JP4805031B2 - 排ガス浄化触媒、その製造方法及び使用方法 - Google Patents

排ガス浄化触媒、その製造方法及び使用方法 Download PDF

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本発明は、自動車のエンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒に関する。
環境保全意識の高まりに伴い、自動車等の排ガス量についての規制が強化されている。そのため、自動車のエンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒の性能向上を図る研究が各種行われている。
排ガス浄化触媒は、通常、アルミナ(Al)等よりなる粒状の金属酸化物の担体表面に、白金(Pt)やパラジウム(Pd)やロジウム(Rh)等の貴金属の微粒子を担持した構成を有していて、これらの貴金属粒子の触媒作用により、排ガス中に含まれる未燃焼炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)や窒素酸化物(NO)等の有害なガスを、無害な水やガスに変換している。
排ガス浄化触媒に用いられる貴金属のなかでも、Rhは、低温浄化性能に優れていることから、排ガス浄化触媒に含有される貴金属である。このRhを含む排ガス浄化触媒に関し、Rhを担持する化合物としてCe酸化物を用いたものがある(例えば、特許文献1)。このCe酸化物は、酸素吸蔵放出能を有するため、貴金属粒子の近傍に位置させることで、助触媒としての機能、具体的には、排ガスの雰囲気の変動による浄化性能の変動を抑制する機能を有する。そのため、ロジウムを担持する化合物としてCe酸化物を用いた排ガス浄化触媒は、Ce酸化物の酸素吸放出効果が発揮され、貴金属粒子周辺の雰囲気変動を緩和し、触媒の活性が高まり、ひいては排ガス浄化触媒の性能を向上させることができる。
特開2004−298813号公報
しかしながら、Rhを担持する化合物にCeO(セリア)等のCe酸化物を用いた従来の排ガス浄化触媒は、このCe酸化物が排ガス浄化触媒中でRhと接触していることにより、Rhの酸化が促進され、触媒性能が低下する場合があった。
また、排ガス浄化触媒の性能を高めるために、排ガス浄化触媒中の貴金属粒子の粒径は調整直後はできるだけ小さく担持されているが、排ガス浄化触媒の使用時、つまり高温の酸化雰囲気と還元雰囲気とが交互に繰り返す雰囲気中に晒されているうちに、近隣する貴金属粒子が互いに凝集、合体して数十nmに粗大化してしまい、貴金属粒子の表面積が低下して有害物質の浄化率が経時的に低下することがあった。また、Rh等の貴金属粒子をアルミナやCe酸化物に担持させた触媒においては、アルミナやセリア自体の凝集が生じると、貴金属粒子間の間隔が狭まるので、この点でも貴金属が凝集し、触媒性能が低下することがあった。
上述した問題を有利に解決する本発明の排ガス浄化触媒は、ロジウム粒子と、前記ロジウム粒子を担持し、その周囲を取り囲む複数の化合物粒子とにより形成されるクラスターと、 前記クラスターの周囲を囲み、前記クラスター同士の凝集を抑制する酸化物と、を有し、前記ロジウム粒子の平均粒子径と、前記化合物粒子の平均メソ細孔径と、前記酸化物の平均一次粒子径とは、次の不等式
ロジウム粒子の平均粒子径<化合物粒子の平均メソ細孔径<酸化物の平均一次粒子径
の関係を満たすことを要旨とする。
また、本発明の排ガス浄化触媒の製造方法は、ロジウム粒子を担持する化合物の周囲に、酸化物が形成された排ガス浄化触媒を製造する方法であって、
平均粒子径30nm以下の化合物上にロジウム粒子を担持した粉末を作成し、この粉末を破砕し又は分散させた後、ロジウム粒子を担持した化合物粒子が分散したコロイドを形成する工程を含むことを要旨とする。
また、この発明の排ガス浄化触媒の使用方法は、この発明に係る排ガス浄化触媒を、耐火性無機担体の貫通孔の内面上に被覆形成して、使用することを要旨とする。
本発明に係る排ガス浄化触媒によれば、貴金属粒子の酸化を抑制して触媒活性の低下を防止するとともに、貴金属粒子の移動、凝集を抑制し、製造コストや環境負荷を大きくすることなく、貴金属粒子の活性向上効果を維持することができる。
本発明に係る排ガス浄化触媒の製造方法によれば、本発明に係る排ガス浄化触媒を確実に安定して製造することができる。
以下、本発明の排ガス浄化触媒の実施形態を図面を用いつつ説明する。
図1は、本発明に係る排ガス浄化触媒の一例の模式図である。同図において、排ガス浄化触媒は、排ガスに接触して有害成分を浄化させる活性な貴金属粒子としてのロジウム粒子1と、このロジウム粒子1の周囲に設けられ、このロジウム粒子1を担持する化合物粒子2と、ロジウム粒子1を担持した化合物粒子2の周囲に形成され、この化合物粒子2同士の凝集を抑制する酸化物3とを有している。
ロジウム粒子1を担持する化合物粒子2は、ロジウム粒子1とは活性酸素の授受や化合物の形成を行わない、ロジウム粒子1の固溶を抑制できる安定した化合物よりなる。この化合物粒子2は、例えばZr酸化物であり、従来の排ガス浄化触媒のようにAlもしくはCeを主成分とした酸化物を用いることはない。化合物粒子2が、ロジウム粒子1とは活性酸素の授受や化合物の形成を行わない化合物であることにより、化合物粒子2の一次粒子は、ロジウム粒子1の周囲を取り囲み、クラスター10となって、ロジウム粒子1同士の接触を阻害する役割を果たす。このことにより、ロジウム粒子1の凝集を抑制し、高温、長時間使用後も優れた触媒活性を維持することができる。
もっとも、ロジウム粒子1を単に活性酸素の授受や化合物の形成を行わない化合物粒子2で担持しただけでは、この化合物粒子2がエンジン排ガス条件下では熱及び高温の水蒸気に晒されることにより凝集し、粗大化する。これに伴い、この化合物粒子2がロジウム粒子1の周囲を完全に被覆してしまい、ロジウム粒子1が、エンジン排ガスと接触できない状態になるため、触媒活性は低下することがあった。
そこで、本発明に係る排ガス浄化触媒は、ロジウム粒子1を担持した化合物粒子2の周囲に酸化物3を形成させる。この酸化物3を、化合物粒子2の周囲に適宜配置することにより、ロジウム粒子1及び化合物粒子2の凝集を抑制し、高温、長時間使用後にロジウム粒子1の周囲で化合物粒子2が凝集し被覆するのを抑制し、よってエンジン排ガスとロジウム粒子1とが接触できずに排ガス浄化性能が低下することを回避する。
つまり、本発明に係る排ガス浄化触媒は、ロジウム粒子1と、このロジウム粒子1の周囲に存在してこのロジウム粒子1同士の凝集を抑制する働きを持つ化合物粒子2と、このロジウム粒子1及び化合物粒子2の周囲に存在して当該化合物粒子2同士の接触による凝集を抑制する酸化物3とからなる構成により、ロジウム粒子1の凝集を抑制するとともに、ロジウム粒子1の周囲の化合物粒子2の凝集を抑制することにより、高温長時間の使用によっても触媒性能の低下が少ない、優れた特性を有する排ガス浄化触媒となる。
また、本発明に係る排ガス浄化触媒では、ロジウム粒子1が担持され化合物粒子2の一次粒子の数個〜数百個が集まったクラスター10が形成される。このクラスター10の周囲が酸化物3で囲まれていることにより、クラスター10同士の凝集が抑制され、ロジウム粒子1が完全に化合物粒子2で覆われてガス拡散性が損なわれることを防いでいる。
なお、酸化物3は、後で詳しく説明するように、例えばAl酸化物又はTi酸化物を主成分としている。これらのAl酸化物又はTi酸化物は、化合物粒子2と対比して一次粒子内部に比較的多くの細孔を有している。そのため、クラスター10が酸化物3で囲まれていてもこの細孔を通して排ガスがロジウム粒子1に接触することができ、よってガス拡散性は阻害されず、排ガスが透過することが可能である。
この化合物粒子2のクラスター10の径は200nm以下のものが含まれることが望ましい。これは200nmを超えるクラスター径の場合には、ロジウム粒子1の周囲が化合物粒子2で覆われ排ガスのRhへの拡散が著しく阻害されるためである。この化合物粒子2のクラスター10の径は100nm以下であることが、更に望ましい。クラスター10の径が100nm以下であればロジウム粒子1周囲の化合物粒子2の粒子数が格段に少なくなり、ロジウム粒子1の排ガスへの接触性が向上し触媒活性が向上するためである。
図2は、本発明に係る排ガス浄化触媒について、初期状態(同図(a))と高温、長時間での使用後(同図(b))の構造を、模式的に示す図である。本発明に係る排ガス浄化触媒は、ロジウム粒子1の周囲を化合物粒子2が取り囲むことによりロジウム粒子1同士の接触を阻害し、かつこのロジウム粒子1及び化合物粒子2のクラスター10の周囲に酸化物3が形成されているとにより、化合物粒子2の凝集を抑制し、ひいてはクラスター10同士の接触、凝集を防止するから、初期状態を図示した図2(a)と高温、長時間での使用後を図示した図2(b)との対比で排ガス浄化触媒の構造の時系列的変化が小さく、優れた排ガス浄化性能を長時間維持することができる。
比較のために、酸化物3を有しない排ガス浄化触媒について、図3に、初期状態(同図(a))と高温、長時間での使用後(同図(b))の構造を、模式的に示す。酸化物3を有しない排ガス浄化触媒では、初期状態(同図(a))においては、化合物粒子2に担持されたロジウム粒子1は、複数の化合物粒子2に囲まれてロジウム粒子1の周囲に一次細孔(孔径10〜20nm)が形成されているとともに、ロジウム粒子1と化合物粒子2とのクラスター10同士の空隙である二次細孔(孔径50〜100nm)が形成されている。したがって、排ガスがロジウム粒子1に十分に接触することができ、ロジウムの触媒活性が十分に発揮できる。ところが、高温長時間の使用後(図3(b)においては、ロジウム粒子1と化合物粒子2とのクラスター10同士が凝集するので、ロジウム粒子1が粗大化するとともに、この粗大化したロジウム粒子1の周囲の一次細孔、二次細孔が減少して、排ガスがロジウム粒子1に十分に接触することができなくなる。そのため、ロジウム粒子1の触媒活性が低下する。この図3と図2との対比により本発明に係る排ガス浄化触媒の効果を容易に理解することができる。
図1に示した排ガス浄化触媒は、触媒活性を有する貴金属粒子として、ロジウム粒子1の例を示しているが、本発明に係る排ガス浄化触媒において、貴金属粒子はロジウム粒子1に限定されず、排ガス浄化のために用いられる他の種類の貴金属粒子を用いることもできる。
化合物粒子2は、集合体としてクラスター10を形成している。このクラスター10としての化合物について、この化合物のメソ細孔(すなわち、化合物粒子2の一次粒子同士の間隙等)の平均メソ細孔径よりも、酸化物3の各粒子の平均一次粒径が大きく、かつ、貴金属粒子としてのロジウム粒子1は、この酸化物3に非接触で化合物粒子2のみに接していることが好ましい。
ロジウム粒子1へのガス拡散性を更に良くするためには、化合物2のクラスター10がメソ細孔を具備していることが有効である。その一方で、このクラスター10がメソ細孔を具備している場合に、このメソ細孔を通してロジウム粒子1と酸化物3とが接触すると、酸化物3が、好適にはAl酸化物又はTi酸化物を主成分としているものであるため、このような酸化物3にロジウム粒子1が固溶してしまう。その結果、ロジウム粒子1の触媒活性が低下してしまうおそれがある。そこで、クラスター10の平均メソ細孔径よりも酸化物3の粒子の平均一次粒子径が大きくすることが望ましく、これにより、ロジウム粒子1がクラスター10のメソ細孔を通して酸化物3と接触して固溶することを抑制して、ロジウム粒子1が、この酸化物3に非接触で化合物粒子2のみに接するようにすることが好ましい。
貴金属粒子としてのロジウム粒子1の平均粒子径と、化合物粒子2の前述したクラスター10としての化合物の平均メソ細孔径と、酸化物3の各粒子の平均一次粒子径とは、次の不等式
貴金属粒子の平均粒子径<化合物の平均メソ細孔径<酸化物の平均一次粒子径
を満たすことが好ましい。上記の不等式のうち、化合物の平均メソ細孔径<酸化物の平均一次粒子径の部分は、前述した、化合物の平均メソ細孔径よりも酸化物の粒子の平均一次粒子径が大きいことと同義である。そして、貴金属粒子の平均粒子径が、化合物の平均メソ細孔径よりも小さいことにより、貴金属粒子が化合物に対して確実に接することになり、この貴金属粒子と化合物との化学的な結合力によるアンカー効果により、貴金属粒子の移動を確実に止めることが可能となる。以上のことを総合して、不等式
貴金属粒子の平均粒子径<化合物の平均メソ細孔径<酸化物の平均一次粒子径
を満たすようにして、ロジウム粒子1が、この酸化物3に非接触で化合物粒子2のみに接するようにすることが好ましい。
化合物粒子2の平均一次粒子径は、5〜30nmであることが好ましい。平均一次粒子径が5nmに満たないと、化合物粒子2がロジウム粒子1と比較して相対的に小さいため、ロジウム粒子1のシンタリングを抑制する物理障壁として働かず、また、平均一次粒子径が30nmを超えると、化合物粒子2の比表面積が低下するためである。
この化合物粒子2の集合体としてのクラスター10の平均メソ細孔径は、30nm以下であることが好ましい。この化合物の平均メソ細孔径が30nmを超えると、このメソ細孔に多数のRh粒子が入って凝集することがあり、それゆえ化合物によるRhの凝集を抑制する効果が低下する可能性があるためである。
ロジウム粒子1の平均粒子径は、10nm以下であることが好ましい。また、平均粒子径が10nmを超えると、単位重量あたりの活性表面積が著しく低下し、十分な触媒活性が得られず、自動車の排ガスを浄化するための所期した性能を発揮させるためには、より多くのロジウム粒子を触媒中に使用する必要があるためである。ロジウム粒子の平均粒子径の下限は、特に限定するものではないが、平均粒径が2nmに満たないと、急激な融点降下が起こりロジウム粒子1のシンタリングが発生しやすくなる。
酸化物3は、例えば多孔質な一次粒子の集合体よりなり、この酸化物3のメソ細孔(すなわち、一次粒子内部の細孔及び一次粒子同士の間隙)の平均メソ細孔径が5nm以上であることが好ましい。この平均メソ細孔径が5nmに満たないと、ガス拡散性が著しく低下するおそれがあるからである。
ロジウム粒子1は、その80%以上が、化合物粒子2上に存在していることが望ましい。100パーセントの場合が、前述したようなロジウム粒子1が酸化物3に非接触で化合物粒子2のみに接している場合である。ロジウム粒子1は、製造方法にもよるが化合物粒子2上に存在する場合だけでなく、酸化物3上に存在する場合もある。しかし、この酸化物3上にロジウム粒子1が存在する場合では、ロジウム粒子1が、活性酸素の授受や複合化合物の生成などにより容易に酸化され、活性の低い高酸化状態のロジウム粒子となってしまう。そのため、ロジウム粒子1の80%以上が、化合物粒子2上に存在していれば、この化合物粒子2とロジウム粒子1との間では、こうした活性酸素の授受や複合化合物の生成などは起きないため、活性の高いメタル状態のRh、又はRhの状態を維持することが可能である。なお、このロジウム粒子1の存在状態は、TEM測定により特定することが可能である。より具体的には、本発明による触媒を含む試料をミクロトーム処理により極薄切片に加工し、これをTEM測定することによりRh周囲の状態を観察することでRhが担持される材料を判断することが可能である。更にRh周辺をEDX点分析することで、含まれる元素を特定することが可能である。
化合物粒子2の主成分は、Zrを含む酸化物であることが望ましい。ここでいう主成分とは、Zrが50mol%以上含まれることを指す。Rhは、Zrに対して反応性が低く、活性酸素の授受や複合化合物の生成が生じ難い。このためZrを含む酸化物を化合物粒子2に適用し、ロジウム粒子1を担持することにより、Rhの電子状態にほとんど影響を与えることがなく、Rhを活性なメタル状態かRhの状態で維持することができる。他の成分としては、例えば、Laや、Ceや、NdやYなどの酸化物を含有させることができる。
酸化物3は、Al及びTiのいずれかを主成分とすることが望ましい。Alの酸化物やTiの酸化物は、何れも耐熱性が高く、かつ、化合物粒子2の主成分であるZr酸化物とは反応や固溶がほとんどないので、高温、長時間での排ガス浄化処理後も、本発明の排ガス浄化触媒の構造を維持することができる。特に、Alが主成分であることが好ましい。これは、Alが、排ガス耐久雰囲気下においても耐熱性、特に高温水蒸気に対する耐久性が高く、耐久後も高い比表面積を有するため、クラスター同士の凝集を抑制する材料として適しているためである。また、Alの形態はγ−Alなどとして単一の粒子として存在するので、凝集、成長しにくく、更に、前駆体からの形成時にクラスター10間に入り込み易いためである。酸化物3には、他の成分として、例えば、Laや、Ceや、Zrや、NdやYなどの酸化物を含有させることができる。なお、この酸化物3は、図1に示したような繊維状又は針状の形状を有するものに限定されない。例えば球状のものであってもよいし、また、薄片状のものであってもよい。
化合物粒子2には、Zrに加えLaが含まれることが望ましい。化合物粒子2はZrO単独でも良いが、ZrO単独では熱に対し結晶成長の早い単斜晶をとり易く、著しく比表面積が低下する傾向がある。このため、La、Ce、Nd、Yなどの元素をドープすることで安定な正方晶又は立方晶へ転移させ、耐久性を高めることが可能である。特にLaは、Rhの電子状態に対する影響が低く、触媒性能に対するマイナスの影響が少ないため望ましい元素である。Laをドープする量は、mol%で1〜10%程度、好ましくは1〜7%程度が良い。Laのドープ量が多くなると結晶相は安定化するが、排ガス耐久雰囲気下では比表面積の低下が起こり易くなる。詳細な理由は不明であるが、Zr−O結合に対しLa−O結合が高温のHOラジカルに対し切断され易く、結晶成長が促進されるためであると考えられる。したがって、ドープ量は上記数値範囲が好ましい。
酸化物3は、更にCe、La及びZrから選ばれる少なくとも1種の元素の化合物を含むことができる。Ce、La及びZrの化合物、例えば酸化物を、酸化物3中に含むことにより、酸化物3の耐熱性等の特性を向上させることができる。なかでも、Ceは、OSC(Oxygen Storage Capacity:酸素吸蔵能)材として、ガス雰囲気に応じて酸素を吸蔵、放出することにより、ロジウム粒子に対して適切な酸素を供与することができる元素であるため、Ceの化合物を含むことは好ましい。また、Zr、Laは、酸化物3の耐熱性を向上させることができる元素であるため、ZrやLaの化合物を含むことは好ましい。
次に、本発明に係る排ガス浄化触媒の製造方法は、製造過程において以下の工程を含むことで耐久後も高い触媒性能を持つ触媒を得ることができる。
一つの製造方法では、まず、平均一次粒子径30nm以下の化合物粒子上にRh粒子を担持する。担持の方法は特に限定されず、例えば、含浸法、噴霧法などを用いることができる。また、Rh前駆体塩やRhコロイドと化合物前駆体塩とを水溶液中などで混合し、しかる後に化合物前駆体塩を不溶化し、溶媒を除去した後に焼成することで、Rhの一部を化合物中に包接した触媒原料を用いることもできる。
次いで、上記の工程で得られた、Rhが担持された化合物を、破砕もしくは分散しコロイド化もしくはゾル化する。破砕もしくは分散の方法は、超音波粉砕、湿式粉砕、乾式粉砕などを適宜用いることができる。コロイド化もしくはゾル化の方法も高分子保護材と混合するなど適宜用いることができる。
以上の工程を含むことで、Rhが担持された化合物は、平均粒子径が数十nmから数百nm程度の微細な二次粒子の集合体となり、その後の工程で酸化物と包接される際に微細なユニットとして包接されるため、耐久後の化合物同士の凝集が少なく、高活性の触媒を得ることができる。
その後、このコロイドもしくはゾルと酸化物又は酸化物の前駆体とを液中で混合し、乾燥、更には焼結することでロジウム粒子を担持する化合物粒子の周囲に、酸化物が形成された排ガス浄化触媒粉末を得る。
この粉末はスラリー化し、ハニカム担体に塗布したのち、乾燥及び焼成することにより、排ガス浄化触媒として使用される。
別の製造方法では、まず、化合物粒子となる平均一次粒子径30nm以下の酸化物ゾル溶液にロジウム粒子となるRh塩を分散させて担持する。このことにより、数十nm程度の微細な二次粒子径をもつユニットを形成することが可能である。用いる酸化物ゾルは硝酸媒、酢酸媒など適宜用いることができる。また高分子保護材などで覆われたコロイドを用いることも可能である。
以上の工程を含むことで、その後の工程で酸化物と包接される際に微細なユニットとして包接されるため、耐久後の化合物同士の凝集が少なく、高活性の触媒を得ることができる。
上記の工程の後は、前述した方法と同様に、酸化物又は酸化物の前駆体とを液中で混合し、乾燥、更には焼結することでロジウム粒子を担持する化合物粒子の周囲に、酸化物が形成された排ガス浄化触媒粉末を得る。
この粉末はスラリー化し、セラミックス等よりなり一方の端面から他方の端面に通じる多数の貫通孔を有する耐熱性担体、いわゆる、ハニカム担体の当該貫通孔の内壁上に塗布したのち、乾燥及び焼成することにより、被覆形成され、このハニカム担体が内燃機関の排ガス流路内に配設されることにより、排ガス浄化触媒として使用される。
表1に示す実施例1〜4及び6、参考例5並びに比較例1、2の各排ガス浄化触媒を作成した。これらの排ガス浄化触媒は、ハニカム状セラミックス基材に塗布された2層構造とし、ハニカム基材に近い層を内層、表面に近い層を表層として表1に示している。
Figure 0004805031
各排ガス浄化触媒は、以下に述べる工程により作成した。
1.表層触媒粉末調製
[実施例1]
市販の酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径15nm、平均メソ細孔10nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。このコロイドと、純水中にベーマイト(平均一次粒子径20nm)と硝酸を分散させた溶液とを混合し、減圧化にて攪拌しながら油浴中にて溶液温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
[実施例2]
市販の酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径15nm、平均メソ細孔10nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。
一方で、アルミニウムイソプロポキシドをヘキシレングリコール中に混合し、120℃のオイルバス中で溶解させた溶液を作成した。このアルミニウムイソプロポキシドのヘキシレングリコール溶液中に、先ほどのコロイドを80℃の油浴中でゆっくりと滴下し、ロジウムと酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物の周囲に水酸化アルミニウムを形成した。
この後、減圧化にて攪拌しながら油浴温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
[実施例3]
市販の酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径20nm、平均メソ細孔28nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。このコロイドと、純水中にベーマイト(平均一次粒子径40nm)と硝酸を分散させた溶液とを混合し、減圧化にて攪拌しながら油浴中にて溶液温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
[実施例4]
市販の酸化ジルコニウム-酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径20nm、平均メソ細孔28nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。このコロイドと、純水中にベーマイト(平均一次粒子径50nm)と硝酸を分散させた溶液とを混合し、減圧化にて攪拌しながら油浴中にて溶液温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
参考例5]
市販の酸化ジルコニウム-酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径20nm、平均メソ細孔28nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。このコロイドと、純水中にベーマイト(平均一次粒子径20nm)と硝酸を分散させた溶液とを混合し、減圧化にて攪拌しながら油浴中にて溶液温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
[実施例6]
市販の酸化ジルコニウム-酸化ランタン複合化合物粉末(1次粒径20nm、平均メソ細孔32nm)中に硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を除去し、150℃で12時間乾燥した後、400℃で焼成した。この粉末をボールミルにて湿式粉砕した。取り出したスラリにポリビニルピロリドン(平均分子量8000)を加え、激しく攪拌したコロイドを得た。このコロイドは1昼夜放置しても沈降が見られなかった。このコロイドと、純水中にベーマイト(平均一次粒子径50nm)と硝酸を分散させた溶液とを混合し、減圧化にて攪拌しながら油浴中にて溶液温度をしだいに上げ、溶媒を留去した。
得られた粉末を80℃で6時間、更に150℃で12時間乾燥した後に、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これによりRh粒子の周囲に酸化ジルコニウムと酸化ランタンの複合粒子が存在し、さらにアルミナで覆われた触媒を得た。
[比較例1]
比較例1は、ロジウム粒子をアルミナに担持させた、従来の触媒の例である。
市販の活性アルミナ(比表面積100m/g)を純水中に分散させ、硝酸ジルコニウム6水和物を混合し、約2時間マグネットスターラで攪拌した。溶媒を留去した後、150℃で12時間乾燥し、400℃で1時間空気気流下で焼成した。この粉末を純水中に分散させ、硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を混合し、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を留去した後、150℃で12時間乾燥し、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これにより酸化ジルコニア−アルミナ上にRh粒子が担持された触媒を得た。
[比較例2]
比較例2は、ロジウム粒子を化合物粒子に担持させるものの、この化合物粒子の凝集を抑制する酸化物を形成しなかった例である。
市販の酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物を純水中に分散させ、硝酸ロジウム硝酸酸性溶液(Rh濃度8.1wt%)を混合し、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。次に溶媒を留去した後、150℃で12時間乾燥し、400℃で1時間空気気流下で焼成した。
これにより酸化ジルコニウム−酸化ランタン複合化合物上にRh粒子が担持された触媒を得た。
2.内層触媒粉末調製
硝酸セリウム6水和物を純水中に溶解させた溶液中に、活性アルミナ(比表面積100m/g)を分散させ、約2時間マグネットスターラにて攪拌した。溶媒を留去した後、150℃で12時間乾燥し、空気気流下にて400℃、1時間焼成を行った。この粉末をジニトロジアミン白金硝酸酸性水溶液(田中貴金属工業(株)製・8.83wt%)と純水とを混合した溶液中に分散させてマグネットスターラにて2時間攪拌した。溶媒を留去した後、150℃で12時間乾燥し、空気気流下にて400℃、1時間焼成を行い、Ptを担持した酸化セリウム−アルミナを得た。
3.ハニカム状基体へのコート層の作成
前述した内層触媒粉末調製の操作で得られた触媒粉末を363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、内層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
また、前述した表層触媒粉末調製の操作で得られた実施例、参考例及び比較例の各触媒粉末をそれぞれ363.6g、ベーマイトを50.9g、10%硝酸を42.0g、イオン交換水を575.3g、磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、各表層用触媒スラリーを得た。このときのスラリー粒径は2.8μmであった。
内層用触媒スラリーをセラミック製、ハニカム担体(400セル/6ミル、1.2L(リットル、以下同じ))に投入し、空気流にて、余剰スラリーを除去し、120℃にて乾燥、400℃、空気気流中で焼成した。コート量は100g/Lであった。次に、表層用触媒スラリーをそれぞれ同様に塗布した。コート量は100g/Lであった。これにより内層にPtが1.0g/L、表層には表1中でそれぞれ示された量のRhを含む実施例、参考例及び比較例の触媒を得た。各々の触媒は、内層には共通のPtを含むコート層を持ち、表層には実施例、参考例及び比較例の成分とRhを含むコート層を有する。
また、以下に述べる耐久試験を行う前の初期状態において、表層のロジウム粒子の粒径は、いずれも2nm、表層の化合物粒子の粒径は、いずれも15nmであった。また、表層のコート層についてTEM−EDXを用いて調べたところ、実施例1〜4及び並びに参考例5の試料はいずれも、ロジウム粒子の80%以上が、前記化合物粒子上のみに存在していて、ロジウム粒子と酸化物とは接触していないことが確認された。
4.触媒の耐久試験
実施例、参考例及び比較例の各触媒について、耐久試験を行った。耐久試験は、日産自動車製V型6気筒エンジンの両バンクに各々1個の触媒コンバータを設置し、使用燃料に無鉛ガソリンを用い、触媒入口温度が900℃、50時間の条件で行った。
5.触媒性能評価条件
上記耐久試験を施した触媒の一部をくり抜き、40ccとして、模擬排ガス流通装置に組み込んだ。次に、表2に示す組成のモデルガスを触媒に導入し、10℃/minの昇温速度で入口ガス温度を上昇させた。出口ガス組成を連続分析計にて測定し、得られた入口及び出口ガス濃度から、各温度での排ガス転化率を算出した。入口ガス濃度に対して出口ガス濃度が半分、すなわち転化率50%となる温度をT50と表し、HCの転化率50%温度をHC−T50として表1中に記載した。
評価を実施した。
下表条件にて行った
Figure 0004805031
表1に示された触媒性能評価から分かるように、本発明に従う実施例1〜4及び並びに参考例5は、比較例1のようにロジウム粒子がアルミナと反応して酸化されることがなく、比較例1と比較して耐久試験後のロジウム粒径が小さく、ロジウム粒子の周囲に形成させた化合物粒子によりこのロジウム粒子を担持することにより、ロジウム粒子の凝集が抑制されている。また、比較例2との対比で、化合物粒子の凝集が、酸化物を形成させることにより抑制され、そのことにより耐久試験後のロジウム粒径が小さくなっていることが分かる。そして、実施例1〜4及び並びに参考例5は、比較例1及び2との対比でHC−T50の温度が低く、耐久試験後においても、優れた排ガス浄化性能を具備していることが分かる。
更に、実施例1〜4及び6は、化合物の平均メソ細孔径よりも酸化物の平均一次粒子径が大きく、しかもロジウム粒子の平均一次粒子径よりも当該化合物の平均メソ細孔径が大きく、このロジウム粒子が、酸化物粒子に非接触であることから、ガス拡散性に特に優れ、その結果、HC−T50の値に優れている。
なかでも、化合物の平均メソ細孔径が30nm以下である実施例3は、化合物の平均メソ細孔径が30nmを超える実施例6に比べて、より優れたHC−T50の値になっている。
本発明に係る排ガス浄化触媒の一例の模式図である。 本発明に係る排ガス浄化触媒の時系列的変化を示す模式図である。 従来の排ガス浄化触媒の時系列的変化を示す模式図である。
符号の説明
1 ロジウム粒子
2 化合物粒子
3 酸化物
10 ユニット

Claims (18)

  1. ロジウム粒子と、前記ロジウム粒子を担持し、その周囲を取り囲む複数の化合物粒子とにより形成されるクラスターと、
    前記クラスターの周囲を囲み、前記クラスター同士の凝集を抑制する酸化物と
    を有し、
    前記ロジウム粒子の平均粒子径と、前記化合物粒子の平均メソ細孔径と、前記酸化物の平均一次粒子径とは、次の不等式
    ロジウム粒子の平均粒子径<化合物粒子の平均メソ細孔径<酸化物の平均一次粒子径
    の関係を満たすことを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 前記化合物粒子は、ジルコニウムを50mol%以上含む酸化物粒子であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
  3. 前記化合物粒子の平均一次粒子径が、5〜30nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒。
  4. 前記化合物粒子の平均メソ細孔が、30nm以下であることを特徴とする請求項3に記載の排ガス浄化触媒。
  5. 前記ロジウム粒子の平均粒子径が、10nm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  6. 前記酸化物の平均メソ細孔が5nm以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  7. 前記ロジウム粒子の80%以上が、前記化合物粒子上に存在していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  8. 前記クラスターの凝集を抑制する酸化物は、Al及びTiのいずれかを50mol%以上含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  9. 前記化合物粒子は、更にLaを含むことを特徴とする請求項に記載の排ガス浄化触媒。
  10. 前記酸化物は、更にCe、La及びZrから選ばれる少なくとも一種の元素の化合物を含むことを特徴とする請求項に記載の排ガス浄化触媒。
  11. 前記ロジウム粒子は、前記酸化物に非接触で前記化合物粒子のみに接していることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  12. 前記クラスターの径は200nm以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  13. 前記化合物粒子の一次粒子により、前記ロジウム粒子を担持し、その周囲を取り囲むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  14. 前記酸化物はアルミナからなり、ベーマイトを加熱処理することにより形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  15. 前記酸化物はアルミナからなり、アルミニウムイソプロポキシドを加熱処理することにより形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  16. 請求項1に記載の排ガス浄化触媒を製造する方法であって、
    平均粒子径30nm以下の前記化合物粒子上に前記ロジウム粒子を担持した粉末を作成し、前記粉末を破砕し又は分散させた後、前記ロジウム粒子を担持した化合物粒子が分散したコロイドを形成する工程を含むことを特徴とする排ガス浄化触媒の製造方法。
  17. 請求項1に記載の排ガス浄化触媒を製造する方法であって、
    平均粒子径30nm以下の前記化合物粒子を含む酸化物ゾル溶液中に、ロジウム又はロジウム前駆体を分散させて担持する工程を含むことを特徴とする排ガス浄化触媒の製造方法。
  18. 請求項1〜1のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒を、耐火性無機担体の貫通孔の内面上に被覆形成して、使用することを特徴とする排ガス浄化触媒の使用方法。
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