JP4806900B2 - 燃料電池用配線 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用配線に関するものである。
燃料電池は、電解質膜を挟んで設けられる一対の電極を1組として、各組間にそれぞれセパレータが挟み込まれた構成である。つまり、電解質膜と一対の電極により構成される単電池が、直列に複数接続された構成であると言える。
ここで、単電池ごとに各種情報(例えば、温度や圧力)を検出するためには、単電池ごとにそれぞれセンサを取り付ける必要がある。この場合、例えば、先端付近にセンサが取り付けられた電線付き端子を、1本1本、単電池ごとに配設して、センサから送られる各種情報を単電池ごとに検出することが考えられる。
しかし、かかる検出方法においては、複数の電線が入り乱れるため、作業性が悪く、電線の順番を間違えやすいという問題がある。また、複数の電線に広いスペースを取られてしまうという問題もある。
関連する技術としては、特許文献1に開示されたものがある。
国際公開番号WO02/001659号公報
本発明の目的は、燃料電池における各セパレータに、配線を簡単に接続できるようにすることである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の燃料電池用配線は、
柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
絶縁基板にはセンサの周囲の一部に切り込みが設けられ、センサを含む部分を折り曲げることができるように構成されると共に、
このセンサを含む部分が折り曲げられた状態で、該センサを含む部分が一対のセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつ該センサを含む部分の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする。
本発明の構成によれば、燃料電池用配線におけるセンサを含む部分を折り曲げて、この部分を一対のセパレータ間に差し込むことにより、センサがセパレータ間隙間内に位置決めされる。また、弾性部材の弾性反発力によって、配線本体の一部(少なくとも、絶縁基板、導電部材、センサを含む部分)が保持される。これにより、センサが設けられた部分が一対のセパレータ間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、燃料電池用配線が
、可撓性を有する平面状であることから、燃料電池用配線を自由な位置に配置し易い。更に、センサは、ガスケットにより形成される密封領域の外側の領域にて位置決めされるので、密封性能への悪影響を抑制できる。なお、センサがセパレータとの間で絶縁状態を保つための構成としては、燃料電池用配線側においてセンサの表面に絶縁部を設けたり、セパレータ側においてセパレータの表面に絶縁部を設けたりすることができる。
前記絶縁基板に対して複数の前記導電部材及び複数の前記センサが設けられ、かつ、各センサの周囲の一部にはそれぞれ切り込みが設けられて、いずれのセンサを含む部分も折り曲げることができるように構成されており、
燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、各センサは前記弾性部材と共に、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、
前記絶縁基板のうち前記センサとともに折り曲げられる部分を除く部分は、多層状のセパレータの側面に対向するように配設されるとよい。
この構成によれば、1つの燃料電池用配線で複数の箇所のセパレータ間隙間にセンサを配設させることが可能となる。また、絶縁基板のうちセンサとともに折り曲げられる部分を除く部分は、多層状のセパレータの側面に対向するように配設されるため、絶縁基板の設置スペースを少なくすることができる。更に、一般的に、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本発明の構成によれば、燃料電池用配線自体に柔軟性があることと、センサを含む部分の折り曲げる部分の微調整によって、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間にセンサを含む部分を差し込むことができる。なお、多層状のセパレータとは、セパレータが複数並べられることを意味するものであって、必ずしも、セパレータが上下方向に重ねられることを意味するものではない。従って、セパレータが水平方向に並べられる場合も含まれる。以下、同様である。
また、前記複数の導電部材は絶縁基板に対して互いに平行に配列される平行配列部を有し、かつ、各導電部材は途中で折れ曲がり、各導電部材の先端に設けられるセンサは、前記平行配列部における複数の導電部材と平行となるように配列されるとよい。
この構成によれば、センサが列をなすことで、セパレータを重ねる方向(必ずしも上下方向に限らず、水平方向なども含まれる)に見て、セパレータに対して同じ位置に複数のセンサを配置させることができる。ただし、列の数は1列であっても2列以上であっても構わない。セパレータ間の隙間同士の間隔によって、適宜の列を設定すれば良い。
ここで、前記弾性部材は絶縁基板を介してセンサとは反対側に固定されているとよい。
このようにすれば、部品点数が少なくなり、燃料電池用配線の取り扱いに優れる。
前記弾性部材は別体として構成されており、セパレータ間の隙間に該弾性部材が差し込まれることによって、該弾性部材の先端に押し込まれることでセンサを含む部分が折り曲げられつつ当該隙間に差し込まれるとよい。
このようにすれば、センサを含む部分を予め折り曲げておく必要がなく、弾性部材の押し込みによってセンサを含む部分が折り曲げられるため、作業性に優れる。
また、前記弾性部材による弾性反発力は、前記ガスケットによる弾性反発力よりも小さくなるように設定されているとよい。
この構成によれば、ガスケットによるセパレータへの密着力の低下を抑制できるため、
より一層、密封性能への悪影響を抑制できる。
また、前記絶縁基板の折り曲げ部分の少なくとも一部を含む領域に、該絶縁基板に曲げ癖を付け易くし、かつ、絶縁基板の強度を補強する補強部材が設けられているとよい。
このようにすれば、絶縁基板を折り曲げた際に、曲げ癖が付くため、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込む際の作業が容易となる。また、絶縁基板の折り曲げた部分に亀裂等が発生することを抑制できる。
また、前記弾性部材の先端部に、一対のセパレータ間の隙間への導入を補助する傾斜面が設けられているとよい。
このようにすれば、傾斜面によって、弾性部材がセパレータ間に差し込まれる際の導入が補助されるので、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込む際の作業が容易となる。
また、前記弾性部材の後端部に、セパレータの段差部に引っ掛かって係止される係止部が設けられているとよい。
このようにすれば、燃料電池用配線をセパレータ間の隙間に差し込んだ後、当該配線が隙間から抜け出してしまうことを抑制できる。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、燃料電池における各セパレータに、配線を簡単に接続することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図8を参照して、本発明の実施例1に係る燃料電池の燃料電池用配線について説明する。
<燃料電池の概略説明>
図1を参照して、燃料電池の概略について説明する。図1は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線が接続される燃料電池については、各種公知技術のものを適用できる。燃料電池は、一般的に単電池が複数積層される構造である。なお、積層構造といっても、必ずしも上下方向に重ねられた状態で使用されることを意味するものではなく、水平方向に並べられた状態で使用される場合もある。そして、単電池の基本的な構成は、例えば、図1に示すように、電解質膜30と、この電解質膜30を挟むように設けられる一対の電極40と、更にこれらの電極40を挟んで設けられる一対のセパレータ20と、電極40が設けられた領域を密封するためのガスケット50とを備える構成である。
一対の電極40は、一方がアノード電極(燃料極)で、他方がカソード電極(空気極)となる。そして、これら一対の電極40間で、電解質膜30によってイオンの交換が行われることにより発電する仕組みである。また、アノード電極には燃料(通常、水素)が供給され、カソード電極には空気(酸素)と水が供給される。従って、これらが外部に漏れてしまわないように、ガスケット50によって密封領域が形成される。
このように構成された単電池の発電力は、一般的に0.7V程度である。そして、この単電池が複数積層されることで、導電材料からなるセパレータ20を介して、複数の単電池が直列に接続されるような構造となり、燃料電池全体で大きな発電力が得られる。
<燃料電池用配線の使用方法及び使用例>
本実施例に係る燃料電池用配線10の使用方法や使用例について、図1を参照して説明する。本実施例に係る燃料電池用配線10は、その先端のセンサが設けられている部分が、一対のセパレータ20間の隙間に差し込まれた状態で用いられる。これにより、セパレータ20間の隙間にセンサが配設される。ここで、燃料電池用配線10のセンサが配設される位置は、ガスケット50により形成される密封領域よりも外側である。そのため、ガスケット50による密封性能に与える影響はあまりない。
このように、セパレータ20間の隙間にセンサが配設されることで、各単電池における各種情報を検出することができる。なお、センサの種類に応じて、所望の情報が得られることは言うまでもない。具体的には、温度センサを用いれば各部分の温度を検出することができ、また、圧力センサを用いれば各セパレータ間の圧力を検出することができる。なお、本実施例では、以下に、温度センサを用いた場合を例にして説明する。
<燃料電池用配線のセパレータへの接続部付近の詳細>
本実施例に係る燃料電池用配線のセパレータへの接続部付近の詳細について、図2及び図3を参照して説明する。図2は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。図3は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。なお、図3は図2中AA断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線10は、可撓性を有する平面状の配線である。燃料電池用配線10のより具体的な好適例としては、フレキシブルプリントサーキット(FPC)を挙げることができる。
この燃料電池用配線10は、絶縁基板としてのベースフィルム11と、ベースフィルム11上に形成される導電部材としての電線12と、電線12を介してベースフィルム11とは反対側に設けられるカバーフィルム13とを備える。ベースフィルム11とカバーフィルム13はいずれも絶縁性と柔軟性を有しており、例えば、ポリイミド等の耐熱性樹脂材料により構成される。また、電線12の材料として、例えば、銅を好適な例として挙げられるが、導電性を有する他の材料を適用することもできる。この電線12はベースフィルム11上に複数設けられるが、図2では、燃料電池用配線10の一部の先端部分のみ示しているため、電線12は2本のみ示されている。
また、燃料電池用配線10は、2本の電線12に電気的に接続される温度センサ14と、電線12及びベースフィルム11を介して温度センサ14の反対側の面に設けられる弾性部材15とを備える。温度センサ14の表面は、セパレータ20と絶縁状態を保つべく、カバーフィルム13に覆われている。ただし、セパレータ20の表面が絶縁膜により覆われている場合など、温度センサ14との間で絶縁することができる場合には、温度センサ14の表面を露出させても構わない。なお、弾性部材15は、フッ素ゴム,シリコンゴ
ム,EPゴム、あるいはバネ等の弾性を有するものにより構成される。
また、燃料電池用配線10は、燃料電池への組み付け時には、その先端が折り曲げられる(図2中、2点鎖線で示す部分)。そこで、この折り曲げる部分の少なくとも一部を含む領域に、補強部材16を設けると好適である。この補強部材16は、燃料電池用配線10の折り曲げ癖を付け易くして作業性を高めると共に、折り曲げる部分で亀裂等が発生しないように強度を向上させるために設けられる。なお、燃料電池用配線10がFPCの場合には、絶縁基板(ベースフィルム11に相当)上の導体の不要な部分が化学的または電気化学的な方法により除去されることによって、電線12が形成される(いわゆるエッチング)。そこで、このエッチングにより、電線12の部分と共に、折り曲げる部分の少なくとも一部を含む領域にも導体を残しておくことによって、簡単に補強部材16を形成することができる。この場合、補強部材16も電線12の材料と同じ材料(銅等)により構成されることになる。
<燃料電池用配線の全体説明、及び燃料電池への組み込み方の説明>
燃料電池用配線の全体について、及び燃料電池への組み込み方について、図4〜図8を参照して説明する。図4は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の端部付近の外観図である。なお、図4(a)は表から見た外観図であり、図4(b)は裏から見た外観図である。図5〜図7は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込み方の手順を示す概略図である。なお、図5は燃料電池用配線のセンサ付近を折り曲げる前の様子が示されており、図6は燃料電池用配線のセンサ付近が折り曲げられる様子が示されており、図7は折り曲げられたセンサ付近が燃料電池のセパレータ間の隙間に差し込まれる様子が示されている。図8は燃料電池(セパレータ)に対して燃料電池用配線のセンサが差し込まれる領域を示す模式図である。本実施例では、5つの単電池が重ねられた燃料電池を一例として説明する。
燃料電池用配線10は、1つのベースフィルム11及びカバーフィルム13に対して、複数の電線12及び温度センサ14が設けられる。複数の電線12は、互いに平行に配列される平行配列部を有している。また、各配線12は、順次2本ずつ垂直に折れ曲がった部分を有している。更に、各配線12は、その先端付近で再び垂直に折れ曲がって、その先端部に2本の電線12に電気的に接続されるように温度センサ14が設けられている。そして、各温度センサ14は、上述した平行配列部における各配線12に平行となるように、1列に配列される。
ベースフィルム11及びカバーフィルム13には、各温度センサ14の周囲の一部に切り込みKが設けられている。すなわち、温度センサ14の周囲の4角形の部分における、2本の電線12が接続された側を除く3辺に切り込みKが設けられている。これにより、温度センサ14を含む部分を折り曲げることができるようになっている。なお、温度センサ14が設けられている付近の電線12の先端部が、ベースフィルム11及びカバーフィルム13と共に折り曲げられる(図2中2点鎖線部分)。そして、この折り曲げる部分間の間隔(隣り合う温度センサ14間の長手方向の間隔に等しい)は、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間同士の間隔に対応するように設定される。
以上のように構成される燃料電池用配線10において、まず、温度センサ14を含む部分の折り曲げ作業がなされる。折り曲げは、一対の治具(それぞれ第1治具61、第2治具62と称する)を用いて行われる(図5参照)。第1治具61には複数の凹部61aが設けられており、第2治具62には複数の凸部62aが設けられている。第1治具61に設けられる複数の凹部61aにおける互いの間隔、及び第2治具62に設けられる複数の凸部62aにおける互いの間隔は、いずれも燃料電池用配線10に設けられる温度センサ14間の間隔に対応するように設定されている。そして、燃料電池用配線10の表側(カ
バーフィルム13側)を第1治具61に当接させる。このとき、各温度センサ14が設けられた位置が、第1治具61に設けられた複数の凹部61aに一致するように、燃料電池用配線10を第1治具61に当接させる。
そして、第2治具62の複数の凸部62aを、燃料電池用配線10に設けられた複数の弾性部材15に押し当てながら、凹部61a内に押し込む(図6(a)参照)。凹部61aは、温度センサ14を含む部分が90°以上曲がることが可能となるような形状となっている。その後、第1治具61と第2治具62を取り外すと、燃料電池用配線10においては、温度センサ14を含む部分は、全ておおよそ90°曲げられた状態となる(図6(b)参照)。このように、温度センサ14を含む部分が曲げられた後に、第3治具63を用いて、燃料電池用配線10を燃料電池へ組み込む。第3治具63には、複数の凸部63aが設けられている。これら複数の凸部63aにおける互いの間隔は、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔に対応するように設定されている(図7(a)参照)。
このような第3治具63を用いて、各凸部63aを燃料電池用配線10における各弾性部材15に押し当てながら、温度センサ14を含む部分をセパレータ20間の隙間に押し込む。これにより、折り曲げられた温度センサ14を含む部分は、全て、それぞれ異なるセパレータ20間隙間に差し込まれる(図7(b)参照)。
このように、温度センサ14を含む部分がセパレータ20間の隙間に差し込まれることで、弾性部材15が一対のセパレータ20のうちの一方に当接する。これにより、弾性部材15の弾性反発力によって、カバーフィルム13における弾性部材15とは反対側の付近が他方のセパレータ20に押圧される。これにより、温度センサ14を含む部分(折り曲げられた部分)が、一対のセパレータ20間の隙間に保持され、温度センサ14が位置決めされる。また、燃料電池用配線10における折り曲げられた部分を除く部分は、多層状に設けられたセパレータ20の側面と対向するように配置される。なお、この部分は、セパレータ20の側面に沿って、当接(密着)させることにより、燃料電池用配線10の設置スペースを極めて小さくすることができる。また、温度センサ14は、1列に配列されていることから、いずれの温度センサ14についても、セパレータ20の片隅付近Tに配置させることができる(図8参照)。
<本実施例に係る燃料電池用配線により得られる効果>
本実施例に係る燃料電池用配線10によれば、温度センサ14を含む部分をセパレータ20間の隙間に差し込むだけで、温度センサ14をセパレータ20間隙間内に位置決めさせることができる。そして、弾性部材15によって、温度センサ14を含む部分がセパレータ20間隙間に保持されるので、温度センサ14を含む部分がセパレータ20間の隙間から抜け落ちてしまうことを抑制できる。また、単一の燃料電池用配線10によって、複数のセパレータ20間隙間に温度センサ14を配設させることができる。従って、複数の独立した電線を各セパレータに取り付ける場合に比べて、はるかに作業性が優れる。また、可撓性のある平面状の燃料電池用配線10を燃料電池の外壁面に沿って設置できるため、燃料電池用配線10の設置スペースも少なくて済む。また、温度センサ14は、ガスケット50により形成される密封領域の外側に設置されるため、燃料電池用配線10をこの密封領域内に差し込む必要がなく、密封性能への悪影響を抑制できる。特に、弾性部材15による弾性反発力をガスケット50による弾性反発力よりも小さくなるように設定しておけば、より確実に密封性能への悪影響を抑制できる。また、一般的に、燃料電池におけるセパレータ間の隙間同士の間隔の寸法精度を高くするのは困難な場合が多い。しかし、本実施例によれば、燃料電池用配線10自体に柔軟性があることと、温度センサ14を含む部分における折り曲げる部分の微調整によって、上記寸法精度が高くなくても、適切に各隙間に各先端部を差し込むことができる。
図9には、本発明の実施例2が示されている。本実施例では、センサを2列に配列した場合が示されている。その他の基本的構成については、上記実施例1と同様であるので、その説明は省略する。図9は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線の端部付近の外観図である。
上記実施例1のように、複数の温度センサ14を一列に並べた場合には、燃料電池におけるセパレータ20間の隙間同士の間隔が狭い場合に対応できない場合がある。つまり、セパレータ20間の隙間同士の間隔が狭くなるにつれて、温度センサ14を含む部分における折り曲げる部分の長さを短くしたり、互いの温度センサ14間の間隔を狭くしたりする必要がある。そのため、セパレータ20間の隙間への差し込み量が少なくなってしまったり、温度センサ14間の部分の強度が低下してしまったりする。
そこで、本実施例に係る燃料電池用配線10aのように、温度センサ14を2列に配列するようにして、複数の温度センサ14が交互にずれるようにすることで、温度センサ14を含む部分における折り曲げる部分の長さを短くすることなく、かつ、温度センサ14間の間隔を狭くすることなく、セパレータ20間の隙間同士の間隔が狭い場合にも対応可能となる。温度センサ14を3列以上にすることで、セパレータ20間の隙間同士の間隔が更に狭い場合にも対応可能となることは言うまでもない。
図10には、本発明の実施例3が示されている。本実施例では、弾性部材の形状について、各種具体例を説明する。上述した弾性部材の形状は、主に、センサを含む部分を、一対のセパレータ間の隙間に差し込む際の作業性、及び、差し込み後におけるこの部分の設置状態の安定性の観点から適宜選択し得る。具体例としては、図10に示すものが挙げられる。図10は本発明の実施例3に係る弾性部材の形状例を示す外観図である。なお、図10(a)(b)(c)は側面側から見た外観図であり、図10(d)(e)は正面側から見た外観図である。なお、図10においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
(a)に示す弾性部材15aは円柱を軸の中心を通るように切断した形状(側面が半円の形状)である。(b)に示す弾性部材15bは、直方体の部分を備え、また、当該直方体の部分の長手方向の中央付近に上記(a)に示す側面が半円形状の部分が設けられた形状である。(c)に示す弾性部材15cは、先端部分に先端から徐々に肉厚を厚くするような傾斜面が設けられた形状である。(d)に示す弾性部材15dは、直方体の部分を備え、また、当該直方体の部分の幅方向の中央付近に半球状の突起の部分が設けられた形状である。(e)に示す弾性部材15eは全体的に直方体形状である。なお、各図に設けられた点線は、締め代の位置を示している。つまり、上面からこの点線までの間隔が、一対のセパレータ20間の隙間の間隔に相当する。
ここで、燃料電池を組み立てた後に、セパレータ20間の隙間に、燃料電池用配線10における温度センサ14を含む部分を差し込むことから、弾性部材15の先端に、平面状の傾斜面(図10(c)に示す例)や曲面状(球面状を含む)の傾斜面(図10(a)(b)(d)に示す例)を設けるのが好ましい。このような傾斜面を設けることで、燃料電池用配線10における温度センサ14を含む部分は、セパレータ20間の隙間の適切な位置に導かれるため、差し込み作業性が向上する。また、温度センサ14を含む部分の差し込み後の設置状態の安定性を重視する必要がある場合には、図10(e)に示すように、底面が平坦なタイプの方が望ましい。ただし、以上の点については、セパレータ20側の上面が単なる平面状である場合を想定したものである。従って、セパレータ20側に燃料
電池用配線10における温度センサ14を含む部分が差し込まれるための特別な工夫が施されている場合には多少状況が異なることは言うまでもない。例えば、図10(d)に示すタイプのものにおいても、セパレータ20側に、弾性部材15dの半球状の突起に対応する溝等が設けられていれば、差し込み後の設置状態の安定性は十分確保される。
図11には、本発明の実施例4が示されている。本実施例では、温度センサ14を含む部分を一対のセパレータ間の隙間に差し込んだ後に、当該部分がこの隙間から抜け落ちないように、弾性部材がセパレータに係止される機構を備えた例を示す。図11は本発明の実施例4に係る弾性部材とセパレータが係止されている様子を示す模式的断面図である。なお、図11においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
本実施例に係る弾性部材15fは、全体的な形状は、おおよそ直方体である。そして、その先端側に、徐々に肉厚が厚くなるように、平面状の傾斜面(C面)が設けられている。一方、その後端側には、傾斜面は設けられておらずエッジである。
これに対して、本実施例に係るセパレータ21は、その端部に段差部22が設けられている。これにより、燃料電池用配線10における温度センサ14を含む部分がセパレータ21間の隙間に差し込まれた後は、当該部分に引き抜き方向に力が作用しても、弾性部材15fの後端部のエッジ部分(係止部)が段差部22に引っ掛かる。従って、当該部分の抜け落ちが防止される。
図12には、本発明の実施例5が示されている。本実施例では、一対のセパレータ間の隙間に、センサを含む部分を、当該部分が適正に折れ曲がったままの状態で、治具を用いて差し込むことができるように、弾性部材に特徴を持たせた構成を示す。図12は本発明の実施例5に係る弾性部材が治具に嵌合されている様子を示す模式図である。ただし、図12(a)(c)は正面側から見た模式図を示し、(b)(d)は側面側から見た模式図を示す。なお、図12においては、弾性部材を除く燃料電池用配線の本体部分(ベースフィルム、カバーフィルム、電線、センサ)は簡略化してまとめて示している。
上述したように、温度センサ14を含む部分は、電線12がベースフィルム11及びカバーフィルム13と共に折り曲げられた状態で、セパレータ間に差し込まれる。しかし、樹脂材で構成されるベースフィルム11及びカバーフィルム13は、一般的に折り曲げ癖がつきにくい。上述のように、補強部材16を設ければ、ある程度折り曲げ癖がつき易くなるものの、それでも不十分な場合が考えられる。
そして、折り曲げ癖がつきにくいと、折り曲げた部分が元の状態に戻ろうとするため、温度センサ14を含む部分をセパレータ間の隙間に差し込む作業に支障を来たすおそれがある。そこで、弾性部材の部分を両側から挟み込む部分と、折り曲げた部分が元の状態に戻らないように弾性部材を下側から支える部分とを備えた治具(先端にコ字状部分を有する治具)によって、温度センサ14を含む部分をセパレータ間の隙間に差し込むと好適である。
図12(a)(b)に示す例は、弾性部材15gの形状が、温度センサ14の幅(実際には、ベースフィルム11の幅も等しい)と同じ幅の部分と、それよりも幅の狭い部分とを有する形状である。そして、治具63bのコ字状の部分を弾性部材15gの幅の狭い部分に挟み込みながら、温度センサ14を含む部分をセパレータ間の隙間に差し込む。これにより、この部分は、幅方向の両端と下側が支えられるため、折れ曲がった状態を保った
まま、セパレータ間の隙間に差し込まれる。従って、差し込み作業のより一層の容易化を図ることができる。
また、図12(c)(d)に示す例は、弾性部材15hの形状が、温度センサ14の幅よりも幅の狭い部分のみを有する形状である。そして、治具63cのコ字状の部分を弾性部材15hに挟み込みながら、温度センサ14を含む部分をセパレータ間の隙間に差し込む。これにより、この部分は、幅方向の両端と下側が支えられるため、折れ曲がった状態を保ったまま、セパレータ間の隙間に差し込まれる。従って、差し込み作業のより一層の容易化を図ることができる。
図13及び図14には、本発明の実施例6が示されている。上記の各種実施例においては、燃料電池用配線の本体に固定された単一の弾性部材をセパレータに当接させることで、弾性反発力を発揮させる場合を説明した。本実施例では、配線本体とは別体に設けられた嵌合部材を嵌合することによって弾性部材による弾性反発力を発揮させる例を示す。図13は本発明の実施例6に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。図14は本発明の実施例6に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。
本実施例に係る燃料電池用配線10bの基本的な構成は、上記図1に示す燃料電池用配線10とほぼ同一であるが、弾性部材のみが異なっている。すなわち、上記各実施例における弾性部材15及び弾性部材15a〜hは、弾性部材が一対のセパレータ20のうち一方に当接して、その弾性反発力によってカバーフィルム13における弾性部材とは反対側の付近を他方のセパレータ20に対して押圧するように構成されていた。
これに対し、本実施例に係る燃料電池用配線10bにおいては、配線本体には、弾性部材15及び弾性部材15a〜hよりも小さな弾性部材15iが設けられており、この弾性部材15iは、セパレータ20には当接しない。そして、本実施例では、セパレータ20間の隙間に嵌合させる剛体からなる嵌合部材70によって、弾性部材15iを介して、カバーフィルム13における弾性部材15iとは反対側の付近をセパレータ20に押圧するように構成されている。
以上のように構成される燃料電池用配線10bにおいては、まず、本体部(嵌合部材70を除く部分)を、表側(カバーフィルム13側)を多層状に配置されたセパレータ20の側面側に沿わせる。このとき、温度センサ14を含む部分(折り曲げる部分)を、セパレータ20間の隙間の位置に相当するように、本体部を配置する。そして、嵌合部材70をセパレータ20間の隙間に差し込み嵌合させる。この嵌合部材70の差し込みによって、温度センサ14を含む部分は折り曲げられて、セパレータ20間の隙間に差し込まれる。この嵌合部材70が差し込まれることで、弾性部材15iによる弾性反発力によってカバーフィルム13における弾性部材15iとは反対側の付近がセパレータ20に対して押圧される。
このように、本実施例の場合には、嵌合部材70を燃料電池用配線の本体部とは別体とした分だけ、部品点数が増加することになる。しかし、温度センサ14を含む部分を予め折り曲げる必要がなく、嵌合部材70の差し込みによって、温度センサ14を含む部分を折り曲げることができる。従って、より作業性に優れる。
なお、嵌合部材70は、温度センサ14を含む部分の折り曲げを円滑に行うことができるように、図示のように、先端に傾斜面を設けると好適である。なお、図示の例においては、嵌合部材70は1箇所のセパレータ20間隙間専用としているが、複数の嵌合部材を
連結して、複数の隙間に対して1度に嵌合させることも可能である(図7に示すような形状)。
図15には、本発明の実施例7が示されている。本実施例は、上記実施例6の変形例である。図15は本発明の実施例7に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。
上記実施例6においては、弾性部材を燃料電池用配線の本体側に設けて、嵌合部材のみを別体とする場合を示した。本実施例においては、剛体からなる嵌合部材71に、弾性部材71aを設ける構成を採用した。この弾性部材71aは、上記実施例6における弾性部材15iに相当するもので、弾性部材が燃料電池用配線の本体側に固定されているか、嵌合部材側に固定されているかのみが、上記実施例6と異なっている。本実施例においても、上記実施例6と同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
図16には、本発明の実施例8が示されている。本実施例は上記実施例7の変形例である。図16は本発明の実施例8に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。
上記実施例7においては、剛体からなる嵌合部材に弾性部材を設ける場合を示した。本実施例においては、嵌合部材72自体を弾性材により構成し、嵌合部材72に上記弾性部材71aに相当する凸部72aを一体的に設ける構成を採用した。本実施例においても、上記実施例7と同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
図17には、本発明の実施例9が示されている。本実施例は上記実施例6の変形例である。図17は本発明の実施例9に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。
上記実施例6においては、嵌合部材として剛体からなるものを用いた。これに対して、本実施例では、金属製の板バネ状の嵌合部材73を用いる構成を採用した。この嵌合部材が異なること以外は、上記実施例6と同一である。本実施例においても、上記実施例6と同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
図18には、本発明の実施例10が示されている。本実施例は上記実施例9の変形例である。図18は本発明の実施例10に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。
上記実施例9においては、弾性部材を燃料電池用配線の本体側に設けて、嵌合部材のみを別体とする場合を示した。本実施例においては、金属製の板バネ状の嵌合部材73に、弾性部材73aを設ける構成を採用した。この弾性部材73aは、上記実施例9における弾性部材15iに相当するもので、弾性部材が燃料電池用配線の本体側に固定されているか、嵌合部材側に固定されているかのみが、上記実施例9と異なっている。本実施例においても、上記実施例6と同様の作用効果を発揮することは言うまでもない。
図19には、本発明の実施例11が示されている。本実施例は上記実施例9,10の変形例である。図19は本発明の実施例11に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた
後の様子を示す模式的断面図である。
上記実施例9,10では、金属製の板バネ状の嵌合部材と、燃料電池用配線本体側あるいは嵌合部材に固定される弾性部材によって、カバーフィルム13をセパレータ20に対して押圧させる場合を示した。これに対して、本実施例では、金属製の板バネ状の嵌合部材74のみでカバーフィルム13をセパレータ20に対して押圧させる場合を示す。
本実施例においては、嵌合部材74の突起部74aが燃料電池用配線本体側となるように、嵌合部材74を嵌合させる。これにより、突起部74aが燃料電池用配線本体を押圧することにより、カバーフィルム13における突起部74aの反対側の付近がセパレータ20に押圧される。本実施例においても、上記実施例9,10と同様の作用効果を得ることができる。
図20及び図21には、本発明の実施例12が示されている。本実施例は、上記実施例6の変形例である。図20は本発明の実施例12に係る燃料電池用配線の模式図である。なお、図20(a)は燃料電池用配線の本体部を表側から見た外観図であり、図20(b)は燃料電池用配線の本体部を裏側から見た外観図であり、図20(c)は燃料電池用配線の本体部を側面側から見た外観図であり、図20(d)は燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。図21は図20(d)における一部拡大図である。
本実施例における燃料電池用配線の本体部は、上記実施例6における燃料電池用配線の本体部と同一の構成である。そして、本実施例における嵌合部材75は、複数の嵌合凸部75aと、セパレータ20に係止する係止突起75bを備えている。本実施例の嵌合部材75を用いれば、1つの嵌合部材75により、同時に複数の嵌合凸部75a(実施例6における嵌合部材70に相当)を嵌合させることができる。また、係止突起75bがセパレータ20に係止されるため、嵌合部材75の抜け落ちを防止することができる。
図22には、本発明の実施例13が示されている。本実施例では、上記各実施例とは弾性部材の構成が全く異なる例を示す。図22は本発明の実施例13に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。図22(a)は組み付け前の様子を示し、図22(b)は組み付け後の様子を示している。
本実施例における燃料電池用配線10dにおいては、燃料電池用配線の本体部分に平板状の弾性材からなる弾性部材15jが固定されている。この弾性部材15jは、平板部分の一方の端部に設けられる凸部15kと、平板部分の中央に設けられる凹部15lとを備えている。そして、このように構成された燃料電池用配線10dを燃料電池に組み付ける場合には、棒状の部材76によって、凹部15lを一対のセパレータ20間の隙間に押し込む(図22(a)参照)。これにより、凹部15lの部分が燃料電池用配線の本体部分とともに折れ曲がると同時に、セパレータ20間隙間に差し込まれる。そして、凸部15kが平板部分の他方の端部を押圧することによって、弾性部材15j全体の弾性反発力によって、カバーフィルム13における凸部15kの反対側の付近がセパレータ20に押圧される(図22(b)参照)。なお、本実施例においては、棒状の部材76は、弾性部材15jをセパレータ20間隙間に差し込んだ後に引き抜かれる。
本実施例においては、弾性部材を燃料電池用配線と別体としないことから部品点数を増加させることがない。しかも、温度センサ14を含む部分を予め折り曲げる必要がなく、棒状の部材の差し込みによって、温度センサ14を含む部分を折り曲げることができる。
図23には、本発明の実施例14が示されている。本実施例は、上記実施例13の変形例である。図23は本発明の実施例14に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。図23(a)は組み付け前の様子を示し、図23(b)は組み付け後の様子を示している。
本実施例における弾性部材15jは、上記実施例14における弾性部材と同様の構成である。そして、本実施例では、棒状の部材77の先端に球状部分77aを設けた構成とし、この棒状の部材77を凹部15lに差し込んだまま抜かない構成を採用した。本実施例においても上記実施例13と同様の作用効果を得ることは言うまでもない。なお、本実施例の場合には、棒状の部材77の分だけ、部品点数が実施例13に比べて多くなる。しかし、上記実施例13のような構成の場合には、棒状の部材76を引き抜く際に、弾性部材15jが再び抜き出されてしまわないようにするのが難しい場合があるが、本実施例ではそのような不具合がない点で有利である。
図1は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。 図2は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の平面図である。 図3は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の模式的断面図である。 図4は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線の端部付近の外観図である。 図5は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込み方の手順を示す概略図である。 図6は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込み方の手順を示す概略図である。 図7は本発明の実施例1に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み込み方の手順を示す概略図である。 図8は燃料電池(セパレータ)に対して燃料電池用配線のセンサが差し込まれる領域を示す模式図である。 図9は本発明の実施例2に係る燃料電池用配線の端部付近の外観図である。 図10は本発明の実施例3に係る弾性部材の形状例を示す外観図である。 図11は本発明の実施例4に係る弾性部材とセパレータが係止されている様子を示す模式的断面図である。 図12は本発明の実施例5に係る弾性部材が治具に嵌合されている様子を示す模式図である。 図13は本発明の実施例6に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。 図14は本発明の実施例6に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図15は本発明の実施例7に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図16は本発明の実施例8に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図17は本発明の実施例9に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図18は本発明の実施例10に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図19は本発明の実施例11に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付けた後の様子を示す模式的断面図である。 図20は本発明の実施例12に係る燃料電池用配線の模式図である。 図21は燃料電池用配線が燃料電池に組み込まれた様子を示す模式的断面図である。 図22は本発明の実施例13に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。 図23は本発明の実施例14に係る燃料電池用配線を燃料電池に組み付ける様子を示す模式的断面図である。
符号の説明
10,10a,10b,10d 燃料電池用配線
11 ベースフィルム
12 配線
13 カバーフィルム
14 センサ
15,15a,15b,15c,15d,15e,15f,15g,15h,15i,15j 弾性部材
15k 凸部
15l 凹部
16 補強部材
20,21 セパレータ
22 段差部
30 電解質膜
40 電極
50 ガスケット
61 第1治具
61a 凹部
62 第2治具
62a 凸部
63 第3治具
63a 凸部
63b,63c 治具
70,71,72,73,74,75 嵌合部材
71a 弾性部材
72a 凸部
73a 弾性部材
74a 突起部
75a 嵌合凸部
75b 係止突起
76,77 棒状の部材
77a 球状部分

Claims (9)

  1. 柔軟性のある絶縁基板上に設けられる導電部材と、
    該導電部材に電気的に接続されるセンサと、
    燃料電池における一対のセパレータ間の隙間内に差し込まれて、自己の弾性反発力によって配線本体の一部を該隙間内に保持させる弾性部材と、を備え、
    可撓性を有する平面状の燃料電池用配線であって、
    前記センサは前記セパレータに対して絶縁された状態で配置されると共に、
    絶縁基板にはセンサの周囲の一部に切り込みが設けられ、センサを含む部分を折り曲げることができるように構成されると共に、
    このセンサを含む部分が折り曲げられた状態で、該センサを含む部分が一対のセパレータ間の隙間に差し込まれ、かつ該センサを含む部分の先端が、一対のセパレータ間に設けられたガスケットにより形成される密封領域の外側の領域の範囲内に位置するようにし、
    前記外側の領域にて、前記弾性部材により配線本体の一部が保持されて、前記センサがセパレータとの間で絶縁状態を保ちつつ位置決めされることを特徴とする燃料電池用配線。
  2. 前記絶縁基板に対して複数の前記導電部材及び複数の前記センサが設けられ、かつ、各センサの周囲の一部にはそれぞれ切り込みが設けられて、いずれのセンサを含む部分も折り曲げることができるように構成されており、
    燃料電池に設けられた多層状のセパレータのうち、隣り合うセパレータ間には隙間が形成されており、各センサは前記弾性部材と共に、それぞれ異なるセパレータ間の隙間に差し込まれ、
    前記絶縁基板のうち前記センサとともに折り曲げられる部分を除く部分は、多層状のセパレータの側面に対向するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用配線。
  3. 前記複数の導電部材は絶縁基板に対して互いに平行に配列される平行配列部を有し、かつ、各導電部材は途中で折れ曲がり、各導電部材の先端に設けられるセンサは、前記平行配列部における複数の導電部材と平行となるように配列されることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用配線。
  4. 前記弾性部材は絶縁基板を介してセンサとは反対側に固定されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の燃料電池用配線。
  5. 前記弾性部材は別体として構成されており、セパレータ間の隙間に該弾性部材が差し込まれることによって、該弾性部材の先端に押し込まれることでセンサを含む部分が折り曲げられつつ当該隙間に差し込まれることを特徴とする請求項1,2または3に記載の燃料電池用配線。
  6. 前記弾性部材による弾性反発力は、前記ガスケットによる弾性反発力よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  7. 前記絶縁基板の折り曲げ部分の少なくとも一部を含む領域に、該絶縁基板に曲げ癖を付け易くし、かつ、絶縁基板の強度を補強する補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  8. 前記弾性部材の先端部に、一対のセパレータ間の隙間への導入を補助する傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
  9. 前記弾性部材の後端部に、セパレータの段差部に引っ掛かって係止される係止部が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の燃料電池用配線。
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