JP4804691B2 - 近接プロービング方法およびキット - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、医療分野の範囲に属する。より正確には、本発明は、いわゆる近接プローブ(proximity probe)を用いて、溶液中で、1または数種の分析物を検出および/または定量するための、高感度、迅速かつ便利な分析に関する。
【0002】
発明の背景
殆どのタンパク質検出分析は、ターゲット結合検出試薬を、結合していない試薬から効率よく分離することに依存する。分析の感度は、この分離と、用いられたレポーターの能力に決定的に依存する。分離に関して、サンドイッチELISAにおけるように、検出のための二次親和性試薬とともに、分析物に対する固定化親和性試薬を含む固相が通常用いられる。結合していない検出試薬を洗い落とす操作において、ストリンジェンシー(stringency)を慎重に釣り合わせなければならない。洗浄についての高ストリンジェンシーでは、分析物の検出シグナルが減少する犠牲のもとにバックグラウンドはより低くなり、低ストリンジェンシーにおいて、検出の確率は高くなるが、バックグラウンドがより高くなるという犠牲がある。
【0003】
固相を用いる分析は、分析に関して相当の時間と労力とを必要とする。試薬と分析物との表面への結合は、時間のかかるプロセスであり、洗浄工程は、正確な結果を得るために正確かつ再現可能にサンプル間で制御されなければならない。固相分析はまた、均質分析(homogenous assay)よりオートメーション化が難しい。
【0004】
固相およびそれに関する洗浄工程を必要としない分析は、顕著な利点を有する。例えば、シンチレーション近接分析(scintillation proximity assay)(1)および蛍光共鳴エネルギー転移に基づく分析(2,3)などの均質分析がある。しかしながら、これらの分析はシグナル対ノイズ比が低いため、感度が低い問題がある。
【0005】
WO97/00446では、分析物に付着した場合に架橋される2つの試薬を用いた超高感度イムノアッセイおよびキットが記載されている。2種の分析物が同時に結合することによって相互作用産物が生じ、該産物は増幅反応においてテンプレートとして作用し得るように選択されることができ、二重認識の必要条件により特異性を高め、非特異的シグナルの危険性を低減させることができる。このイムノアッセイは固形支持体上で行われる。
【0006】
発明の概要
本発明は、高い感度および特異性を有する、1チューブの均質分析(homogenous one tube assay)において、溶液状の、1または数種の分析物を検出および定量する能力を特徴とする。分析物に対して親和性を有する結合部分と反応官能基(reactive functionality)とを含むいわゆる近接プローブがサンプル溶液に加えられる。その後、これらのプローブは、それぞれ相互作用することが可能になり、2以上の近接プローブが同じ個々の分析物分子に結合した場合、より大きく相互作用する。近接プローブは複数の部位で分析物と結合可能であるため、分析物は、互いに接近した反応プローブを結合させ、局所濃度が増加することによりそれらの相互作用能力を高めることによって、触媒のようなやり方で作用する。連結された官能基間の相互作用により、2次的な反応で検出可能なシグナルを生じる。
【0007】
本方法の標準的な手順において、分析物は、2以上の近接プローブと特異的に結合可能な、タンパク質、核酸、または、任意の他の関心分子であり得る。1以上の分析物が、検出/定量され得る。また、1つの分析物からなる凝集体(1つのタイプのタンパク質またはペプチド類からなる多量体複合体)も、検出/定量することができ、さらに互いに接近する2種以上の異なる分子の複合体も検出/定量することができる。
【0008】
異なるタンパク質の複合体も、本分析によって検出され得る。このような場合、近接プローブは2つの異なるタンパク質に結合するが、これら2つのタンパク質が互いに接近する場合、近接性を得る。
【0009】
いくつかの神経系の病気は、タンパク質凝集体、いわゆるアミロイドプラークの形成によって引き起こされる。いくつかの例として、アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、運動ニューロン疾患、およびハンチントン病が挙げられる(4)。これらの病気の進行に伴い、ますます多くの凝集体が形成される。これらの凝集体が病気の初期段階で検出されれば、適切な医療的治療を患者に与えることができる。スクラピーを引き起こすプリオンタンパク質の存在の検出は、凝集体形成性タンパク質の他の例である(5)。これらの凝集体は、近接プロービングのための理想的な分析ターゲットである。凝集体は同じタンパク質の多くのコピーを含むため、このタンパク質に特異的な近接プローブは凝集体に沿った多数の部位で結合する。それによって、これらの近接プローブは、凝集体を結合させる際に近接性を得る。高感度の近接プロービングによって、このような凝集体の形成を病気の初期段階で検出することができる。本発明はまた、抗体および抗原のような異なるタイプのタンパク質を含むタンパク質凝集体の検出/定量にも関する。食物中の伝染性プリオンタンパク質凝集体の存在も、非常に重要である。BSE(ウシ海綿状脳炎)およびヒトに対するCJD(クロイツフェルト−ヤコブ病)の原因となる感染性因子を本発明に従って検出/定量することに対して高い重要性を有することが期待される。
【0010】
近接プローブの結合部分は、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、ペプチド、レクチン、核酸、炭水化物、可溶性細胞表面受容体、ファージディスプレイまたはリボゾームディスプレイからコンビナトリアル的に誘導されたタンパク質、または、その他いずれかのタイプの結合部分であり得る。結合部分の組み合わせを使用してもよい。
【0011】
近接プローブの反応官能基は、結合部分に連結された核酸で構成される。この連結は共有結合の架橋または非共有結合の架橋でよく、例えばストレプトアビジン−ビオチン連結である。近接プローブが、例えばペアでターゲット分析物に結合した場合、互いに近づくために、連結された核酸も互いに近づく。核酸を結合させたこれらターゲットの近接は、これら核酸間の様々な検出可能な相互作用を促進するのに利用される。この核酸の相互作用は、分析の第2段階において検出される。多くの場合、核酸相互作用の量の第2の検出は、相互作用生産物の特異的な増幅を伴う。
【0012】
2種の近接プローブの場合、典型的には、結合部分1つは、5’末端で結合部分に連結された一定の核酸配列を有し、同時に、もう一方の結合部分は、3’末端で結合部分に連結された核酸配列を有する。このように、5’近接プローブは、第2の結合部分の5’フォスフェートと相互作用により反応可能な、自由な3’ヒドロキシルを有する。
【0013】
これら結合部分に存在する反応官能基(核酸)は、高濃度で存在する場合、ペアで反応することができる。本検出方法では、近接プローブは、低濃度でサンプルに加えられる。近接プローブの濃度は、近接プローブが互いに近くにない場合、近接プローブが過度に互いに反応することのないような低い濃度に調節される。しかし、2以上の近接プローブが分析物に結合する場合、高い局所濃度によりプローブ間の相互作用が促進され、バックグラウンドシグナルと無関係に分析物を上回る検出シグナルが生じる。
【0014】
殆どの場合、ライゲーション反応の生成物は非常に低い濃度で存在し、それを検出するために増幅工程を必要とする。生成したこれら核酸間のライゲーションは、様々な反応、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、鎖置換反応(strand displacement amplification)(6)、NASBA(7)、RNA転写(8)、インベーダー法(invader assay)(9)などによって、容易に増幅可能である。従って、これらの増幅反応は、2つの核酸がライゲーションによって架橋された場合にのみ生成物を与えるように設計される。これは、PCRまたはSDAに関するプライマーを、接合した核酸それぞれに一つずつ設置することによってなされる。増幅反応は、配列特異的なTaqManプローブ(10)もしくは分子ビーコンプローブ(molecular beacons probe)(11)によって、または、例えばSYBR greenのような非配列特異的な挿入蛍光染料(intercalating fluorescent dyes)を用いることによって(12)、リアルタイムで続けられ得る。生じた生成物も、ゲルでの電気泳動によって定量され得る。
【0015】
場合によっては、大量のライゲーション生成物が生産される。続いて、それは増幅の必要なしに直接分析され得る。その際、様々な方法が用いられ得る。例えば、一体化した2種の核酸配列のうちの第1番目の配列が、固定化オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイゼーションによって結合可能な配列を含むように設計され得る。オリゴヌクレオチドプローブを結合するときに、第2番目の核酸配列も結合し得る。それは、これらの2種が、今や、ライゲーションによって連結されているからである。結合していない全ての配列は洗い落とされ、第2番目の配列に特異的な標識ハイブリダイゼーションプローブがライゲーション生成物を結合し、検出する。
【0016】
一体化した2種の核酸は、ハイブリダイゼーションに基づく分析で分析され、そこで、一体化した配列成分は協同的に結合し、それによって、一体化していない核酸に比べてオリゴヌクレオチドプローブに対して強く結合する。このようなプローブは、DNAマイクロアッセイにおいて、一体化した配列成分で選択的に核酸を結合させるように構築され得る(13)。
【0017】
従って本発明は、第1の観点において、溶液中の1種以上の分析物を検出および/または定量する方法に関し、a)2以上の近接プローブを分析物上の個々の結合部位に結合させ、ここで、近接プローブは結合部分とそれに(接合(conjugated)された、またはビオチン−ストレプトアビジン結合のような結合を介して)連結された核酸(また場合によっては反応官能基とも呼ばれる)から構成され;b)結合部分を分析物に結合させ、核酸が互いにごく接近する場合にそれぞれを相互作用させ;c)核酸間の相互作用の程度を検出および/または定量し、ただし、結合部分および分析物のすべてが核酸を含むとは限らないことを特徴とする。
【0018】
第2の観点において、本発明は、溶液中の1以上の分析物を検出および定量するためのキットに関し、分析物に対する親和性を有する結合部分を含み、かつそれぞれ相互作用可能な核酸(反応官能基)を各々備えた近接プローブペアを含む。好ましい実施形態において、1つの核酸は自由な3’末端を有し、他方は自由な5’末端を有する。
【0019】
以下の構成成分を場合によりキットに加えることができる:すなわち、
核酸を結合させるためのリガーゼおよびスプリントテンプレート;および、
核酸各々にハイブリダイズするプライマーである。
【0020】
別の観点において、本発明は、以下の目的に本発明による方法および/またはキットを使用することに関する:すなわち、この目的は、
リガンド受容体相互作用アンタゴニストに関して、ハイスループットスクリーニング法でスクリーニングする目的;
溶液中の未知の分析物を競合的に検出および/または定量する目的;
大規模プール中でリガンド候補をスクリーニングする目的;
大規模ライブラリーから薬剤候補をスクリーニングする目的;
感染性因子を検出する目的である。
【0021】
さらに別の観点において、本発明はリガンド−受容体相互作用アンタゴニストをスクリーニングする方法に関し、
a)受容体リガンドに対して親和性を有する結合部分、および、
b)それに(接合された、またはビオチン−ストレプトアビジン結合のような結合を介して)結合した核酸
を有する2種の近接プローブと、受容体−リガンドおよびその受容体、ならびにリガンド受容体相互作用アンタゴニストが存在する可能性のあるサンプルとを、ハイスループットスクリーニング法で反応させ;ここで、陽性シグナルは、アンタゴニストが存在する場合に生じることを特徴とする。
【0022】
本発明の他の観点は溶液中の未知の分析物を検出および定量する方法に関し、a)分析物に対して親和性を有する結合部分、および
b)それに結合した核酸
を含む近接プローブと、核酸を結合させた分析物とを未知の分析物を含む溶液中で反応させ;
未知の分析物と競合して、核酸を結合させた分析物を結合部分に結合させ;
核酸を互いに結合させ;そして
核酸間の結合結果の量を検出および定量し、ここで、反応からのシグナルは、未知の分析物の濃度に逆比例することを特徴とする。
【0023】
本発明のさらなる観点は溶液中の未知の分析物を検出および定量する方法に関し、
核酸(反応官能基)に連結された受容体と、核酸(反応官能基)に連結されたその受容体−リガンドとを反応させ;
核酸を互いに相互作用させ;
核酸間の相互作用の程度を検出および/または定量し、ここで、受容体リガンド複合体をブロックする分子が存在する場合、検出シグナルが減少することを特徴とする。
【0024】
リガーゼ酵素およびテンプレートの選択
ライゲーション反応は、T4DNAリガーゼのようなDNAリガーゼ酵素を用いる場合、ハイブリダイズしたテンプレート鎖(DNAスプリントまたはスプリントテンプレートとも呼ばれる)に依存する。ライゲーションされる2種のオリゴヌクレオチドは、1方のオリゴヌクレオチドの3’末端を他方のオリゴヌクレオチドの5’フォスフェートに並ばせるように、テンプレートにハイブリダイズしなければならない。
【0025】
ライゲーションテンプレートが反応に加えられる場合、テンプレートはすぐ近くの近接プローブのペアにハイブリダイズし、ライゲーションを促進し得る。しかし、近接プローブオリゴヌクレオチドそれぞれがライゲーションテンプレートを結合した場合、単一のライゲーションテンプレートはライゲーション可能な末端のペアを繋がないため、ライゲーションは起こらない。ライゲーションテンプレートが高濃度で加えられる場合、1対1のハイブリダイゼーションの確率は高くなる。しかし、近接プローブがそれらのターゲットに結合した場合、それらのオリゴヌクレオチドの高い局所濃度により適切なライゲーション基質の生成が助長される。このメカニズムは、分析物の存在下でライゲーションを促進し、抗原非存在下での近接プローブの不活性化に役立ち、シグナル対ノイズ比を改善する。
【0026】
テンプレートはいかなる間違った増幅産物をも生じないように設計されるべきである。不正確に設計された場合、ライゲーションテンプレートは、重合のためのテンプレートとして、DNAポリメラーゼのような増幅酵素によって使用される可能性がある。ライゲーションテンプレートを鋳型される、この伸長は間違った生成物を生じさせることがある。この問題を解決するために、DNAオリゴヌクレオチドを、T4DNAリガーゼ酵素を用いるテンプレートとして、RNAオリゴヌクレオチドとライゲーションできる。TaqDNAポリメラーゼは、重合のためのテンプレートとしてRNAを用いることができないため、このようなライゲーションテンプレートでの重合から間違ったPCR産物は生じ得ない。2つの短いハイブリダイゼーション領域(例えば10+10)を有するDNAスプリントも、RNAスプリントのような働きをする。しかし、ハイブリダイゼーションが弱いために、それらは融解温度が低く、PCRにおける高温で重合のテンプレートにならない。
【0027】
接合したオリゴヌクレオチドを反応させる代わりの方法は、テンプレート鎖をほとんど必要としないT4RNAリガーゼによるものか、または、化学的ライゲーションを用いて重合反応を開始することができない末端を結合させることである。
【0028】
競合的ダミープローブ
ターゲットを結合させていない、ライゲーションした近接プローブオリゴヌクレオチドから生じたバックグラウンドシグナルは、ダミーオリゴヌクレオチドを加えることによって減少し得る。このオリゴヌクレオチドは、通例的なライゲーションにおいて用いられるのと同じライゲーションテンプレートにより、ターゲットの結合部分に接合したオリゴヌクレオチドのどちらともライゲーションする能力を有する。しかしながら、このダミーオリゴヌクレオチドと近接プローブオリゴヌクレオチドとの間のライゲーションは、ダミーオリゴヌクレオチドがPCRで必要とされるプライマー部位を含まないように設計されているため、PCR反応をまったく起こさない。ダミーオリゴヌクレオチドの濃度は、非ターゲット結合近接プローブオリゴヌクレオチドと容易にライゲーションするが、その高い局所濃度が原因で、ターゲット結合近接プローブとライゲーションにおいて競合しないように最適化される。
【0029】
低親和性リガンドのための、プレインキュベーション、それに続く希釈およびライゲーション
低い親和性および遅い結合速度論(binding kinetics)の近接プローブを用いてターゲットを検出する場合、殆どの分析物をプローブと結合させるのに十分な高い濃度で近接プローブを用いてプレインキュベーションすることが好ましい。続いて、このプレインキュベーションを、大量の冷緩衝液で迅速に希釈し、その後この希釈液の一部をライゲーション反応混合物に加える。このライゲーション反応混合物は、テンプレート、ATPおよびリガーゼ酵素を含む。ライゲーションミックスはまた、上述の検出成分を含むことができる。低い温度により、存在する近接プローブ−ターゲット複合体の解離を極小化することができ、同時に、大量の希釈により近接プローブオリゴヌクレオチドの濃度を低下させ、それによってそれらの反応性を低め、バックグラウンドシグナルを極小化することができる。希釈はまた、真の陽性シグナルをわずかながら減少させることがある。
【0030】
複合サンプルおよびサンプル希釈液のためのブロッキングプローブ
血清サンプルのような非常に複雑なサンプルは、関心のある分析物以外の多くのタンパク質を含む。DNAアプタマーを用いる場合、それらが分析物以外に溶液中の他のタンパク質と非特異的に結合してしまうために問題を引き起こす。分析は、バックグラウンドを増やさないように可能な限り少ないプローブを用いるべきであり、サンプルが複雑である場合、より多くのプローブの供給が必要なために、プローブに結合した分析物からのシグナルが減少し、バックグラウンドは増加する。これは、分析物に特異的なプローブによる非特異的相互作用を排除するブロッキング分子を加えることによって解決され得る。このような分子は、特異的なものと似ているが分析物またはライゲーション可能な末端に対する高い親和性を持っていないアプタマーであり得る。
【0031】
この問題を解決する他の方法は、複雑なサンプルを分析の前に希釈することによるものである。これは、プローブが非特異的に結合し得るタンパク質の量を顕著に減らし、それによってより低濃度のプローブを用いることができる。この場合、分析物も希釈されるが、近接プロービングの感度が高いため、それでもなお良好な検出および定量を提供する。
【0032】
発明の詳細な記述
結合部分に連結されるオリゴヌクレオチドが近接する場合に相互作用させる様々な方法があり、図1〜8にいくつかの例を示す。これらの相互作用の例はまた組み合わせて用いられ得る。ライゲーション反応は、酵素で触媒されるライゲーションに限定されず、化学的ライゲーションによってなされることができるか、または触媒的なRNAもしくはDNAによって触媒されることができる。
【0033】
実施例1
SELEX誘導アプタマーを用いたPDGF検出
近接プロービングの例は、血小板誘導成長因子BB(PDGF BB)を検出し得る分析である。この場合、2部位でタンパク質を結合する結合部分はSelex(Systematic evolution of ligands by exponential enrichment)誘導アプタマーである(16)。これらは、ターゲットタンパク質に向けての親和性に関して非常に大きなランダムコンビナトリアルライブラリーから繰り返し選択された単鎖オリゴヌクレオチドであり、この場合、PDGFのB鎖である(17)。アプタマーの配列は、結合部分のほかにも追加のポリヌクレオチド配列を含むように、容易に延長される。この延長部は、上述の反応官能基を含む。1つのアプタマーは、5’ホスフェート基の5’延長末端を有し、他のアプタマーは3’ヒドロキシルの3’延長末端を有する。これら2つの延長部は、テンプレート鎖にハイブリダイズする場合、ライゲーション反応により一体化され得る(図10)。
【0034】
このようなライゲーション反応の効率は、2つの近接プローブの濃度に依存する。これらが低濃度である場合、反応効率は2つの近接プローブにともに結合可能な分子(分析物)が存在し、それにより、それらの局所濃度を増加させ、反応官能基または延長部間の反応を促進させることによって、顕著に高められる。PDGFは、2つのアプタマーを、それぞれ3’または5’延長部と一緒にすることによって、「触媒」のように機能する。近接プローブが5pMの濃度で加えられる場合、有効な濃度における増加は、近接プローブがPDGFを結合した場合、1500万倍と推定される。
【0035】
サンプル中に存在するPDGF量は、PCR反応の際に用いられるTaqMan分析のサイクルしきい値(Ct値)に比例する。PDGF BBはホモ二量体であるため、同じ結合部分(selexアプタマー)が両方の近接プローブに対して用いられ得る。統計的に、2プローブ/1PDGF複合体の半分は、3’プローブ/PDGF/5’プローブ型であり、一方で、3’プローブ/PDGF/3’プローブおよび5’プローブ/PDGF/5’プローブ複合体は検出可能なシグナルを生じない。
【0036】
PDGF BBの近接プロービングのための実験方法
数種のサンプルを分析するために、試薬の3種ストックミックスを用意する。第1のミックスはインキュベートミックスであり、該ミックスと、未知のサンプルとを1〜2時間室温でインキュベートする。このミックスは、2種のプローブ(selexアプタマーおよびライゲーション可能な配列)を含む。インキュベート後、ライゲーションミックスを5分間室温で加える。このミックスは、リガーゼ酵素、ライゲーションテンプレート、およびATPを含む。ライゲーション反応は、反応物を80゜で20分加熱することによって不活性化させる。最後に、増幅/検出ミックスは、PCRプライマー、TaqManプローブ、dNTPおよびDNAポリメラーゼを含む。PCR増幅はTaqMan分析によりリアルタイムで検出され、Ct値はサンプル中に存在するPDGF量を反映する。Ct値は、PCR反応が、産物の生産される増幅の臨界量に達するしきい値である。図11は、PBSM緩衝液中のPDGF−BBの希釈に関するCt値を示す。高いCt値は、低い、または検出不可能なPDGF−BB濃度に相当する。
【0037】
インキュベートミックス:体積14μL、50mM KCl、10mM Tris−HCl pH8.3、BSA 0.01%、3mM MgCl2、7.5pM プローブ A1cおよびA2c。1μLのサンプルをこのミックスに加える。
【0038】
ライゲーションミックス:体積5μL、50mM KCl、10mM Tris−HCl pH8.3、3mM MgCl2、0.8mM ATP、20nMライゲーションテンプレート、3ヴァイスユニット(Weiss unit)のT4DNAリガーゼ。
【0039】
増幅検出ミックス(TaqMan PCR):体積30μL、50mM KCl、10mM Tris−HCl pH8.3、0.4mM MgCl2、0.33mM dNTP、1×緩衝液A、1μM フォワードプライマー、1μM リバースプライマー、83nM TaqManプローブ、1.56ユニットのアンプリタックゴールドポリメラーゼ(AmpliTaq Gold polymerase)(Perkin-Elmer)。
【0040】
【化1】
Figure 0004804691
【0041】
PCRサイクル:10分間95で保ち、サイクル95(15秒)−60(1分)を45回である。
【0042】
より高感度のための、混合したライゲーションミックスおよびPCRミックス
ライゲーションおよびPCR検出のための2種のミックスを合わせ、1工程で加えることができる。インキュベートミックスは、サンプルおよび反応プローブを含む同じままである。好ましくは、インキュベートは少量で行われ、ライゲーション/検出ミックスを加えると、体積が顕著に増加し、それにより非結合近接プローブは希釈され、それらの反応性が減少する。しかしながら、短時間のライゲーション反応の間、新しい平衡状態が整う時間がないため、分析物−結合近接プローブはそれらの高い局所濃度および高い反応性を保つ。
【0043】
図12は、PDGF−BBを検出するselexアプタマーを有する近接プローブの混合したライゲーション/検出の変型の結果を示す。ここで、インキュベートミックスは、1μLのサンプルを含む10μL中に、20pMのアプタマーA1cおよびA2cを含んでいた。40μLのライゲーションおよび検出ミックスを加え、室温で5分放置し、その後、サンプルを加熱することによってPCR反応を開始し、同時に、それによってライゲーション反応を止めた。ライゲーション/検出ミックスは、T4DNAリガーゼ、ライゲーションテンプレート(10+10)40nM、ATP、TaqGold DNAポリメラーゼ、dNTP、PCRプライマー、およびTaqManプローブを含んでいた。
【0044】
非結合近接プローブの5倍希釈は、ライゲーション/検出ミックスを加えたときの量の増加により達成される。この方法はまた、容器を第二の添加により開けないため、汚染の危険を極小化でき、さらに、分析の感度は希釈効果により高められる。1×10E−19モルのPDGF−BBが、図12に示される分析で検出された。これは、PDGF−BBに関する市販のELISAの報告された感度よりも、およそ500倍の感度の増加である。
【0045】
実施例2:万能近接プローブ
分析物を検出する場合、近接プローブが常に分析物自身に結合する必要はないが、その代わりに第1の親和性試薬を介して結合できる。2つの結合部位を有する分析物の場合、第1の親和性試薬が分析物を結合し、近接プローブはこの第1の試薬に結合する(図13)。この方法は、ターゲット結合部分として抗体を用いてここで例示された万能近接プローブを設計する場合に有利である。
【0046】
様々な抗体または他の結合部分に対する核酸配列の手間のかかる接合は、万能近接プローブを製造することによって解決し得る。これらは、結合部分の第2のペアを含み、それぞれ第1の結合性抗体ペアのFc領域(定常領域)へ一回結合することができる。Fc領域は、様々な特異性を有する多くの異なる抗体において不変である。従って、核酸はこれら第2の結合部分に接合し、多くの異なる分析物の検出に広く用いることができる。第1の抗体ペアは分析物とともにインキュベートされ、第2の反応結合性試薬が加えられ、高い局所濃度のとき優先的に反応させることができる(図13)。
【0047】
実施例3:単一の結合部位を有する分析物のための競合的近接プローブ
2つの結合部位が分析物において常に利用可能とは限らない。これは、競合的分析を用いることによって解決し得る。ここで、精製した一定量の分析物そのものが核酸に接合され、1つの存在結合部分は他の反応的な核酸に接合される。これら2つの接合を、未知量の分析物を含有するサンプル混合物中で反応させることができるとき、サンプル中の未知量の接合していない分析物は近接プローブの結合部分に結合することに対して競合し、それによって、接合した核酸の反応の確率を減少させる。この場合、反応からのシグナルは、分析物の濃度に逆比例する。
【0048】
実施例4:複数のタンパク質の検出分析
数種の分析物を、それぞれ個別の分析物に対して特異的な数種の近接プローブペアを用いて検出し得る。これらの近接プローブペアは、他のペアからそれらを区別するために特有な核酸配列を有する。
【0049】
一実施形態において、オリゴヌクレオチドはすべて同じPCRプライマー部位および同じライゲーションジャンクションを有するが、特有の識別配列を有する。異なるPCRプライマー部位および異なるライゲーションジャンクションが用いられる場合、交差反応性のために、避けなければならない間違ったPCR産物が生じる危険が著しく増える。PCR中、異なるタンパク質の存在を示す異なるアンプリコン(amplicon)は同時に増幅される。これら異なるPCR産物は、例えばDNAマイクロアッセイ、マススペクトロメトリー、ゲル電気泳動(異なる長さの産物)などのような様々な方法のいずれかによって検出され得る。真の陽性ライゲーションは、真の陽性として評価するために、配列認識タグ形状のオリゴヌクレオチドの正しいペアを双方とも含まなければならない(図14)。ある種のタンパク質の存在に対応する特有の増幅産物を分類するために、DNAマイクロアレイを用いることができる。
【0050】
実施例5a:大規模プール中でのリガンド候補のスクリーニング
例えば細胞表面受容体に対するリガンドは、前記受容体に向けての親和性に関してcDNA発現クローンをスクリーニングすることによって見出され得る。このようなスクリーニングは通常、既知の受容体が固定された様々な固相様式で実行される。
【0051】
近接プロービングは、固相を必要としないで、リガンド候補の大規模集団をスクリーニングする代替手段を提供する。1つは、未知の受容体のリガンドによる結合をブロックするような方法において、既知の受容体と結合可能な抗体を必要とする。オリゴヌクレオチドは受容体に接合し、それは抗体に結合した第2のオリゴヌクレオチドにライゲーション可能である。一組のサンプル混合物に受容体および抗体を加え、存在の可能性のある受容体のリガンドと相互作用させる。ライゲーションミックスをサンプルに加え、そして、受容体のリガンドがサンプル中に存在する場合、オリゴヌクレオチド間の近接性の不足が原因で、受容体のリガンドの存在下で受容体−抗体複合体を形成できないため、オリゴヌクレオチドのライゲーションは無効になる。それゆえに、存在の可能性のあるリガンドを含むサンプルは、より小さいシグナルを与える。この方法は、受容体およびそれらのリガンドに限定されず、関心のある生物学的分子の全タイプに用いられ得る。
【0052】
実施例5b:大規模ライブラリーからの薬剤候補のスクリーニング
未知のリガンドをスクリーニングする方法について説明されたのと類似の方法で、薬剤候補もスクリーニングできる。例えば、受容体およびそのリガンドは、両方ともオリゴヌクレオチドと接合する。競合的薬剤候補を含む混合物中、オリゴヌクレオチド間のライゲーションは、受容体のリガンド複合体を形成できないため、阻害される。従って、大規模な薬剤候補ライブラリーは受容体およびそのリガンドの最小限の材料使用でスクリーニングされ得る。
【0053】
実施例6:感染性因子の検出
ウイルスまたは抗体のような感染性因子の表面分子に対して特異性を有するプローブを用いることによって、近接プロービングをこのような非常に少量の因子の検出に用いられ得る。2つのプローブは、これらが表面上に豊富であり、かつ互いの近くに密集している場合、同じターゲットに結合するように設計されることができる。2つのプローブはまた、因子上の2つの異なるターゲットにも結合し得るが、互いに近くであることが必要である。
【0054】
実施例7:3以上の結合部位を有するターゲット分析物
分析物に対し3以上の近接プローブを用いることによって、より高感度の検出が達成され得る。この分析は、シグナルを生じさせるために、2以上のライゲーション結果を要求するように設計される。3つの結合部分が同時に分析物を結合できる場合、それぞれ異なる接合核酸配列を有する3つの異なる近接プローブを製造する。3’延長部を有する1つ(A)、5’延長部を有する1つ(B)、ならびに、3’および5’延長部両方を有する1つ(C)である。Aの3’末端はCの5’末端にライゲーションし、Cの3’末端はBの5’末端にライゲーションする。PCR検出の場合、AおよびB上に設置されたプライマーにより、Cプローブ全体をおおうPCR産物を得る。好ましくは、Cプローブは、Cプローブに接合された核酸上での重合を容易にするために、1本鎖DNAアプタマー結合部分を用いて構築される。
【0055】
この方法により、2つのライゲーション可能な近接プローブを用いたシステムで見られるように、2回のライゲーション結果を必要とするため、1回の結果に比べて、間違った陽性シグナルによるバックグラウンドライゲーションを少なくすることができる。分析の最適化中、近接プローブ濃度の減少にともなって、2プローブシステムを用いた二乗根に比べて、濃度の三乗根(third root)なので、バックグラウンドライゲーションの可能性は減少する。
【0056】
実施例8:二量体化親和性部分の使用
1つの結合部分しか近接プローブに組み入れられない場合、多量体親和性試薬が、分析物を二量体化することによって近接を造ることができ、それらの検出を可能にする。これは、近接プローブに組み入れられたアプタマーを基礎とする結合部分と、分析物を二量体化する抗体によって例示され得る。
【0057】
多くのselex誘導アプタマーは、タンパク質ターゲット上のたった1つの部位に結合する。検出を可能にするために、近接プロービングは少なくとも2つのプローブをそれぞれのターゲットに結合させることを必要とするため、これら一価のターゲットは検出がより難しくなる。これは、インキュベート混合物に2つのターゲットを同時に結合させることのできる2価の抗体(または他の親和性試薬)を加えることによって、克服し得る。抗体はselexアプタマーから離れた部位で結合するはずであり、それによって、抗体、2種のターゲットタンパク質、および2種のライゲーション可能なselexアプタマーを基礎とする近接プローブとからなる5つの分子の複合体が形成できる。
【0058】
ターゲット存在下で、アプタマーのライゲーションは、抗体を二量体化することによって得られたそれらの近接プローブによって促進される。このシステムは、ターゲットおよびselexアプタマーの一定量を用いることによって、抗体自身を検出および定量するのに代替可能に用いられ得る。
【0059】
実施例9:リガンド−受容体相互作用アンタゴニストのスクリーニング
医薬用途のため、リガンド−受容体相互作用アンタゴニストについてスクリーニングする場合、候補化合物の莫大なライブラリーをスクリーニングするのに、高感度、特異的かつ迅速な試験システムが有利である。これはしばしば、ハイスループットスクリーニングと呼ばれる。
【0060】
以下は、化合物がある種の受容体に結合するかどうかを試験するために、PDLA検出システムがどのように再設計(redesign)されるかを示す例である。このスクリーニング原理を、PDGF−BBおよびその受容体相互作用によってここに例示する。PDGF−BBおよび近接プローブのインキュベートミックスに可溶性受容体の余剰量を加えることにより、プローブのPDGFに対する結合は受容体によってブロックされ、シグナルは生じない。しかしながら、受容体へ結合する分子が競合するようにインキュベートミックスに加えられる場合、PDGFは「自由」になり、シグナルを生じる近接プローブへ近づきやすくなる。
【0061】
この原理を試験するために、PDGF−AAはアプタマーではなくPDGF−アルファ受容体を結合させることが可能であるため、PDGF−AAを用いてアンタゴニストの動作を模擬させた。6.4pMのPDGF−BBを、5pMのアプタマーを基礎とする近接プローブおよび2.5nMの可溶性PDGF−アルファ受容体(余剰量)とともにインキュベーションした。アプタマーではなく受容体に結合するPDGF−AAを100nM加えると、その時点で近接プローブに近づきやすい「自由」になったPDGF−BBから、3倍のシグナル増加が生じた。
【0062】
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【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は用いられた記号を説明する。
【図2】 図2a)は、近接プローブオリゴヌクレオチドのライゲーションのための、テンプレートオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを示す。このライゲーションは、PCRプライマーを近接プローブオリゴヌクレオチドそれぞれに一つずつ設置することによる増幅によって検出され得る。
図2b)は、近接プローブオリゴヌクレオチド間にライゲーションされる追加のオリゴヌクレオチドを示す。
【図3】 図3は、近接プローブオリゴヌクレオチドによって開始される、DNAポリメラーゼが触媒する「充填(fill-in)」反応、それに続く、近接プローブペアのライゲーションを示す。
【図4】 図4は、近接プローブオリゴヌクレオチド両方に結合する第1のハイブリダイゼーションオリゴヌクレオチド(z)の使用を示す。他の2つのオリゴヌクレオチド(xおよびy)は、互いに近接プローブにハイブリダイズし、ライゲーションし、特異的に検出されるx−z−yオリゴヌクレオチドを形成する。近接プローブが互いに近くない場合、1つのオリゴヌクレオチドzは全ての近接プローブオリゴヌクレオチドにハイブリダイズする。これは、x−z−yライゲーション産物を形成できなくし、x−zおよびz−yのみが形成される。
【図5】 図5は、2つのオリゴヌクレオチドをライゲーションし、近接プローブオリゴヌクレオチドのテンプレートとすることによる、(パッドロックプローブ(padlock probe)をライゲーションさせた)環状DNAの生成を示す。環状DNAはローリングサークル増幅によって増幅され得る(14)。
【図6】 図6は、1つのオリゴヌクレオチドを1つの近接プローブオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることによってテンプレートとし、(パッドロックプローブをライゲーションさせた)環を生じるライゲーションを示す。環状DNAは、第2の近接プローブオリゴヌクレオチドが形成された環に近接する場合、ローリングサークル増幅するために容易に開始される。近接は、ターゲット結合によって提供される。
【図7】 図7は、ハイブリダイズされたテンプレートを必要としない、2つの近接プローブオリゴヌクレオチドのライゲーションを示す。T4RNAリガーゼは、テンプレートを用いないライゲーション(non templated ligation)を触媒することができ、近接プローブオリゴヌクレオチドが互いに近い場合に好ましい。
【図8】 図8は、近接プローブによるDNA重合の開始およびテンプレート化を示す。2つの近接プローブオリゴヌクレオチドは、互いに弱くハイブリダイズし、このハイブリダイゼーションは、分析物の結合によって協同的に安定化される。このハイブリダイゼーションと、それに続く重合反応とは、近接プローブが近い場合に好ましく起こるように最適化される。
【図9】 図9は、シグナルに関して2回のライゲーション結果を必要とする、同じ分析物に結合する3つの近接プローブのライゲーションを示す。近接プローブオリゴヌクレオチドは、ライゲーションされ、増幅のためのプライマー部位は3つのオリゴヌクレオチド全てをつなぐように配置される。
【図10】 図10は、2つのアプタマーを基礎とする近接プローブであるA1cおよびA2cにより結合されたPDGF−BBの概略図である。PDGF−BBを結合するアプタマー配列は、タンパク質の近くに示される。PCR検出に用いられるTaqManプローブ配列を示す。近接プローブ間のライゲーションジャンクションは、A1cの3’末端およびA2cの5’末端の間に線で示した。プライマー部位は囲んだ。
【図11】 図11は、別々のライゲーションおよび増幅/検出ミックスを用いたPDGF−BBの近接プロービングの結果である。希釈系からのサンプル1μLを分析した。ライゲーションの量は、5’エキソヌクレアーゼTaqManPCR分析によって定量された。高いCt値は、少量のライゲーション生成PCRテンプレートに相当する。
【図12】 図12は、合わせたライゲーションおよび増幅ミックスを用いたPDGF−BBの近接プロービングの結果である。高いCt値は、少量のライゲーション生成PCRテンプレートに相当する。
【図13】 図13は、数種の1次抗体型に結合可能な抗体を基礎とする、万能近接プローブの例である。
【図14】 図14は、複合分析で用いられる近接プローブペアの例である。陽性シグナルは、2つのマッチング配列識別タグ(ID:AおよびID:B)が一体化する場合に生じる。2つのPCRプライマーが示されており、1つは、DNAマイクロアレイハイブリダイゼーション前に単鎖化生成物を生成するためのビオチン残基を含み、他方は、検出のための蛍光マーカーを有する。

Claims (16)

  1. 1以上の分析物を検出するために溶液中で行う方法であって、
    a)溶液中に近接プローブを加え、2以上の近接プローブを前記1以上の分析物の各結合部位に溶液中で結合させ、ここで、近接プローブの各々は前記1以上の分析物に対する親和性を有する結合部分とそれに連結された反応官能基として作用する核酸とで構成されており;
    b)前記近接プローブの結合部分を前記1以上の分析物に結合させ、前記近接プローブが互いにごく接近している場合、当該近接プローブの核酸を互いに相互作用させ;
    c)核酸間の相互作用の程度を検出し、それにより、1以上の分析物を溶液中で検出することからなり、
    ただし、分析物が核酸を含む場合には、近接プローブの結合部分は核酸を含まない
    ことを特徴とする、1以上の分析物を溶液中で検出する方法。
  2. 相互作用した核酸の増幅、および、増幅産物の定量をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 近接プローブの結合部分が、モノクローナルもしくはポリクローナル抗体のようなタンパク質、レクチン、可溶性細胞表面受容体、ファージディスプレイもしくはリボソームディスプレイからコンビナトリアル的に誘導されたタンパク質、ペプチド、炭化水素、アプタマーのような核酸、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 分析物が、タンパク質、タンパク質凝集体、プリオン、および/または核酸である、請求項1、2または3に記載の方法。
  5. 近接プローブの結合部分に対する結合部位が、1つの同じ分析物上であるか、または、2つの近接した分析物上である、請求項1、2,3または4に記載の方法。
  6. 結合部分が抗体であり、前記抗体の各々は、分析物に対して結合特異性を有する別の抗体を介して分析物に結合し、結合部分は別の抗体のFcタンパク質に対して方向付けられる、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 結合部分に連結された核酸の相互作用が、共通のスプリントオリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションおよび核酸末端のライゲーションによる、請求項1〜6のいずれかに記載の方法であって、ここで、スプリントオリゴヌクレオチドは結合部分に連結された核酸のライゲーション可能な末端を繋ぎ、それらの核酸末端のライゲーションの鋳型となる、前記方法
  8. 3種の近接プローブが溶液中で前記1以上の分析物上の夫々の結合部位に結合し、近接プローブのは3’が自由な核酸を有し(A)、1は5’が自由な核酸を有し(B)、ならびに、1は3’および5’両方が自由な核酸を有し(C)、ここで、Aの3’末端は、Cの5’末端と相互作用し、Cの3’末端はBの5’末端と相互作用する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法
  9. 結合部分はアプタマーであり、それぞれアプタマー結合部位を1つだけ有する2つの分析物を二量体化するための2価の親和性試薬を使用することをさらに含む、請求項1〜4、7又は8に記載の方法
  10. 識別のための特異的結合部分および特有な核酸配列をそれぞれ有する近接プローブの数ペアを使用した複合分析を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法
  11. ハイスループットスクリーニング法で、リガンド−受容体相互作用アンタゴニストに関してスクリーニングするための、請求項1〜10のいずれかに記載の方法使用。
  12. 溶液中の未知の分析物を競合的に検出および/または定量するための、請求項1〜10のいずれかに記載の方法使用。
  13. 大規模プール中でリガンド候補をスクリーニングするための、請求項1〜10のいずれかに記載の方法使用。
  14. 大規模ライブラリーから薬物候補をスクリーニングするための、請求項1〜10のいずれかに記載の方法使用。
  15. 感染性因子を検出するための、請求項1〜10のいずれかに記載の方法使用。
  16. 感染性因子をヒトおよび動物のための食物中で検出する、請求項15に記載の使用。
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