JP4808539B2 - 脱硫軽油基材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、直留軽油の水素化処理にあたり、触媒被毒物質を低減した原料を用いることにより、軽油の水素化処理触媒の活性低下を抑制することを特徴とする水素化処理方法に関する。詳しくは、原油を常圧蒸留する前段階として、直留軽油留分中の窒素分含有量に応じて原油の仕分けを行い、特定濃度以下の窒素分を含有する直留軽油のみを水素化処理することで、水素化処理触媒の活性低下を抑制することができる水素化処理方法、および該水素化処理方法を利用した脱硫軽油基材の製造方法に関する。
近年、大気環境改善のために、石油製品(炭化水素油)の品質規制値が世界的に厳しくなる傾向にある。例えば、軽油中の硫黄化合物は、排ガス対策として期待されている酸化触媒、窒素酸化物(NOx)還元触媒、連続再生式ディーゼル排気微粒子除去フィルター等の後処理装置の耐久性に影響を及ぼす懸念があるため、軽油中の硫黄化合物の低減が要請されている。
炭化水素油中の硫黄化合物の低減化技術としては通常、水素化脱硫の反応条件、例えば、反応温度、液空間速度等を過酷にすることが考えられる。しかし、反応温度を上げると、触媒上に炭素質が析出して触媒活性が急速に低下する。また、液空間速度を低下させると、脱硫性能は向上するものの処理能力が低下するため、設備規模を拡張する必要が生じる。
このような状況の中、従来、反応条件を過酷にすることなしに炭化水素油の超深度脱硫を達成し得るような優れた脱硫活性を有する触媒を開発することに注力されてきた。このような優れた脱硫活性を有する触媒に関し、活性金属の種類、活性金属の含浸方法、触媒担体の改良、触媒細孔構造制御、活性化法等について多くの検討が多方面において進められており、脱硫活性だけでなく、脱窒素活性、分解活性も有した触媒が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、優れた脱硫活性、脱窒素活性を有する触媒であっても、原料油中に含まれる被毒物質により触媒は徐々に活性が低下し、触媒の定期的な交換を余儀なくされる。したがって、触媒の活性低下を抑制し、寿命を延長させることを考えるならば、水素化処理の原料油自体から被毒物質を低減する方法が最適であり、その具体的方法が要望されている。
特開2003 − 299960号公報
本発明の目的は、製品軽油中の硫黄化合物の低減が厳しく要請されている上記状況に鑑み、直留軽油の水素化脱硫処理において、煩雑な操作を要せず簡便に水素化処理触媒の活性低下を抑制し得て、触媒寿命を延長させ得る水素化処理方法を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意検討を行ったところ、触媒を被毒する物質の中でも窒素化合物の影響が高いことに着目した。これにより、原油を常圧蒸留して得られる直留軽油のうち、特定濃度以下の窒素分を含有する直留軽油のみを選択して水素化脱硫処理することで、水素化処理触媒の活性低下を抑制し、水素化処理触媒の寿命を延長させ得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、上記目的を達成するために、次の脱硫軽油基材の製造方法を提供するものである。
(1)原油を蒸留する際に、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppm以下である原油種と、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超える原油種とに仕分けし、前記得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超える原油種を原油タンクAに貯留し、前記得られる直留軽油の窒素分が200質量ppm以下である原油種を原油タンクBに貯留し、前記原油タンクBに貯留した原油種を常圧蒸留装置にて蒸留して窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を得、該得られた窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を水素化脱硫処理装置にて脱硫して脱硫軽油基材を得、前記原油タンクAに貯留した原油種を常圧蒸留装置にて蒸留して窒素分が200質量ppmを超える直留軽油を得、該得られた窒素分が200質量ppmを超える直留軽油をそのまま又は水素化脱硫処理を行った後に重油基材に用いることを特徴とする脱硫軽油基材の製造方法
(2)前記窒素分が200質量ppm以下の直留軽油の硫黄分が1.8質量%以下、芳香族分が30容量%以下であることを特徴とする上記(1)に記載の脱硫軽油基材の製造方法。
本発明によれば、煩雑な操作を必要とせず、簡便な方法で水素化処理触媒の活性低下を抑制することが可能となり、脱硫反応の反応温度を低下させることができるため、触媒寿命の延長が可能となる。特に硫黄分の低減レベルが10質量ppm以下まで要求される、軽油の深度水素化脱硫処理において有用である。
一般に、原油は大別すると、サウジアラビアやクウェートなどの中東地域で産出されるものと、マレーシアやインドネシアなどの南方地域で産出される原油があり、中東地域の原油種(原油名)の例としては、サウジアラビア産のアラビアン・ライト、アラビアン・ヘビー、イラン産のイラニアン・ライト、イラニアン・ヘビー、クウェート産のクウェート、カタール産のカタール・マリンなどが挙げられ、南方地域の原油種(原油名)の例としては、中国産の大慶、インドネシアのスマトラ・ライト、シンタなどが挙げられる。
中東地域の原油は、南方地域の原油に比べ硫黄分が高く、硫黄分は1.0〜3.0質量%、窒素分は0.05〜0.30質量%程度を含有している。
原油中に含まれる窒素分(窒素化合物)としては、複素環式化合物と非複素環式化合物に大別され、非複素環式化合物としては、アニリン誘導体(アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、トリメチルアニリン等)が挙げられる。複素環式化合物は、更に塩基性化合物と非塩基性化合物に分類され、塩基性化合物はピリジン、キノリン、アクリジンなどの6員環の複素環を含むものであり、非塩基性化合物はピロール、インドール、カルバゾールなどの5員環の複素環を含むものである。
本発明において、水素化脱硫処理に用いることができる直留軽油は、窒素分含有量が200質量ppm以下、好ましくは190質量ppm以下のものとする。直留軽油中の窒素分含有量を200質量ppm以下とすることで、水素化処理触媒への被毒を低減することができる。
また、上記直留軽油中の硫黄濃度としては、1.8質量%以下、好ましくは1.7質量%以下であることが望ましい。直留軽油中の硫黄濃度が1.8質量%以下ならば、水素化処理条件を過酷にすることなく脱硫反応が行われるため、触媒寿命を延長させる観点から好ましい。
さらに、上記直留軽油中の芳香族化合物量としては、30容量%以下、好ましくは28容量%以下であることが望ましい。直留軽油中の芳香族化合物量が30容量%以下ならば、水素化処理に必要な水素を抑えることができるため好ましい。
次に、上記のような窒素分含有量が特定の直留軽油を水素化脱硫処理するための具体的な方法について説明する。
一般に、常圧蒸留装置から得られる直留軽油の窒素分含有量は、用いた原油の窒素分含有量に依存する。そして、通常は複数の原油種を適宜混合して蒸留が行われる。そこで、常圧蒸留装置にて原油を蒸留する際に、直留軽油の窒素分含有量を指標とし、これに応じて原油種を仕分ける方法が挙げられる。例えば、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超えるような窒素分含有量が多い原油はタンクAに、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppm以下となる窒素分含有量が少ない原油はタンクBに別個に貯留する。そして本願発明を実施する場合にはタンクBの原油を選択して蒸留すればよい。かかる方法によれば、水素化処理の原料となる直留軽油は、窒素分含有量に応じて仕分けられた既に窒素分含有量の少ないものであるから、水素化脱硫触媒の活性劣化が抑制される。
一方、従来は原油種を仕分けることなく全て混合して蒸留し、直留軽油を得る。このため、直留軽油の窒素分含有量が多いまま水素化処理装置に供されることになる。
ここで、常圧蒸留装置とは、大気圧下で原油中に含まれる各炭化水素の沸点の違いを利用して、ガソリン、灯油、軽油、重油などの各留分に分離する装置である。
ここで、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超えてしまう原油としては、例えばイラニアン・ヘビーやイラニアン・ライト等が挙げられる。本発明では、これらの窒素分含有量が多い原油以外の原油を蒸留することで、窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を簡便に得ることができる。そしてこの直留軽油を水素化処理装置にて脱硫反応を行い、脱硫された軽油基材を得る。
本発明の水素化処理方法は、従来から知られている種々の水素化脱硫触媒を適宜使用し、従来から知られている燃料油の水素化処理方法に準じて実施することができる。水素化脱硫触媒としては、多くの燃料油の脱硫反応に用いられているCo−Mo系触媒を好適に用いることができる。また、脱硫反応以外に、脱窒素や芳香族環の水素化分解も要求される場合には、Ni−Mo系あるいはNi−Co−Mo系触媒を使用することが好ましい。
この際、水素化処理の条件としては、水素分圧0.7〜8MPa、温度220〜420℃、液空間速度0.3〜10hr−1、水素/オイル比20〜1000m(normal)/klの条件で、触媒と直留軽油とを接触させて脱硫反応を行うことができる。この時、一般に、水素中の硫化水素濃度は4容量% 以下、好ましくは1.4容量%以下、より好ましくは1容量%以下である。
なお、窒素分含有量が多いイラニアン・ヘビーやイラニアン・ライト等を含有する原油を蒸留して得られた、窒素分が200質量ppmを超える直留軽油は、重油基材として重油に配合することができる。
一般に、重油はJIS−K2205において、動粘度により、1種(A重油)、2種(B重油)、3種(C重油)に区分される。1種(A重油)は更に硫黄含有量により1号、2号に細分され、1種2号の硫黄分は2.0質量%以下と定められている。イラニアン・ヘビーやイラニアン・ライト等を含有する原油を蒸留して得られた直留軽油を1種2号重油基材として使用する場合は、脱硫処理することなく重油基材として使用することが可能である。
また、1種1号の硫黄分は0.5質量%以下と定められているため、窒素分含有量が多いイラニアン・ヘビーやイラニアン・ライト等を含有する原油を蒸留して得られた直留軽油を1種1号重油基材として使用する場合は、水素化処理を行い幾分脱硫することを要する。ただし、この場合は、硫黄分を製品軽油と同程度まで低減する必要が無いため、脱硫反応条件は製品軽油を得る場合よりもマイルドな条件であって、触媒に対しては過酷な運転とならない。
ここで、図面を用いて本発明の水素化処理方法について具体的に説明する。
図1は、本発明の実施態様の一例を模式的に示すものである。この図1の実施態様では、原油種を直留軽油の窒素分含有量によって別個に貯留する。原油タンクBに貯留された窒素分含有量が少ない原油からは常圧蒸留装置にて蒸留して窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を得る。ここで、常圧蒸留装置から留出した直留軽油は一旦中間タンクにそれぞれ貯留されてもよい。この直留軽油を水素化脱硫処理装置にて脱硫し、軽油基材を得る。一方、原油タンクAに貯留された窒素分含有量が多い原油種を含む原油を常圧蒸留装置で蒸留した場合は、得られた直留軽油はそのまま又は幾分の水素化脱硫処理を行った後、重油基材として用いられる。
一方、図2に示す従来の水素化脱硫処理方法においては、各原油種を原油タンクに一括して貯留し、これを常圧蒸留装置で蒸留して直留軽油を得、さらに水素化処理装置にて脱硫して軽油基材を得る。図2に示す従来の方法では、窒素分含有量の多い直留軽油も全て脱硫装置によって脱硫処理されるため、窒素分による触媒の劣化が懸念される。
本発明の水素化脱硫処理方法によって得られる脱硫軽油は、製品軽油の基材として用いることができる。また、直留軽油中の窒素分が200質量ppm以下となる原油種からは、直留軽油以外の留分も得ることができ、例えば直留灯油又は流動接触分解装置(Fluid Catalyst Cracking Unit)から得られる分解軽油(ライトサイクルオイル:LCO)等が挙げられる。そしてこれらを深度脱硫した深度脱硫灯油、深度脱硫分解軽油、脱ロウ軽油なども製品軽油の基材として好適に使用される。
上記のような各種基材を適宜用いて、下記諸性状を有すると共に、JIS規格に適合するよう調製することで、本発明を使用した製品軽油を得ることができる。
上記各種軽油基材を用いた製品軽油(以下単に「製品軽油」とも記す)は、15℃における密度が0.70〜0.86g/cm、好ましくは0.75〜0.85g/cmであることが望ましい。15℃における密度が0.70〜0.86g/cmであれば、軽油の使用を前提に設計されたディーゼル車に対し、ディーゼル燃焼時の着火性を維持し、適切な燃焼状態を保つことができるため好ましい。
なお、15℃における密度はJIS K 2249の密度試験方法及び密度・質量・容量換算表により測定することができる。
上記製品軽油において、30℃における動粘度は1.700〜6.000mm/s、好ましくは2.000〜5.400mm/sであることが望ましい。30℃における動粘度が1.700〜6.000mm/sであれば、軽油の使用を前提に設計されたディーゼル車に対し、燃料供給ポンプの磨耗や、燃料自体の流動性の面で適切に使用することが可能であるため好ましい。
なお、30℃における動粘度はJIS K 2283の動粘度試験方法及び粘度指数算出方法により測定することができる。
また、製品軽油において、10容量%留出温度は180〜260℃、好ましくは185〜250℃、90容量%留出温度は328〜355℃、好ましくは330〜350℃であることが望ましい。10容量%留出温度が180℃以上であれば軽油として適切な引火点及び動粘度を保つことができ、260℃以下であればワックス析出温度が制限され、低温流動性を保つ面で好ましい。90容量%留出温度が328℃以上であれば、軽油として適切な引火点及び動粘度を保つことができ、355℃以下であれば燃料噴霧時の霧化不良に伴う燃焼室汚染、ノズルへのカ−ボン付着などを抑えることができるため好ましい。
なお、蒸留性状はJIS K 2254の常圧法蒸留試験により測定することができる。
製品軽油において、曇り点は5.0℃以下、好ましくは2.0℃以下であることが望ましい。曇り点が5.0℃以下であれば、JIS推奨の各種JIS規格軽油の使用最低温度における、燃料の固化や始動性不良といったディーゼル車の低温作動性に関する問題の原因となるワックス分が少なくなるため好ましい。
なお、曇り点はJIS K 2269の流動点ならびに石油製品曇り点試験方法により測定することができる。
また、製品軽油において、流動点は5.0℃以下、好ましくは−2.5℃以下であることが望ましい。流動点が5.0℃以下であれば、JIS推奨の各種JIS規格軽油の使用最低温度における、燃料の固化によるディーゼル車の低温作動性に関する問題が起きる可能性が低くなるため好ましい。
なお、流動点はJIS K 2269の流動点ならびに石油製品曇り点試験方法により測定することができる。
製品軽油において、低温ろ過器目詰まり点(CFPP:Cold Filter Plugging Point)は5℃以下、好ましくは0℃以下であることが望ましい。CFPPが5℃以下であれば、JIS推奨の各種JIS規格軽油の使用最低温度における、始動性不良といったディーゼル車の低温作動性に関する問題が起きる可能性が低くなるため好ましい。
なお、CFPPはJIS K 2288の目詰まり点試験法により測定することができる。
さらに、製品軽油には、低温流動性向上剤を添加することができ、添加する低温流動性向上剤は特に制限はないものの、適切なものの例としては、アルケニルコハク酸アミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体や、ポリアルキルアクリレンなどのポリマ−が挙げられ、これらの中でもエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。添加が必要となる場合の添加量としては、10から1000容量ppm、好ましくは、50から600容量ppmである。
そして、製品軽油には、低温流動性向上剤以外の各種添加剤、例えば、潤滑性向上剤、セタン価向上剤、清浄剤等の各種添加剤を添加しても良い。しかし、製品軽油のフィルタビィリティーの観点から、添加する各種添加剤の総量は、0.2容量%以下が好ましい。
以下に、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
実施例1
マーバン原油、クウェート原油、カタールマリン原油からなる原油を常圧蒸留したところ、得られた直留軽油の窒素分は170質量ppmであった(他の性状は表1に示す)。これを一般的なCo、Mo系脱硫触媒で脱硫した際の反応温度をBASEとする。
比較例1
イラニアン・ヘビー原油、イラニアン・ライト原油、マーバン原油からなる原油を常圧蒸留したところ、得られた直留軽油の窒素分は260質量ppmであった(他の性状は表1に示す)。これを実施例と同一の一般的なCo、Mo系脱硫触媒で脱硫した際の反応温度はBASEに対し、7〜10℃高い温度となった。なお、上記の脱硫反応において、直留軽油の蒸留性状および反応温度以外の脱硫反応条件はほぼ同一条件とした。
Figure 0004808539
表2に示す、初留点152℃、終点263.5℃の沸点範囲を持つ硫黄含有量10質量ppm以下の脱硫灯油基材、及び初留点174.5℃、終点362.5℃の沸点範囲を持つ硫黄含有量10質量ppm以下の脱硫軽油基材を、表3に示す割合で混合することにより製品軽油を得た。
本発明により得られた製品軽油の性状を表4に示す。
実施例において、各性状はそれぞれ以下の方法により測定・評価を行った。
(a)密度(15℃):JIS K 2249 「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」により測定した。
(b)硫黄含有量:JIS K 2541 「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定した。
(c)動粘度(30℃):JIS K 2283 「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」により測定した。
(d)初留点(IBP)、10容量%留出温度(T10)、50容量%留出温度(T50)、90容量%留出温度(T90)、95容量%留出温度(T95)、終点(FBP):JIS K 2254 「石油製品−蒸留試験方法」により測定した。
(e)曇り点(CP):JIS K 2269 「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験法」により測定した。
(f)流動点(PP):JIS K 2269 「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験法」により測定した。
(g)低温ろ過器目詰まり点(CFPP):JIS K 2288 「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」により測定した。
Figure 0004808539
Figure 0004808539
Figure 0004808539
本発明の実施態様の一例を示す模式図である。 従来の水素化処理方法の一例を示す模式図である。

Claims (2)

  1. 原油を蒸留する際に、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppm以下である原油種と、得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超える原油種とに仕分けし、
    前記得られる直留軽油の窒素分が200質量ppmを超える原油種を原油タンクAに貯留し、前記得られる直留軽油の窒素分が200質量ppm以下である原油種を原油タンクBに貯留し、
    前記原油タンクBに貯留した原油種を常圧蒸留装置にて蒸留して窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を得、該得られた窒素分が200質量ppm以下の直留軽油を水素化脱硫処理装置にて脱硫して脱硫軽油基材を得、
    前記原油タンクAに貯留した原油種を常圧蒸留装置にて蒸留して窒素分が200質量ppmを超える直留軽油を得、該得られた窒素分が200質量ppmを超える直留軽油をそのまま又は水素化脱硫処理を行った後に重油基材に用いる
    ことを特徴とする脱硫軽油基材の製造方法。
  2. 前記窒素分が200質量ppm以下の直留軽油の硫黄分が1.8質量%以下、芳香族分が30容量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の脱硫軽油基材の製造方法
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