JP4809380B2 - 自動潅水システム - Google Patents

自動潅水システム Download PDF

Info

Publication number
JP4809380B2
JP4809380B2 JP2008006174A JP2008006174A JP4809380B2 JP 4809380 B2 JP4809380 B2 JP 4809380B2 JP 2008006174 A JP2008006174 A JP 2008006174A JP 2008006174 A JP2008006174 A JP 2008006174A JP 4809380 B2 JP4809380 B2 JP 4809380B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
water storage
storage chamber
conduit
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008006174A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009100733A (ja
JP2009100733A5 (ja
Inventor
宏三 大塩
Original Assignee
宏三 大塩
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 宏三 大塩 filed Critical 宏三 大塩
Priority to JP2008006174A priority Critical patent/JP4809380B2/ja
Publication of JP2009100733A publication Critical patent/JP2009100733A/ja
Publication of JP2009100733A5 publication Critical patent/JP2009100733A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4809380B2 publication Critical patent/JP4809380B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ビルの屋上や壁面に緑化する植物(特に苔植物)に、雨水を無駄無く有効に潅水する自動潅水システムに関する。
現在地球温暖化が深刻な問題になっており、その問題は地球規模にまで広がってます。世界の温室効果ガスである2004年のCO2の排出量は265億トンまで増えており、それによる地球全体の気温の上昇によって、北極圏の氷河がとても速いスピードで溶け出してるため、その影響で海面の水位が上昇しており、一刻も早く対策を打たなければならない状況です。それで京都議定書で日本のCO2削減目標が、1990年から2008年までにマイナス6%だったのが、実際には2005年までにプラス7.8%まで上昇しており、今後も上昇の一途と考えられます。そして2006年度の日本のCO2の排出量は13億4100万トンで、やはりプラス6.4%上昇しています。(京都議定書基準の90年比)このままでは京都議定書で日本に求められている2008年から2012年までの5年間の平均でマイナス6%も達成できない状況です。その背景に我々の生活水準が向上してるため、CO2の排出量が年々増えており、そのCO2の排出量を削減することは、現在の生活水準を下げない限り不可能と考えられます。そこでこれから排出されるCO2を如何に吸収して削減させていくかが非常に重要になります。そのひとつの方法として、ビルの屋上を緑化することで、ヒートアイランド現象を抑えられて冷暖房の消費電力を削減でき、そして緑化する植物の光合成作用によって、CO2を吸収して酸素を生成する一挙両得の効果が得られます。
2007年6月23日に放映されたTBSの番組で、ビルの屋上を緑化することで、その断熱作用で緑化しない場合は、夏にコンクリートの表面温度が蓄熱作用で50℃あったのが、緑化することで20℃近く下げられ、冬は保温作用があるため、年間で電気使用料が10%削減できた実例を挙げてました。
そこでCO2削減のためビルの屋上を緑化する上で最も重要で鍵になるのは、屋上が無電源で無上水(無水道水)の状態でも、自然の恵みの雨水を如何に無駄無く利用して緑化できるかになります。電源を使ったり上水を使えば、それによってCO2をまた排出することになりますし、ビルの屋上に電源や上水の設備を設けるにはその設備費が新たにかかりますし、実現がかなり難しくなります。
そこで従来、無電源で自動的に水を供給(給水)するようにした装置の公知公報が出願されてますが、そのいずれの公知の装置では、貯水槽に溜まる水量(高さ)に比例して排水口に加わる水圧が大きくなるため、その水量(高さ)に比例した水圧分で流出する水量は大きくなります。そのため公知技術のいずれの構成も、必要以上に給水されてしまい、水を無駄無く有効に潅水できる構成ではありませんでした。またその各構成も上水(水道水)を利用して、貯水槽内に溜める水量を定期的にタイマー等で監視して補給しなければならなく、そして上水(水道水)を利用するためその分のCO2を排出することになります。またビルの屋上で上水(水道水)を利用するにはその配管設備も必要になり、地球温暖化のためにビルの屋上の緑化が容易ではないのが現状でした。
実開平3−74240号公報
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたもので、建物の屋上や壁面や屋根を緑化するのに、自然の恵みの雨水を貯水し、その貯水した雨水を無駄無く有効に利用することで、無電源で且つ無上水で緑化できる自動潅水システムを提供することである。
本発明は前記課題を解決するために、水中に浮く浮力体の浮力作用と、水が持つ表面張力による毛細管現象作用を組合せることで、及び水の重力によって高い位置から低い位置に流れる流動性の作用と、水が持つ表面張力による毛細管現象作用を組合せることで、雨水を自動的に貯水タンク内に流入させながらその都度貯水タンク内を密封の状態にし、その密封状態で貯水タンク内に溜まった水を貯水タンクの外へ搬送(導水)させるのに、水が持つ表面張力による毛細管現象の作用を利用して水を吸水材内へと吸水させながら、需要に応じた必要分の水を給水(供給)する構成にしたものである。その原理を図20で説明する。図20(a)において、容器に水を8分目ぐらい溜め、その容器を密閉状態に蓋をし、その蓋に数mm程度の開口する穴を開け、その容器を図20(b)に示すように逆さにすると、容器内にある水はその水の表面張力によって、開口する穴から流出することはなく、そのままの状態を維持し続ける。この状態の時、容器内の空気は若干負圧状態になり、その負の圧力と水の表面張力が平衡してその状態を保ち続けることになる。そこで図20(c)に示すように、その開口の穴に繊維状の高分子吸収体でなる吸水材を挿入すると、水の表面張力による毛細管現象の作用で、容器内の水はその吸水材に吸水されて浸透し容器の外へと流出していく。そしてその水の流出分に相当する空気は、小さな気泡となって容器内の水の中を上昇していきます。そのためこの構成であれば、容器内にある水の量に関係なく、水の表面張力による毛細管現象の作用で水が浸透していき、その浸透する水量分のみ流出させることができます。その流出する水の量は、吸水材の断面積に比例し、吸水材の断面積に応じて適当に流出する水量を調整できます。その吸水材の断面積が小さい場合は、吸水された水が吸水材から下に水滴となって落ちることはなく、その吸水材の表面から蒸発していく水量分のみ容器内の水が減っていくことになります。実際に図20(d)に示すように、水が200ml入る容器に水を8分目まで入れて、吸水材にティッシュペーパーを挿入して試験をしたが、その容器内の水が全部無くなるのに、開口が2.5mmで1日半、2mmで3日、1.5mmで5日を要した。(注;その日の気温や湿度で水の蒸発量が変わる。)ティッシュペーパーを挿入しない容器では、容器内の水は全く減ることがなく、これによりティッシュペーパーが毛細管現象の働きをして、水を搬送できることが確認できる。
また水中に浮く浮力体の浮力作用を利用することで、及び水の重力によって高い位置から低い位置に流れる流動性の作用を利用することで、貯水タンク内を密室になった負圧状態を自動的に造ることができ、本発明は貯水タンクに溜めた雨水を、水に浮く浮力体の浮力作用と、及び水の流動性の作用と、水の表面張力による毛細管現象の作用を組合せることで、雨水を自動的に適量分給水する構成にしたものである。
本発明の自動潅水システムは、自然の恵みの雨水を貯水して、その貯水した雨水を無駄無く有効に利用でき、建物の屋上や壁面や屋根で電源や上水(水道水)の設備が無くても、常時貯水した雨水から適量の水を供給して植物を生育できるため、ヒートアイランド現象の低減や、光合成によるCO2削減を半永久的に行え、地球温暖化防止にも大いに貢献できる。
本発明を図面を基に詳細に説明する。
図1、図2は、本発明の実施例の構成を示したものである。図(b)は雨水を溜めて貯水する貯水タンク1の全体の斜視図を示し、図(a)はその貯水タンク1の側方から見た縦断面図、図(c)はその正面から見た縦断面図を示す。
貯水タンク1をポリプロピレンや塩化ビニルやABS樹脂等のプラスチック材で直方体状に形成し、その上部開口に図の様に斜めに傾けた雨受け部1aを設ける。そして貯水タンク1内を仕切り部1hで上槽と下槽とに仕切り、上槽には雨水を溜める貯水室1Aを形成し、下槽には貯水室1Aから雨水を流入する分室1Bを形成し、両槽を仕切る仕切り部1hに円形状の孔でなる開口部1bを設け、貯水室1A内に溜まった雨水をその開口部1bから分室1B内へと流入させる。その開口部1bの下には格子状で自由に水が出入りする囲い部1cを設け、その囲い部1c内に中空の球体でなる浮力体2を設ける。そして分室1Bの側面の下側には分室1B内に溜まった水を排出する排出口1dを設ける。その排出口1dに水を搬送する導水管3を挿入し、排出口1dの開口から水が漏れないようにしっかり固定する。その導水管3の端部を図15に示す給水管4の端部に形成した給水口4dに嵌合して接続し、その給水管4に横長に形成した隙間部4bに、後述する吸水材5を隙間無く嵌合して設けた構成になっている。
この構成で実施する状態を各図に基づいて詳述する。図3は本発明の自動潅水システムの1実施例の断面図を示したもので、図17(a)はその構成の斜視図であり、図18(b)はその構成をビルの屋上に実施した状態を示す。
18(b)に示すように、本発明の構成をビルの屋上に設置して実施すると、図3(a)に示すように、雨水は適当な幅と長さに形成した吸水材5上や、貯水タンク1に設けた雨受け部1a上に均一に降り、雨水が溜まっていく。その雨水はやや斜めに傾けた雨受け部1aの面から貯水タンク1内へと流れ、その貯水タンク1内で貯水室1Aに流れた雨水は仕切り部1hに設けた開口部1bを通り、分室1B内へと流れていく。そしてその分室1B内の水嵩が高くなると、その水の自重により分室1B内に挿入した導水管3内へと流れ、その水は導水管3を通って給水管4内へと流入していく。次にその水は給水管4内に形成した中空部4a内に充満していき、やがて満水状態になる。そこで給水管4の中空部4aと吸水材5の端部とは隙間無く密接しており、中空部4a内は密室状態になってるため、中空部4a内に充満した水は、パスカルの原理で中空部4a内に加わる水圧はどの部位でも同じになる。そして中空部4a内に充満した水は、水の表面張力による毛細管現象の作用で、吸水材5の端部から徐々に吸水していき、やがて吸水材5全体に浸透していく。また同時に空から降る雨も吸水材5に吸水されるため、その雨水は吸水材5の面上から徐々に全体に吸水されていき、やがて全体が雨水で満水状態になる。そうなると中空部4a内にある水は吸水材5の端部から吸水されなくなり、その吸水されない水は分室1B内でどんどん溜まっていく。そしてその水は図の様に途中浮力体2を浮かせながら上昇していき、その水がある程度溜まった時点で、浮力体2の上部がその浮動によって開口部1bを閉栓状態に蓋をするため、分室1B内には空気の空隙ができた状態で、貯水室1A内の水が開口部1bから分室1B内へと流入するのを妨げ、それ以上の雨水は貯水タンク1内でどんどん溜まっていく。そして雨が降り続く限り、その雨水は貯水室1A内が満杯になるまで溜まっていく。
本発明の原理を説明すると、図3(c)において、浮力体2の浮力をF、浮力体2の重量分の重力をg3、貯水タンク1の設置面から分室1B内に溜まる水の高さをh1、貯水室1A内に溜まる水の高さをh2、導水管3の導水断面積をs、開口部1bの開口面積をSとすると、分室1B内から導水管3内に加わる水が流出しょうとする圧力g1は、
g1=s×h1であり、
貯水室1A内から開口部1bに加わる水が分室1B内に流入しょうとする圧力g2は、g2=S×h2となり、
本発明の構成は、F>g1+g2+g3となる浮力体2で構成しており、浮力体2に生じる浮力Fは、その浮力体2が水中に沈む同体積分の水量に相当する重量分の浮力Fが上向きに作用するため、浮力体2の上部と開口部1bとの接する開口面は密接状態となり、貯水室1A内の水は分室1B内へと流入できない。そして分室1B内の水も導水管3から流出せず、そのままの状態を保つ。その貯水室1A内の水が満杯になった時に、F=g1+g2+g3となるように浮力体2の浮力Fを構成すれば、貯水室1A内の水は満杯以下であれば、その貯水室1A内の水が分室1B内へと流入することはない。
ここで十分な浮力がない浮力体で構成した場合を考えると、貯水室1A内の水が如何なる高さでもF<g1+g2+g3となり、貯水室1A内の水は分室1B内へと流入するため、その貯水室1A内の水がどんどん流入してくることになり、その状態は浮力体の上部と開口部1bとの開口面が常に近接状態で接してない状態であり、その浮力体には、開口部1bから浮力体を押下げる圧力g2と排出口1dから浮力体を引き下げる圧力g1が、常時下方向に働くため浮力体が上下に動き、貯水室1A内の水もその状態では常時分室1B内へと流入していくことになる。そしてその状態では、導水管3内にも貯水室1A内の水の圧力g2と分室1B内の水の圧力g1との両圧力が同時に加わって、導水管3内にその両圧力が作用するため、貯水室1A内の水は分室1B内に常時流出し、その状態では貯水室1A内の水量(高さ)が多いほど、導水管3内に加わる圧力(水圧)も大きくなり、その導水管3内から流出する水の量も貯水室1A内の水量(高さ)に比例して多くなってしまう。また仮にその状態で導水管3に流量を調節するバルブを設けて流量を絞ったとしても、その導水管3内には常に貯水室1A内の水の圧力g2と、分室1B内の水の圧力g1の両圧力が加わるため、その両圧力で導水管3内から水が流出し続け、必要以上の余分な水が流出してしまうことになる。
本発明の構成において、図3(c)の状態で、雨が降って貯水室1A内に水が溜まり、前記のF>g1+g2+g3の状態で、貯水室1A内の水が開口部1bから分室1B内に流入できない状態で、雨があがって吸水材5に吸水されてた水が蒸発(気化)し始めると、吸水材5内に吸水されてた水が次第に蒸発(気化)していきながら、同時に吸水材5内にある水と給水管4内にある水とが表面張力による毛細管現象で、給水管4内にある水が吸水材5内へと吸水されて浸透し続け搬送していく。その毛細管現象による吸水の作用で、吸水材5に接続した給水管4内へと導水管3内の水が移動し、同時に分室1B内の水が導水管3内へと流入していく。その時の分室1B内の状態は前記の図20(c)(d)の状態になり、その状態で密閉した容器内の空気が負圧状態になったように、分室1B内も同様に負圧状態になるため、その負圧になる圧力によって、貯水室1A内の水が密接状態の開口部1bからその負圧分に相当する水量の水が流入して浸水してくる。そのため貯水室1A内から分室1B内へと水が流出する水量は、吸水材5の水が蒸発(気化)する分に相当し、その蒸発(気化)分を常に補給できることになる。そのため必要以上の余分な水が貯水室1A内から吸水材5へと給水されることがない。
ここで貯水室1A及び分室1Bの雨水を溜めて収容する容積は、吸水材5の設置面積や設置地域の降水量に応じて適当に設定してよく、十分に大きな収容容積で設計すれば、自然の恵みの雨水のみで十分な水を供給することができます。また降水量は降雨面積に比例するため、図2(a)(b)に示すように、雨受け部1aをスライド式に拡げるようにして構成することもできる。また本発明の構成で導水管3及び給水管4を一体にして構成してもよい。
図4は、本発明の他の実施例の構成を示したものである。図4(a)は、浮力体2を2個連結して設けて構成したものである。この構成であれば、開口部1bには下方の浮力体2の浮力による押す圧力と、上方の浮力体2の浮力による引く圧力によって、よりいっそう密接状態にして開口部1bを塞ぐことができる。また図4(a)では分室1Bの側面に横に長い幅を持った排出口1dを設け、その排出口1dに直接吸水材5を挿入して設けており、図18(c)にその構成で設置した状態を示しており、導水管3や給水管4を設けなくても、吸水材5に分室1B内から直接吸水して給水するように構成することもできる。図4(b)はてこの原理を使って、小さな浮力体2でも十分な密接状態にして開口部1bを塞ぐように構成したものである。仕切り部1hに支軸部2bを設け、その支軸部2bに「く」の字状に形成したてこ腕2aを枢支し、そのてこ腕2aの先端に浮力体2を設け、てこ腕2aの頂点に球状の閉栓部2cを設けたものである。この構成であれば、小さな浮力体2でもてこの原理で大きな圧力が作用し、開口部1bを閉栓部2cで塞いでしっかり密接状態にできる。尚、本構成では開口部1bの周縁を貯水室1A内側に突状に形成しており、例えば不要物が貯水室1A内に入っても、その不要物が開口部1b内に入りにくい構造になっている。また開口部1bには適当に水を浸透して通すフィルタ1fを設けており、そのフィルタ1fによって分室1B内への水の流出量を緩やかにできる。また本構成では、排出口1dにバルブ1eを設けており、そのバルブ1eの開閉調節によって、分室1B内に加わる負圧状態と、導水管3内に流れる水の流量を微妙に調節できる。
図5は、本発明の構成で、水を間欠的に供給できるように構成したものである。貯水タンク1を上から上槽に貯水室1A、中槽に分室1B、下槽に一時貯水室1Cを形成し、各槽に上方と下方に仕切る仕切り部1hを設け、分室1Bと一時貯水室1Cを仕切る仕切り部1hに、両室に連通する開口部1bを設け、その開口部1bに嵌合する適当な断面積の吸水材5をその片側を分室1B内に出し、反対の片側を一時貯水室1C内に挿入して設け、その一時貯水室1C内には図の様に∩形に曲げた導水管3を設けて構成したものである。この構成で徐々に雨水が分室1B内と貯水室1A内に溜まっていき、浮力体2によって分室1Bが密閉(密封)状態に保たれた状態の時、開口部1bに設けた吸水材5は、水が持つ表面張力による毛細管現象と下方に働く重力によって、吸水される水が吸水材5に浸透しながら下方に搬送され、分室1B内から一時貯水室1C内へと水が徐々に流入していく。その時分室1B内はその流入する水の分で負圧状態になるため、その負圧分は貯水室1A内から分室1B内へと水が逐次流入してくる。そして一時貯水室1C内に溜まる水が、∩形に曲げた導水管3の最高点よりも下方のd1の高さの時には、水は導水管3内に流れることはないが、水が∩形に曲げた導水管3の最高点よりも上方のd2の高さになった時には、一時貯水室1C内の水は導水管3内に流入して流れ出し、その水は高さが∩形に曲げた導水管3の入り口の高さになるまで流れ続ける。従ってこの構成によって、吸水材5から徐々に浸透してきた水を一時貯水室1C内に所定の量に達するまで溜めておき、その所定量になった水をその都度間欠的に給水することができる。ここで吸水材5から浸透する水の量は、その吸水材5の断面積に比例するため、その断面積を適当に設定することで、間欠的に必要量の水を適当に給水できる。この実施例の構成で、まっすぐに伸ばした導水管3を排出口1dに挿入して設け、一時貯水室1C内に溜まる水をその導水管3を通して常時連続的に排出するように構成しても勿論よい。また分室1Bと一時貯水室1Cを仕切る仕切り部1hに設けた開口部1bに、後述する図8(a)に示すように開口部1bを構成して、その開口部1bに前記の吸水材5を特に設けなくても、その開口部1bから水が適当に流入してくるように構成してもよい。
尚、間欠的に水を供給する構成としては、容器に水が溜まることで重心の位置が移動し、その容器が傾いて放水するようにした後述する図11に示す鹿おどしの原理の構成にしてもよい。一時貯水室1C内に間欠的に所定の量溜めた水は∩形に曲げた導水管3で排出し、その導水管3に前記実施例と同様に給水管4を接続し、その給水管4から適当長幅の吸水材5に水を供給するようにできる。また図4(a)に示すように、一時貯水室1Cに間欠的に所定量溜めた水を直接吸水する吸水材5を横長に形成した排出口1dに設け、一時貯水室1C内から直接吸水して排出するように構成してもよい。また同様に本発明の構成を貯水室1A及び分室1Bに水を直接吸水する適当長幅の吸水材5を排出口1dに設けて実施してもよい。本実施例の構成では、貯水室1A内に発泡スチロール等でなる平板状の浮きシート1iを設けており、貯水室1A内に雨水が溜まると浮きシート1iが水面上に浮き、その浮きシート1iによって、貯水室1A内に溜まった水表面と空気とが触れる面積が小さくなり、空気中に蒸発する水の量を極力少なくすることができる。
図6、図7は、前記の各実施例の構成で、分室1B内の容積を小さくし、そして上下に浮動する浮力体2の動きの幅を小さくした構成である。図(a)のように分室1B内の容積を小さくすることで、分室1B内に溜まる水量が少なくなるため、分室1B内の水が吸水材5へと必要以上に給水されることを極力抑えることができ、また分室1B内から給水する水量を微妙に調整できる。分室1B内の容積も図6(b)に示すように、分室1Bの容積の幅Lを適当に設定することで調整できる。図6(c)に示す構成は、分室1B内に貯まった水がある所定の量に達した時に、水が流出するように構成したものである。前実施例と同様に分室1B内に溜まった水が、∩形に曲げた導水管3の最高点よりも下方のd1の高さの時には、水は導水管3内に流れることはないが、水が∩形に曲げた導水管3の最高点よりも上方のd2の高さになった時には、分室1B内の水は導水管3内に流入して流れ出し、その水は水の高さが∩形に曲げた導水管3の入り口の高さになるまで流れ続ける。
図7は、分室1B内に挿入する導水管3の高さを適当な高さに設定した構成を示す。前実施例で示したように、導水管3の導水断面積をs、分室1B内に貯まる水の高さh1の時、分室1B内から導水管3内に加わる水が流出しょうとする圧力g1は、g1=s×h1となり、そのg1は導水管3を挿入する排出口1dの高さhを高くしても調整できる。その排出口1dの高さhによって、浮力体2との位置関係が係るため、その構成でも分室1B内から流出する水量を微妙に調整できる。
図8、図9、図10は、本発明の浮力体の浮力作用を応用したもうひとつの実施例の構成を示したものである。図8及び図9、図10の構成において、貯水室1Aの上部内で雨受け部1aの下方に、図の様に中央に低く凹状に窪んだ空間部1lを形成した貯水部1jを設け、その貯水部1jの中央の凹状に窪んだ空間部1lの下方に開口した流入部1mを形成し、その凹状に窪んだ空間部1l内に雨水で水没した際に適当な浮力で浮く浮力蓋体2Aを設けて構成したものである。その浮力蓋体2Aの作用と働きについて、図8(c)(d)で詳述する。雨受け部1a上に降った雨水は貯水タンク1の中にどんどん入りながら貯水部1j上に注がれる。そして雨水が貯水部1j上に溜まり集積される。するとその雨水は貯水部1jの中央が低く窪んだ空間部1l内へとどんどん溜まっていく。そしてその雨水で浮力蓋体2Aが水没すると、その浮力蓋体2Aの浮力の働きで若干浮き、その際に浮力蓋体2Aと開口した流入部1mとの間に隙間ができるため、図8(d)に示すように雨水はその隙間から下方の貯水室1A内へとどんどん流入していき、雨水が窪んだ空間部1l内に流入していき溜まる間は、浮力蓋体2Aの浮力の作用が働き、雨水が開口した流入部1mから下方の貯水室1A内へとどんどん流入していくことになる。この浮力蓋体2Aの浮力は、浮力蓋体2Aの比重が水の比重より小さければ浮力作用が働くため、そして水の比重が1立方cmあたり約1gであるから、例えば浮力蓋体2Aを200立方cmで重量199gで構成すれば、浮力蓋体2Aが水没した際、理論上浮力が若干働いて浮力蓋体2Aと開口した流入部1mとの間に若干隙間ができて、水が下方に流入することになる。比重が水より小さい浮力蓋体2Aとしては、例えばゴム材でなる浮力蓋体2Aで実施することができる。
次に、雨が止んで雨が雨受け部1a上に降らなくなると、雨水は貯水部1jの窪みの空間部1lに流入しなくなり、そして浮力蓋体2Aの自重によって開口した流入部1mが塞がれ、窪みの空間部1lに溜まった雨水は流入部1mから下方の貯水室1A内へと流入しなくなる。そして窪んだ空間部1l内に溜まった雨水が蒸発して無くなると、浮力蓋体2Aの自重によって流入部1mが塞がれて、貯水室1A内は完全に密封状態になり、図20(c)(d)と同じ状態で、貯水室1A内に溜まった水は貯水室1A内から蒸発することなく、総て導水管3内に流入していきながら搬送し、吸水材5の表面から蒸発していくことになる。
本実施例の構成で図8(a)は、貯水室1Aの底面の仕切り部1hに、分室1B内へと水が流入する適当な大きさの開口部1bを形成し、その開口部1bに図のような導水材1kを挿入して設けたものである。その構成によって貯水室1A内の水は、その導水材1kの表面を表面張力の作用で伝わりながら分室1B内に注がれていき、分室1B内に注がれた水が溜まると導水管3内に流入して搬送される。その際、分室1B内の空気はその流出する水量分開口部1bから貯水室1A内へと抜けていく。この構成により、導水材1kの表面を表面張力の作用で伝わっていく水量のみ、分室1B内へと水を流出させることができ、貯水室1A内に溜まった水量によって、その流出する水量は影響されない。尚、特に導水材1kを開口部1bに設けなくても、開口部1bの形状を例えば一部分を下方に長く延ばして構成するなどで、貯水室1A内の水が分室1B内へと適当に流入するように構成してもよい。
尚、この構成で分室1B内に外から僅かな空気が流入するよう、分室1Bの上方にピンホールの孔を開けて構成してもよい。また導水材1kは、吸水しない素材で構成してもよいが、吸水する素材で吸水しながら水が搬送する構成にしてもよい。
図8(b)は、貯水室1Aの底面に形成した開口部1bに直接導水管3を挿入して設けて構成したものである。図17に示すように給水管4に接続した吸水材5の表面張力の作用で、吸水する水量の分が貯水室1A内から直接導水管3内へと流れ、必要量の水量が給水管4内へと搬送される。この構成でも貯水室1A内に外から僅かな空気が流入するよう、貯水室1Aの上方にピンホールの孔を設けて構成してもよい。
図9は、開口部1bに吸水材5を隙間無く設けて構成したものである。図9(a)において、貯水室1A内にある水は開口部1bに設けた吸水材5の表面張力の作用で、その吸水した水量分が貯水室1A内から分室1B内へと注がれる。この注がれる水量は吸水材5の断面積に比例して増減する。この構成でも分室1B内に外から僅かな空気が流入するよう、分室1Bの上方にピンホールの孔を設けて構成してもよい。図9(b)は、図9(a)の構成で更に分室1B内に浮力体2を設けて構成したものである。分室1B内にある程度水が溜まると、浮力体2の浮力によって開口部1bを塞いで水が流入してくるのを防ぐため、水の給水量を微妙に調整できる。図9(c)は、図9(a)の構成で分室1B内に図の様に∩形に曲げた導水管3を設けて構成したものである。この構成であれば、前実施例と同様に分室1B内に溜まる水が、∩形に曲げた導水管3の最高点よりも下方のd1の高さの時には、その水は導水管3内に流れることはないが、その水が∩形に曲げた導水管3の最高点よりも上方のd2の高さになった時には、分室1B内の水は導水管3内に流入して流れ出し、その水は水の高さが∩形に曲げた導水管3の入り口の高さになるまで流れ続ける。
図10は、図8の構成において、貯水タンク1内に分室1Bを設けず、貯水室1Aのみで構成したものである。この図10の構成のように非常に簡単な構成で本発明を実施することができる。そして図8から図10に示す構成で、貯水室1A内の密封された密室内にある空気には、貯水タンク1内に溜まった雨水の重量により負の圧力が加わるため、流入部1mの開口を塞ぐ浮力蓋体2Aには、掃除機で吸引したのと同じような吸引作用による負圧力が加わり、その吸引する圧力は貯水室1A内に溜まった水量が多いほど、その水量の重量分が密室内の空気に加わるため、その負圧分浮力蓋体2Aに加わる吸引力が大きくなり、従って水量が多いほど貯水タンク1内の密封状態は強くなる。そのため貯水室1A内に溜まった雨水が、排出口1dから自然に流出してしまうことが無い。従来の潅水システムの構成では、貯水タンク内に溜まる水量が多ければ多いほど、貯水タンクの排出口に加わる水圧が大きくなるため、その排出口から流出する水量は比例して多くなってしまう。また本発明の構成では、貯水室1A内の水が気化してその水蒸気が浮力蓋体2Aと流入部1mの接する面に付着するため、その水分の湿りで密封状態は非常に強くなる。また浮力蓋体2A又は流入部1mの接する面に光触媒の酸化チタン膜を成膜しておいてもよく、その部分に紫外光が当たることで自浄してその面上に水の膜ができるため、密着度が増す構成になる。また浮力蓋体2Aの重心を中心からずらして偏心した構成にすることもでき、その浮力蓋体2Aの構成であれば、その重心に近い側面を滑らかな面に仕上げておけば、その側面は必ず下側を向くため、その面を必ず流入部1mの面と接するように構成することができる。
各実施例の構成で、貯水室1A及び分室1Bに外から僅かな空気が流入するよう、ピンホールの孔を設けて構成してもよく、また前記した各実施例の構成及び後述する図11〜図13の各実施例の構成で、図15(e)に示すように図15(d)に示す導水管3内に吸水材を充填しておき、その吸水材の吸水作用によって水を導水(搬送)するように構成してもよい。また図15(f)に示すように、導水管3内に適当な太さで紐状の吸水材5cを通しておき、その導水管3内に適当な隙間を空けておき、その紐状の吸水材5cの吸水作用で導水していくのと、適当な隙間を空けた空間部分を流れる水流によって、導水管3内を水が導水(搬送)するように構成してもよい。また導水管3内に適当な太さで紐状の導水材1kを通しておき、その導水材1kの表面を水の表面張力の作用で、水が導水管3内の適当な隙間を伝わっていくようにしてもよい。これにより導水管3内で水が滞ってしまうことがない。また導水管3内を通す紐状の吸水材5cや紐状の導水材1kや充填する吸水材5を、給水管4内にまで通して実施してもよく、さらに給水管4内から水を吸水するシート状の吸水材5に接続又は一体化して設けてもよい。導水管3内を流れる水量は、導水管3内の内径や紐状の吸水材5cや紐状の導水材1kの太さによって適当に設定できる。
図11〜図14は、本発明の水が重力によって高い位置から低い位置に流れる流動性の作用を利用した実施例の構成を示したものである。図11〜図14の各構成において、貯水タンク1の上部で雨受け部1aの下方に、図の様に中央を低く形成した貯水部1jを設け、その貯水部1jの中央部に開口する流入部1mを形成し、その流入部1mから雨水が都度流入する偏心容器11を図のように回動自在に軸支して設け、その偏心容器11内に水が満杯状態に溜まると、その偏心容器11全体の重心が(図の右方向へ)移動するため、支軸11aを中心に回転し、そして偏心容器11内に溜まった水を仕切り部1h上に放水するようにした構成である。
この構成の本発明の原理をさらに図11の図(b)〜図(f)で詳述すると、偏心容器11は仕切り部1h上に設けた支持部11b上に支軸11aで回動自在に軸支してあり、その支軸11aを中心に回動自在になっている。偏心容器11内は筒状に形成してあり、流入部1mから流入した雨水は図のようにその偏心容器11内に流入する構成になっている。偏心容器11の後端部は重量部11cを設けており、図(b)の偏心容器11内に水が流入してない状態では、偏心容器11全体の重心が支軸11aから後端側(図で支軸11aから左側)に位置し、その状態では偏心容器11の後端部は仕切り部1hに形成した流入部1mを密封状態に塞いだ状態になっている。そしてこの塞いだ状態では前記の図8〜図10の構成と同様に、貯水室1A内は負圧になった密封状態に保たれるため、その状態では貯水室1A内の水が排出口1dから自然に流出することはない。
次に図(c)に示すように、偏心容器11内に雨水が流入してその容器内の水量が増すと、偏心容器11全体の重心の位置が支軸11aへと(図の左から右方向に)に移動していき、図(d)に示すように偏心容器11内の水が一定量の満杯状態になると、偏心容器11全体の重心の位置は、図の支軸11aの右方向に移動するため、その重心位置の移動により偏心容器11は矢印の方向に回転し、図(e)の状態になり偏心容器11内の水が一気に仕切り部1h上に流れ出す。その流れ出した水はその流動性で重力によって高い位置から低い位置に移動するため、その水が最も低い位置に開口する流入部1mから貯水室1A内へと流れ込む。そして図(f)に示すように偏心容器11内の水が空になると、再び偏心容器11の後端側の方が重くなり、重心が図の支軸11aより左方向に移動するため、図の矢印方向に回転して再び図(b)の状態に戻り、流入部1mが塞がれて貯水室1A内は密封状態に保たれる。この図(b)から図(f)の繰り返しは雨が降ってる間中、偏心容器11内に雨水が流入して自動的に繰り返され、次に雨が止むと図(b)の状態になって貯水室1A内は密封されて密封状態が保たれることになる。そして前実施例の構成と同様に、貯水室1A内は密封されて負圧状態になるため、貯水室1A内の水は排出口1dから導水管3を通り、図17に示す吸水材5で吸水されながら導水されることで、自動的に貯水室1A内の水を給水(供給)できる。
図12は、偏心容器11とは別体の球体の蓋体12によって、開口する流入部1mを密封状態に塞いで密封する構成にしたものである。図(d)に示すように、偏心容器11の後端部に蓋体12を動かす環状の作動部11dを設け、そして蓋体12はその蓋体12よりいくらか内径が小さい作動部11d内に載置させており、図(b)に示すように、偏心容器11全体の重心位置が支軸11aより後端側にある場合は、その後端部は仕切り部1h上に着いており、同時に作動部11dと偏心容器11との間は、くの字に曲がり、図(b)のように屈曲して蓋体12は作動部11d上から外れて完全に自由な状態になり、その蓋体12の自重で流入部1mを密封状態に塞ぐことができる。この構成であれば偏心容器11の後端部の位置精度が若干ラフになってても、作動部11d上に載置した蓋体12が完全に自由な状態になるため、その自重で流入部1mを完全に密封状態に塞ぐことができる。前実施例で示した構成では、浮力蓋体2Aは水より比重が小さくて水に浮く条件であったが、本実施例の構成では蓋体12が水より比重が大きくて水に浮かない条件でも実施できるため、雨が止んだ後の貯水室1A内の密封状態は同じ体積であれば、比重の大きい蓋体12でさらに大きくなる。図(c)は偏心容器11内に溜まった雨水が満杯状態になって、偏心容器11が図のように傾いた状態で、蓋体12は作動部11dによって上に持ち上げられ、同時に偏心容器11内の水が流動して、その水は低い位置に開口する流入部1mから貯水室1A内へと流れ込んでいく。この図(b)(c)の状態が雨が降ってる間中自動的に繰り返し行われ、貯水室1A内には本発明の構成で流れ込む雨水が溜まっていくことになる。そして雨が止むと蓋体12によって貯水室1A内は密封状態に保たれる。図14(a)(b)は、他の実施例の構成を示したものである。図(a)に示すように偏心容器11の後端部に支軸11aを中心に回動自在なアーム(腕)状の作動部11dを設けたもので、偏心容器11の後端部が仕切り部1h上に着いてる状態では、その作動部11dは蓋体12に接してなく作動せず、貯水室1A内は蓋体12によって密封状態に塞がれている。次に偏心容器11内の水が満杯になって図(b)のように傾くと、前記の作動部11dはその自重で矢印方向に回転し、ストッパー11eで止められると共に蓋体12の側面を押し上げる。そのためその蓋体12は流入部1mを塞いだ位置から離れ、流入部1mに図のように開口ができて偏心容器11内の水が貯水室1A内へと流れ込むようになっている。そして図(a)と図(b)の状態を繰り返すことで、貯水室1A内に雨水がどんどん流入される。ここで蓋体12の形状は球体に限らず錐体や他の形状でもよいし、また作動部11dの形状も環状やアーム(腕)状の形状や他の形状で実施してもよい。
図13は、貯水タンク1内を仕切り部1hで仕切り、その仕切り部1hに形成した流入部1mの開口に搬送管13を設け、その搬送管13を通して雨水を貯水室1A内に移動するように構成したものである。図のように雨受け部1aから貯水部1j上に流れ込んだ雨水は、その中央部が低くなってる貯水部1jに形成した流入部1mへと流れ込み、その流れ込んだ雨水は下方に位置する偏心容器11内へと注ぎ込まれる。図(b)(c)に示すように、搬送管13内にはばね13bの復元力で上方に動く作動棒13aと、その作動棒13aの先端部に封止弁13cが封止口13dを封止するように設けている。そして図(b)の状態では、偏心容器11の後端部にその自重で押される作動棒13aによって、その先端に設けた封止弁13cが封止口13dを密封状態に封じるため、この状態で仕切り部1h上に注がれた雨水は、貯水室1A内に流入することはない。次に偏心容器11内に注ぎ込まれた雨水で、偏心容器11全体の重心位置が移動し、図(c)のように偏心容器11が回転して傾くと、その偏心容器11内の水が一気に仕切り部1h上に流れ出し、同時に偏心容器11の後端部に押さえられてた作動棒13aが、自由な状態になってばね13bの復元力で上方へと動く。その時図のように搬送管13内には上から下へ通じる隙間ができるため、その隙間から仕切り部1h上に流れた雨水が貯水室1A内へとどんどん流入していく。そして前実施例と同様に図(b)と図(c)の状態を繰り返すことによって、貯水タンク1上に降った雨水を貯水室1A内へとどんどん流入できる。次に雨が完全に止むと図(b)の状態になって、貯水室1A内は封止弁13cによって密封状態に保たれ、貯水室1A内は負圧状態になる。図14(c)(d)は、図13(b)(c)と同様の原理で実施する構成であり、搬送管13を図のように折り返し曲げた構成にしたもので、万が一搬送管13内に小さな異物が入ったとしても、封止弁13cの下側に溜まるため、貯水室1A内へと入りにくくなる。またこの搬送管13を取り外し可能にして、中の異物を取り除くようにもできる。図13(b)と図14(c)の状態では、前述のように貯水室1A内は負圧状態になるため、封止弁13cは貯水室1A内に溜まった水の重量で吸引された状態になり、密封状態が保たれる。
尚、図11〜図14で示した構成にあっては、前記の図8、図9で示した各構成と同様に、貯水室1Aの下側に同じ構成の分室1Bを設け、貯水室1A内に溜まった雨水を一旦分室1B内に溜めて、その水を徐々に流出させたり、間欠的に流出するように構成してもよい。
図15(a)〜(c)、図16は、本発明を構成する給水管4の拡大した図を示したものである。図15(a)〜(c)において、給水管4を図のように適当長の筒状に形成し、その給水管4に適当な空間にした中空部4aを形成し、その中空部4aの空間とつながる適当な幅の隙間にした隙間部4bを形成し、その中空部4a内に水を注入する給水口4dを端部に設けて構成したものである。この構成で図17(b)に示すように、隙間部4bに吸水材5を嵌入して挟んだ状態にして、留め具4eでしっかり固定する。その状態で給水口4dに導水管3を嵌合し導水管3から水を供給すると、その供給された水は次第に中空部4a内に広がっていき、そしてその水は接する吸水材5へと水の表面張力による毛細管現象で適当量常時吸水されていく。それでパスカルの原理によって、密閉された中空部4a内に加わる圧力(水圧)はどこでも一定で同じであるため、水が接する吸水材5内へとどの位置でも水が均一に浸透して吸水されていき、吸水材5全体が均一になるまで浸透していく。給水管4に適当な幅tの隙間部4bを形成することで、その幅tの部分は水が蒸発することなく水が浸透するのみで密な状態になっており、この隙間部4bの幅tによって中空部4a内に水が満たしていくようにでき、必要な給水量を微妙に調整することができる。ここで給水管4の長さは吸水材5の大きさに応じて適当長に形成して実施してよく、また実施例では直状のみを示したが、L字状に曲げて構成してもよく、コの字状やロの字状に四角に囲んで構成してもよい。またジョイント式に接続できるように構成してもよい。
図16は、給水管4の他の実施例の構成を示したものである。給水管4を図のように中空で適当長の筒状に形成し、その給水管4の側面に適当数の開口4c、4c・・・4cを形成し、給水管4内に適当な中空の中空部4aを形成して構成したものである。この構成で給水管4に形成した各開口4cを下側に向け、吸水材5の面上に当接させた状態にして、給水口4dに導水管3を嵌合させ、導水管3から水を供給すると、その供給されてくる水は中空部4a内で次第に広がっていき、同様にパスカルの原理で密閉状態の中空部4a内に加わる圧力(水圧)はどこでも一定で同じであり、その中空部4a内にある水は各開口4cから当接する吸水材5の面へと均一に浸透していくため、この構成でも同様に実施可能である。図16(c)は本構成の他の実施例の構成を示したものであり、給水管4をくし状に連結形成して広域に水を給水できるようにした構成であり、吸水材5の面積に応じて適当数連結して構成できるようにしてもよい。尚、各開口4cの穴の大きさは、給水する水の量に応じて適当に設定してよい。
図17、図18は、本発明によって実際の植物を栽培する構成を示したものである。自治体によっては建物の屋上に緑化することを義務付けてるところもあり、建物の屋上を緑化するために観賞用の綺麗な草花を生育すれば、ヒートアイランド現象の低減や光合成作用によるCO2削減の効果が得られる。然しながらそれを実現するには、次の幾つかのハードルがあり、その実現は容易ではなかった。
1)生育するのに土が必要であり、吸水材5上に土を盛って構成しなければならない。
2)観賞用の草花は、雨水だけでは生育できなく、定期的に給水する上水(水道)の設備や肥料の供給が必要である。
3)建物の屋上は強固な造りになってなく、屋上緑化には軽量化が条件で、1平方メートルあたり60kgまでの制限がある。(TBSの番組で放映した内容)
4)定期的なメンテナンス(水や肥料をやったり雑草を抜いたり)が必要で、設備費や維持費がかなりかかる。
以上の諸事情から、建物の屋上の緑化は容易ではないが、実際に緑化できれば、緑化による断熱効果で冷房費や暖房費を削減でき、実際に年間の電気使用料を10%削減できた実例もある。(TBSの番組で放映した内容)また緑化することで美化や気持ちの安らぎを得られるといった効果もある。そこで本発明の自動潅水システムの構成によって苔を栽培することで、建物の屋上や壁面や屋根に、自然の恵みの雨だけで維持費もかからず簡単に緑化でき、しかも地球温暖化対策にかなり貢献できる。
苔について苔の持つ特性(性質)を詳述すると、苔は4億年も前に海から地上に上がった最初の植物であり、その当時の地球の環境は二酸化炭素が現在の20倍の環境であり、その厳しい環境で生き抜いてきた苔は、非常に生命力の強い生物で、現在世界に2万4千種、日本に2千5百種ほど生育している。また苔は他の植物と違って発達した根を持たない植物で、苔は葉から霧や雨、空気中に漂う水分を吸収して生育できる。また苔は乾燥すると葉を縮めて休眠状態になるため、その状態でも半年位は緑色を保ち、その後黄色や茶色に変色しても数ヶ月から1年位はそのまま生き続けることができ、その後水分を与えれば再生します。そのため自然の恵みの雨でも十分生育できます。(但し、乾燥して水が無い状態であると休眠するため、その状態では光合成は行われない。)それに一般の樹木が枯れて腐敗すると、吸収したCO2以上のCO2を発生するのに対して、苔は光合成で吸収したCO2を完全固定化できます。
苔植物は蘇類と苔類に大別でき、蘇類にはスギゴケ、スナゴケ、ハイゴケ、ミズゴケ、苔類にはゼニゴケ等があります。そして生育の仕方によって、半日陰性の乾燥性、半日陰性の湿潤性、好日性の湿潤性に大別できます。
苔植物の中で地球温暖化防止のために特に注目すべきスナゴケは、自重の約20倍もの水分を保つことができ、乾燥に強く日当たりの良い場所で育ち、暑さや寒さの気温の変化に強く、そして土や肥料が不要で無機質(砂、石、ガラス、コンクリート等)の基板でも育つため、本発明を実施する上で苔植物ではスナゴケが好適である。それで苔は水分が無い乾燥した状態であれば休眠状態となり、その間は光合成も休止してしまうが、本発明の構成によって雨が降らない間も適度に水分を補給し続けることができ、苔による光合成を長く継続できます。そのため地球温暖化対策のひとつの鍵となる屋上の緑化において、本発明の構成によって苔植物を栽培することで、維持費やメンテナンスの必要がなく、光合成を半永久的に継続して栽培できます。
本発明によって実施する苔植物の栽培方法について、図17に基づいてその実施例を詳述する。図17(a)(c)は設置面に吸水材5のみ敷いて構成したものである。苔の栽培においては土が要らなく、水が蒸散する吸水材5上に直接苔を栽培することができます。図17(d)は吸水材5の上層を吸水性の吸水材5aで形成し、その下層を植物の根の進入を防ぎ透水する吸水材5bで構成したものである。吸水材5及び吸水材5aの実施例としては、東洋紡績社の微細ポリエステル繊維でなるジャームガード(登録商標)で実施でき、その商品の吸水能力については図19に示すように時間と共に吸水していき、給水管4と吸水材5bが同一水位上にあれば、吸水材5b全体はやがて均一に吸水した状態になる。また吸水材5bについては、東洋紡績社のポリエステル複合シートでなる底面給水マット(登録商標)や、ポリエステル高密度繊維でなる防根透水シート(登録商標)で実施できる。図17(e)は吸水材5の下面に防水材6を具備したものである。屋上のコンクリート面に直接吸水材5を敷いた場合、そのコンクリート面から水が余分に浸透していくため、その浸透を防ぐためシリコン材等でなる防水材6を具備することができる。図17(f)はその防水材6の下面に接着材7を具備したものである。台風や強風によって吸水材5が捲りあがってしまうことも考えられるが、接着材7でコンクリート面に適当に接着することで捲りあがることがなく、しっかり固定できる。また図18(a)のように建物の壁面に設ける場合は、その壁面に接着材等で固定しなければならない。接着材7としてはシリコン系の接着材等で実施でき、また剥離紙を剥いで貼る方式の接着材7で構成してもよい。図17(g)は吸水材5の面上に立体網材8を具備したものである。立体網材8内に吸水性の素材を充填して、その吸水性の素材にも苔を栽培することができます。その構成によって立体的に栽培できるため、それだけ栽培面積が広がりその光合成作用の効果も大きく実施できます。立体網材8としては東洋紡績社のコスモジオ(登録商標)や、吸水性の素材としては東洋紡績社のランシールF(登録商標)で実施できます。
図18は、実際の建物に本発明を設けて実施した状態を示したものである。図18(b)は建物10の屋上10Aに実施したものである。屋上10Aが無電源で無上水(無水道水)の状態でも、本発明の構成によって自然の恵みの雨だけで苔の生育ができ、しかも維持費やメンテナンスの必要がありません。植物の光合成作用が活発に行われる条件としては、光(太陽光)が十分あること、気温が高いこと、そして周りのCO2の濃度が高いことが必要です。そのため建物の屋上はまさにこの諸条件を満たしており、本発明を特に利用されてない余剰スペースの屋上で実施することは最適な環境となります。
本発明者は自宅の風呂の浴槽(縦54cm×横97cm×深さ50cm)に、水道水をポタ、ポタ、ポタの間隔で垂らして注いだが、その浴槽が満杯になるのに約4日半を要した。そのため逆に浴槽に溜まった水をその分づつ流し続ければ、4日半流し続けられることになります。しかし実際には浴槽に溜まった水の水圧は、排出口にもろに全水圧が加わるため、その水圧によって排出口から常時水が排出されるため、いくら排出口の開口を狭めても数10分から数時間で浴槽の水は全部排水しきってしまう。そこで本発明の自動潅水システムでは、必要分のみ水を給水できるため、4日半流し続けることも可能となります。
栽培する苔は前記したように、日当たりの良い場所で育ち、暑さや寒さの気温の変化に強いスナゴケが好適であり、また貯水タンク1の設置については、屋上にはアンテナ設備や空調設備の何らかの設備が必ずといってあるため、その設備と一緒にしっかり固定することもできる。図18(a)は建物10の壁面10Bに実施したもので、吸水材5に給水された水は、水の表面張力による毛細管現象で吸水材5内に吸水していくのと同時に、下方への重力が加わるため、吸水材5内に吸水する水は、上方から下方へとまんべんなく浸透しながら下降していくことになる。図18(c)は建物10の屋根10Cに実施したもので、屋根10Cは適度に斜めに傾斜してるため、同様に重力で水が吸水材5内に浸透して下降し易くなる。屋根10C上に苔9を栽培することで緑化(美化)にもなるが、断熱効果により冬は保温し、夏は熱を遮断する作用があるため、冷暖房の稼動を抑えて省エネ効果にもなる。特に各家庭でCO2の排出量は年々増えており、各家庭でCO2を削減できることが望まれる。
本発明の構成において、前記の開口部1bや導水管3の開口面積や、浮力体2や浮力蓋体2Aの大きさは、必要な給水する水量に応じて適当に設定してよく、浮力体2や浮力蓋体2Aは中空構造でも発泡構造や密な構造でもよく、またその表面をゴム質で形成し、開口部1bとの密閉状態を上げることもできる。またその形状も球体の他に断面が円状の錐体でもよい。浮力体2の断面は円状が望ましく、円状にすることで浮力による力を開口部1bの開口面に均等に加えることができる。また吸水材5は前記の微細ポリエステル繊維以外に、高分子吸収体やポリグルタミン酸架橋体のプラスチック材や、ガラス繊維やグラスウールや不織布やポリアミド繊維等で実施できる。また貯水タンク1の構成も、貯水室1Aとは別体の分室1Bを合体して仕切り部1hを形成して構成してもよいし、また貯水室1Aとは別体の分室1Bと別体の一時貯水室1Cを各合体して上方と下方の仕切り部1hを各形成して構成してもよい。また各実施例の構成で、貯水タンク1の適所に外から若干空気が流入するようにピンホールの孔を開けて構成してもよいし、また導水管3内に吸水材を充填してまたは紐状の吸水材5cを通して、その吸水材によって水を導水するように構成してもよい。また各実施例の構成で、貯水室1Aや分室1Bや一時貯水室1Cの排出口1dに挿入して設けた導水管3の代わりに、適当幅に形成した排出口1dに適当長幅の吸水材5を直接挿入して構成してもよい。また貯水タンク1の雨水を溜める容量も、降水量が違う地域によって適当に設計でき、例えば東京の例年の降雨日数の平均は、少ない1月と12月で5日間、多い6月で12日間となっており、その降雨日数に降水量や気温や湿度をふまえて十分な容量を設計することができる。また本発明は、降雨する雨水のみに限らず、上水(水道水)を貯水タンク1に溜めて実施することもでき、それによって必要量に応じた適量の水を供給できるため、無駄な上水の消費も無くなる。図21は本発明の貯製タンク1の実施例の写真を示す。尚、本発明の各実施例の構成で、雨受け部1aと貯水部1jの間にろ過するフィルタを設けて雨水を通すようにしてもよく、そのフィルタによって貯水タンク1内に異物(鳥のふんや浮遊物)が入るのを防止できる。また本発明は、貯水タンク1内に溜める水が雨水のみに限らず一般の水道水を溜めて実施することもでき、例えば貯水タンク1内の水量を監視するセンサを設けておき、水が無くなった時点で自動的に貯水タンク1内に給水するようにすることもでき、その場合従来のセンサを使った潅水システムと比べて、植物の生育のための無駄な水が余分に給水されることがないため、本発明は従来の潅水システムと比べて節水効果がある。
夏に打水(水を撒くこと)による水の気化熱を利用して、地面の温度を下げることがなされるが、その水も上水(水道水)を使うため、結局CO2を発生する結果になってしまう。本発明は自然の恵みの雨水のみで実施できるため、CO2を全く排出することがなく、ヒートアイランド現象の低減や光合成作用によるCO2削減に大いに貢献できます。また本発明を建物の屋上や屋根に設置することで、その断熱効果によって冷暖房の消費電力が抑えられ、省エネによるCO2削減にも大いに貢献できます。また都市の緑化や美化にも役立てられます。
(a)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図(b)本発明の1実施例を実施した一部の斜視図 (a)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図(b)本発明の1実施例を実施した一部の斜視図(c)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)(c)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)(c)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)(c)(d)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)(c)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(c)(d)(e)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図(b)(f)本発明の1実施例を実施した一部の側面図 (a)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図(b)(c)本発明の1実施例を実施した一部の側面図(d)本発明の1実施例を実施した一部の上面図 (a)(b)(c)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)(c)(d)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)(b)本発明の1実施例の一部の斜視図(c)本発明の1実施例の一部のX−Y方向の縦断面図(d)(e)(f)本発明の1実施例の一部の縦断面図 (a)(c)本発明の1実施例の一部の斜視図(b)本発明の1実施例を実施した一部の縦断面図 (a)本発明の1実施例の斜視図(b)本発明の1実施例のX−Y方向の縦断面図(c)(d)(e)(f)(g)本発明の1実施例の一部の斜視図 (a)(b)(c)本発明を実施した実施例の斜視図 本発明の一部の吸水能力を示すデータの概略図 (a)(b)(c)(d)本発明の原理を示す縦断面図 (a)本発明の貯水タンクの実施例の斜視からの写真図(b)本発明の貯水タンクの実施例の正面からの写真図
符号の説明
1 : 貯水タンク
1A : 貯水室
1B : 分室
1C : 一時貯水室
1a : 雨受け部
1b : 開口部
1c : 囲い部
1d : 排出口
1e : バルブ
1f : フィルタ
1g : スタンド
1h : 仕切り部
1i : 浮きシート
1j : 貯水部
1k : 導水材
1l : 空間部
1m : 流入部
2 : 浮力体
2A : 浮力蓋体
2a : てこ腕
2b : 支軸部
2c : 閉栓部
3 : 導水管
4 : 給水管
4a : 中空部
4b : 隙間部
4c : 開口
4d : 給水口
4e : 留め具
5 : 吸水材
5a : (吸水性の)吸水材
5b : (防根透水の)吸水材
5c : 紐状の吸水材
6 : 防水材
7 : 接着材
8 : 立体網材
9 : 苔
10 : 建物
10A : 屋上
10B : 壁面
10C : 屋根
11 : 偏心容器
11a : 支軸
11b : 支持部
11c : 重量部
11d : 作動部
11e : ストッパー
12 : 蓋体
13 : 搬送管
13a : 作動棒
13b : ばね
13c : 封止弁
13d : 封止口

Claims (10)

  1. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンク内に上槽に水を溜める貯水室(1A)と下槽に分室(1B)を設け、該貯水室(1A)の底面に開口部(1b)を形成し、貯水室(1A)に溜まる水が該開口部(1b)から分室(1B)内に流入し、該分室(1B)内に流入する水で上方に浮動する浮力体(2)を設け、貯水室(1A)から分室(1B)内に流入する水で該浮力体(2)が浮動して前記開口部(1b)を密封状態に塞ぐことで貯水室(1A)内に水が溜まっていくようにし、該分室(1B)に分室(1B)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)の吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が分室(1B)内から導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該分室(1B)内が負圧状態になることで、前記貯水室(1A)内の水が分室(1B)内に開口部(1b)から流入するようにした自動潅水システム。
  2. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンク内に上槽に水を溜める貯水室(1A)と下槽に分室(1B)を設け、該貯水室(1A)の底面に開口部(1b)を形成し、貯水室(1A)に溜まる水が該開口部(1b)から分室(1B)内に流入し、該分室(1B)内に流入する水で上方に浮動する浮力体(2)を設け、貯水室(1A)から分室(1B)内に流入する水で該浮力体(2)が浮動して前記開口部(1b)を密封状態に塞ぐことで貯水室(1A)内に水が溜まっていくようにし、該分室(1B)の下側に分室(1B)内に溜まった水を流入し一時的に溜める一時貯水室(1C)を設け、該一時貯水室(1C)に一時貯水室(1C)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)の吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が分室(1B)内から一時貯水室(1C)内へと流入して導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該分室(1B)内が負圧状態になることで、前記貯水室(1A)内の水が分室(1B)内に開口部(1b)から流入するようにした自動潅水システム。
  3. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンクに水を溜めて集積する貯水部(1j)を設け、該貯水部(1j)に凹状に形成した空間部(1l)と該空間部(1l)の下方に開口する流入部(1m)を形成し、該空間部(1l)内に適当な浮力で浮動する浮力蓋体(2A)を設け、該空間部(1l)内に水が溜まってない状態では、該浮力蓋体(2A)の自重で開口する流入部(1m)を密封状態に塞ぎ、該空間部(1l)内に水が溜まり該浮力蓋体(2A)が水没すると、浮力蓋体(2A)が作用する浮力で浮動して開口する流入部(1m)との間に隙間ができて空間部(1l)内の水が貯水室(1A)内に流入するようになり、該貯水室(1A)に貯水室(1A)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が貯水室(1A)内から導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該貯水室(1A)内が負圧の密封状態に保たれるようにした自動潅水システム。
  4. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンクに水を溜めて集積する貯水部(1j)を設け、該貯水部(1j)に開口する流入部(1m)を形成し、貯水タンク内に仕切り部(1h)を設け、該仕切り部(1h)に前記流入部(1m)から流入する水を溜める偏心容器(11)を軸支して回動自在に設け、該偏心容器(11)内に水が溜まってない状態では、偏心容器(11)の自重で仕切り部(1h)に開口する流入部(1m)を密封状態に塞ぎ、該偏心容器(11)内に水が一定量以上溜まると偏心容器(11)全体の重心位置が移動して偏心容器(11)が回転し、その回転によって該偏心容器(11)内の水が仕切り部(1h)上に放水され、その水が該仕切り部(1h)に開口する流入部(1m)から貯水室(1A)内に流入するようになり、該貯水室(1A)に貯水室(1A)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)の吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が貯水室(1A)内から導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該貯水室(1A)内が負圧の密封状態に保たれるようにした自動潅水システム。
  5. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンクに水を溜めて集積する貯水部(1j)を設け、該貯水部(1j)に凹状に形成した空間部(1l)と該空間部(1l)の下方に開口する流入部(1m)を形成し、該空間部(1l)内に適当な浮力で浮動する浮力蓋体(2A)を設け、該空間部(1l)内に水が溜まってない状態では、該浮力蓋体(2A)の自重で開口する流入部(1m)を密封状態に塞ぎ、該空間部(1l)内に水が溜まり該浮力蓋体(2A)が水没すると、浮力蓋体(2A)が作用する浮力で浮動して開口する流入部(1m)との間に隙間ができて、空間部(1l)内の水が貯水室(1A)内に流入するようになり、該貯水室(1A)の下側に貯水室(1A)内に溜まった水を流入し一時的に溜める分室(1B)を設け、該分室(1B)に分室(1B)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)の吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が貯水室(1A)内から分室(1B)内へと流入して導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該貯水室(1A)内が負圧の密封状態に保たれるようにした自動潅水システム。
  6. 降雨する雨水や水道水を溜める貯水タンクにおいて、該貯水タンクに水を溜めて集積する貯水部(1j)を設け、該貯水部(1j)に開口する流入部(1m)を形成し、貯水タンク内に仕切り部(1h)を設け、該仕切り部(1h)に前記流入部(1m)から流入する水を溜める偏心容器(11)を軸支して回動自在に設け、該偏心容器(11)内に水が溜まってない状態では、偏心容器(11)の自重で仕切り部(1h)に開口する流入部(1m)を密封状態に塞ぎ、該偏心容器(11)内に水が一定量以上溜まると偏心容器(11)全体の重心位置が移動して偏心容器(11)が回転し、その回転によって該偏心容器(11)内の水が仕切り部(1h)上に放水され、その水が該仕切り部(1h)に開口する流入部(1m)から貯水室(1A)内に流入するようになり、該貯水室(1A)の下側に貯水室(1A)内に溜まった水を流入し一時的に溜める分室(1B)を設け、該分室(1B)に分室(1B)内の水を導水する適当長の導水管(3)を接続し、該導水管(3)から導水される水を給水する給水管(4)に水の表面張力の毛細管現象の作用で吸水する適当長幅の吸水材(5)を設け、該吸水材(5)の吸水した水が大気中に蒸発することによって、その蒸発した水量分が貯水室(1A)内から分室(1B)内へと流入して導水管(3)内に導水され、その導水された水量分によって該貯水室(1A)内が負圧の密封状態に保たれるようにした自動潅水システム。
  7. 前記偏心容器(11)に作動部(11d)を設け、該偏心容器(11)が回転することで作動部(11d)が蓋体(12)を動かし、該蓋体(12)が仕切り部(1h)に開口する流入部(1m)を開いたり塞いだりしながら、該仕切り部(1h)上に放出した水を貯水室(1A)内に流入するようにした請求項4又は6記載の自動潅水システム。
  8. 前記溜まる水内に設ける導水管(3)を∩形に形成し、その∩形の導水管(3)の最高点まで水が溜まると、自動的に水を排出するようにした請求項2、5、6のいずれか1項に記載の自動潅水システム。
  9. 前記接続する導水管(3)の代わりに、排出口(1d)に水を吸水し搬送する適当長幅の吸水材(5)を直接設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動潅水システム。
  10. 前記導水管(3)と給水管(4)を一体にして設けた請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動潅水システム。
JP2008006174A 2007-07-17 2008-01-15 自動潅水システム Active JP4809380B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008006174A JP4809380B2 (ja) 2007-07-17 2008-01-15 自動潅水システム

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007185636 2007-07-17
JP2007185636 2007-07-17
JP2007257722 2007-10-01
JP2007257722 2007-10-01
JP2008006174A JP4809380B2 (ja) 2007-07-17 2008-01-15 自動潅水システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009100733A JP2009100733A (ja) 2009-05-14
JP2009100733A5 JP2009100733A5 (ja) 2010-03-04
JP4809380B2 true JP4809380B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=40703213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008006174A Active JP4809380B2 (ja) 2007-07-17 2008-01-15 自動潅水システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4809380B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5479829B2 (ja) * 2009-01-16 2014-04-23 宏三 大塩 自動潅水システムによって地表の温度を自動的に冷却する方法
CN101911907A (zh) * 2010-07-12 2010-12-15 中国农业科学院农田灌溉研究所 屋顶绿化给水系统
KR101528472B1 (ko) * 2013-11-07 2015-06-12 한양대학교 산학협력단 개폐식 우수 집수장치
RU2640958C1 (ru) * 2017-04-11 2018-01-18 Михаил Иванович Голубенко Установка для автоматического полива растений
RU2649580C1 (ru) * 2017-07-03 2018-04-04 Михаил Иванович Голубенко Система для орошения и обогрева теплиц
KR102505261B1 (ko) * 2020-08-10 2023-02-28 방종갑 수목을 위한 자동 물 공급장치와 그 공급방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49119347U (ja) * 1973-02-09 1974-10-12
JPH0570260U (ja) * 1991-02-13 1993-09-24 英機 岡崎 貯水量調整付き給水機
JP2003023868A (ja) * 2001-07-16 2003-01-28 Kazuo Matsuura 屋上およびビル周囲の緑化のための植物栽培装置
JP4029133B2 (ja) * 2004-04-30 2008-01-09 伸行 増田 雨水貯水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009100733A (ja) 2009-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5627467B2 (ja) 大気中の水分を回収するための装置及び方法
JP5058987B2 (ja) 植物エイド、集水シート、および、集水方法
CN100591203C (zh) 灌溉系统
JP4809380B2 (ja) 自動潅水システム
JP5731791B2 (ja) 灌漑システムおよび灌漑方法
CN101816268A (zh) 绿化装置
JP2009077665A (ja) 土壌構造
WO2009044927A1 (ja) 自動潅水システム
CN200973277Y (zh) 贮水自灌润式植物栽培装置
JP2004298140A (ja) 屋上緑化システムと屋上緑化プランター
CN1774168B (zh) 绿化装置
CN108684281B (zh) 一种旱区组合型集水施肥灌溉装置及施肥灌溉方法
JP2009171939A (ja) 壁面緑化システム
EP0136476A2 (en) Method and apparatus for natural fertilization and irrigation of plants
KR100965403B1 (ko) 고흡수성 수지를 이용한 빗물 재활용 옥상녹화 시스템
CN205284348U (zh) 墙体绿化系统
JP3421848B2 (ja) 水位調節装置、水位調節可能な水受け器および水位調節可能なプランター
CN201563462U (zh) 土壤保湿装置
JP2009072178A (ja) 地下灌漑システム
JP2004147607A (ja) 緑化装置及び緑化方法
JPH0523065A (ja) 無灌水式プランター
CN214246042U (zh) 适用于屋面雨水回用的盆景型雨水桶
JP2004097235A (ja) 貯水器
CN201919401U (zh) 屋顶绿化装置
CN217986106U (zh) 一种水气内循环花盆

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20101221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101221

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20110209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4809380

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250