JP4806901B2 - 燃料電池用配線 - Google Patents

燃料電池用配線

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JP4806901B2 JP2004120764A JP2004120764A JP4806901B2 JP 4806901 B2 JP4806901 B2 JP 4806901B2 JP 2004120764 A JP2004120764 A JP 2004120764A JP 2004120764 A JP2004120764 A JP 2004120764A JP 4806901 B2 JP4806901 B2 JP 4806901B2
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Description

本発明は、燃料電池用配線に関するものである。
燃料電池は、電解質膜を挟んで設けられる一対の電極を1組として、各組間にそれぞれセパレータが挟み込まれた構成である。つまり、電解質膜と一対の電極により構成される単電池が、直列に複数接続された構成であると言える。
ここで、単電池ごとに各種情報(例えば、温度や圧力)を検出するためには、単電池ごとにそれぞれセンサを取り付ける必要がある。この場合、例えば、先端付近にセンサが取り付けられた電線付き端子を、1本1本、単電池ごとに配設して、センサから送られる各種情報を単電池ごとに検出することが考えられる。
しかし、かかる検出方法においては、複数の電線が入り乱れるため、作業性が悪く、電線の順番を間違えやすいという問題がある。また、複数の電線に広いスペースを取られてしまうという問題もある。
関連する技術としては、特許文献1に開示されたものがある。
国際公開番号WO02/001659号公報
本発明の目的は、燃料電池における各セパレータに、配線を簡単に接続できるようにすることである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の燃料電池用配線は、
柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
前記絶縁基板は、直線状に伸びる本体部と、本体部から分岐する複数の分岐部と、を有し、
本体部には複数の導電部材が配設され、各導電部材は途中で折れ曲がり、いずれかの分岐部まで伸びて、各分岐部の先端に前記センサがそれぞれ設けられると共に、
燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、複数の分岐部は、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつこれら分岐部の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
各分岐部においては、前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持
されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする。
本発明の構成によれば、1つの燃料電池用配線で複数の箇所のセパレータ間隙間に燃料電池用配線におけるセンサを配設させることが可能となる。そして、弾性部材の弾性反発力によって配線本体の一部(少なくとも、絶縁基板、導電部材、センサを含む部分)が保
持される。これにより、センサが設けられた部分が一対のセパレータ間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、センサが設けられた部分を一対のセパレータ間に差し込むだけで、センサがセパレータ間隙間内に位置決めされる。また、燃料電池用配線が、可撓性を有する平面状であることから、燃料電池用配線を自由な位置に配置し易い。更に、センサは、ガスケットにより形成される密封領域の外側の領域にて位置決めされるので、密封性能への悪影響を抑制できる。なお、センサがセパレータとの間で絶縁状態を保つための構成としては、燃料電池用配線側においてセンサの表面に絶縁部を設けたり、セパレータ側においてセパレータの表面に絶縁部を設けたりすることができる。また、弾性部材は、配線本体に固定させても良いし、配線本体とは別体とすることもできる。また、多層状のセパレータとは、セパレータが複数並べられることを意味するものであって、必ずしも、セパレータが上下方向に重ねられることを意味するものではない。従って、セパレータが水平方向に並べられる場合も含まれる。以下、同様である。
ここで、複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さがいずれも略同一の長さに設定されると共に、
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態で、各分岐部の先端が折り曲げられることなく、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれるとよい。
このようにすれば、セパレータを重ねる方向から見て、セパレータのごく限られた1箇所の同じ位置に、各分岐部の先端を差し込むことができる。また、一般的に、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本発明によれば、ジグザグに折り畳まれた本体部分によって分岐部間の距離を自由に調整できるので、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部の先端を差し込むことができる。なお、セパレータを重ねる方向とは、セパレータが複数並べられることを意味するものであって、必ずしも、セパレータが上下方向に重ねられることを意味するものではない。従って、セパレータが水平方向に並べられる場合も含まれる。以下、同様である。
また、複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さが、本体部の先端に向かうにつれて順番に長くなるように設定されると共に、
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態となり、
かつ、各分岐部の先端が折り曲げられた状態で、各分岐部の先端がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
複数の分岐部の重なった部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることも好適である。
この場合でも、セパレータを重ねる方向から見て、セパレータのごく限られた1箇所の同じ位置に、各分岐部の先端を差し込むことができる。また、本発明の構成においても、各分岐部の折り曲げる位置の調整により、折り曲げられた先端間の距離を調整できるので、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部の先端を差し込むことができる。更に、本発明の構成によれば、複数の分岐部の重なった部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることから、燃料電池用配線の設置スペースを少なくできる。
更に、複数の分岐部は、いずれも本体部から略垂直に伸びた部分と、この部分から更に屈折する部分と、を有し、
各分岐部の前記屈折する部分が折り曲げられた状態で、各屈折する部分がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
本体部と本体部から略垂直に伸びた部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることも好適である。
この場合でも、セパレータを重ねる方向から見て、セパレータのごく限られた1箇所の同じ位置に、各分岐部の先端を差し込むことができる。また、本発明の構成においても、本体部から略垂直に伸びた部分が柔軟に動くことで、屈折する部分間の距離を調整できるので、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部(屈折する部分)の先端を差し込むことができる。更に、本発明の構成によれば、本体部と本体部から略垂直に伸びた部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることから、燃料電池用配線の設置スペースを少なくできる。
また、前記弾性部材による弾性反発力は、前記ガスケットによる弾性反発力よりも小さくなるように設定されているとよい。
この構成によれば、ガスケットによるセパレータへの密着力の低下を抑制できるため、より一層、密封性能への悪影響を抑制できる。
また、前記絶縁基板の折り曲げ部分の少なくとも一部を含む領域に、該絶縁基板に曲げ癖を付け易くし、かつ、絶縁基板の強度を補強する補強部材が設けられているとよい。
このようにすれば、絶縁基板を折り曲げた際に、曲げ癖が付くため、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込む際の作業が容易となる。また、絶縁基板の折り曲げた部分に亀裂等が発生することを抑制できる。
また、前記弾性部材の先端部に、一対のセパレータ間の隙間への導入を補助する傾斜面が設けられているとよい。
このようにすれば、傾斜面によって、弾性部材がセパレータ間に差し込まれる際の導入が補助されるので、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込む際の作業が容易となる。
また、前記弾性部材の後端部に、セパレータの段差部に引っ掛かって係止される係止部が設けられているとよい。
このようにすれば、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込んだ後、当該配線が隙間から抜け出してしまうことを抑制できる。
また、前記分岐部の先端付近に、該分岐部を撓みにくくする補強板が設けられているとよい。
このようにすれば、燃料電池用配線における分岐部をセパレータ間の隙間に差し込む際に、分岐部の先端付近が撓み難いため、差し込み作業が容易となる。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、燃料電池における各セパレータに、配線を簡単に接続することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図5を参照して、本発明の実施例1に係る燃料電池の燃料電池用配線について説明する。
<燃料電池の概略説明>
図1を参照して、燃料電池の概略について説明する。図1は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線が接続される燃料電池については、各種公知技術のものを適用できる。燃料電池は、一般的に単電池が複数積層される構造である。なお、積層構造といっても、必ずしも上下方向に重ねられた状態で使用されることを意味するものではなく、水平方向に並べられた状態で使用される場合もある。そして、単電池の基本的な構成は、例えば、図1に示すように、電解質膜30と、この電解質膜30を挟むように設けられる一対の電極40と、更にこれらの電極40を挟んで設けられる一対のセパレータ20と、電極40が設けられた領域を密封するためのガスケット50とを備える構成である。
一対の電極40は、一方がアノード電極(燃料極)で、他方がカソード電極(空気極)となる。そして、これら一対の電極40間で、電解質膜30によってイオンの交換が行われることにより発電する仕組みである。また、アノード電極には燃料(通常、水素)が供給され、カソード電極には空気(酸素)と水が供給される。従って、これらが外部に漏れてしまわないように、ガスケット50によって密封領域が形成される。
このように構成された単電池の発電力は、一般的に0.7V程度である。そして、この単電池が複数積層されることで、導電材料からなるセパレータ20を介して、複数の単電池が直列に接続されるような構造となり、燃料電池全体で大きな発電力が得られる。
<燃料電池用配線の使用方法及び使用例>
本実施例に係る燃料電池用配線10の使用方法や使用例について、図1を参照して説明する。本実施例に係る燃料電池用配線10は、その先端のセンサが設けられている部分が、一対のセパレータ20間の隙間に差し込まれた状態で用いられる。これにより、セパレータ20間の隙間にセンサが配設される。ここで、燃料電池用配線10のセンサが配設される位置は、ガスケット50により形成される密封領域よりも外側である。そのため、ガスケット50による密封性能に与える影響はあまりない。
このように、セパレータ20間の隙間にセンサが配設されることで、各単電池における各種情報を検出することができる。なお、センサの種類に応じて、所望の情報が得られることは言うまでもない。具体的には、温度センサを用いれば各部分の温度を検出することができ、また、圧力センサを用いれば各セパレータ間の圧力を検出することができる。なお、本実施例では、以下に、温度センサを用いた場合を例にして説明する。
<燃料電池用配線のセパレータへの接続部付近の詳細>
本実施例に係る燃料電池用配線のセパレータへの接続部付近の詳細について、図2及び図3を参照して説明する。図2は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。図3は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。なお、図3は図
2中AA断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線10は、可撓性を有する平面状の配線である。燃料電池用配線10のより具体的な好適例としては、フレキシブルプリントサーキット(FPC)を挙げることができる。
この燃料電池用配線10は、絶縁基板としてのベースフィルム11と、ベースフィルム11上に形成される導電部材としての電線12と、電線12を介してベースフィルム11とは反対側に設けられるカバーフィルム13とを備える。ベースフィルム11とカバーフィルム13はいずれも絶縁性と柔軟性を有しており、例えば、ポリイミド等の耐熱性樹脂材料により構成される。また、電線12の材料として、例えば、銅を好適な例として挙げられるが、導電性を有する他の材料を適用することもできる。この電線12はベースフィルム11上に複数設けられるが、図2では、燃料電池用配線10の一部の先端部分のみ示しているため、電線12は2本のみ示されている。
また、燃料電池用配線10は、2つの電線12に電気的に接続される温度センサ14と、電線12及びベースフィルム11を介して温度センサ14の反対側の面に設けられる弾性部材15とを備える。温度センサ14の表面は、セパレータ20と絶縁状態を保つべく、カバーフィルム13に覆われている。ただし、セパレータ20の表面が絶縁膜により覆われている場合など、温度センサ14との間で絶縁することができる場合には、温度センサ14の表面を露出させても構わない。なお、弾性部材15は、フッ素ゴム,シリコンゴム,EPゴム、あるいはバネ等の弾性を有するものにより構成される。
<燃料電池用配線の全体説明、及び燃料電池への組み込み方の説明>
燃料電池用配線の全体について、及び燃料電池への組み込み方について、図4及び図5を参照して説明する。図4は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。なお、図4においては、燃料電池のセパレータ20との配置関係を模式的に示すべく、セパレータ20についても図示されている。図5は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。なお、図5(a)においては、燃料電池用配線を組み込んだ側から見た外観図を示し、図5(b)はその側面側から見た外観図を示している。本実施例では、5つの単電池が重ねられた燃料電池を一例として説明する。
本実施例に係る燃料電池用配線10は、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。また、ベースフィルム11及びカバーフィルム13は、直線状に伸びる本体部から分岐する複数の分岐部Aを有する。そして、本体部には、複数の電線12がそれぞれ平行に並べられる。これらの各電線12は、途中で折れ曲がり、それぞれの分岐部Aまで2本ずつ伸びている。そして、各分岐部Aの先端において、2本の電線12に電気的に接続されるように、それぞれ温度センサ14が設けられる。そして、本実施例においては、複数の分岐部Aはいずれも同一の長さに設定される。
以上のように構成される燃料電池用配線10において、燃料電池用配線10の本体部がジグザグ状に折り畳まれる。なお、図4において、2点鎖線L1が谷線となり、1点鎖線L2が山線となるようにして、交互にジグザグに折り畳まれる。これにより、セパレータ20を重ねる方向から見て、複数の分岐部Aが重ねられた状態となる。この状態で、分岐部Aの先端は、特に折り曲げられることはなく、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間に差し込まれる。このように、各分岐部Aは、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に差し込まれ、全てのセパレータ20間隙間に各分岐部Aの先端が差し込まれる。
ただし、この分岐部Aのセパレータ20間隙間への差し込みは、燃料電池を組み込む作
業の過程で、セパレータ20を重ねる際に予め差し込むようにしても良いし、燃料電池が組み立てられた後に、差し込むようにしても良い。
このように、各分岐部Aの先端がセパレータ20間の隙間に差し込まれることで、各先端に設けられた弾性部材15が一対のセパレータ20のうちの一方に当接する。これにより弾性部材15の弾性反発力によって、カバーフィルム13における弾性部材15とは反対側の付近が他方のセパレータ20に押圧される。これにより、各先端が一対のセパレータ20間の隙間に保持され、温度センサ14が位置決めされる。
なお、電線12の先端が取り付けられる領域は、セパレータ20の端部の一定範囲(図4中Tで示す範囲)に限られる。
<本実施例に係る燃料電池用配線により得られる効果>
本実施例に係る燃料電池用配線10によれば、温度センサ14が設けられた各分岐部Aをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によって、分岐部Aの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10によって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
また、温度センサ14は、ガスケット50により形成される密封領域の外側に設置されるため、燃料電池用配線10をこの密封領域内に差し込む必要がなく、密封性能への悪影響を抑制できる。特に、弾性部材15による弾性反発力をガスケット50による弾性反発力よりも小さくなるように設定しておけば、より確実に密封性能への悪影響を抑制できる。また、一般的に、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本実施例によれば、燃料電池用配線10におけるジグザグに折り畳まれた本体部が伸び縮みするため、分岐部A間の距離を自由に変更することができる。従って、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部Aを差し込むことができる。
図6〜図8には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、ベースフィルム11とカバーフィルム13の形状、及び、電線12のレイアウトと、燃料電池用配線を燃料電池に組み込む場合の燃料電池用配線の折り曲げ方と配置について、上記実施例1と異なる場合を示す。上記図1〜図3を参照して説明した燃料電池用配線の基本的な構成は、上記実施例1と同様であるので、その説明は省略する。図6は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線の平面図である。図7は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線を折り畳んだ状態を示す平面(上面)図である。図8は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。なお、図8においては、燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を側面側から見た外観図を示している。
<燃料電池用配線の全体説明、及び燃料電池への組み込み方の説明>
本実施例に係る燃料電池用配線10aにおいても、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。また、ベースフィルム11及びカバーフィルム13は、直線状に伸びる本体部から分岐する複数の分岐部A,B,C,D,Eを有する。そして、本体部には、複数の電線12がそれぞれ平行に並べられる。これらの各電線12は、途中で折れ曲がり、それぞれの分岐部A〜Eまで2本ずつ伸びている。そして、各分岐部A〜Eの先端において、2本の電線12に電気的に接続されるように、それぞれ温度センサ14が設けられる。そして、本実施例において
は、本体部の最も後端側の分岐部Aが一番短く、先端に向かうにつれて分岐部の長さは徐々に長くなり、最も先端側の分岐部Eが一番長くなるように設定されている。
以上のように構成される燃料電池用配線10aにおいて、燃料電池用配線10aの本体部がジグザグ状に折り畳まれる。なお、図6において、2点鎖線L3が谷線となり、1点鎖線L4が山線となるようにして、交互にジグザグに折り畳まれる。これにより、セパレータ20を重ねる方向から見て、複数の分岐部A〜Eが重ねられた状態となる(図7参照)。
そして、各分岐部A〜Eの先端が折り曲げられた状態(図6中、点線L5が折り曲げ部に相当する)で、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間に差し込まれる。ここで、各分岐部A〜Eは、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に差し込まれ、全てのセパレータ20間隙間に各分岐部A〜Eの先端が差し込まれる。また、複数の分岐部A〜Eが重ねられた部分は、多層状に設けられたセパレータ20の側面側に対向するように配設される。なお、上記実施例1と同様に、分岐部A〜Eのセパレータ20間隙間への差し込みは、燃料電池を組み込む作業の過程で、セパレータ20を重ねる際に予め差し込むようにしても良いし、燃料電池が組み立てられた後に、差し込むようにしても良い。
ここで、上記の通り、燃料電池用配線10aにおける分岐部A〜Eは、燃料電池への組み付け時には、その先端が折り曲げられる(図2中、2点鎖線で示す部分)。そこで、この折り曲げる部分の少なくとも一部を含む領域に、補強部材16を設けると好適である。この補強部材16は、燃料電池用配線10aの折り曲げ癖を付け易くして作業性を高めると共に、折り曲げる部分で亀裂等が発生しないように強度を向上させるために設けられる。なお、燃料電池用配線10aがFPCの場合には、絶縁基板(ベースフィルム11に相当)上の導体の不要な部分が化学的または電気化学的な方法により除去されることによって、電線12が形成される(いわゆるエッチング)。そこで、このエッチングにより、電線12の部分と共に、折り曲げる部分の少なくとも一部を含む領域にも導体を残しておくことによって、簡単に補強部材16を形成することができる。この場合、補強部材16も電線12の材料と同じ材料(銅等)により構成されることになる。
なお、上述した分岐部A〜Eにおける折り曲げる部分間の間隔(隣り合う温度センサ14間の長手方向の間隔に等しい)Lは、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間同士の間隔に対応するように設定される。これにより、分岐部A〜Eは、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に適切に差し込まれる。
<本実施例に係る燃料電池用配線により得られる効果>
本実施例に係る燃料電池用配線10aの場合にも、上記実施例1と同様に、温度センサ14が設けられた各分岐部A〜Eをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によって、分岐部A〜Eの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10aによって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
また、温度センサ14は、ガスケット50により形成される密封領域の外側に設置されるため、燃料電池用配線10aをこの密封領域内に差し込む必要がなく、密封性能への悪影響を抑制できる。特に、弾性部材15による弾性反発力をガスケット50による弾性反発力よりも小さくなるように設定しておけば、より確実に密封性能への悪影響を抑制できる。また、上記実施例1の中でも説明したように、燃料電池におけるセパレータ間の隙間
同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本実施例の場合においても、分岐部A〜Eには柔軟性があり、また、分岐部A〜Eの先端の折り曲げる位置を適宜調整することによって、各分岐部間の距離をある程度変更することができる。従って、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部A〜Eを差し込むことができる。更に、本実施例の場合には、分岐部A〜Eを重ねた部分を燃料電池の外壁面に沿って設置できるため、燃料電池用配線10aの設置スペースも少なくて済む。
図9及び図10には、本発明の実施例3が示されている。本実施例においても、ベースフィルム11とカバーフィルム13の形状、及び、電線12のレイアウトと、燃料電池用配線を燃料電池に組み込む場合の燃料電池用配線の折り曲げ方と配置について、上記実施例1と異なる場合を示す。上記図1〜図3を参照して説明した燃料電池用配線の基本的な構成は、上記実施例1と同様であるので、その説明は省略する。図9は本発明の実施例3に係る燃料電池用配線の平面図である。図10は本発明の実施例3に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。なお、図10においては、燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ側から見た外観図を示している。
<燃料電池用配線の全体説明、及び燃料電池への組み込み方の説明>
本実施例に係る燃料電池用配線10cにおいても、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。また、ベースフィルム11及びカバーフィルム13は、直線状に伸びる本体部から分岐する複数の分岐部Fを有する。そして、本体部には、複数の電線12がそれぞれ平行に並べられる。これらの各電線12は、途中で折れ曲がり、それぞれの分岐部Fまで2本ずつ伸びている。そして、各分岐部Fの先端において、2本の電線12に電気的に接続されるように、それぞれ温度センサ14が設けられる。そして、本実施例においては、分岐部Fはいずれも同一形状である。すなわち、分岐部Fは、本体部から垂直に伸びた部分と、この部分から更に垂直に屈折する部分とを有し、全体がL字形状となっている。
以上のように構成される燃料電池用配線10cにおいて、本実施例では、これまでの実施例とは異なり、本体部は折り畳まれることはなく、各分岐部Fの先端(上述した屈折する部分)のみが折り曲げられた状態で、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間に差し込まれる。ここで、各分岐部Fの先端は、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に差し込まれ、全てのセパレータ20間隙間に各分岐部Fの先端が差し込まれる。そして、燃料電池用配線10cの本体部と分岐部Fのうち本体部から垂直に伸びた部分は、多層状に設けられたセパレータ20の側面側に対向するように配設される。なお、上記実施例1と同様に、分岐部A〜Eのセパレータ20間隙間への差し込みは、燃料電池を組み込む作業の過程で、セパレータ20を重ねる際に予め差し込むようにしても良いし、燃料電池が組み立てられた後に、差し込むようにしても良い。また、分岐部Fの先端の折り曲げる部分(本体部から垂直に伸びた部分と屈折する部分との境界付近の部分)に、補強部材16を設けると好適であることは、上記実施例2の場合と同様である。
また、本実施例においては、分岐部F間の間隔(隣り合う温度センサ14間の長手方向の間隔に等しい)は、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間同士の間隔に対応するように設定される。これにより、各分岐部Fは、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に適切に差し込まれる。
<本実施例に係る燃料電池用配線により得られる効果>
本実施例に係る燃料電池用配線10cの場合にも、上記実施例1と同様に、温度センサ14が設けられた各分岐部Fをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によ
って、分岐部Fの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10cによって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
また、温度センサ14は、ガスケット50により形成される密封領域の外側に設置されるため、燃料電池用配線10cをこの密封領域内に差し込む必要がなく、密封性能への悪影響を抑制できる。特に、弾性部材15による弾性反発力をガスケット50による弾性反発力よりも小さくなるように設定しておけば、より確実に密封性能への悪影響を抑制できる。また、上記実施例1の中でも説明したように、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本実施例の場合においても、分岐部Fには柔軟性があり、また、分岐部Fの先端の折り曲げる位置を適宜調整することによって、各分岐部間の距離をある程度変更することができる。従って、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部Fを差し込むことができる。更に、本実施例の場合には、燃料電池用配線10cの本体部、及び分岐部Fのうち本体部から垂直に伸びた部分を燃料電池の外壁面に沿って設置できるため、上記実施例2よりも、更に、燃料電池用配線10cの設置スペースが少なくて済む。
図11には、本発明の実施例4が示されている。本実施例では、弾性部材の形状について、各種具体例を説明する。上述した弾性部材の形状は、主に、分岐部の先端を一対のセパレータ間の隙間に差し込む際の作業性、及び、差し込み後における分岐部の先端における設置状態の安定性の観点から適宜選択し得る。具体例として、図11に示すものが挙げられる。なお、本実施例で説明する弾性部材の各種具体例は、上記実施例1〜3のいずれにも適用可能である。図11は本発明の実施例4に係る弾性部材の形状例を示す外観図である。なお、図11(a)(b)(c)は側面側から見た外観図であり、図11(d)(e)は正面側から見た外観図である。なお、図11においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
(a)に示す弾性部材15aは円柱を軸の中心を通るように切断した形状(側面が半円の形状)である。(b)に示す弾性部材15bは、直方体の部分を備え、また、当該直方体の部分の長手方向の中央付近に上記(a)に示す側面が半円形状の部分が設けられた形状である。(c)に示す弾性部材15cは、先端部分に先端から徐々に肉厚を厚くするような傾斜面が設けられた形状である。(d)に示す弾性部材15dは、直方体の部分を備え、また、当該直方体の部分の幅方向の中央付近に半球状の突起の部分が設けられた形状である。(e)に示す弾性部材15eは全体的に直方体形状である。なお、各図に設けられた点線は、締め代の位置を示している。つまり、上面からこの点線までの間隔が、一対のセパレータ20間の隙間の間隔に相当する。
ここで、燃料電池を組み立てた後に、セパレータ20間の隙間に、燃料電池用配線における分岐部の先端を差し込む場合には、弾性部材15の先端に、平面状の傾斜面(図11(c)に示す例)や曲面状(球面状を含む)の傾斜面(図11(a)(b)(d)に示す例)を設けるのが好ましい。このような傾斜面を設けることで、分岐部の先端は、セパレータ20間の隙間の適切な位置に導かれるため、差し込み作業性が向上する。また、分岐部の先端の差し込み後における設置状態の安定性を重視する必要がある場合には、図11(e)に示すように、底面が平坦なタイプの方が望ましい。ただし、以上の点については、セパレータ20側の上面が単なる平面状である場合を想定したものである。従って、セパレータ20側に分岐部の先端が差し込まれるための特別な工夫が施されている場合には
多少状況が異なることは言うまでもない。例えば、図11(d)に示すタイプのものにおいても、セパレータ20側に、弾性部材15dの半球状の突起に対応する溝等が設けられていれば、差し込み後の設置状態の安定性は十分確保される。
図12には、本発明の実施例5が示されている。本実施例では、分岐部の先端を一対のセパレータ間の隙間に差し込んだ後に、分岐部の先端がこの隙間から抜け落ちないように、弾性部材がセパレータに係止される機構を備えた例を示す。なお、本実施例で説明する係止機構は、上記実施例1〜3のいずれにも適用可能である。図12は本発明の実施例5に係る弾性部材とセパレータが係止されている様子を示す模式的断面図である。なお、図12においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
本実施例に係る弾性部材15fは、全体的な形状は、おおよそ直方体である。そして、その先端側に、徐々に肉厚が厚くなるように、平面状の傾斜面(C面)が設けられている。一方、その後端側には、傾斜面は設けられておらずエッジである。
これに対して、本実施例に係るセパレータ21は、その端部に段差部22が設けられている。これにより、分岐部の先端がセパレータ21間の隙間に差し込まれた後は、分岐部に対して引き抜き方向に力が作用しても、弾性部材15fの後端部のエッジ部分(係止部)が段差部22に引っ掛かる。従って、分岐部の先端の抜け落ちが防止される。
図13には、本発明の実施例6が示されている。本実施例では、分岐部の先端を、一対のセパレータ間の隙間に治具を用いて差し込むことができるように、弾性部材に特徴を持たせた構成を示す。なお、本実施例で説明する弾性部材の具体例は、上記実施例2,3のいずれにも適用可能である。図13は本発明の実施例6に係る弾性部材が治具に嵌合されている様子を示す模式図である。ただし、図13(a)(c)は正面側から見た模式図を示し、(b)(d)は側面側から見た模式図を示す。なお、図13においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
上述したように、実施例2,3においては、分岐部の先端は、電線12がベースフィルム11及びカバーフィルム13と共に折り曲げられた状態で、セパレータ間に差し込まれる。しかし、樹脂材で構成されるベースフィルム11及びカバーフィルム13は、一般的に折り曲げ癖がつきにくい。上述のように、補強部材16を設ければ、ある程度折り曲げ癖がつき易くなるものの、それでも不十分な場合が考えられる。
そして、折り曲げ癖がつきにくいと、分岐部の先端が元の状態に戻ろうとするため、この先端部分をセパレータ間の隙間に差し込む作業に支障を来たすおそれがある。そこで、弾性部材の部分を両側から挟み込む部分と、先端部分が元の状態に戻らないように弾性部材を下側から支える部分とを備えた治具(先端にコ字状部分を有する治具)によって、分岐部の先端をセパレータ間の隙間に差し込むと好適である。
図13(a)(b)に示す例は、弾性部材15gの形状が、温度センサ14の幅(実際には、ベースフィルム11の幅も等しい)と同じ幅の部分と、それよりも幅の狭い部分とを有する形状である。そして、治具61のコ字状の部分を弾性部材15gの幅の狭い部分に挟み込みながら、分岐部の先端をセパレータ間の隙間に差し込む。これにより、この分岐部の先端は、幅方向の両端と下側が支えられるため、折れ曲がった状態を保ったまま、セパレータ間の隙間に差し込まれる。従って、差し込み作業のより一層の容易化を図るこ
とができる。
また、図13(c)(d)に示す例は、弾性部材15hの形状が、温度センサ14の幅よりも幅の狭い部分のみを有する形状である。そして、治具62のコ字状の部分を弾性部材15hに挟み込みながら、分岐部の先端をセパレータ間の隙間に差し込む。これにより、この分岐部の先端は、幅方向の両端と下側が支えられるため、折れ曲がった状態を保ったまま、セパレータ間の隙間に差し込まれる。従って、差し込み作業のより一層の容易化を図ることができる。
図14には、本発明の実施例7が示されている。本実施例では、ベースフィルムの先端にベースフィルムを撓みにくくする補強板を設けた構成を示す。なお、本実施例で説明する補強板を設けた構成は、上記実施例1〜3のいずれにも適用可能である。図14は本発明の実施例7に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。なお、基本的な構成は上記実施例1と同一であるので同一の構成については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
本実施例においては、燃料電池用配線10dは、ベースフィルム11の先端付近に補強板18を取り付け、この補強板18に弾性部材15を設けている。この補強板18はベースフィルム11と同様の素材で構わない。このように、補強板18を設けることで、先端付近を撓みにくくすることができる。これにより、分岐部の先端を一対のセパレータ20間の隙間に差し込む作業をより簡単にすることができる。
なお、この補強板18を設ける領域は、上記実施例2,3においては、分岐部先端の折り曲げ部分を避けた領域が望ましく、この折り曲げ部分よりも先端側にのみ設けても良いし、折り曲げ部分よりも後端側にのみ設けても良いし、折り曲げ部分よりも先端側と後端側の両方に設けても良い。
なお、分岐部の先端を除く部分は、作業性や配置のし易さを考慮すると、撓みやすいほうが良いため、ベースフィルム11全体の厚みを厚くすることは意味がない。また、ベースフィルム11において、一部分(上記補強板18を設ける部分)のみの厚みを厚くすることは技術的に困難性を伴うことからあまり現実的ではない。勿論、技術的な困難性を伴うものでなければ、ベースフィルム11の一部分の厚みを厚くすることで、実質的に補強板を設けたものと同様の効果を発揮させることも可能である。
(その他)
これまで説明した各実施例において、弾性部材はベースフィルムに固定されている場合を説明したが、弾性部材を燃料電池用配線の本体とは別体として、分岐部を差し込んだ後に、弾性部材を差し込むようにすることもできる。また、弾性部材を別体とした場合には、分岐部付近を予め折り曲げることなく、弾性部材の差し込みによって、当該分岐部付近を折り曲げることも可能である。このように別体する場合における弾性部材としては、ゴムや金属バネなどのそれ自体で弾性を有するもののほか、剛体に弾性体を取り付けて、全体で押圧機能(弾性機能)を発揮するものも適用し得る。また、弾性部材をベースフィルムに固定された部分と別体の部分に分けるようにすることもできる。例えば、ベースフィルムにゴム等の弾性体を固定させておき、それとは別の剛体等を本体とは別に差し込むようにすることもできる。
図1は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。 図2は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。 図3は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。 図4は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。 図5は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。 図6は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線の平面図である。 図7は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線を折り畳んだ状態を示す平面(上面)図である。 図8は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。 図9は本発明の実施例3に係る燃料電池用配線の平面図である。 図10は本発明の実施例3に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。 図11は本発明の実施例4に係る弾性部材の形状例を示す外観図である。 図12は本発明の実施例5に係る弾性部材とセパレータが係止されている様子を示す模式的断面図である。 図13は本発明の実施例6に係る弾性部材が治具に嵌合されている様子を示す模式図である。 図14は本発明の実施例7に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。
符号の説明
10,10a,10c,10d 燃料電池用配線
11 ベースフィルム
12 電線
13 カバーフィルム
14 温度センサ
15,15a,15b,15c,15d,15e,15f,15g,15h 弾性部材
16 補強部材
18 補強板
20,21 セパレータ
22 段差部
30 電解質膜
40 電極
50 ガスケット
61,62 治具
A,B,C,D,E,F 分岐部

Claims (9)

  1. 柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
    該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
    燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
    可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
    前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
    前記絶縁基板は、直線状に伸びる本体部と、本体部から分岐する複数の分岐部と、を有し、
    本体部には複数の導電部材が配設され、各導電部材は途中で折れ曲がり、いずれかの分岐部まで伸びて、各分岐部の先端に前記センサがそれぞれ設けられると共に、
    燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、複数の分岐部は、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつこれら分岐部の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
    各分岐部においては、前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする燃料電池用配線。
  2. 複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さがいずれも略同一の長さに設定されると共に、
    本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態で、各分岐部の先端が折り曲げられることなく、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。
  3. 複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さが、本体部の先端に向かうにつれて順番に長くなるように設定されると共に、
    本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態となり、
    かつ、各分岐部の先端が折り曲げられた状態で、各分岐部の先端がそれぞれ異なるセパ
    レータ間の隙間に差し込まれて、
    複数の分岐部の重なった部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。
  4. 複数の分岐部は、いずれも本体部から略垂直に伸びた部分と、この部分から更に屈折する部分と、を有し、
    各分岐部の前記屈折する部分が折り曲げられた状態で、各屈折する部分がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
    本体部と本体部から略垂直に伸びた部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。
  5. 前記弾性部材による弾性反発力は、前記ガスケットによる弾性反発力よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  6. 前記絶縁基板の折り曲げ部分の少なくとも一部を含む領域に、該絶縁基板に曲げ癖を付け易くし、かつ、絶縁基板の強度を補強する補強部材が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の燃料電池用配線。
  7. 前記弾性部材の先端部に、一対のセパレータ間の隙間への導入を補助する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  8. 前記弾性部材の後端部に、セパレータの段差部に引っ掛かって係止される係止部が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  9. 前記分岐部の先端付近に、該分岐部を撓みにくくする補強板が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
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