JP4807539B2 - 経路設定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
[技術分野]
本発明は、データ伝送ネットワーク用の経路設定装置に関し、特に決定を下す機能を有する経路設定装置に関する。
【0002】
[背景技術]
データがパケットでソースから宛先に転送され、各パケットが、それがその宛先に到達するまでネットワーク内のある構成要素から次の構成要素へ一連のステップで送信されている通信網は周知である。帯域幅、およびパケットが経験する遅延および輻輳期間中に破棄されなければならないパケットの割合を保証しようとするこのようなネットワークもある。
【0003】
このようなネットワークでの1つの問題点は、優れたレベルの総体的なサービスを提供するためにネットワーク内に受け入れられるデータの量を制約することができなければならないという点である。この問題に対する1つの解決策は、導入するようにとの要求がネットワークによって(「コール受入れ」と呼ばれるステップで)受け入れられた後にだけ、ソースがデータの一連のパケットをネットワークに導入できるようにすることである。現在のネットワークでは、このような要求を受け入れるかどうかの決定は、要求の実際の端末対端末(end-to-end)要件を提供するネットワークの能力を考慮しないで下されるか、またはネットワークによって受け入れられる要求の現在のセットを全体として追跡調査する集中プロセスを含むかのどちらかによってなされる。最初のケースでは、ネットワークはサービスの保証を提供することができず、いくつかのパケットを他のパケットと比べて相対的によく処理すると約束するだけである。一方、第2のケースでは、集中プロセスがネットワークのコール受入れ性能を制限する。いかなる場合にも、現在のネットワークでは、サービスの保証は、保証された品質サービスによって使用するための容量を提供するために、ネットワークリソースが十分には利用されていない状況を条件にしてのみ与えることができる。
【0004】
ネットワーク内のスイッチがその容量の限度で、またはその容量の限度近くで稼働しているとき、トラフィックのいくつかが優先的に処理されない限り、性能はすべてのトラフィック(つまり、前述されたようなデータのパケットの流れ)に関して劣化する。従来、輻輳制御機構は、スイッチでの待ち行列がいっぱいになり始める時点でトラフィックを管理するために導入される。さらに多くのバッファを追加すると、明らかに損失を制御することができる。追加バッファはさらに遅延を生じさせ、トラフィックの再送につながる可能性があるためこの対策には不利があり、これがその後輻輳をさらに強める。
【0005】
任意のスイッチでの要求が1(100%)に近づくにつれて、平均待ち行列のサイズおよび遅延は制限なく拡大し、これが、スイッチがどのように管理されていても、およびその構成がどのようであれ、当てはまるということは、(その両方ともここに参照して組み込まれている)Kleinrock,L「待ち行列管理システム第2巻:コンピュータアプリケーション(Queuing Systems Volume II:Computer Applications)」1976年、ニューヨーク、ウィリー(Wiley,New York)またはStallings,W「高速ネットワーク:TCP/IPおよびATM設計原則(High−Speed Networks:TCP/IP and ATM Design Principles)」、1988年ニュージャージー、プレンティスホール(Prentice Hall,New Jersey)によって例証されるように、現在一般的に学術的な文献で理解されている。従来、Jain,R.「ATMネットワークでの輻輳制御及びトラフィック管理:最新の進展および調査(Congestion Control and Traffic Management in ATM Network:Recent Advances and A Survey)」、コンピュータネットワークおよびISDNシステム(Computer Networks and ISDN Systems)、第28巻、第13号、1996年11月、1723頁から1738頁に記述されているような輻輳制御機構が、スイッチでの待ち行列がいっぱいになり始める時点でトラフィックを管理するために導入される。さらに多くのバッファを追加すると、明らかに損失は制御される。追加バッファがさらに遅延を生じさせ、トラフィックの再送につながるためこの対策には不利があり、これがその後輻輳をさらに強める。
【0006】
サービスの質の改善が可能性となるように伝送の経路を設定することができるようにして、これらの問題に対処する必要性がある。
【0007】
優先順位の使用または料金加重された待ち行列管理の使用は、例えば、McDysan,DおよびSpohn,D.「ATM理論および適用(ATM Theory and Application)」、マクグローヒル(McGraw−Hill)、ニューヨーク、1998年、630頁から632頁に記述されているように、待ち行列の長さを制限するための選択的な破棄の使用が既知であるように、既知である。しかしながら、これらの技法を組み合わせることによって提供される柔軟性を利用する、通信の損失と遅延の要件の両方ともを考慮してコールを受け入れるかどうか決定するために現在記述されている簡略な方法はない。
【0008】
WO第98/28939号は、トラフィックをノードで動的に分類し、下流に送達する決定論的技法を記述する。転送は、遅延公差の超過のために打ち切ることができる。この手順によって、一定数の流れが最小帯域幅を保証される。しかしながら、単一ノードでの性能だけが対処され、エンドトゥエンドの性能は対処されていない。さらに、トラフィックは、ユーザの決定に基づいてではなく、システム単位で分類される。
【0009】
米国特許第5,408,465号は、エンドトゥエンドのQoS(サービスの質)が大部分のときに尊重されるというソフト決定論的な保証を提供し、「疑似トラフィック」を使用して実際のトラフィックを受け入れるかどうかを決定するシステムを記述する。
【0010】
米国特許第5,357,507号は、コールの損失(欠損)が主要なQoSパラメータであり、入力トラフィックストリーム特徴の第2の導関数に依存するシステムを記述する。システムは、0個のバッファを有する。WO第95/17061号は、セル損失が主要なQoSパラメータであり、大偏差(large−deviation)理論を使用するシステムを記述する。EP第0 673 138A号は、セル損失が主要なQoSのパラメータである決定論的なシステムを記述する。EP第0 814 632A号は、セルの損失が主要なQoSパラメータであり、厳格な優先順位待ち行列管理を想定する。米国第08/723,649号等は、セルの損失または遅延がQoSパラメータであるシステムを記述する。これらのシステムのどれも、そのQoS意志決定で損失と遅延の両方を考慮していない。
【0011】
EO第0 828 362A号は、CAC(コール受入れ制御)用の集中ネットワーク制御装置を使用し、コネクションの期間の保証を与えないシステムを記述する。
【0012】
本発明の1つの態様によれば、パケット伝送ネットワーク内のあるノードでコールを送るための経路設定装置が提供され、そこではそれぞれのコール(call)はネットワーク内でのその損失および遅延に関して指定されたパラメータとともに伝送され、該経路設定装置は、
コール要求を受け取り、コールを受け入れるのかまたはコールを拒絶するのかを経路設定装置によってすでに処理されている既存のコールと関連して決定するために、
(i)前記指定されたパラメータ、およびネットワーク内の先行するノードですでに課された損失および遅延のあらゆる値、または
(ii)ネットワーク内の先行するノードですでに課された損失および遅延を考慮して修正された前記指定されたパラメータ
を読み取るためのコール受入れ制御回路構成要素と、
複数のバッファを含み、1つまたは複数のバッファが、コール要求が受け入れられた場合には前記コールに割り当てられるバッファ回路構成要素と、
コール要求が受け入れられた場合に、
(i)損失および遅延に関して修正された値とともにコール要求を、または
(ii)ネットワーク内のこのノードおよび先行するノードで被られる損失および遅延を考慮して修正されたパラメータとともにコール要求
を伝送するための、およびコール要求が拒絶された場合に失敗信号を返信するための手段と、
を備える。
【0013】
好ましくは、経路設定装置は、ネットワーク内の別のノードからのコール失敗信号を検出し、それがそのコールに割り当てていたバッファを開放するための手段を含む。
【0014】
本発明の第2態様によれば、データ伝送ネットワーク内の任意のノードでの動作のためのノードデバイスが提供され、そこではサービスの質要件を指定した2つまたは3つ以上のコールが、ノードを通して送られてよく、ノードは、
データを受信するための入力と、
データを伝送するための出力と、
入力によって受信されたデータを伝送のために出力に向けるためのデータフロー装置と、
指定されたサービスの質を満たすためにデータの一部を遅延させるおよび/またはデータの一部の伝送を阻止するように、データフロー装置の動作を制御するためのデータフロー制御装置と、
を備える。
【0015】
好ましくは、サービスの質は、最大損失レート、最小遅延、および最小スループットの内の3つ未満によって指定される。好ましくは、データフロー制御装置は、損失レート、遅延およびスループットの未指定のものを概算するために、ノードおよび/または任意の関連付けられたデータリンクの動作を模擬することができる。好ましくは、データフロー制御装置は、指定されたサービスの質を有する追加コールの影響を模擬することができる。その模擬は、例えば、影響が指定されたサービスの質を満たすことができないかどうかを決定するノードによって、コールを受け入れるのか、またはコールを拒絶するのかを決定するために使用されてよい。好ましくは、データフロー制御装置は、追加コールの影響を模擬し、そのコールに使用可能なサービスの質を示す1つまたは複数のパラメータを示すメッセージを作成することができる。
【0016】
好ましくは、データフロー装置は、少なくとも2つのカテゴリのトラフィックを区別するための手段を備える。好ましくは、それは、再送の前にパケットを保持するためのバッファも備える。好ましくは、それは、バッファ内のパケット数がしきい値(スレッショルド)を超えると、1つのカテゴリに属するパケットを破棄するための手段も備える。好ましくは、それは、スレッショルドの値を変えるように応答する。好ましくは、それは、そのそれぞれが前述されたカテゴリのどちらかからのトラフィックを含んでよい少なくとも2つのトラフィックのクラスをさらに区別するための手段も備える。好ましくは、それは、第1クラスに割り当てられるパケットが、第2クラスに割り当てられるパケットより優先されるように、バッファ内に保持されるパケットの再送をスケジューリングするための手段も備える。好ましくは、それは、受信されたパケットのカテゴリおよびクラスへの割り当てを変えるように応答する。
【0017】
好ましくは、データフロー制御装置は、データフロー装置のスレッショルドを設定することができる。好ましくは、それは、受信されたパケットのカテゴリおよびクラスへの割り当てを変えることもできる。
【0018】
本発明の第3態様によれば、パケット伝送ネットワーク内のあるノードでコールを送るための経路設定装置が提供され、そこではそれぞれのコールは、ネットワークでの伝送中のその許容遅延および損失確率に関する指定されたパラメータとともに伝送され、該経路設定装置は、
(i)サービスの質のパラメータを備えるコール要求を受け取り、
(ii)コールがこのノードを通って送られる場合に、コールのサービスの質を模擬するための、
(iii)コールがこのノードを通って送られる場合に、サービスの質の減少を考慮して、サービスの質の受信されたパラメータを調整することによってサービスの質の調整されたパラメータを生成し、
(iv)調整されたパラメータがコールを拒絶する受け入れがたいサービスの質を示す場合にコールを拒絶し、
(v)調整されたパラメータが許容できるサービスの質を示す場合に、ネットワーク内の別のノードに調整されたパラメータを伝送する
コール受入れ制御回路構成要素と、
を備える。
【0019】
サービスの質の前記パラメータは、好ましくは、最小遅延、最大損失レート、および最小スループットのうちの少なくとも2つ、および/または遅延、損失レートまたはスループットの変動レベル、およびありそうな値の極限の値を含む。
【0020】
本発明の第4態様によれば、データ伝送ネットワーク内のあるノードでの動作のためのノードデバイスが提供され、そこではサービスの質要件を指定した2つまたは3つ以上のコールがノードを通して送られてよく、ノードは、
データを受信するための入力と、
データを伝送するための出力と、
入力によって受信されるデータを伝送のために出力に向けるためのデータフロー装置と、
を備え、そこでは前記ノードが、
指定されたサービスの質を満たすために、データの一部を遅延させる、および/またはデータの伝送を阻止するようにデータフロー装置の動作を制御するようにデータフロー制御装置に応答する。
【0021】
本発明の第5態様によれば、多岐に渡る要件を有するトラフィック用の1つまたは複数のノード、割り当てるための有限リソース(特に、それが駆動するネットワークリンクの容量および後の伝送のためにデータのパケットを保持するためのその内部容量)を有するネットワークノードが、その他のネットワークノードとの対話に従事しないで、またはネットワーク内のその他のノードによってサポートされているストリームについての情報を維持しないで、ストリームの総合的なエンドトゥエンド要件を満たすことができるような方法で、数多くの他のストリームまたはストリームの集合体がすでにサポートされていることを考慮する場合に、それがデータ損失および遅延の一定の特徴を有するそれを通るデータのストリーム、またはストリームの集合をサポートするために要求に(暗示的に、または明示的にであるのかに関係なく)同意することができるかどうかを決定する手段を有するネットワークが提供され、この手段は、
1.ノード内で、それを通過するデータの各ストリーム、特に、ノード自体によって課される損失および遅延、ネットワークリンク帯域幅、および割り当てられている内部バッファ容量を含む、そのソースとノードの適切な出力リンク間のそのストリームの蓄積された損失および遅延に関する情報を維持することと、
2.データの新しいストリームをサポートするための要求として入信メッセージを特定することと、
3.入信要求から、要求された最大損失および遅延、およびこれまで蓄積した損失と遅延を決定することと、
4.要求された最大損失と遅延、およびこれまで蓄積された損失と遅延の間の差異のどの程度の割合が、追加できる損失と遅延の量に達するためにこのノードによって追加できるのかを決定するためにパラメータを適用することと、
5.記述されたアルゴリズムの適用、またはテーブル内の事前に計算されたルックアップに対する参照のどちらかによって計算を実行し、ストリームに課される追加の損失と遅延をサポートするために必要とされる追加容量を確立することと、
6.これらの追加容量が使用可能かどうかをチェックすることと、
7.それらが使用可能である場合には、
a.蓄積された損失と遅延が、ノードによるネットワークリンクの上へのストリームの多重化によって課される損失と遅延によって強められるようにストリームが確立されることを要求するメッセージを更新し、それをそのルートの次の段階で送信すること、
b.他のストリームに関してすでに保持される情報に、このストリームに関する情報を追加することと、
c.ストリームの完全なセットの使用可能なリソースに対する最適割り当てを計算することと、
8.それらが使用可能ではない場合、要求が拒絶されることの表示とともに、ストリームを要求するメッセージをそのソースに戻すことと、
から成り立つ。
【0022】
要求された最大損失と遅延、ならびに要求のこれまで蓄積された損失と遅延が、要求メッセージから適切に抽出されてよい。要求された最大損失と遅延と、これまで蓄積された損失と遅延の間の差異のどの程度の割合が、追加できる損失と遅延の量に到達するためにこのノードによって追加できるのかを決定するためのパラメータが、適切に事前にプログラムされてよい。要求された最大損失と遅延と、これまで蓄積された損失と遅延の間の差異のどの程度の割合が、追加できる損失と遅延の量に到達するためにこのノードによって追跡できるのかを決定するためのパラメータが、要求メッセージによって採用される経路から適切に計算されてよい。ストリームの完全なセットの使用可能なリソースに対する最適割り当ての計算は、要求が次のノードに送信される前に適切に実行されてよい。ストリームの完全なセットの使用可能なリソースに対する最適割り当ての計算は、要求が次のノードで送信された後に適切に実行されてよい。ルックアップテーブルの内容は、ノードの稼動中の動作を表わす方程式の一定のシステムを解くことによって適切に計算されてよい。コール受入れメッセージは、ノードがそれを送信する前に削減し、それ以降のコールによる使用のためにその記憶されている過剰な予算を増加する、エンドトゥエンドの余剰損失と遅延の情報を適切に含む。
【0023】
本発明に従ったシステムでは、待ち行列のサイズが、有効スループットを最大限にし、遅延を削減するために制御されることが望ましい。パケットの損失は、好ましくはスループットおよび遅延に対して平衡されてよい。それから、ネットワークは、好ましくは、それに対する要求がどれほどであれ、ネットワークの容量によって課される制限まで、全容量または実質的には全容量の活用で実行することができる。
【0024】
パケット損失をいかにしても避けるような処置は講じられないことが好まれる。しかしながら、パケット損失は、好ましくは、QoSパラメータであり、最も好ましくは有限非ゼロパケット損失レートの指定による。システムが全容量近くで実行しているとき、いくらかのトラフィックは失われることが予想されることが好まれる。この損失は、適切に、すべてのトラフィックストリームに対して等しく適用されてよく、その結果、すべてのトラフィックは輻輳によって同等に劣化される。いくらかのトラフィックがより「大事にされる」(つまり、失われない)ことは、好ましくは可能であるが、他のトラフィック(適切には、より緊急であり、それが短い遅延で到達する場合にだけ有効となるだろう音声データなどのトラフィック)がさらに遅延されない。これは、トラフィックがその宛先に到着するのが遅すぎて、アプリケーションに役立たない場合、それは実際にはすでに失われており、時間に送達できないトラフィックでネットワークを輻輳することが不適切であるためである。一般的には、妥当なシステム性能を保持するために、遅延と損失の両方を設定し、制限することができるのが最も好まれている。
【0025】
好ましくは、システムは、QoSが指定される時間のどれだけ多くが尊重されるのかに関する強力な統計的な保証を提供する。システムは、動作モデルおよび/または統計的な方法を使用してよい。システムによて分析されるQoSは、好ましくは、メッセージのエンドトゥエンドのQoS性能を指定する。
【0026】
好ましくは、数多くのストリームがすでにサポートされている割り当てられる有限リソース(特に、それが駆動するネットワークリンクの容量および後の伝送のためにデータのパケットを保持するためのその内部容量)を有するネットワークノードが、その他のネットワークノードとの対話に従事しないで、またはネットワーク内のその他のノードによってサポートされているストリームについての情報を維持しないで、ストリームの総合的なエンドトゥエンド要件を満たすことができるような方法で、数多くの他のストリームがすでにサポートされていることを考慮する場合に、それがデータの損失と遅延の一定の特徴を有するそれを通るデータのストリームをサポートするという要求に合意することができるかどうかを決定してよい手段が提供される。これを達成するために、以下のステップが好ましくは実行される。
【0027】
1.それを通過するデータの各ストリーム、特に、ノード自体によって課される損失と遅延、ネットワークリンク帯域幅、および割り当てられている内部バッファ容量を含む、そのソースとノードの適切な出力リンクの間のそのストリームの蓄積された損失と遅延に関する情報をノード内で維持するステップ
2.データの新しいストリームをサポートするための要求として入信メッセージを特定するステップ
3.要求された最大損失と遅延、およびこれまで蓄積された損失と遅延を入信要求から抽出するステップ
4.要求された最大損失と遅延と、これまで蓄積された損失と遅延の間の差異のどの割合が、追加できる損失と遅延の量に到達するようにこのノードによって追加できるのかを判断するために事前にプログラムされたパラメータを適用するステップ
5.(ノードの稼動中の動作を表す方程式の一定のシステムを解くことによって計算されてよい)テーブル内でルックアップを実行し、ストリームに対して課される追加の損失および遅延をサポートするために必要とされる追加の容量を確立するステップ
6.これらの追加の容量が使用可能かどうかをチェックするステップ、
7.それらが使用可能な場合、
a.蓄積された損失と遅延が、ノードによるネットワークリンク上へのストリームの多重化によって課される損失および遅延によって増加するようにストリームを確立することを要求するメッセージを更新し、それを経路の次の段階で送信するステップ
b.そのストリームに関してすでに保持される情報に、このストリームに関する情報を追加するステップ
c.ストリームの完全なセットの使用可能なリソースへの最適割り当てを計算するステップ
または
8.それらが使用可能ではない場合、要求が拒絶された旨の表示とともにストリームを要求するメッセージをそのソースへ戻すステップ
【0028】
本発明は、ここで、添付図面に関して例によって記述されるだろう。
【0029】
コールまたは一般的にはデータストリームをネットワークの中へ受け入れるには、そのコールのトラフィックと既存トラフィックの間の相互作用が害がないという自信を必要とする。サービスレベル契約書を作成する際に、この原則には瞬時の値が与えられる。本書では、私達は、コール管理への蓋然的なアプローチの適用を記述する。このモデルは、これが必要とされる非常に保守的な性能範囲を引き出すために、または特定のサービスレベルを満たす動的な確率を評価するために使用できる。
【0030】
大きなクラスのネットワークアプリケーション、特に電話方式などのリアルタイム用途は、ネットワークが確実にサービスの質を提供できるときだけに満足の行くように動作することができる。これには、アプリケーションが、直接的にまたは間接的に、ネットワークと交渉し、ネットワーク遅延がアプリケーションの機能性を侵害しないことを保証する能力が必要になる。
【0031】
これらの交渉の結果がサービスレベルの合意(SLA)である。これらは、ともに測定可能で、保証可能である用語で許容できるサービスの質を定義する。これらは、ネットワークユーザとネットワークの間の契約的な合意を構成する。事実上、それらは、接続上でのデータ伝送の最悪の許容可能なケースを定義する。コールを受け入れる際には、合意されたサービスのレベルがコールの期間中に提供できるという明示的な認識がある。各接続に対するピーク要求に基づいてリソースを割り当てることは、これを保証する1つのアプローチである。しかしながら、それは、流れの集まりでのトラフィックの統計的な多重化の活用に対処しない。コールの受け入れを評価するが、依然として統計的な多重化を利用するためには、データの個々のストリームがどのように相互作用するのか、および個々のセルおよびストリームに提供される可能なサービスを予測するモデルを作り出す必要性がある。スイッチが、コールの受入れ前に、典型的なセル遅延、およびセルの損失または受け入れがたい遅延を経験するセルの確率を評価し、リソースのそのコミットメントを操作し、これらの値がSLAによって許容可能と定義される範囲内に該当することを保証することができるのであれば、それは、それがそのコミットメントを満たすことを保証し、それが引き受けることができるSLAの数を最大限にする立場にあるだろう。
【0032】
これらの確率は、根本的には、ノードの使用可能なバッファリソースおよびスイッチ負荷によって定義される。
【0033】
一般に、ネットワーク上で質の低いサービスを提供することは単純なことである。しかしながら、いったんネットワークが全負荷に近づくと、リソース割り当ての問題はより困難になる。サービスレベル合意は、ネットワークに対する契約上の義務を形成するため、それらがそれらを満たすために使用できる適切なリソースがあるときにだけ引き受けられるということは重要である。一般的には、過負荷されるネットワークを管理することにまつわる困難はその状態にあるシステムの動作についての知識が欠如していることで複雑化される。ここで記述される技法は、私達が、1つのパラメータ―好ましくは損失―を固定することを選ぶことによって利用でき、したがって私達がスイッチを通るコールの総遅延およびスループット要件に対する異なる割り当ての結果を評価できる、2つの自由度を有する新しい実用可能なモデルを利用する。理論上、このモデルは、過負荷を受けるときも無条件に安定しており、理論的につねに有効であるサービスの質のパラメータに対する制限値を提供するために使用することができる。
【0034】
このモデルは、主として、現実のネットワーク装置の実際の動作に密接に一致するフレームワーク内でのパケット損失および遅延の考慮に基づいている。このような装置では、パケットは、伝送エラーのためにめったに失われない。損失のおもな原因は、前方への伝送のためにパケット/セルを記憶するためのバッファの欠如である。私達のアプローチは、ある特定のストリームに関して損失の合意された(および交渉された)レベルを持続するためにシステムの構成を模擬(モデル化)することであった。この損失は、現在のコールの集められた集合に関して(トラフィックパターンの知識内で)予測することができる。この待ち行列管理プロセスは、その平均値だけではなく、遅延の変動をも決定する。これらの観察が、有限バッファシステムのモデルのクラスの作成に対処する。これらのモデルの最も重要な特徴とは、アクティブなコールの間でスイッチリソースをどのように分散するかに関する量的な理解を可能にする、スループット、損失および遅延(前記図を参照すること)の関係性の記述である。
【0035】
過負荷されたノードがセルを破棄しなければならないのは明白である。しかしながら、ノードはそのSLAコミットメントも満たさなければならないため、それは、セルをインテリジェントに破棄することを要求される。これらのモデルにおいて、各セルストリームの2つの属性が考慮されてよい。つまり、私達が「大事にする(cherish)」と名付けるストリームからセルを破棄しないという欲求、および私達が「緊急性(urgency)」と名付けるストリームからセルの通過遅延を最小限に抑えるという欲求である。私達のモデルは、セルストリームをこれらの2つのパラメータによって分類されると考える。これらのパラメータのそれぞれの2つの別個のレベルを考えると、私達は以下の明確な品質クラスに到達する。
【0036】
【表1】
Figure 0004807539
【0037】
このようにして、スイッチは、そのSLAがさらに高い損失レートを許すストリームから優先的にセルを破棄することができる。これは、インテリジェントなCACモデルと組み合わされ、大事にされるトラフィックに対する損失レートにきわめて強固な制限を設定できるようにする。このモデルは、不定数の緊急性および損失公差クラスをカバーするために拡大するので、それは数多くの任意のサービスレベル契約を同時に実現するために必要とされるセル破棄可能性のすべての細分を提供することができる。
【0038】
大事にされないトラフィックは、この破棄方針の結果、大いに損害を受けるように見えるが、それは実際にはさらに低い平均遅延を被る。信頼できるサービスの質規定に最も依存するアプリケーション(例えば、ビデオストリーム)の多くにとって、輻輳する待ち行列管理システムによって実質的に遅延されるパケットは、その最終的な到着時に使用することはできないため、遅延は損失レートよりさらに重要な考慮事項である。同様に、任意の指定された瞬間に、指定されたノードを通過するセルによって経験される総遅延も、異なる緊急性クラスのトラフィックストリームに分散することができる。
【0039】
実用可能なモデルは、実際には、セルストリームを、その緊急性および大事にするレベルによって定義される特定のサービスクラスに写像する。これらのマッピングの集合―例えば、切り替わるノードの状態の大部分を記述するコールの集合、およびそれらのコールのそれぞれに要求されるスループットを考えると、損失レートおよび遅延平均、および各サービスクラスと全体としてのノードの両方に対する分散を計算することが可能である。言うまでもなく、接続のサービスの質要件は、個々のノードのレベルで指定されず、エンドトゥエンドで指定される。このモデルの重大な態様とは、その構成可能性(cmposability)である。つまり、経路に沿ったスイッチの状態は、エンドトゥエンド平均損失レートと遅延を含む類似した重要なサービスの質のパラメータ、および遅延の確率分散機能を計算するために使用できる。したがって、これは、セルストリームのサービスレベル契約が移行されることを保証するために必要とされるリソースコミットメントを査定し、最適化するために必要とされる予測モデルを提供する。それは、確率的な保証を、SLAの履行に関して行うことができるようにする。
【0040】
任意の現実のスイッチは、有限量のリソースだけを有するので、すべての要求されてているコールが受け入れられるわけではないことは明白である。したがって、スイッチは、それがコールのサービスの質要件を満たすことができないことはめったにないことを保証する一方で、それが受け入れることができるコールの数を最適化しようとしなければならない。
【0041】
この実用可能なモデルは、接続容認制御(CAC)およびQoS保証のための直接関係する用途を有する。接続のための物理的な経路がいったん発見されると、それが、私達が追加的に、接続のQoS要件を満たすためにそれに沿って十分なネットワークリソースがあることを保証できるようにする。これは、局所的な知識(本来、スイッチのSLAという形式での既存のコミットメントおよび現在の接続に対するその他のQoS合意)だけを使用して、スイッチ単位で実行される。これは、追加のスイッチ相互の制御トラフィックなしに、コールの受入れに関して素早い決定を下すことを可能にする。これは、決定アルゴリズムのスケラビリティがよいことを予想させる。
【0042】
図1は、データ通信網を示す。データは、スイッチ3の間のデータリンク2上で接続された端末装置1の内の任意の2つの間で通信できる。スイッチ3は、データが従うべき経路を決定する。送信側端末でのメッセージは、伝送のために、その後受信側端末でリアセンブルされるデータグラム(パケット)に分割できる。単一メッセージのデータグラムは、1つのコールを構成する同じ経路に従わなければならない。それぞれのメッセージによって取られる経路、およびそれがその経路上で遭遇するリンクとスイッチのステータスが、メッセージのパケット送信と受信の間の遅延を決定し、パケットのいくつかまたはすべてを失わせることがある。パケットが、音声電話方式などの時間が肝要なサービスのためのデータを含む場合には、送信され、受信されるパケットの間の遅延は、サービスの許容できる規格がなければならないならば小さくなくてはならない。
【0043】
有限なリソースのあるネットワーク接続の場合、遅延、スループットおよび損失レートは相互に関係付けられている。これらの3つの要因の関係性を詳細に考慮すると、可能な限り多くの接続が通信網で受け入れられることを保証するためにリソースの改善された平衡に対処することができる。例えば、改善された体制下では、スイッチが、最初に要求されたより実質的にはさらに大きい平均的な帯域幅を割り当てることによって、そうでない場合には達成不可能な遅延要求を満たすことができる可能性がある。遅延、スループットおよび損失レート間の関係性の詳細は、ネットワーク内の交換要素の実用可能な動作によって規定され、それが最適化できるパラメータの関数である可能性がある。
【0044】
図2は、図1のスイッチ3の1つとして動作できる改善されたパケットスイッチ装置の構造を示す。パケットスイッチ装置は、その主要なパーツが決定装置(デサイダ)21に接続されたパケットスイッチ20を備える。決定装置は、選択されたビットフィールドの比較および操作を実行するために、レジスタの内容に作用できる、記憶装置手段22、一時レジスタ23、および論理回路24(例えばプロセッサ)を備える。論理回路24は、それが値を読み取り、メモリ22に書き込むことができるように接続される。パケットスイッチ20は、その他のパケットから要求パケットを区別し、それらを決定装置による動作のためにメモリの中に書き込むことができる。また、それは、(おそらく修正された)パケットをメモリから読み取り、それを伝送することもできる。決定装置は、パケットをいつ送信するべきかをスイッチに示し、スイッチ動作の詳細を決定するスイッチのパラメータを設定する能力も有する。
【0045】
図3は、新しい接続を確立する要求に対処するためのスイッチ装置の機能性を示す。パケットが送られる接続経路に沿った各スイッチは、接続の許容遅延および損失の「予算」(バジェット:運用余裕)の一部を消費し、その予算の残りを経路のさらに下方のスイッチに提供する。図3に示される機能性を使用して、遅延および損失の予算は、接続の特性を決定するために経路に沿ったスイッチ要素によって分析される。予算消費の分析は、切替え要素(スイッチエレメント)の動作モデルおよび現在のスイッチング構成(以下に示される表に符号化される)によって実行される。最終的に受け入れがたい損失または遅延を生じさせる接続を行う代わりに、図3の機能性を使用すると、確立される接続に関して残る予算が不十分である場合に、接続をただちに拒絶することができ、それ以外の場合、要求は次の切替え要素に(削減された予算とともに)渡される。最終的に、メッセージは宛先から戻される。これが、(その場合、実際のスイッチの構成が新しい接続を収容するために更新される)コールの受入れ、または(その場合、この接続に割り当てられているリソースが解放される)さらに経路に沿ったなんらかの要素からの拒絶のどちらかであるだろう。どちらの場合でも、メッセージは、左向きの矢印によって示されるように、要求の発信者に向かって戻される。
【0046】
さらに詳細には、図2に示される型のスイッチ装置によって接続される複数のリンク全体での開始ノードと最終ノードの間の経路に沿ってデータの接続を確立するプロセスは、以下の通りである。開始ノード、システム、または開始ノードまたは終了ノードのユーザは、接続のための総許容遅延と損失の予算を確立する。これは経路(図3の矢印30)上の第1スイッチに伝送される。スイッチは、(31にある)その動作モデルを適用し、それとその関連付けられたリンクのパケットに対する影響を決定し、相応して予算情報を修正し、経路の次に継続するスイッチおよびリンクに使用可能な予算の量を示し、残っている予算がある場合には、それは(32で)更新された予算情報を次に継続するスイッチに伝送する。次に継続するスイッチは、同じ動作を実行する。予算が超過されると、接続を受け入れるまたは拒絶するための手段34にメッセージが(33で)送信され、手段34に、拒絶メッセージを(35で)直前の先行するスイッチに送信することによって接続を拒絶させる。また、手段34は、それが次に継続するスイッチから拒絶メッセージを(36で)受信した場合、同じように接続を拒絶することもできる。手段34は、それが次に継続するスイッチから受入れメッセージを(37で)受信した場合、接続を受け入れることができる。受入れメッセージは、直前に継続するスイッチからメッセージを受信する最終ノードによって開始され、使用可能な総予算が接続に関して超過されていないことを示す。接続が受け入れられると、手段34は、スイッチの切替え要素39を構成するために38で構成メッセージを伝送し、データに、合意された経路内の次に継続するスイッチに向かって、スイッチを通って受け入れられる経路に従わせる。
【0047】
スイッチ用の動作モデル(図3の31に示される)、およびコールの受入れと制御でのその使用は、ある特定の継続中のリンクに宛てられるストリームの集合の集計された要件と、そのリンクに関連付けられた必要とされるリソースの間、および損失と遅延に関する要件間の関係を規定するために重要である。
【0048】
スイッチからの単一出力ポートの組み合わせを考えると、これは、入力ポートからの経路選択された入力ストリームを結合するマルチプレクサとして、またはマルチプレクサに対する潜在的な最大入力がその出力容量を越える場合に動作している単一装置として見なすことができる。
【0049】
切替え要素/マルチプレクサの動作中、パケットの到着速度が出力容量を越えるだろうときがある可能性がある。これらの期間中、バッファ内の過剰な入信パケットを記憶する必要性があるだろう。それ以外の場合、それらは失われるだろう。出力リンクの総容量が割り当てられる頻度が増すにつれて、入力ストリームからのパケットに対する割り当てのために使用可能なバッファがなくなる場合があるだろう。これらの状況下では、パケットは、破棄されなければならないだろう。破棄は、メモリが有限であるという物理的な要件によって、およびスイッチが有限な時間内で(そのバッファを空にすることによって)過負荷状態から回復することを保証するために必要とされる。
【0050】
このようなバッファリングの総量は、多くの方法で入力ストリームの間で割り当てることができる。これらの方法のそれぞれが、潜在的に、ストリームのそれぞれの損失特性を規定するだろう。私達は、ストリームを入力するバッファ容量の指定された構成のためのこのようなマルチプレクサのこの動作を、マルチプレクサの動作態様と呼ぶ。
【0051】
損失レート、スループットおよび遅延のどれか2つを設定すると、それらのパラメータの3番目の値が決定されるため、このようなマルチプレクサの動作態様は、2つの自由度を有するシステムである。例えば、損失レートを決定すると、これがマルチプレクサの動作を、スループットと遅延の間の特定の関係性に制約する。入力ストリームの指定されたセットの場合、この関係性は予測可能である。
【0052】
動作を最適化するためには、一般的には、最初に、動作がパラメータの内の1つのサービスの質要件を達成し、次に残りの自由度に関して最適化することを保証することが必要である。この要件は、ストリーム単位で、およびすべてのストリームの総計に関して集合的にの両方で満たされる必要がある。
【0053】
このアプローチを示すために、損失パラメータが最初に考慮される機構を考える。この物理的な実例は、すべての入力ストリームに共有されるバッファプールの例であり、パケットがマルチプレクサに到達した時に参考にすることができるバッファの瞬間的な占有状態を示すカウンタを備えている。特に、入力ストリームの2つのクラスがあり、1つは、他の大事にされていないストリームより優先的に大事にされなければならないトラフィックを含む。この手順は、3つ以上の入力ストリームのクラスがあり、優先的に大事にする異なるレベルがあるときのケースに一般化できる。以下の等式Bは、このような大事にされるストリームの独占的な使用のために確保されなければならないバッファの数の計算を可能にする。この数は、入信する大事にされていないトラフィックが無制限であり、無限に向かうという仮定の元で計算される。バッファのこの数は、入信する大事にされるトラフィックの損失レートが、必要とされる制限を下回るだろうという無条件の保証を与える。本発明を無条件に安定にさせるのがこのアプローチである。
【0054】
このような予約済みバッファの総数をKmax−KBとし、ここではKmaxは使用可能なバッファリングの総量であり、KBはすべてのトラフィックが(大事にされているかどうかに関係なく)受入れられている量である。この差異に対する値の割り当てが、システム内の自由度の1つを固定することを表す。これを考慮すると、Kmaxは、ここでは、すべての遅延要求が、すべてのストリーム全体で遅延を分散する既設の待ち行列管理秩序のもとで満たされるように、(以下の等式Aによって示されるように)すべてのストリームに関してシステム内で総遅延を制限するように選ぶことができる。
【0055】
動作モデルの特定の例は、以下の通りである。
【0056】
損失は以下によって計算される。
【0057】
【数2】
Figure 0004807539
【0058】
特定のサービスの質であるトラフィックを送達できるようにするために、それが待ち行列管理によってどの程度遅延されるのかに関する予測が立てられなければならない。これは、各種トラフィックの待ち時間分布から発見され、それらはきわめて容易に得ることができる。待機時間分布の予想値は、トラフィックの平均遅延を示し、標準偏差が(遅延ジッタと見なされてよい)遅延の変化の程度の尺度を示す。大事にされていないトラフィックの場合、待機時間密度関数が、以下(等式A)によって示される。
【0059】
【数3】
Figure 0004807539
【0060】
b nは、実際に待ち行列に入る到着パケットが、システム内にすでにn個のパケットがあることを見つける確率である。
【0061】
大事にされるトラフィックの場合、待機時間密度関数は、以下によって示される。
【0062】
【数4】
Figure 0004807539
【0063】
結合された大事にされていないトラフィックと大事にされているトラフィックの場合、待機時間密度関数は、以下によって示される。
【0064】
【数5】
Figure 0004807539
【0065】
指定された総計負荷wB(t)の待機時間は、以下(等式A)によって示され、
【0066】
【数6】
Figure 0004807539
【0067】
n個のパケットがサービスのために待ち行列に入る確率pnは、以下によって示され、
【0068】
【数7】
Figure 0004807539
【0069】
ここでλpは、優先的に大事にされるトラフィックの到着の頻度であり、λBは相対的に大事にされないトラフィックの到着の頻度であり、μは、トラフィックがサービスを受ける頻度である。
【0070】
0は、以下の解から求められる。
【0071】
【数8】
Figure 0004807539
【0072】
これらのパラメータの量的な関係性が存在することにより、スイッチの動作モデルの最適化を、標準的な技法を使用して実行できる。
【0073】
動作モデルが、損失/遅延間、またはスループット/バッファ間の引き換えを実行できるようにする、つまり最適化を達成するために、線形プログラミング、ニューラルネットワーク、ファジー論理等の標準的な技法を適用できる最適化可能なCACが提供されることに注意することが重要である。あらゆるこのような最適化は、異なる時間の尺度で、およびコール−受入れ/コール−破棄(teardown)の異なる段階で発生することがある。これは、以下を含むことができるだろうが、以下に制限されない。
【0074】
【表2】
Figure 0004807539
【0075】
前記に示されるwB(t)の関係は、非破棄セルが経験するだろう遅延の総量が、すべての受け入れられている接続の総計到着率に依存することを示す。機構がスイッチ内に存在する場合、この遅延は、ストリームの複数のクラスに異なる量で配分できる(例えば、加重料金待ち行列管理、優先順位待ち行列管理)。このようなモデルは、遅延に対する制限が先入れ先出しなどの待ち行列規律に対して計算できるので、このアプローチを利用することは厳密には必要ではない。
【0076】
コール受入れの基準を査定する際に柔軟性がある。一般的に、決定に至るために、まず、システムの個々のパラメータ(例えば、損失レート――この接続に必要な損失レートを、必要とされる到着レートで保証するのに十分なバッファリングリソースがあるか)をサポートする機能を評価することが必要である。これは、以下の等式の適用によって達成することができる。
【0077】
【数9】
Figure 0004807539
【0078】
(等式B)ここで、Pは損失の所望の確率で、ρpはリソースが競合した場合に優先的な取扱を与えられるトラフィックの負荷である。この決定を下し、このパラメータに適切な値を選択すると、これは残りの2つのパラメータ(例えば、遅延およびスループット)の間の定量化できる関係を定義するだろう。この決定は、コールの受け入れの後にシステム内に存在するだろう総遅延を計算し(このような計算の例は、wB(t)の前記等式で示される)、これをすべての現在の接続の遅延に対する許容差の総計と比較することによって下すことができる。それから、決定は、制約(例えば、このノードで経験される遅延を許容できるレベルまで削減するためにこの接続に割り当てるための十分な未割り当てのスループットがあるか)を満足させるために十分な容量が存在するかどうかに関して下すことができる。この順序付けは、パラメータを考慮する唯一の可能な順序である――最初に損失を決め、遅延をスループットと交換する。最初に評価されるパラメータに他の1つを選択する、類似のアプローチが存在する。
【0079】
コールの損失レートに対する制限を考慮に入れる際、私達は、損失に対する制限がないコール(一般的に、インターネットコミュニティでは「最善の努力」トラフィックと呼ばれる)を受け入れるために必要な計算を除外している。このようなコールに関連する保証がないため、このようなコールは、その他のコールに対するそれらの影響が十分に害がないならばつねに受け入れることができる。
【0080】
コールを受け入れるための手順は以下の通りである。この記述中「スループット」は「平均スループット」を意味することに注意する。それぞれの受け入れられたストリームは、それに関連付けられる、前記例で述べられたpnに対するオプションの集合によって示されるように、メモリに保持されるテーブルに記憶されてよいスループット、損失レート、および遅延を含むパラメータのセットを有する。また、現在割り当てられているスループット、課されている総遅延、およびリンクの総損失レートもある。ストリームのスループットの総計は、リンクの割り当てられたスループット未満またはそれに等しくなくてはならず、ストリームの遅延制限の総計は、すべてのストリームに適用される総遅延より大きいかまたはそれに等しく(待ち行列に割り当てられる総バッファリング量に同等で)なくてはならず、ストリームの損失レートの総計は、すべてのストリームに適用される総計損失より大きいかまたはそれに等しくなくてはならない。厳密には、リンクの割り当てられたスループットの代わりに、(1−許容損失レート)と要求スループットの積の総計が使用されなければならないが、通常許容損失レートが非常に低いので、リンクの割り当てられたスループットの近似を使用するのが実践的である。
【0081】
図3に図解されるように、経路に沿った各スイッチは、接続の許容遅延と損失「予算」の一部を消費し、その予算の残りを経路のさらに下方のスイッチに提供する。スループット、遅延および損失の間の関係の知識が、可能な限り多くの接続がCACによって受け入れられることを保証するために、リソースのバランスを可能にする。例えば、スイッチは、実質的には、最初に要求されたより多くの帯域幅を割り当てることによってそれ以外の場合達成できない遅延要件を満たすことができる。事実上、前述されたスループット、損失および遅延の間の関係性は、ユーザによって要求される要件の組み合わせを作成するために、これらの変数を互いに対して交換できるようにする。したがって、すべての現在の局所的な接続のQoS要件が、コールの受入れと切替え要素の時々刻々の動作特性の両方の点でノードの切替え要素の動作を支配する。
【0082】
原則的には、遅延または帯域幅を「貯蔵する」かどうかに関する選択肢が存在する―動作モデルは、スイッチが処理しているコールの集合とのその相互作用を予測する能力を与える。これは、このコール(現在のコールの構成に依存する)を搬送するための瞬間的なコストと、このようなコールを搬送するための総称的なコストのなんらかの尺度の両方を引き出すのに対処する。それは、また、異なる切替え構成戦略の査定にも対処する。
【0083】
したがって、CACモデルが保証することを目的とするのは、過去に契約されたノードのコミットメントに対するコール受け入れの影響、そのため受入れがスイッチに新しい契約または過去に受け入れられた契約のどちらかに違反する可能性を計算する能力である。
【0084】
コール受入れが、すでにトラフィックストリームに割り当てられたサービスの質を維持しつつ、実践的にどのように実行されてよいかを図解するために、私達は、以下の作られた例を考慮する。
【0085】
図15は、スイッチA、BおよびC、ならびに矢印によって表されるコールのストリームを含む、より大型のネットワークの小さい部分を表す。
【0086】
この例の目的は、新しいストリームをA0とC0の間に付加する影響を示すことであり、関連する計算がどのように実行されるのか、およびこのコールの受入れがネットワークを通る既存のトラフィックにどのように影響を及ぼすのかを示すことである。
【0087】
以下のテーブルは、ネットワークのこの部分でのコールの既存の集合、および(そのコール要求パケットで表されるような)その(通信)品質要求を記述する。計算を簡略化するため、私達はリンクのスループットを1であると正規化した。それから、遅延値は、リンク上のATMセルの伝送時間単位である。毎秒400,000セルという名目レートは、期間を正規化するために使用された。
【0088】
【表3】
Figure 0004807539
【0089】
現在送達される(通信)品質は、等式Bから計算することができる。
【0090】
【数10】
Figure 0004807539
【0091】
これが、大事にされるトラフィックの損失レートを達成することができることを保証するために、局所的なスイッチで確保されなければならないバッファ数の計算(Kmax−KB)を可能にする。この公式は、大事にされていないトラフィックがしばしば無限に増大するため、損失を制限するためのものである。必要とされる損失レートのためにバッファの数を計算すると、これが動作モデルを2つの自由度に縮小する。いま、必要とされる遅延を固定することによって、したがって過剰なスループットを割り当てることが可能であるが、スループットを要求されたスループットに固定することが図解されうだろう。これが、前記に指定された公式を使用して、大事にされている損失と大事にされていない損失の実際の損失確率の計算を可能にする。大事にされていないトラフィックのために確保されているすべてのバッファがふさがっていることの確率に関する知識は、このようなトラフィックストリームの損失レートの計算を可能にする。
【0092】
図15に戻ると、この構成ネットワークでは、スイッチAは緊急なトラフィックを含んでいない。等式Bを使用すると、すべての状況下での許容できる損失を保証するのに必要とされるバッファ数の見極めが可能になる。20の選択は、10-6という損失レートに必要とされる漸近的な最小値19より1多いことを表す。スイッチAには50の割り当てられたバッファがあり、その内の20が大事にされているトラフィックに確保されている。スイッチBには30の割り当てられたバッファだけがあり、その内の15が大事にされているトラフィックに確保されている。この特定の状況では、交換器Cに対するリンク、したがって出力リンクは、軽く負荷される。このスイッチは、その構成で多くの柔軟性を有する。このスイッチトラフィックの影響は、ここでは計算されない。
【0093】
これらの計算は、図16に示される属性のテーブルにつながる。バッファ構成(N/M)は、Mの中から大事にされるトラフィックに保持されるN個のバッファとして読み取られなければならない。予算および平均遅延値は、保持されている予算の量、およびコールのストリームが動作中に経験するだろう損失または遅延の実際の消費を指す。
【0094】
接続A0→C0を追加するという決定および結果的な影響が、ここで考慮されるだろう。持続される損失レートに対処するために、さらに多くのバッファを(等式Bを使用することによって)データを大事にすることに割り当てるための決定が下されなければならない。この構成を使用すると、既存のコールの過去に契約された損失レートは、現在のコールの受入れに対処するのと同様に持続することができる。コールが受け入れられた後のスイッチの構成は、図17に記載されている。
【0095】
この技法の実践的な応用は、いったんネットワークを通る許容できる経路が見つかると、コールの損失と遅延の予算の直接的なスイッチのシェアの改良を要求する可能性がある。この再配分は、厳密に必要なよりさらに多くのネットワークリソースをコールにコミットしなくても、ノードが、セットアップ段階中にコールに大量のリソースを提供する(したがってコールの損失と遅延の予算の消費を最小限に抑える)ことができるようにする。これは、コール受入れパケットが確立された経路を通って戻るときに、それを活用して実行できる。
【0096】
QoS要求を保証するためには、コールの概念が存在しなければならない。これはATMで当てはまり、IPに対しては、RSVPなどのなんらかの追加管理情報の使用がこの機能を実行する。本アプローチは、両方のネットワーク技術に等しく適用できる。本モデルは、理論的には無条件に安定しており、極端なネットワーク過負荷(つまり、ネットワーク帯域幅およびバッファリソースが要求を満たすには不十分である)のもとでも保証を提供する。コール受入れに適用されたとき、このモデルを考慮して設計されたスイッチは、SLAおよび関係する契約が、ネットワークの状態に関係なく履行されるだろうことを保証してよい。その端末対端末の経路全体でのストリームの損失を計算する能力は、一定のクラスのトラフィック(例えば、最善の努力のIPトラフィック)にフィードバックを与え、経路での損失レートを制限しようと試みるために使用できるだろう。
【0097】
提示されているモデルは、任意の数のサービスレベルを提供するために拡張することができ、異なるクラスのトラフィックの取扱いを明確に区別する。異なるクラスのトラフィックには、移動中に異なる量のリソースが割り当てられ、トラフィックの等級が容易に区別できることを意味し、リソースの活用という点でのQoSクラスのコストを正確に査定することを可能にする。トラフィッククラスのこの明確な分離および正確な接続のコスト計算は、その結果、課金機構の導入を可能にする。このモデルは、多岐に渡る低レベルスイッチ管理アルゴリズムを記述するために適応することもできる。
【0098】
図4は、2つのレベルのセル損失優先順位(大事にすること)のある簡略な動作モデルの状態遷移図を示す。
【0099】
一例として、図5は、大事にされているトラフィックがサービスレートの0.7というレート(つまり、ρ p=λp/μ=0.7)に達し、失われるパケットが百万パケットあたり1未満であること(つまりP=10-6)を必要とするスイッチの状況を示す。図5では、上部の線50は、ネットワークノードに到達するトラフィックの総量を表す。次に低い線51は、大事にされていないトラフィックに対する要求に対してプロットされた、サービスされるトラフィックの総量を表す。最も低い線52は、サービスされる大事にされていないトラフィックの量を示す。濃い破線53は、大事にされているトラフィックのサービスされている量を表し、それが大事にされていないトラフィックに対する要求によってほとんど影響されていないことが注意されなければならない。図6および図7は、図5と同じ条件下で損失レート/スループット/遅延の関係を示す。図6は、いわゆる「最善の努力」(大事にされていない)トラフィックに割り当てられるバッファの数が増加するにつれて、すべてのトラフィックの平均遅延がどのように増加するかを示す。遅延は、サービスレートが1であるように選ばれる時間の単位で測定される。総合的な要求が1を超えて増加するにつれて、遅延はバッファ数とともに線形に増加する。図7は、すべてのトラフィックの総損失を示す。固定された活用では、損失は、バッファの数が増加するにつれて減少する。スループットが増加するにつれ、総損失は増加する。
【0100】
図8は、緊急ではないトラフィックだけではなく、緊急であるトラフィックにも対処するために拡大された動作モデルの状態遷移図を示す。
【0101】
図9は、存在している大事にされていないトラフィックの量が増加しても、大事にされているトラフィックの損失は決して10-6を超えて増加しないことを示す。
【0102】
図10は、いったんトラフィックの総量が1を超えて増加すると、失われた大事にされていないトラフィックの量が線形に増加することを示す。
【0103】
図11は、緊急なトラフィックの遅延を示し、上部の線が大事にされているトラフィックの遅延であり、下部の線が大事にされていないトラフィックの遅延である。図12は、緊急ではないトラフィックの遅延を示す。
【0104】
図13および図14は、緊急なトラフィックおよび緊急ではないトラフィックの(遅延の)標準偏差の同様なグラフを示す。
【0105】
要求されている最小遅延、最大損失レート、または最小スループットに加え、またはそれらに備える代わりに、動作モデルは、それらのパラメータの最大許容変動に備えることができるだろう。1つの特に好まれている例は、動作モデルが、パケットの到着時間でのジッタの必要とされる最大レベルに相当する、遅延の最大許容変動に備えることである。
【0106】
動作モデルを実行するための装置は、ネットワークノードに、またはノードと通信中であるどこか他の場所の装置に位置できるだろう。ノードはルータ、マルチプレクサ(2台または3台以上のマルチプレクサの組み合わせ)、スイッチ、またはサービスの質が有効に考慮できる任意のそれ以外の装置であるだろう。
【0107】
制御および構成の機構の好ましい実施態様は、指定された要件を引受け、それらを分類し、それらを物理的に使用可能なリソース(つまり、有限数の大事にするレベルと緊急性レベル)に割当てる。それから、この分類された要求のバージョンが、流れの集められたセットにサービスを提供する実現可能性を引き出すために使用される。そのプロセスから、物理的な構成のパラメータが引き出される。
【0108】
いくつかの最初のチェックの後、好まれているアルゴリズムは、最初に、ストリームの複合セットの大事にすること、それから緊急性を構成する。以下が、便宜的に仮定されてよい。
【0109】
1.スケジューリング作成機構は、遅延の厳格な優先順位の分担である。
2.大事にする機構は、単一の分配されたバッファ上で動作している。
3.遅延機構の残留サービスの近似がある。すなわち、
・最高の緊急性が、リンクの総帯域幅にアクセスする。
・次に高い緊急性が、より高い緊急性レベルの実際のスループットを差し引いたリンクの総帯域幅にアクセスする。
・このプロセスは、それぞれの減少する緊急性レベルに関して繰り返され、その緊急性レベルに使用可能な帯域幅は、より緊急なレベルのすべての必要とされる帯域幅の総計を差し引いた総帯域幅である。
4.すべての到着、サービス、および残留サービスは、ポアソン分布を有する。アルゴリズムの初期のチェックおよび前提部は、以下のステップによって実行されてよい。
1.すべてのスループット保証の総計がリンクの容量を越えないことを保証する。
2.たとえそれらがインタフェースの速度によってだけ制限されるとしても、すべてのストリームの最大到達レートを計算する。
【0110】
データストリームを大事にすることは、以下の通りに構成されてよい。
1.ストリームを許容できる損失の昇順(大事にすることの降順)でランク付けする。
2.バッファリングの開始量を選ぶ(これは、物理的に使用可能な量にすぎないだろう)。
3.類似した目標損失レートのあるストリームを一緒に分類し、グループの数は物理的に使用可能な大事にするレベルの数に制限される。
4.各グループに対して、そのストリームの集合に総目標スループットを関連付け、その集合内の任意のストリームの最低損失レートを関連付ける。
5.最も大事にされるグループから開始して、損失要件を保証するために必要とされるバッファリングを計算する。これは、すべてのより大事にされていないストリームがその最大レートで着信するという仮定のもとに実行される。これが実行できない場合は、構成を拒絶する。
6.より高い大事にされるレベルのトラフィックがその契約されたレートにある(またはそれをわずかに上回っている)という仮定で、このプロセス(ステップ5)を、大事にするレベルの減少する順に繰り返す。これは、ストリームのこの集合に関して、QoSマルチプレクサの大事にする構成を表す。
構成が物理的に使用可能であるよりも多くのバッファリングを必要とする場合、構成を拒絶する。
【0111】
遅延構成は、以下の通りに実行されてよい。
1.緊急性の減少する順に、つまり許容遅延の増加する順にストリームをランク付けする。
2.ストリームを有限数の緊急性レベルにともに分類する。
3.各グループ内のストリームの総スループット、および最も緊急なストリームの遅延要件を各グループと関連付ける。
4.最も緊急なグループから開始して、使用可能な帯域幅の総量を考慮して、遅延要件を満たすために、使用可能であることが必要とされる名目帯域幅を計算する―名目帯域幅は、Allen:確率、統計および待ち行列悦管理理論(Probability,Statistics and Queuing Theory)(1978年)の370頁の表18に記述されるように、M/M/1/非先制優先順位(HOL)待ち行列管理システムであるという仮定の元に計算されてよい。この名目帯域幅は、実際に使用可能な帯域幅と比較される。それが使用できない場合には、この構成は拒絶される。
5.減少する緊急性のレベルの順に、同じM/M/1/非先制勇背順位(HOL)待ち行列管理システムの仮定に基づいて最小過剰帯域幅を計算すること、およびより高い緊急性ストリームがその割り当てられた帯域幅を消費していることを考慮して、充分な残留サービスがあることを保証することを繰り返す。制約を満たすのに残留帯域幅が不充分である場合には、この構成を拒絶する。
ステップ(5)がすべての緊急性レベルに関して完了できる場合には、構成は実現可能である。いったん前記プロセスが完了されると、必要とされる契約の一式をストリームに送達するためにハードウェア内にパラメータを設定するのに十分な情報がある。
【0112】
前述された型の動作モデルは、数多くの目的に使用できるだろう。例えば、
−コールに必要とされるサービスの質を満たすことができるかどうかに基づいて、コールを受け入れる、または拒絶するかどうかを決定すること。
−そのノードを通って送られるコールに関して集合的に必要とされるサービスの質を満たすために、ノードでパケットを破棄するか、遅らせるか、またはノードでバッファ空間を割り当てるかどうかを決定すること。
−使用可能なサービスの質の表示を提供するコール要求に応答して、それによってユーザまたは装置が、コールするかどうかを決定してよい。
【0113】
サービスの質の予算が経路内の2つまたは3つ以上のノードの間で分担されなければならない状況では、分担が実行できるいくつかの方法がある。
1.使用可能な予算の表示をノードに渡すことができるだろう。それは、それがコールに課すことを期待するサービスの質の削減を概算し、予算を概算された量だけ削減してから、その削減された予算を、同じプロセスを実行する次のノードに渡すことができる。
2.使用可能な予算およびこれまで使用していた予算の量の表示が、先行するノードによってノードに渡されるだろう。それは、それがコールに課すことを期待するサービスの質の削減を概算し、概算された量をこれまで使用されていた予算の量に追加してから、使用可能な予算およびこれまで使用されていた予算の改訂された量を、同じプロセスを実行する次のノードに渡すことができる。
3.使用可能な予算の表示は、コールに関して使用されるノードの最大数(m)に関する知識も有するノードに渡されるだろう。それから、それ自体に使用可能な予算の1/mだけを許可できるだろう。それがコールに課すことを期待するサービスの質の削減を概算すると、ノードは、それが使用可能な予算の1/m未満しか使用できない場合にコールを拒絶できるだろう。それ以外の場合、それは次のノードに未変更の使用可能な予算を渡すことができるだろう。
【0114】
サービスの質の情報は、バンドから送られてもよい―つまり、QoS情報が関係するデータストリームより別の経路によってである。QoS情報は、それ以外の場所のデータストリームのソースまたは宛先から引き出されてよい。
【0115】
標準最適化技法は、指定された状況での選択された動作モデルの使用を最適化するために使用することができる。
【0116】
本発明は、暗示的にまたは明示的にのどちらかでここに開示されている任意の特徴または特徴の組み合わせ、またはそれが現在請求されている発明に関係するかどうかに関係なくその一般化を含んでよい。前記説明を考えると、多様な修正が発明の範囲内で加えられてよいことが当業者に明らかだろう。例えば、コール要求メッセージは、例えばインターネットのために開発されるRSVPプロトコルで使用されるように、特定の品質に対する要求よりむしろ、サービスのどの質がサポートされるのかに関する問い合わせであってよく、コールの受入れまたは拒絶メッセージは許容できるサービスの質パラメータの伝送である可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、データ通信網の概要図である。
【図2】 図2は、その主要なパーツに接続されている決定者を有するパケットスイッチを示す。
【図3】 図3は、新しい接続を確立するという要求を処理するためのプロセスを図解する。
【図4】 図4は、2つのレベルのセル損失優先順位(大事にする)付きの簡略な実用可能なモデルの状態遷移図を示す。
【図5】 図5は、大事にされたトラフィックのあるスイッチの特定の例を示す。
【図6】 図6は、「最善の努力」(大事にされていない)トラフィックに割り当てられるバッファ数が増加するにつれて、すべてのトラフィックの平均遅延がどのように増加するかを示す。
【図7】 図7は、すべてのトラフィックの完全な損失を示す。
【図8】 図8は、第2モデルの状態遷移図を示す。
【図9】 図9は、大事にされるトラフィックに対する制限を示す。
【図10】 図10は、トラフィックの総量がいったん1を超えて増加すると、大事にされていない失われたトラフィックの量が線形に増加することを示す。
【図11】 図11は、緊急トラフィック/大事にされていないトラフィックの遅延を示す。
【図12】 図12は、緊急ではないトラフィックの遅延を示す。
【図13および図14】 図13および図14は、緊急のトラフィックおよび緊急ではないトラフィックの標準偏差の同等なグラフである。
【図15】 図15は、トラフィックの経路を図解する。
【図16および図17】 図16および図17は、ネットワークスイッチの最初のステータスおよびそれ以降のステータスを図解する。

Claims (19)

  1. パケット伝送ネットワーク内のノードでストリームを送るための経路設定装置であって、そこでは各ストリームは、ネットワーク内でのその通信の損失および遅延に関して指定されるパラメータとともに伝送され、
    経路設定装置によってすでに処理されている既存のストリームとともに、ストリームを受け入れるかまたは拒絶するかを決定するために、ストリーム要求を受け取り、
    (i)前記指定されたパラメータおよびネットワーク内で先行するノードですでに課された損失と遅延の値、または
    (ii)ネットワーク内で先行するノードですでに課された損失と遅延を考慮して修正されるような前記指定されたパラメータと、
    を読み取るためのストリーム受入れ制御回路構成要素と、
    ストリーム要求が受け入れられた場合に、1つまたは複数のバッファが前記ストリームに割り当てられる複数のバッファを含むバッファ回路構成要素と、
    ストリーム要求が受け入れられた場合に、
    前記(i)における、先行するノードですでに課された損失と遅延の値を考慮して修正された損失と遅延の値とともにストリーム要求を、または
    前記(ii)における、ネットワーク内のこのノードおよび先行するノードで課された損失および遅延を考慮して修正されたパラメータとともにストリーム要求
    を伝送するための、およびストリーム要求が拒絶された場合に失敗信号を返信するための手段と、
    を備える経路設定装置。
  2. ネットワーク内の別のノードからのストリーム失敗信号を検出するため、およびそれがそのストリームに割り当てていたバッファを開放するための手段を備える、請求項1に記載される経路設定装置。
  3. ストリームを受け入れるか、または拒絶するかを決定するための意志決定手段を備える、請求項1または2に記載される経路設定装置。
  4. バッファ回路構成要素が、以下のモデル
    Figure 0004807539
    に従ってストリームにバッファ割り当て、この場合Kmaxは使用可能なバッファ割当の総量であり、KBは、ストリームが大事にされているか否かにかかわらず、トラフィックが受け入れられている、予約されていないバッファの量であり、Pは損失の所望される確率であり、ρp、大事にされるトラフィックの到着レートであり、かつトラフィックのサービスレートである、請求項1〜3のいずれかに記載された経路設定装置。
  5. 前記損失が、それぞれのストリームの許容できる損失の指標であり、前記遅延がそれぞれのストリームの許容できる遅延の指標である請求項1〜4のいずれかに記載された経路設定装置。
  6. 損失の大きさの順でストリームにランク付けし、バッファ割当の開始量を選択し、類似する損失のあるストリームを1つのグループに分類し、グループごとにストリームのそのグループの総目標スループットおよびそのグループ内の任意のストリームの最小欠落率を決定し、前記グループにおけるストリームの前記最小欠損率を超えないことを保証するために必要とされるバッファ割当をグループごとに計算し、総必須バッファ割当量が使用可能なバッファ割当量を超えると、前記ストリームの特定のグループを拒絶するように、バッファ回路構成要素がバッファを割り当てる請求項1〜5のいずれかに記載される経路設定装置。
  7. 遅延耐性の増加する順にストリームにランク付けしてバッファを割当て、類似する遅延耐性損失のあるストリームを1つのグループに分類し、グループごとにストリームのそのグループの総スループット、およびそのグループ内の最も緊急なストリームの遅延耐性を求め、前記グループ内の前記ストリームの遅延耐性を超えないことを保証するために使用可能であることが必要とされる名目帯域幅を計算し、総必要帯域幅が使用可能な帯域幅を越える場合に、前記ストリームの特定のグループを拒絶するように、バッファ回路構成要素がバッファを割り当てる、請求項1〜6のいずれかに記載される経路設定装置。
  8. グループ数が所定数に制限される、請求項またはに記載される経路設定装置。
  9. パケット伝送ネットワーク内のノードでストリームを送るための経路設定装置であって、各ストリームが、ネットワーク内での伝送中のその許容可能な遅延および損失の確率に関して指定されたパラメータとともに伝送され、
    (i)サービスの質のパラメータを備えるストリーム要求を受け取り、
    (ii)それがこのノードを通って送られる場合に、ストリームのサービスの質を模擬し、
    (iii)ストリームがこのノードを通って送られる場合に、サービスの質の削減を考慮して、サービスの質の受信されたパラメータを調整することによって、サービスの質の調整されたパラメータを生成し、
    (iv)調整されたパラメータが、ストリームのサービスの許容できない質を示す場合にそのストリームを拒絶し、
    (v)調整されたパラメータが許容できる場合に、ネットワーク内の別のノードに調整されたパラメータを伝送する
    ストリーム受入れ制御回路構成要素と、
    を備える、経路設定装置。
  10. サービスの質の前記パラメータが、最小遅延、最大損失レート、および最小スループットのうちの少なくとも2つ、および/または遅延、損失レートまたはスループットの変動レベルを含む、請求項に記載される経路設定装置。
  11. パケット伝送ネットワーク内のノードでストリームを送るための方法であって、そこでは各ストリームは、ネットワーク内でのその通信の損失および遅延に関して指定されるパラメータとともに伝送され、
    該方法が、ストリーム要求を受け取る工程と、
    経路設定装置によってすでに処理されている既存のストリームとともに、ストリームを受け入れるかまたは拒絶するかを決定するために、
    (i)前記指定されたパラメータおよびネットワーク内で先行するノードですでに課された損失と遅延の値、または
    (ii)ネットワーク内で先行するノードですでに課された損失と遅延を考慮して修正されるような前記指定されたパラメータと、
    を読み取る工程と、
    ストリーム要求が受け入れられた場合に、複数のメモリーバッファーを前記ストリームに割り当てる工程と、
    ストリーム要求が受け入れられた場合に、
    前記(i)における、先行するノードですでに課された損失と遅延の値を考慮して修正された損失と遅延の値とともにストリーム要求を、または
    前記(ii)における、ネットワーク内のこのノードおよび先行するノードで課された損失および遅延を考慮して修正されたパラメータとともにストリーム要求
    を伝送し、ストリーム要求が拒絶された場合に失敗信号を返信する工程と、
    を備える方法。
  12. ネットワーク内の別のノードからのストリーム失敗信号を検出する工程、およびそれがそのストリームに割り当てていたバッファを開放する工程とを備える、請求項11に記載された方法。
  13. 前記メモリーバッファーを前記ストリームに割り当てる工程が、以下のモデル
    Figure 0004807539
    に従ってストリームにバッファを割り当て、この場合K max は使用可能なバッファ割当の総量であり、KBは、ストリームが大事にされているか否かにかかわらず、トラフィックが受け入れられている、予約されていないバッファの量であり、Pは損失の所望される確率であり、ρ p は、大事にされるトラフィックの到着レートであり、かつトラフィックのサービスレートである、請求項11または12に記載された経路設定装置。
  14. 前記損失が、それぞれのストリームの許容できる損失の指標であり、前記遅延がそれぞれのストリームの許容できる遅延の指標である請求項11〜13のいずれかに記載された方法。
  15. 前記メモリーバッファーを前記ストリームに割り当てる工程が、損失の大きさの順でストリームにランク付けし、バッファ割当の開始量を選択し、類似する損失のあるストリームを1つのグループに分類し、グループごとにストリームのそのグループの総目標スループットおよびそのグループ内の任意のストリームの最小欠落率を決定し、前記グループにおけるストリームの前記最小欠損率を超えないことを保証するために必要とされるバッファ割当をグループごとに計算し、総必須バッファ割当量が使用可能なバッファ割当量を超えると、前記ストリームの特定のグループを拒絶するように、バッファを割り当てる請求項11〜14のいずれかに記載された方法。
  16. 前記メモリーバッファーを前記ストリームに割り当てる工程が、遅延耐性の増加する順にストリームにランク付けしてバッファを割当て、類似する遅延耐性損失のあるストリームを1つのグループに分類し、グループごとにストリームのそのグループの総スループット、およびそのグループ内の最も緊急なストリームの遅延耐性を求め、前記グループ内の前記ストリームの遅延耐性を超えないことを保証するために使用可能であることが必要とされる名目帯域幅を計算し、総必要帯域幅が使用可能な帯域幅を越える場合に、前記ストリームの特定のグループを拒絶するように、バッファ回路構成要素がバッファを割り当てる、請求項11〜15のいずれかに記載された方法。
  17. グループ数が所定数に制限される、請求項15または16に記載された方法。
  18. パケット伝送ネットワーク内のノードでストリームを送るための方法であって、各ストリームが、ネットワーク内での伝送中のその許容可能な遅延および損失の確率に関して指定されたパラメータとともに伝送され、
    (i)サービスの質のパラメータを備えるストリーム要求を受け取る工程、
    (ii)それがこのノードを通って送られる場合に、ストリームのサービスの質を模擬する工程、
    (iii)ストリームがこのノードを通って送られる場合に、サービスの質の削減を考慮して、サービスの質の受信されたパラメータを調整することによって、サービスの質の調整されたパラメータを生成する工程、
    (iv)調整されたパラメータが、ストリームのサービスの許容できない質を示す場合にそのストリームを拒絶する工程、
    (v)調整されたパラメータが許容できる場合に、ネットワーク内の別のノードに調整されたパラメータを伝送する工程と、
    を備える方法。
  19. サービスの質の前記パラメータが、最小遅延、最大損失レート、および最小スループットのうちの少なくとも2つ、および/または遅延、損失レートまたはスループットの変動レベルを含む、請求項18に記載された方法。
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