JP4805484B2 - 着色メラミンフォームおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、着色メラミンフォームおよびその製造方法に関し、更に詳細には、自動車等を洗浄する清浄材等として好適に使用され、任意の色に着色することで商品性を高めた着色メラミンフォームと、該着色メラミンフォームを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にメラミン樹脂からなる発泡体の製造は、主原料であるメラミンに対して、ホルムアルデヒドと発泡剤、触媒および乳化剤等の添加剤とを配合・充分に混合し、所要形状に発泡成形後に硬化させる等して実施されている。
【0003】
前述の作製方法により得られるメラミン発泡体は、その色が白に限定され、殊に着色がなされることはこれまでになかった。一般に発泡体に着色する手段としては、所要の顔料を該発泡体の原料樹脂に練り込んで発泡させる方法が知られているが、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂のような熱硬化性樹脂は加熱溶融しないため、該顔料を練り込んで含有させることができなかった。
【0004】
また本願出願人が先に出願した、特開平11−128137号公報に係る「拭き清浄具」においても白色の清浄具しか製造し得ず、使用時に洗剤作用を示す界面活性剤が内部から染み出して良好な洗浄性を示す一方で、昨今の流行等を取り入れて様々な色合いとすることができず、その点の商品力を高めることができなかった。
【0005】
このような着色に関する問題を解消すべく、特開平2001−2790号公報に記載の「メラミン樹脂発泡体の染色方法」においては、メラミン発泡体を分散染料または酸性染料等に所要条件下に浸漬・加熱させて該染料に染色することで着色する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
前述の特開平2001−2790号公報に記載の「メラミン樹脂発泡体の染色方法」の場合、pH3.0〜6.5といった酸性水溶液にメラミン発泡体を浸漬し、加熱または沸騰させることで染色、すなわち色素を定着させている。しかしメラミン発泡体は一般的に酸性条件下においては加水分解を起こし易く、加熱作業によっても該加水分解が促進されてしまい、その結果該発泡体が形状を維持し得なくなる、すなわち崩壊するといった重大な問題を内在している。
【0007】
また作製工程上、先ずメラミン発泡体を所定の染料等に浸漬・加熱して染色を施す段階と、使用された染料等を水で洗浄・乾燥させる後加工段階との少なくとも2段階が必要となり、連続的な作業が実施し難く製造コストが増大してしまう難点も指摘される。
【0008】
更に前述した「拭き清浄具」として使用するに際しては、別の問題として基材を構成するメラミン発泡体の骨格が細いことに起因し、該発泡体強度が低く耐久性が乏しいために長期間の使用が困難、具体的には裂けてしまうといった問題が指摘されていた。
【0009】
【発明の目的】
この発明は、前述した従来技術に係るメラミンフォームの着色に関して内在していた欠点に鑑み、これを好適に解決すべく提案されたものであって、メラミンフォームの基材骨格に対して、所要の色材を含有した水溶性樹脂を付与・乾燥させることで、所要の着色がなされると共に、該骨格の強度を向上させた着色メラミンフォームと、これを製造する方法とを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本願の発明に係る着色メラミンフォームは、メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材と、前記基材の内外表面を被覆する着色被覆層とから構成した着色メラミンフォームであって、
前記着色被覆層は、色材を含有させた水溶性樹脂と水とを混合して得られた混合物を、前記基材の内外表面に付与して乾燥することで、色材を含有した水溶性樹脂から形成され、
前記着色被覆層を付与した基材の引裂強度が、2.5N/cm以上に設定されると共に、前記着色被覆層のアスカーC硬度が、90以下に設定されることを特徴とする。
【0011】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本願の別の発明に係る着色メラミンフォームの製造方法は、メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形した基材を準備し、
色材を含有させた水溶性樹脂と水とを混合することで、エマルジョン状態の混合物を得て、
前記基材を前記混合物に浸漬させて該混合物を基材の内外表面に付与して乾燥させることで、色材を含有した水溶性樹脂からなる着色被覆層を該基材の内外表面に形成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る着色メラミンフォームおよびその製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0013】
本願の発明者は、メラミン樹脂の発泡体(以下、メラミンフォームと云う)からなる基材に対して、所要の色材を含有した水溶性樹脂を付与・乾燥させることで、容易に所要の色に着色されると共に、該基材の骨格強度を向上させた着色メラミンフォームが得られることを知見したものである。
【0014】
本発明の好適な実施例に係る着色メラミンフォーム10は、図1および図2に示す如く、メラミンフォームを材質とする基材12と、所要の色材16を含有すると共に、該基材12の所要の内外表面、すなわち該フォームを形成する骨格の内表面および外表面を被覆する所要の水溶性樹脂からなる着色被覆層14から構成される。なお前記着被覆層14については、メラミンフォームの外表面にだけ被覆するようにしてもよい。
【0015】
前記基材12としては、メラミン樹脂を原料として発泡させた多孔質のメラミンフォームが使用される。前記メラミンフォームは、主原料であるメラミンに対して、ホルムアルデヒドと、発泡剤、触媒および乳化剤等の添加剤とを配合・充分に混合し、所要形状に発泡成形後に硬化させることで得られる。また気泡率等の物性において、使用されるに充分な数値を満足しているものであれば、市販のメラミンフォームであっても基材12として採用し得る。
【0016】
前記着色被覆層14は、前記基材12の内外表面を被覆することで、該基材12に対して所要の着色をなすと共に、骨格を補強して機械的強度を向上させるものである。なお前記機械的強度の指標として、本発明においては引裂強度を使用する。この引裂強度については、JIS K 6301に準拠した試験方法により、測定すべき着色メラミンフォームの形状を該試験方法により規定されるB型試験片(板厚10mm)として、引っ張り速度500mm/minの条件で測定を行なった。なお本発明において記載される引裂強度は、全て前述の方法により測定されている。
【0017】
前記着色被覆層14を形成する物質としては、ウレタン系等の水溶性樹脂が好適に使用される。このように着色被覆層14を形成する樹脂として水溶性の樹脂を使用することで、コストが増大すると共に、基材であるメラミンフォームを痛める畏れがある加熱溶融等を行なわなくとも、常温下で容易に付与が可能となり、また作製時の環境負荷を低減し得る等の効果が期待できる。
【0018】
また前記水溶性樹脂は基材12に付与されるに際して、一般に界面活性剤等を混合し水中で安定化させたエマルジョン状態で使用されるが、該樹脂のその濃度および粘性等の付与に多大な影響を与える各物性を界面活性剤やpH等の変更により容易に制御可能とし、好適な付与が可能となっている。また一部ポリビニルアルコール(PVA)等の使用においては、エマルジョン状態としなくても安定的な液状となるため、好適な付与が可能である。
【0019】
なお自動車等の清浄具として使用された際には、前記水溶性樹脂の目付量については、乾燥・硬化後に前記基材12の引裂強度が2.5N/cm以上となるように設定される。前記引裂強度が2.5N/cm以上であれば、使用中に掛かる力により清浄具が引き裂かれずに耐久性が向上することが経験的に確認されている。また自動車等の被清浄物に擦り傷等を与えないように、乾燥・硬化時にアスカーC硬度が90以下と低い樹脂が使用されるが、一般に水溶性樹脂は該硬度が低いため問題とはならない。
【0020】
前記アスカーC硬度については、JIS K 6253に準拠した試験方法により測定される。この際使用されるデューロメータはE型、測定すべき着色メラミンフォームの厚さは10mmの条件とした。なお本発明において記載される硬度は、全て前述の方法により測定されている。
【0021】
また前記着色被覆層14内に混合されて所要の着色をなす色材(coloring material)16としては、水溶性および油性等のあらゆる物質(染料(dye)および顔料(pigment)等)が使用可能であり、基本的には前記水溶性樹脂中に所望する着色の度合いおよび状態等を達成する物質で有れば問題なく使用できる。例えば水溶性の色材の場合には容易に均一化した着色が、油性の色材であればまだら模様に代表される不均一かつ意外性を有する着色が、また無機系に代表されるマイカ等の顔料粉体を使用すれば高い意匠性および高級感の着色が夫々可能となる。
【0022】
更に着色の度合いは、前記水溶性樹脂への色材16の添加量で決定されるが、この添加量については前記着色被覆層14の形成に悪影響を及ぼさない程度以下に設定される。なお自動車等の清浄具として使用された際には、該自動車等の被清浄物に擦り傷等を与えないように粉体である顔料等は使用しない等、作製されるメラミンフォームの使用用途に合わせて適宜選択される。
【0023】
また実施例に係る着色メラミンフォーム10の製造方法は、図3に示す如く、原料混合工程S1、発泡・硬化工程S2、着色被覆層形成工程S3および仕上工程S4からなる。
【0024】
前記基材12として使用されるメラミンフォームは、主原料であるメラミンに対して、ホルムアルデヒドと、発泡剤、触媒および乳化剤等の添加剤とを配合・充分に混合する前記原料混合工程S1と、所要形状に発泡成形後に硬化させる前記発泡・硬化工程S2を経ることで得られる。また密度、引裂強度および伸び率等の物性において、建材等各種吸音材に使用されるに充分な数値を満足しているものであれば、市販のメラミンフォームであっても基材12として採用し得る。
【0025】
前記メラミンおよびホルムアルデヒドに代えて、予め別工程で作製されたメラミン−ホルムアルデヒド前縮合体を用いるようにしてもよい。前記前縮合体として好適に使用されるものの数平均分子量は、200〜1200、殊に200〜400程度である。この場合、縮合に必要とされる時間を短縮させて、製造効率を向上し得る。前記メラミン−ホルムアルデヒド前縮合体を作製する際のメラミンとホルムアルデヒドとのモル比は、メラミン:ホルムアルデヒド=1:1.5〜1:4、殊に1:2〜1:3.5の範囲が好適である。
【0026】
また前記メラミン−ホルムアルデヒド前縮合体を好適に作製する単量体としては、前記メラミンおよびホルムアルデヒドの一部を他の単量体に置き換えてもよい。前記メラミンに対応する単量体としては、アルキル置換メラミン、尿素、ウレタン、カルボン酸アミド、ジシアンジアミド、グアニジン、スルフリルアミド、スルホン酸アミド、脂肪族アミンまたはフェノール或いはその誘導体等が、前記ホルムアルデヒドに対応する単量体としては、アセトアルデヒド、トリメチロールアセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフロール、グリオキザール、フタルアルデヒドまたはテレフタルアルデヒド等が挙げられ、これら他の単量体に置換することで、基材12となるメラミンフォームの硬度を任意に制御し得る効果が期待できる。
【0027】
前記添加剤として添加される発泡剤としては、ペンタン、トリクロロフルオロメタンまたはトリクロロトリフルオロエタン等が挙げられ、触媒としては通常蟻酸が、乳化剤としてはアルキルスルホン酸ナトリウムの如き陰イオン界面活性剤等が使用される。
【0028】
前記発泡・硬化工程S2は、前述の如く、所要形状に発泡成形させた後に硬化を施す工程であるが、具体的には、フリーライズ、所謂スラブ成形や、所要型に前記原料を注入し、クランプ等により密閉させて加熱、或いは電子線、マイクロ波または高周波の照射等、従来公知の適宜手段により該原料を発熱・発泡成形し、硬化させる方法が採用される。殊に前記マイクロウェイブの照射による発泡は、前記原料全体を均一に加熱し得る、すなわち均一な発泡構造を形成し得るため好適に採用されるが、その際には、該マイクロウェイブ照射時の電力消費量を原料1kgに対して500〜1200kW、好適には600〜800kWの範囲内に設定する。これは電力消費量が過小であると、充分に発泡せず、また過多であると発泡時の原料圧力が非常に高くなり、原料が飛散して形状保持不能または爆発といった事態が発生する可能性が考えられるためである。
【0029】
次いで実施される着色被覆層形成工程S3は、前記原料混合工程S1および発泡・硬化工程S2を経て作製された基材12の内外表面、すなわち骨格に対して着色被覆層14を形成する段階である。具体的には、前記水溶性樹脂に対して所望の着色をなす色材16を所要量混合し、得られた混合物を所定の方法により付与することで形成される。前記色材16の混合については、所望する着色度合い等により最適な方法が適宜決定され、例えば均一な混合が必要で有れば通常の攪拌機等を充分な時間使用することで実施される。
【0030】
前記水溶性樹脂を付与する具体的な方法としては、含浸、スプレーコーティング、ロールコーティングまたはフローコーティング等の従来公知の何れの方法であっても採用可能である。また付与がなされた水溶性樹脂に対しては、ロールコーター等の使用による、所謂絞りを実施してその目付量の制御が可能である。この目付量については、多過ぎると基材12の骨格が太くなり過ぎて引裂(機械的)強度が大きくなる一方で、前記洗浄具として使用した際の掻き取り(細い骨格が隙間まで入り込み汚れを掻き取る)効果が減少してしまい、少な過ぎると充分な引裂(機械的)強度を持ち得ないので注意が必要である。
【0031】
なお付与に先立ち、前記水溶性樹脂を所定倍率に希釈化する等の前処理を施して付与性を高めてもよい。殊に前記基材12の内外表面に対して均一に付与が可能で、かつ付与量が容易に制御可能な含浸が好適である。
【0032】
そして前記基材12上に付与された水溶性樹脂は、加熱またはマイクロウェーブ等公知の方法により乾燥される。殊に温風等による直接加熱と、マイクロウェーブ等による間接加熱とを同時に実施する乾燥が好適である。またトンネル炉による加熱またはマイクロウェーブ等による加熱による乾燥法を採用することで、前述の付与から連続的に乾燥を一段階で実施し得る工程を構築し得る。
【0033】
最終的に施される仕上工程S4では、前記着色メラミンフォーム10に対して、所定形状への研磨や所定の検査等が施される工程であり、この工程S4を経ることで最終製品たる着色メラミンフォーム10が完成する。
【0034】
なお実施例では、前記着色被覆層14を基材12の内外表面に対して全体的に形成するようにしているが、場合によっては、該基材12の外表面に対してだけ該着色被覆層14を形成するようにしてもよい。
【0035】
【実験例】
以下に実施例に係る着色メラミンフォームの製造方法と、この方法により得られた着色メラミンフォームの諸物性の評価についての実験例を示すが、本発明に係る着色メラミンフォームおよびその製造方法は、この実験例に限定されるものではない。
【0036】
基本的に基材として市販メラミンフォームを使用して、着色被覆層形成工程S3(含浸後。ロールコーターで絞る)における水溶性樹脂と水との重量比率および乾燥方法等を変えて実施例1〜3および参考例に係る試験体を作製し、該メラミンフォームの着色具合を目視で観察した。実施例3および参考例については、水溶性樹脂と水等との重量比率を細かく変化させ(実施例3-1、参考例3-2,参考例3-3,実施例3-4,実施例3-5)、着色度合いを示す一つの指標となる密度と、自動車等の清浄具として使用する際の物性指標となる耐へたり性、洗浄性および機械的強度としての引裂強度とを、耐へたり性および洗浄性については官能評価で、密度および引裂強度については数値測定で評価した。前記水溶性樹脂と水との混合比、乾燥方法実施例3および参考例に係る各組成の混合率等については、下記の表1に示す。また比較例として、前記着色被覆層を形成せず市販のメラミンフォームだけについて、耐へたり性、洗浄性、密度および引裂強度を同様に確認した。
【0037】
なお使用したメラミンフォームおよび水溶解性樹脂は以下の通りである。
・使用メラミンフォーム:汎用のメラミンフォーム
密度11kg/cm3、引張強度0.1MPa、伸び率20%、25mm厚
・水溶解性樹脂
実施例1および2:水溶性ウレタン系塗料(商品名 ZOOM;日ぺホームプロダクツ製)
実施例3および参考例:水溶性ウレタン系塗料(商品名 アデカボンタイター HUX-290H;旭電化工業製)
【0038】
【表1】
Figure 0004805484
【0039】
(結果)
先ず各実施例の着色具合をまとめると、何れの実施例についても問題がなかった。実施例3、参考例および比較例に係る各物性値については、上記の表2にまとめて示した。この表2における耐へたり性および洗浄性についての官能評価は5段階評価とし、数字か大きいほど良好であることを示している。これらの結果から、以下のことが確認された。すなわち引裂強度は、水溶性樹脂の溶媒である水に対する量に比例しており、その比が水溶性樹脂:水=1:2以上となった場合に該引裂強度が2.5N/cm以上となった。耐へたり性については、前記引裂強度に伴って良好なものとなっている。洗浄性については、基材内部から使用に伴って染み出して洗剤として作用する界面活性剤の染み出しが抑制される一方で、機械的強度の増加による汚れのこそぎ落とし作用が強くなるため、良好な結果が確認された。また実施例1および実施例2の結果から分かるように、乾燥方法が着色具合に与える影響は殆どなかった。
【0040】
【表2】
Figure 0004805484
【0041】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る着色メラミンフォームおよびその製造方法によれば、所要の色材を水溶性樹脂に混合し、この樹脂をメラミンフォームの基材骨格に付与して着色被覆層を形成するようにしたので、該メラミンフォームの物性を損なうことなく、所望の着色を容易になし得る。また前記着色被覆層の付与により、前記骨格が補強されるため該骨格の機械的強度が増加し、耐久性が向上する効果も奏する。また着色被覆層の乾燥手段としてマイクロウェーブ乾燥法を採用した場合には、着色被覆層の付与および乾燥を連続的に行ない得るので、効率的な大量生産体制を容易に確立し得る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る着色メラミンフォームを示す概略図である。
【図2】実施例に係る着色メラミンフォームの内部を示す構造図である。
【図3】実施例に係る着色メラミンフォームを製造する工程を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
12 基材
14 着色被覆層
16 色材

Claims (2)

  1. メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材(12)と、前記基材(12)の内外表面を被覆する着色被覆層(14)とから構成した着色メラミンフォームであって、
    前記着色被覆層(14)は、色材(16)を含有させた水溶性樹脂と水とを混合して得られた混合物を、前記基材(12)の内外表面に付与して乾燥することで、色材を含有した水溶性樹脂から形成され、
    前記着色被覆層(14)を付与した基材(12)の引裂強度が、2.5N/cm以上に設定されると共に、前記着色被覆層(14)のアスカーC硬度が、90以下に設定される
    ことを特徴とする着色メラミンフォーム。
  2. メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形した基材(12)を準備し、
    色材(16)を含有させた水溶性樹脂と水とを混合することで、エマルジョン状態の混合物を得て、
    前記基材(12)を前記混合物に浸漬させて該混合物を基材(12)の内外表面に付与して乾燥させることで、色材を含有した水溶性樹脂からなる着色被覆層(14)を該基材(12)の内外表面に形成した
    ことを特徴とする着色メラミンフォームの製造方法。
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