JP4809794B2 - 操船装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船艇を移動、旋回等させるための操船装置に関する。
従来、船艇を微速移動させて操船者の意図する態様に制御する、操船装置の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の技術の如くである。特許文献1に開示された技術は、主機関の回転をプロペラに伝達するマリンギアのクラッチ機構の動作を制御することによって、前記主機関の回転数に対する前記プロペラの回転数を変更する船艇の操船装置において、船艇を操船するために操船者によって操作される操船手段と、同操船手段に対する操船者の操作入力値を検出する操作入力値検出手段と、前記検出された操作入力値に基づいて、前記主機関の運転回転数に対する前記プロペラの目標回転数を算出する目標プロペラ回転数算出手段と、前記算出した目標回転数で前記プロペラを回転するために前記マリンギアのクラッチ機構の目標スリップ率を所定の範囲内で決定する目標スリップ率決定手段と、前記決定した目標スリップ率で前記マリンギアのクラッチ機構の作動量を制御する作動制御手段とを備えたものである。
特開平2007−22422号公報
上述した特許文献1に開示された構成では、船艇を微速移動させることができ、平行移動やその場に留まって回転させるなどといった動作を簡単に行うことができる。しかし、船艇を微速移動させるためには、エンジンのアイドル回転数以下の動力をプロペラに伝達する必要がある。そこで、前記構成はエンジンをアイドル回転数で作動した状態でクラッチをスリップさせてクラッチ機構の作業量を制御することにより対応しているが、クラッチ機構が所定の作業量になるまでタイムラグがあり、船艇を操作しても反応が遅い点で不利であった。
本発明は係る課題を鑑みてなされたものであり、船艇を微速移動させるとともに容易に操作できる応答性のよい操船装置の提供を目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、船艇の左舷及び右舷にそれぞれ設けられたエンジンと、前記エンジンの回転をプロペラに伝達するクラッチ機構と、船首側にバウスラスタと、操作者がエンジン、クラッチ機構及びバウスラスタをそれぞれ操作するための第一操作機構とを具備する船艇において、X軸、Y軸及びZ軸の3軸回りに回転自在であって、それぞれの軸回りの回転角を検出するジョイスティックレバー、及び、ジョイスティックレバーから取得したX軸及びY軸回りの回転角に基づいて船艇の移動速度及び移動方向を決定し、ジョイスティックレバーから取得したZ軸回りの回転角に基づいて船艇の回転速度及び回転方向を決定し、決定された船艇の移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に基づいてエンジン、クラッチ機構及びバウスラスタの動作を制御する制御機構を有する第二操作機構を、具備する操船装置であって、前記第二操作機構の制御機構は、決定された移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に応じたパルス信号をクラッチ機構及びバウスラスタに送信し、前記第二操作機構においては、ジョイスティックレバーのZ軸回りの回転角に応じて、前記制御機構が、前記エンジン又はバウスラスタを択一的に動力源として用いるように制御するものである。
請求項2においては、請求項1記載の操船装置において、前記第一操作機構を具備する船艇に対して、前記第二操作機構を後付け可能に構成したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、船艇の操作を熟知していないユーザーでも容易に操作できる。けだし、通常の操作機構である第一操作機構のみで船艇を操作した場合、エンジン、クラッチ機構及びバウスラスタをそれぞれ操作しなければならないため、船艇の操作を熟知したユーザーでなければ所望の動作を行うことが困難であるが、本発明によれば船艇の移動、旋回等の操作を1本のジョイスティックレバーでできるからである。
また、クラッチ機構及びバウスラスタをパルス駆動で動作させるので、エンジンの動力が常時プロペラに伝達されるのを制限することができ、船艇を微速移動させることができる。
また、通常の航行時は第一操作機構を用いて操船し、入港、離港等の細かな操作が必要な場合には第二操作機構を用いるなど、適宜操作機構を使い分けることにより効率的に操船が行える。
また、クラッチ機構及びバウスラスタをパルス駆動で動作させるので、クラッチ機構の作業量を制御せずに、クラッチ機構におけるクラッチの入切だけの操作が行われる。したがって、操作情報の入力と同時に所定の動力を船艇に加えることができるため、操作に対する船艇の反応が早い。
また、プロペラの上方位置と下方位置とでは水圧差があるので、クラッチ機構をパルス駆動させた場合、プロペラの回転開始時に横推進力が発生する。結果として、プロペラの推力に加えて前記横推進力を利用でき、船艇の横方向への移動が効率的に行える。
また、前記第二操作機構においては、ジョイスティックレバーのZ軸回りの回転角に応じて、前記制御機構が、前記エンジン又はバウスラスタを択一的に動力源として用いるように制御するので、船艇を効率的に操作できる。
けだし、通常はエンジンの動力の方がバウスラスタの動力よりも大きいため、エンジンの動力を利用する方が船艇をより早くその場旋回できるので、ジョイスティックレバーのZ軸回りの回転角に応じて動力源を切替えることにより、適宜船艇の旋回速度を選択できるからである。
請求項2の如く構成したので、経済性の点で優れている。けだし、第二操作機構より送信されるパルス信号により操作されるクラッチ機構及びバウスラスタは通常の船艇には装備されているものなので、通常の船艇に何ら改造等を加えずに第二操作機構を接続するだけで請求項1に記載の発明を実施できるからである。
以下に、本発明に係る操船装置について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係る操船装置が適用される船艇の全体的な構成を示した概略図、図2は一般的な操船装置の構成を示した概略図、図3は本発明の実施形態に係る操船装置の構成を示した概略図、図4は第二操作機構におけるジョイスティックレバーの構成を示した斜視図、図5はパルス駆動時におけるバウスラスタ、クラッチ機構及びエンジンの作動状態の一例を表すグラフ、図6はパルス駆動時におけるバウスラスタ及びプロペラの作動状態の一例を示した図である。
まず、図1を参照にして船艇1の推進機構について説明する。船艇1は、その左舷後部側及び右舷後部側にエンジン2、3がそれぞれ配置されており、エンジン2、3には、クラッチ機構4、5とプロペラシャフト6、7とを介して前後方向にそれぞれ推力を発生させるプロペラ8、9とが接続されている。前記左右一対のエンジン2、3とクラッチ機構4、5とプロペラシャフト6、7とプロペラ8、9はそれぞれ左右同一構成であり、左右対称に配置される。よって、プロペラ8と9は直進時において互いに逆方向に回転される。エンジン2、3は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関より構成される。エンジン2、3の回転はプロペラシャフト6、7を介してプロペラ8、9にそれぞれ伝達される。クラッチ機構4、5は前後進クラッチを備えており、クラッチ機構4、5を構成する複数のギアを切替えることにより、エンジン2、3の回転の伝達方向が切替わる。結果としてプロペラ8、9の回転方向を正転もしくは逆転させたりすることができる。また、前記クラッチの入切の作業を行うことにより、エンジン2、3の回転がプロペラ8、9にそれぞれ伝達されるのをつないだり、切ったりして、プロペラ8、9を回転させたり、停止させたりすることができる。
バウスラスタ10は、船首側左右中央位置に配置されており、バウスラスタモーター10aと左右方向に推力を発生させるプロペラ10bとから構成されている。前記バウスラスタ10のバウスラスタモーター10aの動作を操作することにより、バウスラスタモーター10aの回転はシャフト等を介してプロペラ10bに伝達され、プロペラ10bの回転速度と回転方向とが決定される。
次に、図2を参照にして通常の操作機構である第一操作機構11について説明する。
第一操作機構11は、リモコンヘッド12と、バウスラスタリモコン13と、ハンドル14とで構成されている。リモコンヘッド12はX軸回りに回転可能な(前後に回動可能な)操作レバー15、16で構成されている。そして、前記操作レバー15、16には、ロータリーポテンショメータ等より構成され、X軸回りの回転角を検出する回転角検出手段がそれぞれ配設されている。そして、操作レバー15、16の回転角検出手段と、エンジン2、3のラックを作動させ、又は、噴射ノズルの電磁バルブを作動させるソレノイドと、クラッチ機構4、5の作動アクチュエーターとなるソレノイドとは、制御手段であるエンジンコントローラ17、18にそれぞれ接続されている。そして、前記回転角検出手段より検出された回転角に応じた信号がエンジンコントローラ17、18にそれぞれ送信されると、前記信号に応じてエンジン2、3の回転数とクラッチ機構4、5の断接とがそれぞれ制御される。そして、操作レバー15、16の回転方向に推力が発生するようにエンジン2、3は回転する。なお、操作レバー15、16の回転角の大きさに略比例してエンジン2、3の回転数は決定される。
そして、バウスラスタモーター10aは、前記バウスラスタリモコン13と接続されており、バウスラスタリモコン13の左右には、ボタン19、20がそれぞれ配置されている。そして、前記ボタン19を押すことにより、バウスラスタ10が作動して左方向に推力が発生し、ボタン19を離すことにより停止する。同様にボタン20を押すことにより、バウスラスタ10が作動して右方向に推力が発生し、離すことにより停止する。但し、前記バウスラスタリモコン13に配置する操作部材は、前記ボタン19、20に限定するものではなく、Y軸回りに回転可能な(左右に回動可能な)レバー等であってもよい。なお、バウスラスタ10のプロペラ10bの推力はプロペラ8、9の推力に比して弱く、主に微速航行時に用いる。
そして、ハンドル14は、船艇1の船底後端でプロペラ8、9の後部にそれぞれ配置された舵21、22と接続されている。前記ハンドル14を左又は右方向に回転操作することにより、前記舵21、22が同時に左又は右方向に回転する。そして、プロペラ8、9による前方への推力を利用して船艇1の直進及び左右旋回を可能としている。
次に、第一操作機構11による船艇1の操船について説明する。まず、第一操作機構11におけるリモコンヘッド12の操作レバー15、16を前または後に回動すると、前後の方向に合わせてクラッチ機構4、5が切り換えられるとともに、回転角度に合わせてエンジン2、3の回転数が増加され、そして、バウスラスタリモコン13のスイッチのオンするとバウスラスタモーター10aが駆動される。そして、本実施例では、前記操作レバー15がニュートラル(操作レバー15の回転角が0度)の状態にある時、エンジン2はアイドル回転数で作動するが、前記クラッチ機構4におけるクラッチは切られた状態にあるため、エンジン2の回転はプロペラ8に伝達されない。つまり、プロペラ8の回転は停止した状態にある。
そして、前記操作レバー15、16を前方に回動すると、前記前進クラッチが入の状態になり、プロペラ8、9はそれぞれ回転して前方に推力が発生する。そして、前記操作レバー15、16の回転角に略比例してプロペラ8、9の回転速度は速くなり、前方への推力もそれぞれ大きくなる。前記操作レバー15、16を後方に回動した場合も同様に後方にそれぞれ推力が発生する。
そして、船艇1を前方に移動(直進)させる場合は、前記操作レバー15と16とを同じ回転角で前方に回動させればよい。そして、船艇1を後方に移動させる場合は、前記操作レバー15と16とを同じ回転角で後方に回動させればよい。
そして、船艇1をその場で旋回させる場合は、前記操作レバー15と16との回転角の絶対値が同じになるようにして、それぞれ前後逆方向に回動させればよい。なお、船艇1を左方向に旋回させる場合は、操作レバー15を後方に、操作レバー16を前方にそれぞれ回動させればよい。船艇1を右方向に旋回させる場合は、操作レバー15を前方に、操作レバー16を後方にそれぞれ回動させればよい。また、前記操作レバー15、16をそれぞれニュートラルの状態にして、バウスラスタ10を操作することにより、船艇1を旋回させることもできる。なお、前述の如くバウスラスタ10の推力は弱いので、プロペラ8、9の推力を利用するほうが船艇1を速く旋回できる。
そして、船艇1が前進中にハンドル14を左又は右方向に回転操作することにより、船艇1を左又は右方向に航行方向(進行方向)を変更することが可能である。
以上のように、第一操作機構11における操作レバー15、16とバウスラスタ10とハンドル14との操作を組み合わせることにより、船艇1の直進、後進、左右旋回等の操作が可能である。
次に、図3及び図4を参照にして、本発明の第二操作機構23について説明する。第二操作機構23は、図4に示すX軸、Y軸及びZ軸の3軸回りに回転自在なジョイスティックレバー24と制御機構25とで構成されている。そして、前記制御機構25は、コントロールユニット26と電子ポテンショメータ等よりなるD/A変換器27とで構成されている。そして、前記ジョイスティックレバー24には、X軸、Y軸及びZ軸回りの回転角を検出する回転角検出手段が設けられている。
ジョイスティックレバー24はコントロールユニット26と接続されている。そして、コントロールユニット26は、D/A変換器27を介してエンジンコントローラ17、18と、及び、バウスラスタモーター10aとにそれぞれ接続されている。コントロールユニット26は、中央演算処理装置(CPU)等の演算部や記憶装置(RAMやROM)やインターフェース等からなり、ジョイスティックレバー24から入力された情報に基づいて、エンジン2、3やクラッチ機構4、5やバウスラスタ10の動作を操作するための後述する制御プログラムがROMに記憶されている。
但し、前記第二操作機構23のみを後付可能に構成してもよい。つまり、エンジンコントローラ17、18、バウスラスタリモコン13にそれぞれ設けられた外部入力端子に第二操作機構23を後付で接続するものである。
そして、ジョイスティックレバー24をX軸回り又は/及びY軸回りに回動させることによりそれぞれの軸回りの回転角が検出される。そして、前記検出された回転角の情報が前記コントロールユニット26に入力され、コントロールユニット26に配設されたA/D変換器を介してデジタル信号に変換されて、演算部に送られる。そして、船艇1の移動速度及び移動方向が決定され、前記算出結果に応じたエンジン2、3とクラッチ機構4、5とを操作するための信号がD/A変換器27に送信され、バウスラスタ10を操作するための信号がバウスラスタ10にそれぞれ送信される。そして、コントロールユニット26から出力されるデジタルの制御信号が前記D/A変換器27によりアナログ信号に変換されて、エンジンコントローラ17、18にそれぞれ送信される。そして、エンジンコントローラ17、18により、エンジン2、3とクラッチ機構4、5とがそれぞれ操作される。なお、エンジン2、3は常時アイドル回転数で作動するように操作される。
そして、図4に示すようにジョイスティックレバー24をZ軸回りに回動させる、つまり捻ることにより、Z軸回りの回転角が検出される。そして、検出された回転角の情報が前記コントロールユニット26に入力され、コントロールユニット26に配設されたA/D変換器を介してデジタル信号に変換されて、演算部に送られる。そして、その回転角度に応じてバウスラスタ10が駆動される。
次に、第二操作機構による船艇1の操船について図5及び図6を用いて説明する。図5において、Tはパルス信号の周期を、Tbはバウスラスタ10の作動時間を、Tlはクラッチ機構4における前進クラッチ又は後進クラッチが入った状態の時間を、Trはクラッチ機構5における前進クラッチ又は後進クラッチが入った状態の時間を、Pbはバウスラスタ10の動力の大きさを、Pl、Prはエンジン2、3のアイドル時における動力の大きさをそれぞれ表している。図6において、Fbはバウスラスタ10の推力を、Flはプロペラ8の推力を、Frはプロペラ9の推力を、yはバウスラスタ10と船艇1の重心28とのY軸方向の距離を、xはプロペラ8、9と船艇1の重心28とのX軸方向の距離をそれぞれ表している。
まず、前記操作レバー15、16をニュートラルにして、ハンドル14を中立位置にする。そして、コントロールユニット26に接続された図示しないセレクトスイッチを切り換えることにより、船艇1の操作手段を前記第一操作機構11から第二操作機構23に切替える。そして、切替えられた状態では、前記ジョイスティックレバー24は中立位置(操作レバー15のX軸、Y軸及びZ軸の回転角が0度)の状態にあり、エンジン2はアイドル回転数で作動するが、前記クラッチ機構4におけるクラッチは切られた状態にあるため、エンジン2の回転はプロペラ8に伝達されない。つまり、プロペラ8、9の回転は停止した状態にある。
次に、船艇1を平行移動させる場合について説明する。前述の如くジョイスティックレバー24をX軸回り又は/及びY軸回りに回動するとジョイスティックレバー24の傾倒方向と同方向に船艇1が平行移動するように前記コントロールユニット26における演算部でTb、Tl及びTrが算出され、パルス波形が決定されて、パルス信号が送信される。そして、船艇1は前記パルス信号に応じた動作をする。なお、Tb、Tl及びTrの大きさは、前記ジョイスティックレバー24の回転角の大きさに略比例して決定される。但し、船艇1が回転しないようにするために、下記式1、2に示す方程式が成立する。
Fl・x−Fr・x+Fb・y=0 …式1
Pl・Tl・x−Pr・Tr・x+Pb・Tb・y=0 …式2
つまり、プロペラ8、9の推力差で船艇1の回転を作り、バウスラスタ10で前記回転に釣り合う横推進力を作るようにする。但し、プロペラ8、9の推力は、前進を正、後進を負とし、バウスラスタ10の推力は、右推進を正、左推進を負としている。又、回転に対しては、時計回りを正としている。そして、船艇1の移動方向について、Y軸方向の移動については、下記式3に示すように、プロペラ8、9の推力和でY軸方向の推力FYを作る。
FY=Fl+Fr …式3
なお、船艇1が横進する場合は、FY=0になる。そして、X軸方向の移動については、下記式4に示すように、バウスラスタ10でX軸方向の推力FXを作る。
FX=−Fb …式4
次に、船艇1をその場旋回(回転)する場合について説明する。前述の如くジョイスティックレバー24をZ軸回りに回動すると、同方向に船艇1がその場で旋回するようにするために前記コントロールユニット26における演算部でTb、Tl及びTrが算出されて、パルス波形が決定されパルス信号が送信される。そして、船艇1は前記パルス信号に応じた動作をする。なお、Tb、Tl及びTrの大きさは、前記ジョイスティックレバー24の回転角の大きさに略比例して決定される。但し、船艇1の回転方向が合致するようにするために、下記式5、6に示す方程式が成立する。
Fl=−Fr …式5
Pl・Tl=−Pr・Tr …式6
この時、バウスラスタ10は停止した状態(つまり、Tb=0の状態)にある。また、エンジン2、3の動力を用いずに(つまり、Tl=Tr=0の状態)バウスラスタ10のみを使用して船艇1をその場旋回させることも可能である。但し、ジョイスティックレバー24が約−30度及至30度の範囲でZ軸回りに回転可能とした場合、回転角が約−15度及至+15度のときは、バウスラスタ10の動力を用いて、回転角が約−15度及至−30度又は約15度及至30度ときは、エンジン2、3の動力を用いて船艇1をその場旋回させるというように回転角に応じて動力源を切替えるよう前記コントロールユニット26における制御プログラムを構成することも可能である。
前記船艇1の平行移動とその場旋回との操作を組み合わせることにより、つまりジョイスティックレバー24をX軸回り又は/及びY軸回りに回動させた状態で、さらにZ軸回りに回動させることにより、船艇1の旋回操作が可能である。
以上のように、第二操作機構23におけるジョイスティックレバー24の操作により、船艇1の平行移動、左右旋回等の操作が可能である。
以上のように、船艇1の左舷及び右舷にそれぞれ設けられたエンジン2、3と、前記エンジン2、3の回転をプロペラ8、9に伝達するクラッチ機構4、5と、船首側にバウスラスタ10と、操作者がエンジン2、3、クラッチ機構4、5及びバウスラスタ10をそれぞれ操作するための第一操作機構11とを具備する船艇1に設けられ、X軸、Y軸及びZ軸の3軸回りに回転自在であって、それぞれの軸回りの回転角を検出するジョイスティックレバー24及び、ジョイスティックレバー24から取得したX軸及びY軸回りの回転角に基づいて船艇1の移動速度及び移動方向を決定し、ジョイスティックレバー24から取得したZ軸回りの回転角に基づいて船艇1の回転速度及び回転方向を決定し、決定された船艇1の移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に基づいてエンジン2、3、クラッチ機構4、5及びバウスラスタ10の動作を制御する制御機構25を有する第二操作機構23とを具備する操船装置であって、前記第二操作機構23の制御機構25は、決定された移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に応じたパルス信号をクラッチ機構4、5及びバウスラスタ10に送信することにより、船艇1の操作を熟知していないユーザーでも容易に操船できる。けだし、通常の操作機構である第一操作機構11のみで船艇1を操作した場合、エンジン2、3、クラッチ機構4、5及びバウスラスタ10をそれぞれ操作しなければならないため、船艇1の操作を熟知したユーザーでなければ所望の動作を行うことが困難であるものを、1本のジョイスティックレバー23で行えるからである。また、クラッチ機構4、5及びバウスラスタ10をパルス駆動で動作させるので、エンジン2、3の動力が常時プロペラ8、9に伝達されるのを制限することができ、船艇1を微速移動させることができる。また、通常の航行時は第一操作機構11を用いて、入港、離港等の細かな操作が必要な場合には第二操作機構23を用いるなど、適宜操作機構を使い分けることにより効率的に操船することができる。また、クラッチ機構4、5及びバウスラスタ10をパルス駆動で動作させるので、クラッチ機構4、5の作業量を制御せずに、クラッチ機構4、5におけるクラッチの入切だけの操作が行われる。したがって、操作情報の入力と同時に所定の動力を船艇1加えることができるため、操作に対する船艇の反応が早い。また、プロペラの上方位置と下方位置とでは水圧差があるので、クラッチ機構4、5をパルス駆動させた場合、プロペラ8、9の回転開始時に横推進力が発生する。結果として、プロペラ8、9の推力に加えて前記横推進力を利用でき、船艇1の横方向への移動が効率的に行える。
また、前記第二操作機構23を後付可能に構成することにより、経済性の点で優れている。けだし、第二操作機構23より送信されるパルス信号により操作されるクラッチ機構4、5及びバウスラスタ10は通常の船艇には装備されているものなので、通常の船艇に何ら改造等を加えずに第二操作機構23を接続するだけで請求項1に記載の発明を実施できるからである。
また、前記第二操作機構23において、ジョイスティックレバー24のZ軸回りの回転角に応じて前記制御機構25が前記エンジン2、3又はバウスラスタ10を択一的に動力源として用いるように制御することにより、船艇1を効率的に操作できる。けだし、通常はエンジン2、3の動力の方がバウスラスタ10の動力よりも大きいため、エンジン2、3の動力を利用する方が船艇1をより早く回転できるので、ジョイスティックレバー24のZ軸回りの回転角に応じて動力源を切替えることにより、適宜船艇の回転速度を選択できるからである。
本発明の実施例に係る操船装置が適用される船艇の全体的な構成を示した概略図。 一般的な操船装置の構成を示した概略図。 本発明の実施形態に係る操船装置の構成を示した概略図。 第二操作機構におけるジョイスティックレバーの構成を示した斜視図。 パルス駆動時におけるバウスラスタ、クラッチ機構及びエンジンの作動状態の一例を表すグラフ。 パルス駆動時におけるバウスラスタ及びプロペラの作動状態の一例を示した図。
1 船艇
2 エンジン
4 クラッチ機構
8 プロペラ
10 バウスラスタ
11 第一操作機構
12 リモコンヘッド
13 バウスラスタリモコン
17 エンジンコントローラ
23 第二操作機構
24 ジョイスティックレバー
26 コントロールユニット
27 D/A変換器

Claims (2)

  1. 船艇の左舷及び右舷にそれぞれ設けられたエンジンと、前記エンジンの回転をプロペラに伝達するクラッチ機構と、船首側にバウスラスタと、操作者がエンジン、クラッチ機構及びバウスラスタをそれぞれ操作するための第一操作機構とを具備する船艇において、X軸、Y軸及びZ軸の3軸回りに回転自在であって、それぞれの軸回りの回転角を検出するジョイスティックレバー、及び、ジョイスティックレバーから取得したX軸及びY軸回りの回転角に基づいて船艇の移動速度及び移動方向を決定し、ジョイスティックレバーから取得したZ軸回りの回転角に基づいて船艇の回転速度及び回転方向を決定し、決定された船艇の移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に基づいてエンジン、クラッチ機構及びバウスラスタの動作を制御する制御機構を有する第二操作機構を、具備する操船装置であって、前記第二操作機構の制御機構は、決定された移動速度、移動方向、回転速度及び回転方向に応じたパルス信号をクラッチ機構及びバウスラスタに送信し、前記第二操作機構においては、ジョイスティックレバーのZ軸回りの回転角に応じて、前記制御機構が、前記エンジン又はバウスラスタを択一的に動力源として用いるように制御することを特徴とする操船装置。
  2. 請求項1記載の操船装置において、前記第一操作機構を具備する船艇に対して、前記第二操作機構を後付け可能に構成したことを特徴とする操船装置。
JP2007064206A 2007-03-13 2007-03-13 操船装置 Expired - Fee Related JP4809794B2 (ja)

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