段を参照して、前記特定商品の商品識別情報毎に特売終了条件の方式が売数方式か期間方式かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記判定手段により前記特売終了条件の方式が売数方式と判定されている場合には、前記特定商品の販売済み数が該特定商品の前記売数に達するまでは該特定商品についての特売実施中であると判断し、他方、前記特定商品の販売済み数が該特定商品の前記売数に達した後には、該特定商品についての特売終了と判断し、
    前記判定手段により前記特売終了条件の方式が期間方式と判定されている場合には、前記特定商品について前記期間中は特売実施中とし、前記期間を過ぎると特売終了と判断することを特徴とする販売データ処理装置。
  2. 前記特売実施中あるいは特売終了のいずれであるかの判断を、所定の時間間隔で行うことを特徴とする請求項1に記載の販売データ処理装置。
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