JP4807156B2 - 電圧制御発振装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
発振周波数が一定の基準発振器11と、制御電圧の入力により発振周波数が制御される電圧制御発振器(VCO)16とを用意する。電圧制御発振器16の発振出力(発振周波数)は、分周器15に供給し、周波数を1/nに分周する。基準発振器11と分周器15の出力は、位相比較器12に入力される。位相比較器12は、2つの入力の位相差に応じたパルスをチャージポンプ・ローパスフィルタ13に出力する。チャージポンプ・ローパスフィルタ13は、入力パルスを直流に変換し、VCO制御電圧を出力する。出力されたVCO制御電圧により、VCO16の発振周波数は制御される。
電圧制御発振器16は、少なくとも規定された周波数で発振可能である必要があり、これを保証するために、上述の離散的な調整機能を設ける場合が多い。
PLL10と調整ブロック20から構成されている。
PLL(Phase-locked loop)10は、基準発振器11、位相比較器12、チャージポンプ・ローパスフィルタ13、分周器14,15および電圧制御発振器(VCO)16、スイッチ17により構成される。電圧制御発振器16の出力は、分周器15で分周された後、分周器14でさらに分周される。分周器14の分周出力は、位相比較器12に供給される。
適正な容量バンク調整データFcを選択することを以下では、発振周波数調整と呼ぶ。
また、PLL10の分周器が14、15に分割されているのは、調整ブロック20に必要な周波数を生成するためである。
発振周波数が一定である基準発振器11の発振出力(発振周波数)は、分周器21に供給し、周波数を1/n1(n1は任意の整数)に分周する。分周された信号は、周波数比較部23に供給する。制御電圧の入力により発振周波数が制御される電圧制御発振器16の発振出力(発振周波数)は、分周器15に供給し、周波数を1/n2に分周する。分周器14、15、21、22の分周比は、等しいとは限らない。分周器15の出力、およびそれをさらに分周器22で分周したものを周波数比較部23に供給する。
判定・制御部24は、入力されるカウント結果に基づき、容量バンク調整データFc、及び、電圧制御データAUTO_VFIXを可変出力することで、発振周波数調整を行う。
制御電圧生成用D/A27は、電圧制御データAUTO_VFIXに基づき、アナログ電圧を発生、発振周波数調整時には、スイッチ17を介し、電圧制御発振器16の制御電圧入力端子に供給し、発振周波数を制御する。
調整で得られた調整値については、例えば判定・制御部24内のレジスタ(図示せず)に格納して、その値を設定して作動させる。
まず、容量バンクの値を固定した値(ここではFc=4’b1000)に設定する(ステップS11)。この状態で、制御電圧Vcontを0[V]にし、判定・制御部24は、電圧制御発振器16の発振周波数をカウントする(ステップS12)。このときカウントされた周波数が、最小周波数Fminとなる。つづいて、制御電圧Vcontを最大電圧VDD(=1.8)[V]にして、電圧制御発振器16の発振周波数をカウントする(ステップS13)。このときカウントされた周波数が、最大周波数Fmaxとなる。そして、最小周波数Fminと最大周波数Fmaxの2つを割り算することで、中間周波数Fcenterを計算する(ステップS14)。
まず、先の制御電圧調整(図5のフローチャートの処理)で求められたAUTOVFIX[4:0]の値を読み込む(ステップS21)。次に、電圧制御発振器16の発振周波数が、中心周波数(例えば4GHz)になるような容量バンクの値Fc[3:0]を、バイナリサーチで探索する(ステップS22)。そして探索された容量バンクの値Fc[3:0]の値をレジスタ値として保持する(ステップS23)。
まず、バイナリサーチの原理について、図8のフローチャートを参照して説明すると、例えば3ビットデータでバイナリサーチを行う際には、最初に基準となる3ビット(ここでは値100)をセットする(ステップS41)。そして、その値をセットした結果が、ターゲットより速いか否か判断する(ステップS42)。ターゲットより速い場合には、値010をセットし(ステップS43)、ターゲットより速いか否か判断する(ステップS44)。ターゲットより速い場合には、値001をセットし(ステップS45)、さらに、ターゲットより速いか否か判断する(ステップS46)。この判断で、ターゲットより速い場合には、値000をセットして終了する(ステップS47)。
図10のフローチャートは、この場合の例を示したものである。まず、設定更新すると(ステップS81)、比較部13で周波数差がNカウントされるごとに(ステップS82)、差分値が一定量L以下であるかどうかの比較を行い(ステップS83)、一定量L以下の場合のみ、次のステップに進み、最終設定になり得ない場合、設定更新に戻る。一定量L以下の場合には、次のNカウントを行い(ステップS84)、同様に、差分値が一定量L以下であるかどうかの比較を行い(ステップS85)。このようにして、M*Nカウントまで比較を実施する(ステップS86)。
L_lastは、電圧制御発振器14のステップ間隔に相当するN*Mカウント比較後のエラーをL_stepとし、非同期による誤差をE0(典型的には1)、マージンをL_maとすると、一例としてL_lastは以下となる。
L_last = L_step/2 + E0 + L_ma
これを全てのステップに適用することは可能であるが、例えば、N*2カウント後については、以下とすることにより、最終候補となりえないことを早く判定することが可能となる。
L_2 = (L_step/2) / (M/2) + E0 + L_ma
なお、以上ではL_maを一定としているが、これを変化させることも可能である。
即ち、図11のフローチャートに示すように、ステップS67で差分が0でない場合に、差分は今までの最小と等しいか否か判断し(ステップS73)、今までの最小と等しい場合に、現設定が今までの最適設定より大きいか判断し(ステップS74)、大きくない場合にステップS70に進んで、現設定と差分を一時的な最適設定として更新させる。そして、ステップS73で最小と等しくない場合に、ステップS69の処理に移る。また、ステップS74で、今までの最適設定より大きいと判断した場合には、ステップS70の処理後及びステップS69で最小でないと判断した場合と同様に、ステップS71に進む。その他の処理は、図9のフローチャートと同様の処理とする。
即ち、例えば図10のフローチャートに対応した図12のフローチャートに示すように、ステップS83′及びステップS85′において、差分+DはL以下か判断し、ステップ87′において、差分+Dは0か判断し、ステップ89′において、差分+Dは今まで最小か判断する。差分+Dは、差分にオフセット(+D)を持たせた値である。その他の部分は、図10のフローチャートと同じである。
Claims (4)
- 入力電圧により発振周波数が制御されると共に、調整データの入力で、発振周波数の可変範囲を複数段階に調整可能である電圧制御発振部と、
基準となる周波数を発振する基準発振部と、
前記電圧制御発振部の発振周波数と前記基準発振部の発振周波数とを比較する比較部とを備えて、
前記比較部での比較結果に応じて、適正な調整データを設定する電圧制御発振装置において、
前記調整データを適正に設定する過程において、前記電圧制御発振部に印加するための調整用制御電圧を、制御電圧データに従い、可変で発生させる制御電圧発生部と、
前記制御電圧データと前記調整データを設定する制御部とを備え、
前記制御部は、前記電圧制御発振部の発振を、最大周波数と最小周波数とし、その最大周波数と最小周波数を前記比較部の比較結果により計測し、その計測結果から中心周波数を計算し、その計算された中心周波数を用いて、適正な調整用制御電圧を発生させる制御電圧データを設定し、
前記調整用制御電圧を用いて、前記調整データを可変させて適正な調整データを設定することを特徴とする
電圧制御発振装置。 - 請求項1記載の電圧制御発振装置において、
前記比較部は、前記基準発振部の発振周波数と前記電圧制御発振部の発振周波数との差分をカウントし、
前記制御部は、前記制御電圧データを可変で生成させる処理として、前記カウント結果から現在の制御電圧データが、最終候補になり得るか否か判断し、最終候補になり得ないと判断した場合に、どちらの発振周波数が早いか又は遅いかの情報を使用して、次の候補となる制御電圧データを使用した計測に移り、最終候補になり得ると判断した場合に、再度前記カウント結果の判断を行う処理を行い、前記比較部で最も差分が小さな候補値を適正な制御電圧データとして設定することを特徴とする
電圧制御発振装置。 - 請求項1記載の電圧制御発振装置において、
前記比較部は、前記基準発振部の発振周波数と前記電圧制御発振部の発振周波数との差分をカウントし、
前記制御部は、前記調整データを可変で生成させる処理として、前記カウント結果から現在の調整データが、最終候補になり得るか否か判断し、最終候補になり得ないと判断した場合に、どちらの発振周波数が早いか又は遅いかの情報を使用して、次の候補となる調整データを使用した計測に移り、最終候補になり得ると判断した場合に、再度前記カウント結果の判断を行う処理を行い、前記比較部で最も差分が小さな候補値を、適正な調整データとして設定することを特徴とする
電圧制御発振装置。 - 入力電圧により発振周波数が制御されると共に、調整データの入力で、発振周波数の可変範囲を複数段階に調整可能である電圧制御発振部と、
基準となる周波数を発振する基準発振部と、
前記電圧制御発振部の発振周波数と前記基準発振部の発振周波数とを比較する比較部とを備えて、
前記比較部での比較結果に応じて、適正な調整データを設定する電圧制御発振装置の制御方法において、
前記調整データを適正に設定する過程において、前記電圧制御発振部に印加するための調整用制御電圧を、制御電圧データに従い、可変で発生させ、
前記制御電圧データと前記調整データを設定する際に、前記電圧制御発振部の発振を、最大周波数と最小周波数とし、その最大周波数と最小周波数を前記比較部の比較結果により計測し、その計測結果から中心周波数を計算し、その計算された中心周波数を用いて、適正な調整用制御電圧を発生させる制御電圧データを設定し、
前記調整用制御電圧を用いて、前記調整データを可変させて適正な調整データを設定することを特徴とする
電圧制御発振装置の制御方法。
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