JP4803433B2 - 中空セラミック構造体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)中空セラミック構造体であって、1)中空構造を有する三次元の複雑形状を持つ複数個のユニット同士が組み合わされ接合されて、一体化されている、2)それにより、全体の部材形状が形成されている、3)壁面の内部に空洞部が形成されている、4)上記セラミック構造体の周囲に補強用の金属管が配設されている、ことを特徴とする中空セラミック構造体。
(2)上記ユニット同士の接合部が、嵌め合い構造を有しており、隣り合う複数のユニットが固定されている、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(3)部材全体の空洞部の体積率が30%以上である、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(4)上記空洞部に、ヒータ等の加熱手段が配設されている、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(5)上記セラミック構造体の材料が、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ジルコニア、サイアロン、ムライト、ホウ素化合物あるいはそれらの複合物である、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(6)上記セラミック構造体が、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素の反応焼結プロセスを経て形成されたものである、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(7)上記セラミック構造体におけるユニット間の、成形体を組み合わせた状態で存在していた空隙が、気相を伴う反応焼結過程で生じる生成物により埋められると同時に結合されている、前記(6)に記載の中空セラミック構造体。
(8)上記反応焼結過程で生じる生成物が、少なくともケイ素、酸素、窒素を含有している、前記(7)に記載の中空セラミック構造体。
(9)上記セラミック構造体が、鋳造用に使用される部材である、前記(1)から(8)のいずれかに記載の中空セラミック構造体。
(10)上記部材が、ストークである、前記(9)に記載の中空セラミック構造体。
(11)上記セラミック構造体の溶湯に接する部分にパターニングが施されている、前記(9)又は(10)に記載の中空セラミック構造体。
(12)上記セラミック構造体の接合面の隙間が、耐熱性の無機物により封止されている、前記(1)に記載の中空セラミック構造体。
(13)最終構造体を分割した形状を有するユニット体を組み立て、焼成して一体化してセラミック構造体を製造する方法であって、1)中空とした未焼結ユニット同士の結合部分を嵌め合い構造にし、これらを組み立て接合面を密着させて、焼結し、接合面を強固に結合させるとともに一体化させること、2)その際に、上記ユニット体を射出成形で作製し、弾性を有する成形体の状態で組み立て、その弾性を利用してユニット同士の接合面を密着させること、を特徴とする中空セラミック構造体の製造方法。
(14)上記焼結が、反応焼結であり、焼結過程に伴う気相反応によりユニット同士を強固に結合させるとともに一体化させる、前記(13)に記載のセラミック構造体の製造方法。
(15)上記ユニット同士の接合面を、エラストマーを主成分とする成形バインダーで接合させる、前記(13)に記載のセラミックス構造体の製造方法。
本発明は、中空セラミック構造体であって、中空構造を有する三次元の複雑形状を持つ複数個のユニット同士が組み合わされ接合されて、一体化していること、それにより、全体の部材形状が形成されていること、及び壁面の内部に空洞部が形成されていること、を特徴とするものである。
(1)基本ユニットを組み立て、一体化することにより、軽量で、高い断熱性を有する大型の中空セラミック構造体を構築し、提供することができる。
(2)本発明の中空セラミックス構造体は、例えば、鋳造ラインで使用されるストークのように、軽量で、大型で、かつ高い断熱性が必要とされるセラミック部材として好適に用いられる。
(3)セラミック構造体の壁面内部に空洞部を配設することにより、軽量で高い断熱性を有するセラミック部材を構築することができる。
(4)上記空洞部にヒーター等の加熱手段を配設したり、セラミック構造体の周囲に補強用の金属管を配設することにより、より高断熱性で高強度のセラミック部材を構築することができる。
(5)従来技術では製造することが非常に困難であった、壁面内部に空洞部を有する大型の中空セラミック構造体を、基本ユニットを組み上げる方法により比較的容易に製造することができる。
(6)複数の種類の基本ユニットを最終構造物の形状・構造及び大きさに基づいて任意に設計した複数の種類の基本ユニットを組み立てることで比較的容易に最終構造物を製造することができる。
(7)小型の成形設備(例えば、射出成形機)を使って、最終的に大型のセラミック部材を生産することができる。
(原料A)
原料として、アルミナ粉末(AL−160SG4)100に対して、分散剤及び水を、分散剤A6114:0.75、水:20の比率となるように秤量し、総計1000gとなるようにこれらの原料を配合した。これらを約16時間ボールミルを使って混合してスラリーを作製し、スプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
平均粒径が1ミクロン程度の窒化ケイ素粉末、アルミナ、及びイットリアをそれぞれ92:3:5となるように秤量し、粉末総重量に対して140wt%の水を配合し、ボールミルにより混合した。以下、同様にスプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
平均粒径が1ミクロン程度の炭化ケイ素粉末、アルミナ、及びカーボンをそれぞれ92:5:3となるように秤量し、粉末総重量に対して140wt%の水を配合し、ボールミルにより混合した。以下、同様にスプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
平均粒径が1ミクロン程度の炭化ホウ素粉末、アルミナ、及びカーボンをそれぞれ92:5:3となるように秤量し、粉末総重量に対して140wt%の水を配合し、ボールミルにより混合した。以下、同様にスプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
原料粉末として、ケイ素、アルミナ、イットリア、及びムライト混合粉末(配合比82:5:2:11)を用い、粉末総重量に対して140wt%の水を配合し、ボールミルにより混合した。以下、同様にスプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
ケイ素粉末50wt%、及びカーボン50wt%からなる混合粉末を原料として、アクリルバインダーを添加して、上記と同様にスラリーを作製した。以下、同様にスプレードライヤーを使って、乾燥と顆粒化を行った。
原料粉末として、ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、及びイットリア(配合比62:26:5:7)を所定量秤量し、粉末総重量に対して1.5倍のメタノールを加え、アルミナボールミルにより混合した。24時間混合後、スプレードライヤーを使って、乾燥を行った。
原料粉末として、ケイ素、窒化ケイ素(配合比70:30)を所定量秤量し、粉末総重量に対して1.5倍のメタノールを加え、アルミナボールミルにより混合した。24時間混合後、スプレードライヤーを使って、乾燥を行った。
ここに、h1、h2:熱伝達係数、δi:各層の厚さ、λi:各層の熱伝導率、であり、空気のλ(熱伝導率):0.03W/m・K、窒化ケイ素のλ:30W/m・Kである。空気を内部に取り込んだエアギャップ(断熱層)構造とすることにより断熱性は飛躍的に向上した。
Claims (15)
- 中空セラミック構造体であって、(1)中空構造を有する三次元の複雑形状を持つ複数個のユニット同士が組み合わされ接合されて、一体化されている、(2)それにより、全体の部材形状が形成されている、(3)壁面の内部に空洞部が形成されている、(4)上記セラミック構造体の周囲に補強用の金属管が配設されている、ことを特徴とする中空セラミック構造体。
- 上記ユニット同士の接合部が、嵌め合い構造を有しており、隣り合う複数のユニットが固定されている、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 部材全体の空洞部の体積率が30%以上である、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 上記空洞部に、ヒータ等の加熱手段が配設されている、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体の材料が、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ジルコニア、サイアロン、ムライト、ホウ素化合物あるいはそれらの複合物である、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体が、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素の反応焼結プロセスを経て形成されたものである、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体におけるユニット間の、成形体を組み合わせた状態で存在していた空隙が、気相を伴う反応焼結過程で生じる生成物により埋められると同時に結合されている、請求項6に記載の中空セラミック構造体。
- 上記反応焼結過程で生じる生成物が、少なくともケイ素、酸素、窒素を含有している、請求項7に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体が、鋳造用に使用される部材である、請求項1から8のいずれかに記載の中空セラミック構造体。
- 上記部材が、ストークである、請求項9に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体の溶湯に接する部分にパターニングが施されている、請求項9又は10に記載の中空セラミック構造体。
- 上記セラミック構造体の接合面の隙間が、耐熱性の無機物により封止されている、請求項1に記載の中空セラミック構造体。
- 最終構造体を分割した形状を有するユニット体を組み立て、焼成して一体化してセラミック構造体を製造する方法であって、1)中空とした未焼結ユニット同士の結合部分を嵌め合い構造にし、これらを組み立て接合面を密着させて、焼結し、接合面を強固に結合させるとともに一体化させること、2)その際に、上記ユニット体を射出成形で作製し、弾性を有する成形体の状態で組み立て、その弾性を利用してユニット同士の接合面を密着させること、を特徴とする中空セラミック構造体の製造方法。
- 上記焼結が、反応焼結であり、焼結過程に伴う気相反応によりユニット同士を強固に結合させるとともに一体化させる、請求項13に記載のセラミック構造体の製造方法。
- 上記ユニット同士の接合面を、エラストマーを主成分とする成形バインダーで接合させる、請求項13に記載のセラミックス構造体の製造方法。
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