JP4806901B2 - 燃料電池用配線 - Google Patents
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- Y02E60/50—Fuel cells
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Description
柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
前記絶縁基板は、直線状に伸びる本体部と、本体部から分岐する複数の分岐部と、を有し、
本体部には複数の導電部材が配設され、各導電部材は途中で折れ曲がり、いずれかの分岐部まで伸びて、各分岐部の先端に前記センサがそれぞれ設けられると共に、
燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、複数の分岐部は、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつこれら分岐部の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
各分岐部においては、前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持
されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする。
持される。これにより、センサが設けられた部分が一対のセパレータ間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、センサが設けられた部分を一対のセパレータ間に差し込むだけで、センサがセパレータ間隙間内に位置決めされる。また、燃料電池用配線が、可撓性を有する平面状であることから、燃料電池用配線を自由な位置に配置し易い。更に、センサは、ガスケットにより形成される密封領域の外側の領域にて位置決めされるので、密封性能への悪影響を抑制できる。なお、センサがセパレータとの間で絶縁状態を保つための構成としては、燃料電池用配線側においてセンサの表面に絶縁部を設けたり、セパレータ側においてセパレータの表面に絶縁部を設けたりすることができる。また、弾性部材は、配線本体に固定させても良いし、配線本体とは別体とすることもできる。また、多層状のセパレータとは、セパレータが複数並べられることを意味するものであって、必ずしも、セパレータが上下方向に重ねられることを意味するものではない。従って、セパレータが水平方向に並べられる場合も含まれる。以下、同様である。
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態で、各分岐部の先端が折り曲げられることなく、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれるとよい。
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態となり、
かつ、各分岐部の先端が折り曲げられた状態で、各分岐部の先端がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
複数の分岐部の重なった部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることも好適である。
各分岐部の前記屈折する部分が折り曲げられた状態で、各屈折する部分がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
本体部と本体部から略垂直に伸びた部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることも好適である。
図1を参照して、燃料電池の概略について説明する。図1は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線10の使用方法や使用例について、図1を参照して説明する。本実施例に係る燃料電池用配線10は、その先端のセンサが設けられている部分が、一対のセパレータ20間の隙間に差し込まれた状態で用いられる。これにより、セパレータ20間の隙間にセンサが配設される。ここで、燃料電池用配線10のセンサが配設される位置は、ガスケット50により形成される密封領域よりも外側である。そのため、ガスケット50による密封性能に与える影響はあまりない。
本実施例に係る燃料電池用配線のセパレータへの接続部付近の詳細について、図2及び図3を参照して説明する。図2は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。図3は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。なお、図3は図
2中AA断面図である。
燃料電池用配線の全体について、及び燃料電池への組み込み方について、図4及び図5を参照して説明する。図4は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。なお、図4においては、燃料電池のセパレータ20との配置関係を模式的に示すべく、セパレータ20についても図示されている。図5は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込んだ状態を示す外観図である。なお、図5(a)においては、燃料電池用配線を組み込んだ側から見た外観図を示し、図5(b)はその側面側から見た外観図を示している。本実施例では、5つの単電池が重ねられた燃料電池を一例として説明する。
業の過程で、セパレータ20を重ねる際に予め差し込むようにしても良いし、燃料電池が組み立てられた後に、差し込むようにしても良い。
本実施例に係る燃料電池用配線10によれば、温度センサ14が設けられた各分岐部Aをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によって、分岐部Aの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10によって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
本実施例に係る燃料電池用配線10aにおいても、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。また、ベースフィルム11及びカバーフィルム13は、直線状に伸びる本体部から分岐する複数の分岐部A,B,C,D,Eを有する。そして、本体部には、複数の電線12がそれぞれ平行に並べられる。これらの各電線12は、途中で折れ曲がり、それぞれの分岐部A〜Eまで2本ずつ伸びている。そして、各分岐部A〜Eの先端において、2本の電線12に電気的に接続されるように、それぞれ温度センサ14が設けられる。そして、本実施例において
は、本体部の最も後端側の分岐部Aが一番短く、先端に向かうにつれて分岐部の長さは徐々に長くなり、最も先端側の分岐部Eが一番長くなるように設定されている。
本実施例に係る燃料電池用配線10aの場合にも、上記実施例1と同様に、温度センサ14が設けられた各分岐部A〜Eをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によって、分岐部A〜Eの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10aによって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本実施例の場合においても、分岐部A〜Eには柔軟性があり、また、分岐部A〜Eの先端の折り曲げる位置を適宜調整することによって、各分岐部間の距離をある程度変更することができる。従って、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各分岐部A〜Eを差し込むことができる。更に、本実施例の場合には、分岐部A〜Eを重ねた部分を燃料電池の外壁面に沿って設置できるため、燃料電池用配線10aの設置スペースも少なくて済む。
本実施例に係る燃料電池用配線10cにおいても、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。また、ベースフィルム11及びカバーフィルム13は、直線状に伸びる本体部から分岐する複数の分岐部Fを有する。そして、本体部には、複数の電線12がそれぞれ平行に並べられる。これらの各電線12は、途中で折れ曲がり、それぞれの分岐部Fまで2本ずつ伸びている。そして、各分岐部Fの先端において、2本の電線12に電気的に接続されるように、それぞれ温度センサ14が設けられる。そして、本実施例においては、分岐部Fはいずれも同一形状である。すなわち、分岐部Fは、本体部から垂直に伸びた部分と、この部分から更に垂直に屈折する部分とを有し、全体がL字形状となっている。
本実施例に係る燃料電池用配線10cの場合にも、上記実施例1と同様に、温度センサ14が設けられた各分岐部Fをセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によ
って、分岐部Fの先端がセパレータ20間隙間に保持されるので、当該先端がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10cによって、複数のセパレータ20間隙間内に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。
多少状況が異なることは言うまでもない。例えば、図11(d)に示すタイプのものにおいても、セパレータ20側に、弾性部材15dの半球状の突起に対応する溝等が設けられていれば、差し込み後の設置状態の安定性は十分確保される。
とができる。
これまで説明した各実施例において、弾性部材はベースフィルムに固定されている場合を説明したが、弾性部材を燃料電池用配線の本体とは別体として、分岐部を差し込んだ後に、弾性部材を差し込むようにすることもできる。また、弾性部材を別体とした場合には、分岐部付近を予め折り曲げることなく、弾性部材の差し込みによって、当該分岐部付近を折り曲げることも可能である。このように別体する場合における弾性部材としては、ゴムや金属バネなどのそれ自体で弾性を有するもののほか、剛体に弾性体を取り付けて、全体で押圧機能(弾性機能)を発揮するものも適用し得る。また、弾性部材をベースフィルムに固定された部分と別体の部分に分けるようにすることもできる。例えば、ベースフィルムにゴム等の弾性体を固定させておき、それとは別の剛体等を本体とは別に差し込むようにすることもできる。
11 ベースフィルム
12 電線
13 カバーフィルム
14 温度センサ
15,15a,15b,15c,15d,15e,15f,15g,15h 弾性部材
16 補強部材
18 補強板
20,21 セパレータ
22 段差部
30 電解質膜
40 電極
50 ガスケット
61,62 治具
A,B,C,D,E,F 分岐部
Claims (9)
- 柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
前記絶縁基板は、直線状に伸びる本体部と、本体部から分岐する複数の分岐部と、を有し、
本体部には複数の導電部材が配設され、各導電部材は途中で折れ曲がり、いずれかの分岐部まで伸びて、各分岐部の先端に前記センサがそれぞれ設けられると共に、
燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、複数の分岐部は、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつこれら分岐部の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
各分岐部においては、前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする燃料電池用配線。 - 複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さがいずれも略同一の長さに設定されると共に、
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態で、各分岐部の先端が折り曲げられることなく、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。 - 複数の分岐部は、本体部から分岐部の先端までの長さが、本体部の先端に向かうにつれて順番に長くなるように設定されると共に、
本体部がジグザグに折り畳まれることにより、セパレータを重ねる方向から見て、複数の分岐部が重ねられた状態となり、
かつ、各分岐部の先端が折り曲げられた状態で、各分岐部の先端がそれぞれ異なるセパ
レータ間の隙間に差し込まれて、
複数の分岐部の重なった部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。 - 複数の分岐部は、いずれも本体部から略垂直に伸びた部分と、この部分から更に屈折する部分と、を有し、
各分岐部の前記屈折する部分が折り曲げられた状態で、各屈折する部分がそれぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれて、
本体部と本体部から略垂直に伸びた部分が、多層状に設けられたセパレータの側面側と対向するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。 - 前記弾性部材による弾性反発力は、前記ガスケットによる弾性反発力よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
- 前記絶縁基板の折り曲げ部分の少なくとも一部を含む領域に、該絶縁基板に曲げ癖を付け易くし、かつ、絶縁基板の強度を補強する補強部材が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の燃料電池用配線。
- 前記弾性部材の先端部に、一対のセパレータ間の隙間への導入を補助する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
- 前記弾性部材の後端部に、セパレータの段差部に引っ掛かって係止される係止部が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
- 前記分岐部の先端付近に、該分岐部を撓みにくくする補強板が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
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