JP4808734B2 - 吸収性コア用末端部シール - Google Patents

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Description

本発明は、おむつ及び生理用ナプキンのような吸収性物品、並びにこうした物品に有用なコアに関する。より具体的には、本発明は、こうした物品のための吸収性コア、及びこうしたコアの被包に関する。
使い捨て吸収性物品は広く利用でき、また消費者は、経血(生理用ナプキン若しくはパンティライナーの場合)を収集及び保持するための、又は尿及び糞便物質(例えば、使い捨ておむつの場合)を収集及び保持するための高性能に慣れている。こうした物品に、消費者は優れた吸収挙動を期待すると同時に、着用されているときに卓越した着用快適性及び乾燥を期待する。
多くの場合、こうした物品は複数の吸収性部材を含み、少なくとも1つの部材は、液体を保持するように主として設計され、並びに少なくとも1つの他の部材は、液体を捕捉及び/又は分配するように主として設計されており、部材は典型的には、トップシート(着用者に面する側上)とバックシート(衣類に面する側上)との間に封入されている。
最新の吸収性物品では、吸収性コアは典型的には、超吸収性材料を繊維性材料、例えばセルロースと組み合わせて含む。特に、保持層は、こうした材料の組み合わせから提供される。こうした吸収性コアの一体性を維持することは、使用前及び使用中を意味する、物品が乾燥しているとき及び物品が湿っているときの両方において重要である。コアを提供する吸収性材料のいずれかが脱け出すこと、特に、多くの場合粒子の形態で提供される超吸収性材料が脱け出すことを防ぐことはまた重要である。超吸収性材料のコアからの脱出は、こうした超吸収性材料と着用者の皮膚との接触を最終的にもたらす可能性がある。この現象は、(超吸収性材料はヒドロゲルと呼ばれることも多いため)皮膚上ゲルとして既知である。しかしながら、多くの消費者はこうした超吸収性材料の皮膚への接触は不快であると考えるため、こうした皮膚上ゲルの発生は望ましくないと考えられる。幾つかの最近の吸収性物品、特に使い捨ておむつは、比較的開放型のトップシート構造体を採用している。これらの開放型トップシートは、排便のような高粘度排出物の吸収を、又は少なくとも付着を促進する。しかしながら、特に皮膚上ゲルの問題となると、これらの開放型トップシート構造体は、吸収性物品の吸収性コアから脱け出す場合がある超吸収性粒子に対して、高効率のバリアの役割をしないため、課題を提示する。
米国特許第4,573,986号(1984年出願)は、吸収性衣類の吸収性コアからの繊維及び粒子状物質の浮き上がり(lifting)を未然に防ぐための早期の試みを開示している。吸収性コアがその中に配置及び固定される、湿潤強化繊維被包材料が開示される。湿潤強化繊維紙又は同様なラミネートが、例えば接着剤の微小球の微細なパターンを含んでもよい接着剤の開放パターンにより、コアと向かい合わせの関係で固定される。あるいは、糸状の接着剤の網状ネットワークを使用することができる。
EP847263(1995年に出願)は、より最近のコアラップ材料を開示している:開示されたのは、繊維性不織布ウェブ、好ましくはポリプロピレンメルトブローン不織布材料から製造されたコアラップである。このコアラップ材料は、それ自体の上に折り重ねられ、次いで、例えば接着剤、熱、及び/又は圧力を使用してシールされてもよい。こうした状況において、超音波結合、サーモメカニカル結合手段、及び接着剤は、好適なシール手段として特に開示されている。
EP1088537(2000年出願)は、高度に水吸収性のシートを開示している。この吸収性シートは、固体の超吸収性粒子を適所に保持する繊維性網状組織を提供する微細なセルロース繊維を含む。こうした超吸収性粒子の脱出を防ぐために、開示された吸収性シートは、更なる繊維性網状組織を形成し及び超吸収性粒子を被覆するホットメルト接着剤に頼っている。
PCT国際公開特許WO00/64396(2000年に出願)は、吸収性部材の一体性、及び不動化の強化のために、なお更なる手法を開示している。この方法は、発泡性移動阻害剤の吸収性部材への適用を含む。
所望の吸収力を物品に提供することについて、少なくとも保持部材は典型的には超吸収性材料を含み、これは伝統的に使用されるパルプ繊維材料と混合される。そのような超吸収性材料は、それら自体の重量の何倍も(例えば、10、20、又は30倍)吸収することができ、それ故に、流体処理特性の改善された物品を設計するとき、非常に役に立つ。最近の多くの製品は、超吸収性材料のより一層の高濃度、即ち、保持部材の総重量の50%を超過する濃度を採用する。これらの製品は、非常に薄い保持部材によって高度の吸収能力を実現し、その結果、典型的には、全体として薄い製品になっている。超吸収性材料は、非常に大量の液体を保持できるものの、その液体が当たる部位から、吸収性物品のより離れた区域までその液体を分配できないことが多く、及び物品が受け取るのと同程度の速さで液体を捕捉できないことが多い。
そのため、先行技術は、吸収性コアからの超吸収性粒子の脱出を防ぐための様々な試みを開示してきた。しかしながら、特に、高濃度の超吸収性材料を有する吸収性コア及び相対的に開放型のトップシート構造体の使用となると、吸収性コアからの超吸収性粒子の脱出を更により効率的に防ぐことが望ましくなる。
快適に着用され、及び皮膚上ゲルのいずれの発生も回避する吸収性物品を提供することは本発明の1つの目的である。
開放型トップシート構造体を有する吸収性物品のためのコアを提供することは、本発明の更なる目的である。
その上、製造が容易であり、及び低価格大量生産に好適であることは、本発明の目的である。
本発明のなお更なる目的は、次の記載から明らかになるであろう。
本発明は、おむつ及び生理用ナプキンのような吸収性物品、並びにこうした物品に有用なコアに関する。より具体的には、本発明は、長手方向中心線及び横断方向中心線を有する吸収性物品(20)に関し、この吸収性物品(20)は吸収性コア(28)を含み、このコア(28)は、保持層(60)並びに物品(20)が着用されているとき、着用者の方に向けられる着用者に面する側及び対向する衣類に面する側を含み、吸収性物品(20)は、コア(28)の着用者に面する側の上の液体透過性トップシート(24)及びコア(28)の衣類に面する側の上の液体透過性バックシート(26)を更に含み、コア(28)は、保持層(60)の着用者に面する側を被覆する第1コアラップシート(56)、及び保持層(60)の衣類に面する側を被覆する第2コアラップシート(58)を更に含み、第1コアラップシート(56)は、第2コアラップシート(58)に、少なくとも1つの接合部の横断方向のストライプ(72)に沿って接合されており、その際接合部のストライプ(72)が全区域を被覆し、及び接合部のストライプ(72)が、長手方向の引張り強度として測定されるときに、第1コアラップシート(56)と第2コアラップシート(58)との間に、少なくとも1N/cmの結合強度を提供し、並びにその際接合部のストライプは、全区域の少なくとも20%の開放区域を含む。
定義
本明細書で使用するとき、次の用語は、次の意味を有する。
「吸収性物品」とは、液体を吸収して収容する用具を指し、より詳細には、着用者の身体に当てて又は身体に近接して配置され、身体から排出された様々な排泄物を吸収して収容する用具を指す。吸収性物品としては、おむつ、成人失禁用ブリーフ、トレーニングパンツ、おむつホルダー及びおむつライナー、生理用ナプキンなどが挙げられるが、これらに限定されない。吸収性物品としてはまた、家庭用洗浄拭き取り用品、乳幼児用拭き取り用品などの、拭き取り用品も挙げられる。
「使い捨て」とは、本明細書では、一般に洗濯又は他の方法で復元又は再使用することを意図されていない、即ち、1回使用した後に廃棄、好ましくはリサイクル、堆肥化、又は環境に適合する方法で処理することを意図されている物品を記述するために使用される。
「配置する」とは、ある要素(類)を他の要素と共に一体構造体として、又は別の要素に接合した別個の要素として、特定の場所又は位置に形成させる(接合し及び位置付ける)ことを意味するために使用される。
「おむつ」とは、一般に幼児及び失禁症者が胴体下部の周りに着用する吸収性物品を指す。
「厚さ」及び「キャリパー」という用語は、本明細書において交換可能に使用される。
「固着した」又は「接合した」は、1つの要素を他の要素に直接付着させることによりその要素が別の要素に直接固定される構成と、1つの要素を中間部材(類)に付着させて次に中間部材を他の要素に付着させることによりその要素が別の要素に間接的に固定される構成とを包含する。
「含む」及び「含んでいる」は、その目的語、例えば構成要素の存在を指定する制限のない用語であるが、当技術分野で既知の又は本明細書で開示した他の機構、要素、工程又は構成要素の存在を排除しない言葉である。
「親水性」という用語は、これらの繊維上に沈着した水性流動体(例えば、水性体液)によって濡らされることができる繊維又は繊維の表面について述べる。親水性及び湿潤性は、典型的には、流体の接触角及び(例えば不織布布地を通る)流体染み出し時間の観点から規定される。この点については、アメリカ化学会(the American Chemical Society)の出版物、名称「接触角、湿潤性、及び接着(Contact angle, wettability and adhesion)」(ロバート・F・グールド(Robert F.Gould)編集)(1964年版権)にて詳細に説明されている。繊維、又は繊維の表面は、流体と繊維若しくはその表面との間の接触角が90度未満のとき、又は流体が繊維の表面全体に自然に広がる傾向があるときに流体によって濡らされている(即ち、親水性)といわれ、通常は両方の条件が共存する。逆に、接触角が90度より大きい場合及び流体が繊維の表面全体に自然に広がらない場合は、繊維又は繊維の表面は疎水性とみなされる。
「繊維」及び「長繊維」という用語は、交換可能に使用される。
「不織布」、「不織布布地」及び「不織布ウェブ」という用語は、交換可能に使用される。
使い捨て物品20は、長手方向中心線100及び横断方向中心線110という2つの中心線を有する。
本明細書で使用するとき、「長手方向」という用語は、使い捨て物品20を着用したときに、直立した着用者を左半体と右半体とに二等分する鉛直面とほぼ整合する(例えば、およそ平行な)、使い捨て物品20の平面における線、軸、又は方向を指す。
本明細書で使用するとき、「横断方向」又は「横方向」という用語は交換可能であり、また長手方向にほぼ垂直である、吸収性物品20の平面の中にある線、軸、又は方向を指す。
吸収性物品
図1は、本発明による吸収性物品の好ましい実施形態としてのおむつ20の平面図である。おむつは、収縮させずに広げた状態(即ち、弾性によって収縮させていない状態)で示してある。構造の一部を切り取って、おむつ20の下層構造をより明瞭に示している。着用者に接触するおむつ20の部分が、観察者に向いている。図1のおむつ20のシャーシ22は、おむつ20の本体を構成する。シャーシ22は、液体透過性トップシート24及び/又は液体不透過性バックシート26を包含する外側カバーを備える。また、シャーシには、トップシート24とバックシート26の間に挿入させた吸収性コア28の大部分又は全部が包含されていてもよい。シャーシは、好ましくは、サイドパネル30、レッグカフ32、及び腰部機構34を更に包含する。レッグカフ及び腰部機構は、典型的には弾性部材33を備える。おむつ20の1つの末端部は、おむつ20の前腰部領域36として構成される。反対側の末端部は、おむつ20の後腰部領域38として構成されている。おむつ20の中間部は、前腰部領域36と後腰部領域38との間を長手方向に延びる股部領域37として構成される。股部37はおむつ20の一部分であり、おむつ20を着用した時に着用者の脚の間に来る部分である。腰部領域36及び38は、好ましくは後腰部領域38に取り付けられた締着部材40と、前腰部領域36に取り付けられたランディング領域42とから構成される締着装置を包含してもよい。おむつ20は、長手方向軸及び中心線100並びに横断方向軸及び中心線110を有する。おむつ20の周囲は、おむつ20の外側縁部によって画定され、長手方向縁部44はおむつ20の長手方向軸100にほぼ平行をなし、終縁部46は、おむつ20の横断方向軸110とほぼ平行をなす。
一体型吸収性物品では、シャーシ22におむつの主要構造が搭載されており、この構造には、おむつの複合構造を形成するために追加した他の機構が備わっている。トップシート24とバックシート26と吸収性コア28は、多様な周知の構成で組み立てられてもよいが、好ましいおむつの構成が、米国特許第5,569,234号、名称「使い捨てプルオン・パンツ(Disposable Pull-On Pant)」(ブエル(Buell)ら、1996年10月29日発行)と;米国特許第6,004,306号、名称「多方向延伸性サイドパネルを有する吸収性物品(Absorbent Article With Multi-Directional Extensible Side Panels)」(ロブル(Roble)ら、1999年12月21日発行)とに概ね記載されている。
図1のトップシート24は、全体的に若しくは部分的に伸縮性であってもよいし、又は短縮させて、トップシート24と吸収性コア28との間に空隙空間を提供してもよい。伸縮性であるか又は短縮させたトップシートを包含する代表的な構造は、米国特許第5,037,416号、名称「弾性的延伸性のトップシートを有する使い捨て吸収性物品」(アレン(Allen)ら、1991年8月6日発行)と;米国特許第5,269,775号、名称「使い捨て吸収性物品のための三等分トップシート及びこのような三等分トップシートを有する使い捨て吸収性物品(Trisection Topsheets for Disposable Absorbent Articles and Disposable Absorbent Articles Having Such Trisection Topsheets)」(フリーランド(Freeland)ら、1993年12月14日発行)とに更に詳細に記載されている。
図1のバックシート26は、一般に、バックシート26とトップシート24との間の吸収性コア28と共に配置されるおむつ20の部分である。バックシート26はトップシート24と接合してもよい。バックシート26は、吸収性コア28に吸収されて物品20内に収容された排出物が、ベッドシーツや下着など、おむつ20と接触する場合のある他の外部の物品を汚すことを防ぐ。好ましい実施形態では、バックシート26は液体(例えば尿)に対して実質的に不透過性であり、不織布と薄いプラスチックフィルム、例えば厚さ約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)を有する熱可塑性フィルムのラミネートを含む。好適なバックシートフィルムとしては、インディアナ州テレホート(Terre Haute)のトレデガー・インダストリーズ社(Tredegar Industries Inc.)により製造され及び商用名X15306、X10962、及びX10964として販売されるものが挙げられる。他の好適なバックシート材料には、おむつ20から蒸気を逃すものの、それでも排出物がバックシート26を通過することを防ぐ通気性材料を挙げてもよい。代表的な通気性材料としては、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブなどの複合材、並びにエスポアー(ESPOIR)NOの名称で日本の三井東圧株式会社(Mitsui Toatsu Co.)により製造されているミクロ孔質フィルム及びエグザイア(EXXAIRE)の名称でテキサス州ベイシティー(Bay City)のエクソン・ケミカル社(EXXON Chemical Co.)により製造されているようなミクロ孔質フィルムなどの材料を挙げてもよい。
図1の吸収性コア28は一般に、トップシート24とバックシート26の間に配置する。吸収性コア28は、一般に圧縮性であって、快適で、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、尿などの液体及び他のある種の身体排泄物を吸収して保持できる、いずれの吸収性材料をも含んでもよい。吸収性コア28には、一般にエアフェルトと呼ばれている粉砕木材パルプなど、使い捨ておむつ及びその他の吸収性物品で広く使用されている多種多様な液体吸収性材料を含めてもよい。他の好適な吸収性材料の例としては、捲縮セルロース詰め物(creped cellulose wadding)、コフォームを包含するメルトブローンポリマー、化学的に剛化、改質、若しくは架橋されたセルロース繊維、繊維ラップ及び繊維ラミネートを包含する繊維、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル材料、又は他の既知の吸収性材料、又はこれらの材料の組み合わせが挙げられる。吸収性コアは、微量(典型的には10%未満)の非液体吸収性材料、例えば、接着剤、ワックス、油などを更に含んでもよい。
吸収性集合体として使用するための代表的な吸収性構造は、米国特許第4,834,735号、名称「低密度及び低坪量の捕捉区域を有する高密度吸収性部材(High Density Absorbent Members Having Lower Density and Lower Basis Weight Acquisition Zones)」(アレマニー(Alemany)ら、1989年5月30日発行)と;米国特許第5,625,222号、名称「非常に高い水/油比を有する高内相エマルジョンから作られた水性流体のための吸収性フォーム材料(Absorbent Foam Materials For Aqueous Fluids Made From high Internal Phase Emulsions Having Very High Water-To-Oil Ratios)」(デスマライス(DesMarais)ら、1997年7月22日発行)とに記載されている。
また、当技術分野において既知のその他の機構(前及び後耳パネル、ウエストキャップ機構、伸縮材などを包含する)をおむつ20に搭載して、フィット感、密閉力、美的特性を向上させてもよい。このような追加の機構は当該技術分野で周知であり、米国特許第3,860,003号、名称「使い捨ておむつ用の収縮可能なサイド部分(Contractable side portions for disposable diaper)」(ブエル(Buell)ら、1975年1月14日発行)と、米国特許第5,151,092号、名称「予備配列された弾力的な曲げヒンジを有する動的に弾性的なウエスト機構を有する吸収性物品(Absorbent article with dynamic elastic waist feature having a predisposed resilient flexural hinge)」(ブエル(Buell)ら、1992年9月29日発行)とに記載されている。
おむつ20を着用者の周りの適切な位置に保持するために、腰部領域36及び38は、好ましくは後腰部領域38に固着した取り付けられた締着部材40を備える締着装置を包含してもよい。好ましい実施形態では、締着装置は、前腰部領域36に取り付けられたランディング領域42を更に備える。締着部材は、前腰部領域36に取り付けられ、好ましくはランディング領域42に固着されて、足の開口部と物品の腰が形成される。
本発明によるおむつ20は、再び閉めることが可能な締着装置を備えてもよいし、又はパンツ型のおむつの形態で提供されてもよい。
締結装置及びそのいずれの構成要素も、そのような使用に好適ないずれの材料を包含してもよく、それにはプラスチック、フィルム、発泡体、不織布ウェブ、織布ウェブ、紙、ラミネート、繊維強化プラスチックなど、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。締結装置を作り上げる材料は、可撓性であるのが好ましいことがある。可撓性は、締結装置が身体形状に順応し、その結果、締結装置が着用者の皮膚を刺激するか又は傷つける可能性を低減できるように設計される。
図2は、横断方向軸110に沿った図1の断面図を示す。着用者に面する側から、おむつはトップシート24、吸収性コア28の構成要素、及びバックシート26を備える。吸収性コアは、好ましくは、着用者に面する上側捕捉層52と下側捕捉層54とを備える捕捉装置50を含む。好ましい1つの実施形態では、上側捕捉層が不織布布地を含む一方で、下側捕捉層が、好ましくは、化学的に剛化され、撚り合わされ、巻かれた繊維と、表面積の大きな繊維と、熱可塑性結合繊維との混合物を含む。別の好ましい実施形態では、両方の捕捉層が、好ましくは親水性である不織布材料から供給される。捕捉層は、好ましくは、保持層60と直接接触している。
保持層60は、好ましくは、コアラップ材料で包まれている。1つの好ましい実施形態では、コアラップ材料は、第1コアラップ層56(最上層)及び第2コアラップ層58(最下層)を含む。第1コアラップ層56及び第2コアラップ層58は、不織布材料から提供され得る。1つの好ましい材料は、スパンボンド、メルトブローン、及び更にスパンボンド層を含む、いわゆるSMS材料である。第1コアラップ層56及び第2コアラップ層58は、2以上の別個の材料シートから提供されてもよいし、又はその代わりに単一の材料シートから提供されてもよい。このような単一シートの材料は、例えばC折りで保持層60の周りに巻き付けられてもよい。第1コアラップ層56及び第2コアラップ層58はまた、好ましくはそれらの周囲に沿って互いに接合されてもよい。好ましい1つの選択肢では、両方の層がその長手方向周囲に沿って接合され、他の実施形態では、これらの層は、横断方向周囲に沿って、又は長手方向周囲と横断方向周囲とに沿って接合される。接合は、当該技術分野において周知の複数の手段、例えば連続又は不連続パターン、及び好ましくは線状又は曲線状パターンを使用する接着剤手段により実現され得る。
保持層60は、典型的には、超吸収体、吸収性ゲル材料と混合した繊維材料を含む。上記で吸収性コア28に好適と記載される他の材料も含まれてもよい。本発明による好ましい保持層は、超吸収性材料を、保持層の総重量の少なくとも30重量%、又は少なくとも40重量%、又は少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%に相当する量で含んでもよい。
本発明によるおむつに有用な上側液体捕捉層52は、以下に記載される不織布布地のいずれかを含んでもよい。好ましい液体捕捉層52は、スチレン−ブタジエンラテックス結合剤を含む結合剤を含む。好ましくは、スチレン−ブタジエンラテックス結合剤は、少なくとも10%、好ましくは少なくとも12%のカルボキシル化度を有する。好ましくは、上側液体捕捉層52はポリエステル繊維を含み、及び液体捕捉層は、20〜40重量%のスチレン−ブタジエンラテックス結合剤、及び60〜80重量%の前記ポリエステル繊維を含む。更により好ましくは、ポリエステル繊維は、20〜80重量%の第1の種類の繊維、及び20〜80重量%の第2の種類の繊維を含み、第2の種類の繊維はスパイラル捲縮繊維を含む。極めて好ましくは、第1の種類の繊維が平らな捲縮を示し、及び第2の種類の繊維が中空の化学的に均質なバイコンポーネント繊維を含む、上側液体捕捉層である。また極めて好ましくは、ポリエステル繊維がカーディングされて不織布を形成する、いずれかの上側液体捕捉層である。
好ましい捕捉装置はまた、超吸収性材料を含んでもよい。こうした捕捉装置はまた、単一の捕捉層又は複数個の捕捉層を含んでもよい。複数の捕捉層が含まれる場合、これらの層のいずれかが超吸収性材料を含んでもよい。こうした超吸収性材料は、それぞれの捕捉層の総重量の少なくとも30重量%、又は少なくとも50重量%、又は少なくとも70重量%、時には更には100重量%の量に相当する量で含まれてもよい。
不織布布地
「不織布布地」とは、摩擦及び/又は粘着及び/又は接着により結合された、指向性繊維又はランダムに配向された繊維で製造されたシート、ウェブ、又は詰め物(batt)であり、紙と、更なるニードル加工の有無を問わず、結合糸若しくは長繊維を組み込んだ織り製品、編み製品、タフテッド製品、ステッチで結合した製品、又は湿式粉砕によるフェルト製品とを除く。
繊維は天然又は人工起源であってもよい。繊維は短繊維若しくは連続長繊維でもよいし、又はその場で形成されてもよい。
不織布布地は、メルトブローイング、スパンボンディング、カーディングのような多くのプロセスによって形成することができる。不織布布地の坪量は、通常、1平方メートル当たりのグラム数(gsm)で表される。
市販の繊維は、約0.001mm未満〜約0.2mm超過の範囲の直径を有し、いくつかの異なる形態:短繊維(ステープル繊維又は細断繊維として既知である)、連続単繊維(長繊維又は単繊維)、連続長繊維の撚っていない束(麻くず(tow))、及び連続長繊維の撚り束(編み糸)で提供される。繊維は、その起源、化学構造、又はその両方により分類される。それらは、編んでロープ及び縄索類にすることができ、フェルト(不織布若しくは不織布布地とも呼ばれる)にすることもでき、織って若しくは編んで織物にすることもでき、又は高強度繊維の場合には、複合物、即ち2以上の異なる材料から製造される製品において、補強材として使用することができる。
不織布布地は、自然に作られる繊維(天然繊維)、人によって製造される繊維(合成繊維又は人工繊維)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。天然繊維の例には、羊毛、絹、毛皮、及び毛髪のような動物繊維、セルロース、綿、亜麻、リネン、及び麻のような植物繊維、並びにある種の天然に生じる鉱物繊維が挙げられるが、これらに限定されない。合成繊維は、天然繊維由来のものであることも又はそうでないことも可能である。天然繊維由来の合成繊維の例には、レーヨン及びリオセルが挙げられるが、これらに限定されず、その両方が天然多糖類繊維であるセルロース由来である。天然繊維由来でない合成繊維は、他の天然資源又は鉱物資源に由来し得る。天然資源由来でない合成繊維の例には、デンプンのような多糖類が挙げられるが、これらに限定されない。鉱物資源からの繊維の例には、石油由来のポリプロピレン、ポリエチレン繊維などのポリオレフィン繊維、及びポリエステルと、ガラス及びアスベストなどのシリケート繊維とが挙げられるが、これらに限定されない。
不織布ウェブは、直接押出成形プロセスによって形成でき、そのプロセス中に、繊維及びウェブは、ほぼ同時点で形成されるか、又は事前に形成された繊維によって形成されて、明らかに後の時点でウェブにされることができる。直接押出成形プロセスの例には、典型的には層を形成する、スパンボンディング、メルトブローイング、溶媒紡糸法、電界紡糸法、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
「レイイング(“laying”)」プロセスの例には、湿式レイイング(wetlaying)及び乾式レイイング(drylaying)が挙げられる。乾式レイイング(drylaying)プロセスの例には、典型的には層を形成する、エアレイイング、カーディング、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。上記のプロセスを組み合わせると、一般にハイブリッド又は複合体と呼ばれる不織布がもたらされる。組み合わせの例には、典型的には層状である、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)、スパンボンド−カーディング(SC)、スパンボンド−エアレイド(SA)、メルトブローン−エアレイド(MA)、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。直接押出成形を包含する組み合わせは、直接押出成形プロセスとほぼ同時点で(例えば、SA及びMAのスピンフォーム及びコフォーム)、又はその後の時点で組み合わせることができる。上記の例では、各プロセスによって1以上の個別の層を形成することができる。例えば、SMSは、三層の「sms」ウェブ、五層の「ssmms」ウェブ、又はこれらの妥当ないずれの変形形態をも意味することができ、小文字は個々の層を表し、大文字は類似の隣接層をまとめて表している。
不織布ウェブ中の繊維は、典型的には、重なり合う接合部のいくつかで、1以上の隣接繊維に接合している。これには、2層以上の層があるときの各層内での繊維の接合と層間の繊維の接合とが包含される。繊維は、機械的な絡合、化学結合、又はこれらの組み合わせによって接合することができる。繊維はまた、熱接合によって接合することもでき、これは空気通過接合、及び加熱されたカレンダロールの使用による熱結合などの技術を含む。
好ましいトップシート
本発明に関して用いるのに好ましいトップシートは、柔軟で、ソフトな感触で、及び着用者の皮膚に刺激がないものである。更に、トップシート24は、液体(例えば、尿)がその厚さを容易に貫通できる、液体透過性であるべきである。好適なトップシート24は、例えば、多孔質発泡体;網状発泡体;孔あきプラスチックフィルム;あるいは天然繊維(例えば木材繊維若しくは木綿繊維)、合成繊維(例えばポリエステル繊維若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせによる織布ウェブ若しくは不織布ウェブなどの、広範囲の材料から製造されてもよい。好ましくは、トップシート24は、着用者の皮膚を、吸収性コア28内に収容された液体から離しておくために、疎水性材料から製造される。あるいは、トップシート24は、それを親水性にするために界面活性剤処理されてもよい。
トップシート24は、好ましくは、少なくとも0.2平方ミリメートルの有効口径サイズを有する複数個の開口を有し、より好ましくは、複数個の開口は少なくとも0.5平方ミリメートルの有効口径サイズを有し、更により好ましくは、複数個の開口は少なくとも1.0平方ミリメートルの有効口径サイズを有し、及び最も好ましくは、複数個の開口は少なくとも2.0平方ミリメートルの有効口径サイズを有する。有効口径は、EP1032336B1に記載される画像取得パラメータのもとでの、0〜255の標準グレーレベルスケールにおいて18以下のグレーレベルを有するものである。x平方ミリメートルの物質を含まない区域を有する開口は、少なくともx平方ミリメートルの有効口径サイズを有するとして理解されるべきである。
トップシート24は、好ましくは、少なくとも15%の有効開放面積を有し、より好ましくは、トップシートは少なくとも20%の有効開放面積を有し、更により好ましくは、トップシートは少なくとも25%の有効開放面積を有し、及び最も好ましくは、トップシートは少なくとも30%の有効開放面積を有する。好ましくは、少なくとも50%、又は少なくとも75%のトップシート表面がこうした開口を備えている。
好ましい吸収性コア
上記の繊維及び製造技術のすべては、本発明によるコアラップシートを提供するために有用であり得る。
好ましいコアラップシートは、液体(例えば、尿)の、少なくとも第1コアラップシートを通しての迅速な移動を促進するために、親水性材料から製造される。こうしたコアラップシートが疎水性材料から製造される場合、こうした材料は、例えば界面活性剤による処理により、親水性になるように処理されることができる。
第1コアラップシート及び第2コアラップシートを使用して、吸収性コアを被包するためには複数の方法が存在するが、それらのすべては本発明の範囲内である。例えば、コアの着用者に面する側を被覆する第1コアラップシート、及びコアの衣類に面する側を被覆する第2コアラップシートの、2つの別個のラップシートが使用されてもよい。両方のラップシートは次に、接合部の長手方向に伸びるストライプ、吸収性コアの各側への接合部の1つのストライプに沿って接合されることができる。あるいは、第1コアラップシートは、第2コアラップシートと一体であることができ、並びに材料の1枚及び同じシートから提供されることができる。その結果、接合部のただ1つの長手方向に伸びるストライプが、被包を実現するために採用される必要がある。接合部のこうしたストライプは、コアのどちらかの側面上、コアの着用者に面する側であることも、又はコアの衣類に面する側であることもできる。接合部の前記ストライプにより接合されるべきである、ラップシート材料の重なる末端部は、突き合わせシールを作製するように配置されることもできるし、又は重ね合わせシールを作製するように配置されることもできる。重ね合わせシール及び突き合わせシールの両方共、本発明による接合部のストライプを使用して接合されることができる。
本発明により、コアラップシートは(存在する場合)長手方向に伸びる接合部のストライプによるだけでなく(例えば、サイドシール)、横断方向に伸びる接合部のストライプによっても接合され、これは吸収性コアの前側末端部若しくは吸収性コアの後ろ側末端部のいずれかに、又は吸収性コアの両末端部に、典型的には位置付けられる。こうした横断方向に伸びる接合部のストライプは、長手方向に伸びる接合部のストライプと同じ手段により提供され得る。
接合部のストライプ(72)は、本明細書では結合要素と呼ばれる、結合機能を有する異なる要素を含んでもよい。例えば、結合要素は、接着剤結合により、サーモメカニカル結合により、超音波結合などにより提供されることができる。接合部のストライプ(72)のすべての結合要素を含む長方形の区域は、本明細書では、接合部のストライプ(72)の全区域と呼ばれる。しかしながら、本発明によると、接合部のストライプはまた開放区域も含む。本明細書で使用するとき、開放区域とは、結合要素が存在しない区域を意味する。
図3に示される、本発明の1つの好ましい実施形態では、結合要素は接着剤のスレッドである。これらのスレッドは、好ましくは、スロットコーティングにより作製されるが、またスプレー塗布により提供されることもできる。複数個のスレッドが、接着剤を含まない複数個の区域により分離される。スレッドは、好ましくは0.5mm〜2mm、最も好ましくは1mmの幅を有し、及び接着剤を含まない区域は、好ましくは0.5mm〜2mm、最も好ましくは1mmの幅を有する。両方の区域が同じ幅を有するとき、接合部のストライプ(72)は、全区域の50%の開放区域を有する。
一般に、本発明によると、接合部のストライプ(72)の全区域の少なくとも20%、又は少なくとも30%、又は少なくとも40%、又は少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%の開放区域を有する接合部のストライプ(72)が好ましい。しかしながら、信頼できる結合を確実にするために、開放区域は、全区域の95%を超えるべきでない。
好ましくは、十分な巨視的結合強度を実現するために、接着剤のスレッドは、100μmを超える、より好ましくは250又は500μmを超えるを有する。
本発明によるコアラップシートは、好ましくは不織布ウェブの形態で提供される。より好ましくは、それらはポリオレフィンから、より好ましくはポリプロピレンから提供される。好ましいコアラップシートは、3g/m2〜50g/m2、より好ましくは5g/m2〜30g/m2、好ましくは8g/m2〜15g/m2の坪量を有する。
接合部のストライプは、コアラップシート間に一定の結合強度を提供する。接合部のストライプは、第1方向にその最大の伸びを有する。本明細書で使用するとき、コアラップシート間の結合強度とは、第1方向に垂直であり、及びコアラップシートにより画定される平面内にある第2方向の引張り強度として理解されるべきである。引張り強度を試験するために、2.54cm(1インチ)幅の試験片が、代表的な(典型的には、中央の)位置で、第2方向に向いた2本の切断線により切断される。引張り強度が次に、材料のこの試験片を使用して、ASTM法D1876−01により測定されるが、この方法は次のように変更される:試験片の長さは60mmであり、及び10mm長の非接着末端部が試験機の掴み部でのクランプ固定のために使用される(D1876−01の段落5.2を参照のこと)。試験片の一部を形成する第1及び第2コアラップシートの部分は、可撓性被接着体として使用される(D1876−01の段落5.1を参照のこと)。更に、引張り強度が、得られた自動記録曲線(autographic curve)の最大値として報告される(試験片の幅cmで割り算されたニュートンの単位;N/cmによる)(D1876−01の段落8.1を参照のこと)。
本発明によると、接合部のストライプ(72)は、長手方向の引張り強度として測定されるときに、第1コアラップシート(56)と第2コアラップシート(58)との間に、少なくとも0.5N/cmの結合強度を提供する。好ましくは、接合部のストライプ(72)は、少なくとも1.0N/cm又は1.5N/cm又は2N/cm又は3N/cmの結合強度を提供する。
理論に束縛されるものではないが、相対的に大きい開放区域を含む接合部のストライプを有することは特に有益であるように思われる。皮膚上ゲル現象の発生は、製造プロセス中にこうした接合部の線内に捕捉される超吸収性粒子によって、部分的には生じるように見える。接合部のストライプが、連続的接着剤塗布により提供されるとき、超吸収性材料は、接合部のストライプを提供する接着剤によって閉じ込められるため、膨張するその能力を制限される。しかしながら、超吸収性粒子は、物品が使用中となり及び液体を受け取ると膨張しやすい。この膨張が、接着剤の存在によって高度に制限されるとき、典型的には、膨張力は、コアラップシートの方向に膨張できるほど十分に高い。これらのコアラップシートは、典型的には、不織布材料、又は繊維材料、又は相対的に脆弱な同様の材料により提供される。したがって、接合部のストライプ自体が、超吸収性粒子の膨張に対応するために十分な開放区域を提供しない場合には、こうした粒子はコアラップシートの方向に膨張する。そのため、それらはコアラップシートを通って脱け出やすくなり、またコアラップシートに損害を生じる場合も多い。この超吸収性材料のコアからの脱出、特に接合部のストライプの区域からの脱出は、皮膚上ゲルの発生に著しく寄与しているように見える。しかしながら、本発明により、十分に高度な開放区域を含む接合部のストライプが提供される場合には、この接着剤塗布は、接合部のストライプ内に、膨張のためのより多くの空間をもたらす。接着剤は、ラップシートに対して及び周囲の接着剤物質に対していずれの圧力も発揮せずに膨張できるほど十分な開放区域を接合部のストライプ内に見出すか、又は周囲の接着剤物質が、接合部のストライプ内での膨張を可能にするほど十分に弾性であり、その上コアラップシートの方に発揮される圧力が全くないか若しくはほとんどないかのいずれかである。
これらの検討材料を考慮すると、結合要素及び結合要素を含まない区域の寸法を、吸収性コア(28)から脱け出し得る超吸収性粒子のサイズを考慮して選択することが最良であるように思われる。具体的に考慮すべき値は、超吸収性粒子の平均径である。
平均径は、EDANA法420.2−02、名称「粒径分布(Particle size distribution)」を使用して決定されるべきである。このEDANA法は、ふるい分け法であり、及び採用される異なるふるい上に残留する各粒径画分についてのパーセントによる質量分率を報告する。この報告に基づき、平均径が、ASTM試験法D1921−96、即ちその段落13の題名「粒子分布の分析(Analysis of Particle Distribution)」によって計算される。
結合要素の最小寸法は、超吸収性材料の平均径(「MD」)の少なくとも0.2倍であるべきである。好ましくは、結合要素の最小寸法は、MDの0.2〜3倍であり、より好ましくはMDの0.5〜2倍であり、最も好ましくはMDの0.8〜1.2倍である。結合要素はその結果、巨視的に望ましい結合強度を生み出すために十分なほど大きく、また製造プロセス中に結合要素によって取り込まれる超吸収性材料の粒子を確実に捕捉及び保持するために十分なほど大きい。その一方で、それらは、利用できる開放区域を不必要に制限しない。
開放区域の最小寸法は、MDの少なくとも0.5倍であるべきであり、好ましくはMDの0.5〜10倍であり、より好ましくはMDの1〜5倍である。開放区域はその結果、超吸収性粒子の相対的に制限されていない膨張を可能にするために十分なほど大きい。
したがって、本発明による接合部のストライプ(72)は、マクロレベルにおいて(全体の吸収性物品の性能から判断すると)、十分な結合強度を提供するが、同時にミクロレベルにおいては(超吸収性材料の単一粒子の環境から判断すると)、十分な脆弱性及び膨張空間を提供する。
「発明を実施するための最良の形態」で引用されたすべての文献は、その関連部分において参考として本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。
本発明の特定の実施形態が説明及び記載されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
本明細書は、本発明を指摘し及び明白に請求する特許請求の範囲で完結するが、本発明は、同類の構成要素が同じ参照番号を与えられている添付の明細書と併せて、以下の図面によって更によく理解できると考えられている。
上側層を部分的に切り欠いた、使い捨ておむつの平面図。 図1に示される使い捨ておむつの横断面図。 図1に示される使い捨ておむつの吸収性コアにより含まれる保持層の平面図。

Claims (9)

  1. 長手方向軸及び横断方向軸を有する吸収性物品(20)であって、前記吸収性物品(20)が吸収性コア(28)を含み、
    前記コア(28)が、前記物品(20)が着用されているとき着用者の方に向けられる着用者に面する側及び対向する衣類に面する側を含み、
    前記コア(28)が、保持層(60)を更に含み、前記保持層(60)がまた着用者に面する側及び対向する衣類に面する側を含み、
    前記吸収性物品(20)が、前記コア(28)の前記着用者に面する側の上の液体透過性トップシート(24)及び
    前記コア(28)の前記衣類に面する側の上の液体透過性バックシート(26)を更に含み、
    前記コア(28)が、
    前記保持層(60)の前記着用者に面する側を被覆する第1コアラップシート(56)、及び
    前記保持層(60)の前記衣類に面する側を被覆する第2コアラップシート(58)を更に含み、
    前記第1コアラップシート(56)が、前記第2コアラップシート(58)に、少なくとも1つの接合部の横断方向のストライプ(72)に沿って接合されており、前記接合部のストライプ(72)が全区域を被覆し、前記吸収性物品は、
    前記接合部のストライプ(72)が、前記長手方向の引張り強度として測定されるときに、前記第1コアラップシート(56)と第2コアラップシート(58)との間に、少なくとも1N/cmの結合強度を提供すること、及び前記接合部のストライプ(72)が、前記全区域の少なくとも20%の開放区域を含み、
    前記吸収性物品(20)が、平均径を有する超吸収性粒子を含み、
    前記接合部のストライプ(72)は接着剤を有しない区域により分離される接着剤のスレッドを含み、前記スレッドが前記超吸収性粒子の平均径の少なくとも0.5倍の幅を有し、
    前記接着剤を有しない区域が、前記超吸収性粒子の平均径の少なくとも0.5倍の幅を有する
    こと、を特徴とする吸収性物品(20)。
  2. 前記接合部のストライプ(72)が、前記全区域の30%〜95%の開放区域を含む、請求項1に記載の吸収性物品(20)。
  3. 前記結合強度が、少なくとも2N/cmである、請求項1又は2に記載の吸収性物品(20)。
  4. 前記接合部のストライプ(72)が、接着剤を有しない複数個の区域により分離される複数個の接着剤のスレッドを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記スレッドが、2mm未満、好ましくは1.5mm未満のを有する、請求項4に記載の吸収性物品(20)。
  6. 前記スレッドが、100μmを超えるを有する、請求項4又は5に記載の吸収性物品(20)。
  7. 前記接合部の線(72)が、前記長手方向に測定された少なくとも20mmの幅を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品(20)。
  8. 少なくとも前記第1コアラップシート(56)又は前記第2コアラップシート(58)が、3g/m〜50g/mの坪量を有する、請求項1に記載の吸収性物品(20)。
  9. 前記トップシート(24)が、少なくとも2.0平方ミリメートルの有効口径サイズを有する、複数個の孔を含む、請求項1に記載の吸収性物品(20)。
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