JP4804159B2 - 加熱部固定機構及び融雪装置 - Google Patents
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Description
そこで、鉄道ポイントのレールや床板に加熱部を密接し、温水源から温水を供給して温水の熱をヒートパイプの作動液に伝達して蒸発させ、その蒸気の排熱によって床板を加熱して鉄道ポイントの融雪及び凍結防止を図る融雪装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この融雪装置の場合、ヒートパイプを床板に取り付け、所定の熱条件に基づいてヒートパイプに局部的に温水配管路を熱結合させる。そのため、従来のカンテラやバーナーによる融雪に比べて温水配管路のレイアウトを簡素化することができる。
本発明に係る加熱部固定機構は、レール分岐器において、基本レールが上面に載置された矩形状の床板の一側面に第一加熱部及び第二加熱部を有する加熱部の前記第一加熱部を挟んで固定する第一押さえ部と、該第一押さえ部に対向して配されて、前記一側面と平行な前記床板の他の側面に前記第二加熱部を挟んで固定する第二押さえ部と、該第二押さえ部よりも前記第一押さえ部に近い位置に、前記第一押さえ部に対して固定配置された第一当接部と、前記第一当接部の前記第一押さえ部側の面に一端が接続されて前記第一押さえ部側に延びるバネ部と、前記バネ部の他端が当接して前記第一当接部との間で前記バネ部を付勢する第二当接部と、前記第二押さえ部に接続され、前記第一押さえ部に対する前記第二押さえ部の遠近移動を案内する支持部と、前記第一当接部に対し前記第二押さえ部側に一定の間隔を有して接続されて、前記第二押さえ部が当接して該第二当接部の前記第一押さえ部側への移動を規制する規制部とを備えていることを特徴とする。
この加熱部固定機構は、位置決め部によって床板に対してより確実に位置決めされるkとができ、床板に対する耐振性をより向上することができる。
この加熱部固定機構は、固定治具によって規制部と第二押さえ部とを所定の間隔で離間させておくことができる。従って、床板への加熱部の取付を容易に行うことができ、現場での作業量を削減することができる。
本実施形態に係る融雪装置1は、図1及び図2に示すように、鉄道ポイント(レール分岐器)2において、基本レール3A,3Bが上面に載置された矩形状の床板5に配されるヒートパイプ(加熱部)6と、ヒートパイプ6を床板5に固定するためのヒートパイプ固定機構(加熱部固定機構)7と、基本レール3Aに沿って直列に接続されて、複数の床板5にそれぞれ固定された複数のヒートパイプ6に温水を流通させる温水配管8が接続された第一ヘッダー10と、基本レール3Bに沿って直列に接続されて、複数の床板5にそれぞれ固定された複数のヒートパイプ6に温水を流通させる温水配管8が接続された第二ヘッダー11と、鉄道ポイント2の外側に配され、ガス供給部12Aを有してヒートパイプ6に温水配管8を介して温水を供給する熱源部12と、全体を制御する制御ユニット13とを備えている。
第一ヒートパイプ6A及び第二ヒートパイプ6Bは、矩形状の床板5の側面に接触した状態で、枕木15上に載置可能に、断面矩形状に形成されている。
本実施形態では、ヒートパイプ6が配設される9つの床板5を、隣接する4つ及び5つの床板5の2グループに分け、各床板グループ内でそれぞれヒートパイプ6が接続管6Cにて直列に接続されている。そして、第一ヘッダー10及び第二ヘッダー11からそれぞれ二つに分岐された温水配管8がさらに接続されている。
第一押さえ部17は、平板状に形成されて本体16の底部16A側から底部16Aに対して垂直方向に突出して接続され、さらにその先端部17Aが本体16の底部16Aと平行となるように本体16の中心側に折り曲げられている。折り曲げられた先端部17Aと本体16の底部16Aとの距離は、床板5の板厚と略同一となっている。
第二押さえ部18も平板状に形成され、本体16の底部16A側から規制部25と反対方向に、かつ、第一押さえ部17と平行となるように突出し、さらに、その先端部18Aが本体16の底部16Aと平行となるように本体16の中心側に折り曲げられている。
軸部23にはバネ部21が挿通されており、軸部23の表面はおねじ面となっている。
位置決め部27は、犬釘26を挿入して内部に収納可能な大きさとされ、犬釘26が没入可能な高さとなっている。
まず、組立てられたヒートパイプ固定機構7に対し、図7に示すように、第一当接部20と規制部25との間のバネ部21間に固定治具28の一方の把持部28Aを挿入して第一当接部20に当接し、軸部23の自由端23aに他方の把持部28Bを当接して締め付ける。これによって、バネ部21をさらに圧縮させておく。こうして、第二押さえ部18を規制部25から離間して、第一押さえ部17と第二押さえ部18との間を、床板5の側面5a,5bにヒートパイプ6を接触させた状態における第一ヒートパイプ6A及び第二ヒートパイプ6Bとの距離よりも大きく離間させておく。
第二押さえ部18についても同様に、先端部18Aと本体16の底部16Aとの間に第二ヒートパイプ6Bを収納する。
この状態で、固定治具28を取り外す。このとき、バネ部21が延びるのにともない、バネ部21の他端21bが第二当接部22を第一当接部20から離間する方向に移動する。
作業時には、固定治具28によって規制部25と第二押さえ部18とを所定の間隔で離間させておくことができる。従って、床板5へのヒートパイプ6の取付けを容易に行うことができ、現場での作業量を削減することができる。
この際、ヒートパイプ6がステンレス製、接続管6C及び取付管6Dがシリコンゴム製なので、耐久性に優れ、熱源部12及び制御ユニット13が鉄道ポイント2外に配されているので、軌道内でのメンテナンス作業を軽減することができる。さらに、不凍液を有する温水を循環させているので、低温時の凍結を防止することができ、長期にわたって使用することができる。
2 鉄道ポイント(レール分岐器)
6 ヒートパイプ(加熱部)
6A 第一ヒートパイプ(第一加熱部)
6B 第二ヒートパイプ(第二加熱部)
7 ヒートパイプ放熱機構(加熱部固定機構)
8 温水配管
10 第一ヘッダー
11 第二ヘッダー
12 熱源部
17 第一押さえ部
18 第二押さえ部
20 第一当接部
21 バネ部
22 第二当接部
23 軸部(支持部)
25 規制部
27 位置決め部
28 固定治具
Claims (4)
- レール分岐器において、基本レールが上面に載置された矩形状の床板の一側面に第一加熱部及び第二加熱部を有する加熱部の前記第一加熱部を挟んで固定する第一押さえ部と、
該第一押さえ部に対向して配されて、前記一側面と平行な前記床板の他の側面に前記第二加熱部を挟んで固定する第二押さえ部と、
該第二押さえ部よりも前記第一押さえ部に近い位置に、前記第一押さえ部に対して固定配置された第一当接部と、
前記第一当接部の前記第一押さえ部側の面に一端が接続されて前記第一押さえ部側に延びるバネ部と、
前記バネ部の他端が当接して前記第一当接部との間で前記バネ部を付勢する第二当接部と、
前記第二押さえ部に接続され、前記第一押さえ部に対する前記第二押さえ部の遠近移動を案内する支持部と、
前記第一当接部に対し前記第二押さえ部側に一定の間隔を有して接続されて、前記第二押さえ部が当接して該第二当接部の前記第一押さえ部側への移動を規制する規制部とを備えていることを特徴とする加熱部固定機構。 - 前記第一押さえ部に対して固定された位置に配されて、枕木に前記床板を固定する固定部と係合する位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の加熱部固定機構。
- 前記第一当接部に前記第二当接部を接近させて、前記第二押さえ部を前記規制部から離間するための固定治具を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱部固定機構。
- 請求項1から3の何れか一つに記載の加熱部固定機構と、
前記加熱部に温水を供給する熱源部と、
前記基本レールの一方に沿って直列に接続されて、複数の前記床板にそれぞれ固定された複数の前記加熱部に温水を流通させる温水配管が接続された第一ヘッダーと、
前記基本レールの他方に沿って直列に接続されて、複数の前記床板にそれぞれ固定された複数の前記加熱部に温水を流通させる温水配管が接続された第二ヘッダーとを備えていることを特徴とする融雪装置。
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