JP4805012B2 - パルスアーク溶接のアーク長制御方法 - Google Patents

パルスアーク溶接のアーク長制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶接電圧に重畳するアーク長とは関係のない異常電圧を除去することによってアーク長を精密に制御するためのパルスアーク溶接のアーク長制御方法に関するものである。
図3は、消耗電極式パルスアーク溶接の電流・電圧波形図であり、同図(A)はアークを通電する溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は給電チップ・母材間に印加する溶接電圧Vwの時間変化を示す。以下、同図を参照して説明する。
同図(A)に示すように、時刻t1〜t2のピーク立上り期間Tup中は、ベース電流Ibからピーク電流Ipへと上昇する遷移電流が通電し、続いて時刻t2〜t3のピーク期間Tp中は、上記のピーク電流Ipが通電し、続いて時刻t3〜t4のピーク立下り期間Tdw中は、上記のピーク電流Ipから上記のベース電流Ibへと下降する遷移電流が通電し、続いて時刻t4〜t5のベース期間Tb中は、上記のベース電流Ibが通電する。一般的に、パルスアーク溶接用の溶接電源は定電流制御されるために、上記の各期間の電流設定値が変化して上記の各期間の溶接電流Iwが通電する。また、上記の溶接電流Iwの通電に対応して、同図(B)に示すように、上記のピーク立上り期間Tup中は、ベース電圧Vbからピーク電圧Vpへと上昇する遷移電圧が印加し、続いて上記のピーク期間Tp中は、上記のピーク電圧Vpが印加し、続いて上記のピーク立下り期間Tdw中は、上記のピーク電圧Vpから上記のベース電圧Vbへと下降する遷移電圧が印加し、続いて上記のベース期間Tb中は、上記のベース電圧Vbが印加する。上記の時刻t1〜t5の期間を1パルス周期Tfとして繰り返して溶接が行われる。ところで、溶接中のアーク長を適正値に維持するために、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwの平均値Vavが予め定めた電圧設定値(Vs)と略等しくなるように、上記のパルス周期Tfの長さがフィードバック制御される。したがって、パルス周期Tf以外の波形パラメータ(Tup、Tp、Tdw、Ip、Ib)は予め設定される。時刻t1〜t5のパルス周期Tf中の溶接電圧平均値Vavは、下式によって算出される。
Vav=(1/Tf)・∫Vw・dt
但し、積分は時刻t1〜t5の期間行う。パルス周期Tfの終了時点t5においてVav=Vsとなる。したがって、時刻t1の時点から電圧積分値Sv=(1/t)・∫Vw・dtを算出し、この電圧積分値Svが電圧設定値Vsと等しくなった時点でパルス周期Tfを終了すればよい。これがアーク長制御のためのパルス周期変調制御の基本的な考え方である。したがって、このパルス周期変調制御によってTf≧Tup+Tp+Tdwのときはベース期間Tbの長さが変化する。また、電圧設定値Vsが大きな値に設定されると、Tup+Tp≦Tf<Tup+Tp+Tdwとなる場合が生じ、この場合はベース期間Tbがなくなりピーク立下り期間Tdwの長さが変化する。
ピーク立上り期間Tup及びピーク立下り期間Tdwを長く設定すると、アークはすそ野が広がった形状となり、アークの集中性が弱くなり、アーク力は弱くなり、ソフトなアーク特性になる。このために、姿勢溶接に適しており、アンダーカットの発生を抑制する効果もある。他方、ピーク立上り期間Tup及びピーク立下り期間Tdwを短く設定すると、アークはすそ野が狭い形状となり、アークの集中性が強くなり、アーク力は強くなり、ハードなアーク特性になる。このために、溶け込み深さを深くする効果がある。
ところで、パルスアーク溶接においては、消耗電極である溶接ワイヤと母材とが短絡しその短絡が解除されてアークが再点弧したとき、母材表面の酸化皮膜の不均一に起因するアーク陰極点のふらつき現象が発生したとき等において、異常電圧が溶接電圧Vwに重畳することがある。この異常電圧はアーク長とは比例しない電圧であるので、アーク長を検出するためには溶接電圧Vwに重畳した異常電圧を除去する必要がある。この除去のための方法としては、パルス波形の基準電圧波形Vc及び変動電圧範囲ΔVcを設定し、溶接電圧VwがVc±ΔVcの範囲外になる部分は異常電圧であるとしてカットして制限する従来技術が提案されている。以下、この従来技術について説明する(特許文献1参照)。
図4は、上記の基準電圧波形Vcの設定方法を示す図である。まず、図6で後述するように、基準ピーク電圧値Vpc、基準ベース電圧値Vbc及び変動電圧範囲ΔVcを設定する。そして、同図に示すように、ピーク立上り期間Tupの開始時点を0秒とする経過時間tによって、下式のように基準電圧波形Vcが定義される。
0≦t<Tup
Vc=((Vpc−u Vbc)/Tup)・t+Vbc (11)式
Tup≦t<Tup+Tp
Vc=Vpc (12)式
Tup+Tp≦t<Tup+Tp+Tdw
Vc=((Vbc−Vpc)/Tdw)・(t−Tup−Tp)+Vpc (13)式
Tup+Tp+Tdw≦t<Tup+Tp+Tdw+Tb
Vc=Vbc (14)式
例えば、同図に示すように、経過時間taにおける溶接電圧検出値がVd1であったとする。経過時間taはTup+Tp≦ta<Tup+Tp+Tdwのときであるので、上記(13)式に代入して、基準電圧波形の中心値Vc1は下式となる。
Vc1=((Vbc−Vpc)/Tdw)・(ta−Tup−Tp)+Vpc
したがって、経過時間taのときの溶接電圧検出値Vd1は、変動電圧範囲Vc1±ΔVc内に制限される。すなわち、Vd1≧Vc1+ΔVcのときには溶接電圧制限値Vft1=Vc1+ΔVcに制限され、Vd1≦Vc1−ΔVcのときにはVft1=Vc1−ΔVcに制限される。このようにして算出された溶接電圧制限値Vftは、異常電圧が略除去されたアーク長に略比例する電圧値となる。
図5は、短絡解除直後のアーク再点弧に伴う異常電圧発生時の電圧波形図である。同図(A)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(B)は基準電圧波形によって異常電圧を除去した後の溶接電圧制限値Vftの時間変化を示す。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは基準電圧波形を中心値Vcとする変動電圧範囲Vc±ΔVc内に制限される。この結果、時刻t1〜t2の短絡期間中の溶接電圧制限値Vft=Vc−ΔVcとなり、時刻t2〜t3の異常電圧発生期間中の溶接電圧制限値Vft=Vc+ΔVcとなる。このように、異常電圧を略除去することができる。
図6は、図4で上述した基準電圧波形Vcを自動設定する方法を説明するための溶接電圧制限値Vftの時間変化を示す図である。同図において、現時点は時刻tnであり、第n回目のパルス周期Tf(n)の開始時点である。また、第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)におけるピーク期間のみの溶接電圧制限値の平均値がピーク電圧制限値Vpf(n-1)であり、ベース期間のみの溶接電圧制限値の平均値がベース電圧制限値Vbf(n-1)である。同様に、第n−m回目のパルス周期Tf(n-m)におけるピーク期間のみの溶接電圧制限値の平均値がピーク電圧制限値Vpf(n-m)であり、ベース期間のみの溶接電圧制限値の平均値がベース電圧制限値Vbf(n-m)である。
時刻tnにおいて、上記の第(n-1)〜第(n-m)回目のピーク電圧制限値Vpfを入力として、下式のようにピーク電圧移動平均値Vpr(n)を算出する。
Vpr(n)=(Vpf(n-1)+…+Vpf(n-m))/m (21)式
同様に、時刻tnにおいて、上記の第(n-1)〜第(n-m)回目のベース電圧制限値Vbfを入力として、下式のようにベース電圧移動平均値Vbr(n)を算出する。
Vbr(n)=(Vbf(n-1)+…+Vbf(n-m))/m (22)式
そして、上述した(11)〜(14)式において、基準ピーク電圧値Vpcに上記のピーク電圧移動平均値Vprを代入し、かつ、基準ベース電圧値Vbcに上記のベース電圧移動平均値Vbrを代入すると、下式のように第n回目のパルス周期Tf(n)期間中の基準電圧波形が自動設定される。
0≦t<Tup
Vc(n)=((Vpr(n)−Vbr(n))/Tup)・t+Vbr(n) (31)式
Tup≦t<Tup+Tp
Vc(n)=Vpr(n) (32)式
Tup+Tp≦t<Tup+Tp+Tdw
Vc(n)=((Vbr(n)−Vpr(n))/Tdw)・(t−Tup−Tp)+Vpr(n) (33)式
Tup+Tp+Tdw≦t<Tup+Tp+Tdw+Tb
Vc(n)=Vbr(n) (34)式
上述したように、パルス周期の開始時点ごとに、上記のピーク電圧移動平均値Vpr及びベース電圧移動平均値Vbrを算出し、上記(31)式〜(34)式によって基準電圧波形が自動設定される。上記において、ピーク電圧移動平均値Vprを算出するときに、ピーク電圧制限値Vpfを重み付け移動平均して算出しても良い。同様に、ベース電圧移動平均値Vbrを算出するときに、ベース電圧制限値Vbfを重み付け移動平均して算出しても良い。また、移動平均する期間の長さは、過去数周期〜数十周期程度に設定する。
特開2003−311409号公報
図7は、パルス周期Tfの長さが短くなりベース期間がなくなったときの図6に対応する溶接電圧制限値Vftの時間変化を示す。同図は、上述したように、電圧設定値Vsが大きな値であるためにパルス周期変調制御によってパルス周期Tfが短くなり、ベース期間がなくなりピーク立下り期間の長さが変化する場合である。同図に示すように、ピーク電圧移動平均値Vprは、上記(21)式によって算出することができる。しかし、ベース期間がなくなっているために、パルス周期Tf(n-1) Tf(n-M)の期間におけるベース電圧制限値Vbfが存在しない ので、上記(22)式に示すベース電圧移動平均値Vbrを算出することができない。このために、上記(31)式〜(34)式によって、基準電圧波形Vcを算出することができず、上述した異常電圧除去方法を実行することができなかった。
そこで、本発明では、パルス周期変調制御によってパルス周期が短くなりベース期間がなくなったときでも基準電圧波形を自動設定することができ、溶接電圧に重畳した異常電圧を除去して精密なアーク長制御を可能とするパルスアーク溶接のアーク長制御方法を提供する。
上述した課題を解決するために、第1の発明は、ピーク立上り期間中はベース電流からピーク電流へと上昇する遷移電流を通電し、続くピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、続くピーク立下り期間中は前記ピーク電流から前記ベース電流へと下降する遷移電流を通電し、続くベース期間中は前記ベース電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して通電し、
溶接電圧を検出し、この溶接電圧検出値を入力として基準電圧波形を中心電圧値とする変動範囲内に制限して溶接電圧制限値を算出し、この溶接電圧制限値に基づいて前記パルス周期を変化させて溶接電源の出力制御を行いアーク長を適正値に維持し、
前記ピーク期間中の前記溶接電圧制限値を過去所定期間にわたり移動平均してピーク電圧移動平均値を算出すると共に、前記ベース期間中の前記溶接電圧制限値を前記過去所定期間にわたり移動平均してベース電圧移動平均値を算出し、前記基準電圧波形を前記ピーク立上り期間中は前記ベース電圧移動平均値から前記ピーク電圧移動平均値へと上昇する遷移電圧に設定し、続く前記ピーク期間中は前記ピーク電圧移動平均値に設定し、続く前記ピーク立下り期間中は前記ピーク電圧移動平均値から前記ベース電圧移動平均値へと下降する遷移電圧に設定し、続く前記ベース期間中は前記ベース電圧移動平均値に設定するパルスアーク溶接のアーク長制御方法において、
前記出力制御によって前記パルス周期が短くなり前記ベース期間がなくなったときは、前記ベース電圧移動平均値を前記各パルス周期の終了時点での前記溶接電圧制限値の前記過去所定期間にわたる移動平均値として算出する、ことを特徴とするパルスアーク溶接のアーク長制御方法である。
上記第1の発明によれば、出力制御(パルス周期変調制御)によってパルス周期が短くなり、ベース期間がなくなりパルス立下り期間中にパルス周期が終了するようになったときでも、パルス周期の終了時点での溶接電圧制限値を移動平均してベース電圧移動平均値を算出することができる。このために、基準電圧波形を自動設定し、溶接電圧を基準電圧波形からの変動範囲内に制限することによって異常電圧を除去することができる。この結果、精密なアーク長制御を行うことができ、高品質な溶接が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパルスアーク溶接のアーク長制御方法において異常電圧除去に使用する基準電圧波形Vcの自動設定方法を示す溶接電圧制限値Vftの時間変化図である。同図は、上述した図7と対応しており、パルス周期変調制御によってベース期間がなくなった場合である。以下、同図を参照して説明する。
同図において、現時点は第n回目のパルス周期Tf(n)が開始する時刻tnである。第n−1回目のパルス周期Tf(n-1)において、ピーク期間のみの溶接電圧制限値の平均値がピーク電圧制限値Vpf(n-1)となり、この周期の終了時点の溶接電圧制限値がパルス周期終了時点電圧制限値Vef(n-1)となる。同様に、第n−m回目のパルス周期Tf(n-m)において、ピーク期間のみの溶接電圧制限値の平均値がピーク電圧制限値Vpf(n-m)となり、この周期の終了時点の溶接電圧制限値がパルス周期終了時点電圧制限値Vef(n-m)となる。
したがって、ピーク電圧移動平均値Vpr(n)は、上記の第(n-1)〜(n-m)パルス周期のピーク電圧制限値Vpf(n-1)〜Vpf(n-m)を入力とし上記(21)式によって算出される。また、上記の第(n-1)〜(n-m)パルス周期において、パルス周期終了時点電圧制限値Vef(n-1)〜Vef(n-m)をベース電圧制限値Vbfと見なして、上記(22)式によってベース電圧移動平均値Vbr(n)を算出する。すなわち、ベース期間があるときはパルス周期終了時点電圧制限値Vefはベース電圧制限値Vbfに含まれるために、各パルス周期におけるベース期間のみの平均値がベース電圧制限値Vbfとなる。他方、ベース期間がなくなったときは、パルス周期終了時点電圧制限値Vefがベース電圧制限値Vbfとなる。
そして、時刻tnにおける基準電圧波形Vcは、上記のピーク電圧移動平均値Vpr(n)及びベース電圧移動平均値Vbr(n)を入力として、上述した(31)式〜(34)式によって自動設定することができる。この基準電圧波形Vcを中心電圧値とする変動電圧範囲Vc±ΔVcを設定し、第n回目のパルス周期Tf(n)の溶接電圧Vwをこの変動電圧範囲内に制限して異常電圧を除去する方法については上述した従来技術と同様である。
図2は、上述した実施の形態に係るパルスアーク溶接のアーク長制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、商用交流電源(3相200V等)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従って、インバータ制御、チョッパ制御等の出力制御を行い、溶接に適した溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給装置の送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を通って送給されて、母材2との間でアーク3が発生する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、溶接電圧検出信号Vdを出力する。変動電圧範囲設定回路ΔVCは、予め定めた変動電圧範囲設定信号ΔVcを出力する。溶接電圧制限値回路FTは、上記の溶接電圧検出信号Vdを後述する基準電圧波形信号Vc及び上記の変動電圧範囲設定信号ΔVcによって定まる変動電圧範囲Vc±ΔVc内に制限して、溶接電圧制限値信号Vftを出力する。電圧移動平均値算出回路VRは、この溶接電圧制限値信号Vftを入力として、図1で上述したように、ピーク電圧移動平均値Vpr及びベース電圧移動平均値Vbrを算出する。基準電圧波形設定回路VCは、これらピーク電圧移動平均値Vpr及びベース電圧移動平均値Vbrを入力として、図1で上述したように、基準電圧波形信号Vcを出力する。
電圧積分回路SVは、パルス周期の開始時点から上記の溶接電圧制限値信号Vftを積分(1/t)∫Vft・dtして、電圧積分値信号Svを出力する。電圧設定回路VSは、予め定めた電圧設定信号Vsを出力する。比較回路CMは、上記の電圧積分値信号Svと上記の電圧設定信号Vsとを比較して、同じ値になった時点でパルス周期を終了するために短時間Highレベルとなるパルス周期信号Tfを出力する。すなわち、パルス周期信号Tfが短時間Highレベルに変化する間隔が各パルス周期の長さとなる。
経過時間計数回路STは、上記のパルス周期信号TfがHighレベルに変化した時点(パルス周期の開始時点)からの経過時間を計数して、経過時間信号Stを出力する。ピーク電流設定回路IPSは、予め定めたピーク電流設定信号Ipsを出力する。ベース電流設定回路IBSは、予め定めたベース電流設定信号Ibsを出力する。電流制御設定回路ISCは、上記の経過時間信号Stを入力として、ピーク立上り期間Tup中は上記のベース電流設定信号Ibsの値から上記のピーク電流設定信号Ipsの値へと上昇する電流制御設定信号Iscを出力し、その後のピーク期間Tp中は上記のピーク電流設定信号Ipsの値を電流制御設定信号Iscとして出力し、その後のピーク立下り期間Tdw中は上記のピーク電流設定信号Ipsの値から上記のベース電流設定信号Ibsの値へと下降する電流制御設定信号Iscを出力し、その後のベース期間Tb中は上記のベース電流設定信号Ibsの値を電流制御設定信号Iscとして出力する。ただし、パルス周期変調制御によってパルス周期が短くなりピーク立下り期間Tdw中にパルス周期が終了する場合は、溶接電流Iwがベース電流Ibまで下降しない。このときには、上記のベース電流設定信号Ibsに代えて、パルス周期終了時点での溶接電流値Iwをベース電流設定信号Ibsの値とする。電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流制御設定信号Iscと電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。上記ブロックにより、上記の電流制御設定信号Iscに相当する溶接電流Iwが通電する。
本発明の実施の形態に係るパルスアーク溶接のアーク長制御方法を示す溶接電圧制限値Vftの波形図である。 本発明の実施の形態に係る溶接電源のブロック図である。 従来技術におけるパルスアーク溶接の電流・電圧波形図である。 従来技術における基準電圧波形Vcの設定方法を示す波形図である。 従来技術における異常電圧の除去方法を示す波形図である。 従来技術における基準電圧波形Vcを自動設定する方法を示す波形図である。 従来技術の課題を示すパルス周期が短くなりベース期間がなくなったときの波形図である。
符号の説明
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
CM 比較回路
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
FT 溶接電圧制限値回路
Ib ベース電流
IBS ベース電流設定回路
Ibs ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ip ピーク電流
IPS ピーク電流設定回路
Ips ピーク電流設定信号
ISC 電流制御設定回路
Isc 電流制御設定信号
Iw 溶接電流
PM 電源主回路
ST 経過時間計数回路
St 経過時間信号
SV 電圧積分回路
Sv 電圧積分値(信号)
ta 経過時間
Tb ベース期間
Tdw ピーク立下り期間
Tf パルス周期(信号)
tn 時刻
Tp ピーク期間
Tup ピーク立上り期間
Vav 溶接電圧平均値
Vb ベース電圧
Vbc 基準ベース電圧値
Vbf ベース電圧制限値
Vbr ベース電圧移動平均値
VC 基準電圧波形設定回路
Vc 基準電圧波形(信号)
VD 電圧検出回路
Vd 溶接電圧検出信号
Vef パルス周期終了時点電圧制限値
Vft 溶接電圧制限値(信号)
Vp ピーク電圧
Vpc 基準ピーク電圧値
Vpf ピーク電圧制限値
Vpr ピーク電圧移動平均値
VR 電圧移動平均値算出回路
VS 電圧設定回路
Vs 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
ΔVC 変動電圧範囲設定回路
ΔVc 変動電圧範囲(設定信号)

Claims (1)

  1. ピーク立上り期間中はベース電流からピーク電流へと上昇する遷移電流を通電し、続くピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、続くピーク立下り期間中は前記ピーク電流から前記ベース電流へと下降する遷移電流を通電し、続くベース期間中は前記ベース電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して通電し、
    溶接電圧を検出し、この溶接電圧検出値を入力として基準電圧波形を中心電圧値とする変動範囲内に制限して溶接電圧制限値を算出し、この溶接電圧制限値に基づいて前記パルス周期を変化させて溶接電源の出力制御を行いアーク長を適正値に維持し、
    前記ピーク期間中の前記溶接電圧制限値を過去所定期間にわたり移動平均してピーク電圧移動平均値を算出すると共に、前記ベース期間中の前記溶接電圧制限値を前記過去所定期間にわたり移動平均してベース電圧移動平均値を算出し、前記基準電圧波形を前記ピーク立上り期間中は前記ベース電圧移動平均値から前記ピーク電圧移動平均値へと上昇する遷移電圧に設定し、続く前記ピーク期間中は前記ピーク電圧移動平均値に設定し、続く前記ピーク立下り期間中は前記ピーク電圧移動平均値から前記ベース電圧移動平均値へと下降する遷移電圧に設定し、続く前記ベース期間中は前記ベース電圧移動平均値に設定するパルスアーク溶接のアーク長制御方法において、
    前記出力制御によって前記パルス周期が短くなり前記ベース期間がなくなったときは、前記ベース電圧移動平均値を前記各パルス周期の終了時点での前記溶接電圧制限値の前記過去所定期間にわたる移動平均値として算出する、ことを特徴とするパルスアーク溶接のアーク長制御方法。

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